专利摘要:
アルカリ金属シリケート、湿潤剤、および親水性防曇剤を含むコーティング組成物が、基材上に防曇コーティングを形成する。コーティングは、成分の水性分散体からフィルム表面に塗布されてもよく、続けて乾燥され、複合フィルムを形成する。
公开号:JP2011513513A
申请号:JP2010547714
申请日:2009-02-18
公开日:2011-04-28
发明作者:コーネル・チャペル・ジュニア;チェン・ツァオ
申请人:デュポン・テイジン・フィルムズ・ユー・エス・リミテッド・パートナーシップ;
IPC主号:C08J7-04
专利说明:

[0001] 窓、鏡、レンズ、ゴーグル、および顔面のマスク(mask)またはシールド(shield)のために使用される、ガラスまたはプラスチック材料は、高湿度および高温にさらされた場合、または温度もしくは湿度に大きな差のある境界面で使用された場合、曇る。このような条件にさらされる製品には、医療、軍隊および工業安全の用途において使用されるものが含まれる。曇りは、表面への水分の凝縮によって引き起こされる。例えば、安全シールドを着用した人からの呼気は、曇りを引き起こす。]
背景技術

[0002] この問題を低減または除くために、防曇コーティングがしばしば必要とされる。]
先行技術

[0003] 欧州出願公開1879号
欧州出願公開184458号
米国特許第4008203号
米国特許第5925428号
米国特許5882798号
欧州出願公開0408197号]
発明が解決しようとする課題

[0004] 防曇コーティングは、使い捨て用品、例えば1回使用の顔面のマスクにおける使用のためにも必要とされ、それは典型的にポリマーフィルム基材に基づいている。これらまたは他の用途のために、費用は最小に保たれることが望ましく、それゆえ、多くの場合において、コストを低く保つために、インライン(in-line)の塗布が望ましい。しかし、好適な防曇特性を提供することが可能な、存在している防曇組成物は、たいていインラインプロセスによって容易に塗布されない。これらの要求に対処することが可能な、防曇コーティング、およびその塗布方法のための継続的な要求が存在する。]
課題を解決するための手段

[0005] 一態様において、本発明は、第一および第二の面を有するポリエステルフィルム基材と、これらの面のうち少なくとも1つの面に、アルカリ金属シリケート、湿潤剤(wetting agent)、および親水性防曇剤を含むコーティング組成物とを含む、複合フィルムを提供する。]
[0006] 別の態様において、本発明は複合フィルムの製造方法を提供する。この方法は、以下の工程を含む:
a) 第一および第二の面を有する、配向していないまたは一軸配向したポリエステルフィルム基材を提供する工程;
b) 第一および第二の面のうち少なくとも1つの面に、アルカリ金属シリケート、湿潤剤、および親水性防曇剤を含むコーティング組成物の層を形成する工程であって、前記少なくとも1つの面と水性希釈剤中の組成物の分散体との接触およびその後の希釈剤の蒸発を含む工程; および
c) 工程b)に続いて、配向していないまたは一軸配向したポリエステルフィルム基材を延伸(stretch)し、それぞれ一軸または二軸配向基材にする工程。]
[0007] さらに別の態様において、本発明は、表面にアルカリ金属シリケート、湿潤剤、および親水性防曇剤を含むコーティング組成物を有する、ポリマーまたはガラス物質を提供する。]
[0008] さらなる態様において、本発明は、水性希釈剤中に、アルカリ金属シリケート、湿潤剤、および親水性防曇剤を含む組成物の分散体を含む処方を提供する。]
[0009] さらなる態様において、本発明は、アルカリ金属シリケート、湿潤剤、および親水性防曇剤を含むフィルムを提供する。]
[0010] 本発明は、表面に防曇組成物を有するポリエステルフィルムを提供する。ポリエステルフィルムのために意図された用途に応じて、コーティングはフィルムの1つまたは両方の面に塗布されてもよい。両方の面にコートされた場合、典型的には同じ組成物が両方に使用されるが、異なった組成物を使用してもよい。]
[0011] さらに以下で詳細を議論するが、防曇コーティング組成物は、インラインまたはオフラインプロセスによって塗布されてもよく、いくつかの実施形態において、前者が好ましい。しかし、本発明に至る研究によって、防曇コーティングを形成するための従来の処方は、伸長(draw)がコーティング内にクレーズ(craze)および/またはクラック(crack)を起こすため、インラインプロセスにおいて、伸長工程が続く前(例えば、インタードロー(interdraw)の間、つまり、第一と第二の伸長工程の間)の塗布には、たいてい適さないことが明らかになった。これは、光学特性の悪化をもたらす。本明細書に記載された組成物は、クラックまたはクレーズがなく、どちらのタイプのコーティングプロセスに使用されてもよく、したがって、防曇コーティング技術において大きな進展を示す。さらに、得られたコーティングは非常に薄くてもよく、さらなる費用の削減を可能にする。]
[0012] 本発明のコーティング組成物の、特に有用な1つの用途はコーティングフィルムであるが、組成物はいかなる物質の表面に塗布されてもよい。ポリマーまたはガラス物質が、特にこれらが透明な場合、特に有用である。例示的なガラス物質には、フィルム、シート/プレート、鏡、およびメガネのレンズまたは他の光学素子が含まれる。組成物の水性分散体、および組成物から作られた乾燥されたフィルムは、基材上のコーティングの形態であるかどうかに関係なく、本発明の実施形態である。]
[0013] 本発明を実施するために有用なコーティング組成物は、これを調製するために使用される成分に関してここに記載される。当業者は、塗布および乾燥の前または後のどちらかにおいても、様々な化学反応(例えば、架橋)が様々な成分間で起こり得ることを知っており、したがって、組成物が記載された場合、これは成分自体と、もしあればこのような反応生成物の両方を表すことを意味する。用語「活性成分」は、水または他の揮発性希釈剤以外の全ての成分を意味する。]
[0014] (防曇コーティング組成物)
本発明によるコーティング組成物には、アルカリ金属シリケート、湿潤剤、および親水性防曇剤が含まれる。典型的に、これらは水などの揮発性担体中に分散されており、これにより(少量の他の添加物の可能な添加を除く)組成物を平衡とする。]
[0015] アルカリ金属シリケートは、典型的にはカリウムシリケートである。しかし、いくつかの実施形態において、ナトリウムシリケートが部分的または完全にカリウムシリケートの代わりに使用されてもよい。アルカリ金属シリケートは、様々な商業的な供給者、例えばWarringtonのIneos Silica Ltd.、Cheshire、UKから、広く入手可能である。アルカリ金属シリケートは、典型的に、少なくとも0.025質量%レベル、およびより典型的には少なくとも0.05質量%で存在する。典型的に、それは最大0.25質量%、およびより典型的には最大0.15質量%である。]
[0016] 他の例示的な湿潤剤には、UniqemaによるRENEX(登録商標) 690ポリオキシエチレン(10)ノニルフェノール、Univar Ltd.によるCAFLON(登録商標) NP10イソノニルフェニルエトキシレート、およびDupontによるフッ素系界面活性剤(fluorosurfactant)、例えばZONYL(登録商標)FSN、FS-500、FS-510、FSO、FSE、FS610などの界面活性剤、ならびにCiba Specialty ChemicalsによるLodyne(登録商標) S-110、S-152Bなどの界面活性剤が含まれる。]
[0017] 好適な湿潤剤には、任意の様々なポリシロキサンまたはシリコーンベースの界面活性剤が含まれ、ポリエーテル(例えばポリオキシアルキレン)置換基を有するものが含まれる。これらには、非イオン性の種類、例えばTEGO-WET(登録商標) 251ポリエーテル変性ポリシロキサン界面活性剤(Tego Chemie Service GmbH、Division of Degussa、Essen、Germany)が含まれる。湿潤剤は、典型的には、少なくとも0.2質量%レベル、およびより典型的には少なくとも0.4質量%で存在する。典型的に、それは最大2質量%、およびより典型的には最大1質量%である。]
[0018] 好適な親水性防曇剤には、Lonza, Inc.(Fair Lawn、NJ)によるGLYCOLUBE(登録商標)AFA-1トリグリセリルモノオレエートと、ソルビタンモノオレエートエトキシレートと、グリセリンとの混合物; およびナトリウムアルキルサルフェート、例えばWITCOLATETM WAQE ナトリウムラウリルサルフェート(Akzo Nobel Industrial Specialties、Chicago、IL); およびBYK(登録商標) 302、333ならびに348ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサンコポリマー(BYK Additives & Instruments 46483 Wesel、Germany)が含まれる。典型的には、防曇剤は、最大20000ダルトンの分子量Mnを有し、たいてい水溶性である。本発明のいくつかの実施形態において、親水性防曇剤は、3つ以上のポリオキシエチレン鎖、典型的には一方の末端にOH末端を有し、オキシエチレン含有量は少なくとも45質量%である。典型的には、それは少なくとも55質量%、より典型的には少なくとも65質量%である。例には、特定のソルビタンエトキシレートの脂肪酸モノエステル、例えばTWEEN(登録商標) 20ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート(Uniqema、New Castle、DE)が含まれる。親水性防曇剤は、典型的には、少なくとも0.2質量%レベル、およびより典型的には少なくとも0.4質量%で存在する。典型的に、それは最大2質量%、およびより典型的には最大1質量%である。]
[0019] 本発明のいくつかの実施形態において、少量の粒子状ブロッキング防止剤が処方に添加されてもよい。例示的なブロッキング防止剤には、架橋粒子状アクリル(コ)ポリマー、例えばEsprix Technologies(Sarasota、FL)によりMX-150、XX-1255Z、およびXX-1269Zの名称で販売されているものが含まれる。使用された場合、粒子状ブロッキング防止剤は、典型的には、組成物中に約0.01質量%から約0.1質量%の量で存在し、より典型的には0.05質量%が上限である。]
[0020] 本発明のいくつかの実施形態において、コートされる基材は透明かつ無色であることが望ましい。このような場合において、コーティング組成物は、本発明の目的にそぐわなくならないようにするため、本質的に、着色剤、染料、顔料、乳白剤、ハロゲン化銀、蛍光または燐光添加剤、粒子状物質、または透明性、色または同様のものに影響を与える他の物質を含まない。いくつかの実施形態において、組成物は、本質的に、コロイド状および沈殿したシリカ粒子を含むシリカ粒子を含まず、および/または本質的にテトラアルキルオルトシリケートまたはこれらの加水分解生成物を含まない。]
[0021] 本発明のいくつかの実施形態において、コートされる基材は像形成をもたらす任意の物質、例えば光増感剤、光活性触媒、および光重合性または架橋性モノマー、オリゴマー、あるいはポリマーを含まない。いくつかの実施形態において、組成物は、20000ダルトンを超える分子量Mnを有する種(例えば、オリゴマーまたはポリマー)を除く。いくつかの実施形態において、湿潤剤および親水性防曇剤のどちらかまたは両方は、非イオン性であり、組成物は、本質的にアニオン性またはカチオン性界面活性剤またはポリマーを含まない。]
[0022] いくつかの実施形態において、以下のポリマー物質のいずれかまたは全ての種類は、特定の状況においては望ましくなく、したがって組成物から除かれる:ポリエチレンオキシド、ポリエチレングリコール、多数のスルホン酸基を有するポリマー、ポリエステル、アクリルアミド(コ)ポリマー、アクリレート塩またはエステル(コ)ポリマー、N-ビニルピロリドン(コ)ポリマー、ビニルアルコール(コ)ポリマー、ポリウレタン、ポリウレア、セルロースエステルまたはエーテル、エポキシド含有樹脂、およびゼラチン。]
[0023] 本発明によるコーティング組成物は、典型的に、溶媒を含んでもよい揮発性希釈剤中の分散体として塗布される。ほとんどの場合において、希釈剤は水性であり、これは本明細書中において、希釈剤は少なくとも50質量%が水であることを意味するものとして使用される。いくつかの実施形態において、水性希釈剤は、少なくとも90質量%が水であり、多くの場合において、100質量%が水である。このような分散体は、典型的には、0.5から15質量%の範囲、およびより典型的には2から5質量%の範囲の全固形分を有する。当業者に知られている通り、「全固形分」は、存在する非揮発性物質のうちのいくつかは室温で液体であってもよいが、コーティング組成物中に存在する非揮発性物質の量を表す。]
[0024] 分散されたコーティング組成物の粘度は、典型的には、グラビア印刷タイプのコーティング法のために、1から100Pasの範囲であるが、他のコーティング法のために100Pasを超えることができる。さらに、機能性成分はそれぞれ相溶であり、分散されたコーティング組成物は、粒子の軟凝集(flocculation)、凝集(aggregation)、結晶化、または特性の他の低下はなく、貯蔵中安定であり、コーティング法の条件(例えば高せん断)でも安定であることが望ましい。]
[0025] (複合フィルムの調製)
典型的にはフィルムの形態の任意のポリマーが、本発明による基材としての使用に好適である。熱可塑性ポリマーが典型的には使用される。これに限定されないが、例には、ポリエステル(例えばポリエチレンテレフタレートまたはポリブチレンテレフタレート)、ポリアクリレート(例えばポリメチルメタクリレート)、ポリスチレンまたはアクリレートコポリマー、ナイロン、ポリブチレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリブテン、オレフィンコポリマー、ポリカーボネート、およびポリアクリロニトリルが含まれる。]
[0026] ポリマーフィルムは、ポリアリールエーテルまたはそのチオ類似体、特にポリアリールエーテルケトン、ポリアリールエーテルスルホン、ポリアリールエーテルエーテルケトン、ポリアリールエーテルエーテルスルホン、またはそのコポリマーあるいはチオ類似体を含んでもよい。これらのポリマーの例は、欧州出願公開1879号、欧州出願公開184458号および米国特許第4008203号に開示されている。ポリマーフィルムは、ポリ(アリーレンスルフィド)、特にポリ-p-フェニレンスルフィドまたはそのコポリマーを含んでもよい。前述のポリマーのブレンドを用いてもよい。]
[0027] 好適な熱硬化性樹脂ポリマー物質も、本発明による基材として使用してもよい。例には、付加重合樹脂(例えばアクリル、ビニル、ビス-マレイミドおよび不飽和ポリエステル)、ホルムアルデヒド縮合樹脂(例えばウレア、メラミンまたはフェノールの縮合体)、シアネート樹脂、官能基化ポリエステル、およびポリアミドまたはポリイミドが含まれる。]
[0028] 基材は、いくつかの実施形態において、多層フィルムであってもよい。例えば、フィルムはベース層、例えばポリエチレンテレフタレートおよびそれに備えられたヒートシール可能な層を含んでもよい。このようなヒートシール可能な層は、溶媒からのコーティングによって、または任意の他の手段によって提供されてもよい。いくつかの実施形態において、それは、独立した開口部のダイを通してそれぞれのフィルム形成層を同時に共押出しし、その後まだ溶融している層を結合する共押出し、または、好ましくは、それぞれのポリマーの溶融した流れを最初にダイのマニホールドに導く管の中で結合し、その後流線形の流れの条件下で混合することなくダイの開口部から一緒に押出し、本明細書で前に記載した通り、配向および熱硬化(heat-set)してもよい、多層のポリマーフィルムを生成する単管(single-channel)共押出しの、どちらかによる共押出しによって、達成される。]
[0029] 本発明のいくつかの実施形態において、基材には、1つまたは複数のグリコールあるいはジオール(例えばエチレンまたはプロピレングリコールあるいはブタンジオール)と、1つまたは複数の二酸あるいはこれらのエステル(典型的にはメチルエステル)との重縮合から調製された、結晶性ポリエステルが含まれる。好適な二酸には、テレフタル酸、ナフタレン二カルボン酸、イソフタル酸、二石炭酸およびセバシン酸が含まれる。本発明において有用な、例示的なポリエステルフィルムには、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリプロピレンテレフタレート、およびポリブチレンテレフタレート、またはこれらの混合物、あるいは上記で挙げたポリエステルのうちいずれか1つが存在するコポエステルフィルムが含まれる。例えば、ポリエチレンテレフタレート/イソフタレート(PETIP)コポリエステルのフィルムは、本発明によって使用されてもよい。別の好適な例は、PETとPENのコポリエステルから作られたフィルムである。典型的には、PETが使用される。]
[0030] ポリエステルフィルムの典型的な製造において、ポリエステル樹脂は溶融され、研磨された回転するキャスティングドラムに非晶質シートとして押出され、ポリマーのキャストされたシートを形成する。その後、ポリマーのキャストされたシートは、ガラス転移温度より少し高い温度(ポリエチレンテレフタレートでは80℃から100℃)まで加熱され、一般的には、1つまたは複数の方向に延伸または伸長される。典型的に、それは2つの方向に延伸され:押出し方向(縦方向)、および押出し方向と垂直(横方向)、2軸配向フィルムを生成する。第一の延伸は、強度と靱性をフィルムに与え、通常フィルムの元の長さの約2.0から約4.0倍に増やす。一般的に、最初に縦方向に延伸し、その後横方向に延伸することが好ましい。フィルムは、その後、一般的に、ポリエチレンテレフタレートでは約190℃から240℃の範囲の温度で熱硬化され、強度、靱性、および他の物理特性を固定し、その後冷却された後にロールに巻き取られる。]
[0031] 本発明は、このプロセスに、フィルム基材の1つまたは両方の面に対し、防曇組成物を基材にコートするプロセスを追加する。ポリエステルの場合、これを行う数多くの好適な方法が使用されてもよい。防曇組成物をコートするためのプロセスは、インラインまたはオフラインのどちらかで行われてもよい。全てのプロセスには、最後の冷却工程が含まれ、本明細書で使用される通り、用語「インライン」は最後の冷却工程の前のいずれかの時点でコーティングプロセスが行われることを表し、「オフライン」コーティングプロセスは、コーティング工程がその後に行われるものを表す。本発明によるコートされたフィルムを製造するためのインラインコーティングプロセスを使用する例は、これに限定されないが、例示的なポリエステルとしてPETを使用し、ここで示される。]
[0032] 本発明の第一の実施形態において、PETは乾燥され、その後、平らなシートに溶融して押出され、冷却されたロールまたはドラムの上で冷却され、基材層を形成する。その後、キャストされたフィルムの温度は、フィルムが加熱ローラー(80℃〜85℃)を通り、赤外ヒーターで加熱されることによって上昇する。その後、フィルムを伸長比3.4:1の比で縦方向に延伸する。その後、延伸したフィルムを冷却されたロール(15℃〜25℃)に接触し、フィルムの温度を下げ、フィルムの結晶化および脆化を最小化する。その後、フィルムに防曇コーティング溶液を、1つまたは両方の面にコートする。任意の好適なロールコーティング法を使用してもよく、または他のコーティング法を使用してもよい。コートしたフィルムを、約105℃で、2つの強制空気オーブン内のテンターフレーム内で乾燥する。その後、フィルムを3.0:1から4.5:1の比で、110℃〜130℃で動作している2つのオーブン内で横方向に伸長する。伸長後、コートされたフィルムを約8秒間、225℃から237℃の間で動作している3つの熱硬化オーブン内で熱硬化する。最後の冷却工程において、フィルムの温度を、約165℃で動作している空気オーブン内で、低下させる。]
[0033] 本発明の別の実施形態において、PETは、第一の実施形態において記載された通り、平らなシートに溶融して押出され、冷却されたロールまたはドラム上で冷却され、加熱ローラーを通り、赤外線ヒーターで加熱される。その後、フィルムに防曇コーティング溶液を、1つまたは両方の面にコートし、その後、約105℃で、2つの強制空気オーブン内のテンターフレーム内で乾燥する。その後、フィルムを縦と横の両方の方向に、2.0:1から5.0:1の比で、110℃〜130℃で動作しているオーブン内で伸長する。伸長後、コートしたフィルムを、第一の実施形態で記載された通り、熱硬化し、冷却する。]
[0034] 本発明のさらに別の実施形態において、横の伸長工程を除いたこと以外は第一の実施形態のプロセスと同様に行い、単軸に(uniaxially)伸長した製品を生成する。]
[0035] さらに別の実施形態において、横の伸長工程を、3.0:1から4.5:1の伸長比、110℃〜130℃で動作しているオーブン内での第二の縦の伸長によって置き換えたこと以外は、第一の実施形態のプロセスと同様に行い、一軸に(monoaxially)伸長した製品を生成する。]
[0036] 任意の従来のコーティング法、例えばスプレーコーティング、ロールコーティング、スロットコーティング、メニスカスコーティング、浸漬コーティング、ワイヤーバーコーティング、エアーナイフコーティング、カーテンコーティング、ドクターナイフコーティング、ダイレクトおよびリバースグラビアコーティング、および類似のものを、コーティング組成物を塗布するために使用してもよい。コーティングは、典型的に、ウェット赤外計(wet infrared gauge)で測定して、1.0から30ミクロンの範囲、およびより典型的には5から20ミクロンの範囲の厚さを有する、連続ウェットコーティングとして塗布される。乾燥後、コーティングは、典型的に0.025から1.5ミクロンの範囲、およびより典型的には0.060から0.16ミクロンの範囲の厚さを有している。]
[0037] 本発明の他の実施形態において、当技術分野で知られている様々なコーティング方法のいずれかを用いる、従来のオフラインコーティングプロセスを使用してもよい。しかし、インラインコーティングを使用するための能力は経済的および効率的にオフラインプロセス(コーティング工程は典型的にポリエステル基材の製造が完了した後に行われる)を超える利点を与え、これは、オフラインプロセスは有機溶剤を含み、および/または使用者に不便で費用のかかる乾燥手順を必要とするためである。対照的に、製造者によるインラインコーティングは、顧客にすぐに使用できるフィルムを提供し、それにより顧客に時間、およびコートされていないフィルムの送り出し、そのコート、ならびにその後それを再び巻き取るための装置を備えさせることを省かせる。]
[0038] インラインプロセスが使用された場合、コーティング組成物は、典型的にはフィルムの最後の伸長前に塗布される。単軸に伸長されたフィルムにとって、コーティング組成物は、好ましくは伸長後に塗布される。二軸または一軸に配向したフィルムにとって、コーティング組成物は、典型的にはインタードロー段階の間、つまり、すでにフィルムが延伸された後だが、第二の延伸前に塗布される。]
[0039] いくつかの実施形態において、基材の1つまたは(より典型的には)両方の面は、フィルムの取り扱いを助けるために、例えば、巻き取り能力を改善し、「ブロッキング(blocking)」を最小化する、または防ぐために、粒子状物質を含む「スリップ(slip)コーティング」をコートされてもよい。このようなコーティングは、例えばフィルムの配向後、最後の巻き取り前にインラインで塗布されてもよい。スリップコーティングは、基材のどちらかの面または両方に塗布されてもよい。好適なスリップコーティングは、カリウムシリケート、例えば米国特許第5925428号および米国特許5882798号に開示されたものを含み、これらの開示は参照により本明細書に援用される。代わりに、スリップコーティングは、例えば欧州出願公開0408197号に開示されている、場合によってさらに架橋剤を含んでもよい、アクリルおよび/またはメタクリルポリマー樹脂の不連続層を含んでもよい。]
[0040] (用語集)
以下の物質は、実施例において参照され、ここで特定する。]
[0041] K120: INEOS Silica, Ltd.(Warrington、Cheshire、UK)によるカリウムシリケート溶液、52%活性]
[0042] GLYCOLUBE(登録商標)AFA-1: Lonza, Inc.(Fair Lawn、NJ)によるトリグリセリルモノオレエート、ソルビタンモノオレエートエトキシレート、およびグリセリンの混合物、100%活性]
[0043] TEGO-WET(登録商標) 251:ポリエーテル変性ポリシロキサン界面活性剤(Tego Chemie Service GmbH、Division of Degussa、Essen、Germany)、100%活性]
[0044] MX-150: Esprix Technologies(Sarasota、FL)による固体粒子状架橋アクリルコポリマー、100%活性として使用]
[0045] XX-1255Z: Esprix Technologies(Sarasota、FL)による固体粒子状アクリルポリマー分散体、20%活性として使用]
[0046] XX-1269Z: Esprix Technologies(Sarasota、FL)による固体粒子状アクリルポリマー分散体、20%活性として使用]
[0047] BYK(登録商標) 348:ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサンコポリマー(BYK-Chemie USA Wallingford、CT)、100%活性]
[0048] MAZOL(登録商標)GMO K: コーシャーグリセロールモノオレエート(BASF、Mt. Olive、NJ)、100%活性]
[0049] ポリ(アクリルアミド-アクリル酸、Na塩) 40%カルボキシル2-プロペン酸、ナトリウム塩、2-プロペンアミドを有するポリマー(Polysciences, Inc.、Warrington、PA)、100%活性]
[0050] PRIMAFLO(登録商標) HP22:ポリマー溶液ヒドロキシプロピルセルロース(Hercules Inc.、Wilmington、Del)、22%活性]
[0051] PVP K-120、2-ピロリジノン、1-エテニル-、ホモポリマー(ISP Technologies Inc.、Wayne、NJ)、100%固体]
[0052] S-MAZ(登録商標) 60K:フレークソルビタンモノステアレートコーシャー(BASF、Mt. Olive、NJ)、100%固体]
[0053] WITCOLATETM WAQE:ナトリウムラウリルサルフェート(Akzo Nobel Industrial Specialties、Chicago、IL)、22%活性溶液]
[0054] SURFYNOL(登録商標) 420:エトキシ化2,4,7,9-テトラメチル-5-デシン-4,7-ジオール(Air Products & Chemical Inc.、Allentown、PA)、100%溶液として使用]
[0055] TWEEN(登録商標)20:ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート(Uniqema、New Castle、DE)、100%活性]
[0056] TWEEN(登録商標)21:ポリオキシエチレン(4)ソルビタンモノラウレート(Uniqema、New Castle、DE)、100%活性]
[0057] (試験する試料)
フィルムの防曇特性を、以下の方法により評価した。]
[0058] [環境試験]
フィルムの試料を、50℃で、60mlの水を含む4オンスジャーの口の上に置き、組み立て品を室温で維持し、フィルム表面が目に見えるほど曇るようになるまでに経過した時間を記録した。5分の経過時間までに曇りが見られなかった場合、試験を打ち切った。]
[0059] [冷蔵試験]
フィルムの試料を、2〜5℃(35〜40°F)で、60mlの水を含む4オンスジャーの口の上に置いた。ジャーを2〜5℃にした冷蔵庫内に置き、フィルム表面が目に見えるほど曇るようになるまでに経過した時間を記録し、同様に、続けて曇りが消えるまでの経過時間を記録した。最後に、最初の凝縮(目に見える水滴)が現れた時間を記録した。凝縮は、ジャーの上にフィルムを置いた後、1分、2分、2時間および24時間で評価した。室温および冷蔵温度で曇りが形成されなかったことは、1分、2分、2時間、または24時間評価のいずれでも曇りが目に見えなかったことを意味することに注意されたい。]
[0060] 光が全ての方向に拡散することによって起こり、コントラストの損失をもたらすヘイズも評価した。ASTMD 1003は、ヘイズを、入射ビームから平均2.5度を超えて逸れて通過する光の割合として定義している。ヘイズは、ASTM D 1003-61、手順Aを使用して、BYK Gardner「Haze Gard Plus」装置(BYK-Gardner USA、Columbia、Md.)で測定した。]
[0061] [実施例1]
コーティング処方を作成するために、以下の成分を96.8質量部の水に、攪拌しながら添加した。
0.128質量部の52質量%カリウムシリケート水性溶液、
1.024質量部のTEGO-WET(登録商標) 251ポリエーテル変性ポリシロキサン界面活性剤、および
2.048質量部のGLYCOLUBE(登録商標)AFA-1。]
[0062] コートされたフィルムは、以下の通り調製した。PETを乾燥し、その後、平らなシートに溶融して押出し、冷却されたロール上で冷却し、基材層を形成した。その後、キャストフィルムの温度は、フィルムが加熱ローラー(80℃〜85℃)を通り、赤外ヒーターで加熱されることによって上昇した。その後、フィルムを伸長比3.4:1の比で縦方向に延伸した。その後、延伸したフィルムを冷却されたロール(15℃〜25℃)に接触し、フィルムの温度を下げ、フィルムの結晶化および脆化を最小化した。その後、フィルムに防曇コーティング処方を、両方の面にロールコートした。ウェットコーティング厚さは、赤外計によって測定すると、7.4から9.4ミクロンであった。コートしたフィルムを、約105℃で、2つの強制空気オーブン内のテンターフレーム内で乾燥した。その後、フィルムを3.0:1から4.5:1の比で、110℃〜130℃で動作している2つのオーブン内で横方向に伸長した。伸長後、コートされたフィルムを約8秒間、225℃から237℃の間で動作している3つの熱硬化オーブン内で熱硬化した。最後の冷却工程において、フィルムの温度を、約165℃で動作している空気オーブン内で、低下させた。]
[0063] 乾燥コーティングの厚さは、完成したフィルムで測定し、10から20nmであった。ヘイズ値は0.7であった。フィルムは非常に優れた防曇特性を示し、室温および冷蔵温度で曇りを形成しなかった。]
[0064] [実施例2]
コーティング処方を作成するために、以下の成分を98.6質量部の水に、攪拌しながら添加した。
0.309質量部の52質量%カリウムシリケート水性溶液、
0.58質量部のTEGO-WET(登録商標) 251ポリエーテル変性ポリシロキサン界面活性剤、
0.8質量部のGLYCOLUBE(登録商標)AFA-1、および
0.032質量部のMX-150。]
[0065] コーティング処方を、ポリエチレンテレフタレートフィルムに、No.0マイヤーロッド(Meyer rod)を使用して、手動のドローダウンで塗布した。乾燥コーティングの厚さは、完成したフィルムで測定し、10から20nmであった。ヘイズ値は1.32であった。フィルムは非常に優れた防曇特性を示し、室温および冷蔵温度で曇りを形成しなかった。]
[0066] [実施例3]
コーティング処方を作成するために、以下の成分を98.4質量部の水に、攪拌しながら添加した。
0.295質量部の52質量%カリウムシリケート水性溶液、
0.4質量部のTEGO-WET(登録商標) 251ポリエーテル変性ポリシロキサン界面活性剤、
0.80質量部のGLYCOLUBE(登録商標)AFA-1、および
0.16質量部のXX-1255Z。]
[0067] コーティング処方を、ポリエチレンテレフタレートフィルムに、No.0マイヤーロッドを使用して、手動のドローダウンで塗布した。乾燥コーティングの厚さは、完成したフィルムで測定し、10から20nmであった。ヘイズ値は1.51であった。フィルムは非常に優れた防曇特性を示し、室温および冷蔵温度で曇りを形成しなかった。]
[0068] [実施例4]
コーティング処方を作成するために、以下の成分を98.4質量部の水に、攪拌しながら添加した。
0.295質量部の52質量%カリウムシリケート水性溶液、
0.4質量部のTEGO-WET(登録商標) 251ポリエーテル変性ポリシロキサン界面活性剤、
0.80質量部のGLYCOLUBE(登録商標)AFA-1、および
0.16質量部のXX-1269Z。]
[0069] コーティング処方を、ポリエチレンテレフタレートフィルムに、No.0マイヤーロッドを使用して、手動のドローダウンで塗布した。乾燥コーティングの厚さは、完成したフィルムで測定し、10から20nmであった。ヘイズ値は1.46であった。フィルムは非常に優れた防曇特性を示し、室温および冷蔵温度で曇りを形成しなかった。]
[0070] [比較例5]
コーティング処方を作成するために、以下の成分を99.7質量部の水に、攪拌しながら添加した。
0.05質量部の52質量%カリウムシリケート水性溶液、および
0.25質量部のTEGO-WET(登録商標) 251ポリエーテル変性ポリシロキサン界面活性剤。]
[0071] コーティング処方を、ポリエチレンテレフタレートフィルムに、No.0マイヤーロッドを使用して、手動のドローダウンで塗布した。フィルムはかなりの防曇特性を示した: 室温で曇りを形成したが、約10秒で消えた。ヘイズ値は0.45であった。親水性防曇剤の欠如が、防曇特性を妨げたと考えられる。]
[0072] [実施例6]
コーティング処方を作成するために、以下の成分を98.94質量部の水に、攪拌しながら添加した。
0.265質量部の52質量% K120(登録商標)カリウムシリケート水性溶液、
0.4質量部のTEGO(登録商標) WET 251ポリエーテル変性ポリシロキサン界面活性剤、および
0.4質量部のTWEEN(登録商標) 20ポリオキシエチレン(20)ソルビタンモノラウレート。]
[0073] コーティング処方を、ポリエチレンテレフタレートフィルムに、No.0マイヤーロッドを使用して、手動のドローダウンで塗布した。フィルムは非常に優れた防曇特性を示し、室温および冷蔵温度で曇りを形成しなかった。ヘイズ値は1.41であった。]
[0074] [比較例7]
コーティング処方を作成するために、以下の成分を98.94質量部の水に、攪拌しながら添加した。
0.265質量部の52質量% K120(登録商標)カリウムシリケート水性溶液、
0.4質量部のTEGO(登録商標) WET 251ポリエーテル変性ポリシロキサン界面活性剤、および
0.4質量部のTWEEN(登録商標) 21ポリオキシエチレン(4)ソルビタンモノラウレート。]
[0075] コーティング処方を、ポリエチレンテレフタレートフィルムに、No.0マイヤーロッドを使用して、手動のドローダウンで塗布した。フィルムは防曇特性を示さず、室温で曇りを形成した。ヘイズ値は1.17であった。TWEEN(登録商標) 21は、優れた防曇特性を備えるためには、十分に親水性ではなかったと考えられる。]
[0076] [実施例8]
コーティング処方を作成するために、以下の成分を98.94質量部の水に、攪拌しながら添加した。
0.265質量部の52質量% K120(登録商標)カリウムシリケート水性溶液、
0.4質量部のTEGO(登録商標) WET 251ポリエーテル変性ポリシロキサン界面活性剤、および
0.4質量部のWITCOLATETM WAQEナトリウムラウリルサルフェート。]
[0077] コーティング処方を、ポリエチレンテレフタレートフィルムに、No.0マイヤーロッドを使用して、手動のドローダウンで塗布した。フィルムは優れた防曇特性を示し、室温で曇りを形成しなかった。ヘイズ値は1.95であった。]
[0078] [比較例9]
コーティング処方を作成するために、以下の成分を98.94質量部の水に、攪拌しながら添加した。
0.265質量部の52質量% K120(登録商標)カリウムシリケート水性溶液、
0.4質量部のTEGO(登録商標) WET 251ポリエーテル変性ポリシロキサン界面活性剤、および
0.4質量部のSURFYNOL(登録商標) 420エトキシ化2,4,7,9-テトラメチル-5-デシン-4,7-ジオール。]
[0079] コーティング処方を、ポリエチレンテレフタレートフィルムに、No.0マイヤーロッドを使用して、手動のドローダウンで塗布した。フィルムは防曇特性を示さず、室温で曇りを形成した。ヘイズ値は2.22であった。SURFYNOL(登録商標) 420は、優れた防曇特性を備えるためには、十分に親水性ではなかったと考えられる。]
[0080] [比較例10]
コーティング処方を作成するために、以下の成分を98.94質量部の水に、攪拌しながら添加した。
0.265質量部の52質量% K120(登録商標)カリウムシリケート水性溶液、
0.4質量部のTEGO(登録商標) WET 251ポリエーテル変性ポリシロキサン界面活性剤、および
0.4質量部のPVP K-120 2-ピロリジノン、1-エテニル-、ホモポリマー。]
[0081] コーティング処方を、ポリエチレンテレフタレートフィルムに、No.0マイヤーロッドを使用して、手動のドローダウンで塗布した。フィルムは防曇特性を示さず、室温で曇りを形成した。ヘイズ値は3.68であった。PVP K-120は、優れた防曇特性を備えるためには、分子量が大きすぎたと考えられる。]
[0082] [比較例11]
コーティング処方を作成するために、以下の成分を98.94質量部の水に、攪拌しながら添加した。
0.265質量部の52質量% K120(登録商標)カリウムシリケート水性溶液、
0.4質量部のTEGO(登録商標) WET 251ポリエーテル変性ポリシロキサン界面活性剤、および
0.4質量部のMAZOL(登録商標)GMO K コーシャーグリセロールモノオレエート。]
[0083] コーティング処方を、ポリエチレンテレフタレートフィルムに、No.0マイヤーロッドを使用して、手動のドローダウンで塗布した。フィルムは防曇特性を示さず、室温で曇りを形成した。ヘイズ値は2.22であった。MAZOL(登録商標)GMO Kは、優れた防曇特性を備えるためには、十分に親水性ではなかったと考えられる。]
[0084] [比較例12]
コーティング処方を作成するために、以下の成分を98.94質量部の水に、攪拌しながら添加した。
0.265質量部の52質量% K120(登録商標)カリウムシリケート水性溶液、
0.4質量部のTEGO(登録商標) WET 251ポリエーテル変性ポリシロキサン界面活性剤、および
0.4質量部のS-MAZ(登録商標) 60Kフレークソルビタンモノステアレートコーシャー。]
[0085] コーティング処方を、ポリエチレンテレフタレートフィルムに、No.0マイヤーロッドを使用して、手動のドローダウンで塗布した。フィルムは防曇特性を示さず、室温で曇りを形成した。ヘイズ値は2.22であった。S-MAZ(登録商標) 60Kは、優れた防曇特性を備えるためには、十分に親水性ではなかったと考えられる。]
[0086] [実施例13]
コーティング処方を作成するために、以下の成分を98.07質量部の水に、攪拌しながら添加した。
0.53質量部の52質量% K120(登録商標)カリウムシリケート水性溶液、
0.6質量部のTEGO(登録商標) WET 251ポリエーテル変性ポリシロキサン界面活性剤、および
0.8質量部のGLYCOLUBE(登録商標)AFA-1。]
[0087] コーティング処方を、ポリエチレンテレフタレートフィルムに、No.0マイヤーロッドを使用して、手動のドローダウンで塗布した。フィルムは最高の防曇特性を示し、室温および冷蔵温度で曇りを形成しなかった。ヘイズ値は1.33であった。]
[0088] [比較例14]
コーティング処方を作成するために、以下の成分を98.27質量部の水に、攪拌しながら添加した。
0.53質量部の52質量% K120(登録商標)カリウムシリケート水性溶液、
0.4質量部のTEGO(登録商標) WET 251ポリエーテル変性ポリシロキサン界面活性剤、および
0.4質量部のPRIMAFLO(登録商標) HP22ポリマー溶液ヒドロキシプロピルセルロース。]
[0089] コーティング処方を、ポリエチレンテレフタレートフィルムに、No.0マイヤーロッドを使用して、手動のドローダウンで塗布した。フィルムは防曇特性を示さず、室温で曇りを形成した。PRIMAFLO(登録商標) HP22は、優れた防曇特性を備えるためには、十分に親水性ではなく、および/または分子量が大きすぎたと考えられる。]
[0090] [比較例15]
コーティング処方を作成するために、以下の成分を98.27質量部の水に、攪拌しながら添加した。
0.53質量部の52質量% K120(登録商標)カリウムシリケート水性溶液、
0.4質量部のTEGO(登録商標) WET 251ポリエーテル変性ポリシロキサン界面活性剤、および
0.4質量部のポリ(アクリルアミド-アクリル酸、Na塩) 40%カルボキシル2-プロペン酸、ナトリウム塩、2-プロペンアミドを有するポリマー。]
[0091] コーティング処方を、ポリエチレンテレフタレートフィルムに、No.0マイヤーロッドを使用して、手動のドローダウンで塗布した。フィルムは防曇特性を示さず、室温で曇りを形成した。ポリ(アクリルアミド-アクリル酸、Na塩)は、優れた防曇特性を備えるためには、分子量が大きすぎたと考えられる。]
[0092] [実施例16]
コーティング処方を作成するために、以下の成分を98.07質量部の水に、攪拌しながら添加した。
0.53質量部の52質量% K120(登録商標)カリウムシリケート水性溶液、
0.6質量部のTEGO(登録商標) WET 251ポリエーテル変性ポリシロキサン界面活性剤、および
0.8質量部のBYK(登録商標) 348ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサンコポリマー。]
[0093] コーティング処方を、ポリエチレンテレフタレートフィルムに、No.0マイヤーロッドを使用して、手動のドローダウンで塗布した。フィルムは非常に優れた防曇特性を示し、室温および冷蔵温度で曇りを形成しなかった。ヘイズ値は1.46であった。]
実施例

[0094] 本発明は、本明細書中で、特定の実施形態を参照して説明され、記載されているが、本発明は示された細部に限定するように意図されていない。むしろ、様々な変更が、本発明から離れることなく、請求項と同等の範囲および領域内において、細部にされてもよい。]
权利要求:

請求項1
第一および第二の面を有するポリエステルフィルム基材と、前記第一および第二の面のうち少なくとも1つの面に、アルカリ金属シリケート、湿潤剤、および親水性防曇剤を含むコーティング組成物とを含む、複合フィルム。
請求項2
前記コーティングが、第一および第二の面の両方に存在する、請求項1に記載の複合フィルム。
請求項3
前記アルカリ金属シリケートがカリウムシリケートである、請求項1または2に記載の複合フィルム。
請求項4
前記湿潤剤がポリエーテル変性ポリシロキサン界面活性剤である、請求項1から3のいずれかに記載の複合フィルム。
請求項5
前記親水性防曇剤が、20000ダルトンを超えない分子量を有する、請求項1から4のいずれかに記載の複合フィルム。
請求項6
前記親水性防曇剤が、3つ以上のポリオキシエチレン鎖を有する化合物を含む、請求項1から5のいずれかに記載の複合フィルム。
請求項7
前記アルカリ金属シリケートがカリウムシリケートであり、前記湿潤剤がポリエーテル変性ポリシロキサン界面活性剤であり、前記親水性防曇剤が3つ以上のポリオキシエチレン鎖を有する、20000ダルトンを超えない分子量を有する化合物を含む、請求項1から6のいずれかに記載の複合フィルム。
請求項8
以下の工程:a) 第一および第二の面を有する、配向していないまたは一軸配向したポリエステルフィルム基材を提供する工程;b) 前記第一および第二の面のうち少なくとも1つの面に、アルカリ金属シリケート、湿潤剤、および親水性防曇剤を含むコーティング組成物の層を形成する工程であって、前記少なくとも1つの面と水性希釈剤中の組成物の分散体との接触およびその後の希釈剤の蒸発を含む工程; およびc) 工程b)に続いて、配向していないまたは一軸配向したポリエステルフィルム基材を延伸し、それぞれ一軸または二軸配向基材にする工程;を含む、複合フィルムの製造方法。
請求項9
工程c)の後、さらに、d)ポリエステル基材を熱硬化する工程;を含む、請求項8に記載の方法。
請求項10
工程a)の基材が一軸配向している、請求項8または9に記載の方法。
請求項11
工程b)が、第一および第二の面の両方にコーティング組成物の層を形成する工程を含む、請求項8から10のいずれかに記載の方法。
請求項12
前記アルカリ金属シリケートがカリウムシリケートである、請求項8から11のいずれかに記載の方法。
請求項13
前記湿潤剤がポリエーテル変性ポリシロキサン界面活性剤である、請求項8から12のいずれかに記載の方法。
請求項14
前記親水性防曇剤が、20000ダルトンを超えない分子量を有する、請求項8から13のいずれかに記載の方法。
請求項15
前記親水性防曇剤が、3つ以上のポリオキシエチレン鎖を有する化合物を含む、請求項8から14のいずれかに記載の方法。
請求項16
前記アルカリ金属シリケートがカリウムシリケートであり、前記湿潤剤がポリエーテル変性ポリシロキサン界面活性剤であり、および前記親水性防曇剤が3つ以上のポリオキシエチレン鎖を有する、20000ダルトンを超えない分子量を有する化合物を含む、請求項8から15のいずれかに記載の方法。
請求項17
その表面に、アルカリ金属シリケート、湿潤剤、および親水性防曇剤を含むコーティング組成物を有する、ポリマーまたはガラス物質。
請求項18
水性希釈剤中に、アルカリ金属シリケート、湿潤剤、および親水性防曇剤を含む組成物の分散体を含む、処方。
請求項19
アルカリ金属シリケート、湿潤剤、および親水性防曇剤を含むフィルム。
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