专利摘要:
本発明は、新規な1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノニルオキサジアゾリル誘導体のN−オキシド、及び医薬組成物の製造におけるそれらの使用に関する。本発明の化合物は、ニコチン性アセチルコリン受容体のコリン作動性リガンドであることが分かる。薬理学的特性によって、本発明の化合物は、中枢神経系(CNS)、末梢神経系(PNS)のコリン作動系に関連する疾患又は障害、平滑筋収縮に関連する疾患又は障害、内分泌疾患又は障害、神経変性に関連する疾患又は障害、炎症に関連する疾患又は障害、疼痛、及び化学物質の乱用の中断によって起こる離脱症状などの多様な疾患又は障害の治療のために有用であり得る。
公开号:JP2011513459A
申请号:JP2010550158
申请日:2009-03-09
公开日:2011-04-28
发明作者:クリストファーセン、エヴァ、ダム;ティマーマン、ダニエル、ビー.;ニールセン、エルセベット、エステルガード;ペーターズ、ダン
申请人:ノイロサーチ アクティーゼルスカブ;
IPC主号:C07D471-08
专利说明:

[0001] 本発明は、新規な1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノニルオキサジアゾリル誘導体のN−オキシド、及び医薬組成物の製造におけるそれらの使用に関する。本発明の化合物は、ニコチン性アセチルコリン受容体のコリン作動性リガンドであることが分かる。]
[0002] 薬理学的特性によって、本発明の化合物は、中枢神経系(CNS)、末梢神経系(PNS)のコリン作動系に関連する疾患又は障害、平滑筋収縮に関連する疾患又は障害、内分泌疾患又は障害、神経変性に関連する疾患又は障害、炎症に関連する疾患又は障害、疼痛、及び化学物質の乱用の中断によって起こる離脱症状などの多様な疾患又は障害の治療のために有用であり得る。]
背景技術

[0003] 内在性コリン作動性神経伝達物質であるアセチルコリンは、二種類のコリン作動性受容体、すなわちムスカリン性アセチルコリン受容体(mAChR)及びニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)を通じて、その生物学的効果を発揮する。]
[0004] ムスカリン性アセチルコリン受容体が、記憶及び認知にとって重要な脳の領域において、ニコチン性アセチルコリン受容体より量的に優勢であることは十分に確立しているので、記憶に関連する障害の治療のための薬剤の開発を目的とする多くの研究は、ムスカリン性アセチルコリン受容体モジュレーターの合成に焦点を当ててきた。]
[0005] しかし、最近、nAChRモジュレーターの開発に対する関心が起きている。いくつかの疾患、すなわちアルツハイマー型老年性認知症、血管性認知症、及びアルコール依存症に直接関連する器質性脳障害疾患に起因する認知機能不全は、コリン作動系の変性に関連している。実際、いくつかのCNS障害は、コリン性欠乏、ドーパミン性欠乏、アドレナリン性欠乏、又はセロトニン性欠乏に起因している可能性がある。]
[0006] WO2007/138038は、ニコチン性受容体のモジュレーターとして有用な1,4−ジアザビシクロアルカン誘導体を記載している。しかし、本発明の1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノニルオキサジアゾリル誘導体のN−オキシドは記載されていない。]
発明が解決しようとする課題

[0007] 本発明は、コリン作動性受容体に関連する疾患又は障害の治療のために有用である、新規なニコチン性受容体のモジュレーターの提供を対象とする。]
課題を解決するための手段

[0008] 薬理学的特性によって、本発明の化合物は、中枢神経系(CNS)、末梢神経系(PNS)のコリン作動系に関連する疾患又は障害、平滑筋収縮に関連する疾患又は障害、内分泌疾患又は障害、神経変性に関連する疾患又は障害、炎症に関連する疾患又は障害、疼痛、及び化学物質の乱用の中断によって起こる離脱症状などの多様な疾患又は障害の治療のために有用であり得る。]
[0009] 本発明の化合物はまた、様々な診断法における診断ツール又はモニタリング剤として、及び特に生体内受容体画像法(神経画像法)にとって、有用である可能性があり、本発明の化合物は、標識形態又は非標識形態で使用されることができる。]
[0010] 第一の態様において、本発明は、式Iの新規な1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノニルオキサジアゾリル誘導体のN−オキシド




又は薬学的に許容されるその塩を提供する[式中、
Arはフェニル基を表し、そのフェニルは、メチレンジオキシ又はエチレンジオキシで置換されている]。]
[0011] 第二の態様において、本発明は、少なくとも1種の薬学的に許容される担体又は希釈剤と一緒に、本発明の治療有効量の1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノニルオキサジアゾリル誘導体のN−オキシド又は薬学的に許容されるその付加塩又はそのプロドラッグを含む、医薬組成物を提供する。]
[0012] さらなる態様において、本発明は、コリン作動性受容体の調節に応答性である、ヒトを含む哺乳動物の疾患又は障害又は状態の治療、予防又は軽減のための医薬組成物/薬剤の製造のための、本発明の1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノニルオキサジアゾリル誘導体のN−オキシド又は薬学的に許容されるその付加塩の使用に関する。]
[0013] 最後の態様において、本発明は、コリン作動性受容体の調節に応答性である、ヒトを含む動物生体の疾患、障害又は状態の治療、予防又は軽減の方法を提供し、その方法は、本発明の治療有効量の1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノニルオキサジアゾリル誘導体のN−オキシドを、それを必要とするかかる動物生体に投与するステップを含む。]
[0014] 本発明のその他の目的は、以下の詳細な記載及び実施例から、当業者にとって明白であろう。]
[0015] 1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノニルオキサジアゾリル誘導体
第一の態様において、新規な1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノニルオキサジアゾリル誘導体のN−オキシドが提供される。本発明の1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノニルオキサジアゾリル誘導体のN−オキシドは、一般式I




によって表され得る、又は薬学的に許容されるその塩であり得る[式中、Arはフェニル基を表し、そのフェニルは、メチレンジオキシ又はエチレンジオキシで置換されている]。]
[0016] より好ましい実施形態において、本発明の1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノニルオキサジアゾリル誘導体のN−オキシドは、式Iの化合物又は薬学的に許容されるその塩であり、式中のArはメチレンジオキシで置換されているフェニル基を表す。]
[0017] 別のより好ましい実施形態において、本発明の1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノニルオキサジアゾリル誘導体のN−オキシドは、式Iの化合物又は薬学的に許容されるその塩であり、式中のArはエチレンジオキシで置換されているフェニル基を表す。]
[0018] 最も好ましい実施形態において、本発明の1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノニルオキサジアゾリル誘導体のN−オキシドは、
4−(5−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イル)−1,4−ジアザビシクロ[3.2.2]−ノナン−1−オキシド
又は薬学的に許容されるその塩である。]
[0019] 本明細書に記載されている2つ以上の実施例のいかなる組合わせも、本発明の範囲内にあると見なされる。]
[0020] 薬学的に許容される塩
本発明の1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノニルオキサジアゾリル誘導体のN−オキシドは、意図される投与法に適するいかなる形態において提供されてもよい。適切な形態としては、薬学的に(すなわち生理学的に)許容される塩、及び本発明の化合物のプレドラッグ又はプロドラッグの形態が挙げられる。]
[0021] 薬学的に許容される付加塩の例としては、塩酸に由来する塩酸塩、臭化水素酸に由来する臭化水素酸塩、硝酸に由来する硝酸塩、過塩素酸に由来する過塩素酸塩、リン酸に由来するリン酸塩、硫酸に由来する硫酸塩、ギ酸に由来するギ酸塩、酢酸に由来する酢酸塩、アコニット酸に由来するアコネート(aconate)、アスコルビン酸に由来するアスコルビン酸塩、ベンゼンスルホン酸に由来するベンゼンスルホン酸塩、安息香酸に由来する安息香酸塩、桂皮酸に由来する桂皮酸塩、クエン酸に由来するクエン酸塩、エンボン酸に由来するエンボン酸塩、エナント酸に由来するエナント酸塩、フマル酸に由来するフマル酸塩、グルタミン酸に由来するグルタミン酸塩、グリコール酸に由来するグリコール酸塩、乳酸に由来する乳酸塩、マレイン酸に由来するマレイン酸塩、マロン酸に由来するマロン酸塩、マンデール酸に由来するマンデール酸塩、メタンスルホン酸に由来するメタンスルホン酸塩、ナフタレン−2−スルホン酸に由来するナフタレン−2−スルホン酸塩、フタル酸に由来するフタル酸塩、サリチル酸に由来するサリチル酸塩、ソルビン酸に由来するソルビン酸塩、ステアリン酸に由来するステアリン酸塩、コハク酸に由来するコハク酸塩、酒石酸に由来する酒石酸塩、p−トルエンスルホン酸に由来するp−トルエンスルホン酸塩等などの、非毒性の無機酸及び有機酸の付加塩が挙げられるが、これらに限定されない。かかる塩は、当技術分野において、よく知られ、記載されている方法によって形成されることができる。]
[0022] 薬学的に許容されると見なされない可能性のあるシュウ酸などのその他の酸は、本発明の1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノニルオキサジアゾリル誘導体、及びその薬学的に許容される酸付加塩の取得における中間体として有用な塩の調製において、有用であり得る。]
[0023] 本発明の1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノニルオキサジアゾリル誘導体の薬学的に許容される陽イオン性塩の例としては、陰イオン性基を含む本発明の化合物のナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、亜鉛塩、アルミニウム塩、リチウム塩、コリン塩、リシン塩、及びアンモニウム塩等が挙げられるが、これらに限定されない。かかる陽イオン性塩は、当技術分野において、よく知られ、記載されている方法によって形成されることができる。]
[0024] 薬学的に許容される付加塩のさらなる例としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、リン酸塩、硫酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、アコネート(aconate)、アスコルビン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、桂皮酸塩、クエン酸塩、エンボン酸塩、エナント酸塩、フマル酸塩、グルタミン酸塩、グリコール酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、マロン酸塩、マンデール酸塩、メタンスルホン酸塩、由来するナフタレン−2−スルホン酸塩、フタル酸塩、サリチル酸塩、ソルビン酸塩、ステアリン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等などの、非毒性の無機酸及び有機酸の付加塩が挙げられるが、これらに限定されない。]
[0025] 本発明の1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノニルオキサジアゾリル誘導体の金属塩としては、カルボキシ基を含む本発明の化合物のナトリウム塩などのアルカリ金属塩が挙げられる。]
[0026] 本発明の文脈において、N−含有化合物の「オニウム塩」もまた、薬学的に許容される塩として考えられる。好ましい「オニウム塩」としては、アルキル−オニウム塩、シクロアルキル−オニウム塩、及びシクロアルキルアルキル−オニウム塩が挙げられる。]
[0027] 標識化合物
本発明の化合物は、標識形態又は非標識形態で使用されることができる。本発明の文脈において、標識化合物は、自然界において一般に見られる原子質量又は質量数と異なる原子質量又は質量数を有する原子と置換する、1個又は複数の原子を有する。標識化によって、前記化合物を容易に定量的に検出できる。]
[0028] 本発明の標識化合物は、様々な診断法における診断ツール、放射性トレーサー、又はモニタリング剤として、及び生体内受容体画像法にとって、有用であり得る。]
[0029] 本発明の標識異性体は、好ましくは、標識として少なくとも1個の放射性核種を有する。陽電子放出放射性核種は、全て使用に適応である。本発明の文脈において、放射性核種は、好ましくは、2H(重水素)、3H(トリチウム)、13C、14C、131I、125I、123I、及び18Fから選択される。]
[0030] 本発明の標識異性体を検出する物理的方法は、位置(Position)放出断層撮影法(PET)、単一光子イメージング(Imaging)コンピュータ断層撮影法(SPECT)、磁気共鳴分光法(MRS)、磁気共鳴画像法(MRI)、及びコンピュータ体軸レントゲン断層撮影法(CAT)、並びにそれらの組合わせから選択されることができる。]
[0031] 1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノニルオキサジアゾリル誘導体の製造方法
本発明の1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノニルオキサジアゾリル誘導体のN−オキシドは、化学合成のための従来の方法、例えば実施例において記載されている方法によって調製されることができる。本出願において記載されている方法のための出発物質は、既知であり、又は市販の化学製品から従来の方法によって容易に調製され得る。]
[0032] また、本発明の1つの化合物は、従来の方法を使用して、本発明の別の化合物に変換され得る。]
[0033] 本明細書に記載されている反応の最終生成物は、従来の技術、例えば、抽出、結晶化、蒸留、クロマトグラフィー等によって、単離されることができる。]
[0034] 生物活性
本発明は、コリン作動性受容体、特にニコチン性アセチルコリン受容体(nAChR)に関連する疾患又は障害の治療のために有用である、ニコチン性受容体の新規なリガンド及びモジュレーターの提供を対象とする。本発明の好ましい化合物は、明白なニコチン性アセチルコリンα7受容体サブタイプ選択性を示し、有望な生体内特性を示す。]
[0035] 薬理学的特性によって、本発明の化合物は、CNS関連疾患、PNS関連疾患、平滑筋収縮に関連する疾患、内分泌障害、神経変性に関連する疾患、炎症に関連する疾患、疼痛、及び化学物質の乱用の中断によって起こる離脱症状などの多様な疾患又は状態の治療のために有用であり得る。]
[0036] 好ましい実施形態において、本発明の化合物は、認知障害、学習障害、記憶障害及び機能不全、ダウン症候群、アルツハイマー病、注意欠陥、注意欠陥多動性障害(ADHD)、トゥレット症候群、精神障害、鬱病、双極性障害、躁病、躁鬱病、統合失調症、統合失調症に関連する認知障害若しくは注意欠陥、強迫神経症(OCD)、パニック障害、神経性拒食症及び過食症及び肥満などの摂食障害、ナルコレプシー、侵害受容、AIDS認知症、老年性認知症、自閉症、パーキンソン病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症、不安、非OCD不安障害、痙攣性疾患、てんかん、神経変性疾患、一過性無酸素症、誘発性神経変性、ニューロパシー、糖尿病性ニューロパシー、末梢失読症、遅発性ジスキネジア、運動過剰症、軽度の疼痛、中程度若しくは激しい疼痛、急性、慢性若しくは反復性の疼痛、片頭痛によって起こる疼痛、術後痛、幻肢痛、炎症性疼痛、神経障害性疼痛、慢性頭痛、中心性疼痛、糖尿病性ニューロパシーに関連する、治療後神経痛に関連する、若しくは末梢神経損傷に関連する疼痛、過食症、外傷後症候群、対人恐怖症、睡眠障害、偽認知症、ガンザー症候群、月経前症候群、黄体期後期症候群、線維筋痛、慢性疲労症候群、無言症、抜毛癖、時差ぼけ、不整脈、平滑筋収縮、狭心症、早期分娩、下痢、喘息、遅発性ジスキネジア、運動過剰症、早漏症、勃起困難、高血圧、炎症性疾患、炎症性皮膚疾患、にきび、酒さ、クローン病、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、下痢、又はタバコなどのニコチン含有製品、ヘロイン、コカイン及びモルヒネなどのオピオイド、ベンゾジアゼピン及びベンゾジアゼピン様薬物、並びにアルコールを含む常習性薬物の使用の中断によって起こる離脱症状の治療、予防又は軽減のために有用であり得る。]
[0037] より好ましい実施形態において、本発明の化合物は、疼痛、すなわち軽度又は中程度又は激しい疼痛、急性、慢性又は反復性の疼痛、片頭痛によって起こる疼痛、術後痛、幻肢痛、炎症性疼痛、神経障害性疼痛、慢性頭痛、中心性疼痛、糖尿病性ニューロパシーに関連する、治療後神経痛に関連する、又は末梢神経損傷に関連する疼痛の治療、予防又は軽減のために有用であり得る。]
[0038] さらにより好ましい実施形態において、本発明の化合物は、平滑筋収縮に関連する疾患、障害若しくは状態、すなわち痙攣性疾患、狭心症、早期分娩、痙攣、下痢、喘息、てんかん、遅発性ジスキネジア、運動過剰症、早漏症、又は勃起困難の治療、予防又は軽減のために有用であり得る。]
[0039] さらに好ましい実施形態において、本発明の化合物は、神経変性疾患、一過性無酸素症、又は誘発性神経変性の治療、予防又は軽減のために有用であり得る。]
[0040] さらにより好ましい実施形態において、本発明の化合物は、炎症性疾患、炎症性皮膚疾患、にきび、酒さ、クローン病、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、又は下痢の治療、予防又は軽減のために有用であり得る。]
[0041] さらに好ましい実施形態において、本発明の化合物は、糖尿病性ニューロパシー、統合失調症、統合失調症に関連する認知障害若しくは注意欠陥、又は鬱病の治療、予防又は軽減のために有用であり得る。]
[0042] 最後に、本発明の化合物は、常習性薬物の使用の中断によって起こる離脱症状の治療のために有用であり得る。かかる常習性薬物としては、タバコなどのニコチン含有製品、ヘロイン、コカイン及びモルヒネなどのオピオイド、ベンゾジアゼピン、ベンゾジアゼピン様薬物、並びにアルコールが挙げられる。常習性薬物からの離脱は、一般に、不安及び欲求不満、怒り、不安、集中困難、焦燥感、心拍数の減少、並びに食欲増加及び体重増を特徴とする外傷的体験である。]
[0043] この文脈において、「治療」は、常習性薬物の自発的な摂取量の低下という結果をもたらす治療ばかりでなく、離脱症状及び禁断の治療、予防、予防薬、並びに軽減も包含する。]
[0044] 別の態様において、本発明の化合物は、診断薬として、例えば様々な組織におけるニコチン性受容体の同定及び局在化のために、使用される。]
[0045] 医薬品有効成分(API)の適切な投与量は、1日に付きAPI約0.1から約1000mg、より好ましくは1日に付きAPI約10から約500mg、最も好ましくは1日に付きAPI約30から約100mgの範囲内であるが、正確な投与の方法、APIが投与される形態、考えられる適応症、患者及び特に治療する患者の体重、さらに担当医又は担当獣医の好み及び経験に依ると、現在考えられている。]
[0046] 本発明の好ましい化合物は、サブミクロモル及びミクロモルの範囲での、すなわち1未満から約100μMの生物活性を示す。]
[0047] 医薬組成物
別の態様において、本発明は、本発明の治療有効量の1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノニルオキサジアゾリル誘導体のN−オキシドを含む、新規な医薬組成物を提供する。]
[0048] 治療に使用するための本発明の1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノニルオキサジアゾリル誘導体は、粗化合物の形態で投与され得る一方で、1種又は複数のアジュバント、賦形剤、担体、緩衝剤、希釈剤、及び/又はその他の通例の医薬補助剤と一緒に、医薬組成物中に、場合によって生理学的に許容される塩の形態で、有効成分を導入することが好ましい。]
[0049] 好ましい実施形態において、本発明は、1種又は複数の薬学的に許容されるそのための担体、並びに、場合によって当技術分野において知られ使用されるその他の治療及び/又は予防薬の成分と一緒に、本発明の1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノニルオキサジアゾリル誘導体又は薬学的に許容されるその塩若しくは誘導体を含む医薬組成物を提供する。担体(単数又は複数)は、配合物のその他の成分と両立し、その受容体にとって有害ではないという意味において、「許容され」なければならない。]
[0050] 本発明の医薬組成物は、所望の治療法に適したいかなる好都合な経路によっても投与されることができる。好ましい投与経路としては、経口投与、特に錠剤、カプセル、糖衣錠、粉末、又は液体の形態で、及び、非経口投与、特に皮膚注射、皮下注射、筋肉注射、又は静脈注射が挙げられる。本発明の医薬組成物は、当業者によって、所望の配合物に適した標準方法及び従来の技術を使用して、製造することができる。望まれる場合、有効成分の徐放を行うのに適合する組成物を使用してよい。]
[0051] 本発明の医薬組成物は、経口、直腸、気管支、経鼻、肺、局所(頬側及び舌下を含む)、経皮、膣内、又は非経口(皮膚、皮下、筋肉内、腹腔内、静脈内、動脈内、脳内、眼内の、注射若しくは点滴を含む)投与に適切な組成物であり得るか、又は、粉末及び液体エアロゾル投与を含む吸入若しくは吹送による投与、又は徐放性製剤による投与に適切な形態での組成物であり得る。徐放性製剤の適切な例は、本発明の化合物を含む固体疎水性ポリマーの半透性マトリックスを含み、マトリックスは、例えばフィルム又はマイクロカプセルの成形品の形態であってよい。]
[0052] 従来のアジュバント、担体、又は希釈剤と一緒に、本発明の1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノニルオキサジアゾリル誘導体は、医薬組成物の形態中及びその単位剤形中に、このように入れられてよい。かかる形態としては、固体、特に錠剤、充填カプセル、粉末、及びペレットの形態、並びに液体、特に水性又は非水性溶液、懸濁液、乳濁液、エリキシル剤、及び同一物充填カプセル、経口用の全て、直腸投与のための座薬、並びに非経口用の滅菌注射剤が挙げられる。かかる医薬組成物及びその単位剤形は、追加の活性化合物若しくは有効成分とともに、又はそれらなしに、従来の割合で従来の成分を含んでよく、かかる単位剤形は、所望の使用される1日の投用量の範囲に釣り合った、いかなる適切な有効量の有効成分を含んでもよい。]
[0053] 本発明の1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノニルオキサジアゾリル誘導体は、広範な種類の経口及び非経口剤形で投与できる。以下の剤形は、有効成分として、本発明の化合物又は本発明の化合物の薬学的に許容される塩のどちらかを含んでよいことは、当業者にとって明白であろう。]
[0054] 本発明の1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノニルオキサジアゾリル誘導体から医薬組成物を調製するために、薬学的に許容される担体は、固体又は液体のどちらかであり得る。固体の製剤としては、粉末、錠剤、丸薬、カプセル、カシェ剤、座薬、及び分散性顆粒が挙げられる。固体担体は、希釈剤、香味料、溶解剤、潤滑剤、縣濁剤、結合剤、保存料、錠剤崩壊剤、又は封入材料としても働き得る1種又は複数の物質であり得る。]
[0055] 粉末において、担体は、微細に分割された有効成分との混合物中にある、微細に分割された固体である。]
[0056] 錠剤において、有効成分を、適切な割合で必要な結合能力を有する担体と混合し、所望の形及びサイズに圧縮する。]
[0057] 粉末及び錠剤は、好ましくは、有効成分を5又は10から約70%含む。適切な担体は、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、滑石、糖、乳糖、ペクチン、デキストリン、デンプン、ゼラチン、トラガント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、低融点ワックス、カカオバター等である。用語「製剤」は、担体を有する又は担体を有さない有効成分が、担体によって包囲されているカプセルを提供する、担体としての封入材料を有する活性化合物の配合物を含むことが意図され、担体はこのようにして有効成分と結合している。同様に、カシェ剤及びロゼンジが含まれる。錠剤、粉末、カプセル、丸薬、カシェ剤、及びロゼンジは、経口投与にとって適切な固体として使用できる。]
[0058] 座薬の調製のために、脂肪酸グリセリド又はカカオバターの混合物などの低融点ワックスを最初に溶解し、その中で、撹拌によって、有効成分を均質に分散する。次に、溶解した均質な混合物を、都合のよいサイズの型に注ぎ込み、放冷し、それによって凝固させる。]
[0059] 膣内投与にとって適切な組成物は、有効成分に加えて、当技術分野において適切であると知られている担体を含む、ペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、泡剤、また噴霧剤として提供されることができる。]
[0060] 液体製剤としては、溶液、懸濁液、乳濁液、例えば水又は水−プロピレングリコール溶液が挙げられる。例えば、非経口注射液製剤は、ポリエチレングリコール水溶液中で、溶液として配合することができる。]
[0061] 本発明による1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノニルオキサジアゾリル誘導体は、非経口投与のために(例えば注射によって、例えば急速静注又は連続点滴によって)、このようにして配合されてよく、アンプル、事前封入注射器、少量点滴での単位投与形態で、又は添加された保存料を有する多数回投与容器で提供されることができる。組成物は、油性又は水性媒体の懸濁液、溶液、又は乳濁液などの形態をとってよく、懸濁剤、安定剤、及び/又は分散剤などの配合剤を含んでよい。代替方法として、有効成分は、使用前は、適切な媒体、例えば滅菌の発熱物質を含まない水と形成するために、滅菌固体の無菌単離又は溶液からの凍結乾燥によって得られる粉末形態であってよい。]
[0062] 経口使用に適した水溶液は、水に有効成分を溶解し、所望の通り、適切な着色剤、香味料、安定剤、及び増粘剤を添加することによって調製できる。]
[0063] 経口使用に適した水性懸濁液は、天然ゴム若しくは合成ゴム、樹脂、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、又はその他のよく知られた懸濁剤などの粘性材料とともに、水に微細に分割された有効成分を分散することによって作成し得る。]
[0064] 経口投与のため、使用の直前に、液体製剤へ変換することを意図された固体製剤もまた、含まれる。かかる液体としては、溶液、懸濁液、及び乳濁液が挙げられる。有効成分に加えて、かかる製剤は、着色剤、香味料、安定剤、緩衝剤、人口甘味料及び天然甘味料、分散剤、増粘剤、可溶化剤等を含んでよい。]
[0065] 表皮への局所投与のために、本発明の1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノニルオキサジアゾリル誘導体は、軟膏、クリーム、若しくはローションとして、又は経皮貼布として配合されることができる。軟膏及びクリームは、例えば、適切な増粘剤及び/又はゲル化剤に加えて、水性又は油性ベースで配合されることができる。ローションは水性又は油性ベースで配合されてよく、一般に、1種又は複数の乳化剤、安定剤、分散剤、懸濁剤、増粘剤、又は着色剤も含む。]
[0066] 口の中への局所投与に適する組成物としては、風味付けされたベース、一般にショ糖及びアカシアゴム又はトラガント中に有効薬剤を含むロゼンジ、ゼラチン及びグリセリン又はショ糖及びアカシアゴムなどの不活性ベース中に有効成分を含むトローチ、並びに適切な液体担体中に有効成分を含む口腔洗浄薬が挙げられる。]
[0067] 溶液又は懸濁液は、従来の手段によって、例えば点滴器、ピペット、又は噴霧器によって鼻腔へ直接適用される。組成物は、一回又は多数回投与形態で提供されることができる。]
[0068] 呼吸器への投与もまた、有効成分がクロロフルオロカーボン(CFC)、例えばジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、又はジクロロテトラフルオロエタン、二酸化炭素、又はその他の適切な気体などの適切な噴霧剤とともに、加圧パックで提供されるエアロゾル製剤によって達成され得る。エアロゾルがまた、レシチンなどの界面活性剤を含むことも、好都合である。薬剤の用量は、定量弁の提供によって、制御されることができる。]
[0069] 代替方法として、有効成分は、乾燥粉末の形態で、例えば乳糖、デンプン、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのデンプン誘導体、及びポリビニルピロリドン(PVP)などの適切な粉末ベース中の化合物の混合粉体の形態で、提供されることができる。好都合なことに、粉末担体は、鼻腔内でゲルを形成する。粉末組成物は、粉末が吸入器によって投与され得る、例えばゼラチンの例えばカプセル若しくはカートリッジ、又はブリスター包装などの単位投与形態で提供されることができる。]
[0070] 鼻腔内組成物を含む呼吸器への投与を意図した組成物において、本化合物は、一般に、例えば、ほぼ5ミクロン以下程度の小型の粒子サイズを有する。かかる粒子サイズは、当技術分野において既知の手段、例えば微粒子化によって取得され得る。]
[0071] 望まれる場合、有効成分を徐放させるのに適応させた組成物が使用されることができる。]
[0072] 医薬製剤は、好ましくは、単位剤形である。かかる剤形において、前記製剤は、適切な量の有効成分を含む単位用量に細分される。単位剤形は包装された製剤、すなわち包装された錠剤、カプセル、及び小瓶又はアンプル中の粉末などの、製剤の分別された量を有する包装であり得る。また、単位剤形は、カプセル、錠剤、カシェ剤、又はロゼンジそれ自体であり得るか、又は、適切な数のこれらのいずれかを包装した形態であり得る。]
[0073] 経口投与のための錠剤又はカプセル、及び静脈内投与及び持続点滴のための液体は、好ましい組成物である。]
[0074] 配合及び投与に関する技術のさらなる詳細は、Remington’s Pharmaceutical Sciences(Maack Publishing Co.、Easton、PA)の最新版に見ることができる。]
[0075] 治療に有効な用量とは、症候又は状態を回復させる、その有効成分の量を指す。治療有効性及び毒性、例えばED50及びLD50は、細胞培養又は実験動物において、標準の薬理学的手法によって測定され得る。治療効果と毒性効果との間の用量比は、治療指数であり、LD50/ED50の比率によって表され得る。大きな治療指数を示す医薬組成物が、好ましい。]
[0076] 投与される用量は、当然のことながら、投与経路、剤形、及び投与計画、並びに所望の結果ばかりでなく、治療される個人の年齢、体重及び状態に注意深く適合させなければならず、正確な投用量は、当然のことながら、開業医師によって決定されるべきである。]
[0077] 実際の投用量は、治療される疾患の性質及び重症度に依り、医師の裁量の範囲内であり、所望の治療効果を生むための本発明の特定の状況に対する投用量の滴定によって、多様であり得る。しかし、個々の用量に付き有効成分約0.1から約500mg、好ましくは約1から約100mg、最も好ましくは約1から約10mgを含む医薬組成物が、治療法に適切であると、現在考えられている。]
[0078] 有効成分は、1日に付き1回又は数回の服用で投与されることができる。一定の例において、0.1μg/kg i.v.及び1μg/kg p.o.ほどの少ない投用量で、満足な結果を得ることができる。投与量の範囲の上限は、約10mg/kg i.v.及び100mg/kg p.o.であると現在考えられている。好ましい範囲は、約0.1μg/kgから約10mg/kg/1日 i.v.及び約1μg/kgから約100mg/kg/1日 p.o.である。]
[0079] 治療の方法
本発明の1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノニルオキサジアゾリル誘導体は、貴重なニコチン性であり、従ってnAChRモジュレーターの作用に応答性である様々な障害ばかりでなく、コリン作動性機能不全を含む様々な病気の治療のために有用である。]
[0080] 別の態様において、本発明は、コリン作動性受容体の調節に対して応答性である、ヒトを含む動物生体の疾患、障害又は状態の治療、予防又は軽減の方法を提供し、その方法は、本発明の有効量の1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノニルオキサジアゾリル誘導体を、それを必要とするヒトを含む、かかる動物生体に投与するステップを含む。]
[0081] 好ましい実施形態において、疾患、障害又は状態は、中枢神経系に関する。]
[0082] 本発明に従って考えられる好ましい医療適応症は、上述の通りである。]
[0083] 適切な投与量の範囲は、通常通り、正確な投与の方法、投与される形態、投与が指示される適応症、治療する患者、治療する患者の体重、さらに、担当医又は担当獣医の好み及び経験に依り、1日に付き0.1から1000ミリグラム、好ましくは1日に付き10から500ミリグラム、より好ましくは1日に付き30から100ミリグラムの範囲内であると、現在考えられている。]
[0084] 本発明は、以下の実施例を参照して、さらに例証され、その実施例は、いかなる方法においても、請求されている本発明の範囲を限定することを意図しない。]
[0085] (例1)
調製例
窒素下及び無水溶媒中において、気体感受性の試薬又は中間体に関わるあらゆる反応を行った。検査手順において、乾燥剤として硫酸マグネシウムを使用し、減圧下で溶媒を蒸発させた。]
[0086] 4−(5−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イル)−1,4−ジアザビシクロ[3.2.2]−ノナン−1−オキシド
(化合物1)
エタノール(10ml、99%)中に、4−(5−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イル)−1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノナン(1.0g、3.2mmol)を溶解した。液滴で、過酸化水素(10ml、31.82mmol、30重量%)を添加し、室温で15時間撹拌した。沈殿生成物を濾過し、エタノールで洗浄した。減圧下で15時間、前記生成物を乾燥した。収量0.50g(48%)。[M+H]+のLC−ESI−HRMSは、331.1391Da.計算値331.140631Da、偏差−4.6ppmを示す。]
[0087] 4−(5−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イル)−1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノナンフマル酸塩(中間化合物)
1,4−ジアザビシクロ[3.2.2]ノナン(6.36g、50.4mmol)、2−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル−5−ベンジルスルファニル[1,3,4]オキサジアゾール(15.0g、48.0mmol)、DMF(20ml)、及びN,N−ジイソプロピルエチルアミン(13.0g、100.8mmol)を、100℃で20時間撹拌した。溶媒として、クロロホルム、10%メタノール、及び1%アンモニア水を有するシリカゲルクロマトグラフィーで、粗生成物(7.9g)を得た。溶媒として、クロロホルム、10%メタノール、及び1%アンモニア水を有するシリカゲルクロマトグラフィーを反復し、無定形の固体としての生成物を得た。収量4.4g(29%)。フマル酸で飽和したジエチルエーテルとメタノールの混合物(9:1)を添加することによって、対応する塩を取得した。イソプロパノールから、生成物フマル酸塩を再結晶した。遊離塩基からの収量3.2g(61%)。[M+H]+のLC−ESI−HRMSは、315.1463Da.計算値315.145716Da、偏差1.9ppmを示す。]
[0088] 2−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル−5−ベンジルスルファニル−[1,3,4]オキサジアゾール(中間化合物)
時間5分をかけて、ベンジルブロミド(20.2g、118.1mmol)を、5−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−チオール(25g、112.5mmol)とトリエチルアミン(22.8g、225mmol)とエタノール(200ml、99%)の混合物に添加した。反応混合物を、室温で2時間撹拌した。水酸化ナトリウム水溶液(150ml、1M)及び水(100ml)を添加し、続いて濾過した。生成物を、固体として単離した。収量31.0g(94%)。]
[0089] 5−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−チオール(中間化合物)
ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−カルボン酸ヒドラジド(45.8g、254mmol)を、水酸化カリウム(15.7g、280mmol)とメタノール(350ml)の混合物に添加した。室温で30分間、撹拌した。二硫化炭素(38.7g、508mmol)を添加した。混合物を、還流で20時間撹拌し、続いてさらに二硫化炭素(12.7g、167mmol)を添加し、還流で4時間撹拌した。水(300ml)を添加し、過剰の二硫化炭素及びメタノールを蒸発させた。濃塩酸を添加して、前記水性懸濁液をpH3〜4に酸性化した。生成物を沈殿させ、濾過し、水(50ml)で洗浄した。黄色の粉末として、収量53.5g(95%)。]
[0090] ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−カルボン酸ヒドラジド(中間化合物)
ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−カルボン酸(42.7g、257.0mmol)と塩化チオニル(163g、1.36mol)の混合物を、65℃で6日間撹拌した。ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−塩化カルボニルの混合物を蒸発させ、テトラヒドロフラン(200ml)に溶解し、−25℃で、ヒドラジン一水和物(154.4g、3.08mol)とテトラヒドロフラン(250ml)の混合物に添加し、続いて−25℃で0.5時間撹拌した。水(200ml)を添加し、続いて濾過した。濾過によって、固形物(35.0g)を単離し、酢酸エチルでの濾液の抽出によって、さらなる固形物(10.8g)を単離し、続いて乾燥及び蒸発させた。収量45.8g(99%)。]
[0091] (例2)
海馬膜における3H−α−ブンガロトキシン結合の生体外抑制
この例において、ニコチン性受容体のα7−サブタイプへの結合のための本発明の化合物の親和性が、測定される。]
[0092] α−ブンガロトキシンは、コブラ科(Elapidae)のヘビであるアマガサヘビ属タイワンアマガサ(Bungarus multicinctus)の毒液から単離されたペプチドである。α−ブンガロトキシンは、神経細胞及び神経筋のニコチン性受容体に対し高い親和性を有し、その受容体において、強力な拮抗剤として作用する。]
[0093] 3H−α−ブンガロトキシンは、脳内に見られるα7サブユニットアイソフォーム及び神経筋接合部中のα1アイソフォームによって形成される、ニコチン性アセチルコリン受容体を標識する。]
[0094] 組織の準備
注射後の既定の時点で、マウスは頭部切除によって殺処分し、氷上で海馬を迅速に解剖し、1体ごとに組織の重量を測定する。別途指示のない限り、0〜4℃で準備する。Ultra−Turrax破砕機を使用して、0.01%BSA(pH7.5)を含む、NaClを118mM、KClを4.8mM、MgSO4を1.2mM、及びCaCl2を2.5mM含む、氷冷のHepes緩衝剤20mMの75体積中で、10秒間、個々の海馬(1体に付き2つ)を均質化する。組織懸濁液を、結合分析のために使用する。]
[0095] 分析
一定分量500μlの破砕物を、試験溶液25μl及び3H−α−ブンガロトキシン(1nM、最終濃度)25μlに添加し、混合し、37℃で2時間、恒温放置する。(−)−ニコチン(1mM、最終濃度)を使用して、非特異的結合を測定する。恒温放置後、サンプルに、0.05%のPEIを含む氷冷Hepes緩衝剤5mlを添加し、吸引下でWhatman GF/Cガラス線維フィルター(少なくとも1/2時間、0.1%のPEIに前もって浸漬された)上へ直接注ぎ、直後に2×5ml氷冷緩衝剤で洗浄する。]
[0096] 従来の液体シンチレーション測定によって、フィルター上の放射能量を測定する。特異結合は、全結合から非特異的結合を引く。]
[0097] 試験値は、ED50(3H−α−ブンガロトキシンの特異結合を50%まで抑制する検体の用量(mg/kg))として示される。検体の用量3回分を使用して、ED50値が測定される用量反応曲線を決定する。完全な曲線が入手されない場合、ED50値を計算する前に、25〜75%の特異結合の抑制を取得しなければならない。]
実施例

[0098] 下記の表1に、これらの実験結果を示す。
表1
3H−α−ブンガロトキシン結合の抑制]
权利要求:

請求項1
式1によって表される1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノニルオキサジアゾリル誘導体のN−オキシド又は薬学的に許容されるその塩[式中、Arはフェニル基を表し、そのフェニルはメチレンジオキシ又はエチレンジオキシで置換されている]。
請求項2
Arが、メチレンジオキシで置換されているフェニル基を表す、請求項1に記載の1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノニルオキサジアゾリル誘導体のN−オキシド又は薬学的に許容されるその塩。
請求項3
Arが、エチレンジオキシで置換されているフェニル基を表す、請求項1に記載の1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノニルオキサジアゾリル誘導体のN−オキシド又は薬学的に許容されるその塩。
請求項4
4−(5−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル−[1,3,4]オキサジアゾール−2−イル)−1,4−ジアザビシクロ[3.2.2]−ノナン−1−オキシドである、請求項1に記載の1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノニルオキサジアゾリル誘導体のN−オキシド又は薬学的に許容されるその塩。
請求項5
少なくとも1種の薬学的に許容される担体又は希釈剤と一緒に、請求項1から4までのいずれか一項に記載の治療有効量の1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノニルオキサジアゾリル誘導体のN−オキシド又は薬学的に許容されるその付加塩を含む医薬組成物。
請求項6
コリン作動性受容体の調節に応答性である、ヒトを含む哺乳動物の疾患又は障害又は状態の治療、予防又は軽減のための医薬組成物/薬剤の製造のための、請求項1から4までのいずれか一項に記載の1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノニルオキサジアゾリル誘導体のN−オキシド又は薬学的に許容されるその付加塩の使用。
請求項7
疾患、障害又は状態が、認知障害、学習障害、記憶障害及び機能不全、ダウン症候群、アルツハイマー病、注意欠陥、注意欠陥多動性障害(ADHD)、トゥレット症候群、精神障害,鬱病,双極性障害、躁病、躁鬱病、統合失調症、統合失調症に関連する認知障害若しくは注意欠陥、強迫神経症(OCD)、パニック障害、神経性拒食症及び過食症及び肥満などの摂食障害、ナルコレプシー、侵害受容、AIDS認知症、老年性認知症、自閉症、パーキンソン病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症、不安、非OCD不安障害、痙攣性疾患、てんかん、神経変性疾患、一過性無酸素症、誘発性神経変性、ニューロパシー、糖尿病性ニューロパシー、末梢失読症、遅発性ジスキネジア、運動過剰症、軽度の疼痛、中程度若しくは激しい疼痛、急性、慢性若しくは反復性の疼痛、片頭痛によって起こる疼痛、術後痛、幻肢痛、炎症性疼痛、神経障害性疼痛、慢性頭痛、中心性疼痛、糖尿病性ニューロパシーに関連する、治療後神経痛に関連する、若しくは末梢神経損傷に関連する疼痛、過食症、外傷後症候群、対人恐怖症、睡眠障害、偽認知症、ガンザー症候群、月経前症候群、黄体期後期症候群、線維筋痛、慢性疲労症候群、無言症、抜毛癖、時差ぼけ、不整脈、平滑筋収縮、狭心症、早期分娩、下痢、喘息、遅発性ジスキネジア、運動過剰症、早漏症、勃起困難、高血圧、炎症性疾患、炎症性皮膚疾患、にきび、酒さ、クローン病、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、下痢、又はタバコなどのニコチン含有製品、ヘロイン、コカイン及びモルヒネなどのオピオイド、ベンゾジアゼピン及びベンゾジアゼピン様薬物、並びにアルコールを含む常習性薬物の使用の中断によって起こる離脱症状である、請求項6に記載の使用。
請求項8
コリン作動性受容体の調節に応答性である、ヒトを含む動物生体の疾患又は障害又は状態の治療、予防又は軽減の方法であって、請求項1から4までのいずれか一項に記載の治療有効量の1,4−ジアザ−ビシクロ[3.2.2]ノニルオキサジアゾリル誘導体のN−オキシド、又は薬学的に許容されるその付加塩を、それを必要とするかかる動物生体に投与するステップを含む、上記方法。
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