专利摘要:

公开号:WO1989006239A1
申请号:PCT/JP1988/001342
申请日:1988-12-28
公开日:1989-07-13
发明作者:Takashi Sugiyama;Takashi Kamimura;Kenichi Masuda;Masahiro Okada;Eiko Ohtsuka
申请人:Teijin Limited;
IPC主号:C07K1-00
专利说明:
[0001] 明 細 書 エラスターゼ阻害活性ポリ ぺプチ ド及び
[0002] 遺伝子組換えによるその製造方法
[0003] 技術分野
[0004] 本発明は、 エラスターゼ阻害活性ポリ ペプチ ド及びそれを 製造するのに適した融合蛋白、 並びにこの融合蛋白からエラ スターゼ阻害活性ポリ ぺプチ ドを製造する方法に関する。 更 に、 本発明は、 この融合蛋白を生産するのに使用される融合 蛋白遺伝子、 それを有するプラス ミ ド及び微生物にも関する ものである。
[0005] 背景技術 ■
[0006] 組換え D N A技術の進歩により、 臨床的、 又は経済的に価 値ある蛋白 (以下、 目的蛋白とよぶ) を、 微生物細胞内で産 生することが可能になった。 かかる目的蛋白を、 微生物細胞 を宿主細胞に使用して生産する際、 まず目的蛋白をコー ドす る遺伝子を種々の細胞から単離し又は化学的に合成し、 次い で宿主細胞内で遺伝子の発現を行い、 その結果として目的蛋 白を産生している。 しかし遺伝子発現や目的蛋白産生には幾 つかの障害、 又は問題があり、 目的蛋白及びそれらの一部分 を微生物細胞内で効率的にしかも商業的に有利な規模で産生 するには、 まずこれらの問題を解決しなければならない。 例えば、 比較的低分子量の蛋白、 例えば、 ア ミノ酸残基数 100以下のぺプチ ド又は蛋白を微生物細胞内で直接遺伝子発 現により生産しょう とする場合、 産生されたかかるべプチ ド 又は蛋白は微生物細胞内で異物として認識され、 微生物細胞 中に存在する数種の蛋白分解酵素の作用で分解を受け、 目的 蛋白を効率的に生産できないことは、 しばしば経験されるこ とである。 そして、 かかる問題点を解決するため、 種々のァ ブローチが試みられている。
[0007] これらのアプローチの一つとして、 目的蛋白の遺伝子を融 合蛋白中の相手方蛋白 (以下担体蛋白と呼ぶ) の遺伝子と連 結し融合蛋白遺伝子として、 これを微生物細胞内で遺伝子発 現させ、 目的蛋白を生産する方法が知られている。
[0008] 一つの具体的な方法として、 目的蛋白をコードする遺伝子 を、 微生物細胞プロモーターの調節下にある微生物細胞蛋白 又はその一部をコードする内因性遺伝子に連結し、 そしてこ の構成された遺伝子を微生物細胞内で発現させる方法が知ら れている。 この方法によると、 微生物細胞蛋白の全て又ば一 部分と融合した目的蛋白の融合蛋白が得られ、 これらは細胞 内分解を受けない。 かかる目的のための担体蛋白として用い られている微生物由来蛋白にば、 ーガラク トシダーゼ
[0009] (S.Tanakaら、 ucl. Acids Res. 10, 1741-1754, 1982)、 β —ラクタマーゼ (P. Cornells ζ> . o 1. Gen. Genet.186, 507- 511, 1982)、 ク ロラムフヱニコ一ルァセチル ト ラ ンスフェ ラ —ゼ (A.ホーデンら、 WPI 87-88509/13) 、 アルカ リ ホスフ ァターゼ (特開昭 58— 225098 ) 等がある。 また、 目的蛋白質 をプロテアーゼによる分解からの保護と同時に、 目的蛋白の 精製を容易にすることを併せ持つ担体蛋白の例として、 ブ ド ゥ状球菌プロティ ン A (特開昭 62— 190087 ; T. Moksら、 Biochemistry 5239-5244, 1987)がある。
[0010] 第二の具体的な方策として、 目的蛋白をコー ドする遺伝子 を、 微生物細胞にとっては異物の蛋白ではあるが異物として 認識され難いため.に微生物細胞内での産生が安定に行われる 外来性蛋白の全て又は一部分をコー ドする外因性 D NA (遺 伝子) に結合させ、 この融合遺伝子を発現させる方法がある。 この方法によると外来性蛋白の全て又は一部分と融合した目 的蛋白の融合蛋白が得られる。 かかる担体蛋白としての外来 性蛋白の例として、 ^一イ ンターフヱロ ン (I . Ivanovら、
[0011] PEBS Lett.210, 56-60, 1987) 、 a , —ア ンチ ト リ プシン
[0012] ( van der s tra ten .り、 Bioscience Reports Ό, ύΒ3-ύ tS, 1986) がある。
[0013] かく して得られる目的蛋白と担体蛋白とを含んで成る融合 蛋白では、 目的胥白が本来有する生物活性が減弱あるいは完 全に消失している場合がある。 また、 たとえ融合蛋白が目的 蛋白の生物活性を有している場合でも、 担体蛋白の生物活性、 例えば抗原活性が懸念され、 融合蛋白のままでは臨床的には 用いられない。 そこで、 融合蛋白から目的蛋白のみを切り離 すことが必要になる。 このためには、 担体蛋白と目的蛋白の 連結部位のァミノ酸配列 (以下、 架橋べプチ ドと呼ぶ) を、 部位特異的に切断できる様にデザィ ンし、 融合蛋白を微生物 細胞で産生させた後融合蛋白から目的蛋白を切り離せば良い。
[0014] 一般的には、 微生物細胞で産生される融合蛋白は、 担体蛋 白が融合蛋白の N—末端部分を構成するように作成される。 このような構成によつて架橋べプチ ドでの開裂により担体蛋 白及び N—末端ァミノ酸残基メ チォニンのいずれも伴わない 目的蛋白を得ることが可能であり、 更に臨床的に有利である。 かかる部位特異的開裂方法として、 化学試薬を用いる化学 的開裂 (切断) 方法と酵素を用いる生物学的開裂 (切断) 方 法がある。 化学的開裂方法としては、 臭化シア ン処理法、 ヒ ドロキシルァ ミ ン処理法、 ギ酸処理法、 N B S ( N—臭化こ はく酸ィ ミ ド) 処理法、 リ チウム メチルァ ミ ン Z N B S処 理法、 臭素ノ塩酸処理法等がある。
[0015] 最も繁用されているのは臭化シアン処理法で、 板倉らは、 大腸菌 /5—ガラク ト シダーゼに融合したソマ トスタチンから、 臭化シァンを用いて百的蛋白であるソマ トスタチンを切り離 すことに成功している(K . I takuraら、 Science 198 , 1056, 1977; 特開昭 54— 163600 ) 。 臭化シアンは酸性条件で、 メ チ ォニン残基においてべプチ ド結合を加水分解する。 従って融 合蛋白の部位特異的切断には、 目的蛋白の N —末端ア ミノ酸 の N末端に腠接してメ チォニン残基が存在し、 且つ目的蛋白 のァミノ酸配列中にメチォニン残基が存在しないことが必要 で、 臭化シアンの適用は必然的に限定されることとなる。 酵素を用いる方法としては、 例えば、 エンドべプチダ一ゼ を用いる方法がある。 エン ドべプチダ一ゼは、 ボリペプチ ド 内部のアミノ酸配列中の特異的な (単一の又は複数の) ア ミ ノ酸を認識し、 特定のァミノ酸のカルボキシ側でペプチド結 合を優先的に切断する。 ここでェン ドぺプチダーゼに特異的 に認識され切断されるァ ミノ酸又はァ ミ ノ酸配列を認識ァ ミ ノ酸又は認識ァ ミノ酸配列と呼ぶ。 細菌の産生する融合蛋白 を切断して目的蛋白を放出させるのに用いられてきたェン ド ぺプチダーゼの種々の例としては以下のものがある。 ト リ プ ト ファ ンシンセタ一ゼと融合したヒ トカルシ トニンからヒ ト カルシ トニンを放出させるために使用される ト リ プシン
[0016] (W084/00380)、 /9ーガラク ト シダーゼと融合した i5エ ン ド ルフ ィ ンから / —エ ン ドルフ ィ ンを放出させるために使用さ れる ト リ プシン、 i 一ガラク ト シダーゼと融合したエンケフ ァ リ ンからエンケファ リ ンを放出させるために使用されるゥ シェ ンテロぺフ *チダーゼ (V.N.Dobrynin b . Bioory-Khim 13, 119-121, 1987)、 ク ロラムフヱニコール ァセチル ト ラ ンス フヱラーゼに融合したヒ ト心房性ナ ト リ ゥム尿排泄因子
[0017] (h-ANF) から h-ANF を放出させるために使用される、 認識ァ ミノ酸配列として Val-Asp- Asp-Asp-Asp-Lys を用いたェンテ 口キナーゼ (A.Hobdenら、 WPI 87-088509/13 ) 、 ス C11と 融合した /5—グロビンから / 一グロビンを放出させるために 使用される、 及び、 ク ロ ラムフエ二コール ァセチル ト ラ ン スフエラ一ゼと融合したヒ トカルシ トニン一グリ シンからヒ トカルシ トニンーグリ シンを放出させるために使用される、 認識ァ ミノ酸配列として (Ile/Leu/Pro/Ala) - (Glu/Aspノ Gin/ Asn)- Gly-Argを用いたファ クター X a (特開昭 61— 135591 ) 、 rec A蛋白と融合した心房性ナ ト リ ウム利尿性ぺプチ ド(ANP) から ANP を放出させるために使用される、 認識ア ミノ酸配列 として G -X を用いた V 8プロテアーゼ、 認識ア ミノ酸配列 として G l u- G l y- Argを用いたファ クタ一 X a 、 認識ア ミノ酸 配列と L T Arg- Al a- Leu- Leu- l a-G l y- Pro- Arg 又は G l y- Pro - Arg を用いたス ロ ンビン (特開眧 62— 135500 ) 等がある。
[0018] 目的蛋白を担体蛋白との融合蛋白として微生物細胞内で産 生する方法は、 目的蛋白の製造方法として有力な方法を提供 してきた。 しかしながら、 微生物細胞蛋白を担体蛋白として 用いた場合は、 融合蛋白としての発現量が低く、 商業的生産 の観点から満足できるものではなかった。 また、 外来性蛋白 を担体蛋白として用いた場合は、 直生された融合蛋白は、 通 常、 微生物細胞質液中あるいはペリ ブラズム液中の可溶性成 分として存在するため、 融合蛋白を単離するのに頻雑な分離、 精製プ πセスが必要であつた。
[0019] 以上の問題点に加うるに、 融合蛋白アプローチの本質的な 問題もあった。 それは目的蛋白を融合蛋白として産生できて も、 そのままでは利用価値はないという点である。 融合蛋白 からの目的蛋白の放岀が必要であり、 そのための融合部を形 成する架橋ペプチ ドの選択は重要である。 臭化シアンにより 開裂されるメチォニンによる融合では適用範西が狭いのが問 題であり、 凡用性の高い架橋べプチ ドの開発が望まれている, 酵素処理にて開裂できるァミノ酸配列 (認識ァ ミノ酸配列) を用いた場合、 認識ァミノ酸配列の両側に存在する担体蛋白 及び目的蛋白の状況 (一次アミノ酸配列、 二次及び三次構造 等) で、 酵素による目的蛋白の開裂及び放出が必ずしもうま く い く とば限らず、 開裂及び放出がどの程度い くか予測でき ないことも問題点であつた。 目的蛋白を部位特異的に放出さ せる認識アミノ酸配列を有する融合蛋白の選択には、 化学的 処理あるいは酵素処理のみではな く、 融合蛋白の発現、 産生 及び蓄積という色々な要因が関与している。 目的蛋白の産生 に広範囲に適用できる、 これら全ての要因を満足する担体蛋 白及び架橋ペプチ ドは、 従来知られていなかった。
[0020] ヒ ト分泌性白血球蛋白分解酵素阻害蛋白 (Secretory
[0021] Leukocyte Protease Inhibitor. 以下 SLPIという ) はヒ 卜多 形核白血球由来のエラスターゼ阻害蛋白であり、 ヒ トの粘液、 例えば耳下腺分泌物、 気管支分泌物、 精液、 頸部分铋物等に 存在する。 耳下腺分泌液から単離したこの蛋白のアミノ酸配 列力、'決定されており (R.C.Thompson . Proc . Na th . Acad . Sc i . USA.83» 6692-6696, 1986 ; 特表昭 62— 501291 ) 、 また、 ヒ ト耳下腺遺伝子ライブラ リーより この蛋白遺伝子が単離され そして配列決定されている (R.C.Thompsonら、 Nucl. Acid Res. 14, 7883-7896, 1986 ; 特表昭 62 - 501262 ) 。
[0022] SLPIは、 ヒ ト多形核白血球エラスタ一ゼを阻害し、 従って エラスターゼによるエラスチンの分解により惹起されると考 えられる肺気腫等の進行防止のための医薬としての使用が期 待される。 しかしながら、 SLPIはエラスターゼ阻害活性と同 時に腠ト リ プシン阻害活性を併せ持つており、 そのために、 生理的に重要な ト リ プシン様セ リ ンプロテアーゼ、 例えば ト リ ブシン、 プラス ミ ン、 カ リ ク レイ ン、 ト ロ ンビン等に対す る阻害活性を有することが懸念され、 従って SLPIそれ自体を 投与した場合、 血液凝固 · 線溶系等に悪影響を与えるおそれ があり、 この点でヒ ト疾患治療薬として用いることが難しか つた 明の蘭云
[0023] 従って本発明は、 SLP Iのェラスターゼ阻害活性 (キモ ト リ プシ ン様セリ ンプロテアーゼ阻害活性) を維持しながら SLP I の ト リ プシ ン様セリ ンプロテアーゼ阻害活性が著しく低下し ている新規なヱラスターゼ阻害性ポリペプチ ド、 及びその製 造方法を提供するものであり、 そしてその前提となる手段と して、 微生物細胞を用いて遺伝子発現で目的蛋白を生産する 際、 融合蛋白として発現量が高く、 融合蛋白の単離 · 精製等、 ダウンス ト リ ームプロセスが容易となる 2点を同時に満足す る理想的な担体蛋白と、 目的蛋白を無傷でしかも確実に融合 蛋白から開裂及び放出できる架橋ぺプチ ドを提供する。
[0024] 従って本発明は一般に、 ヒ ト多形核白血球エラスタ一ゼ阻 害蛋白質 (SLP I ) のカルボキシ末端側のおよそ半分から成り - ェラスタ一ゼ阻害活性を有し、 ト リプシン様セリ ンプロテア —ゼ阻害活性がェラスターゼ阻害活性に比べて極めて低いェ ラスターゼ阻害性ボリ ぺプチ ド、 並びに 1偭もしく は複数個 のアミノ酸の付加、 欠失及びノ又は置換を有し上記の生物学 的活性を有するポリ ペプチ ド、 並びにそのホモポリ マーを提 供する。
[0025] 本凳明はさらに、 前記ポリ ベプチ ドの製造のための中間体 として有用な、 次の式 ( Π ' ) :
[0026] Y— B - Z 2 ( E ' )
[0027] 〔式中、 Yはヒ ト成長ホルモン又はそのポリぺプチ ド断片か CT/JP88/01342
[0028] 9 らなる担体蛋白を表し ;
[0029] Z z はヒ ト多形核白血球エラスターゼ阻害蛋白質 (SLPI) のカルボキシ末端側のおよそ半分から成り、 SLPIと同等のェ ラスターゼ阻害活性を有し、 ト リ プシン様セリ ンプロテア一 ゼ阻害活性がェラスターゼ阻害活性に比べて極めて低いェラ スターゼ阻害性ポリ ペプチ ド、 あるいは 1個も し く は複数個 のア ミノ酸の付加、 欠失及びノ又は置換を有し上記の生物学 的活性を有するポリ ペプチ ドを表し ; そして
[0030] Bは目的蛋白を変性しない条件下で、 化学的又は生物学的 方法により切断可能なァ ミノ酸配列を有する架橋べプチ ド又 はそのホモポリマーを表し ; ここで Bは Z 2 のァ ミノ末端ァ ミノ酸と結合している。 〕
[0031] で表される融合蛋白質を提供する。
[0032] 本発明はさらに、 後記の式 ( I ) (式中 Xは Glyである) で 表されるエラスターゼ阻害活性ポリ ぺプチ ド又はそのホモポ リ マーの製造方法であって、 次の式 (IV) :
[0033] Y -(-Asn-Gl Z ( IV )
[0034] 〔式中、 Y及び Zは式 ( Π ) において定義する通りであり、 そして nは 1〜 1 0の整数を表し、 こ こで式 (IV) 中の Gly は Z中のアミノ末端の Asnと結合している〕
[0035] で表される融合蛋白を、 ヒ ドロキシルァ ミ ン又はその同族体 で処理することを含んで成る方法を提供する。
[0036] 本発明はさ らに、 後記の式 ( I ) (式中 Xは存在しない) で 表されるエラスターゼ阻害活性ポリ ぺプチ ド又はそのホモポ リ マ一の製造方法であって、 次の式 (IV) : Y— B ' — Z ' ( V)
[0037] 〔式中、 Y及び Zは式 ( Π ) において定義する通りであり、 そして B ' は - -Val-Pro-Arg h又は -(-Leu-Va 1 -Pro- Arg ト n を表し ( nは 1〜 1 0の整数を表す) 、 ここで Zの Asnは B ' の Argと結合している。 〕
[0038] で表される融合蛋白を、 トロ ンビン又はその同族体で処理す ることを含んで成る方法を提供する。
[0039] 本発明はさらに、 ヒ ト成長ホルモ ン又はそのポリ ペプチ ド 断片からなる担体蛋白をコードする遺伝子と、 目的蛋白又は その一部分をコードする遺伝子が、 目的蛋白を変性しない条 件下で化学的又は生物学的方法により切断可能なァミノ酸配 列を有するぺプチ ド又はポリぺプチ ドをコ一ドする遺伝子を 介して結合している融合蛋白遺伝子を提供する。 該目的蛋白 の一例として、 後記式 ( M ) で表されるァミノ酸配列もしく はェラスターゼ驵害活性を有するその一部分又はそれらと生 物学的に同等のァミノ酸配列を有するヱラスターゼ阻害活性 ポリ ベプチ ドが特に挙げられる。
[0040] 本発明はまた、 前記遺伝子を舍有するプラスミ ド、 及び該 プラス ミ ドを舍有する微生物細胞を提供する。 図面の簡単な説明
[0041] 第 1図は、 SLPIのアミノ酸の一次配列 (アミ-ノ酸は一文字 赂記法で表示した) を示す。
[0042] 第 2図は、 大腸菌での使用穎度の高いコ ドンを用いた
[0043] (Asn55-Ala107) SLPI断片ポリ ペプチ ド (51^1中の 5 5位の ii
[0044] Asn から 107位の Maまでのア ミノ酸配列から成るポリぺプ チ ド) の合成構造遺伝子の一次配列を示す。
[0045] 第 3図は、 化学合成したオリ ゴヌク レオチ ド断片①〜⑥を 示す。
[0046] 第 4図は(Met- he1— Phe139) ヒ ト成長ホルモ ン断片ポリ ペプチ ド (ヒ ト成長ホルモ ンの 1位の Phe から 139位の Phe までのアミノ酸配列の 1位の Pheの N未端にさ らに Metが付 加されたポリ ペプチ ド) の遺伝子と SLPI (Asn55— Ala1 °7)SLPI 断片ポリ ペプチ ドの遺伝子とを連結して成る融合ア ミノ酸配 列をコー ドする遺伝子の一次配列を示し、 該遺伝子の化学合 成オ リ ゴヌク レオチ ド断片⑦〜⑩を示す。
[0047] 第 5図は、 融合蛋白発現プラス ミ ド構築スキームを示す (実施例 2及び 3 ) 。
[0048] 第 6図は、 発現した融合蛋白の SDS- PAGEパターンを示す (実施例 4 ) 。
[0049] 第 7図は、 融合蛋白を ト ロ ンビン処理 (実施例 5 ) 及びヒ ドロキシルア ミ ン処理 (実施例 6 ) した後の、 SDS-PAGEパタ ーンを示す。
[0050] 第 8図は、 スルホ化融合蛋白を ト ロ ンビン処理した後の混 合物を、 逆相 HPLCにて分折した結果を示す。 主なピークにつ いて、 溶出時間の速い順序にピーク 1 〜 5 とする。
[0051] 第 9図は、 第 8図で得られたピーク 1 〜 5 の SDS-PAGEプ口 フ ィ ールを示す。
[0052] 第 1 0図は実施例 1 1 にしたがって、 巻きもどしを行った 後の活性型(Asn55— Ala1*"7) SLPI断片ポリ ぺプチ ドの逆相
[0053] HPLCによる溶出プロフ ィ ールを示す。
[0054] 第 1 1図は第 1 0図における主ピークの、 第 1 0図と同一 条件での逆相 HPLC分折を示す。 発明を荬施するための最良の形態
[0055] 本発明者等は、 第 1位の Serから始まり第 107位の Alaで 終わる SLPIの内その C一末端側のおよそ半分から成るポリぺ プチドが、 SLPIのェラスタ一ゼ阻害活性を維持しながら SLPI の ト リブシン様セリ ンプロテアーゼ活性を実質的に有しない ことを初めて確認した。 本発明のポリベプチ ドを構成する SLPI中の範囲は必ずしも臨界的ではない。 本発明のボリぺプ チ ドの好ましい一例として SLPIの 5 5位の Asnから 107位の Maまでのァ ミノ酸配列からなるボリ ベプチ ドが挙げられる。 このボリぺプチ ドは複数、 例えば 2〜 1 0個反復してホモポ リマーを構成していてもよい。
[0056] このようなポリ ペプチ ドは、 次の式 ( I ) :
[0057] X ·(— Asn-Pro-Thr- Arg- Arg-Lys-Pro-Gly-Lys-Cys- Pro-Val-Thr-Tyr-Gly-Gln-Cys-Leu-Met-Leu- Asn-Pro-Pro-Asn-Phe-Cys-Glu-Met-Asp-Gly- Gln-Cys-Lys-Arg-Asp-Leu-Lys-Cys-Cys-Met- Gly-Met-Cys-Gly-Lys-Ser-Cys-Val-Ser-Pro- Val-Lys-Ala -— ft
[0058] ( I )
[0059] (式中、 Xは Glyを表すか又は存在せず、 そして nは 1 〜 13
[0060] 1 0 の整数を表す。 )
[0061] で表されるァ ミノ酸配列もし く はエ ラ スターゼ阻害活性を有 するその一部分又はそれらと生物学的に同等のア ミノ酸配列 を有するエ ラ スターゼ阻害活性ボリ ぺプチ ド又はそのホモポ リマーである。
[0062] 上記ボリ ペプチ ドのァ ミノ末端は、 その製造の際の融合蛋 白質の開裂手段により Asnの場合 ( Xが存在しない) もあり、 また Asnのァミノ末端に G l yが付加されている ( Xが G l yで ある) 場合もある。
[0063] なお、 本発明は、 前記のア ミノ酸配列を有するボリ べプチ ドのほかに、 該ァ ミノ酸配列から 1個又は複数倔のァ ミノ酸 が欠失し、 該ァ ミノ酸配列に 1個又は複数個のァ ミノ酸が付 加され、 そして //又は該アミノ酸配列中の 1偭又は複数個の アミノ酸が他のアミノ酸により置き換えられているァ ミノ酸 配列を有するボリ ぺプチ ドも、 それらが前記の生物学的性質 を有する限り、 本発明の範囲に属する。
[0064] かかる蛋白は、 天然の SLP Iを、 例えば、 蛋白分解酵素処理 するような従来の方法では得ることはできず、 本発明の遺伝 子組換え技術を用いて、 微生物細胞内での遺伝子発現によつ て初めて産生することが可能となった。 即ち、 ここで目的蛋 白は低分子量蛋白であり、 例えばヒ ト成長ホルモンを担体蛋 白とした融合蛋白として遺伝子発現し、 かかる融合蛋白を例 えば ト ロ ンビ ン処理あるいはヒ ド ロキ シルア ミ ン処理し、 目 的蛋白を開裂、 放出するという本発明の方法で、 初めて産生 が可能となったのである。 従って本発明は、 前記のエラスターゼ阻害活性ポリベプチ ドの製造のための中間体として有用な、 前記式 ( Ε ' ) で表 される融合蛋白を提供する。 この式 ( Ε ' ) で表される融合 蛋白において、 目的蛋白部分が SLPIの第 5 5位の Asnから 107位の Maまでのアミノ酸配列から成る場合、 この融合蛋 白は次の式 ( E ) :
[0065] Y - B— Z ( Π )
[0066] 〔式中、 Yはヒ ト成長ホルモ ン又はその断片からなる担体蛋 白を表し ;
[0067] zは式 〔 m〕 :
[0068] -— Asn-Pro-Thr- Arg- Arg-Lys-Pro-Gly-Lys-Cys- Pro-Val-Thr-Tyr-Gly-Gln-Cys-Leu-Met-Leu- Asn-Pro-Pro-Asn-Phe-Cys-Glu-Met-As -Gly- Gln-Cys-Lys-Arg-Asp-Leu-Lys-Cys-Cys-Met- Gly-Met-Cys-Gly-Lys-Ser-Cys-Val-Ser-Pro- Val-Lys-Ala „
[0069] ( I )
[0070] (式中、 nは 1〜: L 0 の整数を表す。 )
[0071] で表される配列もしく はその一部分又はそれらと生物学的に 同等のァ ミノ酸配列を有するエラスターゼ阻害活性ポリ ぺプ チ ド又はそのポリ マーからなる目的蛋白を表し ; そして
[0072] Bは目的蛋白を変性しない条件下で、 化学的又は生物学的 方法により切断可能なァ ミノ酸配列を有する架撟ぺプチ ド又 はそのホモボリマーを表し ; ここで Bと Zの Asnが結合して いる。 〕 で表される融合蛋白である。 式 ( Π ' ) 及び式 ( Π ) 中の担体蛋白としては、 融合蛋白 の発現量が高く、 微生物細胞内で封入体 (inclusion body) として存在するため単離、 精製が容易であるヒ ト成長ホルモ ン及びその一部分を用いるのが好ましい。 ヒ ト成長ホルモン は、 1位 Pheから始まり 191位 Pheで終わる 191ア ミノ酸残 基よりなるポリ べプチ ドである。 これを担体蛋白として用い 大腸菌で遺伝子発現させる場合、 翻訳開始 Metシグナルが必 要で、 発現した蛋白は必然的にメ チォニルヒ ト成長ホルモ ン となる。 従って、 これも本発明の担体蛋白である。 また、 ヒ ト成長ホルモ ンのァ ミノ酸が天然のものと一部異なる一部改 変体も、 本発明のキ ヤ リヤー蛋白に舍まれるが、 これらの例 としては、 5 3位のシスティ ンが他のア ミノ酸と置き換わつ たものがある。 ヒ ト成長ホルモンの一部を担体蛋白として用 いる場合、 1位の Pheから 139位の Pheまでのポリ ペプチ ド 断片及び 1位の Pheより 122位の Gl ηまでのポリ ペプチ ド断 片が好ましい。
[0073] 融合部の架橋ペプチ ド又はそのホモポリ マー Β としては、 目的蛋白を変性しない条件下で、 化学的に又は酵素等を用い る生物学的方法により切断可能な、 公知のものを舍むあらゆ る認識ァ ミノ酸配列が舍まれる。
[0074] 例えば、 ヒ ドロキシルァ ミ ンで開裂可能な架橋ペプチ ドと LTAsn-Gly(P.Bornstein Meth. Enzymol . ,47, 132, 1977) 又はその反復配列 "Asn- Gly )„ - (nは 1 〜 1 0 の整数を表 す) を使用することにより、 確実に目的蛋白を放出すること ができる。 また融合部のァ ミノ酸配列に ト ロ ンビンにより開 裂可能なアミノ酸配列として、 従来報告されているア ミノ酸 配歹! jAla - Asp - Ser - Gly - Glu - Gly- Asp - Phe - Leu - Ala - Glu_Gly - Gly-Gly-Val-Arg-Glu-Gly-Val-Asn-Asp-Asn-Glu-Glu-Gly- Phe-Phe-Ser-Ala-Arg, Asp-Asp-Pro-Pro-Thr-Val-Glu- Leu- Gln-Gly- Leu- Val -Pro-Arg (B · B lombackらヽ BB 115, 371- 396, 1966 ί T-Takagiら、 Biochemistr 13, 750-756, 1974) 等を用いることもできるが、 より短いァ ミノ酸配列 Val-Pro- Arg 又は Leu- Val-Pro- Argあるいはこれらの反復配列
[0075] •(-Val-Pro-Ar ト n又は -Leu- Val -Pro-Arg n ( nは 1〜 1 0 の整数を表す) を用いることにより、 担体蛋白及び目的 蛋白のア ミノ酸一次配列、 立体構造に影響を受ける事なく、 確実に目的蛋白を放出、 分離できる。 これらの場合、 それぞ れ Bの C—末端の Gly, Arg又は Argと Z中の N—末端の Asn が結合している。
[0076] 式 ( I ) で表される本発明のボリ ぺプチ ドを製造するには、 式 ( I ) で表される融合蛋白質を架橋アミノ酸又はペプチ ド Bにおいて開裂せしめればよい。 この開裂をヒ ドロキシルァ ミ ン又はその同族体により行う場合、 B として ~Asn-Gly が使用される。 すなわち、 前記の式 (IV) により表される融 合蛋白をヒ ドロキシルア ミ ン又はその同族体、 例えばアルキ ルヒ ドロキシルア ミ ン、 ヒ ドラジン等により処理することに より式 ( I ) で表されるエラスターゼ阻害性ポリ ペプチド又 はそのホモポリ マーが得られ、 この場合式 ( I ) 中の Xは Glyである。 また、 架橋ペプチ ド Bにおける開裂を ト ロ ンビ ン又はその同族体により行う場合、 Bとして例えば -Val-Pro-Arg ~n、 又は " -Leu- Va 1 - Pro- Arg が使用さ れる。 すなわち前記の式 ( V ) で表される融合蛋白を ト ロ ン ビン、 又はその同族体、 例えばヒ ト ト ロ ンビン、 ゥ シ ト ロ ン ビン、 ゥマ ト ロ ンビン、 ブタ ト ロ ンビン等により処理するこ とによって式 ( I ) で表されるエラスタ一ゼ阻害性ポリ ぺプ チ ド又はそのホモボリマーが得られ、 この場合 ( I ) 中の X は存在しない。
[0077] 本発明の式 〔 Π〕 で表される融合蛋白は、 その手法自体は 公知の遺伝子組み換えの手段によって生産される。 この場合 に、 本発明においては、 ヒ ト成長ホルモ ン又はその断片から なる担体蛋白をコードする遺伝子と、 目的蛋白又はその一部 分をコー ドする遺伝子が、 目的蛋白を変性しない条件下で、 化学的又は生物学的方法により切断可能なァ ミノ酸配列を有 するペプチ ド又はボリ ペプチ ドをコー ドする遺伝子を介して 結合している融合蛋白遺伝子を用いることを特徵とする。
[0078] (Met" 'Phe1 - Phe139 ) ヒ ト成長ホルモ ン断片と (Asn55— Ala107) SLPI断片ポリ ペプチ ドの融合蛋白を発現するプラス ミ ド (pGH-TEあるいは pGH-HE) を構築する方法を第 5図に示 す。
[0079] ヒ ト成長ホルモ ン発現プラス ミ ド pGH-L9(Proc.Natl. Acad. Sci. USA., 115956 (1984))を制限酵素 Bgl Π及び Sal I で消 化し、 ヒ ト成長ホルモン遺伝子後半 1ノ 3を除去する。 また、 (Asn55 - Ala1 07 ) SLPIサブク ローン pUC-D6を Mlu I 及び Xho I で加水分解し、 (Asn55— Ala1 07) SLPI遺伝子フラグメ ン ト を得る。 - 以上 2者のフラグメ ン ト と、 合成 D N Aリ ンカ一 (第 4図 に示す D N Aフラグメ ン ト⑦及び⑧、 又は D N Aフラグメ ン ト⑨及び⑩) を合わせて、 T4-DNAワガーゼで連結して、 ヒ ト 成長ホルモン断片と(Asn55— Ala 1 Q7) SLPI断片の融合蛋白発 現プラス ミ ド pGH-TE、 及び pGH- HEを得る。 第 5図において、 pGH- TEば、 ト ロ ンビン切断配列を舍有する融合蛋白発現ブラ ス ミ ドであり、 pGH-HEは、 ヒ ドロキシルァ ミ ン切断配列を介 する融合蛋白発現プラスミ ドである。
[0080] 目的蛋白遺伝子と、 ヒ ト成長ホルモン又はその一部分をコ 一ドする遺伝子とを違結する融合部の認識ァミノ酸配列をコ 一ドする遺伝子は、 担体蛋白であるヒ ト成長ホルモン又はそ の部分の遺伝子と同じリーディ ングフ レームのもので、 発現 した融合蛋白をヒ ドロキシルアミ ンで処理することによって 容易に開裂し、 目的蛋白を分離できるア ミノ酸配列、 好まし く は ~HAsn-Gly ^-»=,~,0 をコードする遺伝子であればいか なるものでも良い。 また発現した融合蛋白を ト ロ ンビン処理 することによって容易に開裂し、 目的蛋白を分離できるアミ ノ酸配列、 好ましく は " Val-Pro-Arg ^~n=1~10 あるいは -^Leu-Val-Pro-Arg ^-η=ι~ιο をコードする遺伝子であれば いかなる ものでも良い。
[0081] 担体蛋白 (ヒ ト成長ホルモン又はその部分) とこれら認識 ァ ミノ酸配列をコ一ドする遺伝子の間に、 リーディ ングフレ ームを合わせるために合成 D NAリ ンカーを揷入することも できる。
[0082] 目的蛋白遺伝子としては、 ホルモ ン又は因子、 例えば、 ソ . マ トメ ジン、 IGF- I、 IGF- Π、 EGF (皮膚成長因子) 及び PDGF (血小板誘導成長因子) の遺伝子がある。 また、 リ ンホカイ ン、 酵素、 酵素阻害蛋白、 例えば、 イ ンターフュ ロ ン、 イ ン ターロイ キ ン、 ノ イ ロペプチ ド、 腸管べプチ ド、 血液凝固線 溶因子 (ファ クタ一VI、 ファ クター VDI C 、 ファ クター] X、 プ 口ティ ン C、 プロテイ ン S ) 、 a! ア ンチ ト リ プシン、 SLPI、 TIMP (メ タ口プロティ ナーゼのティ シユー · ィ ンヒビター) 及び肺表面活性蛋白の遺伝子である。 また、 抗体もし く はそ の一部分、 又は捕体も し く はその一部分の遺伝子も目的蛋白 遺伝子に舍まれる。
[0083] 目的蛋白は、 天然型蛋白のみならず、 非天然型の改良型蛋 白又はそれらの断片であっても良く、 これらの場合には、 改 良型蛋白に対応する遺伝子、 あるいはそれらの断片を発現し 得る遺伝子を用いればよい。
[0084] 本発明において、 エラスターゼ阻害活性ポリ ぺブチ ド又は そのホモポリ マーを得る場合には、 SLPIのカルボキシ末端側 のポリ ペプチ ド、 例えば 5 5位の Asnから 107位の Alaまで のボリ ぺプチ ド断片に対応する遺伝子、 又はその遺伝子が 2 〜 1 0偭連結した遺伝子を用いればよい。
[0085] 本発明の融合蛋白遺伝子は、 適当なプロモーター及び S D ( シャ イ ン · タルガーノ ) 配列の下流につな ぐこ とにより、
[0086] • 発現型遺伝子とするこ とができる。 使用可能なプロモーター と して、 ト リ プ ト フ ァ ン ♦ オペロ ン ' プロモータ一 (trp プ 口モーター) 、 ラク トース ' オペロ ン ' プロモータ一 (lac プロモーター) 、 tac プロモーター、 p Lプロモーター、 Ip プロモーター等があげられ、 とりわけ trp プロモータ一 を用い、 S D配列と翻訳開始シグナル A T Gの間隔を最適化 した pHG- L9の 5 ' フラ ンキング配列が好適である (特開昭 60-234584) 。
[0087] 融合蛋白を効率的に発現させるための融合蛋白遺伝子発現 型 D N Aは、 trp プロモーター、 S D配列、 翻訳開始コード ン、 次いで、 ヒ ト成長ホルモン又ばその一部分をコードする 遺伝子、 次いで、 架橋ペプチ ドをコードする遺伝子、 次いで 目的蛋白又はその一部分をコードする遺伝子、 そして翻訳終 了コードンがこの順序で連結したものが好ましい。 かかる融 合蛋白遺伝子発現型 D N Aは、 適当なブラスミ ド、 例えば PBR322およびこれに類緣のプラスミ ドに揷入することにより、 融合蛋白遺伝子発現型プラスミ ドが作製できる。 好ましいの は PBR322である。
[0088] 本発明の融合蛋白遺伝子を発現させるための微生物宿主細 胞と しては、 大腸菌、 枯草菌などがあげられ、 とりわけ大腸 菌細胞が好ま しい。 上記融合蛋白遺伝子発現型ブラスミ ドは、 例えば、 公知の方法(M.V.Norgardら、 Gene. 3^ 279, 1978) を用いて微生物宿主細胞、 例えば大腸菌細胞に導入すること ができる。
[0089] このようにして得られた形質転換された微生物を、 それ自 体は公知の方法で培養する。 培地としては、 例えばダルコ一 スとカザミノ酸を舍む M 9培地 (T.Maniatisら編、 Molecular し loning, P440 Cold Spring Harbor Laboratory, New York 1982) があげられ、 発現型プラス ミ ドの宿主内安定化のため に、 必要に応じて、 例えば、 アンピシ リ ン等を添加するのが . 望ま しい。
[0090] 培養は目的の形質転換された微生物に適した条件、 例えば 振盪による通気及び攪拌を加えながら、 3 7 てで 2〜 3 6時 間行う。 また、 培養開始時または培養中に、 プロモーターを 効率良く 機能させる目的で、 3 — 一イ ン ドールアク リル酸 ( tr プロモーターの場合) 、 イ ソプロ ピル一 9一 D—チォ ガラク ト シ ド ( tac プロモーターの場合) などの誘導薬剤を 加える こ ともできる。
[0091] 培養後、 例えば、 遠心分離により、 形質転換された微生物 細胞を集め、 例えば、 リ ン酸バ'ッファーに懸濁させ、 例えば、 超音波処理により細胞.を破砕し、 遠心分離により容易に融合 蛋白を高純度に単離することができる。 この融合蛋白は、 そ のまま、 ヒ ドロキシルア ミ ン処理あるいは ト ロ ンビン処理に よって開裂でき、 無傷で目的蛋白を分離、 放出できるのが本 発明の特徴である。 必要によっては融合蛋白のシスティ ン残 基をスルホ化し ト ロ ンビ ン処理する事により 目的蛋白のスル ホ化分子を分離する事が出来る。
[0092] ヒ ドロキシルァ ミ ン (その同族体、 即ち化学構造が類似し 同様の作用を有する化合物を舍む。 以下、 同じ。 ) で開裂で きるア ミ ノ酸配列で連結した融合蛋白では、 ヒ ドロキシルァ ミ ンをアルカ リ条件下、 4 5 にて 2〜 4時間、 ト ロ ンビン (その同族体、 即ち化学構造が類似し同様の作用を有する酵 素を舍む。 以下、 同じ。 ) で開裂できるア ミ ノ酸配列で連結 した融合蛋白では、 ト ロ ンビンを 3 7 ·(:にて 2〜 2 4時間作 用させることで、 目的蛋白を容易に融合蛋白より分離し、 単 離することができる。
[0093] かく して得られた目的蛋白が、 ジスルフィ ド結合を介して 高次構造を形成している場合、 例えば、 チャ ンスらの方法
[0094] (R.E. Chanceら、 Peptides : 第 7回米国ぺプチ ドシンポジゥ ム Proceedings (Dj ich及び E,Gross編) ヽ 721-728, Pierce Chemical Co., Rockford, IL. (1981)参照) を用いることに より、 天然の蛋白と同様な高次構造を有する生物学的に活性 な蛋白とすることができる。 トロ ンビン開裂法でスルホ化法 を経由する方法では、 スルホ化目的蛋白を還元後分子内ジス ルフィ ド結合を形成させ天然の蛋白と同一の高次構造を有す る生物学的に活性な蛋白とすることができる。
[0095] 本発明で得られる(Asn55— Ala107) SLPI断片ポリベプチ ド
[0096] (エラスターゼ阻害活性ポリペプチ ド) は、 それ自体公知の 分離、 精製法を適当に組み合わせて反応液中より分離、 精製 することができる。 これらの公知の分離、 精製法としては、 塩折や溶媒沈澱法などの溶解度を利用する方法、 透折法、 限 外濾過法、 ゲル濾過法および S D S—ポリ アク リルァ ミ ドゲ ル電気泳動法などの主として分子量の差を利用する方法、 ィ オ ン交換ク ロマ トグラフィー、 イオン交換高速液体ク ロマ ト グラフィ ーなどの荷電の差を利用する方法、 ァフィ二ティ一 ク ロマ トグラフィーなどの特異的親和性を利用する方法、 逆 相高速液体ク 口マ グラフィ一などの疎水性の差を利用する 方法、 等電点電気泳動法などの等電点の差を利用する方法な どがあげられる。 また、 それ自体公知のジスルフ ィ ド結合形 成反応を用い、 本発明の SLP I断片ポリ ペプチ ドを、 活性を有 する高次構造蛋白にすることもできる。
[0097] 本発明のヱラスターゼ阻害活性ポリ ベプチ ドの各種蛋白分 解酵素に対する阻害活性を比較した場合、 後で第 4表に示す ように、 SLP Iが有するエラスターゼ阻害活性は維持されてい るが、 ヒ ト ト ロ ンビン、 ヒ トプラス ミ ン、 ヒ トカ リ ク レイ ン などの ト リプシン様セリ ンプロテア一ゼに対する阻害活性は 顕著に低下しており、 全体としてヒ ト白血球エラスターゼの 阻害に対する選択性が向上している。 従って、 SLP Iに比べて、 本発明のポリぺプチ ド(As n 5 5— A l a 1 0 7) SLP Iのェラスターゼ 阻害活性は ト リ プシンに対するそれより改善されており、 従 つて臨床医薬としてより有利であると期待される。
[0098] この蛋白には、 多形核白血球エラスターゼ阻害活性がある ため、 各種の病的状態、 例えば、 肺気腫および慢性関節リ ウ マチ、 糸球体腎炎、 歯周炎、 筋萎縮症、 その他白血球エラス ターゼ介在組織破壞を包含する各種疾患の治療薬、 及び MDS、 好中球起因ァ レルギ一性肺疾患、 敗血症ショ ッ クなどの治療 薬として利用できる。
[0099] この蛋白は、 必要により これを凍結乾燥により粉末とする ことができる。 凍結乾燥に際しては、 例えば、 ソルビ トール、 マンニ トール、 デキス ト ロース、 マル トース、 グリ セロール、 ヒ ト血清アルブミ ン ( H S A ) などの安定剤を加えることが できる。
[0100] この蛋白は薬学的に許容出来る製剤の型で前記疾患の治療 に用いられる。 投与法は経口投与又は非経口投与例えば静脈 内投与、 筋肉内投与、 皮下投与、 経皮投与、 経直腸投与、 経 気道投与 (経肺又は経鼻投与) 、 関節内投与、 ionophoretic deviceを用いる投与などに適した製剤の形で使用できる。
[0101] なお本明細書および図面において、 アミノ酸、 ペプチ ド、 その他に閬し略号で表示する場合、 それらは IUPAC-IUB (Commission on Biological Nomenclature) による略号める いは当該分野における慣用略号に基づいた。 実施例
[0102] 以下、 実施例により、 本発明をより具体的に説明するが、 本発明はこれらに限定されるものではない。
[0103] なお、 実施例において採用された種々の遺伝子工学的手法 は、 以下の如き方法で行った。
[0104] ( 1 ) 制限酵素により D N Aの切断 (方法 1 )
[0105] D N A 0. 1〜 1 を制限酵素切断用バッファー (Mlu I , Pst I切断でば、 終濃度 10mM Tris-HC^ (pH 7.5 ) -lOmM MgC ί 2 — 0. 1 mgZfflfiゼラチン一 60mM aC^ - 6 mMメ ルカプ トェタノ一ノレ、 BamH I , Bgl I , Nde I , Sal I , Xho I切 断でば、 終濃度 10mM Tris-HC£ (pH 7.5 ) — lOmM MgC £ 2 - 0. 1 mgノ^ゼラチン一 150mM NaCi 一 6 milメルカプ トエタ ノールとなる水溶液) 1 0 Wに溶解させ、 それぞれの制限酵 素 2〜 4ユニッ トを添加して、 3 7 'Cで 1時間以上反応させ 切断を行った。
[0106] ( 2 ) ァガロースゲル電気泳動 (方法 2 )
[0107] 制限酵素による切断後、 3 の 0.25%ブロモフヱノ一ルブ ル一 ' 5 0 %グリ セロール水溶液を加え、 ァガロースゲル電 気泳動 (ゲル濃度 0. 7〜 1 %) を行った。
[0108] 電気泳動バッフ ァーとしては、 9 0 mM ' Tris—ホウ酸 (pH 8. 0 ) — 2 mM EDTA水溶液を用いた。
[0109] ( 3 ) ァガロースゲルより D N Aフラグメ ン トの画収 (方法 3 )
[0110] 低融点ァガロースゲル (シグマ社製) を用いて、 ァガ口一 ス電気泳動を行い、 目的とする D N Aに相当するバン ドを切 り出し、 Weis landerらの方法 ( L . We i s 1 ander , Ana 1. B i ochem . , 98» 305 (1979)) により面収した。
[0111] ( 4 ) T4-DNAリガーゼによる連結反応 (方法 4 )
[0112] 連結すべき D N Aフ ラグメ ン トを混合しエタノール沈殺の 後、 連結反応用バッ フ ァ (66m Tris— HC (PH 7. 6 ) - 6. 6 mM MgC £ 2 一 lOmMジチオス レィ トーノレ一 1 mM ATP) 20≠ に溶かして、 2〜 1 0 ュニ ッ トの T4- DNAリ ガーゼを加え、
[0113] 1 6 'Cで 1 2時間反応させて連結を行つた。
[0114] ( 5 ) コ ンビテ ン ト セル調製および形暂転換 (方法 5 )
[0115] 大腸菌 HB101株の形質転換は、 通常の CaCjg 2 法 (M.V.
[0116] Norgardらの方法) の改良法で行った。 すなわち、 5 の L 培地 ( 1 % ト リ プ ト ン、 0. 5 %酵母エキス、 0. 5 % aCi 、 PH7. 2 ) に大腸菌 HB101株の 1 8時間培養液を接種し、 菌体 を舍む培養液の 600nmにおける濁度(0D600)0.3まで生育させ る。 菌体を冷たいマグネシウム ' ノ ツファー ( 0. 1 M aCjg - 5 mM MgC i z 一 5 mM Tris-HC^ (pH 7. 6 ) 、 4 t ) 中で 2回洗い、 2 の冷やしたカルシウ ム ' ノ ッ フ ァ ー (100mM CaC £ 2 -250mM C& - 5 mM MgC £ 2 - 5 mM Tris
[0117] (pH 7. 6 ) 、 4 'C ) 中に再懸濁させ、 4 てで 2 5分間放置す る。 集菌後菌体を 200 の冷カルシウム · バッファ一中に懸 濁し、 違結反応溶液と 1 0 : 1 (vol. : vol. ) 混合する。 こ の混合物を 6 0分間、 4 'Cで保った後、 1 ^の L B G培地
[0118] ( 1 % ト リ プ ト ン、 0· 5 %酵母エキス、 1 % NaC£ 、 0.08% グルコース、 pH7. 2 ) を添加し、 3 7 'Cで 1時藺振盪培養す る。 培養液を、 選択培地 (アンビシリ ン 3 0 Z を含む L 培地プレー ト) に プレー トの割合で接種する。 プレ — トを 3 7 'Cで 1晩培養して、 形質転換株を生育させる。
[0119] 得られたアンビシリ ン耐性のコ ロニーより、 Birnboimらの '法 ( Birnboim, H. C. and J. Dol , Nucleic Acids Res . , L.1513 (1979))を用いて、 プラス ミ ド D N Aを調整し、 適当 な制限酵素を用いて加水分解を行い、 ァガロースゲル電気泳 動により、 そのパターンを解折して、 目的のクローンを得た。
[0120] ( 6 ) D N A塩基配列の决定 (方法 6 )
[0121] Chenらの方法 (Chen, E. Y. and Seeburg, P.H. , 隠, j, 165 (1985)) に従って、 プラスミ ド D NAを籙型として、 ブ ライ マ一ば M 13プライマー M 3 , R Vあるいは PBR322ブラィ マ一 S 2 (いずれも宝酒造製) を用い、 M13シークェンスキ ッ ト (アマシャム · ジャパン製) を使用して D N A配列決定 を行つた。
[0122] ( 7 ) その他の方法
[0123] すべての D N A操作は Maniatis等の方法(Molecular Clonings Cold Spring Harbor Laboratory, New York, 1982) こより 亍 つた。
[0124] 荬施例 1.
[0125] (Asn55-Ala107) SLPI断片ポリ ぺプチ ドの構造遺伝子の合成 とサブク α—二ング
[0126] 第 1図に示す SLPIのア ミノ酸配列 (R.C.Thompsonら、 Proc. Natl. Acad. Sci. , USA, 83, 6692 (1986) ; V· Seemul lerら、 FEBS Lett., 199, 43 (1986)) を基にして、 大腸菌において 使用頻度の高いコ ドンを選択し、 遺伝子構築のために、 第 2 図に示すように適当な位置に制限酵素認識部位を設け(Asn55 -Ala107) SLPI断片遺伝子のデザィ ンをした。 次に第 3図に 示す位置で区切って、 6本のオリ ゴヌク レオチ ドを化学合成 した。 オリ ゴヌク レオチ ドの合成は全自動 D N A合成機 (ァ プライ ド . バイオシステムズ、 モデル 381A ) を用いて、 ホス フォア ミダイ ト法により行った。 合成オリ ゴヌク レオチ ドの 精製は、 アプライ ド ' バイオシステムズ社のマニュアルに準 じて行った。 すなわち、 合成オ リ ゴヌク レオチ ドを含むア ン モニァ水溶液を 5 5てで一晩保つことにより、 D N A塩基の 保護基をはずし、 セフアデックス G-50ファイ ン ' ゲル (ファ ルマシア) を用いたゲル瀘過によって、 高分子量の合成オリ ゴヌク レオチ ド画分を分取する。 次いで、 7 M尿素を舍むポ リ アク リ ルァ ミ ドゲル電気泳勳 (ゲル濃度 2 0 %) の後、 紫 外線シャ ドウイ ング法により泳動パターンの観察を行い、 目 的のオリ ゴヌク レオチ ド部分に相当するバン ドを切り出し、 そのポリ アク リ ルア ミ ドゲル断片を細かく破砕した後、 2〜 5 の D N A溶出用バッ ファー(500mM NH40Ac- 1 m« EDTA — 0. 1 %SDS(pH7. 5 ))を加え、 3 7 'Cで一晩振盪した。 遠心 分離により、 目的の D N Aを舍む水相の回収を行った。 最後 に合成オリ ゴヌク レオチ ドを舍む溶液をゲル濾過力 ラム (セ フアデッ クス G- 50 ) にかけることにより、 合成オ リ ゴヌク レ ォチ ドの精製品を得た。 なお、 必要に応じて、 ポリ アク リ ル ァミ ドゲル電気泳動を操り返し、 合成ォリ ゴヌク レオチ ドの 純度の向上をはかった。 このようにして得られた合成オリ ゴ ヌク レオチ ド精製物 0. 1〜 1. 0 を、 1 mMA T P存在下でポ リ ヌク レオチ ドキナーゼ反応を行い、 5 ' 末端側をリ ン酸化 した。
[0127] リ ン酸化反応はポリ ヌク レオチ ドキナーゼ ( P — Lバイオ ケミカノレズ) 5 ニッ トを用いて 5 0 mM Tris -HC£ ( H 9. 5 ) -10mM MgC £ 2 — 5 mMジォチスレイ トール水溶液中で 行った。 5 ' 末端をリ ン酸化した、 第 3図で示す上の鎖と下 の鎮に相当する 2本の合成オリ ゴヌク レオチ ドを混合し、 そ の水溶液温度を 7 0 'Cから室温まで徐々に冷却することによ り、 ァニーリ ングを行った。
[0128] サブクローニングのために、 1 のプラスミ ド pUC119 (宝 酒造社製) を、 方法 1 に準じて、 制限酵素 BaniH I および Pst Iで切断し、 線状化された断片をァガ π—スゲル電気泳勖 (方法 2 ) で分離し、 方法 3に準じて線状プラスミ ドをゲル より画収した。 回収した線状プラスミ ドと、 アニーリ ングさ せた合成フラグメ ン ト (①、 及び②) 、 (③、 及び④) 、 又 は (⑤、 及び⑥) 各 6 を混合し、 ヱタノ一ル沈毂の後、 方 法 4に準じて T4MAリガ一ゼで連結反応を行った。 方法 5 に従って調製した大腸菌 (HB101)のコ ンビテン ト細 胞 200 に連結反応液を加えて、 方法 5で形質転換を行った。 選択培地 (方法 5 ) に生育したコロニーより、 方法 5でブラ ス ミ ド D N Aを調製した。 目的のサブク ローン pUC-D6 (SLPI の後半部分、 Asn55— Ala1 Q 7を含む) の製造確認は、 方法 1 に準じて、 制限酵素 BamH I , Sal I , Mlu I , Nde I , Xho I、 又は Pst I でそれぞれ切断し、 ァガロース電気泳動 (方 法 2 ) の切断パターンで確認した。 また、 方法 6 に従って、
[0129] D N A塩基配列解折を行って塩基配列を直接確認した。
[0130] 実施例 2.
[0131] (Met^Phe1 - Phe1 39 ) ヒ ト成長ホルモン断片と(Asns 5— Ala 1 07 ) SLPI断片ボリ ぺプチ ドの融合蛋白発現プラス ミ ド pGH- TE ( ト ロ ンビン切断部位を介する) およびその性質転換体の調製
[0132] 第 5図に示すように、 ヒ ト成長ホルモ ン発現プラスミ ド pGH-L9(M. Ikehara ζ> . Proc . Na 11. Acad . Sc i . USA, 81, 5956 (1984) ) 1 を制限酵素 Bgl Π と Sal I で切断し、 ァガロー ス電気泳動 (方法 2 ) で分離し、 ゲルより回収した (方法 3 ) 。 また、 実施例 1 で得られた P C-D62 を、 制限酵素 Mlu I と Xho I で切断し、 ァガロース電気泳動 (方法 2 ) で分離し、 約 0.15 Kbpの D N A断片をゲルより回収した (方法 3 ) 。 一 方、 第 4図に示した如き ト ロ ンビンで切断可能なァ ミ ノ酸配 列をコー ドする合成 D N Aフラグメ ン ト⑦及び⑧を別に化学 合成した。 そして、 前記の回収した 2種の D N A断片とア ン ニーリ ングした合成フラグメ ン ト⑦ , ⑧各 1 を混合し、 ェ タノ 一ル沈澱の後、 T4DNA リガーゼで連結反応 (方法 4 ) を 行った。 実施例 1 と同様な方法で大腸菌 HB101に形質転換を 行い、 選択培地に生育したコ ロニーより、 目的とする融合蛋 白発現プラスミ ド PGH-TEを有する組み換え菌を得た。 プラス ミ ド pGH-TEは実施例 1 と同様の方法で構造確認した。
[0133] なお、 プラスミ ド pGH-TEを舍有する大腸菌 HB101は、 大腸 菌 HB101株(PGH-TE)として、 工業技術院微生物工業技術研究 所 ( F R I ) 、 日本国 305、 茨城県つく ば市東 1丁目 1番 3 号に、 微ェ研条寄第 2168号 (FERM BP-2168) として、 1988年
[0134] 12月 I Bに、 ブダペス ト条約に基づき国際寄託された。
[0135] 実施例 3.
[0136] (Met^Phe1 -Phe139) ヒ ト成長ホルモン断片と(Asn55— A la 1 ° 7 ) SLPI断片ポリ ぺプチ ドの融合蛋白発現プラス ミ ド pGH-HE (ヒ ドロキシルァミ ン切断部位を介する) 及びその形質転換体の 調製
[0137] 第 5図に示す方法で、 実施例 2の合成フラグメ ン ト⑦ , ⑧ の代わりに'、 別途合成したヒ ドロキシルァ ミ ンで切断可能な ァミノ酸配列をコ一ドする合成 D NAフラグメ ン ト⑨ , ⑩
[0138] (第 4図) を用いて、 実施例 2 と同様な摸作を行い、 融合発 現プラスミ ド pGH,HE及びそれを-有する大腸菌 HB101の形質転 換体を得た。
[0139] なお、 このプラスミ ド pGH- HEを舍有する大腸菌 HB101は、 大腸菌 HB101株(pGH- HE)として、 F R I に、 微ェ研条寄第
[0140] 2167号 (FEBM BP-2167) として、 1988年 12月 1 日にブダぺス ト条約に基づき国際寄託された。 実施例 4.
[0141] 融合蛋白遺伝子の発現
[0142] 実施例 2及び 3 で得られた融合蛋白遺伝子発現プラス ミ ド pGH-TEを有する大腸菌 HB101株、 及び PGH- HEを有する大腸菌 HB101株を、 50〜 lOOfigZi のァンピシリ ンを舍む L培地
[0143] ( 1 % ト リ プ ト ン一 0. 5 %酵母ェキス— 1 % NaC (pH 7. 5 ) をオー トク レープ滅菌して使用) に接種し、 一晩培養した。
[0144] 0. 2 %グルコース及び 5 mgノ^のカザミノ酸を舍む M 9培 地 ( 0. 6 %NazHP04 一 0. 3 % H2P04 - 0.05% NaC£ — 0. 1 %NH4CJ2 水溶液、 pH7. 4 ) をオー トク レーブ滅菌した後に、 別途にオー トク レープ滅菌した MgS04 水溶液及び CaC 2 水 溶液をそれぞれ最終濃度 2 及び 0. 1 mMになるように加えた ものに、 前記の一晩培養液を、 OD660が 0. 1 となるように加 え、 3 7 'Cで培養を行った。 0D660が 0. 5 となった時に、 : Λ 終濃度 4 0 になるよう 3— / ーィ ン ドールアク リ ル酸 を培養液中に添加し、 さらに 0D660が 1. 0 に到達するまで、 3 7 'Cで振盪培養を続けた。 その後、 遠心分離により大腸菌 菌体を集めた後、 T Eバッファー (50mH Tris— HC , mM EDTA , pH7. 5 ) を用いて菌体の洗浄を行った。
[0145] 洗浄後の菌体を、 培養の 1 / 1 0容の T Eバッ ファーに懸 濁させ、 超音波発生装置 (久保田商事㈱、 200M型) を用いて 菌体を破壊した後、 遠心分離し、 目的とする融合蛋白を沈殺 部分に封入体 (Inclusion body) として得た。 沈澱を 0. 5 % Triton X- 100-lmMEDTA水溶液で洗浄した後、 再び T Eバッ フ ァ一で洗浄し、 7 ^ 尿素ー 2 0 |^ Tris (pH8. 0 ) 水溶液あ るいは 6 Mグァニジン塩酸一 2 0 mil Tris (PH8. 0 ) 水溶液 に溶かして、 2 0 mM Tris (pH8. 0 ) に対して透析を行い、 粗精製した融合蛋白水溶液を得た。 得られた水溶液に対して- Tris-HC^ ノ ツ ファー (pH6. 8 ) 、 S D S、 2 —メ ルカプ ト エタノール、 グリセロールをそれぞれ最終濃度 6 0 mM、 2 %■ 4 %、 1 0 %になるよう に加え、 S D S—ポリ アク リ ルア ミ ドゲル電気泳動 (U.K.Laemmli, Mature, 227, 680 (1970) ) を行った。 その結果を第 6図に示した。 第 6図においてレー ン 1 は、 下記に示す分子量マーカーを示す。 レーン 2 は大腸 菌 BH101株由来の蛋白、 レーン 3 は pGH-TEノ HB101 系で得ら れた蛋白、 レーン 4 は pGH- HEZHB101 系で得られた蛋白の電 気泳動の状態を示している。
[0146] なお、 その後、 粗精製蛋白は、 ィォン交換ク 口マ トグラフ ィ一、 逆相クロマ トグラフィ一によつて精製した。 蛋白質 分子量
[0147] Lysozyme 14,400
[0148] Soybean trypsin inhibitor 21,500
[0149] Carbonic anhydrase 31,000
[0150] Ovalbumin 45,000
[0151] Bovine serum albumin 66,200
[0152] Phosphor lase B 92,500 実施例 5.
[0153] 融合蛋白の ト 口 ンビンによる切断反応
[0154] 実施例 4で得られた pGH-TEを有する大腸菌 HB101を培養し て得られた蛋白溶液について、 全蛋白質量の 1 ノ120 量 (W /W ) のヒ ト ト ロ ンビン (シグマ社製) を加え、 3 7 てで 1 5時間反応を行つた。 反応液を実施例 4 に示した方法で処 理し、 S D S—ポリ アク リ ルゲル電気泳動を行った。 その結 果を第 7図に示した (レーン 2〜 4 ) 。 融合蛋白 (分子量約 20,000) はスロ ンビンによって切断され、 ヒ ト成長ホルモン 由来のペプチ ド (分子量約 14, 000 ) と、 目的とする(Asn35— Ala' °7) SLPI断片ポリ ペプチ ド (分子量約 6, 000)の 2本のバ ン ドを示すことがわかった。 なお、 第 7図において、 レーン 1 は第 6図の場合と同じ分子量マーカーである。
[0155] 実施例 6.
[0156] 融合蛋白のヒ ドロキシルア ミ ンによる切断反応
[0157] 実施例 4で得られた PGH-HEを有する大腸菌 HB101を培養し て得られた蛋白溶液について、 終濃度で 2 Mヒ ドロキシルァ ミ ン一 0. 2 M Tris(pH9, 0 ) となる溶液として、 4 5 'Cで 4 時間反応させた。 反応液を実施例 4 に示した方法で処理して、 S D S—ポリ アク リルァミ ドゲル電気泳動を行つた。 その結 果を第 7図に示した (レーン 5 〜 7 ) 。 融合蛋白 (分子量約 20,000 ) はヒ ドロキシルァ ミ ンによって切断され、 ヒ ト成長 ホルモン由来のペプチ ド (分子量約 14, 000 ) と、 目的とする N—末端がグリ シル化された(Asn55— Ala1 07 ) SLPI断片ボリ ぺプチ ド (分子量約 6, 000)の 2本のバン ドを示すことがわか つた。
[0158] 実施例 7.
[0159] 実施例 5 , 6 で得られた S D S—ボリ アク リ ルア ミ ドゲル の結果から、 目的とする SLPI断片ポリ ぺプチ ドのバン ドを切 り出し、 7 0 %ギ酸でポリ ペプチ ドをゲルより抽出し、 濾過 の後減圧下で乾燥し乾固させた。 乾固させたサンプルを、 ト リ フルォロ酢酸に溶かし、 Applied Biosys tems社のマ二ユア ルに従ってボリ プレンフィルターに吸着させて、 プロティ ン♦ シーケンサー (Applied Biosysteras 470A)にて N—末端より P T H—ァ ミノ酸の切断を行い、 P T Hアナライザ一(Applied Biosystems 120A)にて解折を行って、 N—末端からのァミノ 酸配列を浃定した。 その結果は第 1表のとおりであった。
[0160] m 1 ¾
[0161] この結果より、 得られたボリ ペプチ ドの N—末端のァミノ 酸配列は、 目的とする(Asn55— Ala 1 Q7) の SLPI断片の配列と —致した。 すなわち ト ロ ンビン又はヒ ドロキシルァ ミ ンによ つて、 融合蛋白から(Asn55— Ala107) SLPI断片ポリ ベプチ ド が正しく切り出されていることが確認できた。 P88/0132
[0162] 35 荬施例 8.
[0163] 発現させた融合蛋白、 スロ ンビンで切断した生成物、 及び ヒ ドロキシルァ ミ ンで切断した生成物について、 エラスター ゼ阻害活性を次の様にして測定した。
[0164] 〔試蕖溶液〕
[0165] 緩衝液 : 0. 1 M HBPES, 1. 0 M NaC , 0. 1 % PEG-6000
[0166] ( H 7. 5 )
[0167] エラスターゼ (ヒ ト喀痰由来多形核白血球エラスターゼ) : エラスターゼ (EPC 社製、 フナコ シ製薬) 2 m Z
[0168] /^の緩衝液 (保存液) を 30, 000倍に上記緩衝液で 希釈して調製する ( 1. 0 X 10_8M ) 。
[0169] 基質溶液 : MeO-Suc-Ala-Ala-Pro-Val-p (Backem ¾t) の
[0170] .1 8 rag id DMS0溶液 (保存液) を 1 0倍に上記 緩衝液で希釈して調整する ( 3 X10_3M ) 。
[0171] ELISA用 9 6穴マイ ク ロプレー トの穴に 140 の上記緩衝 液を加え、 次に被験サンプル溶液 2 0 Wを加え、 次にエラス ターゼ溶液 2 0 を加えた。 この混合物を 3 7てにて 1時間 攪拌した後、 基質溶液 2 0 Wを加えて 3 7 'Cにて 1時間反応 せしめることにより発色せしめ、 405nraでの吸光度を測定し た。 この結果を第 2表に示す。 2
[0172]
[0173] 融合蛋白については、 ト ロ ンビン処理又はヒ ド aキシルァ ミ ン処理の有無にかかわらず、 エラスターゼ阻害活性が検出 された。
[0174] 実施例 9.
[0175] 融合蛋白のシスティ ン残基のスルホ化
[0176] 実施例 4で得られた融合蛋白 250mgを 7 M尿素— 0. 5 M Tris-HCjg (pH8.2 )100ffl2に溶かした後、 終濃度 0.3 mMとな るように亜硫酸ナ ト リ ウム (和光純薬) を加えて 4 5 で 3 0分反応させた。 次に、 終濃度 0.05mMとなるように 4チォ ン酸ナ ト リ ウム (シグマ社) を加えて 4 5てで 3 0分反応さ せた。 反応液を透圻チューブ (10K) にいれて、 10Lの水に 対して 1画、 10Lの 5 0 mM Tris-HC^ 緩衝液 (pH8. 5 ) に 対して 2回透圻を行った。
[0177] 実施例 1 0.
[0178] スルホ化融合蛋白の ト 口 ンビンによる切断反応
[0179] 実施例 9で得られたスルホ化融合蛋白溶液に、 全蛋白質量 の 1ノ 2000量 ( Wノ W) のゥ シ ト ロ ンビン (シグマ社) を加 え、 3 7 てで 1 2時間反応させた。 反応液の一部を逆相 HPLC にて分折した結果を図 8に示す。 また、 各ピークのフラク シ ョ ンを分取して、 SDS-PAGEにて解折した結果を図 9 に示す。
[0180] 各フラク ショ ンについて、 プロテイ ン. シーケ ンサ一
[0181] (Applied Biosystems 470A)と P T Hアナライザー(Appl i ed
[0182] Biosystems 470A)を用いて、 N—末端ア ミノ酸配列を決定し た。 その結果を第 3表に示す。
[0183] 第 3 表 サ イ ク ル 数
[0184] ピ ー ク 番 号
[0185] 1 2 3 5 6 8 9 10
[0186] 1 Asn Pro Thr Arg Arg し ys Pro G 1 y Lys 2 Ala His Arg Leu His
[0187] 3
[0188] Met Phe Pro Thr lie
[0189] 4 / / / / /
[0190] Ala His Arg Leu His
[0191] 5
[0192] (Asn55— Ala17) SLPI Asn Pro Thr Arg Arg Lys Pro Gly lys Cys 以上の結果より、 目的とする(Asn55— Ala'°7) SLPI断片ポ
[0193] リ ぺプチ ドのスルホ化誘導体は、 ビーク 1であることがわか
[0194] つた。 分取 HPLCカ ラム (Vydac-214TP1010)を用いて、 ピーク
[0195] 1 を分取して凍結乾燥を行い、 (Asn55— Ala7) SLPI断片ポ
[0196] リ ぺプチ ドのスルホ化誘導体 2 mgを得た。
[0197] 実施例 1 1 .
[0198] (Asn55-Ala107) SLPIポリ べプチ ド断片のスルホ化誘導体の
[0199] 活性分子への refolding 実施例 1 0で得られた(Asn55— Ala107) SLPIポリ ぺプチ ド 断片のスルホ化誘導体 2 mgを 5 0 mM Tris— HC (pH8.0 ) 1 に溶かして、 終濃度 1 %となるように 2 —メ ルカプトェ タノールを加え、 4 5てで 2時簡反応させた。 その溶液に、 3 M酢酸ナ ト リ ウム (pH5.0 ) 1 を加えて、 透折チューブ にいれて、 5 0 mil酢酸ナ ト リ ウム (pH5.0 ) — 1 0 rfl酸化型 ダルタチオン一 2 0 ^還元型グルタチォン溶液 10 Lに対して 透析を行い、 更に 10Lの 5 0 mM Tris— HC 緩衝液 (pH8.5 ) に対して 2 HI透圻を行った。 得られた溶液を、 逆相 HPLCにて 分離して、 活性型(Asn55— Ma'°7) SLPI断片ポリペプチ ド 1 mgが得られた。 HPLCの分離パターンを第 1 0図に示す。
[0200] 実施例 1 2.
[0201] 活性型(Asn55— Ala107) SLPI断片ポリぺプチ ドのセリ ンプロ テアーゼ阻害活性測定
[0202] 実施例 1 1 に示した方法によって、 refoldingを行った活 性型(Asn55— Ala107) SLP I断片ポリ ペプチ ドの各種セ リ ンプ 口テア一ゼの砠害活性を測定した。 測定方法を次に示す。
[0203] (試薬溶液)
[0204] 緩衝液 : 0. 1 M HEPES, L 0 M NaC£ , 0. 1 % PEG-6000
[0205] (PH7.5 )
[0206] 酵素溶液 : 各酵素を第 4表に示す終濃度の 1 0倍濃度とな るように上記緩衝液に溶かす。
[0207] ( 1 ) ヒ ト喀痰由来多形核白血球エラスタ一ゼ
[0208] ( E P C社製 : フナコ シ薬品)
[0209] ( 2 ) ゥシ脬臓ト リ プシン (シグマ社製) ( 3 ) ゥ シ脬臓キモ ト リ ブシン (シグマ社製)
[0210] ( 4 ) ブタ脬臓エラスターゼ (シグマ社製)
[0211] ( 5 ) ヒ ト血漿 ト ロ ンビン (力ビ社製 : 第一化学薬品) ( 6 ) ヒ ト血漿プラス ミ ン (力ビ社製 : 第一化学薬品) ( 7 ) ヒ ト血漿カ リ ク レン (カビ社製 : 第一化学薬品) 基質溶液 : 上記の酵素 ( 1 ) 〜 ( 7 ) のために、 それぞれ 次に示す各基質を濃度が 1 O mMとなるように、 ジメ チルスルホキシ ドに溶かして保存溶液とし て、 終濃度の 1 0倍濃度となるように上記緩衝 液に溶かして、 基質溶液とする。 基 質 反応液終濃度
[0212] ( 1 ) MeO-Suc-Ala-Ala-Pro-Val-pNAn 0.3 mM
[0213] ( 2 ) Bz-Arg-pNA° 1.0 mM
[0214] ( 3 ) Suc-Ala-Ala-Pro-Phe-pNA° 0.1 mM
[0215] ( 4 ) Suc-Ala-Ala-Ala-PNAn 0.1 mM
[0216] ( 5 ) H- D- Phe-Pip-Arg-pNA2> 0.1 mM
[0217] ( 6 ) H-D-Val-Leu-Lys-pNA2) 0.1 mM
[0218] ( 7 ) H-D-Pro-Phe-Arg-pNA > 0.1 mM
[0219] 1 ) Backem社製 2 ) 力ビ社製 : 第一化学薬品
[0220] ELISA用 9 6穴マイ クロプレー トの穴に 140 の前記緩衝 液を入れ、 次に 2 0 Wの被験サンプル溶液を加え、 次に 2 0 の酵素溶液を加えて、 この混合物を 3 7 'Cにて 3 0分間攪 拌した。 次に、 2 0 Wの基質溶液を加えて 3 7 てにて 1時間 攪拌し、 発色せしめ、 405nmにて吸光度を測定した。 白として、 活性型(Asn55— Ma107) SLPI断片ポリ ぺプチ ドぉ よび陽性対照として —AT (シグマ社製) とァプロチニ ン (ベ一リ ンガ一社製) を使用し、 これらの溶液の濃度を変 化させ阻害活性 Oを測定して、 5 0 %の阻害活性を示す阻害蛋 白濃度 ( I C5。値: 3) を求めた。 その結果を第 4表に示す。
[0221] 第 4 表
[0222] Asn55- (X i ― P I Aprotinin ヒト喀痰由来多形核白血球 1 10" 9 3X10- "9M 3X10" 7M エラスターゼ ο-9Μ)
[0223] ゥシ膝臓トリプシン 1. 3X10- 7M 2X10- "7 1 10" 7M ゥシ塍臓キモトリプシン 1X10- 8M 2X10- 5X10" 8M
[0224] (10"8M)
[0225] ブタ塍臓エラスターゼ 2X10- M 3X10 -7 >2X10- 6M ヒ ト血漿トロンビン > 2X10" 6M >2 10 -6 >2X10" 6
[0226] (10- 11 M)
[0227] ヒ ト血漿プラスミン > 2X10- 6M >2X10 "6 5X10" 9M ヒ ト血漿力リクレン > 2X10" 6M >2 10 "6M 7X10-
[0228] (10"8M)
[0229] また、 上記のデータより Dixonらの方法 (Dixon, and Webb, E.C. (1979) "Enzymes" .Longman.) X Hendersonらの 方法 (Henderson, P丄 F,, (1972) Biochem. J. , 127, 321-333.) に従って、 本発明の Asn55— Ala1 <J7SLPIの阻害定数 Ki を求 めた。 その結果を第 5表に示す。
[0230] 第 5 表
[0231] Dixon 法 henderson 法 ヒ ト喀痰由来多形核白血球 3X10- 11 M 2X10"10 M エラスターゼ
[0232] ゥシ膝臓ト リプシン 6X 10"8M 2X10"8M .以上の結果、 本発明のエラスタ一ゼ阻害性ペプチ ドにおい ては、 ヒ ト喀痰由来多形核白血球エラスターゼの ki [ki(E)] とゥシ脬臓ト リ プシンの ki [ki(T)] の測定結果より、 胆害定 数 ki の相対比 [ki (T)Zki (E)]は 100分の 1から 1,000分の 1 となり、 SLPIに比べて、 エラスターゼに対する特異性が向 上していることが明らかとなった。 なお、 SLPIにおいては、 上記ェラスターゼに対する ki (E)と上記ト リ プシンに対する ki (T)はほぼ同等であることが知られている(B.C.Thompson ら、 Pro. Natl. Acad. Sci. USA, 83. 6692, 1986) 0
[0233] 荬施例 1 3.
[0234] 血清アルブミ ンの驵害活性に及ぼす影響
[0235] 0, 8 %および 8 %のゥシ血清アルブミ ン (シグマ社製) の 存在下で実施例 1 2 の阻害活性測定法により、 活性型(Asn55 -Ala107) SLPI断片ポリ ペプチ ドのヒ ト喀痰由来多形核白血 球エラスタ一ゼ阻害活性を測定したところ、 何等影響な く同 等の阻害活性を示した。
[0236] 実施例 1 4.
[0237] 熱安定性
[0238] 活性型(^1155— 317) SLPI断片ポリ ペプチ ドの 5 0 mM Tris (pH7.8 ) 溶液を、 5 0 てで 2時間処理したのち、 ヒ ト 喀痰由来多形核白血球ェラスターゼ阻害活性を測定したとこ ろ、 100%活性を維持する事が認められた。 産業上の利用可能性
[0239] 本発明のエラスターゼ阻害性ポリ ぺプチ ドは強いエラスタ —ゼ阻害活性を有するが他のセリ ンプロテア一ゼ、 特に ト リ プシン様セリ ンプロテアーゼ、 に対する阻害活性が非常に低 いため、 肺気腫の進行を抑制するための医薬等としての用途 が期待される。
[0240] また、 本発明の、 ヒ ト生長ホルモン又はその部分を担体蛋 白として用いる融合蛋白発現系は、 比較的低分子のペプチ ド の遺伝子組換えによる製遣のために極めて効率的であり しか も凡用され得る。
[0241] 規則第 1 3規則の 2の寄託された微生物への言及
[0242] 寄託機関 : 通商産業省工業技術院微生物工業技術研究所 あて名 : 日本国茨城県つく ば市東 1丁百 1番 3号
[0243] 受託番号及び寄託した日付:
[0244] 1 . 微ェ研条寄第 2167号 昭和 6 3年 1 2月 1 日 2 . 微ェ研条寄第 2168号 昭和 6 3年 1 2月 1 日
权利要求:
Claims請 求 の 範 囲 '
1. 式 ( I ) :
X Asn-Pro-Thr- Arg-Arg-Lys-Pro-Gly-Lys-Cys- Pro-Val-Thr-Tyr-Gly-Gln-Cys-Leu-Met-Leu- Asn-Pro-Pro-Asn-Phe-Cys-Glu-Met-Asp-Gly- Gln-Cys-Lys-Arg-Asp-Leu-Lys-Cys-Cys-Met- Gly-Met-Cys-Gly-Lys-Ser-Cys-Val-Ser-Pro- Val-Lys-Ala -„
( I )
(式中、 Xは Glyを表すか又は存在せず、 そして nは 1〜 1 0の整数を表す。 )
で表されるァ ミノ酸配列もし く はエラスターゼ阻害活性を有 するその一部分又はそれらと生物学的に同等のア ミノ酸配列 を有するエラスターゼ驵害活性ポリ ぺプチ ド又はそのホモポ リ マー。
2. 分子中のシスティ ン残基が 1〜 8個スルホ化されてい る、 請求項 1 に記載のポリ ペプチ ド又はそのホモポリ マー。
3. 分泌型白血球蛋白分解酵素阻害蛋白 (SLPI) のカルボ キシ末端側のおよそ半分から成り、 エラスターゼ阻害活性を 有し、 ト リ プシン様セ リ ンプロテアーゼ阻害活性のェラスタ ーゼ阻害活性に対する相対阻害活性が 1 0分の 1以下である エラスターゼ胆害性ポリ ペプチ ド、 並びに 1個もし く は複数 個のア ミノ酸の付加、 欠失及びノ又は置換を有し上記の生物 学的活性を有するポリ ぺプチ ド。
4. 式 ( E ) :
Y - B - Z ( Π )
〔式中、 Υはヒ ト成長ホルモ ン又はそのポリ ペプチ ド断片か らなる担体蛋白を表し ;
ζは式 ( m ) :
t ~ Asn-Pro-Thr-Arg-Arg-Lys-Pro-Gly-Lys-Cys- Pro-Val-Thr-Tyr-Gly-Gln-Cys-Leu-Met-Leu- Asn-Pro-Pro-Asn-Phe-Cys-Glu- et-Asp-Gly- Gln-Cys-Lys-Arg-Asp-Leu-Lys-Cys-Cys-net- Gly-Met-Cys-Gly-Lys-Ser-Cys-Val-Ser-Pro- Val-Lys-Ala ト n
( I )
(式中、 nは 1〜 1 0の整数を表す。 )
で表される配列もし く はその一部分又はそれらと生物学的に 同等のァ ミノ酸配列を有するェラスターゼ阻害活性ポリぺブ チ ド又はそのポリマ一からなる目的蛋白を表し ; そして
Bは目的蛋白を変性しない条件下で、 化学的又ば生物学的 方法により切断可能なァ ミノ酸配列を有する架橋べプチ ド又 はそのホモポリマーを表し ; ここで Bと Z中のアミノ末端の
Asnと結合している。 〕
で表される融合蛋白。
5. 前記式 ( H ) 中のシスティ ン残基が 1〜 8偭スルホ化 されている、 請求項 4に記載の融合蛋白。
6. 担体蛋白が、 天然のヒ ト成長ホルモ ンのァ ミノ酸残基 番号 1位の Pheから 139位の Pheまでのポリ ペプチ ド断片で ある、 請求項 4 に記載の融合蛋白。
7. 担体蛋白が、 天然のヒ ト成長ホルモ ンのァ ミ ノ酸残基 番号 1位の Pheから 122位の G 1 nまでのポリペプチ ド断片で ある、 請求項 4 に記載の融合蛋白。
8. Bが "(~Asn-Gly , ^-Val-Pro-Arg 及び
-(-Leu-Val-Pro-Arg ( nは 1〜 1 0の整数を表す) から なる群から選ばれるァ ミノ酸配列を有する架橋べプチ ド又は ポリ ペプチ ドであり、 そして Z中のア ミノ末端の Asnは Bの それぞれ Gly, Arg又は Argのいずれかと結合している、 請求 項 4に記載の融合蛋白。
9. 式 ( Π ' ) :
Y - B - Z 2 ( Π ' )
〔式中、 Yはヒ ト成長ホルモン又はそのポリ ペプチ ド断片か らなる担体蛋白を表し ;
Z z はヒ ト多形核白血球ヱラスターゼ砠害蛋白質 (SLPI) のカルボキシ末端側のおよそ半分から成り、 エラスターゼ阻 害活性を有し、 セリ ンプロテァーゼ阻害活性がェラスターゼ 阻害活性の 100分の 1以下であるエラスターゼ阻害性ポリ ぺ プチ ド、 あるいは 1個もし く は複数個のァ ミノ酸の付加、 欠 失及び Z又は置換を有し上記の生物学的活性を有するポリ ぺ プチ ドを表し ; そして
Bは目的蛋白を変性しない条件下で、 化学的又は生物学的 方法により切断可能なァ ミノ酸配列を有する架橋べプチ ド又 はそのホモポリ マーを表し ; ここで Bは Z z のァ ミノ末端ァ ミノ酸と結合している。 〕 で表される融合蛋白質。 '
10. 請求項 1に記載の式 ( I ) (式 Φ Xは Glyである) で表 されるェラスタ一ゼ阻害活性ポリぺプチ ド又はそのホモポリ マ一の製造方法であって、 次の式 (RO :
Y ^-Asn-Gly Z (IV) 〔式中、 Y及び τは式 ( Π ) において定義した通りであり、 そして ηは 1〜 1 0の整数を表し、 ここで式 (IV) 中の Gly は Z中のアミノ末端の Asnと結合している〕
で表される融合蛋白を、 ヒ ドロキシルァ ミ ン又はその同族体 で処理することを含んで成る方法。
11. 請求項 1に記載の式 ( I ) (式中 Xは存在しない) で表 されるエラスタ.一ゼ阻害活性ポリ ぺブチ ド又はそのホモポリ マーの製造方法であって、 次の式 (V) :
Y— B ' — Z ( V)
〔式中、 Y及び Zは式 ( II ) において定義した通りであり、 そして B ' は -^Val-Pro-Argト„又は -^Leu-Val-Pro-Argト n を表し ( nは 1〜 1 0の整数を表す。 ) 、 ここで Zの Asnは B ' の Argと結合している。 〕
で袠される融合蛋白を、 ト ロ ンビン又はその同族体で処理す ることを含んで成る方法。
12. ヒ ト成長ホルモン又はそのポリ ペプチ ド断片からなる 担体蛋白をコードする遺伝子と、 目的蛋白又はその一部分を コ一ドする遺伝子が、 目的蛋白を変性しない条件下で化学的 又は生物学的方法により切断可能なァ ミノ酸配列を有する架 橋ペプチ ド又はそのホモポリ マーをコー ドする遺伝子を介し て結合している融合蛋白遺伝子。
13. 前記目的蛋白又はその一部分が、 前記式 ( m ) で表さ れるァ ミノ酸配列もし く はエラスターゼ阻害活性を有するそ の一部分又はそれらと生物学的に同等のァ ミノ酸配列を有す るエラスターゼ阻害活性ボリ ペプチ ドである請求項 1 2 に記 —載の融合蛋白遺伝子。
14. 目的蛋白を変性しない条件下で化学的又は生物学的方 法により切断可能なァミノ酸配列が、 "HAsn-Gly η , -Val-Pro-Arg -n 又は -(-Leu- Val -Pro- Arg ト n ( ϋは 1 〜 1 0 の整数) である請求項 1 2 に記載の融合蛋白遺伝子。
15. 担体蛋白が、 天然のヒ ト成長ホルモ ンのァ ミ ノ酸残基 番号 1位の Pheから 139位の Pheまでのポリ ペプチ ド断片で ある、 請求項 1 2に記載の融合蛋白遺伝子。
16. 請求項 12〜: 15のう ちいずれか 1項に記載の融合蛋白遺 伝子を舍む融合蛋白遺伝子発現型プラス ミ ド。
17. 請求項 12〜15のう ちいずれか 1 項記載の融合蛋白遺伝 子を舍む組み換え微生物細胞。
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