专利摘要:
本発明は、有機金属色素のリガンドとして有益な新規な化合物に関する。とくに本発明は、化合物を含む色素に関し、その色素は、太陽電池技術に有益な増感色素である。一態様によれば、本発明は、新しいルテニウム色素および色素増感太陽電池(DSC)におけるその用途を開示している。新しい構造的特徴を有する関連するルテニウム色素は、容易に合成することができ、85%よりも大きな光電変換効率および9%よりも高い電池効率を示す。
公开号:JP2011513530A
申请号:JP2010548237
申请日:2009-02-27
公开日:2011-04-28
发明作者:ガオ,フェイフェイ;グランツェル,ミシェル;モハマド ザッケルディン,シャイク;ツァン,ジン;ワン,ペン;ワン,ユアン
申请人:エコール ポリテクニーク フェデラル ドゥ ローザンヌ(エーペーエフエル);
IPC主号:C09B57-10
专利说明:

[0001] 本発明は、色素の、とくに増感剤として使用できる有機金属色素のリガンド(ligand)に関する。さらに、本発明は、光電変換素子、とくに色素増感太陽電池(DSC)の分野に関する。]
背景技術

[0002] エネルギー資源としての従来の化石燃料の使用は、よく知られている環境問題ならびに中長期的には不足の問題を引き起こす。迫りつつあるエネルギー危機を解決するために、様々な試みがなされてきた。利用できる選択肢の中で、光起電セルに使用されている太陽エネルギーは、ほとんど際限がなく、エネルギーの他の形態に比べて環境に優しい。高光電変換効率のため、および何十年もの間、発展してきた技術が成熟しているという事実のため、シリコン太陽電池は、光起電力ビジネスを支配している。しかし、シリコン太陽電池は、製造プロセスのコストが高く、原料が高価であり、電池の効率をさらに上げることが難しいといった点で不利である。]
[0003] 色素増感太陽電池(DSC)は、可視光を吸収し、電子−ホール対を作り出し、光吸収によって作り出された電子を輸送する機能をそれぞれ実行する感光性分子(増感剤)および遷移金属酸化物を使用する。DSCは、高効率、低製造コスト、製造中の低エネルギー消費および環境に優しい製品などの多くの有利な点を有する。光起電力ビジネスでは、これらの特性より、これらの電池に高い期待が寄せられてきた。1991年に、ローザンヌ工科大学のMichael Gratzel教授他が、これらの電池の技術的突破を発展させた。それ以来、DSCは、太陽電池の分野で非常に関心の高い研究のトピックに徐々になってきている(Nature 1991, 353, 737)。]
[0004] DSCの増感剤として使用されている色素は、キーとなる要素であり、安定性ならびに素子の性能、とくに効率に著しい影響を与える。ビピリジンルテニウム色素ベースのDSCが著しく発展してきている(P.Wang, C.Klein, R.Humphry-Baker, S.M.Zakeeruddin and M.Gratzel, J.Am.Chem.Soc, 2004,127, 808.)。]
発明が解決しようとする課題

[0005] 上記から考えて、本発明の目的は、DSCの増感剤として有用であり、変換効率などの素子特性を改良する色素を提供することである。]
[0006] とくに、高モル吸光係数を有し、したがって、色素分子当たり、または色素のモル濃度当たり、より多くの光を吸収する色素を提供することを目的とする。この点で、より多くの太陽のスペクトル光を電気エネルギーに変換することが望まれている。]
[0007] 本発明の目的は、色素増感太陽電池の半導体および/または光電極表面の上に稠密な単層を提供することができる色素を作製することである。色素分子の上記表面上の稠密な配置は、光吸収を増加させ、半導体および/または光電極表面の腐食および他の種類の摩耗の危険性を減少させることを期待されている。主に、太陽電池の長期間の安定性を増加させることを目的とする。また、色素分子の稠密な配置は、光陽極の半導体層の表面の孔を減少させ、光陽極の半導体層の全体の厚みもまた減少させる。]
[0008] 別の目的は、半導体上で吸収される場合、太陽スペクトルの光を可能な限り多く吸収することができる色素を提供することである。光電極および/または半導体の表面上で吸収される場合、とくに、明らかな赤色シフトを示す色素を提供することを目的とする。光の赤色スペクトルにおける光子をより多く吸収する色素を提供することを目的とする。]
[0009] 概して、本発明の目的は、たとえば、変換効率などの素子の特性に積極的に影響を与えるように、色素増感太陽電池の半導体および/または光電極表面の上に配置する、および/または吸着される、強い傾向がある色素を提供することである。言い換えれば、上記色素の構造を分子設計することにより、光陽極表面の上に色素分子を賢明な配置に配置することを目的とする。]
[0010] 概して、本発明は、低生産コストおよび高安定性を有する新しい色素を提供することを目的とし、その結果、高エネルギー変換効率などの改善された特性を有する光電変換素子になる。本発明は、上記の記載された問題に言及する。]
課題を解決するための手段

[0011] 本発明者は、色素の作製に有益な新規な化合物を提供し、ならびにこれらの化合物をリガンドとして含む色素を提供する。意外なことにも、本発明により得られた色素は高いモル吸光係数を有する。開示された化合物は、DSCの増感色素の作製に有益である。]
[0012] 驚くことに、本発明の色素は、光電極表面、とくにTiO2表面で吸収された場合、とくに明白な強い赤色シフト応答を示すことが観察される。この点で、太陽光の赤色スペクトルのより多くの光が、電気の発生のために使用され得る。]
[0013] さらに、理論によって拘束されることを望まないが、光電極および/または半導体表面の上で吸収された場合、本発明の色素を有するより高い程度の積層が観察される。したがって、色素分子は、非常に密集してしっかりと規則正しい配列で吸収される。規則正しい配列で、πスタック型(π-stacked)の重ねられた関係にある色素のアンテナリガンドの芳香環で、色素分子が、相互に隣り合って配置される。このため、とくに稠密な配列が得られ、それにより表面積当たりの光吸収がさらに増加する。]
[0014] 理論によって拘束されることを望まないが、πスタッキング相互作用(π-stacking interaction)は、アンテナリガンド(補助リガンドとして、また知られている)において、稠密なチオフェン環などの稠密な環のシステムを使用することによって、積極的に影響を受けることができることを本発明者は信じている。。たとえば、置換チエノ[3,2−b]チオフェニルで置換されたビピリジンリガンドを使用することによって、リガンドの平面性(planarity)が増加し、増加した積み重なりを得ることができる。また、ヘテロ原子を含む芳香環とヘテロ原子を含まない芳香環との鎖で置換されたビピリジンをベースとするアンテナリガンドを有する、πスタッキング(π-stacking)によって得られた稠密な層が得られ得る。光電極および/または半導体の表面上の稠密な色素分子のスタッキングによって、高光吸収を依然として維持させながら、色素輸送層の厚みおよび/または気孔率を減少させることができる。]
[0015] したがって、一態様では、本発明は、少なくとも1つのヘテロ原子を含む1種または2種以上の芳香族炭化水素で置換されたビピリジン化合物を提供する。]
[0016] 別の態様によれば、本発明は一般式(1)の化合物を提供する:



ここで、
R1は、一般式(2)〜(33)、好ましくは(2)〜(13)の部分またはこれらの2種もしくは3種以上の組み合わせの群から選択される1種または2種以上の芳香族炭化水素部分を含む基を表し:










































ここで、R1が部分(3)のみを含む場合、(3)に関するnは≧2であり、他の全てのR1および部分(2)〜(33)の他の組み合わせの全てに関してnは≧1であり、
AはOまたはSを表し、BはOまたはSを表し、AおよびBはそれぞれ独立して選択され、ただし、R1が(2)のみである化合物である場合、nは1であり、R2はアルキルであり、AはOであり、
部分(28)では、Xは、C、Si、Ge、SnまたはPbのいずれか1つから選択され、
置換基R2は、水素(H)、ハロゲン、水酸基、スルフヒドリル基、ニトリル(−CN)、シアン酸塩、イソシアン酸塩、アミン、アシル、カルボキシル、スルフィニル、アルキル、アルケニル、アルキニルおよびアリールを独立して表し、上記アルキル、アルケニル、アルキニルは、線状、分岐状または環状であってもよく、
上記アミン、アシル、カルボキシル、スルフィニル、アルキル、アルケニル、アルキニルおよびアリールはさらに置換されてもよく、
上記アルキル、アルケニル、アルキニルおよびアリールにおいて、1つもしくは2つ以上の炭素原子、たとえば、1つもしくは2つ以上のメチレン炭素原子は、いずれかのヘテロ原子によって、および/または、−O−、−C(O)−、−C(O)O−、−S−、−S(O)−、SO2−、−S(O)2O−、−N=、−P=、−NR’−、−PR’−、−P(O)(OR’)−、−P(O)(OR’)O−、−P(O)(NR’R’)−、−P(O)(NR’R’)O−、P(O)(NR’R’)NR’−、−S(O)NR’−および−S(O)2NR’からなる群から選択される基によって置換されてもよく、R’は、任意選択的に部分的または全体的にパーフルオロ化されたH、C1〜C6のアルキル、および/または、任意選択的に部分的または全体的にパーフルオロ化されたフェニルまたは単環式芳香族ヘテロ環を表し、
Arは、置換されたまたは置換されない、ヘテロ原子を欠いているアリーレン(ar-dily)であり、好ましくは、Arは6〜25の炭素原子を含み、好ましくは、Arは、置換されたまたは置換されないフェニレンを表し、
R3〜R24は、水素(H)、水酸基、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アルコキシ、アリールオキシ、アラルキル、アルキルチオ、アルキルハライドまたはハロゲンを独立して表し、そして、
一般式(1)の2,2’−ビピリジン構造の3、3’、5、5’および6、6’の位置の炭素原子は、さらに置換されてもよく、上記さらなる置換基は、置換基R2およびその好ましい置換基として、より好ましくは、置換基R3〜R24および好ましい置換基として独立して規定される。]
[0017] 上記の一般式(1)の化合物では、同一の置換基番号を有する置換基を備えた2つの部分の場合、たとえば、化合物が、(2)および(26)または(2)および(32)の部分を含み、両方とも置換基R3(および、さらに置換基R4)を備える場合、上記独立して番号がつけられた置換基は、同じでも異なっていてもよい。たとえば、(2)のR3は水素であり、同じ化合物およびさらに同じのR1における(26)のR3はメチルでもよい。]
[0018] 別の態様によれば、本発明は、有機金属化合物のリガンドとしての、色素のリガンドとしての、増感化合物のリガンドとしての、および/または金属含有増感色素のリガンドとしての本発明の化合物の使用を提供する。]
[0019] さらに別の態様では、本発明は、色素の構造成分としての、および/または有機金属化合物の構造成分としての本発明の化合物の使用を提供する。また、本発明は、色素増感光電変換素子の色素の構成成分としての本発明の化合物の使用を提供する。]
[0020] さらに別の態様では、本発明は、一般式(35)の色素を提供する。
ML1L2(L3)2 (35)
ここで、
Mは、Ru、Os、Ir、Re、RhおよびFeから選択される金属原子であり、
L1は、本発明の化合物から選択されるリガンドであり、
L2は、アンカーリガンド(anchoring ligand)であり、
L3は、スペクテーターリガンド(spectator ligand)である。]
[0021] また、本発明は、色素増感光電変換素子の増感剤としての本発明の色素の使用を提供する。]
[0022] 本発明の色素は、様々な有利な点を有する。それらの製造コストは低く、それらは、高い歩留まりで得られ、精製が容易である。さらに、本発明の色素の分子設計は容易に変更し得る。とくに、R1の位置は、開示された部分(2)〜(33)、好ましくは(2)〜(13)を使用することによって、およびこれらの部分の2種または3種以上を含む組み合わせのいずれかを選択することによって容易に変え得る。例示された色素がDSCの増感剤として使用された場合、85%を超える吸収光電変換効率および10%よりも高い全セル(エネルギー)変換効率が達成される。したがって、上記色素は良好な光電変換能力を有する。]
図面の簡単な説明

[0023] 図1は、本発明によるルテニウム色素(40)で増感したDSCの光電作用スペクトルを示す。
図2は、本発明によるルテニウム色素(40)を使用したDSCの電流密度−電圧特性を示す。
図3は、本発明によるルテニウム色素(41)で増感したDSCの光電作用スペクトルを示す。
図4は、本発明によるルテニウム色素(41)を使用したDSCの電流密度−電圧特性を示す。
図5は、本発明によるルテニウム色素(44)で増感したDSCの光電作用スペクトルを示す。
図6は、本発明によるルテニウム色素(44)を使用したDSCの電流密度−電圧特性を示す。
図7は、本発明による色素を有するDSCを概略的に描画したものである。
図8は、半導体ナノ粒子層4および色素層5を含む、図7に示す光吸着層3を概略的に描画したものである。] 図1 図2 図3 図4 図5 図6 図7 図8
[0024] 本発明は、少なくとも1つのヘテロ原子を含む1種または2種以上の芳香族炭化水素で置換されたビピリジン化合物に関する。芳香族炭化水素は、好ましくは、さらに置換された、または置換されていないアリールである。一態様によれば、上記芳香族炭化水素で提供されるヘテロ原子は、SおよびOから選択される。]
[0025] アリールは、好ましくは、芳香族ヘテロ環または2種、3種、4種また5種以上の縮合環のシステムであり、それらの少なくとも1つは、少なくとも1つのヘテロ原子を含む芳香環である。一般式(1)の化合物では、部分R1は、芳香族炭化水素を表し、R1の一般式(2)〜(33)部分は、芳香族炭化水素の好ましい態様を表す。]
[0026] 本発明のビピリジン化合物の置換基、すなわち、いずれかの構成要素−R1−R2は、4〜50個の炭素原子および1〜30個のヘテロ原子、より好ましくは4〜35個の炭素および1〜20個のヘテロ原子、もっとも好ましくは6〜25個の炭素および1〜10個のヘテロ原子を好ましくは有する。好ましいヘテロ原子は、ハロゲン、Se、OおよびSから、より好ましくは、OおよびSから選択される。]
[0027] 本発明による一般式(1)の化合物の特定部分(2)〜(33)では、AおよびBは同じであっても(両方ともOまたは両方ともS)異なっていても(一方はOで一方がS)よい。好ましくは、AおよびBは異なり、Aが酸素原子であり、Bが硫黄原子である場合、およびAが硫黄であり、Bが酸素である場合を意味する。]
[0028] 一態様では、R1が部分(2)のみであり、R2が本明細書で規定されているようである一般式(1)の化合物では、AはOである。]
[0029] 上記一般式(1)の化合物の置換基R2では、上記アミン、アシル、カルボキシル、スルフィニル、アルキル、アルケニル、アルキニルおよびアリールは、さらに置換されてもよいことが示されている。さらなる置換基は、さらに線状、分岐状または環状であってもよいCl〜1Oのアルキル、C2〜10のアルケニル、C2〜10のアルキニルから、および単環式または二環式C6−C15のアリールから選択されてもよい。また、炭素原子では、さらなる置換基は、水酸基、スルフヒドリル基、ニトリル、シアン酸塩およびイソシアン酸塩から選択されてもよい。いずれかのアルキル、アルケニル、アルキニルおよびアリール(また、R2の1つは、さらなる置換基とみなさない)は、部分的または全体的にハロゲン化されてもよいし、されなくてもよい。]
[0030] 好ましくは、本明細書に言及されているいずれかのアルキル、アルケニルおよび/またはアルキニルは、線状または分岐状である。]
[0031] 好ましい態様では、置換基R2は、水素(H)、アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、アルキルハライド、ハロゲン、ヘテロ環を独立して表す。



ここで、n≧0、および、
R3〜R24は、水素(H)、水酸基、アルキル、シクロアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、アラルキル、アルキルチオ、アルキルハライドまたはハロゲンを独立して表す。]
[0032] 一態様によれば、本発明の化合物は、以下の一般式(I)〜(V)のいずれか1つの化合物から選択される。















ここで、R2は上述のように規定される。]
[0033] 本発明の化合物の一態様によれば、R2は、0〜25個の炭素および0〜10個のヘテロ原子を含む。好ましくは、R2は、1〜15個の炭素および0〜5のヘテロ原子、より好ましくは1〜10個の炭素および0〜3個のヘテロ原子を含む。ここで、ヘテロ原子は、部分−R1、−R2に関して上記のように規定される。]
[0034] 好ましい態様によれば、−R2は、アルキル、アルケニル、アルキニルまたはアリールであり、とくに、アルキル、アルケニルまたはアルキニルである。]
[0035] 本発明の化合物は、色素、有機金属化合物および/または増感剤の作製に有益である。したがって、化合物は、好ましくは、上記色素、有機金属化合物および/または増感剤の構造成分をそれぞれ形成する。好ましくは、本発明のビピリジン化合物は、色素、有機金属化合物および/または増感剤のリガンドとして使用される。本発明の化合物を含む色素、有機金属化合物および/または増感剤は、同様に、光電変換素子で使用されてもよい。それらは、とくに、たとえば、上記素子の増感色素として使用されてもよい。]
[0036] 本発明は、一般式(35)の色素に関する。
mL1L2(L3)2 (35)
ここでL1は、本発明による化合物である。]
[0037] 好ましい態様によれば、MはRu(ルテニウム)である。]
[0038] L2は、選択された表面に一般式(35)の色素を固定する目的を有するアンカーリガンドである。したがって、アンカーリガンドは、金属Mおよび1種、2種または3種以上のアンカー基と結合するために好適な構造単位を含む。したがって、当業者は、色素全体が固定すべき表面によって結合単位およびアンカー基を選択するであろう。]
[0039] 一態様によれば,アンカーリガンドL2は、一般式(36)のビピリジン化合物である。



ここで、R30およびR31は、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールから(上記アルキル、アルケニルおよび/またはアリールは置換されるかまたは置換されない)、および、たとえば、−COOH、−PO3H2、−PO4H2、−SO3H2、SO4H2、−CONHOH-、アセチルアセトネート、上述の脱プロトン形態およびΠ伝導特性(Π-conducting character)を有するキレートアンカー基(chelating anchoringgroup)から選択されてもよいアンカー基(anchoringgroup)から(ただし、置換基R30およびR31の少なくとも一方はアンカー基を含む)、独立してそれぞれ選択される。]
[0040] 一態様によれば、R30およびR31の一方または両方は、たとえば、上記で言及されたようなアンカー基で置換されるアルキル、アルケニル、アルキニルおよび/またはアリールであり得る。]
[0041] 別の態様によれば、L2は一般式(37)のビピリジンリガンドである。



ここでA1およびA2は、任意選択的であり、存在する場合、1つもしくは2つ以上のヘテロ原子を任意選択的に含む芳香族単環式または二環式環システムから独立して選択され、R32およびR33の少なくとも1つがアンカー基である場合、R32およびR33は、Hからおよびアンカー基−COOH、−PO3H2、−PO4H2、−SO3H2、SO4H2、−CONHOH-、アセチルアセトネート、上述の脱プロトン形態およびΠ伝導特性を有するキレートアンカー基から独立して選択される。したがって、少なくとも1つのアンカー基、R32および/またはR33が、一般式(37)のビピリジン構造と直接結合する場合、A1およびA2はなくてもよい。部分A1およびA2の例は、存在する場合、フェニルおよびチオフェンである。]
[0042] Π伝導特性を有するキレートアンカー基の例は、オキシム(oxyme)、ジオキシム(dioxyme)、ヒドロキシキノリン(hydroxyquinoline)、サリチレートおよびα−ケト−エノレート(α-keto-enolate)基である。]
[0043] 一態様によれば,本発明は、以下の化合物(40)〜(44)から選択される有機金属化合物を提供する。]
[0044] 本発明は、色素増感光電変換素子の増感剤として本明細書で規定されているように、色素および/または有機金属化合物の使用に関する。]
[0045] 本発明は光電変換素子に関する。光電変換素子は、電磁放射線、とくに可視、赤外および/またはUV光、とくに太陽光を電流に変換することができる好ましくは光起電セル、とくに太陽電池である。好ましい態様では、光電変換素子は、色素増感変換素子、とくに色素増感太陽電池(DSC)である。用語「色素」、「増感剤」、「増感色素」および「色素増感剤」の意味は、相互に、部分的にまたは全体的に重複してもよい。]
[0046] 本発明は、本発明の化合物、有機金属化合物、色素および/または増感剤を含む光電変換素子に関する。]
[0047] 説明の目的のために、例示的な、限定されない、本発明によるDSCの態様が図7および図8に示されている。素子は、半導体材料4を含む光吸収層3と、それへ吸収され、本発明による色素を、または本発明の化合物を含む色素を含む層7とを含む。] 図7 図8
[0048] 好ましい態様によれば、半導体材料4は多孔質構造を含む。多孔質構造は、図8のジグザク線によって説明されている。] 図8
[0049] 本発明の素子は、少なくとも1つの基板1、電極2および対向電極7ならびに電荷輸送層6を好ましくはさらに含む。前記電荷輸送層は、前記対向電極と前記色素層5との間に備えられている。]
[0050] 基板層1は、ガラスまたはプラスチックから選択される、好ましくは透明な基板層である。また、2つ、すなわち、図7に示すトップおよびボトム基板層1が存在するが、1つのみ、すなわち、トップまたはボトム透明基板層を有する素子も含まれている。その場合は、概して、基板は対向電極7の面上である。例示的なプラスチック基板は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナレフタレート(PEN)、ポリカーボネート、ポリプロピレン、ポリイミド、3−アセチルセルロースおよびポリエーテルスルホン(PES)である。] 図7
[0051] 伝導層2が、たとえば、インジウムスズ酸化物(ITO)、酸化スズフッ化物(FTO)、ZnO−Ga2O3、ZnO−Al2O3、酸化スズ、アンチモンスズ酸化物(ATO)および酸化亜鉛のうちの1つによって備えつけられてもよい。]
[0052] 本発明の素子は半導体層(4)を含む。この層は単層または多層で構成されてもよく、100μmまでの、たとえば60μmまでの全体の厚みを一般に有する。しかし、本発明の一態様によれば、本発明の素子は半導体材料を含む層4を含み、その半導体層は20μmよりも薄い厚みを有する。また、20ミクロンよりも薄い厚みを有する半導体層4は単一層からなってもよく、または2層または3層以上の別個の層、たとえば、副層を含んでもよい。たとえば、副層は、他の層の上に配置され、それぞれの副層は、それぞれの1層または2層の隣の副層と連続的に接触する。たとえば、半導体層は、比較的小さい気孔率を有するベース半導体層とその上に比較的気孔率が高い半導体層とを含んでもよい。ここで、増感剤は、好ましくは、またはより大部分は、高い気孔率の副層の半導体材料の上で吸収される。換言すれば、異なる層は異なる気孔率を有するようにしてもよい。たとえば、それらは、異なるサイズのナノ粒子から作製されるようにしてもよい。しかし、そのサイズは、さらに以下に示す範囲内に維持されることが好ましい。全ての潜在的な副層を含む半導体層の全体の厚みは、好ましくは<20μm、より好ましくは≦17μm、さらに好ましくは≦15μmおよびもっとも好ましくは≦13μmである。]
[0053] 半導体材料層4は、全てが本発明の目的のための例示的な半導体材料であるSi、TiO2、SnO2、ZnO、WO3、Nb2O5およびTiSrO3から選択される半導体材料を含んでもよい。好ましくは、半導体材料層4は、半導体ナノ粒子、たとえば上記の半導体材料で作られたナノ粒子で作られた多孔質層を含む。半導体ナノ粒子の平均直径は、0.5〜2000nm、好ましくは1〜1000nm、より好ましくは2〜500nm、もっとも好ましくは5〜100nmの好ましくは範囲内である。]
[0054] 色素は、色素層5の形態で提供される。それは、本発明による色素分子、とくに一般式(1)で規定される化合物を含む色素、および/または一般式(35)で規定される色素、たとえば一般式(40)〜(44)による例示的な色素を含む。色素分子は、それらのアンカー基によって多孔質ナノ粒子層4の表面に固定され、その上に単分子層を形成するのが好ましい。]
[0055] 電荷輸送層6は、(a)電気伝導性ホールおよび/または電子輸送材料、または(b)電解質を好ましくは含む。上記電気伝導性ホールおよび/または電子輸送材料によって電荷が輸送される場合、帯電した分子が拡散する代わりに、電気的運動により電子および/またはホールは動く。上記電気伝導層は、ポリマーを含む有機化合物を好ましくはベースとする。したがって、層6は電子および/またはホール伝導材料であり得る。U.Bach他は、「Solid-state dye-sensitized mesoporous TiO2 solar cells with high photon-to-electron conversion efficiencies」、Nature,Vol.395,October 8,1998, 583-585で、色素増感太陽電池のアモルファス有機ホール輸送材料2,2’,7,7’−テトラキス(N,N−ジ−p−メトキシフェニル-アミン)9,9’−スピロフルオレン(OMeTAD)を開示している。国際公開第2007/107961号パンフレットでは、室温で液体である電荷輸送材料および色素増感太陽電池でのその用途が開示されている。たとえば、これらの材料は本発明の目的のために使用される。]
[0056] もし電荷輸送層が電解質である場合、好ましくは、それは酸化還元対を含む。色素増感太陽電池に好適な酸化還元対の好ましい例は、I-/I3-対またはSeCN-/Se(CN)3-酸化還元対である。]
[0057] 電解質は、1種または2種以上のイオン液体を好ましくは含む。イオン液体は、100℃以下の融点を有する事実によって一般に規定される。たとえば好適なイオン液体のアニオンは、I-、Br-、Cl-、[N(CN)2]-、[N(SO2CF3)2]-、[PF6]-、[BF4]-、[NO3]-、[C(CN)3]-、[B(CN)4]-、[CF3COO]-、[ClO4]-、[BF3CF3]-、[CF3SO3]-、[CF3F2SO3]-、[CH3H2SO3]-、[(CF3SO2)2N]-、[(C2H5SO2)2N]-、[(CF3SO2)3C]-、[(C2F5SO2)3C]-、[(FSO2)3C]-、[CH3CH2OSO3]-、[CF3C(O)O]-、[CF3CF2C(O)O]-、[CH3CH2C(O)O]-、[CH3C(O)O]-、[P(C2H5)3F3]-、[P(CF3)3F3]-、[P(C2H4H)(CF3)2F3]]-、[P(C2F3H2)3F3]-、[P(C2F5)(CF3)2F3]-、[P(CF3)3F3]-、[P(C6H5)3F3]-、[P(C3H7)3F3]-、[P(C4H9)3F3]-、[P(C2H5)2F4]-、[(C2H5)2P(O)O]-、[(C2H5)2P(O)O2]2-、[PC6H5]2F4]-、[(CF3)2P(O)O]-、[(CH3)2P(O)O]-、[(C4H9)2P(O)O]-、[CF3P(O)O2]2-、[CH3P(O)O2]2-、[(CH3O)2P(O)O]-、[BF2(C2F5)2]-、[BF3(C2F5)]-、[BF2(CF3)2]-、[B(C2F5)4]-、[BF3(CN)]-、[BF2(CN)2]-、[B(CF3)4]-、[B(OCH3)4]-、[B(OCH3)2(C2H5)]-、[B(O2C2H4)2]-、[B(O2C2H2)2]-、[B(O2CH4)2]-、[N(CF3)2]-、[AlCl4]-および[SiF6]2-から選択されてもよい。]
[0058] 本発明によるイオン液体のカチオンは、たとえば、以下に示す構造を有する化合物から選択されてもよい。






ヘテロ原子と結合している少なくとも1つのRはHと異なる場合、H;
線状または分岐状C1〜C20のアルキル;
1つまたは複数の二重結合を含む線状または分岐状C2〜C20のアルケニル;
1つまたは複数の三重結合を含む線状または分岐状C2〜C20のアルキニル;
飽和または部分的または全体的に不飽和であるC3〜C7のシクロアルキル;
ハロゲン−ヘテロ原子結合がない場合、ハロゲン、好ましくはフッ化物または塩化物;
正に帯電したヘテロ原子を有するNO2基の結合がない場合、および少なくとも1つのRがNO2と異なる場合、NO2;
正に帯電したヘテロ原子を有するCN基の結合がない場合、および少なくとも1つのRがCNと異なる場合、CN;
Rは同じでも異なっていてもよい;
Rの対は単結合または二重結合で結合されていてもよい;
1つまたは複数のRは、ハロゲン、好ましくは−Fおよび/または−Clで部分的にまたは全体的に、または、全てのRが全体的にハロゲン化されていない場合、−CNまたは−NO2で部分的に、置換されてもよい;
いずれかのRの1つまたは2つの炭素原子は、任意のヘテロ原子および/または、−O−、−C(O)−、−C(O)O−、−S−、−S(O)−、SO2−、−S(O)2O−、−N=、−P=、−NR’−、−PR’−、−P(O)(OR’)−、−P(O)(OR’)O−、−P(O)(NR’R’)−、−P(O)(NR’R’)O−、P(O)(NR’R’)NR’−、−S(O)NR’−および−S(O)2NR’の群から選択される基で置き換えられてもよいし置き換えなくてもよい。ここで、R’は、H、任意選択的に部分的または全体的にパーフルオロ化されたC1〜C6のアルキル、および/または、任意選択的に部分的または全体的にパーフルオロ化されたフェニルである。
いずれかのRは、HおよびC1〜C15のアルキルから独立して選択される。]
[0059] 上記で示された有機カチオンの好ましい置換基は、国際公開第2007/093961号パンフレットの5〜7ページに開示されている。これらのページに規定されている好ましいカチオンは、参照することにより本明細書に完全に組み込まれる。もっとも好ましい置換基Rは、HおよびC1〜C15のアルキルから独立して選択される。置換基は、望ましい正電荷が得られるように選択される。]
[0060] 本明細書で参照されているいずれかのアルキル、アンケニルまたはアルキニルは、線状、分岐状または環状であってもよい。線状アルキル、アルケニルおよびアルキニルが好ましい。]
[0061] 本発明の素子の電解質は、2種または3種以上のイオン液体を含んでもよい。好ましくは、電解質は実質的に溶媒がない。実質的に溶媒がないとは、5vol%未満の添加された溶媒が存在し、好ましくは添加された溶媒が存在しないことを意味する。]
[0062] 対向電極7は、Pt、Au、Ni、Cu、Ag、In、Ru、Pd、Rh、Ir、Os、C、伝導性ポリマーまたは前記のものの2種もしくは3種以上を含む組み合わせを含むかまたはそれらのみ含むようにしてもよい。好適な対向電極材料に選択され得る伝導性ポリマーの例は、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリベンゼンおよびアセチレンを含むポリマーである。]
[0063] 好ましい態様によれば、本発明は、1層または2層の透明基板層1、伝導層2、光吸収層3、電荷輸送層6および対向電極7を含むDSCを提供する。上記伝導層2、上記光吸収層3、上記電解質層6および上記対向電極7は、たとえば2層の透明基板層1の間に、順番に好ましくは接続される。上記光吸収層3は、半導体ナノ粒子層4および色素層5を含む。上記半導体ナノ粒子層4は、上記伝導層2と好ましくは接続され、上記色素層5は上記電荷輸送層6と接続されている。]
[0064] 文脈の中で述べられた出願、特許および公開は、列挙され、本明細書の中に参照として組み込まれる。この分野の技術者は、もっとも広範囲にわたる範囲内で上記記載を利用することができると考えられる。したがって、最善の態様および例は、例示的な説明として単にみなされ、いずれかの点で限定を構成することを決して意味するものではない。]
[0065] 以下の例は、本発明の化合物、有機金属化合物、色素および/または増感剤の調合および合成を例示的に記載するために使用される。それは、本発明の範囲がこれらの方法および用途に限定されることを意味しない。]
[0066] 例1:ビピリジンリガンドの合成
1. 4,4’−ビス(5−ヘキシルフラン−2−イル)−2,2’−ビピリジン(L1)の合成
2−ヘキシルフランは、文献の方法(Sheu, J.-H.; Yen, C-F.; Huang, H.-C.; Hong, Y.-L.V.J. Org.Chem.1989,54,5126)にしたがって合成された。2−ヘキシルフラン(2.20g,14.45mmol)を、40mLの無水THFの中で溶解し、−78℃に冷却した。n−ブチルリチウム(Aldrich)(6.90mL,ヘキサンで2.5M,17.34mmol)を添加した後、アルゴン下、−78℃で溶液を1時間撹拌した。混合物を、20℃で3時間撹拌し、その後、−78℃に冷却した。10mLの無水THFに入っているトリブチルスタンニルクロリド(6.12g,18.80mmol)を注入器を経て滴下して加え、−78℃で2時間撹拌した。混合物を室温で一晩撹拌した。水性NH4Clを使用して反応混合物を急冷し、CH2Cl2を使用して抽出した。MgSO4で覆って化合された有機層を乾燥した。溶媒を除去した後、精製されていない2−ヘキシル−5−トリブチルスタンニルフラン(4.22g,9.55mmol)および4,4’−ジブロモ−2,2’−ビピリジン(1.00g,3.18mmol)を120mLのDMFに溶解した。Pd(PPh3)2Cl2(0.13g,0.16mmol)の触媒総量を添加し、反応混合物をアルゴン下、85℃で一晩撹拌した。DMFを除去した後、溶離剤としてCHCl3を使用して、結果として得られた固形物をシリカゲルコラムに通し、黄色っぽい固形物としてL1(1.12g,77%の収率)を供給した。1NMR(600MHz,CDCl3,δH):8.66(dd,J)5.2Hz,J)0.6Hz,2H),8.61(s,2H),7.54(dd,J)5.2Hz,J)1.6Hz,2H),6.93(d,J)2.8Hz,2H),6.13(d,J)3.2Hz,2H),2.72(t,J)7.6Hz,4H),1.75〜1.67(m,4H),1.44〜1.31(m,12H),0.90(t,J)7.0Hz,6H).MS(EI)m/z calcd for (C30H36N2O2),456.62;found,456.]
[0067] 2. 5−オクチルチエノ[3,2−b]チオフェンの合成
無水CH2Cl2(200mL)にチエノ[3,2−b]チオフェン(10.7mmol)が入っている、撹拌された溶液にオクタノイルクロリド(11.0mmol)を添加した。室温で混合物を30分間撹拌し、0℃に冷却し、AlCl3(12.0mmol)を部分法(portionwise)で添加した。その後、混合物を25℃に温め、一晩撹拌した。水を添加することによって反応を終了させ、2MHCl水溶液を使用して酸性化した。CH2Cl2を使用して混合物を抽出した。有機層を水で洗浄してMgSO4で覆って乾燥させる。溶媒を除去した後、コラムクロマトグラフィ(CH2Cl2/n−ヘキサン:1/1)で粗生成物をシリカゲル上で精製し、1−(チエノ[3,2−b]チオフェン−2−イル)オクタン−1−オン(2.08g)を乳白色の固形分として供給した。収率:72%。1HNMR(400MHz,CDCl3,TMH):7.90(s,1H),7.61(d,1H),7.30(d,1H),2.92(t,2H),1.81(上下向き矢印)1.74(m,2H),1.37(上下向き矢印)1.30(m,8H),0.88(t,3H)。LiAlH4(58.0mmol)およびAlCl3(13.5mmol)の別個のバッチに冷たい無水エーテル(100mL)を加えた。そして、結果として得られた懸濁溶液を注意深く混合した。乾燥エーテルに入っている0℃の1−(チエノ[3,2−b]チオフェン−2−イル)オクタン−1−オン(6.0mmol)をこの混合物に添加した。室温まで混合物を温め、その後、3時間撹拌した。エーテルおよび2MHCl水溶液を注意深く添加することによって、その反応を終了させた。灰色の沈殿物をろ過し、エーテルで洗浄した。混合しているろ液が抽出され、水で洗浄し、MgSO4で覆って乾燥した。溶媒の回転蒸発の後、コラムクロマトグラフィ(n−ヘキサン)を使用して粗生成物をシリカゲル上で精製して、白色の固形物(1.46g)を提供した。収率:96%。1H NMR(400MHz,CDCl3,TMH):7.27(d,1H),7.18(d,1H),6.95(s,1H),2.87(t,2H),1.73(上下向き矢印),1.53(m,2H),1.39(上下向き矢印)1.27(m,10H),0.88(t,3H).]
[0068] 3. 4,4’−ビス(5−オクチルチエノ[3,2−b]チオフェン−2−イル)−2,2’−ビピリジン(L2)
(上下向き矢印)78℃、Ar下で、無水THFに入っている5−オクチルチエノ[3,2−b]チオフェン(5.94mmol)の溶液にn−ブチルリチウム(6.94mmol)を滴下してゆっくり添加した。この温度で混合物を30分間撹拌し、その後、トリブチルスタンニルクロリド(7.52mmol)を添加することによって(上下向き矢印)78℃に冷却した後、次いで室温で1.5時間撹拌した。室温で4時間撹拌した後、飽和NH4Cl水溶液を添加することによって反応を終了させた。CH2Cl2を使用して混合物を抽出し、MgSO4で覆って乾燥した。溶媒を除去した後、150mLのDMFの中で粗トリブチル(5−オクチルチエノ[3,2−b]チオフェン−2−イル)スタンナン(5.2mmol)を4,4’−ジブロモ−2,2’−ビピリジン(1.72mmol)と混合した。触媒Pd(PPh3)2Cl2(0.08mmol)を溶液に添加し、Ar下で、85℃に混合物を一晩加熱した。DMFを除去した後、溶離剤としてCHCl3を使用して、コラムクロマトグラフィによって、結果として得られた固形物をシリカゲル上で精製し、アイボリーホワイトの固形分を供給した。収率:74%。1H NMR(400MHz,CDCl3,TMH):8.73(s,2H),8.67(d,2H),7.84(s,2H),7.52(d,2H),6.99(s,2H),2.90(t,4H),1.76(上下向き矢印)1.72(m,4H),1.41(上下向き矢印)1.28(m,20H),0.89(t,6H).MS(EI)m/z calcd. for C38H44N2S4:657.03. Found:657.24.]
[0069] 例2:本発明による色素の合成]
[0070] 本発明の色素を作製するための合成アプローチは、上記のスキーム1によって説明される。それは、本発明による色素(40)の合成をより詳細に記述するために使用されるであろう。]
[0071] 化合物1aはAldrichから得る。化合物1bは、上記例1(1.)で得られたリガンドL1に対応する。]
[0072] 化合物1a(0.1g,0.16mmol)および1b(0.146g,0.32mmol)をDMF(50mL)に溶かした。一定に撹拌しながら、窒素の下で反応混合物を60℃で4時間加熱した。4,4’−ジカルボン酸−2,2’−ビピリジン(0.08g,0.32mmol)をこの反応フラスコに加え、140℃で4時間還流した。その後、過剰のNH4NCS(0.89g,13mmol)を反応混合物に加え、同じ温度で還流をさらに4時間続けた。反応混合物を室温まで冷却し、真空下で、回転蒸発装置を使用して、溶媒(DMF)を除去した。フラスコに水を加え、吸引ろ過で焼結ガラスルツボの上に不溶性の固形物を集め、水およびEtO2で洗浄し、真空下で乾燥させた。塩基性メタノール溶液(NaOH)の中に粗生成物を溶かし、コラムに通すことによって精製した。集めた主要なまとまりを濃縮した後、メタノール溶液に入っている希硝酸の滴定によってpHを4.8まで下げ、それにより、沈殿物として色素20が作り出された。吸引ろ過によって沈殿物は焼結ガラスルツボの上に集められ、空気中で乾燥した。(ナトリウムの複塩の形態の状態の)色素40に関する以下のNMRデータが得られた:1H NMR(400MHz,DMSO−J6):δ=0.83(t,3H),0.89(t,3H),1.26〜1.42(m,12H),1.62(m,2H),1.75(m,2H),2.70(t,2H),2.83(t,2H),6.41(d,1H),6.53(d,1H),7.28(d,1H),7.37(d,1H),7.43(d,1H),7.61(d,1H),7.87(d,1H),8.06(d,1H),8.32(d,1H),8.70(s,1H),8.86(s,1H),8.94(s,1H),9.10(s,1H),9.13(s,1H),9.45(d,1H).]
[0073] 類似の手順にしたがって、1bの代わりに対応する出発材料を使用して一般式(41)〜(44)の色素を合成した。たとえば、例1のL1の代わりに上記の例1(3.)で得られるオクチルチエノ[3,2−b]チオフェンビピリジンリガンド(L2)を使用することによって、本発明の色素(41)を得る。]
[0074] 例3:一般式(40)の増感色素を使用した色素増感太陽電池の作製
スクリーン印刷されたTiO2粒子の2重層フィルムを光陽極として使用した。フッ素がドープされたSnO2伝導性ガラス電極の上に20nmのサイズのTiO2の7μm厚のフィルムを最初に印刷し、400nmのサイズの光散乱させるアナターゼ粒子の5μm厚の第2の層でさらにコーティングした。ナノ結晶TiO2粒子およびTiO2のナノ構造2重層を有する光陽極のための製造手順は報告されている(Wang P. et al, Enhance the Performance of Dye-Sensitized Solar Cells by Co-grafting Amphiphilic Sensitizer and Hexadecylmalonic Acid on TiO2 Nanocrystals, J.Phys.Chem.B., 107, 2003, 14336)。]
[0075] 300μMの色素(40)を含有する溶液の中にTiO2電極を浸し、別の素子では、色素(41)が入っているtert−ブタノールおよびアセトニトリル(体積比1:1)に16時間浸した。]
[0076] 驚くことに、本発明の色素は、TiO2上に吸収される場合、明かな赤色シフトを示す。光吸収表面(ここでは、TiO2および吸収された色素)によって吸収される光のスペクトルを実質的に増加させる。この赤色シフトにおける実質的な増加は、溶液中の色素の光吸収スペクトルから予想できなかった。]
[0077] また、色素分子は半導体表面上にとくに密集して配置されていると推論される。要するに、表面上に吸収された場合、本発明の色素のπ−スタッキング(π−stacking)が、光スペクトルの赤色の部分の強い光の高吸収および色素分子の稠密な配置の説明となる。]
[0078] 2重層のナノ結晶TiO2フィルム電極は、熱的に白金をかぶせた伝導ガラス電極を使用して組み立てられた。2つの電極は、35μm厚のホットメルトリングにより離されており、加熱によって封止された。]
[0079] アセトニトリルおよびバレロニトリルの溶媒混合物(85/15,v/v)に入っている1.0Mの1,3−ジメチルイミダゾリウムヨージド、0.05MのLiI、0.1Mのグアニジニウムチオシアン酸塩、30mMのI2、0.5Mのtert−ブチルピリジンからなる電解質で最初の空間を充填した。その後、電解質−注入ホ−ルを封止した。製造の詳細に関しては、Wang P 他の参考文献を参照してください(「A Solvent-Free, SeCN-/(SeCN)3- Based Ionic Liquid Electrolyte for High-Efficiency Dye-Sensitized Nanocrystalline Solar Cell」J. Am. Chem. Soc, 126, 2004, 7164.)。]
[0080] AM1.5全太陽光(100mW/cm2)の下での色素(20)を有する素子の光短絡電流密度(JSC)、開路光電圧(VOC)および曲線因子(ff)は、それぞれ、17.8mAcm-2、725mVおよび0.734であり、生じた全体変換効率(η)は9.5%である。]
[0081] さらなる色素増感太陽電池を、例2の方法にしたがって制作し、素子の特性を以下の表1に列挙する。]
[0082] 表1:本発明によるDSCの光起電力素子パラメーター]
[0083] 本発明の他の例示的色素(42)および(43)を有し、同じような性能を有する素子を得た。]
実施例

[0084] 理論によって拘束されることを望まないが、色素(41)を使用して得られた特定の肯定的な結果は、光陽極の表面上の色素の増加したπスタッキングにより、それは、チオフェン環の置換凝集系で置換されたビピリジンアンテナリガンドの高平面性(high planarity)によると信じられている。したがって、本発明は、半導体および/または光電極の表面上に都合がよいように配列する色素分子の傾向を増長させる方法を提供する。]
权利要求:

請求項1
下記の一般式(1)の化合物の使用であり:ここで、R1は、一般式(2)〜(33)の部分またはこれらの2種もしくは3種以上の組み合わせの群から選択される1種または2種以上の芳香族炭化水素部分を含む基を表し:ここで、R1が部分(3)のみを含む場合、(3)に関するnは≧2であり、他の全てのR1および部分(2)〜(33)の他の組み合わせの全てに関してnは≧1であり、AはOまたはSを表し、BはOまたはSを表し、前記AおよびBはそれぞれ独立して選択され、ただし、R1が(2)のみである化合物である場合、nは1であり、R2はアルキルであり、AはOであり、部分(28)では、Xは、C、Si、Ge、SnまたはPbのいずれか1つから選択され、置換基R2は、水素(H)、ハロゲン、水酸基、スルフヒドリル基、ニトリル(−CN)、シアン酸塩、イソシアン酸塩、アミン、アシル、カルボキシル、スルフィニル、アルキル、アルケニル、アルキニルおよびアリールを独立して表し、前記アルキル、アルケニル、アルキニルは、線状、分岐状または環状であってもよく、前記アミン、アシル、カルボキシル、スルフィニル、アルキル、アルケニル、アルキニルおよびアリールはさらに置換されてもよく、前記アルキル、アルケニル、アルキニルおよびアリールにおいて、1つもしくは2つ以上の炭素原子は、いずれかのヘテロ原子によって、および/または、−O−、−C(O)−、−C(O)O−、−S−、−S(O)−、SO2−、−S(O)2O−、−N=、−P=、−NR’−、−PR’−、−P(O)(OR’)−、−P(O)(OR’)O−、−P(O)(NR’R’)−、−P(O)(NR’R’)O−、P(O)(NR’R’)NR’−、−S(O)NR’−および−S(O)2NR’からなる群から選択される基によって置換されてもよく、R’は、任意選択的に部分的または全体的にパーフルオロ化されたH、C1〜C6のアルキル、および/または、任意選択的に部分的または全体的にパーフルオロ化されたフェニルまたは単環式芳香族ヘテロ環を表し、Arは、置換されたまたは置換されない、ヘテロ原子を欠いているアリーレン(ar-diyl)であり、R3〜R24は、水素(H)、水酸基、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、アルコキシ、アリールオキシ、アラルキル、アルキルチオ、アルキルハライドまたはハロゲンを独立して表し、そして、一般式(1)の2,2’−ビピリジン構造の3、3’、5、5’および6、6’の位置の炭素原子は、さらに置換されてもよく、一般式(1)の前記化合物は、金属含有増感色素のリガンドとして使用される一般式(1)の化合物の使用。
請求項2
一般式(1)の前記化合物が、以下の一般式(I)〜(VII):のいずれか1つによる化合物から選択され、ここで、R2は、上記で規定されているものである請求項1に記載の使用。
請求項3
R2は、0〜25個の炭素および0〜10個のヘテロ原子を含む請求項1または2に記載の使用。
請求項4
R2は、ヘテロ原子のないアルキル、アルケニル、アルキニルまたはアリールである請求項1〜3のいずれか1項に記載の使用。
請求項5
有機金属化合物中の金属原子に対するリガンドとしての、請求項1〜4のいずれか1項に規定された一般式(I)の化合物の使用。
請求項6
色素中のリガンドとしての、請求項1〜4のいずれか1項に規定された一般式(I)の化合物の使用。
請求項7
一般式(I)の前記化合物は、色素増感光電変換素子の色素増感剤中のリガンドとして使用される請求項1〜6のいずれか1項に記載の使用。
請求項8
一般式(35):ML1L2(L3)2(35)(ここで、Mは、Ru、Os、Ir、Re、RhおよびFeから選択される金属原子であり、L1は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物から選択されるリガンドであり、L2は、アンカーリガンド(anchoring ligand)であり、L3は、スペクテーターリガンド(spectator ligand)である)の色素。
請求項9
前記スペクテーターリガンドL3は、H2O、−Cl、−Br、−I、−CN、−NCO、−NCSおよび−NCSeから独立して選択され得る請求項8に記載の色素。
請求項10
前記アンカーリガンドL2は、一般式(36):(ここで、R30およびR31は、H、アルキル、アルケニル、アルキニル、アリールから、ならびにアンカー基−COOH、−PO3H2、−PO4H2、−SO3H2、SO4H2、−CONHOH-、アセチルアセトネート、前記の脱プロトン形態およびΠ伝導特性(Π-conducting character)を有するキレートアンカー基(chelating anchoringgroup)から、独立してそれぞれ選択され、前記アルキル、アルケニルおよび/またはアリールは置換されるかまたは置換されず、ただし、前記置換基R30およびR31の少なくとも一方はアンカー基を含む)のビピリジン化合物である請求項8または9に記載の色素。
請求項11
L2は、一般式(37):(ここで、A1およびA2は、任意選択的であり、存在する場合、1つもしくは2つ以上のヘテロ原子を任意選択的に含む芳香族単環式または二環式環システムから独立して選択され、R32およびR33の少なくとも1つがアンカー基である場合、R32およびR33は、Hからおよびアンカー基−COOH、−PO3H2、−PO4H2、−SO3H2、SO4H2、−CONHOH-、アセチルアセトネート、前記の脱プロトン形態、およびΠ伝導特性を有する、オキシム(oxyme)、ジオキシム(dioxyme)、ヒドロキシキノリン(hydroxyquinoline)、サリチレートおよびα−ケト−エノレート(α-keto-enolate)基などのキレートアンカー基から独立して選択される)のビピリジンリガンドである請求項8〜10のいずれか1項に記載の色素。
請求項12
以下の化合物(40)〜(44):のいずれか1つから選択される請求項8〜11のいずれか1項に記載の色素。
請求項13
色素増感光電変換素子中の増感剤としての、請求項8〜12のいずれか1項に記載の色素の使用。
請求項14
請求項1〜4のいずれか1項で規定されている一般式(I)の化合物および/または請求項8〜12のいずれか1項に記載の色素を含む光電変換素子。
請求項15
半導体材料(4)を含む光吸収層(3)と、請求項8〜12のいずれか1項に記載の色素および/または請求項1〜7のいずれか1項に記載の化合物を含む色素(5)を含み、前記光吸収層(3)へ吸収される色素層(5)とを含む請求項14に記載の素子。
請求項16
前記半導体材料(4)は、多孔質構造を有する層を含む請求項15に記載の素子。
請求項17
少なくとも1つの基板(1)、電極(2)、対向電極(7)および電荷輸送層(6)をさらに含み、前記電荷輸送層は、前記対向電極(7)と前記色素層(5)との間に備えられている請求項15または16に記載の素子。
請求項18
前記電荷輸送層は、(a)電気伝導性ホールおよび/または電子輸送材料、または(b)電解質を含む請求項14〜17のいずれか1項に記載の素子。
請求項19
前記電解質は、2種または3種以上のイオン液体を含む、および/または実質的に溶媒を有さない請求項14〜18のいずれか1項に記載の素子。
請求項20
半導体材料を含む層(4)を含み、前記層(4)は、任意選択的に1層または2層以上の副層からなり、前記半導体層は20μm未満の厚みを有する請求項14〜19のいずれか1項に記載の素子。
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