专利摘要:

公开号:WO1989004351A1
申请号:PCT/JP1988/001119
申请日:1988-11-04
公开日:1989-05-18
发明作者:Naofusa Yamada;Hironobu Kawasaki;Hatsuo Inagaki;Kazumasa Kobayashi
申请人:Nippon Steel Chemical Co., Ltd.;
IPC主号:C09D5-00
专利说明:
[0001] 明 細 書
[0002] 太陽熱遮蔽塗料組成物及び
[0003] その塗膜層を有する被覆構造物
[0004] 技 ' 術 分 野
[0005] 本発明は、 太陽熟遮蔽塗料組成物及びその塗膜層を有 する被覆構造物に係り、 さらに詳.しくは、 タン力二等の 船舶に使用するデッキやタンク等の海洋構造物や、 円筒 状あるいは球形状タンク等の石油タンク、 住宅、 ビル、 倉庫あるいは体育館等の建築物、 自動車、 タンクローリ 一、 冷凍冷蔵コンテナ一等の陸上構造物等において、 こ れら屋外構造物の外面を被覆し、 太陽直射による内部の 温度上昇を防止し、 冷房や冷凍の効果を上げて省エネル ギー化を達成でき、 また、 石油等の軽揮発成分の蒸発減 量防止に好適な太陽熱遮蔽塗料組成物及びこれを使用し て形成される塗膜層を備えた太陽熱遮蔽被覆構造物に関 する。
[0006] 背 景 技 術
[0007] 従来より、 太陽の日射に,よる建築物等の内部の温度上 昇を防ぎ空調費の節減を図ることや、 タンカー、 天然ガ ス運搬船、 陸上のタンク等の外面を被覆し、 内部の揮発 性成分の蒸発減量を抑えたり、 タングゃ家電製品の冷凍 効果を改善を図ることが強く要望されている。 例えば、 タンカーの蒸発に関わる原油減量は莫大で、 中近東から 我菌への一航海で積載総量の 0 , 2〜〇 . 5 %にも及ぶ といわれている。
[0008] このような問題に対処するため従来より太陽熱遮蔽塗 料として用いられている酸化チタン等の白色顔料や着色 顔料は、 それが白色顔料である場合にはある程度の太陽 熟を遮蔽する効果があるが、 白色以外に着色された場合 にはその太陽熱遮蔽効果が著しく低下する。 このため、 任意の色に着色しても高い太陽熱遮蔽効果を有する塗料 組成物の開発が要望されていた。
[0009] 一方、 建築物の屋根ゃタ.ンクの外面用の太陽熱遮蔽塗 料として、 鱗片状アルミ粉を含有するアルミニウムペイ ン卜も従来より知られているが、 このようなアルミニゥ ムペイン卜についてもその色が限定され、 耐久性の点で も不十分であり、 また、 耐摩耗性も悪く歩行する場所に は不向きといった間題を有していた。
[0010] そこで、 これらの問題を解決するものとして、 三酸化 アンチモン、 ジクロム酸アンチモン、 アルカリ金属ジク ロム酸塩等を含有する熟反射ェナメルが提案されている が (特開昭 56-109, 257号公報〉 、 重金属を含む点で環境 衛生上好ましくなく、 また、 その性能においてもさほど 大きな効果は期待できない。
[0011] また、 粒径 2 0〜3 5 0 ^のガラス細粒を含有するェ マルジヨン塗料、 粒径 3 0 0 以下の白色顔料含有合成 シリカ粒を含有する塗料、 あるいは、 粒径 5〜 3 0 0 のガラス碎粒を含有する塗料で被覆された金属板の製造 法も提案されているが (特公昭 55 -33 , 828号、 特開昭 55 - 120 , 669号、 特開昭 55 - 74 , 862号各公報) 、 これらは初 期の太陽熱遮蔽効果は優れているものの、 表面に凹凸模 様を有して耐汚染性が悪く、 太陽熟遮蔽効果が経時的に 著しく低下するといつた問題を有しており、 安全で任意 の色に着色可能であり、 しかも、 長期間優れた太陽熱遮 蔽効果を維持し得る塗料組成物や被覆構造物を得ること は困難であった。
[0012] - また、 Co C r2 07 、 K2 S04 、 S i N4
[0013] K2 S 03 、 S i 〇ヮ 、 ZKSt 2 S .i 0. 等の無機材料や、 ビニルフロラィ ド ♦ ビニリデンフロライ ド ♦ コポリマー、 ポリオキシ.プロピレン、 ポリプロピレン、 二弗化コポリ マー、 二弗化ビニリデン、 ポリ塩化三弗化工チレン、 ポ リ四弗化工チレン等の有機材料とルチル型酸化.チタンの 併用使用も提案されている (特開昭 60-86,173号公報) が、 Co C「 2 07 、 K2 S O 、 K S03 等の無機 材料は耐久性に乏しく、 また、 上記有機材料についても 長期間に亘つて太陽熱遮蔽効果を維持することは困難で ある。 これら有機材料の耐久性が悪いのは、 ビヒクルと の密着性が悪いためと考えられ、 また、 上記無機材料に ついては太陽熱遮蔽効果が充分でない。
[0014] そこで、 本発明者らは、 上記の如き問題点を解決する ため鋭意研究を重ねた結果、 紫外域及び近赤外域で高い 太陽熱輻射反射率を有する粒径 50 以下の太陽熱遮蔽 顔料を固形分中 2〜60重量%の割合で含有する塗料組 成物が、 長期耐久性に優れ、 しかも、 任意の色に着色可 能であるほか、 環境衛生上の問題もないことを見い出し、 本発明に到達した。
[0015] 従って、 本発明の目的は、 太陽の直射を受ける陸上、 海上の各種構造物、 船舶、 建築物、 家電製品等の屋外構 造物の外面を被覆し、 これらの内部温度の上昇を抑制し て、 例えば空調コスト等の改善を通じてエネルギーの節 約に顕著な効果を発揮し、 また、 石油タンク等における その内容物の蒸発減量の低減を図ることができる太陽熟 遮蔽塗料組成物を提供することにある。。
[0016] また、 本発明の他の目的は、 長期耐久性に優れ、 _環境 衛生上の問題もなく、 任意の色に着色可能で美観をも兼 ね備えた太陽熱遮蔽塗料組成物を提供することにある。
[0017] さらに、 本発明の他の目的は、 最外層に少くとも上記 太陽熟遮蔽塗料組成物を使用して形成される塗膜層を備 え、 屋外構造物に使用されて内部温度の上昇を抑制し、 例えば空調コスト等の改善を通じてエネルギーの節約に '頸著な効果を発揮し、 また、 石油タンク等におけるその 内容物の蒸発減量の低減を図ることができる太陽熱遮蔽 被覆構造物を提供することにある。
[0018] また、 本発明の他の目的は、 最外層に少くとも上記太 陽熱遮蔽塗料組成物を使用して形成される塗膜層を備え、 長期耐久性に優れ、 環境衛生上の問題もなく、 任意の色 に着色可能で美観をも兼ね備えた太陽熱遮蔽被覆構造物 を提供することにある。 - さらに、 本発明の他の目的は、 最外層として上記太陽 熟遮蔽塗料組成物を使用して形成される塗膜層を有し、 かつ、 その下層として断熟性、 付着性及び防蝕性に優れ た塗膜層を有し、 屋外構造物に使用されて優れた太陽熱 遮蔽効果を発揮すると同時に、 長期耐久性に優れ、 環境 衛生上の問題もなく、 任意の色に着色可能で美観をも兼 ね備えた太陽熱遮蔽被覆構造物を提供することにある。
[0019] 発 明 の 開 示
[0020] すなわち、 本発明は、 ビヒクル及び顔料を主成分とす る塗料において、 粒径 5 0 以下の太陽熟遮蔽顔料'を固 形分中 2〜 6 0重量%含む太陽熱遮蔽塗料組成物であり、 また、.構造物基体の最外層に少く とも上記太陽熱遮蔽塗 . . 料組成物を使用して形成される塗膜層を備えた太陽熱遮 蔽被覆構造物である。
[0021] ■ 本発明の太陽熱遮蔽塗料組成物において、 固形分とは、 塗料組成物の中で加熱しても揮発または蒸発しない物質 を意味し、 一般には塗膜となるべき成分を指すものであ つて、 具体的には顔料、 ビヒクル中の樹脂分、 その他の 添加材が含まれる。
[0022] また、 この塗料組成物に用いられる太陽熱遮蔽顔料と しては、 J I S A 5759建築甩熱線遮蔽あるいはガラス飛散 防止フィルムで規定されている分光反射率 ( Rス i 〉 か ら箅出される太陽放射反射率のうち、 3 8 0 nm以下及び 7 8 O nm以上の可視光以外での反射率が 9 0 %以上であ り、 3 5 0 nil!〜 2 Ί 0 0 nmの全頜域での反射率が 8 5 %.
[0023] 以上、 好ましくは 8 7 %以上であるものがよく、 また、 環境衛生上安全であり、 耐水性ゃ耐候性に優れ、 かつ、 長期間に亘つて優れた熱遮蔽効果を維持する成分である ことが望ましい。
[0024] このような性能を有する物質としては、 具体的には酸 化ジルコ二ゥム、 酸化イ ツ 卜 リウム又は酸化インジウム の Ί 種又は 2種以上の混合物や、 種々の顔料基材の表面 を 0 . 以上、 好ましくは 0 . 0 Ί 〜 Ί の有機あ るいは無機皮膜で被覆した物質や、 酸化チタン、 酸化ジ ルコニゥム、 酸化ィンジゥム及ぴ酸化珪素から選択され た Ί種以上の成分と酸化カルシウム、 酸化マグネシウム、 酸化ィッ 卜リウム、 酸化バリウム及び酸化亜鉛から選択 された Λ 種以上の成分との化合物を挙げる Cとができ、 これらのいずれか Ί 種あるい 2.種以上の混合物を闬ぃ るのが望ましい。
[0025] . これらの鎮料のうち、 顔料基材の表面を 0 . 0 Ί ^以 上の無機皮膜で被覆した物質については、 その無機皮膜 ' として上記酸化ジルコニウム、 酸化ィッ 卜リウム又は酸 化イクジゥム 'の 1 種又は 2種以上の混合物からなる皮膜 を用いれば、 鎮料基材の種類に関係なく、 これらの金属 酸化物自体を顔料として使用した場合と同様の太陽熱遮 蔽性、 耐候性等を発揮せしめることができる。 なお、 こ の際に被覆される鎮料基材については、 上述のように特 に限定されるものではないが、 具体的には、 マイ力粉、 アルミニウム紛等の鱗片状顔料や、 酸化チタン、 酸化マ グネシゥム、 酸化バリウム、 酸化カルシウム、 酸化亜鉛 等の金属酸化物等を挙げることができる。
[0026] ところで、 上記各物質のうち、 酸化マグネシウム、 酸 化バリウム、 酸化カルシウム及びノ又は酸化亜鉛を使用 するものについては、 これら自体の初期熱遮蔽効果は優 れているものの、 耐水性が不十分であり、 これらをその まま太陽熱遮蔽顔料として用いると、 長期の使用途中に おいて塗膜に吸収された水分により化学変化を起し、 変 色して熱遮断効果が低下する場合がある。 そこで、 この ような物質については、 光学的に比較的透明で耐水性に 優れた膜厚 0 . 0 1 ^以上、 好ま しくは〇 . 0 Ί 〜 Ί ^ の有機若しくは無機皮膜で被覆するのがよく、 これによ つて固有の熱遮蔽効果を活かすことが可能となり、 熱遮 蔽顔料として優れた性能を発揮せしめることができる。 これらの有機若しくは無機皮膜としては、 前記の通り光 学的に比較的透明なものであれば特に制限されるもので はないが、 例えば有機皮膜としては、 シリコン樹脂、 メ ラミン樹脂、 ウレタン樹脂等が望ましく、 また、 無機皮 膜としてはシリカ、 チタニア等が望ましい。
[0027] なお、 以上述べた各種の太陽熱遮蔽顔料については、 これを単独で使甩できるほか、 必要により 2種以上を併 用使用してもよい。
[0028] 上記太陽熱遮蔽顔斜の粒径は、 耐汚染性の点から 5 0 ^以下、 好ましくは 2 O ^t以下である。 この顔料の粒径 が 5 0 ^を越えると形成される塗膜に細かい凹凸が生じ、 特にその凹部に塵埃、 煤煙等が付着し、 塗膜表面が汚染 され太陽熱遮蔽効果が低下する原因になる。
[0029] そして、 この太陽熱遮蔽顔斜の使用量については、 こ れを使用して調製される塗料組成物において、 その固形 分中 2〜 6 0重量%含まれること必要である。 この顔料 使用量が 2重量%より少ないと充分な太陽熱遮蔽効果を 達成することができず、 また、 6 0重量%より多くなる と形成される塗膜層中の顔料含有量が多くなりすぎ、 耐 白亜化性が悪くなり、 その結果として耐候性に欠けると いう間題が生じる。
[0030] さらに、 本発明の太陽熱遮蔽塗料組成物においては、 上記太陽熱遮蔽顔料以外に他の顔料を配合することがで きる。 - この目的で使用される他の顔料としては、 特に限 定されるものではなく、 例えば、 ルチル型酸化チタン等 の白色顔料や、 二酸化マンガン、 カーボンアラック等の 従来より一般に使用されている着色顔料等を挙げること がでぎる。
[0031] また、 本発明の太陽熱遮蔽塗料組成物を構成するビヒ クルとしては、 耐黄変性、 耐保色性、 光沢保持性あるい は耐白亜性等の耐久性に優れており、 長期に亘つて熱遮 蔽効果を維持できるものが望ましい。 そして、 このよう なビヒクルとしては、 室温で乾燥し得るものと強制乾燥 に適したものとが存在するが、 室温で乾燥するビヒクル としては、 例えば、 アクリル樹脂、 シリコン変性ポリェ ステル樹脂、 アルキド樹脂、 シリコン変性アルキド樹脂 又は弗素含有樹脂の Ί種又は 2種以上を主成分とし、 こ れに必要に応じてへキサメチレンジイソシァネ一 卜又は そのァダク 卜物、 イソホロンジイソシァネー 卜又はその ァダク 卜物、 水添キシリ レンジイソシァネー 卜又はその ァダク 卜物、 水添ジシクロへキシルメタンジイソシァネ 一 卜又はそのァダク卜物あるいはテ 卜ラメチルキシリ レ ンジイソシァネ一卜又はそのァダク 卜物等の Ί 種又は 2 種以上を配合してなるもの、 さらには、 カルボキシル基 及び Z又はアミノ基を有するァクリル樹脂を主成分とし、 これに必要に応じてグリシジル基を有する化合物を配合 してなるもの等を挙げることができる。 また、 強制乾燥 に適したビヒクルとしては、 ポリエステル樹脂、 シリコ ン変性ポリエステル樹脂、 弗素含有樹脂又はアクリル樹 脂の Ί 種又は 2種以上を主成分とし、 これに必要に応じ · てプロックイソシァネ一 卜又はメラミン樹脂の 種又は
[0032] 2種以上を ¾合わせたもの等を挙げることができる。 . ' .以上のように構成される本発明の塗料組成物は、 有機 溶剤に溶解あるいは分散させて塗装に適した粘度に調整 し使用することができる。 この目的で使用される有機溶 剤としては、 炭化水素系、 アルコール系、 エーテルアル コール及びエーテル系、 エステル及びエステルアルコ— ル系、 ケ卜ン系の種々の有機溶剤の中からその塗装性、 乾燥性等を考慮して任意に選択することができる。
[0033] また、 本発明の太陽熱遮蔽塗料組成物中には、 必要に 応じて、 表面平滑剤、 紫外線吸収剤、 粘度調整剤、 硬化 触媒、 顔料分散剤、 顔料沈降防止剤、 色別れ防止剤等を 添加することができる。
[0034] 以上のようにして調製された太陽熱遮蔽塗料組成物は、 次に構造物基体に塗装され、 この構造物基体の少く とも. その最外層を構成する塗膜層となって太陽熱遮蔽被覆構 造物を構成する。
[0035] この太陽熱遮蔽被覆構造物を構成する構造物基体とし ては、 それが直射日光を受ける屋外構造物であって、 塗 装可能なものであれば如何なるものであってもよく、 例 えば、 既に例示しているように、 タンカー等の船舶に使 用するデッキやタンク等の海洋構造物や、 円筒状あるい 一 Ί 0 — は球形状タンク等の石油タンク、 住宅、 ビル、 倉庫ある いは体育館等の建築物、 自動車、 タンクローリー、 冷凍 冷蔵コンテナ一等の陸上構造物等を挙げることができる。
[0036] そして、 この構造物基体の最外層を構成する太陽熱遮 蔽塗料組成物の塗膜層の膜厚は、 通常 Ί 以上、 好まし ぐは 0 以上とするのがよい。 この塗膜層の膜厚が 1 ^より薄いと、 構造物基体あるいはこの.塗膜層の下に形 成されて下層を構成する塗膜層の影響が強く現われ、 太 陽熟遮蔽塗料組成物の塗膜層が有する太陽熱遮蔽効果等 の種々の効果が充分に発揮されない場合がある。 また、 この塗膜層の膜厚の上限は、 特に制限されるものではな く、 また、 かなりの膜厚になつてもその効果は発揮され るが、 必要以上に厚く しても効果が飽和するので、 Ί 0 〜 Ί 0 0卿程度が好ましい。
[0037] また、 この太陽熱遮蔽被覆構造物においては、 好まし くは最外層となる太陽熱遮蔽塗料組成物の塗膜層と構造 物基体との間に、 下層として断熟性、 付着性及び Ζ又は 防蝕性に優れた塗膜層を設け、 太陽熟遮蔽塗料組成物の 塗膜層による太陽熟遮蔽効果をよりー曆向上させ、 また、 この塗膜層が構造物基体へより一層強固に付着できるよ うにし、 さらに、 この構造物基体の腐蝕防止効果を達成 し得るようにするのがよい。
[0038] 従って、 この目的で設けられる下層の塗膜層について は、 好ましぐは断熱性に優れた充塡物と付着性及び防蝕 性に優れたビヒクルとを主成分とする塗膜層とするのが よい。 そして、 上記下層に含まれる断熟性に優れた充塡 物としては、 鱗片状物質及び Z又は球状中空体が好まし い。 また、 ビヒクルとしては、 エポキシ樹脂、 エポキシ 変性樹脂、 フ エノール変性プチラール樹脂、 アクリル樹 脂、 シリコン変性ポリエステル樹脂、 アルキド樹脂、 弗 素樹脂、 ウレタン樹脂等を挙げることができ、 その 1 種 のみを使用できるほか、 2種以上の混合物として使用す ることもできる。
[0039] 上記下層の塗膜層に使用する充塡物の鱗片状物質とし ては、 例えばガラスフレークやマイ力、 さらにはステン レス片ゃアルミニウム箔等の鱗片状金属等を挙げること ができるが、 熱伝導率の点から好ましくはガラスフレー クやマイ力である。 そして、 この鱗片状物質の大きさに ついては、 5 0 ^以下、 好ましくは 2 0 以下である。 この鱗片状物質の大きさが 5 0 ^を越えると形成された 塗膜層の表面に凹凸が生じ、 この上に形成される太陽熱 遮蔽塗料組成物の塗膜層に悪影響を及ぼしその塗膜層表 面に凹凸が生じ、 結果として耐汚染性が低下して太陽熱 遮蔽効果の低減をもたらし、 さらに、 断熱性や耐蝕性に 対する効果お低減する。 特に、 この鱗片状物質の大きさ を 2 0 ^以下とすると、 ビヒクルとの配合割合を適正な 範囲にすることにより、 鱗片が塗膜面と略々平行に並び、 その結果緻密な塗膜層が形成され、 水透過の行路が延長 する、 いわゆるラビリンス効果が生じ、 これによつて耐 蝕性が向上すると共に断熱性の効果も向上する。
[0040] また、 上記下層の塗膜層に使用する充頃物の球状中空 体としては、 例えばガラスバルーンゃシラスバルーン、 さらにはポリスチレン等の樹脂バルーン等を挙げること ができ、 その大きさについては好ましくは Ί 〜 5 0 ^で ある。 球状中空体の大きさが 5 0 ^を越えると上記鱗片 状物質の場合と同様の問題が生じ、 また、 Ί より小さ いと中空の効果、 すなわち断熟性の効果が低下する ό
[0041] 上記下層を形成する塗膜層において、 上記充塡物はそ の塗膜中 2〜 6 0重量%の範囲で含まれているのがよく、 また、 ビヒクルについては 2 0〜 6 0重量%の範囲で含 まれているのがよい。 充塡物の含有量が 2重量%未満で は断熱性の効果が発揮されず、 また、 6 0重量%を越え ると塗膜の付着性が低下し、 上層の太陽熟遮蔽塗料組成 物の塗膜層に悪影響を及ぼす。 また、 ビヒクルの含有量 が 2 0重量%未満では塗膜の付着性が不足し、 また、 6 0重量%を越えると断熱性や耐蝕性が低下する。
[0042] この太陽熱遮蔽被覆構造物において、 太陽熱遮蔽塗料 組成物の塗膜層と構造物基体との間に設けられる下層の 塗膜層については、 それが Ί 層のみの塗膜層で構成され ていてもよく、 また、 2層以上の塗膜層で構成されてい てもよく、 さらに、 この下層の塗膜層が構造物基体の表 面により一層強固に付着するように、 下層の塗膜層と構 造物基体との間にプライマー層を設けてもよい。
[0043] 図面の簡単な説明
[0044] 第 Ί 図は、 実施例及び比較例で得られた試験片の太陽 熱遮蔽効果を測定するために、 この試験片の裏面温度を 測定する試験装置を示す説明図である。
[0045] 発明を実施するための最良の形態 以下、 実施例及び比較例に基いて、 本発明を具体的に 説明する。
[0046] 実施例 Ί〜 9及び比較例 Ί〜8
[0047] [1] 各配合成分の調製
[0048] [太陽熱遮蔽顔料 ]
[0049] '(A) 平均粒径 4. .2 ^の酸化ジルコニウムを顔料 A.と した。 'こ.の物質の可視光以外の領域での反射率は 94 °/0 であり、 全頜域での太陽輻射反射率は 93 %であった。 . (B) 平均粒径 Ί ^の酸化チタンをジルコニウムブ卜キ シドを用いて被覆処理し、 膜厚 0. 05 の酸化ジルコ ニゥ厶被覆をした酸化チタンを調製し、 これを顔料 Bと した。 この物質の可視光以外の頜域での反射率は 92 % であり、 全頜域での太陽輻射反射率は 93 %であった。
[0050] (C) モル比 Ί : 1の割合で配合した酸化チタンと酸化 マグネシウムの混合物を 1 , 600°Cで焼成し、 得られ た化合物を平均粒径 Ί 2 の紛未に粉砕し、 得られた物 質を顔料 Cとした。 この物質の可視光以外の領域での反 射率は 9 Ί %であり、 全領域での太陽輻射反射率は 86 ' %であった。
[0051] (D) 平均粒径 1 のマイ力粉をジルコニウムブ个キ シドを用いて被覆処理し、 膜厚 0. の酸化ジルコ ニゥム被覆をしたマイ力を調製し、 これを顔料 Dとした。 この物質の可視光以外の領域での反射率は 92 %であり、 全頜域での太陽輻射反射率は 89 %であった。
[0052] (E) 平均粒径 2. 2 の酸化マグネシウムを塩化イン ジゥムの Ί 0%水溶液に浸瀆した後蒸発乾固し、 8 Q 0 Όで焼成して膜厚 0. 05 ^の酸化インジウム被覆を行 い、 得られた物質を顔料 Εとした。 この物質の可視光以 外の領域での反射率は 93 %であり、 全頜域での太陽輻 射反射率は 9 2 %であった。
[0053] ' 〖着色顔料 ]
[0054] 白色顔料として酸化チタン (石原産業㈱製商品名 : CR • - 95 )を使用した。 この物質の可視光以外の 域.での反射 率は 8 5 %であり、 全頜域での太陽輻射率は 9 Ί °/0であ つた。
[0055] [2] 塗料組成物の調製
[0056] • (1) ビヒグルとしてアクリルポリオール (大日本イン キ化学工業㈱製商品名 : ァクリディ ック Α-801)を使用し、 これに第 Ί表に示す割合で上記太陽熱遮蔽顔料、 着色顔 料、 シリカパウダー ( S i 02 粉、 300 メ ッシュ) 及び 硅酸アルミニウム ( Αϋ 2 03 ♦ 2 S ' °Z ♦ 2 H2 0 ) を配合し、 所定の色相になるようにカーボンブラック (三菱化成微製商品名 : カーボン を添加し、 キ シレンとメチルイソプチルケ卜ンの Ί : Ί 混合溶剤を用 いて 20.分間分散処理した後、 20〜30ボイズになる ように調整した。 塗装時にへキサメチレンジイソシァネ 一 卜ァダク 卜 (武田薬品工業㈱製商品名 : タケネー 卜 D- 170N) をモル比(NC0/0H) Ί : 1 となるように添加し、 塗 料組成物 No.1〜Νο· 6、 Νο,1ひ 〜Νο.12 及び N0.1S 並びに Mo.17 を調製した。
[0057] (2) ビヒクルとしてアクリルポリオール (大日本イン キ化学工業㈱製商品名 : ァクリデイ ツク A- 910)を使用し、 これに第 1 表に示す割合で上記太陽熱遮蔽顔料及び着色 顔料を配合し、 所定の色相になるようにカーボンブラッ ク (三菱化成㈱製商品名 : カーボン MA-100) を添加し、 トルエンとメチルイソブチルケ卜ンの Ί : 1 混合溶剤を 用いて 20分間分散処理した後、 20〜3 0ボイズにな るように調整した。 塗装時にソルビ 卜一ルポリグリシジ ルエーテル (ナガセ化成工業㈱製商品名 : デコナール EX -612) をモル比 [ {-C00H + -N(R)り )/エポキシ基 ] Ί : 1 となるように添加し、 塗料組成物 No.7を調製した。
[0058] (3) ポリエステル樹脂 (東洋紡績 (f 製商品名 : バイ 口 ン 7 〇部とメラミン樹脂 (三井東圧㈱製商品名 : サイメル 327) 30部の混合物をビヒクルとして使用し、 これに第 Ί表に示す割合で太陽熱遮蔽顔料及び着色顔料 を配合し、 所定の色相になるようにカーボンブラック
[0059] (三菱化成㈱製商品名 : カーボン MA-100) を添加し、 シ クロへキサノンと石油系溶剤との混合溶剤を用いて 30 分間分散処理した後、 1 0〜 2 〇ポィズになるように調 整し、 塗料組成物 及び N0.9並びに No. 及び No.15 を調製した。
[0060] (4) 塩化ゴム (旭電化㈱製商品名 : CR-20) 70部と塩 化バラフィン (味の素眯製商品名 : ェンパラ 40〉 30部 の混合物をビヒクルとして使用し、 これに第 Ί 表に示す 割合で着色顔料を配合し、 所定の色相になるようにカー ボンブラッ ク (三菱化成㈱製商品名 : カーボン MA-100) を添加し、 キシレンと石油系溶剤との混合溶剤を用いて 3〇分間分散処理した後、 Ί 0〜 20ボイズになるよう に調整し、 塗料組成物 No.13 を調製した。
[0061] [3] 試験片及ぴ試験用タ-ンクの調製 . [試験片]
[0062] 上記で調製した塗料組成物 No.1〜No.-7、 No.10 〜Wo..1 3 及び!《Ιθ.1& 並びに No, 17 を使用し、 これを Ί 50腿 X 。 70雌 X Ί腿の木きさの軟鋼板上に乾燦後の膜厚 5 O となるようにスプレ.一塗布し、 20°Cで 2週間乾燥して 試験片を調製した。
[0063] また、 塗料組成物 Μο·8及び! >10.9並びに! >lo.U 及ぴ N0.15 については、 厚さ 0. 6腿の亜鉛メ ツキ鋼板にバーコ 一ターで乾燥後の膜厚が 20^となるように塗布し、 2 30 °Cで 60秒間加熟乾燥して試験片を調製した。
[0064] [試験用タンク ]
[0065] 内容量 Ί 0ϋ の鉄鋼製タンクに膜厚 2 のエポキシ 樹脂系プライマ一を塗装し、 次いで塗料組成物 Νο.1〜Νο • 7、 No.10 〜!《10.13 及び No.16 並びに Wo.17 を乾燥後の 膜厚 50 となるようにスプレー塗布し、 室温で 2週間 乾燥硬化させて試験用タンクを調製した。
[0066] [4] 試験方法
[0067] 上記各試験片について、 第 1図に示す試験装置を使用 ' し、 試験片の太陽熱遮蔽塗料組成物の塗膜層側から白熟 灯を照射し、 この試験片の裏面側温度を測定することに よつて太陽熱遮蔽塗料組成物の太陽熱遮蔽効果を調べた。
[0068] すなわち、 第 Ί 図の試験装置について説明すると、 塗 膜層 Ί を有する鋼板 2 (試験片) を厚さ 1 = 3 0厕の発 泡スチロール板 3に塗膜層 Ί を上側にして嵌込み、 塗膜 層 1上の h = 370顺の位置に白熱灯 ( 500Wフォ 卜 リフ レクタランプ) 4を設置し、 電源 5を接続した。 一方、 鋼板 2の裏面側には温度センサー 6を取付け、 これを温 度記録計.7に接続した。 このように設定した後、 室温を 20± 1 °Cに保つと共に電源 5の電圧を 70土 Ί Vに調 整して 0熱灯 4を点灯し、.温度センサー 6の位置におけ る温度を温度記録計 7により記録した。
[0069] また、 上述のようにして調製した試験用タンクに解放 口を形成し、 試験用タンク内に 1, 1,2-卜リクロルェタン 'を満し、 太陽光の直射する屋外に 7日間放置し、 内容物 ( 1, 1,2-卜リクロルエダン〉 の減量の程度を測定した。 .
[0070] ' 以上の各試験結果を第 Ί表に示す。
[0071] 第 1 表
[0072]
[0073] Jノム
[0074] 実施例 Ί 0〜 Ί 5及び比較例 9〜Ί 3
[0075] [1] 各配合成分の調製
[0076] [太陽熱遮蔽顔料 ]
[0077] (F) 平均粒径 3 の酸化イ ツ 卜リウムを顔料 Fとした。
[0078] (G) 平均粒径 Ί 0 ^のマイ力にジルコニウムテ 卜ラプ 卜キシドのエタノール溶液を用いて表面処理し、 膜厚 0. Ί の酸化ジルコニウム被覆をしたものを顔料 Gとした。
[0079] (Η) 平均粒径 2. 5 ^の酸化インジウムをチタンテ 卜 ラプ卜キシドのエタノール溶液を用いて表面処理し、 膜 厚ひ. Ί ^の酸化チタン (チタニア〉 被覆をしたものを 顔料 Ηとした。
[0080] (I) 平均粒径 2 の酸化マグネシウムをシリコン樹脂 を用いて表面処理し、 膜厚 0. Ί /«ιのシリコン樹脂被覆 をしたものを顔料 I とした。
[0081] . (J) 酸化チタンと酸化マグネシウムの混合物 (モル比 1:1)を 1, 900でで焼成し、 得られた化合物を平均粒 径 5 に粉砕したものを顔料 Jとした。
[0082] (K) 酸化亜鉛と酸化ジルコニウムの混合物 (モル比 1: 1)を 40 CTCで焼成し、 得られた化合物を平均粒径 4 に紛碎して酸化亜鉛 ♦ 酸化ジルコニウム化合物粉末 を得た。 また、 平均粒径 3 の酸化イ ッ トリウムにジル コニゥムテ 卜ラブ卜キシドのエタノール溶液を用いて表 面処理し、 膜厚 0, Ί の酸化ジルコニウム被覆酸化ィ ッ 卜リウ厶粉末を得た。 このようにして得られた上記各 粉末を重量比 Ί : Ίの割合で混合し、 顔料 Κとした。
[0083] (L) 平均粒径 の酸化マグネシウムを顔料 Lとした。 ー ϋ 一
[0084] [下層を構成する塗膜層の充塡物 ]
[0085] (Η) 平均粒径 5〜 Ί 0 のマイ力粉を充塡物 Μとした。 ( Ν ) 平均粒径 のガラスバルーンを充塡物 Νとした。 ( 0) 平均粒径 3 ^のシラスバルーンを充塡物 0とした。
[0086] [2 ] 塗料組成物の調製
[0087] 乾燥後の塗膜中の組成が第 2表に示すような割合とな るように最外扈塗膜には上記顔料 F〜 G、 ビヒクル樹脂 ( UP: ウレタン樹脂、 SP: シリコン樹脂、 PE: ポリエス テル樹脂、 AP: ァクリル樹脂、 FP: 弗素樹脂〉 及び白色 鎮料と.しての酸化チタンを配合し、 さらに色相が N 9 . 5〜N 6となるように力一ボンブラックを添加し、 これ に溶剤.を加えて塗料組成物とした。
[0088] また、 下層の塗膜層としては、 乾燥後の塗膜中の組成 が第 1表に示すような割合となるように上記充塡物 M〜 0、 ビヒクル樹脂及び酸化チタンを配合し、 これに溶剤 を加えて塗料組成物とした。
[0089] [3] 試験片及ぴ試験用タンクの調製
[0090] [試験片. ]
[0091] 上記実施例 Ί 〜9の場合と同様の軟鋼板上に膜厚 2 0 ^となるようにエポキシ樹脂系プライマーを塗布し、 次 いで下層の塗膜層が乾燥後の膜厚 Ί 5 となるように 塗布し、 さらにその上に最外層の塗膜層が乾燥後の膜厚 5 O /tmとなるように塗布して試験片とした。
[0092] [試験用タンク ]
[0093] 容積 Ί Ο ϋ の鋼製タンクに乾燥後の膜厚が 2 とな るようにエポキシ樹脂系プライマーを塗布し、 上記塗料 組成物を下層の塗膜層についてはその乾燥後膜厚が 1 5 O / tとなるように塗布し、 また、 最外層の塗膜層につい てはその乾燥後膜厚が 5 0 となるように塗布し、 乾燥 して硬化させ、 試験用タンクとした。
[0094] [43 試験方法
[0095] 上記実施例 Ί'〜 9の場合と同様.に、 上記各試験片及び 各試験甩タンクにつ'い.てそれぞれ太陽熱遮蔽効果と内容 物 ( 1,1,2 -卜リクロルェタン) 減量割合を測定した。 結 果を第 2表に示す。
[0096] 2 表 最外層の塗 fl莨層.(50ra) 下 の塗膜層 (150w 試 験 結 果 太陽熱遮蔽 酸化 酸化 初期結果 1年暴露後結果 顔料 ビヒクル チタ 色 相 充唭物 ビヒクル チタ 裏面 '温度 タンク減量 襄面擷度 タンク減璗 種類 割合 種類 割合 ン (N) 種類 割合 種類 割合 ン (Ό) (fii%) (で) (重璗%) 突施例 10 F 40 UP 50 10 9. 5 M 40 UP 40 20 42 1. 2 44 1. 8 〃 11 G // SP 〃 8 N 20 SP 50 30 54 3. 8 55 4. 1
[0097] SP SP
[0098] " 12 H // PE ft 9. 5 M 40 PE 40 20 43 1. 3 46 1. 9
[0099] " 13 I 30 AP 20 0 20 AP 50 30 42 1. 2 44 1. 8 " 14 J 40 UP 10 6 M 30 UP // 20 62 5. 7 63 6. 4
[0100] 50 ft ft
[0101] " Λ 5 K FP 9. 5 // 30 FP 42 1. 2 42 1. 2 比較例 9 UP 50 n // 40 UP 40 // 48 2. 5 5.0 2. 8 " 10 F 40 It 10 ft 50 50 44 1. 4 47 2. 1 ' " 11 SP 50 8 N 20 SP ft 30 62 5. 5 64 6. 3
[0102] " 12 し 30 AP 2ひ 9. 5 0 20 AP ft n 42 1. 2 52 4. 1 " 13 UP 50 6 M 30 UP ft 20 75 10. 2 78 11. 3
[0103] 第 2表において顔料 Fを最外層に用いた実施例 1 0と 太-陽熱遮蔽顔料を最外層に含まない比較例 9とを比較す ると、 他の組成は同じでも裏面温度で 6°C、 タンク減量 で Ί . 0〜 Ί 3 %の差が認められた。 また、 実施例 Ί - 0と比較例 Ί 0は最外層塗膜層は同じで下層塗膜層にお ける充塡物の 無が異なるが、 裏面温度で 2〜3°C.、 タ ンク減量で 0. 2〜0. 3 %の差が認められた.。 さらに、 実施例 1 1 と比較例 1 1は共に同じ色相 N 8としたもの で、 下層は同じあるが最外層に顔料 Bを使用したものと 太陽熱遮蔽顔料を使甩しないものとの比較であり、 この 場合にも裏面温度で 8 9°C、 タンク減量で Ί . 7〜Ί . 8 %の差が認められた。 実施例 Ί 2は顔料 Cを用い、 実 施例 Ί 2と同様の効果を示した。 実施例 Ί 3と比較例 Ί 0は実施例が顔料 Dを用いているものに対し比較例が無 処理の酸化マグネシウムを用いているものであり、 初期 の裏面温度とタンク減量は同じであるが、 1年暴露後で は裏面温度で 8Τ;、 タンク減量で 2. 3%の差が認めら れた (これは、 暴露によって塗膜に吸収された水分によ り酸化マグネシゥムが変化し塗膜が劣化したためである と考えられる〉 。 実施例 1 4と比較例 Ί 3は同じ色相 Ν 6とし、 下層は同じで最外層に顔料 Εを使用した場合と 太陽熱遮蔽顔料を用いない場合とを比較したものであり、 裏面温度で 1 3〜1 5°C、 タンク減量で 4. 5〜4. 9 %の差が認められた。 実施例 Ί 5は顔料 Fとビヒクルに 弗素樹脂を甩いたもので、 暴露による変化もなく優れた 性能を示すことが判明した。 以上の実施例及び比較例の結果から明らかなように、 本発明の太陽熱遮蔽塗料組成物及びその塗膜層を有する 被覆構造物は、 同一色相で比較すると試験片の裏面温度、 タンク内容物の原料ともに著しい効果がみられ、 本発明 によれば太陽の直射を受ける船舶、 各種構造物の外面を 被覆しすることにより、 長期閛太陽熱を遮蔽し、 内部の 温度上昇を抑制し、 空調費の改善あるいは内容物の蒸発 減量を抑制して、 エネルギーの節減に顕著な効果を発揮 し得るものである。
[0104] . 産業上の利用可能性
[0105] 本発明によれば、 太陽熱遮蔽塗料組成物を使用して構 造物基体上に最外層を構成する塗膜層を形成せしめ、 こ れによって最外層に少くとも太陽熱遮蔽塗料組成物の塗 膜層を有する被覆構造物を製造することができ、 屋外構 造物に使用されて優れた太陽熱遮蔽効果を発揮すると同 時に、 長期耐久性に優れ、 環境衛生上の問題もなく、 任 意の色に着色可能で堯観をも発揮させることができ、 船 舶のデッキやタンク等の海洋構造物や、 石油タンク、 住 宅、 ビル、 倉庫あるいは体育館等の建築物、 自動車、 タ ンクローリー、 冷凍冷蔵コンテナ一等の陸上構造物等の 屋外構造物用として有用である。
权利要求:
Claims
求 の
ビヒクル及び顔料を主成分とする塗料において、 上記顔料の一部又は全部として粒径 5 0 以下の太陽熱 遮蔽顔料を塗料固形分中 2〜 6 0重量%の割合で配合し たことを特徴とする太陽熱遮蔽塗料組成物。
( 2 ) 太陽熟遮蔽顔 が酸化ジルコニウム、 酸化ィ ッ 卜
--P青
リゥ厶及び酸化ィンジゥム'か.ら選択された Ί 種又は 2種 以上の混合物である請求の範囲第 Ί 項記載の太陽熱遮蔽 塗料組成物。
( 3 ) 太陽熱遮蔽顔料が 0 . Ο Ί ^以上の膜厚の有機あ るいほ無機皮膜で被覆された物質である請求の範囲第 1 項記載の太陽熱遮蔽塗料組成物。
( 4 ) 太陽熱遮蔽顔料が酸化ジルコニウム、 酸化インジ ゥム、 酸化チタン及び酸化珪素から選択された Ί 種又は 2種以上の混合物と酸化マグネシウム、 酸化イ ツ 卜リウ ム、 酸化バリウム、 酸化カルシウム及び酸化亜鉛から選 択された Ί 種又は 2種以上の混合物との化合物である請 求の範囲第 Ί 項記載の太陽熱遮蔽塗料組成物。
( 5 ) ビヒクルがアクリル樹脂、 シリコン変性ポリエス テル樹脂、 アルキド樹脂、 シリコン変性アルキド樹脂及 び弗素含有樹脂 ら選択された 1 種又は 2種以上の混合 物を主成分とし、 必要に応じてへキサメチレンジイソシ ァネー 卜又はそのァダク 卜物、 イソホロンジイソシァネ 一 卜又はそのァダク 卜物、 水添キシリ レンジイソシァネ 一 卜又はそのァダク 卜物、 水添ジシクロへキシルメタン ジイソシァネー 卜又はそのァダク 卜物及びテ 卜ラメチル キシリ レンジイソシァネー 卜又はそのァダク 卜物から選 択された 1 種又は 2種以上の混合物を配合したものであ る請求の範囲第 Ί 項記載の太陽熟遮蔽塗料組成物。
( 6) ビヒクルがカルボキシル基及ぴ Z又はアミノ基を 有するアクリル樹脂一を主成分とし、 必要に応じてグリシ ジル基を有する化合物を配合したものである請求の範囲
' 第. Ί 項記載の太陽熟遮蔽塗料組成物。
( 7) ビヒクルがポリエステル樹脂、 シリコン変性ポリ エステル樹脂、 弗素含有樹脂及びァクリル樹脂から選択
• されだ 1種又は 2種以上の混合物を主成分とし、 必要に · .応じてァロックイソシァネー 卜及び 又はメラミン樹脂 を配合したものである請求の範囲第 Ί 項記载の太陽熱遮 蔽塗料組成物。
(8) 構造物基体の最外層として塗料固形分中 2〜6 0 重量%の割合で粒径 5 0 以下の太陽熟遮蔽鎮料を含有 する太陽熱遮蔽塗料組成物の塗膜層を有することを特徴 とする太隠熟遮蔽被覆構造物。
(9) 下層として断熟性を有する充塡物と付着性及び防 蝕性を有するビヒクルとを主成分とする塗膜層が設けら れている請求の範囲第 8項記載の太陽熱遮蔽被覆構造物。
Π 0)最外層の塗膜層に含まれる太陽熱遮蔽顔料が酸化 ジルコニウム、 酸化ィッ 卜リゥム及び酸化インジウムか ら選択された 1 種又は 2種以上の混合物である請求の範 囲第 8項又は第 9項記載の太陽熟遮蔽被覆構造物。
Π 1 )最外層の塗膜層に含まれる太陽熱遮蔽顔料が 0 . 0 1 以上の膜厚の酸化ジルコニウム、 酸化イ ツ 卜リウ 厶及び酸化インジウムから選択された Ί種又は 2種以上 の混合物-からなる無機皮膜で被覆された物質である請求 の範囲第 8項又は第 9項記載の太陽熱遮蔽被覆構造物。 •
(12)最外層の塗膜層に含まれる太陽熱遮蔽顔料が酸化 ジルコニウム、 酸化インジウム、 酸化チタン及び酸化珪 .素から選択された Ί種又は 2種以上の混合物と酸化マグ ネ ゥム、 酸化ィッ 卜リゥム、 酸化バリゥム、 酸化カル シゥム及び酸化亜鉛から選択された Ί種又は 2種以上の 混合物との化合物である請求の範囲第 8項又は第 9項記 載の太陽熱遮蔽被覆構造物。
(13)最外層の塗膜層に含まれる太陽熱遮蔽顔料がシリ コン樹脂、 メラミン樹脂又はウレタン樹脂若しくはシリ 力又はチタニアからなる膜厚 0. 0 Ί〜0. 1 ^の皮膜 で被覆されている請求の範囲第 1 0〜Ί 2項のいずれか に記載の太陽熱遮蔽被覆構造物。
( )最外層の塗膜層に含まれる太陽熱遮蔽顔料が酸化 マグネシウム、 酸化バリウム、 酸化亜鉛及び酸化カルシ ゥムから選択された Ί種又は 2種以上の混合物の表面を シリコン樹脂、 メラミン樹脂又はウレタン樹脂若しくは シリカ又はチタニアからなる膜厚 0. 01〜0. の 皮膜で被覆したものである請求の範囲第 8項又は第 9項 ·.記載の太陽熱遮蔽被覆構造物。
(15)最外層の塗膜層に含まれるビヒクルがアクリル樹 脂、 シリコン変性ポリエステル樹脂、 アルキド樹脂、 シ リコン変性アルキド樹脂、 弗素含有樹脂及びウレタン樹 脂から選択された Ί種又は 2種以上の混合物を主成分と するものである請求の範囲第 8項又は第 9項記載の太陽 熟遮蔽被覆構造物。 -
( 16 )下層の塗膜層に含まれる充塡物が鱗片物質及び Z 又は球状中空体である請求の範囲第 9項記載の太陽熱遮 蔽被覆構造物。
( 17)下層の塗膜層に含まれるビヒクルがエポキシ樹脂、 エポキシ変性樹脂、 フエノール変性プチラール樹脂、 ァ クリル樹脂、 シリコン変性ポリエステル樹脂、 シリコン 変性アルキド樹脂、 弗素含有樹脂及びウレタン樹脂から 違択された 種又は 2種以上の混合物を主成分とするも のである請求の範囲第 9項記載の太陽熱遮蔽被覆構造物。
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