专利摘要:
本発明は、組織領域をモニタリングするシステムおよび方法を提供する。特に、本発明は、所定の期間にわたって組織領域における変化を検出するためのシステムおよび方法を提供する。いくつかの実施形態において、本発明のシステムおよび方法は、組織領域の特定の治療方法の有効性を評価するために使用される。いくつかの実施形態において、本発明のシステムおよび方法は、疾病または組織の健康状態を検出およびモニタリングし、治療的介入の影響をモニタリングするために、所定の期間にわたって組織領域における変化を検出および解析するためのパラメトリックレスポンスマップ法を提供する。
公开号:JP2011512963A
申请号:JP2010548914
申请日:2009-02-27
公开日:2011-04-28
发明作者:ガルバン,クレイグ,ジェー.;シェネヴェート,トーマス;メイヤー,チャールズ,アール.;レームチュラ,アルナワ;ロス,ブライアン,ディー.
申请人:ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ ミシガン;
IPC主号:A61B5-055
专利说明:

[0001] 〔関連出願の相互参照〕
本願は、米国特許仮出願第61/032,825号(出願日:2008年2月29日)に対する優先権を主張するものである。この仮出願の明細書の内容は、本明細書に全て含まれる。]
[0002] 〔米国連邦政府によって資金援助を受けた研究または開発に関する記載〕
本発明は、米国国立衛生研究所(National Institutes of Health)によって認可された、米国政府の援助(許可番号CA085878、CA083099、CA093990、およびCA087634)によってなされた。米国政府が本発明に関する一定の権利を有する。]
[0003] 〔技術分野〕
本発明は、組織領域をモニタリングするためのシステムおよび方法を提供する。特に、本発明は、所定の期間にわたって組織領域における変化を検出するための、システムおよび方法を提供する。いくつかの実施形態において、本発明のシステムおよび方法は、組織領域に施す特定の治療法の有効性を評価するために使用される。いくつかの実施形態では、所定の期間にわたって組織領域における変化を検出および解析して、疾病または組織の健康状態を検出およびモニタリングし、かつ治療的介入の影響をモニタリングするための、パラメトリックレスポンスマップ法(parametric response map approach)を、本発明のシステムおよび方法が提供する。]
[0004] 〔背景技術〕
癌とは、制御されない細胞分裂と、このような細胞分裂が、隣り合う組織に直接侵入して成長するか、または転移(癌細胞が血流またはリンパ系を通じて搬送されること)によって遠い部位に移入するかのどちらかによって、拡大する能力とを特徴とする、あるクラスの疾病または疾患である。癌は、いかなる年齢のヒトに対しても影響を及ぼす可能性があるが、危険性は年齢とともに増加する傾向がある。癌は、先進国の主要な死因の一つである。]
[0005] 癌には多数の種類がある。症状の重さは、悪性腫瘍の部位および形質、ならびに転移があるかどうかに左右される。確定診断には、通常、病理学者が組織を組織学的に検査することが必要である。この組織は、バイオプシーまたは外科手術によって得られる。大半の癌は治療可能であり、特定の種類、位置、およびステージによっては治癒できるものもある。一旦診断が下されると、癌は通常、外科手術、化学療法、および放射線療法の組合せを用いて治療される。研究が進むにつれて、治療方法は、癌の病状の種類に対して一層特異性を増している。特定の癌を標的とする薬が、いくつかの種類の癌について既に存在する。治療をしなければ、癌は、最終的に疾病および死をもたらす原因になる(ならないこともある)。]
[0006] 癌は、外科手術、化学療法、放射線療法、免疫療法、モノクローナル抗体療法、またはその他の方法によって治療可能である。治療法の選択は、腫瘍の位置および程度、ならびに疾病のステージによるとともに、患者の一般状態(活動指標)にもよる。さらに、多数の実験的な癌の治療法も開発中である。]
[0007] 身体の他の部分にダメージを与えずに癌を完全に除去することが、治療の目標である。この目標が外科手術によって達成することができることもある。しかし、癌には、隣接する組織に侵入したり、または顕微鏡でしか見えないような転移によって遠い部位へ広がったりする傾向があり、この傾向によって外科手術の有効性が制限されることが多い。化学療法の有効性は、身体のその他の組織に対する毒性によって制限されることが多い。放射線の照射も、正常組織にダメージを与える原因になり得る。]
[0008] 多様な形態の癌を治療する従来の方法の問題の1つは、特定の種類の治療法がどれほどうまくいっているのかを検出することができないことである。例えば、乳癌の治療におけるネオアジュバント化学療法は、患者に対する臨床的な有益性が大きい(PR+CRレート>70%)(例えば、Early Breast Cancer Trialists' Collaborative Group: Polychemotherapy for early breast cancer: An overview of the randomized trials. Lancet 352, 930-942, 1998を参照)。この化学療法を用いれば、乳房を保存する治療法に適した患者の数を増やすことができる。ネオアジュバント化学療法には、化学物質に対する反応を観察することができるようになるという利点があり、化学療法を実施する前後のどちらにおいても、癌の生物学的な評価ができる。]
[0009] 腫瘍に対する個人の反応を観察できることは、対象を絞った抗癌新薬が急速に開発されているこの時代に、ますます重要になっている。どの新薬が患者にとって有益であるのかを決定することは、欠かせないことである。ただし、臨床的な有益性は、エンドポイントであり、正確に決定するには何年もの時間がかかる。したがって、新薬の評価では、臨床的な有益性を判断する代替的なエンドポイントを使用することがしばしばある。ネオアジュバント化学療法に対する病理的な完全寛解は、無病生存期間と正の相関を有するので、この病理的な完全寛解は、乳癌療法に広く使用される代替的なエンドポイントとなっている。病理的な完全寛解は、治療の開始から約3〜6ヶ月で評価することができる。しかし、臨床的な有益性を判断するためには、それよりも早い時点で評価し得る代替的なエンドポイントを使用することが有用であると考えられる。]
[0010] したがって、特定の治療法の有効性を評価するための、改善された手法が必要とされている。また、特定の治療を実施している途中でその治療の有効性を評価するように設計された、改善された手法が必要とされており、この手法によって治療の個別化が可能になる。これは、効果のない治療によって患者を全身性の毒性に曝すことがなくなり、医療保険制度にかかる費用も低減できる。さらに、候補となる治療法を評価するための、改善された手法が必要とされている。]
[0011] 〔発明の概要〕
本発明は、組織領域をモニタリングするためのシステムおよび方法を提供する。特に、本発明は、所定の期間にわたって組織領域における変化を検出するための、システムおよび方法を提供する。いくつかの実施形態では、本発明のシステムおよび方法を使用して、組織領域に施す特定の治療法の有効性を評価する。また、いくつかの実施形態では、疾病または組織の健康状態を検出およびモニタリングし、また、治療的介入の影響をモニタリングするために、本発明のシステムおよび方法によって、所定の期間にわたって組織領域における変化を検出および解析する、パラメトリックレスポンスマップ法を実現する。]
[0012] いくつかの実施形態において、本発明は、本明細書に記載するいずれかの方法にしたがって、データの収集、処理および表示を可能にする、撮像装置、制御ソフトウェア、シグナル処理ソフトウェア、および表示用コンポーネントを使用する。本システムは、単一の装置内に共に配置された複数のコンポーネントを採用してもよいし、1つ以上の位置に配置された複数の異なる装置を備えていてもよい。複数の装置を使用する場合、装置は、必要であれば、互いに有線または無線で通信して、装置から装置へデータを伝達できるようにしてもよい。いくつかの実施形態において、本発明は、本明細書に記載する新規方法によって生成されたデータを表示するユーザ・インターフェースを、さらに提供する。例えば、いくつかの実施形態では、組織における経時変化の把握を可能にする、複数の色を使用して組織を表現する方法を提供する。この変化を、その他のいかなる方法で表現してもかまわない。いくつかの実施形態では、ユーザ・インターフェースが、コンピュータモニタ、ビデオモニタ、携帯装置、または任意のその他の所望の表示装置にて表示される。]
[0013] いくつかの実施形態において、本発明は、パラメトリックレスポンスマップ(PRM)法を使用して、医療的介入(例えば、薬)をともなう治療の後に、ある組織の血行動態の変化を定性的および/または定量的に解析する、システムおよび方法を提供する。各種実施形態の本発明を開発する上で実施した実験によって、これらの手法には、介入の開始から驚くほど早い時点で、意味のある情報を提供する能力があることが実証された。例えば、PRM法をグレードIII/IVの神経膠腫の患者に適用した。脳血液の相対量(relative Cerebral Blood Volume; rCBV)のマップを、治療前ならびに治療から1週間および3週間が経過した時点で取得した。腫瘍全体について平均をとったrCBVの変化率(%rCBV)を利用した標準的な手法と、PRMrCBVとを、患者の成果の層別化の予後診断の有効性について、全生存期間(overall survival)に基づいて比較した。PRMrCBVでは、治療開始から1週間および3週間の患者の反応を予測できることがわかった。一方、%rCBVでは予測することができなかった。したがって、PRMのイメージングのバイオマーカーは、灌流のデータを解析するための方法を提供し、この方法は、治療後の経過予想を行う点で従来の手法よりも高い価値を有する。]
[0014] あるいくつかの実施形態において、本発明は、組織領域に対する治療法の有効性を評価する方法を提供する。この方法は、特定の適用様式に限定されるものではない。いくつかの実施形態において、該方法は、MRI装置またはその他の撮像装置を用いて、組織領域について、第1のセットのパラメータの測定データ(parametric measurement data)を取得する工程、治療法を、該組織領域に対して実施する工程、該MRI装置またはその他の撮像装置を用いて、該組織領域について、第1のセットの後の1つ以上のセットのパラメータの測定データを取得する工程、パラメトリックレスポンスマップのアルゴリズムを用いて、第1のセットおよび第1のセットの後の1つ以上のセットの、パラメータの測定データを処理し、空間的に並べられた組織領域が、変化したパラメータの測定特性または変化していないパラメータの測定特性を有していると特徴づけるパラメトリックレスポンスマップを、該組織領域について生成する工程、ならびにパラメータの測定特性に基づいて実施した治療法の有効性を評価する工程を包含している。この方法は、特定の形態の治療に限定されるものではない。治療の形態の例としては、化学療法、放射線療法、標的療法、寒冷療法、温熱療法、陽子線治療法、切除療法、凝固療法、超音波療法、抗血管療法、および抗血管新生療法などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。]
[0015] あるいくつかの実施形態において、本発明は、個体についての腫瘍量を決定するための方法を提供する。この方法は、MRI装置またはその他の撮像装置を用いて、身体の広範な領域/身体の領域全体について、第1のセットのパラメータの測定データを取得する工程、該MRI装置またはその他の撮像装置を用いて、該広範な領域/領域全体について、第1のセットの後の1つ以上のセットのパラメータの測定データを取得する工程、パラメトリックレスポンスマップのアルゴリズムを用いて、第1のセットおよび第1のセットの後の1つ以上のセットの、パラメータの測定データを処理して、該広範な領域/領域全体についてのパラメトリックレスポンスマップを生成する工程(該パラメトリックレスポンスマップは個体中の複数の腫瘍を撮像し、変化したパラメータの測定特性/変化していないパラメータの測定特性を有していると複数の腫瘍を特徴づけるものである)、ならびに該広範な領域/領域全体についての腫瘍量の変化を決定する工程を包含している。]
[0016] あるいくつかの実施形態において、本発明は、癌であると診断された個体を治療するか、または治療法を評価するための方法を提供する。この方法は、個体中の腫瘍を含む組織領域を標的とするように設計された治療法を特定する工程、MRI装置またはその他の撮像装置を用いて、該組織領域について、第1のセットのパラメータの測定データを取得する工程、該治療法を該個体に対して実施する工程、該MRI装置またはその他の撮像装置を用いて、該組織領域について、第1のセットの後の1つ以上のセットのパラメータの測定データを取得する工程、パラメトリックレスポンスマップのアルゴリズムを用いて、第1のセットおよび第1のセットの後の1つ以上のセットの、パラメータの測定データを処理して、該組織領域が、変化したパラメータの測定特性または変化していないパラメータの測定特性を有していると特徴づけるパラメトリックレスポンスマップを、該組織領域について生成する工程、ならびに実施した治療法の有効性を評価する工程を包含している。いくつかの実施形態において、上記方法は、上記治療法を適合させる工程を包含している。この適合させる工程は、上記パラメトリックレスポンスマップが上記治療法が効果的でないと特徴づけた場合、該治療法を中断または修正することを含んでいる。また、この適合させる工程は、上記パラメトリックレスポンスマップが上記治療法が効果的であると特徴づけた場合、上記治療法を継続することを含んでいる。]
[0017] あるいくつかの実施形態において、本発明は、治療されていない組織領域中の状態の変化を検出するために、この組織領域の時間的な進行を追跡するための方法を提供する。この方法は、MRI装置またはその他の撮像装置を用いて、組織領域について、第1のセットのパラメータの測定データを取得する工程、第1のセットのパラメータの測定データを取得した後に、該MRI装置またはその他の撮像装置を用いて、該組織領域について、第1のセットの後の1つ以上のセットのパラメータの測定データを取得する工程、パラメトリックレスポンスマップのアルゴリズムを用いて、第1のセットおよび第1のセットの後の1つ以上のセットの、パラメータの測定データを処理して、空間的に並べられた組織領域が、変化したパラメータの測定特性または変化していないパラメータの測定特性を有していると特徴づけるパラメトリックレスポンスマップを、該組織領域について生成する工程、ならびにパラメータの測定特性に基づいて治療されていない組織領域の時間的な進行を評価する工程を包含している。いくつかの実施形態において、上述した組織領域中の状態の変化としては、再発の検出、病変の形成の検出、組織領域の成長パターンの変化の検出、組織領域の組織学的なグレード変化の検出、組織領域中の腫瘍の拡大の検出、領域中での腫瘍の存在の検出などが挙げられる。]
[0018] 本方法は、特定の組織領域に限定されるものではない。いくつかの実施形態では、組織領域が全身である。いくつかの実施形態では、組織領域が、悪性腫瘍、良性腫瘍、異常増殖、炎症部、癌部、感染部、患部、器官拒絶反応、および/または1つ以上の器官(例えば、肺、前立腺、乳房、大腸、直腸、膀胱、卵巣、皮膚、肝臓、脊椎、骨、膵臓、頸部、リンパ、甲状腺、副腎、唾液腺、皮脂腺、精巣、胸腺、陰茎、子宮、気管、心臓、脾臓)である。いくつかの実施形態では、組織領域がヒトの内部の領域である。]
[0019] 上述した撮像システムおよび撮像方法は、特定の種類の灌流パラメータの収集および解析に限定されるものではない。いくつかの実施形態において、このシステムおよび方法は、灌流MRIのパラメータを収集および解析する。いくつかの実施形態において、灌流MRIのパラメータとしては、血液の絶対量(例えば、脳血液の絶対量)、血液の相対量(例えば、脳血液の相対量(PRMrCBV))、相対的な血流量(例えば、相対的な脳血流量(PRMrCBF))、血管透過性(例えば、AUC、漏出のスペース、PRMKtrans)、血管外の漏出のスペース(PRMVe)、平均循環時間のデータ、およびピーク到達時間のデータなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。いくつかの実施形態において、本システムおよび本方法は、灌流CTのパラメータを収集および解析する。いくつかの実施形態において、本システムおよび本方法は、灌流の陽電子放射型断層撮影法(PET)のパラメータを収集および解析する。いくつかの実施形態では、本システムおよび本方法は、灌流の単一光子放射型コンピュータ断層撮影法(SPECT)のパラメータを収集および解析する。いくつかの実施形態において、上記パラメータの測定データが、見かけの拡散係数(apparent diffusion coefficient;ADC)のデータではない。]
[0020] いくつかの実施形態において、上述の変化したパラメータの測定特性には、増加したパラメータの測定特性、および減少したパラメータの測定特性が含まれる。いくつかの実施形態において、増加したパラメータの測定特性が第1の色で表示され、減少したパラメータの測定特性が第2の色で表示され、変化していないパラメータの測定特性が第3の色で表示される。いくつかの実施形態において、増加したパラメータの測定特性が第1のパターンで表示され、減少したパラメータの測定特性が第2のパターンで表示され、変化していないパラメータの測定特性が第3のパターンで表示される。いくつかの実施形態において、これらの増加したパラメータの測定特性、減少したパラメータの測定特性、および変化していないパラメータの測定特性が、色の勾配(例えば、色スペクトル全体)(例えば、グレイスケールの勾配)を利用して表示される。]
[0021] いくつかの実施形態において、増加したパラメータの測定特性の領域を組織領域が含んでいると、パラメトリックレスポンスマップが特徴づけた場合、治療法が効果的であると評価され、さらに、変化していないパラメータの測定特性の領域を該組織領域が含んでいると、パラメトリックレスポンスマップが特徴づけた場合、治療法が効果的ではないと評価される。いくつかの実施形態において、減少したパラメータの測定特性の領域を組織領域が含んでいると、パラメトリックレスポンスマップが特徴づけた場合、治療法が効果的であると評価され、さらに、変化していないパラメータの測定特性の領域を組織領域が含んでいると、パラメトリックレスポンスマップが特徴づけた場合、治療法が効果的ではないと評価される。いくつかの実施形態において、増加したパラメータの測定特性および減少したパラメータの測定特性の領域を組織領域が含んでいると、パラメトリックレスポンスマップが特徴づけた場合、治療法が効果的であると評価され、さらに、変化していないパラメータの測定特性の領域を組織領域が含んでいると、パラメトリックレスポンスマップが特徴づけた場合、治療法が効果的ではないと評価される。]
[0022] 本発明のシステムおよび方法は、患者の試料を分析するための予後的な情報を提供する。この情報は、短い時間枠(例えば、1ヶ月未満、14日未満、10日未満、8日未満、7日未満...)の内で提供される。これは、従来から存在する技術では実現されない能力であって、疾病および疾患ならびにこれらの疾病および疾患に対する治療法の有効性を検出およびモニタリングするための重要な新しい選択肢を、医師および研究者に提供する。]
[0023] 〔図面の簡単な説明〕
図1は、機能的なパラメトリックマップの生成を示す。治療の前後における腫瘍の脈管構造の概略図である。色を使い分けて、PRMrCBV上で血液量が変化した領域を強調してある。図中において、赤色は、血管の数または大きさが増加した結果、血液量が増加した領域を示す(赤色で縁取りをした挿入図)。青色は、血管の損失または縮小による血液量の減少を示す(青色で縁取りをした挿入図)。また、緑色は、血液が変化しない領域を示す。] 図1
[0024] 図2は、ノンレスポンダーとしての、PRMrCBVによる層別化から、VDと表記した多形神経膠芽腫の患者を示す図である(生存期間=2.9ヶ月)。(A)はGdによって増強されたT1強調MR画像であり、(B)は色スケールをrCBVに合わせたrCBVマップであり、(C)は腫瘍のrCBVヒストグラムであり、(A)、(B)、(C)ともに放射線治療の開始から0週間後、1週間後、および3週間後のものである。腫瘍の位置を黄色の矢印で示す。放射線治療から0週間後、1週間後、および3週間後のrCBVの平均値は、それぞれ1.97、1.95、および2.13であった。] 図2
[0025] 図3は、図2に示したのと同じ非反応性の患者の、PRMrCBVの結果を示す図である。(A)は、放射線治療から1週間後および3週間後の、PRMrCBVの色分けしたROIの代表的なスライスであり、Gdによって増強されたT1強調MR画像の上に重ねられたものである。(B)は、3次元的な腫瘍全体の体積について、放射線による治療前後のrCBVの分布を示す散布図である。1週目の相対的な体積は、VD(青色の点が、rCBVが減少したボクセルを示す)が19.9%であり、VI(赤色の点が、rCBVが増加したボクセルを示す)が17.2%であった。3週目の相対的な体積は、VDが15.7%であり、VIが20.4%であった。] 図2 図3
[0026] 図4は、レスポンダーとしての、PRMrCBVによる層別化から、VDと表記した多形神経膠芽腫の患者を示す図である(生存期間=20.4ヶ月)。(A)はGdによって増強されたT1強調MR画像であり、(B)は色スケールをrCBVに合わせたrCBVマップであり、(C)は腫瘍のrCBVヒストグラムであり、(A)、(B)、(C)ともに放射線治療から0週間後、1週間後、および3週間後のものである。腫瘍の位置を黄色の矢印で示す。放射線治療から0週間後、1週間後、および3週間後のrCBVの平均値は、それぞれ1.02、1.00、および0.84であった。] 図4
[0027] 図5は、図4に示したのと同じ反応性の患者のPRMrCBVの結果を示す図である。(A)は、放射線治療から1週間後および3週間後の、PRMrCBVの色分けしたROIの代表的なスライスであり、Gdによって増強されたT1強調MR画像の上に重ねられたものである。(B)は、3次元的な腫瘍全体の体積について、放射線による治療前後のrCBVの分布を示す散布図である。1週目の相対的な体積は、VD(青色の点が、rCBVが減少したボクセルを示す)が4.3%であり、VI(赤色の点が、rCBVが増加したボクセルを示す)が3.4%であった。3週目の相対的な体積は、VDが4.6%であり、VIが0.3%であった。] 図4 図5
[0028] 図6は、治療から1週目(A)および3週目(B)における、PRMrCBVからのVD(実線)およびVI(短鎖線)、ならびに%rCBV(長鎖線)についての、受信者動作特性(receiver operating characteristic; ROC)曲線を示す図である。全生存期間についてのカプラン−マイヤー生存図が、治療から1週目(C)および3週目(D)における、PRMrCBVによる層別化から、VDの関数として示されている。実線がVD≦カットオフであることを示し、点線がVD>カットオフ(カットオフ=6.4%;p=0.009)であることを示している。] 図6
[0029] 図7は、ノンレスポンダー(生存期間=6ヶ月)としての、PRMrCBFによる層別化から、VDと表記した多形神経膠芽腫の患者を示す図である。非反応性の患者から得られた結果を示す。(A)は、放射線治療から1週間後の、PRMrCBFの色分けしたROIの代表的なスライスであり、Gdによって増強されたT1強調MR画像の上に重ねられたものである。(B)は、腫瘍の3次元的な広がり全体について、放射線治療前後のrCBFの分布を示す散布図である。1週目の相対的な体積は、VD(青色の点が、rCBFが減少したボクセルを示す)が14.1%であり、VI(赤色の点が、rCBFが増加したボクセルを示す)が3.5%であった。] 図7
[0030] 図8において、(A)が治療から1週目の、PRMrCBFからのVD(実線)およびVI(短鎖線)、ならびに%rCBF(長鎖線)についての受信者動作特性曲線を示し、(B)には、全生存期間についてのカプラン−マイヤー生存図が、治療から1週目における、PRMrCBF層別化から、VDの関数として示されている。実線がVD≦カットオフであることを示し、点線がVD>カットオフ(カットオフ=4.15%;p=0.001)であることを示している。] 図8
[0031] 図9は、治療前(0週目)および治療後(1.5週目)の乳癌患者についての透過定数(Ktrans)および曲線下面積(AUC)を、対応するPRM解析とともに示した、腫瘍の中心の軸の画像を示す図である。PRM解析には、PRMのカラーオーバーレイおよび散布図が含まれる。閾値は、この散布図において黒い線として示され、KtransおよびAUCに対してそれぞれ±0.2および±1.2に設定された。] 図9
[0032] 図10は、軟部肉腫において、MRIを用いて行った検査結果をコレジストレーションした結果を示す図である。A)は、治療前の骨盤の脂肪肉腫の、脂肪抑制T2強調画像である。B)剛体構造のみに基づく治療前後に行ったスキャンのオーバーレイが、腫瘍が時間の経過とともに、体積の増加によって変形していることを示している。C)治療前および治療から7週間の検査から得られた二枚の画像を交互につなぎ合わせた、相互情報を使用して後処理を済ませたチェッカーボードの表示である。ゆがみは、後のPRM解析のために、腫瘍中の解剖学的な特徴が精確にレジストレーションできていることを示している。] 図10
[0033] 図11は、腫瘍全体とADCのPRM解析とを対比して示す図である。(左側)腫瘍全体の解析によって、骨盤の脂肪肉腫に対するネオアジュバント化学療法中のADCの平均値の増加が、最小限であり、すべてのヒストグラムが相当重なり合っていることが示されている(治療前が青色の線、1週間が緑色、7週間が赤色)。(中央および右)PRMの散布図によって、治療から1週間後に、ADCが注目すべき変化(すべてのボクセルの≒12%)をしたことが示されており(中央)、また、7週目にはさらに増加したことが示されている(右)。] 図11
[0034] 図12は、治療前(B1)、1週間(C1)、および7週間(D1)DCE−MRIを用いて行った検査について、代表的な画像の、注目している腫瘍領域(A1)全体およびKtrans値の擬似色表示を示す図である。Ktrans(E1)の場合の腫瘍全体の平均値は、腫瘍中の変化の空間的な不均一性を失くして、その結果、治療後は全体の変化が小さくなっている。1週間(A2、C2)および7週間(B2、D2)の検査の結果のPRM解析では、空間的な不均一性を利用して、治療によって誘起されるKtransの経時変化の検出を大幅に増加させる。] 図12
[0035] 〔発明の詳細な説明〕
本発明は、組織領域をモニタリングするためのシステムおよび方法を提供する。本発明のシステムおよび方法では、組織における経時変化(医療的介入によって引き起こされる変化を含める)を評価するために、複数の異なる様式(ここではPRMxと表記する)を用いる、パラメトリックレスポンスマップ法を採用する。いくつかの実施形態では、本発明のシステムおよび方法を使用して、組織領域の特定の治療方法の有効性を評価する。いくつかの実施形態では、本発明のシステムおよび方法は、所定の期間にわたって発生する組織領域における変化を検出および解析するためのパラメトリックレスポンスマップ法を提供し、疾病または組織の健康状態を検出およびモニタリングし、ならびに治療的介入の影響をモニタリングする。]
[0036] 本発明は、特定の組織領域のモニタリングに限定されるものではない。いくつかの実施形態では、組織領域は生きている被検者(例えば、イヌ、ネコ、ヒト、ゴリラ、雌ウシ、ヒツジ、ネズミ、ネズミなど)の内部にある領域である。いくつかの実施形態において、組織領域は生きているヒトの内部にある領域である。いくつかの実施形態において、組織領域は病的な組織領域(例えば、悪性腫瘍、良性腫瘍、異常増殖、炎症部、癌部、感染部、器官拒絶反応)である。いくつかの実施形態において、組織領域は被検者の身体の領域(例えば、肺、骨、心臓、脚、足、胃、脳、首、肝臓、乳房)である。いくつかの実施形態において、組織領域は被検者の身体全体である。]
[0037] 本発明は、特定の種類または様式の、組織領域のモニタリングに限定されるものではない。いくつかの実施形態では、この特定の組織領域のモニタリングは、該組織領域について異なる時点(例えば、2つの時点、3つの時点、5つの時点、50個の時点など)(例えば、治療前、治療中、治療後)にて測定データを取得し、組織領域中で測定データ間の変化を特徴づけることによって達成される。本発明は、組織領域中で測定データ間の変化を特徴づけるための、特定の方法に限定されるものではない。いくつかの実施形態において、特徴づけは、組織領域中の種々の領域における特定の生物学的なパラメータの1つ以上の変化を検出することを利用する。本発明は、組織領域における特定の生物学的なパラメータの変化の検出に限定されるものではない。評価して変化を求めることのできる、組織領域における生物学的なパラメータの例としては、組織領域の血液量の変化、組織領域の血液潅流の変化、組織領域の血管の漏出パラメータの変化、組織領域の密度の変化、組織領域の組成の変化、領域内の拡散異方性に依存するパラメータの変化などが挙げられるが、これらの例に限定されるものではない(例えば、Tofts, P.S. (1997) J Magn Reson Imaging 7, 91-101; Hylton, N. (2006) J Clin Oncol 24, 3293-3298 (2006); Tofts, P.S., et al. (1999) J Magn Reson Imaging 10, 223-232; Kiessling, F., et al., (2007) Curr Med Chem 14, 77-91をも参照)。機能的撮像法は、例えば、解剖学的MRIスキャン法を補完し、診断および治療に対する反応を評価するために診療においてますます使用されている(例えば、O'Connor, J.P., et al., Br J Cancer 96, 189-195 (2007); Zahra, M.A., et al., Lancet Oncol 8, 63-74 (2007); Cao, Y., et al. Int J Radiat Oncol Biol Phys 64, 876-885 (2006))。ダイナミック造影(dynamic contrast-enhanced;DCE)MRI法および動的磁化率コントラスト法(dynamic susceptibility-weighted contrast;DSC)に基づくMRI法は、微小血管透過性表面積、血液量、血流などの種々の血行動態パラメータに関連する情報を提供する(例えば、Ostergaard, L., et al., Magn Reson Med 36, 715-725 (1996); Rosen, et al., Magn Reson Med 14, 249-265 (1990); Brix, G., et al. Magn Reson Med 52, 420-429 (2004); Brix, G., et al. J Comput Assist Tomogr 15, 621-628 (1991); Hoffmann, U., Magn Reson Med 33, 506-514 (1995); Tofts, P.S.; J Magn Reson Imaging 7, 91-101 (1997); Degani, H., Nat Med 3, 780-782 (1997))。造影剤の投与の後のシグナルと時間との曲線または濃度と時間との曲線の、いくつかの初歩的な解析、例えば、曲線の勾配、ピークまでの時間、最大ピーク強調、洗い出し(wash out)、および曲線下面積などが文献に記載されている(例えば、Galbraith, S.M., et al. NMRBiomed 15, 132-142 (2002); Hylton, N. J Clin Oncol 24, 3293-3298 (2006); Thomas, A.L., et al. J Clin Oncol 23, 4162-4171 (2005); Xiong, H.Q., et al. Invest New Drugs 22, 459-466 (2004))。これらの記述的パラメータが、主に腫瘍の組織を特徴づけることを目的として、通例の臨床応用において使用されてきた。生理的パラメータを導くためには、比較的複雑な薬物動態モデルの構築が必要とされる。ただし、これらのモデルは、血管のスペースと間質との間の造影剤の交換が流れに制限されるか、または透過性に制限されるという仮定およびレジメンの簡素化に基づいている傾向がある(例えば、Tofts, P.S., et al. J Magn Reson Imaging 10, 223-232 (1999); Eyal, E. & Degani, H. NMR Biomed (2007))。この要件は、全体的なシグナルの強調を増し、かつ血液プールへの局在化を高めるための種々の造影剤や、多数の数学的モデルの開発を引き起こした(例えば、Kiessling, F., Curr Med Chem 14, 77-91 (2007))。灌流MRIを、治療に対する反応のバイオマーカーとして認証して日常的に使用するためには、取得方法および定量化方法を標準化する必要があることが提案されている。なお、この2つの方法のうちでは、取得方法の方が、多数の方法があるので困難であることが報告されている(例えば、Hylton, N. J Clin Oncol 24, 3293-3298 (2006))。灌流MRIのデータを解析するための後処理方法の標準化についてのコンセンサスが欠如している原因の一つは、信頼できる基準としての利用可能な臨床成績の尺度(例えば、全生存期間)とともに、薬物動態パラメータの計算に使用する種々の定量化方法の精度を評価および比較するために比較的大量の臨床データのセットが必要とされることである。]
[0038] 本発明は、組織領域に関する特定の種類のデータを収集および解析することに限定されるものではない。いくつかの実施形態では、組織領域を特徴づけることを目的として、組織領域を異なる時点で撮像する。いくつかの実施形態では、この撮像法を使用して、組織領域中の生理的、形態学的、および/または解剖学的な変化を決定する。いくつかの実施形態では、上述の撮像法を使用して、組織領域中の1つ以上の血液潅流値を決定する。撮像システムおよび撮像方法は、特定の種類の灌流パラメータの収集および解析に限定されるものではない。いくつかの実施形態では、上記システムおよび方法によって、灌流MRIのパラメータの収集および解析を行う。いくつかの実施形態において、灌流MRIのパラメータの例としては、脳血液の相対量(PRMrCBV)、血管透過性(PRMKtrans)、および血管外の漏出のスペース(PRMVe)などが挙げられるが、これらの例に限定されるものではない。いくつかの実施形態では、上記システムおよび方法によって、灌流CTのパラメータの収集および解析を行う。いくつかの実施形態では、上記システムおよび方法によって、灌流陽電子放射型断層撮影法(perfusion positron emission tomography; PET)のパラメータの収集および解析を行う。いくつかの実施形態では、上記システムおよび方法によって、灌流式単一光子放射型コンピュータ断層撮影法(perfusion single photon emission computed tomography;SPECT)のパラメータ収集および解析を行う。]
[0039] 各実施形態の本発明を開発する過程において行った実験では、治療後の血行動態の変化を定量化するための、新規のボクセルを利用した画像解析手法として、パラメトリックレスポンスマップ(parametric response map; PRMx)を使用した。例えば、上記の方法を、グレードIII/IVの神経膠腫の患者に適用した。脳血液の相対量(rCBV)マップを、治療前ならびに治療から1週間後および3週間後に取得した。腫瘍について平均をとったrCBVの変化率(%rCBV)およびPRMrCBVを用いた標準的手法を、全生存期間に基づいて、患者の結果の層別化の予後診断の有効性を判断するために、比較した。PRMrCBVが、治療開始から1週間および3週間後の患者の治療に対する反応を予測していることがわかった。実際、PRMのイメージングのバイオマーカーは、従来の手法に比べて大きな予後の値を示し、灌流データを解析するための標準化された方法を提供した。]
[0040] 本発明は、組織領域においてパラメトリックレスポンスマップ(PRMx)(xは任意の種類のパラメトリックなデータ)の解析を実行する特定の様式に限定されるものではない。いくつかの実施形態において、本発明は、灌流MRIのパラメータの測定値(例えば、脳血液の相対量(PRMrCBV)の、これとは異なる時間に測定した血管透過性(PRMKtrans)および血管外の漏出のスペース(PRMVe))との相関を示すように構成されたアルゴリズムを提供する。いくつかの実施形態では、MRI装置を使用して特定の組織領域を撮像するとPRM画像を自動的に生成するMRI装置を有するシステムにおいて、アルゴリズムが提供される。いくつかの実施形態において、このアルゴリズムは、特定の組織領域についてのPRMを自動的に生成するように構成される。いくつかの実施形態では、ある特定の組織領域についてのPRMによって、異なる測定済みパラメータ(例えば、血液潅流、脳血液の相対量、血管透過性、血管外の漏出のスペースなど)を用いて、組織領域中の領域間の区別ができる。いくつかの実施形態では、このような区別された変化が、ディスプレイ上の組織領域の画像において、色の差として提示される(例えば、赤色が血液潅流が増加したこと、青色が血液潅流が減少したこと、緑色が血液潅流に変化がないことを示す。)(例えば、異なる色を使用したり、その他の階調方式を使用したりして、例えば、非常に大きい血液潅流の変化、中程度に大きい血液潅流の変化、少し高い血液潅流の変化、および血液潅流の変化がないことを互いに区別する)(下記の実施例I〜IVを参照)。]
[0041] いくつかの実施形態では、変化の存在または変化の程度が予後的、または変化の存在または変化の程度が、注目している疾病の状態、治療に対する反応、もしくは別の所望の組織の状態の判断基準を別の様態で示唆する、組織領域における変化を定量化するために、システムおよび方法を使用する。本発明のシステムおよび方法は、例えば、全体の腫瘍に対して平均をとる方法に対する改善策を提供する。実際、PRMxは、例えば治療開始後の、灌流パラメータの測定値(例えば、灌流MRIのパラメータの測定値)における空間領域的な変化(例えば、脳血液量の値)を保持する。例えば図1は、治療の過程を通じて、腫瘍環境には、3つの局所的な血行動態の結果が存在し得ることを示す。例えば、指定された閾値を超えるrCBVの増加は、腫瘍内の、微小血管の密度の大幅な増加または血管の直径の拡大(例えば、血液量)に対応する。この場合、これらのボクセルは、例えばrCBV(PRMrCBV)に適用するPRM解析法において赤に色分けされる。別の構成としては、治療の結果、腫瘍内のrCBVが大きく減少するかもしれない。この場合、これらの領域内のボクセルは、例えば、青に色分けされる。治療による影響が比較的小さい領域のボクセルは、例えば、緑に色分けされる。いくつかの実施形態において、PRMrCBV解析法では、色分けされたrCBVの空間的情報が解剖画像の上に重ねられて保持される。さらに、散布図解析法を用いて、rCBV値が増加した(赤色:VI)、減少した(青色:VD)、または変化しなかった(緑色:V0)(腫瘍の体積全体またはボクセルの個数の百分率に対する)腫瘍ボクセルの全数の定量化も保持される。] 図1
[0042] いくつかの実施形態では、空間的に変化した灌流パラメータの測定値の定量化を予後診断のイメージングのバイオマーカーとして使用して、初期の治療に対する反応の評価を行う。本発明は、初期の治療に対する反応の評価をするために、空間的に変化した灌流パラメータ測定値を、予後診断のイメージングのバイオマーカーとして使用する特定の様式に限定されるものではない。いくつかの実施形態では、初期の治療に対する反応の評価の、患者の全生存期間との相関を求めるために、空間的に変化した灌流パラメータ測定値が、予後診断のイメージングのバイオマーカーとして使用される。]
[0043] いくつかの実施形態において、本発明は、病的な組織領域(例えば悪性腫瘍)の治療方法を提供する。これらの実施形態では、特定の組織領域を対象にする治療を、病的な組織領域に実施し、治療の間、PRMxを用いてモニタリングする。いくつかの実施形態では、組織領域が治療に反応していないことをPRMxが示唆すれば、特定の種類の治療法を変更する。変更としては、薬物の変更、投薬量の変更、投与経路の変更、および頻度の変更などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。]
[0044] いくつかの実施形態において、本発明は、病的な組織領域(例えば、悪性腫瘍、良性腫瘍など)の各種治療法の有効性をスクリーニングする方法を提供する。これらの実施形態では、特定の組織領域を治療するために設計された各種治療法(例えば、医薬品による治療法、放射線照射に基づく治療法、化学療法による治療法、放射線増感剤を用いた治療法、遺伝子治療に基づく治療法、癌ワクチンに基づく治療法)を、PRMxによって様々な時点で測定される組織領域を効果的に治療する能力に基づいて評価する。この能力は、例えば、腫瘍における血液潅流を低減させる能力、腫瘍における血液潅流を増加させる能力、腫瘍の大きさを小さくする能力、血管の漏出パラメータを増加/減少させる能力、腫瘍の密度を増加/減少させる能力、拡散異方性に依存する、腫瘍のパラメータを増加/減少させる能力などである。いくつかの実施形態では、PRMxによって測定される組織領域の治療において効果的であると特定された治療法を、同一の個体における同様の種類の病的な組織領域の治療に使用してもよいし、および/または、同様の病的な組織領域を提示する他の個体における同様の種類の病的な組織領域の治療に使用してもよい。]
[0045] いくつかの実施形態では、PRMxを使用して、個体の疾病を特徴づける(例えば、全体的な予後診断を提供する)。例えば、同様の疾病パターン(例えば、肝癌が原因となって発症した肝腫瘍)を有する同様の組織領域のPRMxのデータベースを、任意の個数の変数(例えば、治療に対する反応、所定の期間の血液潅流の変化、全体的な治療結果など)に基づいて作製してもよい。該PRMxデータベースは、このような疾病を有する組織領域の予測される治療結果に基づいて必要な治療計画を作製するために、使用され得る。いくつかの実施形態では、医療専門家が、治療過程の間および/またはその後に、患者の組織領域のPRMxを取得し、そのPRMxを、同様の種類の患者または同じ患者の同様の組織領域から得られる1つ以上のPRMxと比較する。いくつかの実施形態では、このような比較を用いて、PRMxデータベースで特定される、予測される治療結果に基づいて治療計画を微調整する。]
[0046] 〔実施例〕
以下の実施例は、本発明の多様な実施形態を説明するために記載されているが、本発明の範囲を限定すると解釈されるべきものではない。]
[0047] <実施例I>
本実施例では、実施例IIおよびIIIのための物質および方法を説明する。]
[0048] 患者
病理学的に証明されたグレードIII/IVの神経膠腫の患者を、治療中のMRIのプロトコールに登録した。インフォームドコンセントを得た。44人の患者を、治療前、ならびに治療開始から1週間および3週間後に評価した。6MV以上の光子を用いた3次元等角(3D−conformal)療法または強度変調放射線療法(Intensity Modulated Radiation Therapy;IMRT)によって、放射線治療(RT)を施した。標準的な手法を使用し、2.0cm〜2.5cmのマージンを有する、ガドリニウムによって増強されたスキャン上の強調された領域、またはT2強調スキャン上の異常なシグナルを取得した。この領域またはシグナルの中心には、肉眼で視認できる腫瘍がある。この腫瘍は、46Gy〜50Gyの放射線が照射され、6週間〜7週間後に最終的に半線量(median dose)を70Gyとして治療された(例えば、Chan, J.L., et al. J Clin Oncol 20, 1635-1642 (2002)を参照)。1週目に、これらの患者のうち24人に対して、高線量(>60Gy)の放射線療法をテモゾロアミドと同時に用いる第2段階のプロトコールにて治療を行った。臨床環境に応じた化学療法を施した。]
[0049] MRIによるスキャン
MRIによるスキャンを、照射開始の1週間前、ならびに照射開始から1週間および3つの週間後に実施した。さらに、2ヶ月〜3ヶ月ごとにスキャンを続けて行った。画像はすべて、1.5TMRIシステム(General Electric Medical Systems, Milwaukee, WI)(n=患者30人)または3T Philips Achievaシステム(Philips Medical Systems, Best, The Netherlands)(n=患者14人)のどちらかを使用して取得した。動的磁化率コントラスト法(dynamic susceptibility contrast;DSC)による撮像を行うために、動的T2*強調画像を、グラディエントエコー/エコープラナー式パルスシーケンス(TR=1.5s〜2s、TE=50ms〜60ms、光学視界220×220mm2、マトリックス128×128、フリップ角60°、厚さ4mm〜6mm、ギャップ0mm)で、14スライス〜20スライス取得した。ガドリニウム−ジエチレントリアミン五酢酸(gadolinium-diethylenetriamine pentaacetic acid; Gd-DTPA)を、自動注入器を使用して、2mL/sの割合でボーラスとして、用量0.05mL/kg〜0.1mL/kgで静脈内に注入した。その直後に同じ割合で15ccの生理食塩水のフラッシュを行った。続いて、Gdによって増強されたT1強調撮像を行った。DSC式T2*強調画像から脳血液量(CBV)のマップを作製した(例えば、Cao, Y., et al. Int J Radiat Oncol Biol Phys 64, 876-885 (2006))。]
[0050] 放射線治療を受けている患者間における腫瘍の血液量の差を評価するために、CBVマップを、腫瘍の反対側の白質領域内のCBV値に正規化して、相対的なCBV(rCBV)を生成した。表記法を簡単にするために、血液の相対量を、脳および腫瘍のどちらについても「rCBV」と表記する。以下の指針を用いて、正規化を行う対象となる白質領域を規定した。すなわち、(1)腫瘍の反対側にあること、(2)被爆蓄積線量が<30Gyであること、および(3)できるだけ大きく規定すること(ただし、感受性のアーティファクトおよび部分的体積平均を有する領域は含めない)。]
[0051] 画像解析
自動化相互情報およびシンプレックス最適化モジュールを使用して放射線治療の前に取得したGdによって増強されたT1強調画像に対して、治療前のrCBVマップおよび治療後のrCBVマップをコレジストレーションした(例えば、Meyer, C.R., et al. Med Image Anal 1, 195-206 (1997))。コレジストレーションの後、Gdによって増強されたT1強調画像上の腫瘍の強調領域において、脳腫瘍を、神経放射線科医が手動で等値線を描いて規定した。スキャンとスキャンとの間の期間に、腫瘍が縮小または成長したかもしれないので、放射線治療前の腫瘍内部および放射線治療後の腫瘍内部の両方に存在したボクセルだけを利用した。]
[0052] rCBV(PRMrCBV)のパラメトリックレスポンスマップを、放射線治療の前の腫瘍内の各ボクセルのrCBV(ΔrCBV=ポストrCBV−プリrCBV)と治療から1週目または3週目のrCBVとの間の差をまず算出することによって、決定した。1.23と規定された所定の閾値よりも大きいΔrCBVを生成したボクセルを、赤色で表記した(例えば、ΔrCBV>−1.23)。青色のボクセルは、rCBVが1.23よりも減少した体積を表す(例えば、ΔrCBV<−1.23)。また、緑色のボクセルは、変化しなかった腫瘍内のボクセルを表す(例えば、ΔrCBVの絶対値が≦1.23)。PRMrCBVから決定した腫瘍内の体積の割合は、rCBVが増加した場合がVIであり、rCBVが減少した場合がVDであり、rCBVが変化しなかった場合がV0である。ボクセル内のrCBVの有意な変化を表す閾値を、異なる7人の患者から経験的に算出した。所望に応じて、他の閾値を使用してもかまわない。それぞれの患者について、治療前および治療から3週間後のrCBVの範囲を取得するために、正常な灰白質および白質を含有する反対側の脳内の注目している体積を使用した。7人の患者すべてからのデータを組み合わせて、治療前および治療後のrCBV値に対して線形最小二乗法による解析を実施した。つぎに、線形最小二乗法による解析の結果から、95%の信頼区間を決定した。PRMrCBVの解析に続いて、腫瘍の体積について平均を取ったrCBVの平均値(%rCBV=[rCBVpost−RT−rCBVpre−RT]/rCBVpre−RT)の差(単位はパーセント)を算出し、PRMrCBVの結果と比較した。]
[0053] 統計解析
受信者動作特性曲線(ROC)曲線の解析を実施して、すべての閾値にわたって、代表的な撮像パラメータと患者の診断から1年後の生存との相関を求めた。どの連続変数(VI、VD、および%rCBV)が、結果を予測する基準になるのかを知るために、ROCの曲線下面積(ROC_AUC)を求めた。ROC_AUCが統計学的に有意であるパラメータについては、感度および特異性の最適な値に基づいてカットオフを選択した。次に、ROCのカットオフ値に基づいて、患者の集団を層別化した。カプラン—マイアー生存曲線およびログ−ランク(log−rank)テストを使用して、上記グループを全生存期間について特徴づけて、比較した。統計学的な計算は全て、統計ソフトウェアパッケージ(SPSSSoftware Products, Chicago,IL)を用いて実施した。その結果、比較に関する有意水準5%(p<0.05)の両側検定で統計学的に有意であることがわかった。]
[0054] <実施例II>
本実施例では、PRMrCBVと灌流MRの画像のrCBV解析との間の比較について説明する。放射線療法に対して非反応性の多形神経膠芽腫であると診断された、代表的な患者のrCBV解析の結果を図2に示す。この患者の全生存期間は、診断から3ヶ月であった。Gdによって増強されたT1強調画像におけるシグナルの超強度を、0週目、1週目、および3週目に腫瘍の縁に沿って観察した(図2A)。これは、血液脳関門の破壊に対応している。治療から1週目には、腫瘍の縁の強調がわずかに減衰するのが観察された。コア内部では、3週目末まで、強調がわずかに増加した。腫瘍の体積は、第1週目にわずか15%だけ減少し、第3週目までそのまま変化しないで継続した(0週目、38cc;1週目、32cc;3週目、31cc)。] 図2 図2A
[0055] 治療前(0週目)には、腫瘍は、主に血液量の大きな縁が血液量の低いコアをともなってなっていた。このコアは、rCBVマップ(図2B)に示すように、治療開始から1週目および3週目に減衰した。反対側の白質によって正規化した後、0週目の腫瘍内のrCBV値の分布(図2C)は、0〜6の範囲にあり、平均値は1.97であった。rCBVが1未満であると判断される多数のボクセルが、腫瘍のコア内部に偏在していた(図2B)。治療の1週目に、rCBVの平均値は1%未満で減少し、1.95に達した(図2C)。図2Bから読み取れるように、1週目に、腫瘍の縁に沿ったrCBVが減少していた。腫瘍のコア内部でrCBVが増加した結果、rCBV<1であるボクセルの個数も治療前の値に比べて減少していた。平均値の算出時には、このことが、腫瘍の縁に沿った高いrCBV値の減少を相殺していた。腫瘍のコア内部のrCBVの増加は、図2AにおいてGd強調の増加として観察されるが、rCBVの平均値(2.13)が右へシフト(図2C)していることによって明白に示されるように、3週目にはさらに目立つようになった。この結果、治療前のレベルよりわずかに高いrCBVの平均値が得られた。] 図2A 図2B 図2C
[0056] PRMrCBVのカラーオーバーレイを、対応する散布図とともに図3に示す。該カラーオーバーレイは、1週目および3週目に取得したGdによって増強されたT1強調画像上に重ねたものである。また、該散布図は、3次元的な腫瘍全体の体積からのPRMrCBVのボクセルの分布を定量的に示すものである。このPRMrCBV解析では、腫瘍の血液量変化が閾値(±1.23)を超える領域が強調されている。1週目および3週目に、PRMrCBVのボクセルの大きな変化が、腫瘍の周辺付近で観察された(図3A)。散布図解析(図3B)からは、1週目および3週目に、VIは腫瘍全体の体積の17.2%および20.4%であり、また、VDは腫瘍全体の体積の20.0%および15.7%であると決定されることがわかった。] 図3 図3A 図3B
[0057] 放射線療法に対して反応した、多形神経膠芽腫であると診断された代表的な患者を、図4および図5に示す。この患者の全生存期間は、診断から20.4ヶ月であった。非反応性の患者と同様に、シグナルの超強度を腫瘍の縁に沿って0週目に観察した。シグナルの超強度は、Gdによって増強されたT1強調画像(図4A)において、1週目および3週目にわずかに減少した。コントラスト強調画像において、無視できる程度の変化が腫瘍のコアで観察された。治療の初期には、腫瘍の体積が1週目に40ccから50ccに増加し、3週目には54ccにまで増加した。] 図4 図4A 図5
[0058] 0週目、1週目、および3週目において、不均一性を有する領域が、rCBVマップ(図4B)では、Gdによって増強されたT1強調画像ほどはっきりしなかった。rCBVのヒストグラムプロット(図4C)にて観察されるように、rCBVの値の分布は、0〜3の範囲である。rCBVの平均値は、0週目が1.02であり、1週目が1.00であり、3週目が0.84であった。3週目における、全体の腫瘍に対して求めたrCBVの平均値をパーセントで表した差は、約−18%であった。] 図4B 図4C
[0059] この患者のPRMrCBV解析によって、治療から1週目および3週目の無視できる程度の変化がおきたことがわかった(図5A)。1週目にVIおよびVDがそれぞれ3.4%および4.3%変化したことを示す、対応する散布図を、図5Bに示す。3週目には、VIおよびVDは、腫瘍の体積のそれぞれ0.3%および4.6%であった。明らかに、治療に対して反応性を有する患者のPRMrCBV値は、非反応の患者と比較するとほんのわずかしか変化しなかった。] 図5A 図5B
[0060] 撮像を用いた臨床治験を設計する一環として、この患者集団についての全生存期間に関するデータを得た。このデータは、測定したイメージングのバイオマーカーパラメータそれぞれの予後の精度を評価することと相関する臨床成績として使用するためのものである。ROC曲線下面積(ROC_AUC)が統計学的に有意であると判断されたパラメータから、全生存期間との相関解析のための最適な閾値を選択するために、受信者動作特性(ROC)解析を実施した。3つのイメージングのバイオマーカーパラメータのうち、VDが1年目の生存を有意に予測していると考えられ、AUCは0.754(p=0.004)であり、その結果、カットオフは6.8%であった(図6Aおよび表1)。VIおよび%rCBVは、ROC_AUCがそれぞれ0.528および0.557であり、どちらもランダムに推量した値と等価であった(表1)。図6Bおよび表1に示されるように、3週目のVDも、1年目の生存を有意に予測しており、ROC_AUCは0.710(p=0.012)、カットオフは5.9%であった。VIおよび%rCBVは、予測性を有していないと考えられ、ROC_AUCはそれぞれ0.584および0.549であった。PRMが臨床使用に適したものであるためには、方法がカットオフ値に影響されてはならない。したがって、VD(6.4%)の場合の1週目および3週目に得られるカットオフの平均値を、全生存期間の解析に使用した。] 図6A 図6B
[0061] 1週目および3週目のPRMrCBVの測定値は有意な相関を示し、全生存期間は図6CおよびDならびに表1に示すようになった。VDがカットオフの平均値(6.4%)よりも小さいか、この平均値に等しい患者は、生存期間中央値が、VDがカットオフ値よりも大きい患者に比べて有意に長かった。VDについて3週目に同様の結果が観察された。] 図6C
[0062] 多様な撮像パラメータおよび腫瘍の種類について、種々の宿主組織内部においてPRM手法を実証するために、実験を行った。]
[0063] 相対的な脳血流量(PRMrCBF)を用いたPRMの手順は、実施例IにおけるPRMrCBVの場合について説明した手順とほぼ同じである。ここに提示するのは、1週目のPRMrCBF解析の結果である。図7は、PRMrCBFの層別化のVDによって非反応性であるとされた、多形神経膠芽腫の患者を示す(生存期間=6ヶ月)。図7Aは、放射線療から1週間の、PRMrCBFの色分けしたROIの代表的なスライスを、Gdによって増強されたT1強調MR画像の上に重ねたものを示す。図7Bは、3次元の腫瘍全体の体積について、放射線療法前後のrCBFの分布を示す散布図である。1週目の相対的な体積は、VD(青色の点は、rCBFが減少したボクセルを表す)が14.1%であり、VI(赤色の点は、rCBFが増加したボクセルを表す)が3.5%であった。] 図7 図7A 図7B
[0064] 図8Aは、治療から1週目のPRMrCBFから得られたVD(実線)およびVI(短鎖線)、ならびに%rCBF(長鎖線)の、受信者動作特性曲線を示す。VDは、1年目の生存を有意に予測していると考えられ、ROC_AUCは0.704(カットオフ=4.15%、p=0.021)であった。VIおよび%rCBFから得られたROC_AUCの値は、それぞれ0.567および0.511であった。図8Bに示す、全生存期間についてのカプラン−マイヤー生存図は、治療から1週目のPRMrCBFの層別化から得られるVDの関数としてとして描いてある。実線はVD≦カットオフであることを表し、点線はVD>カットオフ(カットオフ=4.15%;p=0.001)であることを表している。] 図8A 図8B
[0065] 本実証は、PRM法の多用途性を強調するためのものである。図9は、治療前(0週目)および治療後(1.5週目)の乳癌患者について、透過定数(Ktrans)および曲線下面積(AUC)の腫瘍の中心軸の画像を、対応するPRM解析とともに示す。このPRM解析は、PRMカラーオーバーレイおよび散布図を含む。閾値は、散布図中で黒線として示されており、KtransおよびAUCに対して、それぞれ±0.2および±1.2にセットされた。] 図9
[0066] <実施例III>
本実施例では、所定の期間にわたる、および/または治療的介入に対する反応に対する、組織領域における変化を定量化するための、パラメトリックレスポンスマップ(PRMx)を作製するための特定の手法について説明する。本発明は、この特定の手法に限定されるものではない。]
[0067] 第1に、特定の組織領域について、異なる時点で画像(例えば、MRI画像、PET画像、SPECT画像、CT画像)を取得する。]
[0068] 第2に、特定の組織領域について得られた画像を、空間的にコレジストレーションする(例えば、Lee et al., Neoplasia, 9(12):1003-1011 (2007); Meyer CR, et al., Med Image Anal. 1997;1:195-206; and Kim, et al., Proc. Intl. Soc. Mag. Reson. Med. 8 (2000) 1765;これらの文献は、そのすべてが参考として本明細書に援用される)。間隔をあけた試験から得られる、剛体、アフィン(affine)(線形)、および/またはゆがみ画像情報などを含めたレジストレーションを、画像セット全体に対して包括的に、および/または選択した領域または選択した部分に対して局所的に適用した。]
[0069] 第3に、エラー閾値をセットする。このステップは、エラーの源を特定することを含む。取得エラーには、雑音およびアーチファクトが含まれる。コレジストレーションエラーには、画像の誤整列が含まれる。閾値の設定手順には、詳細なコントラストを有し/不均一性を有し、優れたSNR/CNRを有し、そして解剖学的および生理的に変化していない、組織の周囲の注目する領域を描くことを含む。この手順には、差の分布図(Xpost−Xpre)を算出すること、および95%の信頼区間を決定すること(例えば、Xpostに対してXpreをプロットし、信頼区間を算出するために直線回帰を実行する)を、さらに含む。]
[0070] 第4に、治療の後の差の分布図(Xpost−Xpre)を算出する。]
[0071] 第5に、閾値のボクセルのデータを処理する(例えば、赤色はΔX>閾値、緑色は−閾値≦ΔX≦閾値、青色はΔX<−閾値)。]
[0072] 第6に、データをグラフにする(例えば、XpreとXpostとを示す散布図であれば、治療後のXの分布を示している)(例えば、PRMのカラーオーバーレイを、高いSNR/コントラスト画像の上に重ねる、ボクセルによるXのバラツキを示す)。]
[0073] <実施例IV>
本実施例では、全体の腫瘍ならびに軟部肉腫におけるADCデータおよびDCE−MRIデータのPRM解析について説明する。PRM解析が、軟部肉腫において治療によって誘起される変化の検出を改善するという原理の証明として、拡散MRIおよびDCE−MRIを、ドキソルビシンおよびイホスファミドを用いたネオアジュバント化学療法を受けている患者に対して実施した。治療の1週間後および7週間後のMRIを用いて行った検査結果を、治療前の検査結果に対してコレジストレーションした。チェッカーボード表示上に治療前の腫瘍および治療から7週間後の腫瘍を精確に重ねたものを見れば分かるように(図10)、ゆがみ(warping)レジストレーション法を使用したことが、ネオアジュバント化学療法中に腫瘍の体積が増加した原因である(例えば、Meyer CR, et al., Med Image Anal. 1997;1:195-206; Kim, et al., Proc. Intl. Soc. Mag. Reson. Med. 8 (2000) 1765; Meyer, CR, (2006) Molecular Imaging 5(1):16-23; Kim, B, et al., (1997) NeuroImage 5(1):31-40; Collignon, A, et al., (1995) Lecture Notes in Computer Science 905: 195-204; Viola, P, et al., (1995) Alignment by maximization of mutual information, in Proceedings of 5thInt'l. Conf. on Computer Vision,MIT,IEEE Press 95CH35744: 16-23; Bookstein,FL(1989) IEEE Transactions on Pattern Analysis and Machine Intelligence 11(6):567-585; Jacobs, M, et al., (1999) Medical Physics 26(8):1568-1578; Pelizzari, CA, et al., (1987) J. Nucl. Med. 28(4):683; Besl, PJ, et al., (1992) IEEE Trans. Pattern Analysis and Machine Intelligence 14(2):239-256; Lazebnik, R, et al., IEEE Trans Med Imaging 22(5):653-660; Breen, M, et al., J Mag Res Imag 18:90-102; Wilson, D, et al., (2004) M Breen, R Lazebnik, S Nour, J Lewin (2004) Radiofrequency thermal ablation: 3DMRhistology correlation for localization of cell death in MR lesion images, in Proceedings of InternatSymp Biomed Imaging, Arlington, VA: 1537-1540; Zarow, C, et al., J Neuorsci Methods139:209-215; Park, H, et al., M Piert, A Kahn, R Shah, H Hussain, J Siddiqui, C Meyer (2008) Registration methodology for histological sections and ex vivo imaging of human prostate, Academic Radiology (accepted for publication);これらの文献は、そのすべてが参考として本明細書に援用されるものとする)。これらのコレジストレーションした画像を使用して、腫瘍全体の平均値によるADCおよびKtransの治療によって誘導された変化、ならびに腫瘍内のこれらのパラメータの空間的に局在する変化のPRMを、解析した。] 図10
[0074] ADCの腫瘍全体の平均値は、治療の1週間後および7週間後に、わずかに増加した(ベースラインから7週間後に、<10%の増加)。腫瘍全体のデータをプロットしたヒストグラムがオーバーラップしており、標準的な腫瘍全体の解析の狭い動的な範囲をさらに強調する(図11)。比較すると、PRMは、すべての腫瘍ボクセルのうち約12%において、治療から1週間以内にADCの有意な変化を示し、その割合は、7週間後には腫瘍全体のほぼ30%にまで増加した。PRMは、標準的な腫瘍全体の解析に比較すると、化学療法によって誘起されるKtransの変化の検出が改善されることを示した。化学療法は、腫瘍全体の体積内でKtransの平均値に対する効果が非常に小さかった(図12)。Ktransのデータの空間的な局在性を組み込み、これらの値の変化を各ボクセルごとに解析することによって、PRMによって、治療から1週間後および7週間後に、Ktransの著しく大きな動揺が特定できた。上記患者は、化学療法に対して好ましい組織学的な反応を示した。したがって、拡散MRIデータおよびDCE−MRIデータをPRM解析すると、標準的な腫瘍全体の解析に比較して、治療によって誘起される肉腫の変化の検出が改善される。さらに、PRM解析によって、骨および軟部肉腫におけるネオアジュバント化学療法に対する反応について、早い時期から予測性を有するバイオマーカーとなる、MRIデータの定量的な変化を特定することが可能になる。] 図11 図12
[0075] 上述の刊行物および特許文献は、そのすべてが参考として本明細書に援用されるものとする。本発明を具体的な好ましい実施形態と関連させて記載した。しかし、請求項に記載した本発明は、その具体的な実施形態に過度に制限されるべきものではないことを理解すべきである。実際に、当業者にとって自明な、本発明を実施するために記載された態様の多様な変形は、以下の請求項の範囲に含まれる。]
図面の簡単な説明

[0076] 図1は、機能的なパラメトリックマップの生成を示す。治療の前後における腫瘍の脈管構造の概略図である。色を使い分けて、PRMrCBV上で血液量が変化した領域を強調してある。図中において、赤色は、血管の数または大きさが増加した結果、血液量が増加した領域を示す(赤色で縁取りをした挿入図)。青色は、血管の損失または縮小による血液量の減少を示す(青色で縁取りをした挿入図)。また、緑色は、血液が変化しない領域を示す。
図2は、ノンレスポンダーとしての、PRMrCBVによる層別化から、VDと表記した多形神経膠芽腫の患者を示す図である(生存期間=2.9ヶ月)。(A)はGdによって増強されたT1強調MR画像であり、(B)は色スケールをrCBVに合わせたrCBVマップであり、(C)は腫瘍のrCBVヒストグラムであり、(A)、(B)、(C)ともに放射線治療の開始から0週間後、1週間後、および3週間後のものである。腫瘍の位置を黄色の矢印で示す。放射線治療から0週間後、1週間後、および3週間後のrCBVの平均値は、それぞれ1.97、1.95、および2.13であった。
図3は、図2に示したのと同じ非反応性の患者の、PRMrCBVの結果を示す図である。(A)は、放射線治療から1週間後および3週間後の、PRMrCBVの色分けしたROIの代表的なスライスであり、Gdによって増強されたT1強調MR画像の上に重ねられたものである。(B)は、3次元的な腫瘍全体の体積について、放射線による治療前後のrCBVの分布を示す散布図である。1週目の相対的な体積は、VD(青色の点が、rCBVが減少したボクセルを示す)が19.9%であり、VI(赤色の点が、rCBVが増加したボクセルを示す)が17.2%であった。3週目の相対的な体積は、VDが15.7%であり、VIが20.4%であった。
図4は、レスポンダーとしての、PRMrCBVによる層別化から、VDと表記した多形神経膠芽腫の患者を示す図である(生存期間=20.4ヶ月)。(A)はGdによって増強されたT1強調MR画像であり、(B)は色スケールをrCBVに合わせたrCBVマップであり、(C)は腫瘍のrCBVヒストグラムであり、(A)、(B)、(C)ともに放射線治療から0週間後、1週間後、および3週間後のものである。腫瘍の位置を黄色の矢印で示す。放射線治療から0週間後、1週間後、および3週間後のrCBVの平均値は、それぞれ1.02、1.00、および0.84であった。
図5は、図4に示したのと同じ反応性の患者のPRMrCBVの結果を示す図である。(A)は、放射線治療から1週間後および3週間後の、PRMrCBVの色分けしたROIの代表的なスライスであり、Gdによって増強されたT1強調MR画像の上に重ねられたものである。(B)は、3次元的な腫瘍全体の体積について、放射線による治療前後のrCBVの分布を示す散布図である。1週目の相対的な体積は、VD(青色の点が、rCBVが減少したボクセルを示す)が4.3%であり、VI(赤色の点が、rCBVが増加したボクセルを示す)が3.4%であった。3週目の相対的な体積は、VDが4.6%であり、VIが0.3%であった。
図6は、治療から1週目(A)および3週目(B)における、PRMrCBVからのVD(実線)およびVI(短鎖線)ならびに%rCBV(長鎖線)についての、受信者動作特性(receiver operating characteristic; ROC)曲線を示す図である。全生存期間についてのカプラン−マイヤー生存図が、治療から1週目(C)および3週目(D)における、PRMrCBVによる層別化から、VDの関数として示されている。実線がVD≦カットオフであることを示し、点線がVD>カットオフ(カットオフ=6.4%;p=0.009)であることを示している。
図7は、ノンレスポンダー(生存期間=6ヶ月)としての、PRMrCBFによる層別化から、VDと表記した多形神経膠芽腫の患者を示す図である。非反応性の患者から得られた結果を示す。(A)は、放射線治療から1週間後の、PRMrCBFの色分けしたROIの代表的なスライスであり、Gdによって増強されたT1強調MR画像の上に重ねられたものである。(B)は、腫瘍の3次元的な広がり全体について、放射線治療前後のrCBFの分布を示す散布図である。1週目の相対的な体積は、VD(青色の点が、rCBFが減少したボクセルを示す)が14.1%であり、VI(赤色の点が、rCBFが増加したボクセルを示す)が3.5%であった。
図8において、(A)が治療から1週目の、PRMrCBFからのVD(実線)およびVI(短鎖線)、ならびに%rCBF(長鎖線)についての受信者動作特性曲線を示し、(B)には、全生存期間についてのカプラン−マイヤー生存図が、治療から1週目における、PRMrCBF層別化から、VDの関数として示されている。実線がVD≦カットオフであることを示し、点線がVD>カットオフ(カットオフ=4.15%;p=0.001)であることを示している。
図9は、治療前(0週目)および治療後(1.5週目)の乳癌患者についての透過定数(Ktrans)および曲線下面積(AUC)を、対応するPRM解析とともに示した、腫瘍の中心の軸の画像を示す図である。PRM解析には、PRMのカラーオーバーレイおよび散布図が含まれる。閾値は、この散布図において黒い線として示され、KtransおよびAUCに対してそれぞれ±0.2および±1.2に設定された。
図10は、軟部肉腫において、MRIを用いて行った検査結果をコレジストレーションした結果を示す図である。A)は、治療前の骨盤の脂肪肉腫の、脂肪抑制T2強調画像である。B)剛体構造のみに基づく治療前後に行ったスキャンのオーバーレイが、腫瘍が時間の経過とともに、体積の増加によって変形していることを示している。C)治療前および治療から7週間の検査から得られた二枚の画像を交互につなぎ合わせた、相互情報を使用して後処理を済ませたチェッカーボードの表示である。ゆがみは、後のPRM解析のために、腫瘍中の解剖学的な特徴が精確にレジストレーションできていることを示している。
図11は、腫瘍全体とADCのPRM解析とを対比して示す図である。(左側)腫瘍全体の解析によって、骨盤の脂肪肉腫に対するネオアジュバント化学療法中のADCの平均値の増加が、最小限であり、すべてのヒストグラムが相当重なり合っていることが示されている(治療前が青色の線、1週間が緑色、7週間が赤色)。(中央および右)PRMの散布図によって、治療から1週間後に、ADCが注目すべき変化(すべてのボクセルの≒12%)をしたことが示されており(中央)、また、7週目にはさらに増加したことが示されている(右)。
図12は、治療前(B1)、1週間(C1)、および7週間(D1)DCE−MRIを用いて行った検査について、代表的な画像の、注目している腫瘍領域(A1)全体およびKtrans値の擬似色表示を示す図である。Ktrans(E1)の場合の腫瘍全体の平均値は、腫瘍中の変化の空間的な不均一性を失くして、その結果、治療後は全体の変化が小さくなっている。1週間(A2、C2)および7週間(B2、D2)の検査の結果のPRM解析では、空間的な不均一性を利用して、治療によって誘起されるKtransの経時変化の検出を大幅に増加させる。] 図1 図10 図11 図12 図2 図3 図4 図5 図6 図7
权利要求:

請求項1
a)撮像装置を用いて、組織領域について、第1のセットの、パラメータの測定データを取得するステップと、b)該撮像装置を用いて、該組織領域について、第1のセットの後の1つ以上のセットの、パラメータの測定データを取得するステップと、c)パラメトリックレスポンスマップ(parametric response map)のアルゴリズムを用いて、該第1のセットおよび該第1のセットの後の1つ以上のセットの、パラメータの測定データを処理して、空間的に並べられた組織領域が、変化したパラメータの測定特性または変化していないパラメータの測定特性を有していると特徴づけるパラメトリックレスポンスマップを、該組織領域について生成するステップと、e)該パラメトリックレスポンスマップに基づいて、組織領域における変化を検出するステップと、を包含している、組織領域における変化を検出する方法。
請求項2
前記組織における変化が、前記第1のセットのデータの取得と前記第1のセットの後の1つ以上のセットのデータの取得との間に、被検者に提供される医療的介入によって引き起こされる、請求項1に記載の方法。
請求項3
前記医療的介入が、化学療法、放射線療法、標的療法、寒冷療法、温熱療法、陽子線治療法、切除療法、凝固療法、超音波療法、抗血管療法、および抗血管新生療法からなる群より選択される治療を含んでいる、請求項2に記載の方法。
請求項4
前記パラメータの測定データが、血液の絶対量のデータおよび/または血液の相対量のデータを含んでいる、請求項1に記載の方法。
請求項5
前記パラメータの測定データが、KTrans、AUC、および漏出のスペースからなる群より選択される、血管透過性のデータの基準を含んでいる、請求項1に記載の方法。
請求項6
前記パラメータの測定データが、血管外の漏出のスペースのデータ、血流のデータ、平均循環時間のデータ、およびピーク到達時間のデータからなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
請求項7
前記組織領域が、悪性腫瘍、良性腫瘍、異常増殖、炎症部、癌部、感染部、患部、および器官拒絶反応、ならびに肺、前立腺、乳房、大腸、直腸、膀胱、卵巣、皮膚、肝臓、脊椎、骨、膵臓、頸部、リンパ液、甲状腺、副腎、唾液腺、皮脂腺、精巣、胸腺、陰茎、子宮、気管、心臓、および脾臓からなる群より選択される1つ以上の器官からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
請求項8
前記パラメトリックレスポンスマップが、パラメータの測定特性の変化を、勾配の変化として示す、請求項1に記載の方法。
請求項9
前記勾配の変化が色の変化である、請求項8に記載の方法。
請求項10
前記組織領域が生きているヒトの中に存在しているものである、請求項1に記載の方法。
請求項11
前記パラメトリックレスポンスマップのアルゴリズムを用いた前記処理が、第1のセットの後のセットのパラメータの測定データの取得の後に自動的に行われる、請求項1に記載の方法。
請求項12
a)個体の中の組織領域を標的とするように設計された治療法を選択するステップと、b)撮像装置を用いて、該組織領域について、第1のセットのパラメータの測定データを取得するステップと、c)該治療法を該個体に対して実施するステップと、d)該撮像装置を用いて、該組織領域について、該第1のセットの後の1つ以上のセットのパラメータの測定データを取得するステップと、e)パラメトリックレスポンスマップのアルゴリズムを用いて、該第1のセットおよび該第1のセットの後の1つ以上のセットの、パラメータの測定データを処理して、該組織領域が、変化したパラメータの測定特性または変化していないパラメータの測定特性を有していると特徴づけるパラメトリックレスポンスマップを、該組織領域について生成するステップと、f)該パラメトリックレスポンスマップに基づいて、該個体に対する進行中の治療的介入を選択するステップと、を包含している、治療的介入を最適化する方法。
請求項13
進行中の治療的介入を選択するステップが、選択された治療法を中断することを含んでいる、請求項12に記載の方法。
請求項14
前記パラメータの測定データが、脳血液の絶対量のデータおよび/または脳血液の相対量のデータを含んでいる、請求項12に記載の方法。
請求項15
前記パラメータの測定データが血管透過性のデータを含んでいる、請求項12に記載の方法。
請求項16
前記パラメータの測定データが、血管外の漏出のスペースのデータを含んでいる、請求項12に記載の方法。
請求項17
前記パラメトリックレスポンスマップのアルゴリズムを用いて、前記第1のセットおよび前記第1のセットの後の1つ以上のセットの、パラメータの測定データを処理し、請求項1に記載のパラメトリックレスポンスマップを生成するように構成されたプロセッサを備えている装置。
請求項18
前記パラメトリックレスポンスマップのアルゴリズムを含んでいるソフトウェアを備えている、請求項17に記載の装置。
請求項19
請求項17に記載の装置を備えている、システム。
請求項20
前記撮像装置をさらに備えている、請求項19に記載のシステム。
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