![]() Quadratic nonlinear optical element
专利摘要:
公开号:WO1991000544A1 申请号:PCT/JP1990/000846 申请日:1990-06-28 公开日:1991-01-10 发明作者:Tetsuya Goto;Tetsuya Tsunekawa;Seiji Fukuda;Hiroshi Mataki 申请人:Toray Industries, Inc.; IPC主号:G02F1-00
专利说明:
[0001] 明 糸田 [0002] 2 次非線形光学素子 [0003] 技術分野 [0004] 本発明 は 、 光情報処理や光通信の分野で極めて有用 な 、 波長変換効果や一次電気光学効果 ( ポ ッ ケル ス効 果) な どの 2 次非線形光学効果を応用 し た 2 次非線形光 学素子に関する。 [0005] 背景技術 [0006] 非線形光学効果 と は、 光電場 E (た と えば レ ーザ光) を物質に印加 し た場合、 物質の応答 と し て電気分極 P の 一般式、 [0007] P = % ( 1) E + (2) EE + % (3) EEE + [0008] ( こ こ で χ (1) は線形感受率、 χ (η) ( η ≥ 2 の整数) は非線形感受率) において、 Εの 2 次以上の高次の項に よ り 発現される効果を指す。 [0009] 第 2 項に よ る効果を 2 次非線形光学効果 と い う 。 第 2 高調波発生 ( Second Harmonic Generation: SHG) やノヽ。ラ メ ト リ ッ ク 発振等の波長変換効果や一次電気光学効果 [0010] ( ポ ッ ケルス効果) がその例である。 これ らの効果を応 用 す る と 第 2 高調波発生素子 ( SHG 素子) やパ ラ メ ト リ ッ ク発振器な どの波長変換素子や光スィ ッ チ、 光変調 器 と いっ た電気光学素子な ど、 産業上重要な 2 次非線形 光学素子が実現でき る。 [0011] 2 次非線形光学素子は 2 次非線形光学効果を持つ光学 媒質で作られ、 レ ーザ光な どを入射ま たは伝幡させる実 質的に光学的に平滑な面を有する部品を含む。 電気光学 素子の場合には、 更に、 電場を印加するための電極を有 する。 [0012] 素子を よ り 高性能、 すなわち よ り 大き な非線形光学効 果を持つ媒質で作る と 、 [0013] ①光源出力の低減化、 [0014] ②素子サイ ズの コ ンパク ト化、 [0015] ある いは [0016] ③印加電圧の低減化、 [0017] さ ら には [0018] ④低価格化、 [0019] 等が図れ有利である。 [0020] 2 次非線形光学媒質には効果発現に関 して強い異方性 (光電場お よび外部電場方位への依存性) がある。 従つ て、 効果を有効に発現させる部品 · 素子構造が必要であ る。 [0021] 従来の非線形光学媒質と しては、 [0022] ①ニォブ酸 リ チウム ( L N ) や リ ン酸二水素力 リ ウ ム ( K D P ) な どの無機強誘電体結晶、 [0023] ② 2 — メ チルー 4 一 二 ト ロ ア二 リ ン ( M N A ) な ど の有機結曰曰 [0024] ③ 2 次光非線形性を有する有機分子 と高分子の複合 系 (後述のボール ド · ポ リ マ系等) [0025] な どが挙げられる。 [0026] 非線形光学媒質①は、 最も早 く から この分野で利用が 検討され、 加工品な ど部品 · 素子作製技術が最も知 られ ている非線形光学媒質である。 しかし なが ら、 その 2 次 非線形光学効果は大き く ない。 従って、 こ の非線形光学 媒質①を応用 し た 2 次非線形光学素子の性能は一般に不 満足な ものであ り 、 大型化する、 高価格になる と い う 問 題がある。 加えて、 非線形光学媒質①の中で最 も高性能 であ り 多用 される L N結晶には、 さ らに、 光に よ り 性能 劣化がお こ る と い う 、 産業利用上好ま し く ない問題があ る。 [0027] 非線形光学媒質②は、 分子内 π電子ゆ ら ぎに起因する 有機分子の大 き な光非線形性 と 高速応答性、 さ ら に は レーザ耐性の大き さ が注目 され、 近年、 無機強誘電体系 非線形光学媒質①を越える もの と して、 活発に検討され ている ものである。 [0028] 例えば、 2 — メ チルー 4 一 二 卜 ロ ア二 リ ン ( Μ Ν Α ) 結晶は、 非線形光学媒質②のなかでも最高の、 無機強誘 電体系非線形光学媒質 L Ν結晶を越える大き な非線形光 学効果を有する もの と して報告されている (例えば、 J. Appl. Phys. , δθ ( 4 ) , 2523 ( 1979 ) , J. Chem. Phys. , 75 (3) , 1509 ( 1981 ) ) o [0029] しかし M N A結晶の非線形光学効果の大き さ は L N結 晶 に比較 し て - れ程大 き な も のでは な い。 ま た 、 水溶 性、 室温での昇華性な ど実用上好 ま し く な い性質 も あ る。 [0030] 非線形光学媒質③は、 高分子の加ェ · 適用性の良さ に 着目 し た も のであるが、 2 次非線形光学効果の大き さ は 媒質②よ り 遥かに小さ く 、 現状では L N結晶 と比較 して も小さ い。 こ れは、 高分子の存在に よ っ て非線形光学効 果を有す る成分の濃度が低下さ せ られ る こ と 、 な ら び に 、 ポ ー リ ン グ処理 ( こ の方法 に つ い て は M R S 会 議資料 Vol . 109 , " Nonlinear Optical Properties of Polymers" , Ed. by A. J. Heeger et al . , 1988, pp 19に言羊 し い ) な どの方法に は非線形光学効果を有す る成分 (色 素) の有効な配向化に限界がある こ と に よ る。 ま た、 非 線形光学効果を有する成分の配向暖和に よ つ て性能低下 する と い う 経時的安定性に係わる問題を こ の種の媒質は 有し ている。 [0031] 以上の様に、 従来技術によ る①、 ②お よび③の 3 種の 非線形光学媒質はいづれも、 高性能の 2 次非線形光学素 子を実現する には不満足であっ た。 [0032] 以下に、 従来技術による 2 次非線形光学素子の例を挙 げ、 現状を説明する。 [0033] 第 8 図 は特開昭 6 1 — 1 8 9 3 4 の L N結晶を用 い すこ 、 プロ ト ン 交換導波路 8 1 を有す る チ ヱ レ ン コ フ 型 SHG 素子 8 2 の従来例である。 プ ト ロ ン交換導波路に入 射された半導体レ ーザ光は、 導波 と と も にその第 2 高調 波に変換され導波路外へ放射される。 8 0 m W と い う 特 製の高出力半導体レ ーザ 8 6 (基本波 8 4 波長 840 nm) を光源に し て第 2 高調波 8 5 (420 nm)の出力は最大約 1 と報告されている。 実用上は、 数 m W以上の出力が必 要であるが、 波長変換効果が大き く ない L N結晶を用 い ては こ れ以上の出力は望めない。 ま た、 素子サイ ズも長 さ 6 mmと 大型である。 [0034] 汎用 に供給可能な 4 O m W程度の出力の半導体 レ ーザ を光源 と し て数 m W以上の出力が可能な SHG 素子を構成 する には も つ と高性能の非線形光学媒質が入用である。 [0035] 第 9 図 は 、 Auracherら に よ っ て Wave Electron . 4 , 129 ( 1980) に報告されている非線形光学媒質 と し て L Ν 結晶を用 いた分岐干渉型光変調素子の従来例である。 [0036] 一方から導波して き た入力光 9 1 は Υ型分岐部分で分 岐され、 平行電極間に印加される電場に よ り 生ずる屈折 率変化に よ っ て導波光 9 2 と導波光 9 3 の位相がずら さ れ、 再び合波する と き この位相のずれに よ っ て干渉し 、 変調され、 出力光 9 4 と なる。 変調は、 従っ て、 電極間 電場に よ っ てなされる。 [0037] こ の従来例では、 導波光波長が 6 3 3 n mの時、 駆動 電圧約 4 V 、 帯域 1 . 3 G H z と報告されている。 分岐 部分の長さ が 6 m m と長 く 、 集積度をあげたい と い う 要 求には一次電気光学効果の大き く ない L N結晶を用 いて は応え られない。 [0038] 第 1 0 図は、 一次電気光学効果 (ポ ッ ケルス効果) を 応用する電気光学素子の動作原理を説明するための もの であっ て、 強度変調電気光学素子 (光強度変調器) の模 式図である。 [0039] 直交する偏変光子 1 0 2 と検光子 1 0 3 の間に、 電極 G [0040] 1 0 4 と 1 0 5 を有する複屈折性の電気光学素子 1 0 1 が置かれている。 簡単のため、 電気光学素子 1 0 1 は、 そ の光学軸 ( y お よ び z ) が偏光子 と 検光子に 対 し て 4 5 ° の角度 と なる よ う 配置されている。 電気光学素子 1 0 1 に直線偏光が入射する と 、 入射光波は常光 ( y ) と異常光 ( z ) の成分に分解され、 各 々独立に結晶中を 伝幡するが、 結晶固有の複屈折 と電極間電場印加時の電 場誘起複屈折 と によ っ て互いにその位相がずら される。 そ し て、 一般には楕円偏光と な っ た光は、 検光子の偏光 軸方位成分のみが出射され、 従って印加電場の強度に応 じ て光強度が変化する。 [0041] 結局、 入力光 ( 1 。 ) と 出力光 ( I ) の強度関係は、 [0042] I = I 。 sin 2 ( Φ / 2 ) (1) で表わされる。 ただ し 、 Φ は常光 と異常光の位相差であ [0043] Ό o し し 、 [0044] Φ = ( 2 TL £ / I ) X ( δ - 1/2 X n3re f f Ε) · · · (2) である。 ただ し、 £ は光路長、 JL は光の波長、 δ は結晶 固有の複屈折によ る位相差、 η は屈折率、 re i iは電気光 学係数、 E は電場強度である。 [0045] 上式において、 一 1/2 X n3 re f f E は電場誘起複屈折 であ り 、 この大き さ、 すなわち印加電場の大き さ に よ つ て I を、 [0046] 0 ≤ I ≤ I 0 [0047] の範囲で変化 (強度変調) でき る こ とがわかる。 [0048] Φ を π だけずらせるに要する電場 E、 すなわち電圧 V の大き さ V TC は半波長電圧 と 呼ばれる重要なパ ラ メ ー タ で あ っ て、 [0049] V 7r = i - d / ( n 3 r e l f · £ ) ( 3 ) で表わ さ れ る 。 こ こ で、 d は電極間距離であ る 。 [0050] 以上の こ と か ら 、 電極間距離な どの素子構成に係る部 分 を除 く と 、 電気光学結晶固有の特性に よ り 決定さ れる n3re f f/2で表わ さ れる量は素子の性能を決め る重要な量 で あ る こ と がわかる 。 こ の量は性能指数 と よ ばれる 。 こ れが大 き ければ大き いほ ど低電圧駆動の、 あ る いは コ ン パ ク 卜 な素子が構成可能 と な る 。 [0051] 従来、 専 ら電気光学素子作製の検討対象 と な っ て き た L N 結晶の性能指数 ( n3r33/2)は 1 2 0 pmノ V 程度 と 大 き く な い 。 大 き な期待が寄せ ら れ て レヽ る に も かかわ ら ず、 真に実用 的な光変調器や光スィ ッ チが未だ登場 し て い な い と い う の は性能指数の大き な非線形光学媒質が見 出 さ れて いな いためである。 [0052] 以上説明 し た以外の非線形光学媒質な ら びに電気光学 素 子 に つ レヽ て は 例 え ば 、 Springer Proceedings in Physics 18 , Electro-optic and Photorefractive Materials " , Ed. by P. Gunter , 1987, pp2 〜 17, PP150 — 158, ppl59~ 164 あ る レヽは、 西原浩 ら 、 『光集 積回路』 、 オ ー ム社、 1 9 8 5 年 2 月 2 5 日 発行に詳 し い [0053] こ れ ま で説 明 し た よ う な従来技術の状況 を背景 と し て 、 真に実用 的な 2 次非線形光学素子を構成す る ため、 よ り 高性能の非線形光学媒質の開発を 目指し た検討が、 有機結晶を中心に活発になされている と い う のが現状の 状況である。 [0054] 発明の開示 [0055] 本発明の課題は、 2 次非線形光学効果が大き く 、 しか も安定性、 加工性に問題のない高性能非線形光学媒質を 見い出 し 、 その非線形光学効果を有効に利用 し得る部品 形状を付加 し て、 波長変換素子、 電気光学素子な どの高 性能 2 次非線形光学素子を提供する こ と に ある。 [0056] 本発明は、 構造式 ( I ) で表される 4 ' — ニ ト ロベン ジ リ デ ン ー 3 — アルカ ノ ィ ルア ミ ノ ー 4 ー メ ト キ シ ァニ リ ン、 ま たは、 これらの化合物の有する水素の少な く と も一部が重水素置換された化合物の、 空間群 C c 、 点群 # 9 に属する非中心対称性の単斜晶系結晶から成 り 、 核 結晶の a c 面内にある最大吸収の軸方位に大き な電気振 動べク ト ル成分を持つ光を入射ま たは伝幡させる少な く と も 1 つの実質的に光学的に平滑な面を設けてなる部品 を含む 2 次非線形光学素子を提供する。 [0057] [0058] ( ただ し 、 R は炭素数が 2以下のアルキル基又はハロ ゲ ン化アルキル基) [0059] 図面の簡単な説明 第 1 図 a は、 2 次非線形光学媒質 と して有用な M N B A結晶の構造を示す図、 [0060] 第 1 図 b は、 2 次非線形光学媒質 と し て有用な M N B A — E t 結晶の構造を示す図、 [0061] 第 2 図は、 平滑な ( 0 1 0 ) 面を持つ M N B A — E t 薄膜単結晶のモルホ ロ ジーを示す図、 [0062] 第 3 図 a は、 M N B A または M N B A — E t 薄膜単結 晶か ら成る電気光学素子を用 いた光変調器の構成を示す 図、 [0063] 第 3 図 b は、 オシロ ス コ ープに描かせた印加電圧 と 出 力光強度に対応する フ ォ ト · デ ィ テ ク タ ーの検知出力電 圧の関係を示す図、 [0064] 第 4 図は、 M N B A — E t平板状単結晶を用 いた S H G素子の構成を示す図、 [0065] 第 5 図 a は、 M N B A結晶導波路を有する分岐干渉型 光変調素子の構成を示す図、 [0066] 第 5 図 b は、 M N B A結晶導波路を有する分岐干渉型 光変調素子の断面を示す図、 [0067] 第 6 図は、 オシロ ス コープに描かせた、 分岐干渉型光 変調素子の印加電圧と 出力光強度 (対応する フ ォ ト · マ ルチブラ イ ヤーの検知出力電圧) の ^係を示す図、 [0068] 第 7 図は、 M N B A結晶導波路を有する内部全反射型 ( T I R ) 光スィ ッ チの構成を示す図、 [0069] 第 8 図 a 、 b は、 従来例である L N結晶を用いたチェ レ ン コ フ型 S H G素子の構成を示す図、 第 9 図は、 従来例である L N結晶を用いた分岐干渉型 光変調器の構成を示す図、 [0070] 第 1 0 図は、 一次電気光学効果を応用 する電気光学素 子の動作原理を説明する図である。 [0071] 発明を実施するための最良の形態 本発明者らは、 各種ベ ン ジ リ デン ァニ リ ン誘導体を合 成 し 、 良質な単結晶を成長させ、 それらについて非線形 光学的 な ら びに X線的 キ ャ ラ ク タ リ ゼ — シ ョ ン を行な い、 高性能 2 次非線形光学素子を構成し得る非線形光学 媒質を見出すべ く 鋭意努力 した。 [0072] その結果、 4 ' 一 二 ト ロ べ ン ジ リ デ ン ー 3 — ア ルカ ノ ィ ルァ ミ ノ _ 4 ー メ ト キシァニ リ ン (ただ し 、 R は炭素 数が 2 以下の ア ルキル、 ノヽ ロ ゲ ンィヒア ルキル) 、 ま た は、 これらの化合物の有する水素の少な く と も一部が重 水素置換された化合物の結晶は、 極めて大き な 2 次非線 形感受率 ; c (2)を有する こ と を、 後述する よ う なメ ー カ フ リ ン ジ法によ る S H G強度測定 と一次電気光学効果の 測定に よ っ て発見する に至っ た。 その よ う な 4 ' 一 二 ト 口 べン ジ リ デン ー 3 — アルカ ノ ィ ルア ミ ノ ー 4 ー メ ト キ シァニ リ ン結晶と は、 4 ' 一 二 卜 口べン ジ リ デン 一 3 — ァ セ ト ア ミ ノ ー 4 ー メ ト キ シ ァ ニ リ ン ( 略称 M N B A ) 、 4 ' 一 二 ト ロべン ジ リ デン ー 3 —ェチルカ ルボ二 ル ァ ミ ノ ー 4 ー メ ト キ シ ァ ニ リ ン ( 略称 M N B A — E t ) 、 4 ' 一 二 ト ロ べ ン ジ リ デ ン ー 3 — ク ロ ロ アセ 卜 ア ミ ノ ー 4 ー メ ト キ シ ァ ニ リ ン ( 略称 M N B A — C I ) 、 4 ' 一 二 ト ロ べ ン ジ リ デ ン ー 3 — ブ ロ モ ア セ ト ァ ミ ノ 一 4 ー メ ト キ シ ァ ニ リ ン ( 略称 M N B A — B r ) 、 4 · 一 二 卜 口 べ ン ジ リ デ ン ー 3 — ( /3 — ク ロ 口 ェチル) カ ルボニルア ミ ノ ー 4 一メ 卜 キ シ ァニ リ ン (略 称 M N B A — C l E t ) な ど、 アルカ ノ ィ ルァ ミ ノ 基を 表わす一 N H C O R において、 Rが炭素数 2 以下のア ル キ ル、 ハ ロ ゲ ンィヒア ルキルの も の、 お よ び、 それ ら の少 な く と も一部が重水素置換されてなる化合物の結晶を指 す。 [0073] こ れ ら 4 ' 一 二 ト ロ べ ン ジ リ デ ン ー 3 — ア ルカ ノ ィ ル ア ミ ノ ー 4 ー メ ト キ シ ァニ リ ン結晶は、 アセ ト ン ま たは D M F な どを溶媒 と する溶液法、 および溶融法に よ り 比 較的容易に得られる。 [0074] そ し て、 こ れ ら 4 ' 一 二 ト ロ べ ン ジ リ デ ン ー 3 — ア ル カ ノ ィ ルァ ミ ノ 一 4 ー メ ト キ シ ァニ リ ン結晶は、 すべて 空間群 C c 、 点群 # 9 に属する非中心対称性の単斜晶系 結晶である こ とが判明 し た。 [0075] こ の よ う に、 1 つの化合物の誘導体が形成する結晶が すべて同一の空間群、 点群に属する非中心対称性の単斜 晶系結晶である よ う な例は他にはない。 一般には、 分子 構造が少 し異なる と全 く 異なる空間群、 点群に属する結 晶 と な り 、 結晶が非線形光学効果を持っために必須の非 中心対称性 失われる こ とが多い。 [0076] こ れ ら 4 ' 一 二 ト ロ べン ジ リ デ ン ー 3 — ア ルカ ノ ィ ル ァ ミ ノ - 4 - メ ト キ シァニ リ ンの単斜晶系結晶は、 し 力 し 、 それぞれ固有の格子定数を有している。 つ ま り 、 特 定の構造の結晶を形成する。 [0077] 例えば、 M N B Aは、 空間群 C c 、 点群 # 9 に属する 非中心対称性の単斜晶系結晶を形成し 、 23 ± 1 におけ る格子定数 : [0078] a = 8.3814 (9) A β = 115.336 ( 5) [0079] b = 26.838 (4) A ζ = 4 [0080] c = 7.4871 (5) A [0081] を持つ (第 1 図、 a ) 。 [0082] ま た、 例えば、 M N B A — E t は、 空間群 C c 、 点群 # 9 に属する非中心対称性の単斜晶系結晶を形成 し 、 23 ± 1 でにおける格子定数 : [0083] a = 8.276 (2 ) A β = 115.27 (1)。 [0084] b = 28.057 (3) A z = 4 [0085] c = 7.651 (1) A [0086] を持つ (第 1 図、 b ) 。 [0087] ただ し 、 こ こ に挙げた格子定数は、 測定条件に よ り 数 %程度の変動は許容すべき ものである。 [0088] 例えば、 M N A結晶の構造について も 、 単斜晶系結晶 (空間群 : C c 、 点群 : # 9 ) と い う点では一致 してい るが、 格子定数については、 [0089] B. F. Levineら ( J. Ap l. Phys.50 (4) , 2523 (1979) ) : [0090] a = 11.17入 、 b = 11.60 A 、 c = 7.90A 、 β = 137。 、 [0091] ま た 、 G. F- Lipscombら ( J . Chem. Phys. 75 (3) , 1509 ( 1981) : [0092] a = 11. 57 ± 0.01入、 b = 11.62 ± 0.01 A 、 [0093] c = 8. 22 ± 0.01 A , β = 139. 18 ± 0.02° と い う よ う に、 測定者によ り 若干異なる数字が報告され ている。 [0094] 次に、 特定の結晶構造を有する 4 ' 一 二 ト ロべ ン ジ リ デ ン 一 3 — アルカ ノ ィ ルァ ミ ノ 一 4 ー メ ト キシァニ リ ン の単斜晶系結晶に対して、 その非線形光学効果を有効に 利用 し得る部品形状を付加 して、 波長変換素子、 電気光 学素子な どの高性能 2 次非線形光学素子を提供する方法 について述べる。 [0095] 4 ' — ニ ト ロ べ ン ジ リ デ ン 一 3 — ア ルカ ノ ィ ルア ミ ノ 一 4 — メ ト キ シ ァ ニ リ ン結晶の b 軸を y 方位 と し 、 a c面内での最大吸収の軸を X方位、 それ らに垂直な軸 を z 方位 と する と 2 次非線形光学感受率行列は結晶の対 称性 ( point group, m)から次の (4)式で表わす こ と がで き る。 [0096] [0097] (4) こ こ で、 各々 の感受率の大き さ を、 結晶の構造から考 える と 、 5C ( 2 ) i t が最大と なる。 [0098] 従っ て、 光について、 [0099] ( ァ) 結晶 a c面内に大きな電気振動ベク ト ル成分を持 1 [0100] つ光を入射ま たは伝幡させる と大き な非線形光学効果を 得る こ と ができ好ま し い、 [0101] ( ィ ) X方位に大き な電気振動ベク ト ル成分を持つ光を 入射ま たは伝幡させる と最も好ま し い、 こ と が予想され た。 [0102] ま た 、 光の 入射 ま た は伝幡 の 方位が 、 上記 ( ァ ) ( ィ ) の時、 電場について、 [0103] ( ゥ ) 結晶 a c面内に大き な電場べク 卜 成分を持つ電場 を印加する と大き な一次電気光学効果を得る こ と ができ 好ま し い、 [0104] (ェ) X方位に大き な電場ベク ト ル成分を持つ電場を印 カロする と最も好ま しい、 [0105] こ と が予想された。 [0106] 本発明者らは、 以下に示すよ う に、 メ ー カ フ リ ン ジ法 [0107] ( Electron. Lett. Vol.23, No.11 , 595 (1987)に詳 し い) に よ る S H G強度、 光変調器における電場方位依存 性の測定から 2 次非線形感受率の大き さ、 異方性、 結晶 構造 と の関係を把握し、 上記予想を実証し、 2 次非線形 光学素子の持つべき実質的に光学的に平滑な面の方位な どの素子設計を具体化し、 本発明に至っ た。 [0108] S H G 強 度 測 定 で は 、 最 大 の 2 次 非 線 形 感 受 率 X ( 2 ) 1 1 を従来最大の PC ( を持つ M N A結晶に比較 し て、 M N B A結晶では約 4倍、 約 5.0 X 10 - 6 esu 、 M N B A — E t結晶では約 3 倍、 約 3.9 X 10"6 esu と 得 られた。 これらの値は、 一定の入射光密度において単 位長さ 当 り M N B A あるいは M N B A — E t 結晶を用 レヽ た SHG 素子は M N A を用いた SHG 素子の実に約 1 8 倍あ る いは約 1 1 倍の波長変換能力がある こ と を意味する。 ま た、 同様に L N と比較する と 、 約 9 0 0 倍ある いは約 5 6 0 倍 と 桁はずれの波長変換能力がある こ と になる。 [0109] 従っ て、 ある一定の波長変換効率の SHG 素子を構成す る場合には、 M N B A あるいは M N B A - E t 結晶を用 い る と 、 低出力光源化、 コ ン パ ク ト 化で き る 。 [0110] ま た、 光変調器を構成して、 一次電気光学効果の性能 指数 ! n r 3 r l l - n 3 3 τ S i I Z 2を求めた と こ ろ 、 従来最大の M N A結晶に比較 して、 M N B A結晶で は約 3 倍の約 9 3 0 p m / V 、 M N B A — E t 結晶では 約 2 . 3 倍の約 7 0 0 p m / V と い う極めて大き な値を 得た。 これを L N結晶の 1 2 0 p m Z V に比較する と そ れぞれ、 約 8 倍、 約 6 倍 と いう 大き な値であっ た。 [0111] 従っ て、 M N B A あるいは M N B A — E t 結晶を用 レ、 る と 、 コ ン パ ク ト化、 低駆動電圧化された高性能の電気 光学素子が構成でき る。 [0112] 他の 4 ' 一 二 ト ロ べ ン ジ リ デ ン ー 3 — ア ルカ ノ ィ ルァ ミ ノ 一 4 ー メ ト キシァニ リ ン結晶 も M N B A ある いは M N B A — 結晶同様に、 優れた波長変換素子や電気光 学素子が構成でき る こ と が判明 し た。 [0113] 従っ て、 (ィ ) で述べた方位 ( X方位) に大き な電気 振動べク ト ル成分を持つ光を入射ま たは伝幡させる実質 的に光学的に平滑な面を、 特定の構造の 4 ' 一 二 ト ロ べ ン ジ リ デ ン ー 3 — アルカ ノ ィ ルア ミ ノ ー 4 ー メ ト キ シァ 二 リ ン結晶に付与し 、 2 次非線形光学素子 と する と従来 にない大き な非線形光学効果を発現する極めて有用 な も の と なる。 [0114] こ こ で、 大き な電気振動ベク ト ル成分を持つ光を入射 ま たは伝幡させる と は、 電磁波である光を直交する 2 つ の成分に分解 し た場合、 主成分が実質的に (ィ ) で述べ た方位に一致する よ う に光を入射ま たは伝幡させる こ と を指す。 光が直線偏光 (ただ 1 つの電気振動ベク ト ル成 分 を持つ 光 ) の 場合 に は 、 こ の電気振動 ベ ク ト ル と ( ィ ) で述べた方位 とが実質的に一致する よ う に光を入 射ま たは伝幡させる こ と を指す。 [0115] 光を入射ま たは伝幡させるための実質的に光学的に平 滑な面は、 溶液成長によ る 自然成長面を利用 して も良い が、 光学的に平滑なガラスなどの基板間 (铸型内) での 溶液法、 溶融法によ る結晶成長に よ っ て得る こ と ができ る成長面、 あるいは また、 切削、 劈開、 研磨な ど結晶の 後加工よ つ て設け られる面であっ て も良い。 [0116] こ こ で実質的に光学的に平滑な面 と は低散乱性の面で あ っ て、 平面、 曲面、 さ らに特殊な場合には規則的な凹 凸を有する グ レ ー テ ィ ング状の も のでも良い。 即ち、 低 損失の光の入射、 伝幡、 あるいは反射、 出射を可能 と す 面であればいかなる面であっ て も良い。 [0117] 自 然成長面 で あ る ( 0 1 0 ) 面 ( 最 も 広 い面 ) は ( ィ ) で述べた条件を満たす実質的に光学的に平滑な面 と し て好ま し い。 [0118] ま た、 第 2 図に示 したよ う に基板間で溶液成長させる と ( 0 1 0 ) 面を実質的に光学的に平滑な面 と し て持つ 薄膜単結晶が得られ、 これは T E モー ドで光を導波する と き機能する方式の素子を構成する場合、 特に有用であ る。 [0119] (ェ) で述べた方位 ( X方位) に大き な電場ベク ト ル 成分を持つ電場を印加する少な く と も 1 組の電極を付加 し た構成の 2 次非線形光学素子は、 電気光学素子 と し て 極めて有用 である。 [0120] こ こ で、 大き な電場ベク ト ル成分を持つ電場を印加す る と は、 光 と相互作用 している非線形光学結晶部分にお いて、 電場の主成分が実質的に (ェ) で述べた方位に一 致する よ う に電場を印加する こ と を指す。 [0121] さ て 、 4 ' 一 二 ト ロ べン ジ リ デ ン ー 3 — ア ルカ ノ ィ ル ァ ミ ノ 一 4 ー メ ト キシァユ リ ン結晶を用 いた 2 次非線形 光学素子を構成する場合には、 (ィ ) 、 (ェ) で述べた X方位を知る こ とが必要である。 これは、 通常行われ る よ う に、 X線回折に よ っ て も よ いが、 本発明者ら は、 簡便に こ の方位を知る方法を見い出 し た。 [0122] すなわ ち 、 4 · 一 二 ト ロ べン ジ リ デ ン ー 3 — ア ルカ ノ ィ ルァ ミ ノ 一 4 — メ ト キ シァニ リ ン結晶の X軸方位は、 最大吸収の軸方位であるから、 偏光顕微鏡の ク ロ スニコ ル (偏光子、 検光子が直交した状態) 下に結晶を観察 し 屈折主軸 X , y , z を見い出い しておき 、 次にパラ レル ニ コ ル (偏光子、 検光子が平行な状態) 下で結晶を観察 し 、 最も長波長側ま で吸収を持つ (着色 して見える ) 軸 を見い出せば、 これが X軸である。 [0123] 4 ' 一 二 ドロ べ ン ジ リ デ ン ー 3 — ア ル カ ノ ィ ル ア ミ ノ 一 4 ー メ ト キシ ァニ リ ン結晶 は 自 然成長面 と し て 、 ( 0 1 0 ) 面を持つが、 こ の面内に X軸は存在する。 例えば、 電極を設ける面 と して、 こ の ( 0 1 0 ) 面を 用 いて も良い。 実施例 2 、 4 は この例である。 [0124] 基 板 間 で の 溶 液 成 長 で 得 ら れ る 薄 膜 単 結 晶 の ( 0 1 0 ) 面または ( 0 — 1 0 ) 面上に少な く と も一組 の電極を設けた構成の素子は好ま し い実施態様の一つで ある。 この場合は、 T E導波モー ドで効果が大き く 発現 するので、 更に加工して、 3 次元導波路型 ( チ ャ ン ネル 型) 電気光学素子 と する こ とが望ま し い。 その例は、 実 施例 6 、 7 に示されている。 [0125] 実施例 5 の SHG 素子の構成例では、 ( 0 1 0 ) 面上に 設け られた五酸化タ ン タ ル ( Ta205 )のパ ッ シブ導波路内 に、 Y A G レ ーザ光 ( 1064nm) を T Eモー ドで導波、 す なわち、 結晶 b軸に垂直な面内に電気振動ベク ト ル成分 が存在する よ う 入射する と 、 結晶側に S H G光 (532nra) が出射した。 [0126] この例では、 実質的に光学的に平滑な面は、 パ ッ シブ 導波路 と接する ( 0 1 0 ) 面であ り 、 導波路から結晶へ 滲みだす結晶 b軸に垂直な面内に電気振動べク ト ルを持 つエバネセ ン ト 波に よ っ て こ の素子は機能す る 。 従 つ て ただ 1 つの実質的に光学 [^に平滑な面を有する素子 の例である。 [0127] 以上説明 し たよ う に、 特定の構造の 4 ' 一 二 ト ロ ベン ジ リ デン ー 3 — アルカ ノ ィ ルア ミ ノ ー 4 ー メ ト キ シァニ リ ン結晶に大き な非線形光学効果を発現 し得る部品 · 素 子構造を付与する と従来にな く 高性能な 2 次非線形光学 素子が構成でき 、 産業上、 極めて有用である。 [0128] なお、 特定の構造の 4 · 一 二 ト ロべン ジ リ デ ン ー 3 — ア ルカ ノ イ リレア ミ ノ ー 4 ー メ ト キシァニ リ ン結晶の成長 方法は説明 し た方法に限定される こ と はない。 [0129] ま た、 特定の構造の 4 · 一 二 ト ロべン ジ リ デ ン ー 3 — ア ルカ ノ ィ ルア ミ ノ ー 4 ー メ ト キシァニ リ ン結晶から な り 、 核結晶の a c面内にある最大吸収の軸方位に大き な 電気振動べク ト ル成分を持つ光を入射ま たは伝幡させる 少な く と も 1 つの実質的に光学的に平滑な面を設けてな る部品を含む 2 次非線形光学素子は、 上述 し た素子に限 定される こ どはない。 種々 の素子が構成可能である。 [0130] さ らに、 こ こ で言 う 素子と は、 結晶単独の部品で構成 されていて も 、 電極、 保護膜、 導波層、 無反射コ ー テ ィ ン グ層な どを有していて も、 ガラ ス以外の基板上で構成 さ れて いて も 、 ま た、 全体か ら見て部分で あ っ て も 良 い。 要は 、 特定の構造の 4 ' 一 二 ト ロ べ ン ジ リ デ ン ー 3 — アルカ ノ ィ ルア ミ ノ ー 4 ー メ ト キシァニ リ ン結晶か ら な り 、 核結晶の a c面内にある最大吸収の軸方位に大 き な電気振動べク ト ル成分を持つ光を入射ま たは伝幡さ せる少な く と も 1 つの実質的に光学的に平滑な面を設け てなる部品を含んでいれば、 それは非線形光学素子 と し て機能が可能であ り 、 本発明の範囲内である。 [0131] 以下で は本発明の う ち 、 M N B A お よ び M N B A — E t結晶部品を含む非線形光学素子の実施例を用 いてさ ら に詳し く 説明するが、 本発明の効力はそれら実施例に よ っ て何 ら制限を受ける ものではない。 [0132] (以下余白 ) [0133] [実施例 ] [0134] (実施例 l ) [0135] 4 ' 一 二 ト ロ べ ン ジ リ デ ン 一 3 — ァセ ト ア ミ ノ ー 4 一 メ 卜 キ シ ァ ニ リ ン ( M N B A ) お よ び 4 ' 一 二 ト ロ ベ ン ジ リ デ ン ー 3 —ェチルカ ルボニルア ミ ノ ー 4 ー メ ト キ シ ァニ リ ン ( M N B A - E t ) の合成 · 精製及び物性、 安 定性の評価。 [0136] I ) M N B A [0137] 1 - 1) M N B Aの合成 , 精製 [0138] [合成 1 ] [0139] [0140] 還流冷却器、 窒素導入管及び滴下ロ ー ト を備えた 200 mlの 三 ッ ロ フ ラ ス コ に 、 約 30 ml の酢酸 Z無水酢酸 ( 1 : 1)及び 8.40 g (50 mm ol)の 2 — ア ミ ノ ー 4 一 二 ト Π 二 ツ ールを入れ、 室温で約 5 時間撹拌 した。 ' [0141] 反応(: 終了を薄層 ク ロマ ト グラ フ ィ ーで確認し た後、 反応液を冷水中に滴下した。 薄黄色の粗結晶が得 られた ので これを真空加熱乾燥した。 [0142] ( 目 的物 9.83 g (収率 93.5 % ) ) [0143] [合成 2 ] OCH OCH [0144] NHCOCH SnCl2 - 2H20 NHCOCH [0145] Cone . HC 1 [0146] NH2 · HC1 [0147] 20.2 g (90 mmol)の塩化第一すず · 二水和物を約 30cc の濃塩酸 に溶か し た後、 激 し く か き 混ぜなが ら 6.31 g (30 mmol) の 4 一 二 ト ロ ー 2 — ァセチルア ミ ノ ア ニ ソ 一 ルを加え、 室温で撹拌 し た。 [0148] 黄色の反応溶液は、 発熱と共に薄桃色に変化する。 約 2 時間後、 薄桃色の反応溶液を濾過 し 、 冷水で洗浄 する と 白色の粗結晶が得られたので、 これを真空乾燥 し た。 [0149] ( 目 的物 2.71 g (収率 41.7% ) ) [0150] [合成 3 ] [0151] [0152] 還流冷却器、 マ グネチ ッ ク ス ターラーを備え た 200 ml の三 ヅ ロ フ ラ ス コ に 2.16 g (10 mmol)の 3 — ァ セ チルァ ミ ノ ー 4 ー メ ト キ シァニ リ ン塩酸塩 と 1.56 g (10 rnmol) の p — 二 ト ロ べ ンズアルデ ヒ ド を入れ、 約 60 ml のエタ ノ ールノ水 (2 : 1 )を反応溶媒 と し 、 室温で約 1 0 分間 撹拌 し た。 [0153] 次 に 、 水酸ィヒ ナ ト リ ウ ム水溶液を徐 々 に力 Π え 、 p H 6 〜 7 に し て しヽ く と 、 反応溶液は黄褐色に変化 し た。 そ の後、 約 3 時間、 室温で撹拌を続けた。 [0154] ク ロ 口 ホ ルム を展開溶媒 と し た薄層 ク ロ マ 卜 グラ フ で 反応の終了 を確認 し た後、 撹拌を止めた。 析出 し た粗生 成物はろ集 し 、 冷エタ ノ ールで洗浄し た。 [0155] こ こ で得た黄茶色の粗生成物をアセ ト ン に溶かし 、 不 溶物を除去 し た後、 溶媒を ロ ータ リ ーエバポ レー 夕 にて 除 く と黄橙色の粗結晶が得られた。 [0156] 粗結晶を ク ロ 口 ホ ルム Zベ ンゼ ン ( 1 / 2 ) の混合溶 媒で再結晶する と黄色の結晶が得られたので、 こ れをろ 集 し 、 真空乾燥 し た。 [0157] ( 目 的物 1.75 g (収率 56.0 % ) ) [0158] 1- 2) M N B A結晶の物性、 安定性の評価 [0159] M N B A を各種溶媒を用 いた溶液法、 並びに溶融法あ る いは気相法 (昇華法) に よ り 結晶成長させ、 粉砕し、 100 IX 程度の粒径の も のを S H G粉末法試料 と し た。 [0160] 測定に用 いた光源は、 N d : Y A G レーザの 1064nm光 で 、 照射条件は 、 パ ル ス幅 200 n s、 繰 り 返 し 1 0 H z、 ビー ク パ ワ ー密度約 3 0 M W Z cm2 で行 っ た。 S H G相 2k [0161] 対強度ウ レ ァ比を表 1 a に示す。 [0162] 結果よ り 明 らかなよ う に、 M N B A にはいわゆる結晶 多形 ( ポ リ モ ル フ ィ ズム ) はない。 すなわち、 結晶成長 方法によ ら ず安定 して同一の構造の結晶を成長させる こ とができ る。 [0163] 次に、 M N B A結晶の物性、 安定性を調べた。 [0164] 融点は約 1 9 3 °Cであっ た。 [0165] 比較的大形 に成長 し た黄色の平板結晶 ( 4 X 5 X 2 ram 3 ) を室温でガラ ス製試料管に入れ、 一方は密栓 し 、 ま た も う 一方は開放のま ま 、 放置し た。 3 0 日経過 して も 、 両者 と も重量変化はな く 、 ま た、 密栓 し た方の ガラ ス壁が着色する と いう こ と も なかっ た。 従っ て、 室温で こ の結晶は昇華性がない こ とが分かっ た。 放置後の結晶 を粉砕し 、 粉末法で S H G強度を調べたが測定値は放置 前 と変わ ら ず、 室温でこ の結晶の光非線形性は安定であ る こ と 力 s分力 >つ た。 [0166] 室温で行な っ た上述の昇華性、 光非線形性の安定性の チェ ッ ク を、 1 0 0 で行な っ た。 重量、 粉末法 S H G 強度 と も変化な く 、 1 0 0 °Cにおいて も こ の結晶は安定 である こ と が分かっ た。 [0167] 秤量 し た結晶を真空ア ンブル管に入れ、 真空ラ イ ン に 接続 し排気を続け、 室温、 約 1 0 T o r r の圧力下にお け る昇華性を調べた。 2 4 h 後、 結晶の重量変化は な く 、 室温、 高真空下でも昇華性はない こ と が分かっ た。 高真空下、 昇華が確認でき るのは、 1 5 0 °Cを越えて力 ら であ っ た。 [0168] 結晶 と 水を ガラ ス製試料管に入れ、 密栓 し 、 室温で放 置 し た。 3 0 曰経過して も水は着色せず、 こ の結晶は水 に対 し て全 く 溶解性がな く 、 安定であっ た。 [0169] 1 - 3) M N B A結晶の X線構造解析及び光学的性質。 次に、 2 次非線形光学媒質 と して有用 な M N B A結晶 の構造解析を行ない、 その構造を特定 し た。 [0170] 単結晶試料 は 、 ア セ ト ン溶液か ら ス ロ ーエバポ レ ー シ ヨ ン に よ り 黄色角状晶 と し て得られた も の ( 0.550 X 0.500 X 0.500 mm3)を用 し、た。 [0171] 測定は、 理学 A F C 6 R 回拆計を用 いて、 C u Κ α 線 ( λ = 1.54178 A ) で行な っ た。 [0172] 結果を表 2 a と第 1 図 a に示す。 [0173] 単斜晶結晶は、 結晶光学的 には光学的二軸性結晶 と 呼 ばれ る も の に属 し 、 3 つの主屈折率の値は全て相異な る。 モ ノ ス コ ープに よ る干渉像を観測 し た結果、 その う ち 1 つの主屈折率の方位 (光学弾性軸) は b軸方位にあ る こ と が判明 し た。 従っ て、 他の 2 つの光学弾性軸は a c面内 に ある 。 [0174] 2 次非線形光学媒質 と し て有用 な M N B A結晶を、 以 上示 し た構造 と 光学的性質を持つ もの と 特定 し た。 [0175] Π ) M N B A - E t [0176] 2-1) M N B A - E t の合成 · 精製 還流冷却器、 窒素導入管及び滴下ロ ー ト を備えた 300 m 1の三 ヅ ロ フ ラ ス コ に、 約 100 m 1の 1 , 2-— ジ ク ロ ロ ェ タ ン と 8.40 g (50 mm ol)の 2 — ア ミ ノ ー 4 — 二 ト ロ ア 二 ソ ール及び 1.2 mlの ピ リ ジ ンを入れ、 窒素雰囲気下、 室 温で約 1 0 分間マグネチ ッ ク ス ターラーに よ っ て撹拌し た。 [0177] 上記溶液を氷水にて冷却 し 、 こ れ に約 100 m 1の 1 , 2 — ジ ク ロ 口 ェ タ ン に 4.63 g (50 mmol)のプ ロ ピオニル ク ロ リ ド を溶解した溶液を滴下ロー ト を用 いて約 1 5 分 間で加えた。 始め橙色であっ た反応液は、 す ぐ に薄黄色 に変化する。 [0178] 反応液の温度を室温、 さ ら に約 5 0 °C ま で上げ、 約 5 時間撹拌を続けた。 [0179] 反応の終了を薄層 ク ロ マ ト グラ フ ィ 一で確認 し た後、 反応溶液を分液ロー ト に移 し、 これに約 150 mlの ク ロ 口 ホルムを加え、 析出結晶を完全に溶解し 、 約 1 規定の希 塩酸で良 く 洗浄し、 無水硫酸ナ ト リ ウ ム にて乾燥 し 、 そ の後ロ ータ リ ーエバポ レータ を用いて溶媒を留去する と 薄黄色の粗結晶が得 ら れたの で こ れを真空加熱乾燥 し た。 ( 目 的物 10.26 g (収率 91. 5% ) ) [0180] [合 2 ] [0181] [0182] 20.2 g (90 mmol)の塩化第一すず · 二水和物を約 30cc の濃塩酸に溶か し た後、 激 し く か き 混ぜなが ら 6. 73 g (30 mmol) の 4 一 二 ト ロ ー 2 — ェチルカ ルボニルァ ミ ノ ァニ ソ 一ルを加え、 室温で撹拌し た。 [0183] 黄色の反応溶液は、 発熱 と共に薄桃色に変化する。 約 2 時間後、 薄桃色の反応溶液を濾過 し 、 冷水で洗浄 する と 白色の粗結晶が得られたので、 こ れを真空乾燥し た。 [0184] ( 目 的物 2.48 g (収率 35.8% ) ) [0185] [合成 3 ] [0186] [0187] 還流冷却器、 マグネチ ッ ク ス ターラーを備えた 200 ml の三 ッ ロ フ ラ ス コ に 2.31 g (10 mmol)の 3 ェチルカ ル ボニルア ミ ノ ー 4 ー メ ト キ シ ァ ニ リ ン塩酸塩 と 1.56 g (10 mmol) の p 二 卜 口べ ンズアルデ ヒ ド を入れ、 約 60 mlのエタ ノ ールノ水 (2 : 1)を反応溶媒 と し 、 室温で約 1 0 分間撹拌 し た。 [0188] 次に 、 水酸化ナ ト リ ウ ム水溶液を徐 々 に力 Π え、 P H 6 〜 7 に し て い.く と 、 反応溶液は黄褐色に変化 し た。 そ の後、 約 3 時間、 室温で撹拌を続けた。 [0189] ク ロ 口 ホルム を展開溶媒 と し た薄層 ク ロ マ ト グラ フ で 反応の終了を確認した後、 撹拌を止めた。 析出 し た粗生 成物はろ集 し 、 冷エタ ノ ールで洗浄した。 [0190] こ こ で得た黄茶色の粗生成物をアセ ト ン に溶かし 、 不 溶物を除去 し た後、 溶媒をロ ータ リ ーエバポ レーターに て除 く と黄橙色の粗結晶が得られた。 [0191] 粗結晶を ク ロ 口 ホルム Zベ ンゼ ン ( 1 / 3 ) の混合溶 媒で再結晶す る と黄色の結晶が得られたので、 これをろ 集 し、 真空乾燥 した。 [0192] ( 目 的物 2.08 g (収率 63.5 % ) ) [0193] 2-2) M N B A — E t結晶の物性、 安定性の評価 [0194] M N B A — E t を各種溶媒を用いた溶液法、 並びに溶 融法ある いは気相法に よ り 結晶成長させ、 粉砕 し 、 100 H m 程度の粒径の ものを S H G粉末法試料 と し た。 [0195] 測定は、 M N B A結晶 と 同様に行な っ た。 S H G相対 強度 ( ゥ レ ア比) を表 1 b に示す。 [0196] M N B A — E t にも結晶多形 ( ポ リ モル フ ィ ズム ) は ない。 [0197] 次に、 M N B A - E t結晶の物性、 安定性を調べた。 融点は約 1 6 9 °Cであっ た。 [0198] 比較的大形 に成長 し た黄色の角状結晶 ( 5 x 4 x 3 mm 3 ) を室温でガラ ス製試料管に入れ、 一方は密栓 し 、 ま た も う 一方は開放のま ま 、 放置 し た。 3 0 日経過 し て も 、 両者 と も 重量変化はな く 、 ま た、 密栓 し た方の ガラ ス壁が着色する と いう こ と も なかっ た。 従っ て、 室温で の結晶は昇華性がない こ と が分かっ た。 放置後の結晶を 粉砕 し 、 粉末法で S H G強度を調べたが測定値は放置前 と 変わ ら なかっ た。 従っ て、 室温でこ の結晶は光非線形 性から 見て安定である こ と が分かっ た。 [0199] 室温 で行 っ た上述の昇華性、 光非線形性の安定性の チ ェ ッ ク を、 8 0 °Cで行な っ た。 重量、 粉末法 S H G強 度 と も変化な く 、 8 0 °Cにおいて も こ の結晶は安定であ る こ と が分力 >つ た。 [0200] 秤量 し た結晶を真空ア ンブル管に入れ、 真空ラ イ ン に 接続 し排気を続け、 室温、 約 1 0 To rr の圧力下にお ける昇華性を調べた。 2 4 h時間後、 結晶の重量変化は な く 、 室温、 高真空下で も 昇華性はな い こ と が分か つ た。 [0201] 結晶 と 水を ガラ ス製試料管に入れ、 密栓 し 、 室温で放 置した。 3 0 日経過して も水は着色せず、 こ の結晶は水 に対 して全 く 溶解性がない こ と が分かっ た。 [0202] 2-3) M N B A 一 E t結晶の X線構造解析及び光学的性 質。 [0203] M N B A一 E t結晶の構造解析を行ない、 その構造を 特定 し た。 [0204] 単結晶試料は 、 ア セ ト ン溶液か ら ス ロ ー ェバポ レ ー シ ヨ ン に よ り 黄色角状結晶 と し て得られた も の ( 0.450 X 0.450 X 0.370 mm3)を用 レヽた。 [0205] 測定は、 理学 A F C 6 R 回折計を用 いて、 M o Κ α線 ( λ = 1.71069 A ) で行なっ た。 [0206] 結果を表 2 b と第 1 図 b に示す。 [0207] 単斜晶結晶は、 結晶光学的には光学的二軸性結晶 と 呼 ばれる も の に属 し 、 3 つの主屈折率の値は 全て相異な る。 モ ノ ス コ ープによ る干渉像を観測 し た結果、 その う ち 1 つの主屈折率の方位 (光学弾性軸) は b 軸方位にあ る こ と が判明 した。 従っ て、 他の 2 つの光学弾性軸は a c面内 にある。 [0208] 2 次非線形光学媒質 と して有用な M N B A一 E t結晶 を、 以上示 し た構造 と 光学的性質を持つ も の と 特定 し た。 [0209] (実施例 2 ) [0210] メ ー カ フ リ ン ジ法に よ る 2 次非線形感受率 ( X l 2、 ) の 測定。 [0211] こ の特定の構造の M N B A及び M N B A — E t 結晶の 2 次非線形光学効果の大 き さ と その 方性を 、 Y A G レーザ ( 1064 nm)に よ る平板状単結晶 ' 用 いた メ ーカ フ リ ン ジ法 ( Electron. Lett. , 23 ( 11 ) , 595 ( 1987 ) ) と 呼ばれる S H G強度の方泣依存性測定に よ り 調べた。 [0212] 約 100 μ πι の厚さの ( 0 1 0 ) 面が最 も広い M N B A 及び M N B A — E t 平板状単結晶を ゴニオメ 一 夕 にセ ッ 卜 し、 ( 0 1 0 ) 面へ入射する直線偏光 レーザ光 ( Y A G レーザ、 1064 nm)の軸回 り の回転角 Θ と ( 0 1 0 ) 面 に対する レーザ光入射角 Φ に対する観測 S H G強度の関 係を求めた。 [0213] Θ 依存性は周期 π の、 近似的には cos2 Θ 関数、 Φ 依存 性はいわゆる フ リ ン ジパ タ ー ン と なっ た。 [0214] M N B A及び M N B A — E t 平板状単結晶 と も ( 0 1 0 ) 面内の X軸方位に入射光の電気振動べク ト ル (偏波 面) を一致させた時、 最大の非線形感受率 ( χ ( 2 ) !! )の 値を算出 し た。 [0215] これ ら χ ( 21 :! の値は、 従来材料最大の非線形感受率 を持つ M N A結晶の ?c ( 2 ) t , に比較 して、 M N B A及び M N B A — E t 結晶で はそれぞれ約 4 倍及び 3 .きで あ り 、 M N A結晶の値を 1.2 X 10'6 esuと する と 、 M N B A 及び M N B A — E t 結晶で はそれぞれ約 5.0 X 10— 6 esu 、 約 3.9 X 10 6 esuと い う 極めて大 き な値 と な つ た。 [0216] (実施例 3 ) [0217] 光学的 に平滑な ( 0 1 0 ) 面を有する M N B A及び M N B A — E t 薄膜単結晶の作製。 [0218] 6 0 <€で!^^ 8 八の 0 1/1 ( ジメ チルホルムア ミ ド ) 溶液 (約 1 2 wt% ) を調製し、 これを光学研磨された 2 枚の ガ ラ ス基板間 に挟み、 5 3 °Cの恒温槽中 に放置 し た。 約 1 0 日 する と スローエバポ レーシ ヨ ンに よ り 、 最 大で 2 5 mm X 4 ram X 5 μ. m の薄膜単結晶が成長 し た。 [0219] M N B A — E t の D M F溶液 (約 9 wt% ) を調製し、 M N B A と 同様に して約 1 0 日 で、 最大 20 mm X 4 mm X 5 u m の薄膜単結晶が成長した。 [0220] X線回折パタ ー ンの解析によれば、 M N B A及び M N B A — E t 薄膜単結晶 と も、 ガラ ス基板に平行に成長し た平滑な面は ( 0 1 0 ) 面であっ た。 M N B A — E t 薄 膜単結晶のモルホロ ジ一を第 2 図に示す。 [0221] なお、 コ ノ スコープによ って干渉像を観察して、 M N B A及び M N B A 一 E t 薄膜単結晶 と も光学弾性軸の一 つがガ ラ ス基板に平行な面に垂直で あ る こ と を確認 し た。 [0222] 次に、 片側のガラス基板を剥離し、 平滑な ( 0 1 0 ) 面を露出 させた。 ガラ ス基板を片面に有する これ らの薄 膜単結晶は こ のま までも 2 次元導波路型非線形光学素子 と して使用可能である。 H e — N e レーザ光の直線偏光 を T E モー ドで導波させた。 この場合、 導波に対 して実 質 的 に 光学 的 に平滑な面 は 、 ( 0 1 0 ) 及び ( 0 — [0223] 1 0 ) 面である。 良好な導波状態から、 これらの薄膜単 結晶は最大の非線形光学係数を有効に利用 し う る もので ある こ と が確認でき た。 [0224] (実施例 4 ) [0225] 電気光学素子を用 いた光変調器の作製及び一次電気光学 効果の測定 [0226] 実施例 3 で得た M N B A及び M N B A - E t 薄膜単結 晶の ( 0 1 0 ) 面 ( あるいはその裏面 ( 0 — 1 0 ) 面、 こ の 2 面は等価である) を実質的に光学的に平滑な面 と し て用 いた電気光学素子で光変調器を構成 し 、 一次電気 光学効果の大き さ と電場方位依存性を調べた。 [0227] 薄膜単結晶 3 1 を平滑な ( 0 — 1 0 ) 面でガラ ス基板 3 2 に接着し 、 別に蒸着と パターユ ン グに よ っ てガラ ス 基板 3 3 上に形成し たアルミ ニ ウ ム平行電極 3 4 (厚さ 約 2000 A 、 電極間距離 5 μ m , 電極幅 1 mn 長 さ 4 0 mm) を ( 0 1 0 ) 面に押付けて電気光学素子 3 と し た。 光 変 調器 の構成 を 第 3 図 a に 示 す 。 偏 光子 を 通 し た H e — N e レーザ光 ( 633nm)の直線偏光を ( 0 1 0 ) 面 方向か ら a c面に電気振動べク ト ルが一致する よ う に素 子へ入射させ、 ゾ レイ ュバビネの補償板 3 5 を通 し て固 有複屈折に よ る効果を解消させ、 偏光子 と 直交する検光 子を通 し て 出て く る 出力光の強度を フ ォ 卜 · デ ィ テ ク タ ー 3 6 で検出 し た。 平行電極 3 4 にはフ ァ ン ク ッ シ ョ ン · ジ ェ ネ レー タ 3 7 に よ っ て 1 0 kHz のサ イ ン波電圧 を印加 し た。 第 3 図 b にオシ Π ス コ ープに描かせたシグ ナル と サイ ン波電圧の関係の例を示す。 [0228] 平行電極 3 4 の設け られた ガ ラ ス基板 3 3 を ( 0 1 0 ) 面上、 電場を X軸方位に一致する方位から 1 5 ° づ つ回転させ、 一次電気光学効果の大き さ の電場方位依存 性を測定 し た。 電場方位が X軸方位に一致する時、 最大 の一次電気光学効果が得られた。 [0229] 従来技術の項で示 し た式 (1) (2) (3) の関係を用 いて性 能指数 i 3 Γ ι , - n3 3r3 , I Z 2 を求めた。 L N結晶に 比較する と M N B A結晶では約 8倍、 M N B A — E t 結 晶では約 6 倍、 M N A結晶 ( Γη 3!· ^ /^ ) と比較する と 、 M N B A結晶で は約 3 倍、 M N B A — E t 結晶では約 2.3 倍、 L N結晶の性能指数を 120Pm/V と する と 、 それ ぞれ約 930pm/V 、 約 700pni/V と いう極めて大 き な値であ る と い う 結果を得た。 [0230] (実施例 5 ) [0231] S H G素子の作製 [0232] こ こ では、 特定の構造の M N B A又は M N B A — E t 平板状単結晶を用いた S H G素子の構成例を示す。 [0233] 平板状単結晶 4 1 の ( 0 1 0 ) 面上に五酸化タ ン タ ル ( Ta20s)を約 800 (!〜 9000人の厚さで蒸着 し 、 パ ッ シブ平 面導波路 4 2 と した。 素子 4 の構成を M N B A — E t平 板状単結晶を用 いた例で第 4 図に示す。 こ の構成におい ては Y A G レーザ光 ( 1064nm) 波長では五酸化タ ン タル の、 第 2 高調波波長では平板状単結晶の屈折率が高い。 [0234] こ のパ ッ シブ平面導波路 4 2 に、 Y A G レーザの直線 偏光をその偏波面が ( 0 1 0 ) 面 と平行になる よ う に入 射 した。 すなわち、 T E モー ドで導波させた。 入射 Y A G レーザ光密度は、 約 1 M W / cm2 であ っ た。 [0235] 結晶側に緑色の S H G光が出射するのを確認でき た。 最大強度の S H G光は Y A G レーザ光の電気振動べク ト ルが X軸 と一致する時に観測された。 [0236] (実施例 6 ) [0237] M N B A結晶から成る 3 次元導波路を有する電気光学 素子 (分岐干渉型光変調素子) 5 の構成例 について述べ る。 [0238] 実施例 3 と 同様に して得た ガラ ス基板を片面に有する M N B A薄膜単結晶 ( 20mmx 4 mmX 0.8 u m ) の ( 0 1 0 ) 面上にポ ジ型フ ォ ト レ ジス 卜 ( シプ レー M P 1400) を ス ピ ナ一で塗布 し 、 光導波路パ タ ー ン を有す る ク ム · マス ク を通 して露光し 、 現像し、 次いで低温におけ る反応 生イ オ ン エ ッ チ ン グ ( Reactive Ion Etching : RIE)で結晶のパ タ ーニ ン グを行ない、 最後に全面露光に よ り レ ジ ス 卜 を可溶性 と し て除去 し た ( 以上の結晶パ タ 一 二 ン グ方法 に つ い て は 、 特願平 1 - 156395に詳 し い) 。 こ の工程において、 ク ロ ム ' ノ、 'タ ー ン は、 光の導 波方位が最大吸収の軸 5 1 に垂直、 すなわち、 光の電気 振動べク ト ルが最大吸収の軸方位と一致する よ う にセ ッ 卜 した。 [0239] 次に、 酸素雰囲気下の電子 ビーム · イ オ ン蒸着で酸化 ケィ 素 ( Si02) 5 8 を全面に約 6000 A の厚さ になる ま で 蒸 ¾ し た。 [0240] さ ら に、 ア ル ミ ニウ ムを全面に約 2000A の厚さ になる ま で蒸着 し た。 [0241] こ の上力 ら 、 ポ ジ型フ ォ ト レ ジス ト をス ピナ一で塗布 し 、 電極パタ ー ンを有する ク ロ ム · マス ク を通 して露光 し 、 現像 し た。 水酸化カ リ ウ ム ( 2 w t % ) ノフ ヱ リ シァ ンィヒ カ リ ウ ム ( l wt% ) の水溶液で ア ル ミ ニ ウ ム層 を エ ッ チ ン グ し 、 ブレーナ電極 5 7 を形成 し た。 [0242] さ ら に、 ガラ ス基板 ] VI N B A導波路 / Si02の積層体 を特願平 1- 173Έ46に開示の方法を用 いて、 ガラ ス基板端 面 と M N B A結晶導波路の劈開端面が段差な く 同一面に ある入出射端面を形成した。 すなわち、 ガラ ス基板側力 > ら M N B A結晶の劈開方位 (最大吸収の軸方位に一致す る ) に合わせて切れ込みをガラ ス基板の厚みを僅かに残 す程度ま で入れ、 ガラス基板を引離す よ う に分離 して上 述の入出射端面を得た。 [0243] こ の よ う に し て作製 した分岐干渉型光変調素子 5 を第 5 図 a 、 b (断面図) に示す。 [0244] 光路長 (導波光制御部 5 4 の長さ ) は 1 mmと L N結晶 を用 いた も のの 1 Z 6 である。 [0245] H e — N e ( 633nm)の直線偏光を T Mモー ド導波させ た。 電圧を印加 し ない時は、 導波路入出射端面での強い 散乱光が観測でき た。 d c電圧を約 2 · 8 V 印加 した と こ ろで出射端面での散乱光は観測されな く な っ た。 すなわ ち、 こ の構成の素子においては、 d c電圧印加での ν π が約 2.8 V である こ とが分かっ た。 [0246] 次に、 用 いたパルス · ジ ェ ネ レータ の能力最大の 1 0 MHz ま で電圧を印加 し、 出射光強度をフ ォ ト · デ ィ テク 夕 一でモニター し た。 a c電圧約 3 Vの時、 第 6 図に示 す波形がオ シ口 コ ープ上で観測され、 製作 し た素子がこ の周波数領域で、 全 く 問題な く 動作す る こ と が分か つ た。 [0247] 以上の結果を L N結晶を用 いて製作された分岐干渉型 光変調素子 と比較する と 、 よ り コ ンパク ト かつ低電圧駆 動でき る こ と が示された。 [0248] (実施例 7 ) [0249] 実施例 6 と 同様に し て、 第 7 図 に示す 内部全反射ス ィ ツ チ 7 を製作し た。 [0250] すなわち、 幅約 Ι Ο μ ιη の 2 本の M N B A導波路 7 1 を交差角約 7.5 ° で交差させ、 交差部分にプ レーナ電極 7 2 を電極間距離 7 4約 4 W m で設け、 スィ ッ チ部 と し た。 M N B A結晶の最大吸取の軸 7 3 と プ レーナ電極の 長手方向 は直交する構成である。 [0251] 偏光子を通 した H e - N e レーザ光の直線偏光を導波 路端面 7 a から水平に入射させ、 T E モー ドで導波させ た。 [0252] 電圧を印加 しない時、 H e — N e レーザ光の入出射端 面 で散乱 さ れた赤い光を 目 安 に し て、 光が直進 し端面 7 a · 力 ら 出射し た。 [0253] 次に、 d c電圧 5 V をプ レーナ電極に印加 し た。 散乱 された赤い光は電圧を印加 し ない時と反対側の導波路端 面 7 b · で観測された。 すなわち、 こ の構成の素子にお いて、 電圧印加によ り 導波光を一方から他方の導波路へ ス ィ ツ チでき る こ と が確認でき た。 [0254] L N結晶を用いた同様の T I R スィ ッ チが報告されて レ、 る l C . S . T s a l e t a 1. O t i ca l chan n e l waveguides switch and coupler using total internal refraction" , IEEE J. Quantum Electron . , vol. UE - 14, No. 7, pp. 513-517, July 1978)。 こ の伊 j と j:匕較す る と 、 M N B A結晶を用いたスィ ッ チは交差角が 2 倍程 度大き い。 従って、 分岐型の光スイ ッ チを作製する と 、 4 倍程度高集積化が可能である こ とが示された。 [0255] 産業上の利用可能性 [0256] 本発明に よれば、 従来にない大き な波長変換効果や一 次電気光学効果等の 2 次非線形光学効果を持ち 、 安定 性、 加工性にも問題のない特定の構造の 4 ' 一二 ト ロべ ン ジ リ デ ン ー 3 — アルカ ノ ィ ルア ミ ノ ー 4 ー メ ト キ シ ァ 二 リ ン結晶を応用 し た S H G素子等の波長変換素子、 光 スィ ツ チや光変調器等の電気光学素子と いっ た極めて高 性能の 2 次非線形光学素子を提供する こ と がで 光†情 報処理や光通信の分野にお いて こ れを大いに活用 で き る。 表 1 a [0257] MN B A結晶の S H G相対強度 [0258] 結晶成長法 粉末法 S H G相対強度 [0259] ( V ι½しマ [0260] ノ レ/ ΗL^Ί J [0261] 11丄 J ノ し k 1 ¾ it ¾ TW .ίΤン^八 "7 Γ *-7»一 > /ノ Ν λτΚJゝϊレ一 - = 3τ ✓ 4 [0262] ベ✓、ノ+ ^¾¾ ^i入 " Γ LiΪ―—て ノノヾ、 Τ λ^|、 ϊレ一ノ di [0263] (3) シクロへキサンノクロ口ホルム溶液 45 [0264] M丄 ·. 丄 1 J [0265] (4J J T" ノ 1しレマ,ノ 1しレ- _J 1一—ノ 1しレ ¾^ ¾?^fe^^ >)S]!!^ FeF;!^ Γ 4Ζ [0266] (5) エチルアルコール溶液のスローエバポレーシヨン 43 [0267] (6) ァセトニトリル溶液の温度降下 43 [0268] (7) DMF溶液のスローエバポレーシヨン 44 [0269] (8) ジメチルァセトアミ ド (DMAc) 溶液のスロ一エバ 42 [0270] ポレーション [0271] (9) 昇華 44 [0272] (10)溶融後、 温度降下 42 ' [0273] 表 1 b [0274] MNB A結晶の S H G相対強度 东ロ日日成: 法 粉末法 S HG相対強度 [0275] (ゥレア比) [0276] (1) アセトン溶液のスローエバポレーショ _ン 30 [0277] (2) ベンゼン溶液のスローエバポレーシヨン 34 [0278] (3) シクロへキサン クロ口ホルム溶液 34 [0279] ( 1 : 1 ) の温度降下 [0280] (4) エチルアルコール溶液の温度降下 33 [0281] (5) エチルアルコール溶液のスローエバボレーシヨン 33 [0282] (6) ァセトニトリル溶液の温度降下 35 [0283] (7) DMF溶液のスローエバポレーシヨン 30 [0284] (8) ジメチルァセトアミド (DMAc) 溶液のスローエバ 32 [0285] ポレーション [0286] (9) 昇華 33 [0287] (10)溶融後、 温度降下 34 [0288] 表 2 a [0289] 特定の構造の M N B A結晶 [0290] [0291] 内 の数字は、 本測定の精度限界に あ るが、 参考の め記載 し た [0292] 表 2 b [0293] 特定の構造の M N B A E t i口 旦曰曰 [0294] ( ) 内の数字は、 本測定の精度限界に あ るが、 参考の ため記載 し た。
权利要求:
Claims言青 求 の 範 囲 1 . 構造式 ( I ) で表さ れ る 4 ' 一 二 ト ロ ベ ン ジ リ デ ン ー 3 - ア ルカ ノ ィ ルア ミ ノ ー 4 - メ ト キ シ ァ ニ リ ン 、 ま たは、 これらの化合物の有する水素の少な く と も一部 が重水素置換された化合物の、 空間群 C c 、 点群 # 9 に 属する非中心対称性の単斜晶系結晶から成 り 、 核結晶の a c 面内にある最大吸収の軸方位に大き な電気振動べク ト ル成分を持つ光を入射ま たは伝幡させる少な く と も 1 つの実質的に光学的に平滑な面を設けてなる部品を含む 2 次非線形光学素子。 ( ただ し 、 R は炭素数が 2 以下のアルキル基又はハロ ゲ ンィヒア ルキ ル基) 2 . 少な く と も 1 つの実質的に光学的に平滑な面が、 結 曰 曰曰の ( 0 1 0 ) 面である部品を含む請求項 1 記載の 2 次 非線形光学素子。 3 . 導波路型波長変換素子である請求項 1 記載の 2 次非 線形光学系素子。 4 . 結晶 a c 面内にある最大吸収の軸方位に大き な電場 ベク ト ル成分を持つ電場を印加する、 少な く と も 1 組の 電極を有する電気光学素子である請求項 3 記載の 2 次非 線形光学素子。 - — ' WO 91/00544 PCT/JP90/00846 5 . 結晶の実質的に光学的に平滑な ( 0 1 0 ) 面上に、 少な く と も 1 組の電極を有する請求項 4記載の電気光学 素子。 6 . 非中心対称性の単斜晶系結晶が、 4 · 一 二 ト ロ ベン ジ リ デ ン ー 3 — ァセ 卜 ア ミ ノ ー 4 ー メ ト キ シ ァニ リ ンカ ら成る請求項 1 記載の 2 次非線形光学素子。 7 . 非中心対称性の単斜晶系結晶が、 4 ' 一二 ト ロ ベ ン ジ リ デ ン ー 3 — ァセ ト ア ミ ノ ー 4 ー メ ト キ シァニ リ ンカ ら成る請求項 3 記載の 2 次非線形光学素子。 8 . 非中心対称性の単斜晶系結晶が、 4 ' — ニ ト ロベ ン ジ リ デ ン ー 3 — ァセ ト ア ミ ノ ー 4 ー メ ト キ シ ァニ リ ンカ ら成る請求項 4記載の 2 次非線形光学素子。 9 - 非中心対称性の単斜晶系結晶が、 4 ' 一 二 ト ロ ベ ン ジ リ デン ー 3 —ェチルカルボニルァ ミ ノ 一 4 ー メ ト キシ ァニ リ ンから成る請求項 1 記載の 2 次非線形光学素子。 1 0 - 非中心対称性の単斜晶系結晶が、 4 ' 一 二 ト ロ ベ ン ジ リ ン デ ン一 3 — ェチルカ ルボニルア ミ ノ ー 4 ー メ ト キ シ ァニ リ ン か ら成る 請求項 3 記載の 2 次非線形光学素 子。 1 1 . 非中心対称性の単斜晶系結晶が、 4 ' 一 二 ト ロ ベ ン ジ リ デ ン ー 3 —ェチルカルボニルア ミ ノ ー 4 ー メ ト キシ ァ ニ リ ン か ら 成 る 請求項 4 記載 の 2 次非線形光学素 子。
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同族专利:
公开号 | 公开日 EP0431200A1|1991-06-12| EP0431200A4|1992-10-14|
引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
1991-01-10| AK| Designated states|Kind code of ref document: A1 Designated state(s): US | 1991-01-10| AL| Designated countries for regional patents|Kind code of ref document: A1 Designated state(s): AT BE CH DE DK ES FR GB IT LU NL SE | 1991-02-28| WWE| Wipo information: entry into national phase|Ref document number: 1990909848 Country of ref document: EP | 1991-06-12| WWP| Wipo information: published in national office|Ref document number: 1990909848 Country of ref document: EP | 1994-12-01| WWW| Wipo information: withdrawn in national office|Ref document number: 1990909848 Country of ref document: EP |
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申请号 | 申请日 | 专利标题 相关专利
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