专利摘要:

公开号:WO1988002745A1
申请号:PCT/JP1987/000770
申请日:1987-10-14
公开日:1988-04-21
发明作者:Michio Tanaka;Yoshito Kurano;Katsuo Taniguchi
申请人:Mitsui Petrochemical Industries, Ltd.;
IPC主号:C07C37-00
专利说明:
[0001] 明 細 書 ビフエノール類の製造方法 技 術 分 野
[0002] 本発明はフ Iノール類の酸化力ップリング反応によるビ フ Iノール類の製造方法に関する。 背 景 技 術
[0003] フエノール類特にアルキル置換フ Iノール類を特定の条件 下で酸化すると、 酸化カツプリング反応によりビフ Iノール 類およびジフエノキノン類が生成することが知られており、 これら生成物のうちビフ Iノール類は、 酸化防止剤、 ポリエ ステルまたはポリカーボネー卜などの合成樹脂改質剤、 染料- 医農薬中間体あるいは写真薬などとして用いられている。 . ところでフヱノール類特にアルキル置換フエノール類を、 たとえば米国特許第 3, 306, 874 号明細書あるいは同第 3, 306, 875 -号明細書などに教示された従来公知の方法により酸化 カツプリング反応させた場合には、 目的生成物であるビフエ ノール類はほとんど生成せず、 ビフエノール類がさらに酸化 されたジフエノキノン類が主として生成する。 このため目的 生成物であるビフ Iノール類を得るためには、 上記反応で生 成したジフエノキノン類をたとえば水素還元するなどしてビ フエノール類に戻すことが必要であった。 また上記米国明細 一 9 ―
[0004] 書に記載された方法によれば、 ジフ Iノキノン類以外にビ フエ二ルェ一テル、 ポリフェニレンエーテルなどが生成され てしまうという問題点があった。 なお参考までに、 2, 6-ジ置 換フ Iノールを酸化力ップリング反応させた場合の反応式を 以下に示す。
[0005]
[0006] 上記のような問題点を解決するため、 アルキル置換フエ ノール類を酸化するに際してジフエノキノン類の生成を抑制 してアルキル置換ビフ Iノ 2ル類の選択率を高める方法が提 案されている。 たとえば待開昭 5 5:— 7 2 Ί 3 Λ号公報には、 アルカリ金属水酸化物、 弱酸のァリカリ金属塩、 アルカリ土 癀金属水酸化物、 弱酸のアルカリ土類金属塩な-どのアル力リ 性触媒の存在下に、 酸素量を厳密にコン卜ロールしながらァ ルキル置換フ Iノール類を酸化して、 アルキル置換ビフエ ノールを製造する方法が開示されている。
[0007] ところがこの方法では、 ジフエノキノン類が生成しないよ うに酸素量を調節することは極めて困難であり、 ジフエノキ ノン類の生成を避けることはできないという問題点がある。
[0008] また、 特公昭 4 6—1 5 2 9 3号公報には、 アルキル置換 フェノ一ル類をアル力リ金属水酸化物の存在下で酸素により ジフ Iノキノン類まで酸化し、 得られた反応混合 ½にアルキ ル置換フ Iノール類を加えて窒素雰囲気下でジフ : Eノキノン 類とアルキル置換フ Iノール類とを反応させることを特徴と する、 アルキル置換ビフエノール類の製造方法が開示されて い-る。
[0009] ところがこの方法では、 ジフエノキノン類とアルキル置換 フェノール類との反応速度が遅いため反応に長時間を必要と し、 アルキル置換ビフヱノール類の生成効率が悪く、 しかも 連続的製造には適していないという問題点があった。
[0010] さらにまた、 特開昭 5 8— Ί 4 0 0 3 4号公報には、 アル キル置換フ Iノール類をアル力リ触媒の存在下に酸化してァ ルキル置換ビフェノール類とジフエノキノン類とを生成させ、 得られた反応混合物に水不混和性有機溶媒を添加して 2扈系 とし、 これを水素添加触媒の存在下に水素添加することを特 徴とするアルキル置換ビフ Iノール類の製造方法が開示され ている。
[0011] ところがこの方法では、 酸素で酸化した後、 水素で還元す るという工程が含まれているため、 爆発の危険が伴なうとと もに、 酸化反応で用いたアルカリ触媒が、 水素添加触媒の触 媒毒として作用するため、 水素添加触媒の寿命が短いという 問題点があった。
[0012] 本発明は、 上記のような従来技術に伴なう問題点を解決し ようとするものであって、 フ Iノール類特にアルキル置換 フエノ一ル類からビフヱノール類特にジアルキル置換ビフエ ノール類を高収率で得るための方法を提供することを目的と ― A ― している 発明の開示
[0013] 本発明に係るビフエノール類の製造方法は、 フエノール類 を酸化カップリング Uてビフエノール'類を製造するに際し、 該反応を酸化力ップ.リングで副生するジフエノキノン類と同 一のジフ Iノキノン類の添加条件下に行うことを特徴として いる。 さらに本発明の好適な態様によれば、 反応混合物から ジフ Iノキノン類を回収して上記反応に再使用することによ りビフエノール類の収率を高めることができる。 図面の簡単な説明 '
[0014] 第 1図は本発明に係るビフエノール類の製造方法のフ口 シー卜図である。 · …反応器 2…油水分離槽
[0015] 3…晶析槽 4…遠心分離機 5…蒸留塔 発明を実施するための最良の形態 以下本発明に係るビフ Xノール類の製造方法を実施例も含 めて具体的に説明する。
[0016] 本発明において原料として用いられるフエ.ノール類は下記 一般式 [ I ] で示されるが、 このうち 2. 6-ジアルキル置換 フエノ一ル類が好ましい ェ ]
[0017]
[0018] (式中、 R〗 、 R は同一であっても異なっていてもよく、 これらは炭素数 1〜 8の炭化水素基あるいはアルコキシ基か らなる。 〉
[0019] 上記一般式 [ェ ] で示されるフ: Eノール類としては、 具体 的には、 2,6-ジメチルフヱノール、 2,6-ジイソプロピルフエ ノール、 2,6-ジ -t- ブチルフヱノール、 2-ェチル -6- メチル フエノール、 2-イソプロピル- 6- メチルフ Iノ一ル、 2-メ 卜 -キシ -6- メチルフ Iノール、 2-ェ卜キシ -6- ェチルフエノー ル、 2,6-ジフエニルフエノール、 2,6-ジベンジルフエノール、 2,6-ジシクロへキシルフエノ一ル、 2-イソプロピル- 6- メチ ルフヱノール、 等を例示できる。
[0020] これらのフエノール類のうち 2, 6-キシレノール、 2,6-ジ -t - ブチルフ Iノール、 2, 6-シクロへキシルフェノール、 2,6- ジイソプロピルフエノ一ルなどが特に好ましい。
[0021] このようなフ Iノール類を分子状酸素により酸化カツプリ ング反応によって酸化してビフヱノール類およびジフエノキ ノン類を含む反応混合物を得る工程は、 それ自体は公知であ る。 この場合の酸化カツプリング反応の反応式を以下に示す c
[0022] — R -
[0023] 本発明では、 上記反応は酸化カップリング反応で副生する ジフエノキノン類と同一のジフエノキノン類を添加した反応 系で行われる。 この場合には上式に示したようにフエノール 類が分子拔酸素により液相で酸化されてビフエノール類とジ フエノキノン類が生成する一方、 ジフエノキノン類とフエ ノール類が酸化還元的に反応してビフエノール類に変化する ものと考えられ、 系内に実際的にジフ Iノキノン類が蓄積し ないように調整することが可能である。 すなわち本発明のビ フエノー Λ /穎の製造方法においては、 フ Iノール類の酸化 カップリング反応と同時に、 ジフエノキノン類とフエノール 類との酸化還 π反応が行われているものと考えられる <_の 場合の酸化還元反応を次式に示す
[0024]
[0025] 従来ジフエノキノン類をフェノール類と反応させてビフェ ノール類にする反応については知られている。 しかし、 これ までに報告されている反応は、 たとえば上述した特公昭 4 4 - 2 5 0 7 7号公報あるいは待公昭 4 6— 1 5 2 9 3号公報 のように、 いずれも実質的に酸素の不存在化に行われる方法 である。 ところで本発明では、 フエノール類を酸化カツプリ ングしてビフ Iノール類を製造するに際して、 該反応は酸化 カツプリングで副生するジフエノキノン類と周一のジフエノ キノン類を添加して行われ、 この場合反応は酸素の充分な存 在下に行われるが、 このときには酸化カップリング反応と同 時にジフ iノキノン類とフヱノール類とが酸化瀵元的に反応 して両化合物からビフエノール類が生成しているものと思わ れ、 このような本発明に係るビフ Iノール類の製造方法につ いては未だ報告されていない。 本発明のように酸化カツプリ ング反応が起こるような酸素の充分な存在下においても、 副 生成物のジフエノキノン類を反応系に添加して該反応を行う 方法によりビフ Iノール類を高収率で効率良く製造すること ができるということは、 驚くべきことであり、 この本発明者 等が見出した新たな知見は、 本発明を完成させる要因の一つ となっている。 一
[0026] 本発明では反応に際しては、 無触媒下で行うこともできる が、 通常は触媒を用いることが好ましく、 触媒としては、 ァ ルカリ触媒が好ましく用いられる。 アルカリ触媒としては、 具体的には、 水酸化ナ卜リウム、 水酸化カリウム、 炭酸ナ卜 リウム、 炭酸カリウム、 水酸化カルシウム、 炭酸カルシウム などのアル力リ金属水酸化物、 アル力リ土類金属水酸化物、 弱酸のアル力リ金属塩、 弱酸のアル力リ土類金属塩などが用 いられる。
[0027] また上記の反応に際して、 触媒として、 マンガン、 鉄、 銅、 セリウム、 バナジウム、 モリブデン、 パラジウムからなる群 から選ばれた少なくとも Ί種の金属の塩を用いることもでき る。
[0028] 金属塩の種類としては、 上記の金属のハロゲン化物、 塩基 — ' R — 性ハロ水酸化物、 カルボン酸塩、 塩酸塩、 硝酸塩、 硫酸塩、 炭酸塩、 塩基性炭酸塩、 水酸化物、 塩素酸塩、 ァセチルァセ 卜ン塩などが挙げられる。
[0029] ハロゲン化物としては、 具体的には、 塩化マンガン、 塩化 鉄、 塩化セリウム、 塩化バナジル、 塩化モリプデン、 塩化パ ラジウム、 塩化銅、 臭化マンガン、 臭化銑、 臭化銅 ヨウ化 銅などが洌示される。
[0030] 力ルポン酸塩としては、 具体的には、 酢酸マンガン、 酢謖 鉄、 酢酸銅、 酢酸モリプデン、 酢酸セリウム、 酢酸パラジゥ ム、 安息香酸鉄 ·、 安息香酸銅、 シユウ酸バナジル、 シユウ酸 マンガンなどが例示される。 ' 硝酸塩として、 具体的には硝酸マンガン、 硝酸セリウム、 硝酸パラジウム、 硝酸銅が、 また硫酸塩として硫酸マンガン、 硫酸鉄、 硫酸バナジル、 硫酸パラジウム、 硫酸銅などがそれ ぞれ例示される。
[0031] また塩基性炭酸塩と.しては C u C Oつ - C u ( 0 H ) 2 が、 塩素酸塩としては C u ( C i 〇3 ) 2 などが例示される。 そ のほかァセチルアセトン塩としては、 マンガンァセチルァセ 卜ナ一卜、 鉄ァセチルァセ卜ナ一卜、 バナジウムァセチルァ セ卜ナ一卜、 モリプデンァセチルァセ卜ナー卜、 酸化モリブ デンァセチルァセ卜ナ一卜などが例示される。 なお、 これら の化合物は乾燥状態で甩いられることが望ましいが、 結晶水 を有するもの、 あるいは吸湿したものでも十分使用すること ができる。 また、 上記の化合物を複数種組み合せて用いるこ - Q -
[0032] とちできる。
[0033] 上記のような触媒は、 原料であるフヱノール類 1モル部に 対して通常〇. 0 0 5〜1モル部の量で用いられることが好 ましい。
[0034] 本発明では反応は、 上述のように溶媒を用いず.に行なって もよく、 また溶媒を用いて行なってもよい。 このような溶媒 としては、 炭素数 6〜Ί 5、 好ましくは炭素数 8〜Ί 5の芳 香族炭化水素が好ましく用いられ、 具体的には、 ベンゼン、 トルエン、 [)-キシレン、 m-キシレン、 混合キシレン、 プソィ ドクメンく デュレン、 クメン、 ジイソプロピルベンゼン、 卜 リイソプロピルベンゼンなどが用いられ.、 このうち特に P-キ シレンが好ましい。
[0035] また上記のような溶媒として、 分子中にアミド結合を有す る化合物を用いることもでき、 具体的には以下のような化合 物が用いられうる。
[0036] Ν , Ν-ジメチルホルムアミド、 Ν , Ν-ジェチルホルムアミド、 Ν , Ν-ジプロピルホルムアミド、 Ν , Ν-ジメチルァセ卜アミド、 Ν,Ν-ジェチルァセ卜アミド、 · Ν , Ν-ジメチルプロピオアミド、 ホルムピぺリジン、 ホルムピロリジン、 ァセチルビペリジン、 ァセチルピロリジン、 .ホルムァニリド、 Ν-メチルァセ卜ァニ リド、 ァセチルビリジン、 Ν-メチルホルム卜ルイド、 ァセ卜 卜ルイド、 ジメチルベンズアミド、 テ卜ラメチル尿素、 Ν- ジメチル卜リル尿素、 スクシンイミド、 ダルタルイミド、 フ タルイミドなど。 これらのうち、 N,N-ジメチルホルムアミド、 W,N-ジェチル ホルムアミド、 , Ν-ジメチルァセ卜アミド、 テ卜ラメチル尿 素などが特に好ましい。
[0037] このような溶媒は、 用いられる場合には、 通常、 原料であ るフエノール類 1モル部に ¾Τして、 通常 0 . 1〜1 0 0モル 部、 好ましくは 5〜 5 0モル部の量で甩いられる。
[0038] 本発明に係るビフヱノール類の製造方法においては、 反応 は、 通常 7 0〜3 0 0。C好ましくは 1 2 0〜2 5 0。Cの温度 で行なわれる。 反応時間は反応温度によって大きく変化しう るが、 通常、 0 , 2〜5時間程度である。
[0039] 上記の反応は、 酸素の存在下で行なわれる。 反応系に導入 される酸素としては、 純酸素、 空気または酸素を窒素などの 不活性ガスで希釈した酸素含有ガスが用いられる。
[0040] 上記反応は、 通常、 常圧または加圧下で行なわれる。 常圧 で反応を行なう場合には、 純酸素あるいは酸素含有ガスを反 応液中にパプリングするなどして反応系に酸素を導入し、 一 方加圧下で反応を行なう場合には、 純酸素あるいは酸素含有 ガスを反応系内に圧入するなどして反応系に酸素を導入する ことができる。 反応終了後は、 窒素などの不活性ガスで系内 を置換することができる。
[0041] 本発明では反応系に導入される酸素の割合としては、 原料 であるフエノール類 Ί モル部に対して通常 0 . -0 0 1〜 1, 5 N TTtXhr, 好ましくは 0 . 0 0 1〜0 . 1 N mZhrで め <©。 また本発明の反応を行うに当たって、 酸化カツプリングで 副生するジフエノキノン類と同一のジフエノキノン類を反応 系に添加する割合としては特に制限はないが、 原料のフエ ノール類 100モル部に対して、 通常は、 0. 1〜40モル 部、 好ましくは 1〜30モル部の割合である。
[0042] 本発明に係るビフエノール類の合成反応は、 連続式によつ て 、 バッチ式によっても行なうことができるが、 連続式に よることが好ましい。
[0043] 本発明に係るビフヱノール類の合成反応によれば、 以下に 示すビフエノ ル類 [ II ] が高選択率で生成する
[0044] (式中
[0045] このようなビフエノール類 [ H ] としては、 原料たる前記 フエノール類 [ェ ] に応じて種々の化合物が示されるが、 具 体的には、 3, 3 ',5, 5'-テ卜ラメチル -4, 4'-ジヒドロキシジ フエニル、 3, 3',5, 5'-テ卜ライソプロピル- 4, 4'-ジヒドロキ シジフヱニル, 3,3',5,5'-テ卜ラ -t- ブチル -4,4'-ジヒドロ キシジフエニルなどが好ましい。
[0046] 本発明に係るビフエノール類の製造方法を実施するに当 たっては、 以下に述べる態様を用いることが好ましい。 すな わち、 本発明ではフエノール類を酸化力ップリングしてビ フエノール類を製造するに際し、 該反応は酸化カツプリング - 一 2 - で副生するジフエノキノン類と同一のジフエノキノン類の添 加条件下に行われるが、 この場合には該ジフ Iノキノン類と しては反応混合物から回収されるものを用いることが好まし い。 また該ジフエノキノン類の添加は、 反応混合物からビ フェノール類を析出除去したジフェノキノン類含有晶析母液 を用いて行なうことが好ましい。 この晶析母液を添加する場 合には、 炭素数 6〜Ί 5の芳香族炭化水素を含有する反応混 合拗からビフヱノール類を析出除去して得られるジフヱノキ ノン類含有晶柝母液を用いることが好ましい。 以上の態様を 換言すれば、 以下に述べる工程 (Α ) 、 工程 (Β〉 およびェ 程 ( G ) の各工程を結合させた好適な態様を例示することが できる。 すなわち (Α ) 反応部においてフエノール類を分子 状酸素により液相で酸化してビフ Iノール類にする反応と、 ジフエノキノン類とフエノール類とを反応させてビフエノー ル類にする反応を行って、 ビフエノール類おょぴジフエノキ ノン類を含む反応混合物を得る工程、
[0047] ( Β〉 得られた反応混合物からビフ Iノール類を析出させて ビフエノ一ル類析出物と、 ジフエノキノン類を含む晶析溶液 とに分離する工程、
[0048] ( C ) 晶析溶液中のジフ Iノキノン類を反応部に返送するェ 程
[0049] の各工程を結合させることによって、 ジフエノキノン類を反 応系に加えてビフエノール類を製造する態様を用いることが 好ましい。 工程 (A〉 にっぃては、 この反応部で行われる反応は前述 - した通りであり、 該反応によってビフエノール類とジフエノ キノン頹を含む反応混合物が得られる。
[0050] 反応終了後、 次の工程 ( B ) を行なうが、 工程 ( B〉 を行 なうに先立って、 反応混合物を水洗して、 水漦化カリウムな どの触媒を除去しておくことが好ましい。
[0051] 次に、 上記のようにして得られた反応混合物に、 工程 ( B : を行なう。 この工程 ( B ) では、 反応混合物からビフエノ一 ル類を析出させてビフヱノール類析出物と、 ジフヱノキノン 類を含む晶析溶液とに分離される。 工程 (.B ) では、 反応混 合物からビフヱノール類を析出させるために晶析溶媒が使用 されるが、 以下これについて詳述する。
[0052] この際に用いられる晶析溶媒としては、 ベンゼン、 卜ルェ ン、 P-キシレン、 混合キシレン、 ェチルベンゼン、 タメン、 サイメン、 ジイソプロピルベンゼン、 卜リイソプロピルベン ゼン等の炭素数 6〜 Ί 5の芳香族炭化水素、 デカン、 卜リデ カン、 ペンタデカン、 へキサン、 オクタン等の炭素数 6〜 1 5脂肪族炭化水素、 シクロペンタン、 シクロへキサン、 メ チルシクロへキサン、 ジメチルシクロへキサン等の炭素数 5 〜8の脂環式炭化水素等を例示できるが、 これらの中では前 記芳香族炭化水素が好ましく、 特に Ρ-キシレン、 クメンを用 いることが好ましい。
[0053] また工程 (Α ) で反応溶媒として、 工程 ( Β ) で用いられ る晶析溶媒と同じものが用いられた場合にはそのまま工程 - ( B ) を実施すればよいが、 反応溶媒が用いられなかった場 合、 あるいは反応溶媒は用いられたが工程 (β〉 で使用され る晶析溶媒と同じものが用いられなかった場合には、 工程
[0054] ( Α ) の終了後に必要に応じて反応溶媒を除去してから、 上 記のような晶析溶媒を添加しなければならない。
[0055] このような晶析溶媒は、 工程 ( Β》 において反応混合物中 に 4 0〜 9 0重量%程度の量で存在していることが好ましい。 晶析温度としては通常 0 から晶析溶媒がリフラックスする 温度の範囲で行なうことができるが、 好ましくは 0 °C〜 0 Ο Όである。
[0056] なお上記の水洗は、 工程 (A〉 で得られた反応混合物に晶 析溶媒を添加した後に行なってもよい。 .
[0057] このようにして得られた晶析溶媒が共存する反応混合物を、 室温程度まで冷 すると、 ビフ Iノール類は反応混合物から 析出し、 一方ジフエノキノン類はそのまま反応混合物中に溶 解したままの状態となり、 遠心分離操作などにより容易にビ フエノール類析出物と、 ジフエノキノン類を含む晶析母液と を分離することができる。 このような分離が可能なのは、 前 記晶析溶媒中にビフヱノール類はほとんど溶解せず、 一方ジ フエノキノン類は充分に溶解するためである。
[0058] 分離されたビフ Iノール類は、 たとえば晶析溶媒により ί先 浄するなどして精製することができる。 この際、 得られた 洗净液は、 必要に応じて、 後述する工程 ( C ) の晶析母液中 に添加して甩いることもできる。 - .»=. -
[0059] このようにしてビフエノール類が分離されたジフエノキノ ン類を含む晶析母液を、 工程 ( C ) において、 そのままの状 態で反応部に返送するか、 また場合によっては必要に応じて 晶析母液からこの母液を濃縮するなどして溶媒の少なくとも 一部を除去してジフエノキノン類を濃縮あるいは分離し、 濃 縮あるいは分離されたジフエノキノン類を反応部に返送する ことによって、 工程 (〇〉 を行なってもよい。 なお、 晶析母 液から分離された溶媒は、 必要に応じて反応器に循環するか、 あるいはビフエノール類の洗浄液として用いることもできる。
[0060] いずれにしても工程 ( C ) では、 晶析母液中のジフエノキ ノン類の全量または一部はブロー処理された後、 反応部に返 送される。 反応部に返送されたジフ Iノキノン類は、 前述し たように反応原料であるフエノ一ル類と反応して、 ビフエ. ノール類が得られる。
[0061] 本発明では反応系には分子状酸素が存在するが、 前述した ように、 本発明者等は分子状酸素が反応部に存在していても 上記の反応は悪影響を受けずにビフ Iノール類が生成し、 系 内にジフ Iノキノン類が蓄積しないように調節して反応を行 うことができることを見出し、 本発明に係るビフヱノール類 の製造プロセスを想到するに到ったものである。
[0062] 次に本発明に係るビフエノール類の製造方法の好適な態様 を図面に示すフローシ一卜に基いて説明すると、 反応部をな す反応器 1に、 原料であるフヱノール類および触媒そして必 要に応じて溶媒を充塡し、 空気などの分子状酸素を吹込む。 反応終了後、 必要に応じて反応混合物を油水分離槽 2に移し てここで反応混合物を水で洗浄 Uた後、 油相と水相とに分離 し、 水柜を廃棄し、 一方油相を晶析槽 3に導く。
[0063] この晶析槽 3では、 反応混合物中に炭素数 6〜 Ί 5の芳香 族炭化水素が存在する状態で、 反応混合物を室温程度まで冷 節する。 このようにすると、 .ビフエノール類は析出してくる ため、 この反応混合物を遠心分離機 4に導いて析出したビ フエノール類を分雛する。 一方 フエノキノン類が含まれた 晶析母液を、 そのままあるいは晶析母液から溶媒を蒸留塔 5 により少なくとも一部除去して濃縮された状態で反応器 Ίに 返送する。 この際晶析母液から溶媒をすベて除去して固体状 ジフエノキノン類とし、 このジフエノ丰ノン類を反応器 Ίに 返送してもよい。 また、 晶析母液または濃縮した母液、 ある いは固体状ジフエノキノン類を一部プロ一して、 反応器 Ίに 返送してもよい。 ' 発明の効果
[0064] 本発明に係るビフエノ一ル類-の製造方法によれば、 フエ ノール類を酸化力ップリングしてビフ Iノール類を製造する 際に、 副生成物であるジフエノキン類を目的生成物であるビ フエノール類にすることができるので、 従来の方法に比べて フエノ一ル類からビフ Iノ一ル類を高純度かつ高収率でもつ て効率良く製造することができる。
[0065] また本発明に係るフエノール類の酸化力ップリングの際に 副生するジフ Iノキノン類を反応部に返送して反応を行う実 /
[0066] - 1 7 - 施態様によれば、 特に工程 (B〉 を炭素数 6〜15の芳香族 炭化水素の存在下で行った場合には、 ジフエノキノン類を反 応混合物から選択的に分離することができるとともに、 この ジフヱノキノ _ン類を反応部に返送して原料のフ Iノール類と 反応させて副生成物のジフエノキノン類を目的生成物のビ ブエノ一ル類にする工程を採用しているので、 従来のような ジフ 1ノキノン頹を水素により還元する工程を省略できるだ けでなく、 連続法によってフエノール類から高純度のビフエ ノール類を高!!又率で製造することができるという極めて優れ た効果が得られる。
[0067] 以下本発明を実施例により説明するが、 本発明はこれら実 施例に限定されるものではない。
[0068] 実施例 1
[0069] 誘導攪半装置付 500/ ώの才ー卜クレーブに、 2,6-ジ -t- プチルフェノ一ルを 200 、 50 %水酸化力リゥム水溶液 Ί 3を仕込み、 酸素により反応装置を 7½ZCT!Gまで加圧し た状態で、 20CTCで 0, 5時間反応を行ったところ、 反応 混合物中には、 3,3',5,5'-テ卜ラ^- プチルビフヱノールが 147. 5 g、 そして 3, 3',5, 5'-テ卜ラ -t- プチ)レジフエノ キノンが 1 Ί . 〇 が生成しており、 未反応の 2, 6-ジ -t- ブ チルフエノールは 31. 73であった。
[0070] このようにして得られた反応混合物に、 P-キシレン 660 2を加えて 6 CTCで 2回水洗を行った後、 晶析槽に移し、 室 温まで冷却したところ、 結晶が晶析してきた。 この結晶を遠 一 1 β — 心分離し、 1 50 のへキサンで洗浄した後、 乾燥させたと ころ、 純度 99. 8%の 3,3',5,5'-テ卜ラ - プチルビフエ ノール Ί 1 2. 2 ^が得られた。
[0071] 一方晶析母液と洗浄液とを混合した後、 脱溶媒を行ったと ころ、 79. 2 の母液濃縮物が得られた。 この母液濃縮物 中には^ 3',5,5'- 1-プチルジフ.エノキノンが 9. 8 ^存在し ていた。 次に、 ここで得たジフエノキノンを含む母液濃縮物 の了 5 ^と 2,6-ジ -t- プチルフエノール Ί 25 を前記と同 じ才一卜クレープに仕込み、 酸素により反応装置を了^ Z Gに加圧した状態で、 ◦. 5時間反応を行ったところ、 生成 した 3,3 5,5'-テ卜ラ -ΐ.- プチルビフエノールは 1 48. 1 9, 3, 3',5, 5'-テ卜ラ -t_ プチルジフエノキノンは 1' . 6 、 そして未反応の 2,6-ジ -t- ァチルフエノールは 19. 4 であった。 - 上記と同様の操作を行って分離、 洗浄、 乾燥したところ、 純度 98. 7%の 3,3',5,5'-テ卜ラ -t- プチルビフエノール 1 1 2^と母液濃縮物 82. 5 が得られた。
[0072] 実施例 2 - 実施例 1 で得られた晶析母液と、 実施例 1で得られた 3, 3', 5, 5' -テ卜ラ -t- プチルジフェノ一ルを P-キシレンで洗 浄した際に得られた洗浄液とを合せ、 得られた混合液を蒸留 塔で濃縮したところ、 75. 3 の乾固物が得られた。 この 乾固物は、 主として 3,3', 5,5:-テ卜ラ -t- ブチルジフ: Lノキ 'あった。 - Q - その乾固物のうち 72 に 2,6-ジ -t- プチルフエノ一ル
[0073] 1 28 Sを加え、 これを出発原料として反応濃度を Ί 8 Ο に変えた以外は実施例 Ί と同様にして反応を行い、 同様の処 理を行った。 その結果、 純度 98, Ί %の 3,3',5,5'-テ卜ラ -t- プチルジフ ヱノールが Ί 07. 8 得られた。 この 3, 3', 5, 5'-テ卜ラ -t- プチルジフエノール中の 3,3', 5,5'-テ 卜ラ -t- プチルジフエノキノンの含量は 0. Ί %以下であつ た。 .
权利要求:
Claims

一 Π - 請求の範囲
1 ) フエノール穎を酸化カツプリングしてビフエノール類を 製造するに際して、 該反応を酸化カップリングで副生するジ フエノキノン類と同一のジフヱノキノン類の添加条件下に行 うことを特徴とするビフ Iノー /レ類の製造方法。
2) フ ノール類が 2. 6-ジ- 1- プチ/レフ Iノールである請求 範囲第つ項に記載の方法。
3) 反応系に添加するジフ Iノキノン穎として反応混合物か ら回収されるものを用いる請求の範囲第 Ί項または第 2項の いずれかに記載の方法。
4) ジフエノキノン類の添加を、 反応混合物からビフ Iノー ル類を析出除去したジフエノキノン類含有晶析母液を用いて 行う請求の範囲第 Ί項ないし第 3項のいずれかに記載の方法,
5) ジフヱノキノン類の添加を、 炭素数 6〜1 5の芳香族炭 化水素を含有する反応混合物からビフエノール類を析出除去 したジフ Iノキノン類含有晶析母液を用いて行う請求の範囲 第 4項に記載の方法。
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同族专利:
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法律状态:
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优先权:
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