![]() 併用療法
专利摘要:
本発明は、亜鉛およびトリメトプリムを、特に約1:3〜約1:7の重量比で含んでなる組成物、ならびにトリメトプリムと亜鉛および長期間にわたって持続的放出性を有する臨床上有用な組成物を提供する生分解性ポリマーを含んでなる徐放性または持続放出製剤を提供する。 公开号:JP2011513356A 申请号:JP2010549109 申请日:2009-02-27 公开日:2011-04-28 发明作者:マグディ、エル‐ハバル 申请人:マグディ、エル‐ハバルMagdi El−Habbal; IPC主号:A61K33-30
专利说明:
[0001] 上気道のウイルス感染はおそらくヒトにおける最も多い感染である。ピコルナウイルス(最も一般的にはライノウイルス)、コロナウイルス、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)、インフルエンザAおよびB、パラインフルエンザウイルスおよびアデノウイルスをはじめとする多くの病原体が急性ウイルス気道感染(VRTI)に関連している。急性VRTIの臨床症候群は、風邪などの軽度の疾患から重篤なインフルエンザA感染などの重篤な命を脅かし得る症状まで及ぶ。] [0002] VRTIの重要度は測り知れない。生産性の低下および仕事または学校から奪われる時間、医療提供者への訪問、および処方される薬剤の量という点でVRTIに関連するコストは多大である。最近のデータは、米国におけるVRTIの年間総コストは250億ドルであることが示唆されている[Fendrick AM, et al., Value in Health 2001; 4:412]。米国では毎年およそ5億件のVRTIが発生し、8400万人が臨床医を訪れる計算になる[同書]。VRTIの影響に関与するもう1つの重要な因子は不適切な抗生物質の使用である。これが管理コストおよび抗生物質耐性菌の発生率の増加にかなり荷担している。] [0003] さらに、次のインフルエンザパンデミックの可能性のある影響として、米国では、89,000〜207,000人の死者、314,000〜734,000人の入院、1800万〜4200万人の外来患者、2000万〜4700万人の付加的疾患が出ると推計されている(Fendrick AM, 2001)。高リスク患者(人口の15%)が全死者数のおよそ84%を湿るであろう。推計される経済的影響は、商業および社会の混来を除いて7130万〜1億6650USドルである(MeltzerMI, et al., Emerging Infectious Diseases 5:659-671;1999)。] [0004] 現在、予防接種がこのようなパンデミックを防ぎ、コスト節減のために適用されている。経済的に実行可能とするためには60%の受け入れが必要である。それは容易には達成されず、特に2用量のワクチンが必要とされる場合には、ワクチンの有効性に必要な時間内に可能でない場合がある。] [0005] よって、ウイルス疾患の攻撃の際に有効であり、投与が容易で、速効作用があり、短時間で病気を終わらせる処置の必要がある。] [0006] 亜鉛は風邪の処置に使用されている(Turner R B, et al., Clin Infect Dis 2000, 31:1202-1208)。亜鉛は0.05ミリモルの濃度で被験体に存在する場合にウイルス複製に影響を及ぼすが、疾病の発症24時間以内に与えた場合にのみ効果的であると考えられている(George A. Eby. Handbook for Curing the Common Cold, George Eby Research, Austin, Texas USA, 1994, 9-24)。] [0007] トリメトプリムは細菌のジヒドロ葉酸レダクターゼの強力な代謝阻害剤であり、β−ラクタム抗生物質などの頻用される他の抗生物質に対して耐性のある株に対して活性の高い抗菌薬である(M. Fresta et al., Antimicrob. Agents Chemother. 40 (12) 1996, 2865)。トリメトプリムは、DNA形成に不可欠なチミジン合成を遮断し、実質的に細胞膜に変化を引き起こすジヒドロ葉酸レダクターゼの産生を競合的に阻害するピリミジン誘導体である。従って、トリメトプリムは、細胞壁に結合しているウイルスのエンドサイトーシスを損なう候補である。ピリミジンおよびピリミジニル誘導体はウイルス伝達を阻害すると考えられる(E De Clercq, Nature Reviews, December 2006, Vol 5, 1015-1025)。] [0008] 銅、カドミウムおよび亜鉛金属イオンとのトリメトプリム金属錯体は抗菌活性を示すことが報告されている(B. Simo et al., Journal of Inorganic Biochemistry, 81 (2000), 275-283)。とりわけトリメトプリムを含む多数の薬剤を含んでなる製剤が提案されている(例えば、米国特許第6,911,525号および同第6,518,252号、米国特許出願公開番号2004/0071757および20040071757参照)が、トリメトプリム−亜鉛の組合せを具体的に開示しているものは無い。] [0009] 呼吸器系ウイルスは、複製プロセスのためにアミノ酸が提示されるリボソームにおいて複製するRNAウイルスである。このような送達の阻害はウイルス複製の障害をもたらす。不顕的なDNA機能の障害はウイルスに影響を及ぼし、ヒト細胞に影響を及ぼさない。このようなアプローチはウイルス複製を妨げ、処置がより困難になる突然変異株の潜在的発生を克服する(このような併用療法が必要となり得ることをその潜在的副作用とコストとともに報告しているE De Clercq, 2006を参照)。] [0010] これまでに、このような併用療法は報告されていない。] [0011] 短時間のうちに完全に、または部分的にであっても回復を成し遂げるウイルス感染、特に呼吸器系ウイルス感染に対する、簡単に投与され、容易かつ安価に利用できる処置は、患者に健康を取り戻すためだけでなく、日和見感染の機会の増加を抑えるために極めて貴重である。] [0012] よって、本発明の第1の態様では、亜鉛およびトリメトプリムを含んでなる抗ウイルス組成物が提供される。] [0013] 驚くべきことに、亜鉛およびトリメトプリムを含んでなる抗ウイルス組成物は気道の軽度および重度双方のウイルス感染の処置、罹患率および死亡率の低減に極めて有効であり、疾病過程のどの時点で投与しても有効であることが示され、疾病期間の短縮にも有効であることが分かった。この亜鉛およびトリメトプリムの組合せは、パンデミックインフルエンザ感染およびその圧倒的な結果の回避、ならびに伝染病の経済的負担の軽減に有望性を示す。] [0014] 一つの実施態様において、本組成物は亜鉛とトリメトプリムの混合物を含んでなる。] [0015] 本発明の亜鉛およびトリメトプリム組成物は、驚くべきことに、いくつかの異なるタイプのウイルス感染、例えば、ピコルナウイルス(ライノウイルスなど)、コロナウイルス、呼吸器合胞体ウイルス、インフルエンザウイルス(例えば、インフルエンザAおよびB)、パラインフルエンザウイルス、アデノウイルスを含む急性ウイルス気道感染、または心臓、筋肉、肝臓および皮膚の1以上のウイルス感染に対して有効であることが分かっている。当業者には、いくつかのin vivo活性標的部位が存在することが自明である。例えば、上部または下部呼吸器系である気道および肺に加え、本発明のアプローチは心臓、筋肉、肝臓および皮膚などの他の臓器のウイルス感染にも適用可能である。本発明の組成物は、インフルエンザおよびそのサブタイプの終息の遂行および/または疾病期間の短縮に有効であることが分かっている。] [0016] 好ましくは、被験体はヒトまたは哺乳動物、より好ましくはヒトである。本組成物はin vivo被験体において抗ウイルス効果を有する。] [0017] 一つの実施態様では、亜鉛およびトリメトプリムを含んでなる組成物が提供され、亜鉛とトリメトプリムの重量比は約1:3〜約1:7である。] [0018] 別の実施態様では、本組成物は約0.1〜200mgの亜鉛と約50mg〜約1000mgのトリメトプリムとを含んでなる。] [0019] 本組成物は、臨床適応および必要とする被験体に投与される組成物の量に応じた(ただし、亜鉛とトリメトプリムの重量比は約1:3〜約1:7の間に維持)種々の量の亜鉛とトリメトプリムとを含んでなり得る。] [0020] 例えば、亜鉛とトリメトプリムの組成物は、約0.1〜5mg亜鉛:約0.5〜28mgトリメトプリム、または18mg亜鉛:82mgトリメトプリム、または72mg亜鉛:328mgトリメトプリム、または150mg亜鉛:650mgトリメトプリム、または0.18mg亜鉛:lmgトリメトプリム、または約16〜200mg亜鉛:約50〜1000mgトリメトプリム、または約0.1〜200mg亜鉛:約50〜1000mgトリメトプリムの重量比を含んでなり得る。] [0021] 例えば、亜鉛とトリメトプリムの組成物は、約0.1〜5mg亜鉛と約0.5〜28mgトリメトプリム、または18mg亜鉛と82mgトリメトプリム、または72mg亜鉛と328mgトリメトプリム、または150mg亜鉛と650mgトリメトプリム、または0.18mg亜鉛と1mgトリメトプリム、または約16〜200mg亜鉛と約50〜1000mgトリメトプリム、または約0.1〜200mg亜鉛と約50〜1000mgトリメトプリムを含んでなり得る。] [0022] 例えば、0.1mg、0.5mg、1mg、5mg、22.5mg、50mg、100mg、150mg〜250mgの量の亜鉛と、1mg、5mg、10mg、25mg、80mg、160mg、100mg、200mg、500mg〜1000mgの量のトリメトプリムを2〜5日間、1日に2回、被験体に投与することができる。上記の亜鉛/トリメトプリム濃度比は、免疫不全被験体を含め、あらゆる年齢(新生児、小児、成人および高齢者)に適合するように変更可能である。] [0023] さらなる実施態様において、本組成物は、アジュバント、バッファー、賦形剤、担体、マトリックス、結合剤、コーティング材料、鎮痛剤、ビタミン、甘味剤、香味剤、徐放性ビヒクルおよび付加的治療薬の1以上をさらに含んでなり得る。] [0024] 本組成物は、被験体に経口または注射のいずれかにより投与することができ、薬剤放出ポリマー、マトリックス、ビーズ、マイクロカプセルまたはその他の固体薬剤放出ビヒクル;薬剤放出小時限放出型(drug-releasing tiny timed-release)丸剤またはミニ錠;圧縮固体薬剤送達ビヒクル;徐放性結合剤;多層錠剤またはその他の多層もしくは多成分投与形のいずれか1つまたはその組合せと組み合わせてもよい。当業者には、抗ウイルス組成物の経口投与が所望により腸溶被覆形態を介して可能であることが自明である。] [0025] 本組成物はまた、同じ病態に対して有効な1以上の治療薬をさらに含んでなり得る。本発明の組成物を同じ病態に対して有効な第二の治療薬と組み合わせて用いる場合、それらは単独で、または組み合わせて、単回用量または多回用量のいずれかで、逐次または同時に、同じ投与経路または異なる投与経路により便宜に投与可能である。] [0026] 錠剤は、有効成分を、錠剤の製造に好適な無毒の薬学上許容される賦形剤と混合して含み得る。これらの賦形剤は例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウムなどの不活性希釈剤;造粒剤および崩壊剤、例えばコーンスターチまたはアルギン酸;結合剤、例えば、デンプン、ゼラチンまたはアラビアガム;および滑沢剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクを含み得る。] [0027] これらの錠剤はコーティングしなくても、崩壊および胃腸管での吸収を遅らせ、それによりより長期間にわたって持続的作用を提供するために、公知の技術によりコーティングしてもよい。例えば、モノステアリン酸またはグリセリルジステアリン酸グリセリルなどの遅延型材料を使用することができる。それらはまた、徐放性用の浸透圧治療薬を形成するために、引用することにより本明細書の一部とする米国特許第4,356、108号、同第4,166,452号および同第4,265,874号に記載されている技術によりコーティングしてもよい。] [0028] 経口用の処方物はまた、有効成分が不活性固体希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムもしくはカオリンと混合されるゼラチン硬カプセル剤として、または有効成分が水もしくは油性媒体、例えば、落花生油、液体パラフィンもしくはオリーブ油と混合されるゼラチン軟カプセル剤として提供することもできる。] [0029] 本組成物は注射液、持続放出薬、エアゾール、ゲル、丸剤、カプセル剤、トローチ剤、含嗽剤、点鼻剤、点眼剤、シロップ剤、溶解錠、腸溶被覆錠、皮膚塗布剤または経皮パッチとして処方可能である。] [0030] 本発明による亜鉛/トリメトプリム混合物組成物の投与は、投与、例えば、経口、直腸、鼻腔、肺、局所(口内および舌下を含む)または皮膚、経皮、大槽内、腹腔内、膣および非経口(皮下、筋肉内、くも膜下腔内、静脈内および皮内を含む)経路などのいくつかの投与経路を介することができる。当然のことながら、好ましい経路は処置される被験体の健康状態および年齢、処置される症状の性質および選択された有効成分によって異なる。] [0031] 局所用としては、本発明の化合物を含有するスプレー、クリーム、軟膏、ジェリー、ゲル、吸入薬、皮膚パッチ、インプラント、溶液または懸濁液などが意図される。この適用のために、局所適用剤にはうがい剤および含嗽剤を含む。] [0032] 本組成物は、亜鉛、トリメトプリムおよび亜鉛とトリメトプリムの混合物のいずれか1以上の薬学上許容される塩を含んでなり得る。] [0033] 亜鉛およびトリメトプリム組成物の薬学上許容される塩としては、鏡像異性体、多型体、溶媒和物、水和物およびその組合せが含まれる。亜鉛またはトリメトプリムいずれかのプロドラッグも意図される。] [0034] 本発明はまた、亜鉛およびトリメトプリム混合物に基づく誘導体を包含する。] [0035] 本発明の組成物では、「薬学上許容される塩」には、患者に害のない塩を含むものとする。このような塩には、薬学上許容される酸付加塩、薬学上許容される金属塩、アンモニウム塩およびアルキル化アンモニウム塩、無機酸の塩および有機酸の塩が含まれる。薬学上許容される無機または有機酸付加塩のさらなる例としては、J. Pharm. Sci. 1977, 66, 2に挙げられている薬学上許容される塩が含まれる。] [0036] 本発明による亜鉛/トリメトプリム混合物組成物は、薬学上許容される担体または希釈剤ならびに他のいずれかの既知のアジュバントおよび賦形剤とともに、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 19th Edition, Gennaro, Ed., Mack Publishing Co., Easton, PA, 1995に開示されているものなどの常法に従って処方することができる。] [0037] 本組成物は、当業者に周知のバッファー系、保存剤、張力剤、キレート剤、安定剤および界面活性剤をさらに含んでなり得る。便宜には、Remington: The Science and Practice of Pharmacy, 20th edition, 2000を参照。] [0038] 本発明のアプローチによれば、亜鉛およびトリメトプリムはin vitroで組み合わせて、その後に被験体に投与してもよい。本発明の組成物は、必要とする被験体に投与する前に亜鉛とトリメトプリムを混合して混合物を提供することにより調製することができる。亜鉛およびトリメトプリムは一緒にする前か一緒にした後のいずれかに微粉化することができる。あるいは、亜鉛およびトリメトプリムは、処置のいずれかの時点で被験体に別個に順次投与してもよい(一方を投与した後に他方を投与するなど)。] [0039] 本発明はまた、亜鉛とトリメトプリムとの複合体を包含する。] [0040] 同様に、また、別法として、本発明の組成物は亜鉛とトリメトプリムの複合体を含んでなってもよく、ここで、この複合体は、亜鉛とトリメトプリムの間の様々な種類の分子間結合によって形成される錯塩であり得る。] [0041] 例えば、本発明における亜鉛とトリメトプリムの複合体は、例えば水、またはトリメトプリムおよび水溶性亜鉛塩の溶解度に悪影響を及ぼさない約1〜約10%w/wのエタノールを含有する水溶液などの水性溶媒中で、トリメトプリムと水溶性亜鉛塩を約1:3〜約1:7の重量比で混合し、4〜37℃の範囲の温度で1分〜1時間置くことによって作製される。] [0042] この複合体は、亜鉛とトリメトプリムまたは両者の混合物(他の形態の会合が存在する)の間の分子間結合により形成される化合物(錯塩、複塩、塩および有機金属化合物など)であり得る。複合体を形成しないトリメトプリムおよび/または亜鉛が存在してもよい。] [0043] 本組成物から得られる水溶液のpHは、トリメトプリムおよび亜鉛の生物活性が影響を受けないように制御することができる。弱酸性、中性または弱アルカリ性pHに調節することができる。] [0044] 亜鉛塩はC14H18N4O3・ZnSO4、C14H18N4O3・ZnO14H22C12、ZnO6H10C4・ZnO14H22C12およびC14H18N4O3・ZnO14H22C12またはその誘導体の1以上であり得る。] [0045] 亜鉛塩は、硫酸亜鉛、酢酸亜鉛およびグルコン酸亜鉛の1以上を含んでなり得る。] [0046] 水溶性亜鉛塩としては、亜鉛と無機酸の塩、亜鉛と有機酸の塩を含み得る。無機酸としては例えば塩酸、硫酸または硝酸を含み得る。有機酸としては例えば脂肪族カルボン酸または芳香族酸を含み得る。] [0047] 本組成物は、以下に示されるような構造体1〜14の1以上またはその誘導体を含んでなり得る。] [0048] 下表1に挙げられている構造体1〜14は、亜鉛とトリメトプリムが本発明の1以上の亜鉛/トリメトプリム組成物においてどのように組合せ得るかの選択的立体化学描写を示す。よって、本化合物は安定な非相互作用状態および/または相互作用状態であり得る。亜鉛は組成物中にトリメトプリム分子の種々の位置で会合して、または保持されている分子内に、ならびに下表1に例示されているものなどの2分子以上のトリメトプリム化合物間に遊離状態で存在する、また、存在しない側鎖に任意の組合せで結合されて存在し得る。] [0049] 本発明の第2の態様では、被験体におけるウイルス感染を処置するのに用いるための亜鉛およびトリメトプリムを含んでなる抗ウイルス組成物が提供される。] [0050] 本発明の第3の態様では、被験体におけるウイルス感染を処置するための薬剤の製造を目的とする亜鉛およびトリメトプリムを含んでなる抗ウイルス組成物の使用が提供される。] [0051] 本組成物は被験体に1日1回、2回、3回または4回投与し得る。用量および投与頻度の個々の選択は年齢および疾患の重篤度に基づき、理想的な用量の決定は、当業者の理解の範囲内にあるように、臨床徴候に頼り得る。] [0052] 本発明のアプローチまたは、亜鉛およびトリメトプリム組成物における持続放出成分の包含も意図する。本発明の組成物および使用はまた、徐放性または持続放出組成物または投与形に処方された治療上有効量の亜鉛およびトリメトプリムを用いてもよい。持続放出成分は、鎮痛薬と組み合わせた場合に特に有効となる。] [0053] よって、亜鉛およびトリメトプリムの徐放性複合体は、約1:3〜約1:7の重量比で組み合わせた亜鉛とトリメトプリムとの複合体の粉末を当業者に周知の方法に従って生分解性ポリマーの溶液に分散させることにより作製すればよい。このような徐放性製剤は有用には、例えばTween 80(登録商標)などの汎用分散剤の1つを用い、注射に好適な水性懸濁液として調製することができる。あるいは、情報性複合体は経口カプセル剤、顆粒剤、散剤、液体懸濁剤などとして使用するために調製することができる。] [0054] 有効組成物は徐放性組成物から放出させ、被験体の胃、腸管腔、血液またはその他の標的活性部位に、少なくとも約6時間、または少なくとも約8時間、少なくとも約12時間、または少なくとも約18時間、または約24時間またはそれ以上の期間、持続的治療レベルで送達させることができる。本組成物は、即放出性組成物であれ徐放性組成物であれ、所望の用量、例えば、0.1mg、0.5mg、1mg、5mg、22.5mg、50mg、100mg、150mgまたは250mgの亜鉛および1mg、5mg、10mg、25mg、80mg、160mg、100mg、200mg、500mgまたは1000mgのトリメトプリムで被験体に投与した後、少なくとも約6時間、少なくとも約8時間、少なくとも約12時間、少なくとも約18時間、または最大24時間またはそれより長い期間、治療レベルの亜鉛/トリメトプリム組成物をもたらす。] [0055] 本発明による徐放性組成物では、0〜2時間内に0%〜20%の有効組成物が放出および送達され、約2〜12時間内に20%〜50%の有効化合物が放出および送達され、約3〜20時間内に50%〜85%の有効化合物が放出および送達され、約5〜18時間内に75%を超える有効化合物が放出および送達される。] [0056] トリメトプリムおよび亜鉛は実質的に水溶性であり、トリメトプリムおよび亜鉛の組合せの活性を低下させることなく容易に微粉化することができる。トリメトプリムおよび亜鉛の組合せが小粒径に微粉化させれば、安定性が保証され、その過程でトリメトプリムの変性なく、また、トリメトプリムおよび亜鉛の捕捉が増強され、放出特性が改良された持続放出製剤が大規模に製造することができる。] [0057] 本発明の組成物に有用な徐放系を製造するための方法としては、限定されるものではないが、結晶化、縮合、微粉化、共結晶化、沈殿、共沈殿、乳化、分散、高圧ホモジナイゼーション、カプセル化、噴霧乾燥、マイクロカプセル化、コアセルべーション、相分離、溶媒蒸発によるミクロスフェアの産生、押出しおよび超臨界流体プロセスが挙げられる。一般には、Handbook of Pharmaceutical Controlled Release (Wise, D. L., ed. Marcel Dekker, New York, 2000)およびDrug and the Pharmaceutical Sciences vol. 99: Protein Composition and Delivery (MacNally, EJ., ed. Marcel Dekker, New York, 2000)を参照。] [0058] 粉末形態のトリメトプリムおよび亜鉛組成物は徐放性製剤を大規模に製造するのに有用である。例えば、トリメトプリムおよび亜鉛の複合体は、平均粒径約10μM未満の粉末として得ることができる。] [0059] 本複合体を生分解性ポリマー含有有機溶媒に分散させる場合、許容される複合体の捕捉比と長期放出を得るためには小径を有する粒子が極めて有用である。例えば、徐放性製剤における複合体の捕捉比は好ましくは約90%を超え、トリメトプリムと亜鉛の初期バースト比は好ましくは約50%未満である。本発明の徐放性製剤におけるトリメトプリムおよび亜鉛組成物の含量は約0.1%(w/w)〜約40%(w/w)であり得る。] [0060] 生分解性ポリマーは脂肪族ポリエステル(例えば、ホモポリマー、コポリマーまたはその混合物)、ヒドロキシジカルボン酸、ヒドロキシトリカルボン酸、ポリ−α−シアノアクリル酸エステル、ポリアミノ酸(ポリ−γ−ベンジル−L−グルタミン酸など)といった、水に難溶または不溶の高分子ポリマーであり得る。重合のタイプはランダム、ブロックまたはグラフトであり得る。] [0061] 本発明の第4の態様では、亜鉛およびトリメトプリムを被験体に投与する、ウイルス感染のいずれかの時点での必要とする被験体の処置方法が提供される。この処置は、被験体に対する、亜鉛もしくはトリメトプリムの混合物の同時投与、または亜鉛およびトリメトプリムのいずれかの順序での逐次投与を含んでなり得るか、または亜鉛とトリメトプリムとの複合体の投与を含んでなり得る。具体的には、本発明は、被験体におけるウイルス呼吸器系感染、または上部もしくは下部呼吸器系のウイルス感染の処置方法を提供する。本処置方法は、例えば、ピコルナウイルス(ライノウイルスなど)、コロナウイルス、呼吸器合胞体ウイルス、インフルエンザAおよびB、パラインフルエンザウイルスおよびアデノウイルスを含む急性ウイルス気道感染に対して亜鉛およびトリメトプリムを投与することをさらに含んでなり得る。] [0062] 本発明の第5の態様では、i)本明細書に記載されている抗ウイルス組成物;ii)疎水性有機担体、有機極性溶媒、保湿剤、界面活性剤の1以上;遅延放出剤、生物接着剤、ゲル化剤、フィルム形成剤、相遷移剤、水およびその混合物から選択される少なくとも1つの重合添加剤;および所望により使用説明書を含んでなるキットが提供される。] [0063] よって、本発明のアプローチは、有効用量の抗ウイルス薬を提供する治療用キットを提供する。このキットは肺、気道、心臓、肝臓、筋肉、皮膚(例えば、ヘルペス感染)などの種々の器官のウイルス感染を処置するために多様な異なる臨床および病床状況下で適用可能であろう。このキットはまた、点眼剤、点鼻剤およびその他の一般に投与される医薬組成物に添加することもできる。] [0064] 特定のキットに特殊な要件が、毒性なく最大効果を達成するために日ごとに可変濃度の有効剤亜鉛およびトリメトプリムとともに提供され得ると考えられる。] [0065] 特定の臨床群または臨床状況に適合させるために可変または注文キットを製造することができる。] [0066] キットは所望により、例えば1日目は高濃度でコースが進むにつれて減量するなどの可変の亜鉛濃度を伴う日ごとのコースを包含するなど、種々の投与計画を含んでなってもよい。] [0067] キットは、少なくとも亜鉛とトリメトプリムを含んでなる製品に適合した容器の形態であってもよい。] [0068] 本発明を以下の図面を参照しながら単に例として示す。] 図面の簡単な説明 [0069] ウイルス呼吸器系感染研究における16人の患者の年齢および性別の範囲を示す。 ウイルス呼吸器系感染研究における16人の患者のインフルエンザ合併症の範囲を示す。 亜鉛およびトリメトプリム組成物(Tri−Z)の用量応答曲線を示す。 ウイルス上気道感染の処置における、亜鉛およびトリメトプリム組成物(Tri−Z)を亜鉛単独、トリメトプリム単独またはビタミンC単独と比較する計画を用いた場合の体温の変動を示すグラフ。 処置計画に対する疾病日数を示すグラフ。 処置計画に対するウイルス感染疾病期間を示す。 種々の処置計画での処置を開始する前の疾病日数を示す。 処置計画に対する年齢の変動を示す。 本発明の組成物に用いるための亜鉛−トリメトプリム複合体例を示す。 本発明の組成物に用いるための亜鉛−トリメトプリム複合体例を示す。 本発明の組成物に用いるための亜鉛−トリメトプリム複合体例を示す。 本発明の組成物に用いるための亜鉛−トリメトプリム複合体例を示す。 本発明の組成物に用いるための亜鉛−トリメトプリム複合体例を示す。 本発明の組成物に用いるための亜鉛−トリメトプリム複合体例を示す。] [0070] トリメトプリム(5−(3,4,5−トリメトキシベンジル)ピリミジン−2,4−ジアミンまたはC14H18N4O3)は以下の化学構造を有する。] [0071] ウイルス感染に罹患した被験体における亜鉛とトリメトプリムの相互作用という特定の理論に縛られるものではなく、本発明の組成物は、細胞へのウイルスの侵入を妨げることにより、また、その複製を停止させることにより作用すると思われる。よって、細胞のさらなる感染が止まり、その後、組織の回復が起こり得る。亜鉛およびトリメトプリム組成物の効果は、それが細胞とウイルスに同時に提供されることにより達成および/または増強される可能性がある。] [0072] 細胞のウイルス感染には、細胞表面受容体への接着とインターナリゼーションが必要である。結合には糖タンパク質が必要であるが、糖脂質はこのプロセスに必須ではない。ウイルス内容物のインターナリゼーションはクラスリンおよび非クラスリンエンドサイトーシスを用いる。これらのプロセスはウイルス感染に不可欠である。しかしながら、ひと度細胞へのウイルスの侵入が起こると、リボソーム内でウイルス複製が起こる。表面糖タンパク質受容体の構造が変化すると、ウイルスの侵入および細胞感染は回避される。細胞内タンパク質合成の阻害は、その複製を防止または障害することによる、感染性ウイルスに対抗するもう1つの様式である。] [0073] この理論だけに縛られるものではないが、本発明者は、呼吸器系ウイルス(RNAウイルス)の複製プロセスの阻害剤を提供すればウイルス複製が障害されること、および本発明の亜鉛およびトリメトプリムの組成物により不顕的方法でDNAを阻害すると、細胞に影響を及ぼすことなく、ウイルスにこのような影響が見られるということを提示した。ウイルス複製を妨げるためのこの幅広いアプローチは、そうでなければ処置がより困難となり得る突然変異株の発達の可能性を克服する。] [0074] 以下のスキームは、ウイルス呼吸器系感染を処置するための、本発明の抗ウイルス組成物に関して提案される発明者の作用機序を示す。亜鉛およびトリメトプリム組成物(図ではTri−zとして示される)はいくつかの部位で働く。細胞外マトリックス内に亜鉛/トリメトプリム組成物が存在すると、細胞表面分子へのウイルスの結合が遮断され、従って、その侵入が回避される。もしウイルスが首尾よく細胞へ侵入しても、ウイルス複製に不可欠と考えられるタンパク質合成が阻害され、その複製能が低下する。亜鉛/トリメトプリムの組合せ組成物が細胞膜に招く変化はまた、ウイルスが細胞から出て行くのを妨げる。このように、感染の根絶が短時間のうちに起こり得る。] [0075] ] [0076] トリメトプリムは金属イオンに対する複数の潜在的結合部位を有する。亜鉛、カドミウムおよび銅を含むトリメトプリムの金属錯体を調べるため、X線結晶学研究を行ったところ、このような構造が種々の細菌株に対して抗菌能を有することが示された(B. Simo et al., 2000参照)。] [0077] 本発明の活性な亜鉛/トリメトプリム組成物において、亜鉛とトリメトプリムは、種々の異なる方法で混合物を形成するように合わせることができる。本発明の組成物はいずれか1つの構造に特に縛られるものではない。] [0078] 例えば、亜鉛は、(i)亜鉛/トリメトプリム混合物の構造のX線結晶学的データからZORTEPプロット(L. Zoslnai, ZORTEP. A program for the Presentation of Thermal Ellipsoids, University of Heidelberg, Germany, 1997参照)として得られる亜鉛/トリメトプリム複合体[Zn(トリメトプリム)2Cl2]の構造に示されるように、トリメトプリムと化学的に結合させてもよいし、 あるいは(ii)トリメトプリム分子のひだ内に存在していてもよい。上記に示される推定構造は、本発明のアプローチで用いられるような亜鉛/トリメトプリム複合体を示したものである。] [0079] 下表1に示す構造体1〜14は、亜鉛とトリメトプリムが本発明の活性な亜鉛/トリメトプリム組成物においてどのように組合せ得るかの選択的立体化学描写を示し、ここで、1はトリメトプリム分子を示し、2はあり得る亜鉛の位置を示す。] [0080] よって、本化合物は安定な非相互作用状態および/または相互作用状態であり得る。] [0081] 本発明において意図されるように亜鉛部分にトリメトプリム部分との会合を形成させ得る方法にはいくつかあり、本発明者は亜鉛部分とトリメトプリム部分の特定の化学的会合に縛られるものではない。] [0082] 例えば、グルコン酸亜鉛、酢酸亜鉛および硫酸亜鉛を、本発明において意図されるような効果を伴って、トリメトプリムと合わせることができる。図9(a)〜(f)は、本発明の組成物に用いるための亜鉛−トリメトプリム複合体例を示す。図9(a)は、必要とする被験体に投与し得るグルクロン酸亜鉛−トリメトプリム複合体例を示す。図9(b)は、種々の亜鉛グルコネート(zinc glucomate)−トリメトプリム複合体を示す。グルクロン酸亜鉛(亜鉛グルコニウム)は、グルコン酸の亜鉛塩であり、本明細書に記載の組成物において、亜鉛1モル当たり2モルのグルクロン酸塩を含むイオン化合物であるが、亜鉛部分は、必ずしもイオン的に結合している必要はなく、グルクロン酸亜鉛とトリメトプリム分子の間の他の形態の会合でトリメトプリム部分と会合していてもよい(図9(b)の点線は、ともに結合している以外でこの2つの化合物がどのように会合し得るかを示している。図9(c)は、第3のタイプの亜鉛グルコネート(zinc glucomate)−トリメトプリム複合体を示す。特許請求されている本発明では、複合体における亜鉛グルコネート(zinc glucomate)とトリメトプリム分子の他の形態の会合も意図される。図9(d)は、2つの異なる酢酸亜鉛−トリメトプリム複合体構造の例を示す。特許請求されている本発明では、複合体における酢酸亜鉛とトリメトプリム分子の他の形態の会合も意図される。図9(d)は硫酸亜鉛−トリメトプリム複合体の2つの例を示す。これらは代表的なものではあるが、硫酸亜鉛分子とトリメトプリム分子の他の形態の会合を含んでなる複合体を排除するものではない。図9(e)〜(g)は硫酸亜鉛とトリメトプリムの間で形成される別の3つの複合体例を示すが、本発明では、硫酸亜鉛とトリメトプリムの間の他の形態の会合も意図される。] [0083] 実施例1 ウイルス感染を有するA群とB群の2群の患者を亜鉛/トリメトプリム組成物で処置した。] [0084] ウイルス感染 臨床像に加え、各患者のウイルス感染の診断を、鼻腔吸引物などの臨床サンプルにおいてウイルス(例えば、インフルエンザAまたはB)の存在を示すIFA(免疫蛍光アッセイ)により確認した。IFAは、早期処置を可能にし、遅れを無くすためのウイルス感染の迅速検出を可能にし、サブタイプの識別はできないが、吸引物などの簡単な臨床サンプルで行うことができる。サブタイプの識別およびライノウイルスの検出にはRT−PCR(逆転写酵素−PCR)を用いた。RT−PCRはスワブで行う。患者群の場合には、RT−PCRはインフルエンザH3サブタイプ、ライノウイルスおよびRSVの存在を判定した。患者のウイルスの根絶を確認するため、処置後にもIFAおよびRT−PCRを行った。] [0085] 実施例2 A群の患者−臨床所見 A群の患者は、ウイルスの呼吸器系感染が分かった年齢11歳〜67歳の16人の患者(男性11人、女性5人)を含んだ。重篤な合併症を伴うインフルエンザの疾病10〜18日目を呈するこの16人の患者を調べたところ、4人の肺炎患者(n=4)、6人の気管支炎患者(n=6)、5人の喉頭炎患者(n=5)および1人の副鼻腔炎患者(n=1)がいることが分かった。図1はこれら16人の患者の年齢および性別を示す。図2は16人の患者の重篤な合併症を伴う急性インフルエンザの範囲を示す。診断は鼻腔および喉のスワブおよび鼻腔吸引物において感染のタイプを調べる臨床検査により確認した。ウイルスは1)インフルエンザA/H3(患者数n=11);インフルエンザB(n=5);ライノウイルス(n=2);およびRSV(n=2)であった。] 図1 図2 [0086] トリメトプリムと硫酸亜鉛の混合物を16人の患者総てに投与した。これらの患者は総て48時間以内に完全〜部分的な回復を報告した。] [0087] 用量 投与した亜鉛/トリメトプリム組成物(Tri−Z)は以下の用量範囲であった:トリメトプリム1mgに対して亜鉛0.18mg、用量100mg(82mgトリメトプリムと18mg亜鉛)〜用量400mg(328mgトリメトプリムと72mg亜鉛)を1日1回または2回、最大5日間。] [0088] 図3は、亜鉛とトリメトプリムの混合物の用量と疾病期間(日)の間の関係を示す。図3において、用量(mg)応答曲線は、疾病期間をモニタリングした場合の、漸増用量で10回(n=10)までのTri−Z投与の効果を示す。] 図3 [0089] 重篤な感染では、初期用量400mgを投与した後、200mg用量を1日2回、最大4日間投与した。漸増用量の、示された濃度比で組み合わせたトリメトプリム/亜鉛を、合併症を伴わない10人の患者に投与し、疾病期間に対するその効果を評価した。合併症を伴わないインフルエンザを首尾よく処置するのにかかる時間の長さ(通常7〜14日)に対し、この混合物は平均の大きさの成人(60kg)において、1日2回、80〜100mgの用量で、疾病期間を2日だけ短縮するのに有効であった。] [0090] 臨床所見の例 (i)11歳の男児は、発熱、頭痛、体痛、咳、鼻水および鼻づまりを11日間示した。この男児は前の週には咳が続き、だんだん頻繁になり、一度、失神する発作を起こした。体温37.8、空気の流入は良好、呼吸速度20/分、心拍数86/分。吸引カテーテルと鼻腔スワブを用いて鼻腔吸引物を採取した。] [0091] この男児は3日後に再診を受けた。男児の症状は変わらず、咳も同じで、体温は38℃であった。培養および感受性およびRT−PCRのために咽喉スワブを採取した。また、IFA(免疫蛍光アッセイ)を用いてウイルス同定を行うために鼻腔スワブを採取した。検査の結果は、B型インフルエンザウイルスを示し、細菌の増殖は無かった。この男児にトリメトプリム100mgと硫酸亜鉛5mg(1日に2回、食事の少なくとも1時間前に空腹の胃に同時に摂取する)を処方した。硫酸亜鉛1錠を9mlの水に溶かし、1ml取り、これにトリメトプリム錠を加え、1つの薬剤とした。] [0092] この男児は2日後にさらなる再診を受け、体温は36.8℃となり、咳は止まり、鼻をすすること以外の症状は無かった。IFA用に鼻腔吸引物を採取したが、ウイルス陰性であった。この男児には3日後に処置を止めた。処置を開始してから5日目にもう一度再診を行ったところ、正常に戻り、学校に戻った。] [0093] (ii)15歳の男子は、最近16日間、発熱、体痛、咳、鼻づまり、涙目、息切れを示した。この男子には疾病4日目〜9日目の間に5日間、アモキシシリンを与えたが、効果は無かった。体温39℃。呼吸速度30/分。臨床診察では右中葉の肺炎の疑いがあった。] [0094] 胸部X線により診断を確定した。細菌およびウイルスの検出のために鼻腔吸引物および咽喉スワブを採取した。IFAは、A/H3型インフルエンザを示した。細菌培養は陰性であった。全血球数は、白血球6×109/l、好中球3×109/l、リンパ球3×109/lを示した。血液培養は細菌感染陰性であった。C反応性タンパク質は1であった。] [0095] この男子の処置を、トリメトプリム200mgおよび45mg硫酸亜鉛(双方を同じカップで混合し、空腹の胃に同時に摂取)で開始した。 処置2日目にこの男子を再診したところ、元気になり、体温は37℃、呼吸速度は20/分であった。処置を続け、5日目にこの男子は完全に元気になり、熱は無く、鼻腔吸引物をIFAにより検査したが、ウイルス陰性であった。処置後5日の白血球数は8×109/l、好中球数は6×109/l、リンパ球数は3×109/l、好塩基球数0.5×109/lであった。よって、好中球数は正常レベルに回復した。C反応性タンパク質は依然として1であった。] [0096] 処置を止め、患者は学校へ戻った。] [0097] 実施例3 体温の研究 別の研究で、4つの異なる患者群に、体温を疾病の重篤度のマーカーとした研究を行い、これにより、回復速度に対する疾病中の体温の影響を決定することができた。図4は、各群に異なる処置計画を施した4群の体温を示すが、これらはそれぞれ異なる処置混合を施した4群の患者に関して(1群にはトリメトプリム単独を施し、1群には亜鉛単独を施し、1群にはビタミンC単独を施し、第4群には亜鉛とトリメトプリムの混合物を施した)、4つの患者群の間の体温に有意差は無いことを示し、処置に対する回復速度の差の理由として、患者が示す体温は重要ではなかったことを示唆する。] 図4 [0098] 実施例4 臨床所見−B群の患者 B群の患者は、合併症を伴わないインフルエンザ上気道感染を持つ、年齢19歳〜57歳の20人の患者(男性14人、女性6人)を含んだ。鼻腔吸引物およびスワブはウイルスを示したが、細菌の増殖は無かった。同定されたウイルスはインフルエンザA、Bおよびライノウイルスであっ。] [0099] 疾病(インフルエンザ)3〜5日目に、これらの患者に無作為化二重盲検治験にて亜鉛/トリメトプリム混合物、亜鉛、トリメトプリム単独またはビタミンC単独のいずれかを施した。処置開始後2日目と5日目に患者に再診を行った。亜鉛/トリメトプリム混合物を施した患者は処置後2日目から回復を示し、5日までに正常に戻ったが、他の処置様式の患者は、なお気分が悪そうであり、正常には戻っていなかった。] [0100] 用量 B群で示されるような合併症を伴う症例では、200mg以上という高用量の混合物を1日2回投与した。] [0101] Tri−Z用量は、100mg(82mgTriと18mg亜鉛)〜200mg(164mgTriと36mg亜鉛)の範囲で1日2回とした。トリメトプリム単独は100mg〜200mgの量で1日2回投与した。亜鉛単独は50mgの量で1日3回投与し、た。ビタミンCは1gの量で1日2回投与した。] [0102] 図5および6は、合併症を伴わないウイルス上気道感染(URTI)を呈する20人の患者(年齢19〜57歳)では、Tri−Zは、亜鉛または亜鉛化合物単独、トリメトプリム単独、およびビタミンC単独の処置を施した5人の患者の他群に比べ、Tri−Zで処置した5人の患者の総疾病期間に顕著な短縮を引き起こす。] 図5 [0103] 図6で示されたグラフ上の点は、疾病期間の差を強調した群の平均値(n=5)である。Tri−Zを施した患者は、処置の開始から2日後に回復を始め、5日目までに正常に持った。IFAおよびRT−PCR検査を繰り返したが、2日で陰性となった。他の3つの処置様式の1つを受けた患者はなお調子が悪く、5日目までに正常には戻らず、IFAおよびRT−PCR検査を繰り返したところ、2日目では陽性であった。] 図6 [0104] 図7は、処置の開始前には群間で疾病期間(日)に有意差は無かったことを示す(n=5、p<0.2)。図8は、年齢の分布が群間で同等であったことを示す(n=5、p<0.2)。] 図7 図8 [0105] 臨床所見の例 (i)45歳の男性は、頭痛、羞明無し、体痛、倦怠感および嗜眠性、鼻づまり、喉の乾燥および火照りを最近4日間示した。体温は38.5℃、呼吸速度は18/分、心拍数は75/分正常、BPは115/70mmHg、透明な鼻水、目の充血、咳払いがあった。胸部は正常な呼吸音できれいであった。頸部リンパ節は無かった。] [0106] ウイルスおよび細菌に関して鼻腔吸引物および咽喉スワブを採取した。IFAおよびRT−PCRは、A/H3型インフルエンザを示した(結果は翌日に出た)。培養は48時間および72時間の時点で細菌増殖陰性であった。] [0107] この男性の処置を亜鉛/トリメトプリム混合物1日2回で始め(初期用量200mgトリメトプリムおよび100mg硫酸亜鉛、次いで100mgトリメトプリムおよび50mg硫酸亜鉛に減らし、空腹の胃に同時に与えた)、5日間投与した。] [0108] 処置2日目にこの男性を再診した。この男性はよくなり、体温36.9℃、心拍数および呼吸速度は正常であり、無症候性であった。鼻腔吸引物を採取し、IFAを行ったが、ウイルスは示されなかった。処置を3日目に止めた。5日目に接触したところ、この男性は仕事をしており、正常に戻っていた。] [0109] (ii)51歳の男性は、体痛、全般的倦怠感、鼻づまり、目の痛み、喉の乾燥、頭痛および火照りを最近4日間示した。体温は38℃であった。胸部はきれいであり、正常な呼吸音であった。呼吸速度は16/分、心拍数は84/分(正常)、BPは135/78mmhgであった。ウイルスおよび細菌に関して鼻腔吸引物および咽喉スワブを採取した。] [0110] 同日の結果がB型インフルエンザを示した。この男性の処置を硫酸亜鉛100mg、1日2回で始めた。48時間および72時間の時点での細菌培養は陰性であった。] [0111] この男性を処置2日後に再診したところ、同じ様子で、咳をしていた。ウイルス検査を繰り返したところ、B型インフルエンザを示した。] [0112] この男性を処置5日後に再診したところ、咳が少なくなり、頭痛がまだ生じるのでパラセタモールで管理し、ひどい鼻づまり、喉の乾燥、全般的体痛がまだ存在した。この男性は、症状を管理するのに効果が無かったので処置を受けるのを止めた。鼻腔吸引物のサンプルをさらに採取し、それはB型インフルエンザを示した。この男性は疾病14日目に仕事に戻ったが、なお調子は良くはなく、体痛と鼻づまりがあった。] [0113] (iii)27歳の男性は、火照り、鼻水の出る鼻づまり、頭痛、体痛、喉の乾燥、目の痛みを最近4日間示した。] [0114] 体温は38.5℃、心拍数は60/分、呼吸速度は16/分、BPは120/70mmHgであり、胸部はきれいで、呼吸音は正常であり、リンパ節の腫脹は無く、結膜の鬱血、咳払いがあった。] [0115] ウイルスおよび細菌に関して鼻腔吸引物および咽喉スワブを採取した。この男性の処置をトリメトプリム200mg、1日2回、5日間で開始した。IFAはB型インフルエンザを示した。48時間および72時間の時点での細菌培養は陰性であった。] [0116] この男性を2日後に診たところ、同じ状態であった。処置5日目に再診した。体温は37.8℃であり、なお頭痛および目の痛み、鼻づまりがあった。鼻腔吸引物および培養物を採取した。それはB型インフルエンザを示し、細菌の増殖は無かった。処置を止めた。この男性は疾病14日目に回復し始め、仕事に戻れるほど調子が良くなった。]
权利要求:
請求項1 亜鉛およびトリメトプリムを含んでなる、抗ウイルス組成物。 請求項2 亜鉛とトリメトプリムの重量比が約1:3〜約1:7である、請求項1に記載の組成物。 請求項3 約0.1〜200mgの亜鉛と約50mg〜約1000mgのトリメトプリムとを含んでなる、請求項1または2に記載の組成物。 請求項4 アジュバント、賦形剤、バッファー、担体、マトリックス、結合剤、コーティング材料、鎮痛剤、ビタミン、甘味剤、香味剤、徐放性ビヒクルおよび付加的治療薬の1以上をさらに含んでなる、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。 請求項5 持続放出薬、注射液、エアゾール、ゲル、丸剤、カプセル剤、トローチ剤、含嗽剤、点鼻剤、点眼剤、シロップ剤、溶解錠、腸溶被覆錠、皮膚塗布剤または経皮パッチとして処方されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。 請求項6 亜鉛、トリメトプリムおよび亜鉛とトリメトプリムの混合物のいずれか1以上の薬学上許容される塩を含んでなる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。 請求項7 亜鉛塩が、C14H18N4O3・ZnSO4、C14H18N4O3・ZnO14H22C12、ZnO6H10C4・ZnO14H22C12およびC14H18N4O3・ZnO14H22C12またはその誘導体の1以上である、請求項6に記載の組成物。 請求項8 亜鉛塩が、硫酸亜鉛、酢酸亜鉛およびグルコン酸亜鉛の1以上である、請求項6に記載の組成物。 請求項9 本明細書に示されている構造体1〜14の1以上、またはその誘導体を含んでなる、請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物。 請求項10 被験体におけるウイルス感染を処置するのに用いるための、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物。 請求項11 被験体におけるウイルス感染を処置するための薬剤の製造における、請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物の使用。 請求項12 ウイルス感染が、ウイルス呼吸器系感染、急性ウイルス気道感染、ピコルナウイルス、ライノウイルス、コロナウイルス、呼吸器合胞体ウイルス、インフルエンザウイルス、パラインフルエンザウイルス、アデノウイルス、心臓のウイルス感染、筋肉のウイルス感染、肝臓のウイルス感染および皮膚のウイルス感染の1以上である、請求項10に記載の組成物または請求項11に記載の使用。 請求項13 ウイルス感染がインフルエンザAまたはインフルエンザBである、請求項12に記載の組成物または使用。 請求項14 ウイルス感染に罹患した被験体に、亜鉛およびトリメトプリムを含んでなる組成物を投与することを含んでなる、ウイルス感染の処置方法。 請求項15 被験体に対する、亜鉛もしくはトリメトプリムの混合物の投与、亜鉛およびトリメトプリムのいずれかの順序での逐次投与、または亜鉛とトリメトプリムとの複合体の投与を含んでなる、請求項14に記載の処置。 請求項16 ウイルス感染が、ピコルナウイルス、ライノウイルス、コロナウイルス、呼吸器合胞体ウイルス、インフルエンザAおよびB、パラインフルエンザウイルスまたはアデノウイルスを含むウイルス呼吸器感染である、請求項14または15に記載の処置。 請求項17 i)請求項1〜10のいずれか一項に記載の抗ウイルス組成物;ii)疎水性有機担体、有機極性溶媒、保湿剤、界面活性剤の1以上;遅延放出剤、生物接着剤、ゲル化剤、フィルム形成剤、相遷移剤、水およびその混合物から選択される少なくとも1つの重合添加剤;および所望により使用説明書を含んでなる、キット。 請求項18 実質的に本明細書に記載されている、抗ウイルス組成物。 請求項19 実質的に本明細書に記載されている、抗ウイルス組成物の使用。 請求項20 実質的に本明細書に記載されている、処置方法。
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