![]() 患者の心臓の移植部位で弁プロテーゼを位置決めし固定するためのステント
专利摘要:
本発明は、患者の心臓の移植部位で弁プロテーゼ(100)を位置決めし固定するためのステント(10)に関する。特に、本発明は心臓弁狭窄および/または心臓弁不全症の治療に用いられる内部プロテーゼ用の拡張ステントに関する。ステント(10)の移植された状態で心臓の蠕動運動があった場合でも、ステント(10)に固定された弁プロテーゼ(100)のステント(10)に対する縦方向変位が生じないようにする。本発明に係るステント(10)は、弁プロテーゼ(100)をステント(10)に接続可能にする少なくとも一つの固定部(11、11a)を備える。ステント(10)は、位置決めアーチ(15a、15b、15c)および保持アーチ(16a、16b、16c)をさらに備え、少なくとも一つの位置決めアーチ(15a、15b、15c)が第1接続ウェブ(17)を介して少なくとも一つの保持アーチ(16a、16b、16c)に接続される。ステント(10)は、少なくとも一つの位置決めアーチ(15a、15b、15c)に接続された少なくとも一つの保持アーチ(16a、16b、16c)のそれぞれのアーム(16a’、16a”、16b’、16b”、16c’、16c”)を接続する少なくとも一つの補助保持アーチ(18a、18b、18c)をさらに備える。d 公开号:JP2011512922A 申请号:JP2010548097 申请日:2009-02-25 公开日:2011-04-28 发明作者:ストラウビンガー、ヘルムート;ユング、ヨハネス 申请人:イエナバルブ テクノロジー インク; IPC主号:A61F2-24
专利说明:
[0001] 本発明は、患者の心臓の移植部位で弁プロテーゼ(弁補綴物)を位置決めし固定するためのステントに関する。特に、本発明は、心臓弁の狭窄(stenosis, narrowing)および/または心臓弁不全症の治療に用いられる内部プロテーゼ(内部人工器官)用の拡張ステントに関する。] 背景技術 [0002] 「心臓弁の狭窄(stenosis, narrowing)および/または心臓弁不全症」という表現は、遺伝的なものまたは発症したもののいずれかである一つ以上の心臓弁の機能的欠陥を含むように意図されている。左心室内の弁(大動脈弁および僧帽弁)は、心臓の右心部(肺動脈弁および三尖弁)よりも大きく影響を受けることが多いものの、この種の心臓欠陥は四つの心臓弁のそれぞれに影響を与えうる。機能的欠陥は狭窄、閉鎖不能(不全)または二つの組み合わせ(組み合わせ欠陥)を招く可能性がある。この発明は、このような心臓弁欠陥の治療のために患者の体内に心臓弁ステントを挿入するための拡張ステントに関する。] [0003] 重症の心臓弁狭窄および/または心臓弁不全症に対する現在の治療では、狭窄したまたは病変した心臓弁が弁プロテーゼと交換される。この目的のために、病変した心臓弁を除去した後、胸の開口部を通して心臓弁ベッド内に典型的に外科的に縫い付けられる生体弁モデルまたは機械弁モデルが用いられる。この手術は、治療中に患者の血液循環を維持するための心肺装置を使用する必要があり、プロテーゼの移植中に心停止が誘発される。これは、長期の術後処置および回復期間に加え、患者にとって関連する危険を伴うリスクの高い外科手術である。このような手術は、多病の(polypathic)患者の場合、正当化できるリスクと見なされないことが多い。] [0004] 低侵襲の治療形態が近年開発されてきており、これらは局所麻酔下での手術を可能とするという特徴がある。ある手法では、カテーテルシステムを用いて、折り畳み可能な弁プロテーゼに接続された自己拡張可能なステントを移植する。このような自己拡張可能な内部プロテーゼは、カテーテルシステムによって鼠径動脈または静脈を通して心臓内の移植部位に導くことができる。移植部位への到達後、ステントを広げることができる。] [0005] この目的のために、例えば、複数の自己拡張する縦方向のステントセグメントから構成され、セグメントが互いに関節接合されているステントが知られている。心臓の近くの適切な血管内にステントをしっかりと適所に固定するために、血管壁と係合する固定鉤(anchoring barb)が用いられることが多い。] [0006] 弁プロテーゼを締結および固定するための拡張ステントは、DE 10 010 074 A1の公開公報で知られている。これによると、ステントはワイヤで成形され相互に接続されたセグメントで本質的に形成される。DE10010074A1は、弁プロテーゼを締結および固定し、移植部位で弁プロテーゼを締結および支持する機能を担う様々なアーチ状要素を有するステントを提案する。具体的には、互いに対して120°間隔の空いた三つの同一構成の位置決めアーチが使用される。これらの位置決めアーチは固定関節によって互いに接続される。位置決めアーチに加えて、補助的な曲線状保持アーチがステントの広がった後に血管壁を半径方向に押しつけることによって内部プロテーゼを固定する役割を果たす。] [0007] しかしながら、上述の解決法の使用には、弁プロテーゼの不正確なまたは不適当な移植というリスクがある。別の言い方をすると、移植される弁プロテーゼを正確に配置し縦方向に位置合わせをする必要がある。特に、縦横両方の方向でステントを十分正確に位置決めし、患者の病変した心臓弁の正しい領域に関連する弁プロテーゼを確実に配置することは、主治医である外科医または心臓専門医の側で優れた能力を用いるときにのみ可能である。] [0008] 中でも、最適でない位置の弁プロテーゼの不正確な移植は、かなりの室壁張力をもたらす漏出または弁不全を起こすことがある。例えば、弁プロテーゼが生体心臓弁の平面よりも遙か上方に移植された場合、冠状動脈口(冠状動脈の入口)の閉鎖または遮断、さらには致命的な冠動脈虚血および心筋梗塞に至る可能性もある。] [0009] したがって、心臓弁狭窄または心臓弁不全症の最適な治療のために、治療される心臓弁の移植部位において、弁プロテーゼの固定されたステントを可能な限り正確に位置決めする必要がある。] [0010] 大動脈弁不全を治療するための内部プロテーゼは、DE 20 2007 005 491 U1の公開公報で知られている。内部プロテーゼは、弁プロテーゼと、患者の心臓の移植部位に弁プロテーゼを位置決めし固定するためのステントとを備える。いくつかの(複数の、通常は三つであるが、二尖弁の場合は二つである)位置決めアーチを有するステントがこの内部プロテーゼで利用される。ステントが移植された状態では、これらの位置決めアーチが放射状に広がり、治療される生体(病変)心臓弁の嚢(pocket)内に係合する役割を果たす。ステントに固定された弁プロテーゼは、心臓弁の平面内に自己位置決めすることができる。内部プロテーゼの移植された状態では保持アーチが大動脈の血管壁に接触し、強制はめ合い(force-fit)接続を形成し、内部プロテーゼを固定するために使用される。] [0011] 位置決めアーチは、患者の心臓の移植部位でこの内部プロテーゼのステントを最適に位置決めすることができるものの、ステントの近位端に取り付けられた弁プロテーゼが心臓弁の平面内で実際に位置決めされることを保証することはできない。特に、心臓サイクルの充満期(心臓拡張期)の間に、弁プロテーゼにはかなりの力が作用するが、この力はステントに対して弁プロテーゼを縦方向に変位させる可能性がある。特に心臓の蠕動運動のために心臓および血管で生じる、移植された弁プロテーゼのこの縦方向変位に起因して、移植された弁プロテーゼがしっかりとした封止を提供できなくなることがある。] [0012] さらに、蠕動運動とともに生じるステントに対する弁プロテーゼの縦方向変位のために、弁プロテーゼをステントに締結するために使用される糸または縫合が、ステントに対して擦り切れることがある。したがって、時間とともに締結糸がほつれて締結機能を喪失す事態も除外することはできない。このために、ステントから弁プロテーゼが少なくとも部分的に分離し、漏出、不適切な位置決め、または弁プロテーゼの完全な分離にさえつながる可能性がある。] 発明が解決しようとする課題 [0013] 上記で概要を述べた問題に基づき、本発明の特定の実施形態は、最適な位置決め精度および移植される弁プロテーゼの固定を実現する、心臓弁狭窄または心臓弁不全症を治療するための自己拡張型内部プロテーゼを提供するという問題に対処する。加えて、心臓弁狭窄または心臓弁不全症の治療を簡単な手術で行うことで、患者に大きなストレスを与えない心臓弁狭窄または心臓弁不全症の日常治療を可能にする。] [0014] 本発明の特定の実施形態のさらなる目的は、心臓弁狭窄または心臓弁不全症の治療用の内部プロテーゼの仕様を定めることにあり、これによって内部プロテーゼを患者の心臓の移植部位にしっかりと固定することが可能になる。加えて、本発明の特定の実施形態は、心臓サイクルの充満期に内部プロテーゼに力が作用しても、移植された弁プロテーゼが理想的な移植部位からずれることを実質的に防止するという問題にも対処する。] 課題を解決するための手段 [0015] 一態様によると、本発明の特定の実施形態による拡張ステントが提案される。このステントは、弁プロテーゼをステントに接続する少なくとも一つの締結部を備える。加えて、ステントは位置決めアーチと保持アーチを備える。ステントの少なくとも一つの位置決めアーチは、第1接続ウェブによってステントの少なくとも一つの保持アーチに接続される。また、ステントは、それぞれの保持アーチのアームと相互接続する少なくとも一つの補助アーチをさらに備える。] [0016] 少なくとも一つの締結部がステントの縦軸に沿って延び、少なくとも一つの締結部の全長に沿って離れた位置に長手方向に分布した複数の締結穴を備える。各締結穴を通って糸または細いワイヤがガイドされ、弁プロテーゼをステントに固定するようにしてもよい。この特徴の利点は、移植後のステントに対する弁プロテーゼの縦方向変位が実質的に最小化され、そのため心臓の蠕動運動のためにプロテーゼが過度に害されたりまたは弱められたりしないことである。] [0017] 締結穴に加え、締結部は縫合材料の着座および保持を補助するための一つ以上の切り欠きを備えてもよい。切り欠きは、ステントへのプロテーゼの取り付けさえも補助し、締結穴と同様に、プロテーゼの縦方向変位を最小化する。] [0018] 一組の締結部の間からは締結アーチがたれ下がり、弁組織がその上に置かれる。締結アーチは、ステント周縁の内側に配置される。このようにして、プロテーゼ組織が位置決めアーチおよび保持アーチから分離され離されており、プロテーゼの損傷および脆弱化につながりうるこれらのアーチと組織との摩擦の可能性を低減している。締結アーチは弁プロテーゼの下端を固定し材料に張力をかける役割を果たし、そのためプロテーゼは弁として有効なものとなる。締結部および締結アーチを有することによって、プロテーゼはステントの境界内に完全に支持され固定される。二つの締結機構の組み合わせは、一方の締結機構が壊れた場合のフェールセーフ機能を提供する。縫合が不完全であるプロテーゼは、縫合によってプロテーゼに与えられる追加の応力および張力によって本来あるべき状態ほど有効なものにならないので、これは特に重要である。こうして、アーチによって、縫合のみに依存しないでプロテーゼを固定することが可能になる。] [0019] 移植された構成では、ステントの少なくとも一つの位置決めアーチが全体的に半径方向にステントの周囲から延出する。これらの位置決めアーチは、交換される生体の(病変した)心臓弁の嚢に係合してステントの正確な位置決めを可能にするように設計される。さらに、移植時に、位置決めアーチは血管壁と生体心臓弁の弁尖との間に位置する。そして、位置決めアーチは対応する保持アーチと協働し、二つのアーチ間に生体の弁尖を挟む。このようにして位置決めアーチと保持アーチが共にステントを適所に保持し、ステントの軸回転を実質的に排除する。] [0020] 好適な実施形態では、位置決めアーチは実質的に凸形に成形されてもよい。言い換えると、生体弁の弁尖に位置するアーチの端部が、ステントの内側に向けてあるいはステントの縦軸に向けて曲がっていてもよい。このようにして、各位置決めアーチの形状が、生体弁の弁尖に対してさらなるクリップ力を与える。] [0021] 少なくとも一つの保持アーチが接続ウェブによって位置決めアーチに接続される。ステントが内部に展開される血管壁を少なくとも一つの保持アーチが半径方向に作用する緊張力で押しつけるように、ステントの移植状態時に保持アーチが半径方向に延びる。その場所で、各保持アーチの端部が大動脈弁輪の下部に適合し、ステントを配置し固定するさらなる手段となる。少なくとも一つの保持アーチに加えて、本発明の特定の実施形態は、少なくとも一つの位置決めアーチに接続された少なくとも一つの保持アーチのそれぞれのアームと相互接続する少なくとも一つの補助アーチをさらに備える。少なくとも一つの保持アーチと同じく、ステントが内部に展開される血管壁を少なくとも一つの補助アーチが半径方向に作用する緊張力で押しつけるように、ステントの拡張状態時に少なくとも一つの補助アーチが半径方向に突出する。] [0022] ステントは、各位置決めアーチの間に配置された放射アーチを備えてもよく、各放射アーチはステントの遠位端に向けて上方に延出する。放射アーチは、移植前および移植中にステントをカテーテル内部に保持可能とする追加の手段を提供し、また移植後にステントを回収可能とする手段を提供する。アーチはステントの遠位端に半径方向の強度も提供する。] [0023] 弁プロテーゼをステントに締結可能とする、ステントの少なくとも一つの締結部には、複数の締結穴および選択的に一つ以上の切り欠きが提供される。これらの締結穴および切り欠きは、締結部の所与の位置に縦方向に分布しており、弁プロテーゼをステントに締結する少なくとも一本の糸または細いワイヤを導き、これによってステント上での弁プロテーゼの正確な位置決めを可能としている。このように、少なくとも一つの締結部に設けられた各個別の締結穴および切り欠きは、ステントの締結部に弁プロテーゼを固定または縫合する糸または細いワイヤを導く働きをする。] [0024] ステントの締結部に弁プロテーゼを締結するために提供される手段(糸または細いワイヤ)は、締結穴および切り欠きによって導かれ、そのためステントに対する弁プロテーゼの縦方向変位が実質的に最小化される。これにより、ステントに対する弁プロテーゼの正確な位置決めも可能になる。] [0025] ステントの少なくとも一つの締結部への弁プロテーゼのしっかりとした規定の固定は、ステントに弁プロテーゼを締結するために使用される手段(糸または細いワイヤ)がステントに対してこすられて長期の使用後に劣化することをより効果的に防止する。] [0026] 締結部に複数の締結穴および任意の切り欠きを構成するために、少なくとも一つの締結部は、位置決めアーチ、保持アーチおよび補助保持アーチのそれぞれのアームと比較して、幅の広い部分となるように構成されることが好ましい。締結部は、比較的多量の材料を有し、ステントが移植されるときの移動および位置の分析を容易にするステント片である。例えば、挿入手術を監視するために蛍光透視法(心臓カテーテル=LHK)または超音波(経食道エコー検査=TEE)を使用するとき、ステントの締結部は特に見分けやすい。] [0027] 本発明の特定の実施形態に係るステントの好適な実現形態は、ステントの保持アーチの各アーム内に構成された締結部を提供する。] [0028] ステントのそれぞれの保持アーチを強化するために、上述した補助アーチが提供される。補助アーチは締結部の下端から延出し、二つの隣合う保持アーチのそれぞれのアームを接続する。] [0029] 本発明の特定の実施形態に係る内部プロテーゼで使用されるステントを製造するとき、チューブの一部、とりわけ金属の小管から一体的に切り出された構造をとるステントが考えられる。このステントは、位置決めアーチ、保持アーチおよび補助保持アーチ、並びに締結穴と切り欠きが画成された少なくとも一つの締結部を備える。特に、レーザを使用して金属の小管からステント構造を切り出すことが考えられる。これによると、移植中の折り畳まれた状態から移植部位での拡張された状態へとステントが変形可能となるような適切な成形および熱処理過程が構造に与えられる。この成形および熱処理過程は、ステント構造への損傷を防止するために徐々に実行されると有利である。] [0030] ステントが金属の小管から一体的に切り出された構造であることが特に好ましく、この場合、各位置決めアーチは一つの保持アーチに割り当てられ、ステントの上端を向いた位置決めアーチの各上端部は第1接続ウェブを介して関連する保持アーチの上端部と接続される。これによって、複数の締結穴が設けられた少なくとも一つの締結部が、保持アーチのアーム内に好適に構成される。] [0031] ステントは、第1の予め定義可能な形状から第2の予め定義可能な形状に変形可能である一体的に形成された構造であることが好ましく、これによってステントは、患者の体内への挿入中には第1の予め定義可能な形状(折り畳まれた形状)をとり、移植された後には第2の予め定義可能な形状(拡張された形状)をとる。第1の予め定義された形状から第2の予め定義可能な形状へと遷移中、このステントの設計のために、位置決めアーチ、保持アーチおよび補助アーチは、ステントの断面展開の機能として半径方向に拡張する。これによって、ステントが拡張されたときに、ステントが内部に展開される血管壁に保持アーチと補助アーチが接触するように、ステントの第2の形状が選択されることが好ましい。加えて、保持アーチの端部が生体弁輪の下方に配置され、これによりステントがさらに固定される。] [0032] 移植部位でステントをしっかりと固定するために、保持アーチと補助アーチの両方が、血管壁に半径方向の力をかけて押しつける。この半径方向の力は、ステント構造に適切な成形および熱処理過程を受けさせることによって設定することができる。] [0033] 「上部」という用語は、移植された状態で観察したときのステントを指すことが理解される。言い換えると、「上部」という用語は、移植時に心臓から離れて位置するステントの遠位端のことを言う。同様に、「下部」という用語の使用は、移植された位置でステントを観察するときに心臓の心室側に向けて配置されるステントの近位位置のことを言う。] [0034] 本発明に係るステントの好ましい実施形態は、それぞれステントの下端部に向けて閉鎖する本質的にU字形、T字形またはV字形の構造を呈する位置決めアーチ、関連する保持アーチおよび補助アーチを提供する。関連する保持アーチの本質的にU字形、T字形またはV字形の構造が取られた金属の小管の材料部分から各位置決めアーチが切断されることが特に好ましい。それぞれの補助アーチは、本質的にU字形、T字形またはV字形の保持アーチ構造の間に位置する金属小管の材料部分から切り取られることが好ましい。] [0035] ステント構造のこの好適な実施形態は、内部プロテーゼの下側領域を形成するそれぞれの保持アーチおよび補助アーチを提供し、位置決めアーチは保持アーチと対称的に構成されるが、好ましくは内部プロテーゼの上側領域に向けてやや上方に配置される。] [0036] 位置決めアーチのそれぞれの上端は、内部プロテーゼの上側領域で、第1接続ウェブによって関連する保持アーチのそれぞれの上端と接続される。締結部は保持アーチのそれぞれのアーム内に構成される。ステントの拡張状態では、締結部を有する下側領域と、それぞれの位置決めアーチおよび保持アーチの間でステントの上端に配置された接続ウェブの両方が展開し、この結果、ステントの下側領域とステントの上端部の両方から半径方向に作用する力が血管壁に加えられ、これによって移植部位でのステントのしっかりとした固定が可能になる。] [0037] 好適な実施形態では、第1の形状(折り畳まれた形状)でのステントの外形は約4〜8mm、全長は30mm〜40mmであり、好ましくは全長が34.0〜39.0mmであり、さらに好ましくは全長が34.37mm〜38.37mmである。これにより、例えば21Fデリバリ-システムを用いて患者の体内にステントを容易に挿入し、また直径が19mm〜28mmの弁プロテーゼとともにステントを用いることが可能になる。上述の全長の仕様は現時点で好適な寸法であり、この寸法に基づくと治療される患者の大半にとってステントが適したものとなる。] [0038] 引き伸ばされた弁プロテーゼが固定された移植後のステントを特にしっかりと固定するために、完成したステントが、第2形状時にその下端に向けて先細であるわずかに凹形の構成をとるように、製造中にステントに成形および熱処理過程を施すこともさらに考えられる。] [0039] 言い換えると、ステントの下端部、すなわち弁プロテーゼが締結される領域は、上端部と比較してやや先細の直径を有している。特に、ステントが第2形状にあり、ステントの上端がその下端の直径よりも約10−25%大きい直径であるとき、特にステントの上端に半径方向の力が発生することが分かっている。これにより、動脈壁に損傷を与えずに血管壁内にステントをしっかりと保持することができる。この構成は、心臓および動脈壁の蠕動運動に耐えられるしっかりとした固定を提供する。ステントの下端により発揮されるいくらか小さな半径方向の力は、血管内にステントを固定する役割を果たすのみならず、下端に取り付けられた弁プロテーゼを引き伸ばし、動脈壁に対してプロテーゼを高い信頼性で封止する役割も果たす。当然ながら、第2形状にあるステントの凹形の構成をより大きなまたは小さな凹面に設計することも考えられる。] [0040] 第2形状にあるときステントの下端領域の直径は22mm〜33mmであることが好ましく、25mm〜31mmであることが好ましい。ステントを二つ以上の異なる寸法で構成し、特定の患者に応じて最適なステントサイズを選択可能とすることも考えられる。加えて、特に熱処理過程によってステントを適切に硬化させることによって、所与のステントサイズから始まる正確かつ患者固有のステント寸法を実現することも可能である。] [0041] 特定の好ましい実現形態では、ステントは、糸などによってステントの少なくとも一つ締結部に取り付けられた、好ましくは生体弁プロテーゼまたは心膜弁プロテーゼである弁プロテーゼを備える。] [0042] ステントの材料として形状記憶材料を用いることが好ましく、この材料は、外部刺激の影響下でステントが一時的形状から恒久的形状に変形可能であるように設計される。一時的形状はステントの第1形状(すなわち、ステントが折り畳まれた状態)であり、恒久的形状はステントの第2形状(すなわち、ステントが拡張された状態)である。特に、ニッケルとチタンの等原子比合金であるニチノールなどの形状記憶材料を用いると、ステントの移植時に優しい移植手順が可能になる。] [0043] 好ましくは形状記憶材料でステントを製造するとき、ステント構造はチューブから切断された後の形状であることが好ましい。一旦所望の形状が形成されると、この形状が「固定」される。この過程は「プログラミング」として知られている。プログラミングは、ステント構造を加熱し、ステントを所望の形状に形成し、その後ステントを冷却することによって達成することができる。プログラミングは、低い温度でステント構造を形成および成形することによっても達成可能である。これは「コールドストレッチング」として知られている。こうして恒久的形状が保存され、ステントを保管し一時的な非形成の形状で移植することが可能になる。ステント構造に外部刺激が作用すると、形状記憶効果が発現し保存された恒久的形状が回復する。] [0044] 特定の好適な実施形態は、定義可能な切替温度である外部刺激を提供する。形状記憶効果を発揮させステントの保存された恒久的形状を再現させるために、切替温度よりも滝合い温度までステント材料を加熱する必要があることも考えられる。形状記憶材料の化学成分の関連する選択によって、特定の切替温度をプリセットすることができる。] [0045] 切替温度は、室温と患者の体温の間の範囲に設定されることが特に好ましい。特に患者体内のインプラントとして仕様される医療機器に関して、そのようにすると有利である。したがって、ステント移植時にこの点に関して確実になす必要のあることの全ては、移植部位でステントを患者の体温(36°C)まで暖めてステント材料の形状記憶効果を発揮させることである。] [0046] 以下、添付の図面を参照して、本発明に係るステントの好適な実施形態をより詳細に説明する。] 図面の簡単な説明 [0047] 本発明の第1実施形態による心臓弁ステントの側面斜視図であり、心臓弁ステントが折り畳まれた状態を示す図である。 本発明の第1実施形態による心臓弁ステントの側面斜視図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。 本発明の第1実施形態による心臓弁ステントの近位端の上面斜視図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。 心臓弁狭窄または心臓弁不全を治療するための内部プロテーゼの側面斜視図であり、内部プロテーゼが弁プロテーゼを保持するために本発明の第1実施形態に係る心臓弁ステントを備える様子を示す図である。 チューブ(特に金属の小管)から図1aにしたがった心臓弁ステントを一体的に切り出すために本発明の第1実施形態に係る心臓弁ステントの製造に適用可能な切断パターンの二次元投影図である。 本発明の第2実施形態による心臓弁ステントの側面斜視図であり、心臓弁ステントが折り畳まれた状態を示す図である。 本発明の第2実施形態による心臓弁ステントの第1側面斜視図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。 本発明の第2実施形態による心臓弁ステントの第2側面斜視図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。 心臓弁狭窄または心臓弁不全を治療するための内部プロテーゼの側面斜視図であり、内部プロテーゼが弁プロテーゼを保持するために本発明の第2実施形態に係る心臓弁ステントを備える様子を示す図である。 チューブ(特に金属の小管)から図2aにしたがった心臓弁ステントを一体的に切り出すために本発明の第2実施形態に係る心臓弁ステントの製造に適用可能な切断パターンの二次元投影図である。 チューブ(特に金属の小管)から心臓弁ステントを一体的に切り出し可能とする、本発明の第3実施形態に係る心臓弁ステントを製造するための切断パターンの二次元投影図である。 チューブ(特に金属の小管)から心臓弁ステントを一体的に切り出し可能とする、本発明の第4実施形態に係る心臓弁ステントを製造するための切断パターンの二次元投影図である。 本発明の第5実施形態による心臓弁ステントの第1側面斜視図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。 本発明の第5実施形態による心臓弁ステントの第2側面斜視図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。 本発明の第5実施形態による心臓弁ステントの上端部の上面図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。 チューブ(特に金属の小管)から図5aにしたがった心臓弁ステントを一体的に切り出すために本発明の第5実施形態に係る心臓弁ステントの製造に適用可能な切断パターンの二次元投影図である。 本発明の第6実施形態による心臓弁ステントの第1側面斜視図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。 本発明の第6実施形態による心臓弁ステントの第2側面斜視図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。 本発明の第6実施形態による心臓弁ステントの第3側面斜視図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。 チューブ(特に金属の小管)から図6aにしたがった心臓弁ステントを一体的に切り出すために本発明の第6実施形態に係る心臓弁ステントの製造に適用可能な切断パターンの二次元投影図である。 心臓弁狭窄または心臓弁不全を治療するための内部プロテーゼの側面斜視図であり、内部プロテーゼが弁プロテーゼを保持するために本発明の一実施形態に係る心臓弁ステントを備え、心臓弁ステントが部分的に拡張された状態を示す図である。 心臓弁狭窄または心臓弁不全を治療するための内部プロテーゼの側面斜視図であり、内部プロテーゼが弁プロテーゼを保持するために本発明の第6実施形態に係る心臓弁ステントを備え、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。 図6fに示した内部プロテーゼの心臓弁ステントに属する保持アーチのヘッド部の詳細斜視図である。 図6fに示した内部プロテーゼの心臓弁ステントに属する追加固定部の詳細斜視図である。 図6fに示した内部プロテーゼの下端部の上面図である。 チューブ(特に金属の小管)から心臓弁ステントを一体的に切り出し可能とする、本発明の第7実施形態に係る心臓弁ステントを製造するための切断パターンの二次元投影図である。 本発明の第7実施形態による心臓弁ステントの第1側面斜視図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。 本発明の第7実施形態による心臓弁ステントの第2側面斜視図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。 チューブ(特に金属の小管)から心臓弁ステントを一体的に切り出し可能とする、本発明の第8実施形態に係る心臓弁ステントを製造するための切断パターンの二次元投影図である。 本発明の第8実施形態による心臓弁ステントの第1側面斜視図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。 本発明の第8実施形態による心臓弁ステントの第2側面斜視図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。 チューブ(特に金属の小管)から心臓弁ステントを一体的に切り出し可能とする、本発明の第9実施形態に係る心臓弁ステントを製造するための切断パターンの二次元投影図である。 本発明の第9実施形態による心臓弁ステントの側面斜視図であり、心臓弁ステントが拡張された状態を示す図である。 チューブ(特に金属の小管)から心臓弁ステントを一体的に切り出し可能とする、本発明の第10実施形態に係る心臓弁ステントを製造するための切断パターンの二次元投影図である。 チューブ(特に金属の小管)から心臓弁ステントを一体的に切り出し可能とする、本発明の第11実施形態に係る心臓弁ステントを製造するための切断パターンの二次元投影図である。 本発明の特定の実施形態に係る心臓弁ステントを備える内部プロテーゼの経動脈移植(transarterial implantation)を示す工程順序図である。 本発明の特定の実施形態に係る心臓弁ステントを備える内部プロテーゼの経動脈移植を示す工程順序図である。 本発明の特定の実施形態に係る心臓弁ステントを備える内部プロテーゼの経動脈移植を示す工程順序図である。] 図1a 図2a 図5a 図6a 図6f 実施例 [0048] 人間の心臓は右半分と左半分の両方とも心室と心房から構成される。これらの空洞は心臓の隔壁によって分離され、隔壁は心房中隔と心室中隔に分類される。] [0049] 心房と心室の間、かつ心房と接続した動脈内に位置する、機械弁のように機能する心臓弁のために、血液は心室を通って一方向にのみ流れることができる。上大静脈および下大静脈が右心房に流れ込む。それらは、体循環からの酸素を使い切った血液(静脈血)を心臓に供給する。心室収縮(心収縮)のときに血液が心房に逆流するのを防止する、機械弁のような三尖弁が、右心房と左心室の間に位置している。三尖弁は、靱帯によって心室筋組織にフラップ状に固定された三つの断片で構成される(そのため、「フラップ弁」とも呼ばれる)。二つの肺動脈が共通幹(肺動脈幹)を経由して心臓の右心室から出る。心室と肺動脈幹の間にも弁(いわゆる肺動脈弁)が存在する。この種の弁は、その形状のために半月弁とも呼ばれる。肺動脈は、酸素を使い切った血液を肺循環に供給する。] [0050] 続いて、酸素の豊富な血液(動脈血)が通常、四つの肺静脈を通って肺循環から左心房に流れる。そこから、血液はさらなるフラップ弁、すなわち僧帽弁を通って左心室に到達する。流出は、肺動脈と同様に半月弁(大動脈弁)を有する大動脈によって実行される。] [0051] 心臓のサイクルの間、はじめに心房が満たされ心室は同時に血液を動脈内に吐き出す。心室筋組織が弛緩すると、心室内の圧力低下のためにフラップ弁が開き、血液が心房から流れ込む(心収縮(auricular systole))。これは、心房の収縮によって補助される。心室収縮がその後に続く。すなわち、心室筋組織が収縮し、圧力が上昇し、フラップ弁が閉じ、そして血液が開いた半月弁を通って動脈内へと流れることができる。弛緩期(心臓拡張期)中の動脈からの血液の逆流は、流れの方向が弁のみによって定められるように半月弁を閉じることによって防止される。] [0052] 四つの心臓弁は、心臓内で機械弁のように動作し、誤った方向への血液の逆流を防止する。心臓のいずれの半分もフラップ弁(房室弁)と半月弁とを有する。房室弁は心房と心室との間に位置し、二尖弁/僧帽弁および三尖弁と呼ばれる。半月弁は心室と血管流との間に位置し、それぞれ肺動脈弁および大動脈弁と呼ばれる。] [0053] 心臓の左側にある弁(大動脈弁および僧帽弁)は、心臓の右側にある弁(肺動脈弁および三尖弁)よりも顕著に影響を受けることが多いものの、弁の欠陥、すなわち心臓弁の機能障害は、四つの心臓弁のいずれにも影響を与えうる。機能障害は、狭窄(constriction, stenosis)、不全症または二つの組み合わせ(組み合わせ欠陥)を包含することができる。] [0054] 医学において、「大動脈弁閉鎖不全症(aortic valve insufficiency)」または略して「大動脈弁不全症(aortic insufficiency)」という用語は、心臓の大動脈弁の閉鎖の欠陥およびその結果としての大動脈から左心室への血液の拡張期逆流のことを指す。大動脈弁不全症の重症度および大動脈の枯渇に対する抵抗の程度に応じて、逆流の量は左心室の排出量(通常の心拍出量は40〜70ml)の最大三分の二にまでなり得る。これは、特徴的な高血圧の振幅となって現れる。この逆流血液は左心室の拡張期充満を増大させ、心臓のこの部分の血液量が過剰となり、結果として遠心性肥大(eccentric hypertrophy)となる。] [0055] 大動脈弁の狭窄は、大動脈弁の不完全な開きによって引き起こされる心臓弁膜症である。大動脈弁が狭窄を起こすと、左心室と大動脈の間に圧較差(pressure gradient)が生じる。弁がさらに狭窄すると、左心室と大動脈の間の圧較差がさらに高くなる。例えば、軽度の大動脈弁狭窄では、圧較差は20mmHgになり得る。これは、収縮期のピークにおいて、左心室が140mmHgの圧力を発生させる間、大動脈に伝わる圧力が120mmHgに過ぎないことを意味する。] [0056] 大動脈弁狭窄を起こした個体では、狭窄した大動脈弁によって生じた増大した負荷を克服するために、左心室は増大した圧力を発生させて左心室から血液を排出しなければならない。大動脈弁狭窄がさらに深刻になると、左心室の収縮期圧と動脈の収縮期圧の間の圧較差がさらに高くなる。左心室によって発生する増大した圧力のために、左心室の心筋(筋肉)は肥大する(筋肉量が増加する)。] [0057] 大動脈弁狭窄の状況で起こる狭心症は、大動脈弁狭窄によって生じた圧較差を克服するために必要となる増大した圧力の持続生成によって生じる左心室肥大に続発する症状である。左心室の心筋(すなわち、心臓の筋肉)が厚くなる一方で、心筋に血液を供給する動脈は有意に長くなったり大きくなったりはしないので、心筋は虚血性になる(すなわち、適切な血液供給を受けられなくなる)。虚血は、最初は運動時、すなわち心筋が増大した負荷を埋め合わせるために増大した血液供給を必要とするときに明らかになるかもしれない。個人は、労作性狭心症を訴えるかもしれない。この段階では、画像を用いた負荷試験が虚血を示唆することもある。] [0058] 僧帽弁閉鎖不全症は、人間医学および少なくとも一部の動物種においてよく見られる弁欠陥である。これは、閉鎖の欠陥すなわち心臓の僧帽弁の「漏れ」を引き起こし、駆出期(収縮期)中の左心室から左心房への血液の逆流につながる。] [0059] 僧帽弁は、心臓の左心房と左心室の間で機械弁のように機能する。僧帽弁は心室の充満期(拡張期)に開き、心房からの血液の流入を可能にする。駆出期(収縮期)の開始時に、心室内での急激な圧力増加により僧帽弁が閉鎖し、心房を「封鎖」する。その際、わずか約8mmHgの圧力が心房内に広がり、同時に心室内の約120mmHgの収縮期圧によって血液はその通常経路に沿って大動脈内に送られる。] [0060] しかしながら、深刻な僧帽弁閉鎖不全症の場合、逆流時の開口は40mm2よりも大きくなり、逆流量は60mlよりも大きくなる。これは、深刻かつ時には生死にかかわる変化となり得る。] [0061] 急性期には、左心室と左心房が通常の大きさの場合、心房内で、したがって肺静脈内でも顕著な圧力増加が生じる。これは最大100mmHgにもなることがあり、肺動脈が正常の状態であると仮定すると、急性の肺水腫を引き起こす。圧倒的な血液の逆流によって動脈内への流出が不十分になり、全ての臓器への血流量が低下する可能性がある。] [0062] 深刻な心臓弁狭窄または心臓弁不全症を治療するためには、狭窄したまたは病変した心臓弁の弁機能を弁プロテーゼ(弁補綴物、valvular prosthesis)が遂行する必要がある。この点の本質は、心臓の移植部位、すなわち置換すべき(病変した)心臓弁の平面内に、弁プロテーゼをしっかりと位置決めおよび固定して、弁プロテーゼに作用する時にはかなり大きくなる力にもかかわらず、弁プロテーゼが変位したりずれたりしないようにすることである。] [0063] 上述の弁プロテーゼを位置決めし固定するために、弁プロテーゼ100が適切に固定される心臓弁ステント10が本発明の少なくとも特定の実施形態で採用される。心臓弁狭窄または心臓弁不全症を治療するための、心臓弁ステント10およびステント10に固定された弁プロテーゼ100からなる医療機器を、以下では単に内部プロテーゼ(endoprosthesis)1と呼ぶ。] [0064] 図1dは、心臓弁狭窄または心臓弁不全症を治療するための内部プロテーゼ1の側面斜視図である。内部プロテーゼ1は、本発明の第1実施形態に係る弁プロテーゼ100を保持する心臓弁ステント10を備える。図2dは、同様に、心臓弁狭窄または心臓弁不全症を治療するための別の内部プロテーゼ1の側面斜視図であり、本発明の第2実施形態に係る心臓弁ステント10が採用される。] 図1d 図2d [0065] 以下の説明は、本発明の好適な実施形態を詳細に説明するための図面を参照して行われる。本発明の特定の実施形態に係る心臓弁ステント10(以下、単に「ステント」と呼ぶ)は、ステント10が折り畳まれた状態である第1の予め定義された形状から、ステント10が拡張された状態である第2の予め定義された形状に変形可能な拡張構造を有する。図1aは、本発明の第1実施形態に係るステント10の側面図であり、ステント10が折り畳まれた状態である。図2aは、本発明の第2実施形態に係る折り畳まれたステント10を示す。] 図1a 図2a [0066] 二つの実施形態において、ステント10は、挿入カテーテルシステム(図には明示せず)を使用して第1の形状(図1aおよび図2aを参照)で患者の体内に低侵襲的に挿入される。挿入の間は、ステント10に固定された弁プロテーゼ100も同様に折り畳まれた状態である。しかしながら、明瞭さのために、図1aと図2aの両方とも、ステント10に固定された弁プロテーゼ100の表示が省かれている。] 図1a 図2a [0067] 患者の心臓に移植部位に到達すると、ステント10は第2の(拡張された)形状に変形する。ステント10に固定された弁プロテーゼ100も展開し拡張される。第2の拡張された形状は、プログラミングによって設定された恒久的な形状である。完全に展開し拡張された弁プロテーゼ100が同様に固定された、本発明の第1/第2実施形態に係る完全に拡張されたステント10が、図1dおよび図2dに示されている。] 図1d 図2d [0068] 図1bおよび図1cは、弁プロテーゼ100が除かれた異なる視点からの本発明の第1実施形態に係る完全に拡張されたステント10を示す。図2bおよび図2cは、同様に弁プロテーゼ100が除かれた異なる視点からの本発明の第2実施形態に係る完全に拡張されたステント10を示す。] 図1b 図1c 図2b 図2c [0069] 以下、ステント10の第1実施形態の説明において図1aから図1eを最初に参照する。] 図1a 図1e [0070] 第1実施形態に係るステント10は、チューブ、特に金属の小管の一部から一体的に切断された構造をしている。ステント10の設計を形作るために使用された切断パターンが、図1eの二次元投影図の中に描かれている。] 図1e [0071] 詳細には、ステント10は、ステントを肺動脈弁または大動脈弁の平面内に自ら位置決めさせる機能を担う三つの位置決めアーチ15a、15b、15cを有する。位置決めアーチ15a、15b、15cは、心臓の移植部位(図12a参照)においてステント10を位置決めする間、治療対象の(病変した)心臓弁の嚢(pocket)Tに係合する丸まったヘッド部20を有する。] 図12a [0072] 生体弁のものと一致する対称性を提供する他、三つの位置決めアーチ15a、15b、15cは回転の精度、回転対称性および回転安定性を提供する。当然ながら、ステント10は全部で三つの位置決めアーチの使用に限定されるものではない。] [0073] それぞれがステント10の下端2の方を向く位置決めアーチ15a、15b、15cのヘッド部20は、位置決めアーチ15a、15b、15cが置換される心臓弁Hの嚢Tに係合するときに血管壁が損傷しないように丸くされている。ステント10の移植中の移動及び位置の分析を改善するため、位置決めアーチ15a、15b、15cのヘッド部20上にまたはその内部に基準マーカ21が設けられる。赤外線または超音波によって活性化可能な放射線を通さない(radio opaque)マーカが特に適している。] [0074] 位置決めアーチ15a、15b、15cはそれぞれ、ステント10の下端で閉鎖する本質的にU字形またはV字形の構造を呈する。したがって、各位置決めアーチ15a、15b、15cは、関連する位置決めアーチ15a、15b、15cのヘッド部20からステント10の上端3に向けてそれぞれ延び出す全部で二つのアーム(腕部)15a’、15a”、15b’、15b”、15c’、15c”を有する。そうすることで、二つの隣合う位置決めアーチのそれぞれの隣接するアームが、接続部22を介して互いに接続される。] [0075] 適切なカテーテルシステムを用いてステント10を移植および外植するため、ステント10はその上端3にカテーテル保持手段23を備えている。接続部22はそれぞれ、接続ウェブ25を介してカテーテル保持手段23と接続される。接続ウェブ25は、以下では「第2接続ウェブ25」と呼ばれる。] [0076] カテーテル保持手段23は、それぞれが対応する長円形の小穴24を有する長円形のヘッド部を備える。カテーテル保持手段23の形状は、ステント10の移植/外植に使用されるカテーテルシステムのカテーテルの先端のクラウンを補完する。カテーテル先端のクラウンは、カテーテル保持手段23の負側として構成された突出要素を有する。代替的には、突出要素が小穴24の補完的な形状であり、カテーテル保持ヘッドとして構成される。これは、ステント10の上部領域3と解放可能に係合するようにクラウンの突出要素を形成し、カテーテル先端にステント10を解放可能に取り付けることで実現可能である。] [0077] 第1接続ウェブ17は、ステント10の長手方向Lに本質的に延出し、上端部17dと下端部17pとを有する。上端部17dは、上述した第2接続ウェブ25に加えて、二つの隣合う位置決めアーチ15a、15b、15cの二つのアーム15a’、15a”、15b’、15b”、15c’、15c”の間の接続部22の中に開く。図1bから分かるように、第1接続ウェブ17は本質的に逆Y字形の構成を有し、その下端部17pで分岐して二つの隣合う保持アーチ16a、16b、16cのそれぞれのアーム16a’、16a”、16b’、16b”、16c’、16c”に道を譲る。] 図1b [0078] それぞれの位置決めアーチ15と保持アーチ16の間には、締結アーチ(fastening arch)19がある。図1bに特に明瞭に示すように、締結アーチは締結部11の近位端からたれ下がり、ステント10の下端で閉鎖する実質的にU字形またはV字形の構造を有する。図1dに示されるように、締結アーチは弁プロテーゼ100の下端を支持する役割を果たす。プロテーゼ100は、締結アーチ19a、19b、19cが弁材料のポケット内に配置されるような形状とされる。締結アーチ19a、19b、19cは、ステント10の周囲に沿ってアーチが位置づけられるように長手方向に延びる形状を有する。このように、アーチ19は位置決めアーチおよび保持アーチの内側に位置し、これによってバルブ材料をステント構造から離して保持する。これは、プロテーゼ1が移植された後、ステントによるバルブ材料の摩耗を低減する。] 図1b 図1d [0079] このステント設計は軸対称の構造を実現し、各位置決めアーチ15a、15b、15cが一つの締結アーチ19a、19b、19cと一つの保持アーチ16a、16b、16cに割り当てられる。したがって、図1aから図1dに描かれた第1実施形態のステント10は、図1dに例示として描かれたように、弁プロテーゼ100を収容するためのステント10の保持セグメントを構成する全部で三つの保持アーチ16a、16b、16cを備える。] 図1a 図1d [0080] ステント10が第1の(折り畳まれた)形状である、図1aに示すステント10の状態では、位置決めアーチ15a、15b、15cのそれぞれのアーム15a’、15a”、15b’、15b”、15c’、15c”は、締結アーチ19a、19b、19cのそれぞれのアーム19a’、19a”、19b’、19b”、19c’、19c”と直接隣接し、アーム19a’、19a”、19b’、19b”、19c’、19c”は関連する保持アーチ16a、16b、16cのそれぞれのアーム16a’、16a”、16b’、16b”、16c’、16c”と直接隣接する。] 図1a [0081] 第1実施形態に従ったステント10が第2の拡張された形状で示されている図1bを参照する。各位置決めアーチ15a、15b、15c、関連する締結アーチ19a、19b、19cおよび保持アーチ16a、16b、16cのそれぞれが、ステント10の下端2に向けて閉鎖する本質的にU字形またはV字形の構造を呈することが、この図から特に認識できる。具体的には、各位置決めアーチ15a、15b、15cは、関連する締結アーチ19a、19b、19cの本質的にU字形またはV字形の構造が取られたチューブの一部の材料片から切り出される。このことは、図1eに描かれた切断パターンから理解することができる。] 図1b 図1e [0082] 図1aと図1bを比較すると、ステント10の拡張時、すなわちステント10が第1形状から第2形状に変形するとき、ステント10の長手方向Lの長さが短くなる一方、同時に断面が拡大することが分かる。ステント10の拡張状態では、位置決めアーチ15a、15b、15cは、ステント10の上端3と比較して、ステント10の下端2における半径方向でより大きく拡大する。半径方向により大きく突出するので、位置決めアーチ15a、15b、15cを、置換される心臓弁Hの心臓弁嚢Tの中に特に簡単な態様で展開することができる。] 図1a 図1b [0083] ステント10の拡張状態時にステント10から半径方向に既に突出している位置決めアーチ15a、15b、15cのために、心臓の移植部位でステント10の特定の固定が達成されているときでさえも、位置決めアーチ15a、15b、15cから血管壁に作用する接触力はステント10を移植部位にしっかりと固定するには不十分であることに注意する。ステント10の下端2を形成する上述した保持アーチ16a、16b、16cは、この理由のために設けられている。保持アーチ16a、16b、16cは、拡張状態時にステント10の周囲から半径方向に突出し、その結果、保持アーチ16a、16b、16cは半径方向に作用する接触力を持ってステントの展開される血管壁を押しつける。加えて、保持アーチ16a、16b、16cの閉鎖端部が外方に広がり、ステント10の周囲からさらに半径方向に突出する。この形状により、保持アーチ16a、16b、16cの端部を生体弁輪(native valve annulus )の下方に位置づけるか、または少なくとも生体弁輪の上に位置づけることが可能になり、これによってステント10がさらに固定される。] [0084] 保持アーチ16a、16b、16cに加えて、ステント10は補助アーチ(auxiliary arch)18a、18b、18cをさらに備える。補助アーチ18a、18b、18cは、ステント10の移植部位で血管壁に対して半径方向に作用する接触力を同様に及ぼし、これによって接触部位におけるステント10の固定を強化する。] [0085] 図1bから分かるように、ステント10は、ステント10の下端2に向けて閉鎖する全部で三つの本質的にU字形またはV字形の補助アーチ18a、18b、18cを備える。各補助アーチ18a、18b、18cは、第1の保持アーチ16a、16b、16cを、第1の保持アーチと隣合う第2の保持アーチと接続する。] 図1b [0086] 拡張されたステント10の下端領域2の上面図(図1c参照)では、下端領域2は、保持アーチ16a、16b、16cの個々のアーム16a’、16a”、16b’、16b”、16c’、16c”および補助アーチ18a、18b、18cの個々のアーム18a’、18a”、18b’、18b”、18c’、18c”から形成された、12角形の多角形構造を呈する。このステント設計は、特に、ステント10の下端領域2の周りに一様に分布した全部で6つのアーチ16a、16b、16c、18a、18b、18cを提供する。アーチのそれぞれは血管壁を押しつけ、ステント10が拡張され移植された状態においてステント10を効果的に適切な位置に保持する。] 図1c [0087] 要約すると、一方で保持アーチ16a、16b、16cを設け、他方で補助アーチ18a、18b、18cを設けることで、これらのアーチのそれぞれの下端部によって血管壁に半径方向の力が及ぼされる。これにより、ステント10に固定された弁プロテーゼ100の血管壁に対する強固な封止と、心臓の移植部位におけるステント10のしっかりとした固定の両方を確実に行うことができる。] [0088] 保持アーチ16a、16b、16cおよび補助アーチ18a、18b、18cによって血管壁に及ぼされる接触力に加えて、ステント10の拡張状態時に、ステント10の上端領域3を下端領域2と比較して半径方向に10%から25%だけ大きく拡張させることも考えられる。こうすると、ステント10は、下端領域2に向けて先細であるわずかに凹形の構造となる。これにより、血管壁を押しつけるステント10の上端領域2によってステント10が血管内にしっかりと固定される。] [0089] 心臓およびステント10が中に展開された血管の蠕動運動の間でさえも、ステント10に固定された弁プロテーゼのステント10に対する縦方向の変位が確実に最小となるように、図面に示された本発明のステント10の実施形態は、ステント10の長手方向Lに延び、弁プロテーゼ100をステント10に固定する手段である複数の締結部11をステント10に備えている。心臓弁狭窄または心臓弁不全症を治療するための内部プロテーゼ1の側面斜視図である図1dを参照する。内部プロテーゼ1は、本発明の第1実施形態にしたがった、弁プロテーゼ100を保持するステント10を備える。弁プロテーゼ100は、生体材料または合成材料で作られた少なくとも一つの弁フラップ102を備える。] 図1d [0090] 豚や馬などの動物から除去された生体弁、心膜などの結合組織から作成された人工の生体弁、細胞培養で育成された組織、ニチノールなどの人工材料および人工繊維を含む、任意の適切な材料で弁プロテーゼを作成できることは認められよう。] [0091] 詳細には、ステント10の第1接続ウェブ17は、上端17dを介して接続部22と接続し、下端17pを介して締結部11の上端13と接続する。一つのおよび同一の接続ウェブ17と接続された締結部の下端14はそれぞれ、ステント10の下端2に向けて閉鎖する本質的にU字形またはV字形の補助アーチ18a、18b、18cを介して互いに接続される。] [0092] 具体的には、本発明の第1実施形態のステント10の拡張された状態が図1dに示されており、ここではステント10によって引き伸ばされたた糸101または細いワイヤによって弁プロテーゼ100が上記ステント10に固定されている。弁プロテーゼ100が配置されたステント10の中央領域および下端領域2を拡大することで、弁プロテーゼの展開が実現されることは容易に理解される。同時に、保持アーチ16a、16b、16cおよび補助アーチ18a、18b、18cの下端部が、(図1dに不図示の)血管壁に半径方向の力を及ぼす。] 図1d [0093] 図1dから理解できるように、ステント10のそれぞれの締結部11内に規定の複数の締結穴12が構成されており、これらが締結部11に沿った予め定められた長手方向位置に分布するように配置されている。弁プロテーゼ100をステント10に固定する糸101または細いワイヤは、それぞれの締結穴12を通して導かれる。] 図1d [0094] 内部プロテーゼ1を構成する部品、すなわちステント10と弁プロテーゼ100の両方が、外科的処置の直前まで互いに接続されないことが好ましい。ステント10が機械的に比較的丈夫な部品であり、劣化することなく長期間にわたり保存できるので、これは輸送および保存の観点から有利である。このことは、ステント10が第2の形状、すなわち拡張された状態で保存されており、外科的処置の直前まで第1の(折り畳まれた)形状にされないときに、特に当てはまる。] [0095] 図1bおよび図1dから、それぞれの締結部11が、ステント10の保持アーチ16a、16b、16cのそれぞれのアーム16a’、16a”、16b’、16b”、16c’、16c”内に構成されることが分かる。締結部11内に構成される締結穴12の大きさは、弁プロテーゼ100をステント10に締結するために使用される糸101またはワイヤの太さに適合させるべきである。] 図1b 図1d [0096] 締結穴12の断面形状も、弁プロテーゼ100の締結に使用される糸101またはワイヤの断面形状に適合させてもよい。これにより、ステント10に対して予め定められた正確な位置に弁プロテーゼ100を固定することができる。弁プロテーゼ100をステント10に固定するために複数の締結穴12を設けることによって、ステント10への弁プロテーゼ100正確な位置決めが実現される。] [0097] 締結穴12は、弁プロテーゼ100をステント10に固定するために使用される糸101またはワイヤの太さおよび/または断面形状に適合されるので、内部プロテーゼ1が移植されるとき、心臓の蠕動運動に起因するステント10と弁プロテーゼ100との間の相対移動を効果的に防ぐことができる。したがって、弁プロテーゼ100は、弁プロテーゼの固定に使用される糸101またはワイヤの摩擦で引き起こされる摩耗が最小化されるような、最小限の遊びでステント10に締結される。] [0098] 上述したように、それぞれの締結部11内に構成された締結穴12は、弁プロテーゼ100をステント10に固定するために使用される糸101の直径に応じて、および/または弁プロテーゼ100をステント10に固定するために利用される縫製技術に応じて、直径、数または断面形状(長円形、四角形など)が異なっていてもよい。少なくとも一つの締結穴12の直径、数および/または断面形状は、内部プロテーゼ1(すなわち、心臓弁狭窄および/または心臓弁不全症の治療に用いられる医療機器)の種類の表示としての役割を果たしてもよい。この点において、少なくとも一つの締結穴12の直径、数および/または断面形状を、ステント10に固定されるように適合された弁プロテーゼ100の異なるサイズまたは種類を区別するための表示として使用してもよいし、あるいは、弁プロテーゼ100が既にステント10に固定されている場合、内部プロテーゼ1の異なるサイズまたは種類を区別するための表示として使用してもよい。例えば、ステントに固定された小さいサイズの弁プロテーゼ100を有する小さなサイズのステント10、あるいは小さなサイズの弁プロテーゼ100を運ぶように適合され構成された小さなサイズのステント10は、円形の締結穴12を有してもよく、一方、ステントに固定された大きなサイズの弁プロテーゼ100を有する大きなサイズのステント10、あるいは大きなサイズの弁プロテーゼ100を運ぶように適合され構成された大きなサイズのステント10は、三角形の締結穴12を有してもよい。これにより、執刀医/心臓スタッフが、測定の必要なしに、異なる弁のサイズ、ステントの種類、および/または内部プロテーゼの種類を簡単にかつ視覚的に見分けることが可能になる。] [0099] ステント10の締結部11(その上に弁プロテーゼ100が縫製されるか縫製可能である)は、ステント10が圧縮されるとき、例えばステント10が図1aに示す第1の(折り畳まれた)形状であるときに、自身の形状を変化させない。この事象は、標準のチューブ状ステントが使用されるときに発生する。したがって、糸が摩耗するリスクは最小限になる。] 図1a [0100] 第2実施形態に係るステント10が図2aから図2cに描かれており、これは図1aから図1cに示したステント10の第1実施形態と構造および機能が類似している。図1eに係る切断パターンと原則として同等である、図2eに示す切断パターンにも同様のことが当てはまる。したがって、共通する特徴の詳細な説明は省略される。] 図1a 図1c 図1e 図2a 図2c 図2e [0101] 相違点は、ステント10の遠位端3に設けられたカテーテル保持手段23の構成に見られる。本発明の第1実施形態のステント10と対照的に、本質的に丸い構成のヘッド部が第2実施形態におけるカテーテル保持手段23として使用されており、いずれの場合も本質的に長円形の小穴24が設けられている。ヘッド部の丸い構成のために、損傷または障害を与える危険性が低下する。それゆえ、ヘッド部の本質的に丸い構成はより傷つけないようになっている(atraumatic)。] [0102] 既に示したように、本発明の特定の実施形態に係るステント10は、チューブの一部から、特に金属の小管から一体的に切断された構造を呈する。締結アーチ19a、19b、19cおよび保持アーチ16a、16b、16cが、各位置決めアーチ15a、15b、15cに割り当てられており、各保持アーチ16a、16b、16cは補助アーチ18a、18b、18cによって隣合う保持アーチと接続される。特定の数の締結穴12を有する締結部11が、保持アーチ16a、16b、16cの各アーム16a’、16a”、16b’、16b”、16c’、16c”内に構成される。] [0103] 図1eおよび図2eはそれぞれ、本発明の第1または第2実施形態に従ったステント10の製造に使用可能である切断パターンの二次元投影図を示す。これにより、チューブの一部、特に金属の小管から一体的なステント10を切り出すことが可能になる。一方では、本発明のステント10は、ステント10の個々の部品(位置決めアーチ、保持アーチ、補助アーチ)の間の固定ジョイントまたは他の類似の接続デバイスを省略している。他方では、位置決めアーチ15a、15b、15cによって提供されるような位置決め機能と、保持アーチ16a、16b、16cの各アーム16a’、16a”、16b’、16b”、16c’、16c”内に構成された締結穴11によって提供されるような弁プロテーゼ100の規定の締結の機能とが、長手方向の広がりが最小限であるステント10に与えられる。] 図1e 図2e [0104] 保持アーチ16a、16b、16cに加えて、ステント10は、心臓の移植部位にステント10を特にしっかりと固定可能にする補助アーチ18a、18b、18cをさらに備える。] [0105] 本発明の第3実施形態に係るステント10も、チューブの一部、特に金属の小管から切り出された一体構造を有する。ステント設計を形成するために使用される切断パターンが、図3の二次元投影図に示される。] 図3 [0106] ステントの第3実施形態と第1および第2実施形態との間の相違点は、図3に示す二次元の切断パターンの参照によって理解することができる。第1または第2実施形態の場合のように、ステント10の第三実施形態は、全部で三つの位置決めアーチ15a、15b、15cを有している。位置決めアーチは、肺動脈弁または大動脈弁の平面内に心臓弁ステントを自動的に位置決めする機能を引き受ける。] 図3 [0107] ステント10はニチノールから作られる。ステントが拡張された状態のとき、すなわち切替温度を越えて恒久的形状となったとき、図1b、図1d、図2bおよび図2dに示すように位置決めアーチが半径方向に広がるだけでなく同時にステント10の方向にわずかに凸状に曲がるとなるように、位置決めアーチ15a、15b、15cが製造時に適切な熱処理によって調整される。この手段により、位置決めアーチ15a、15b、15cのヘッド部20を理想的なかたちで拡張ステント10の長手軸Lと平行にすることが可能になる。結果として、心臓弁ステント10の移植の間、位置決めアーチ15a、15b、15cのヘッド部20を生体弁Hの嚢T(図12a参照)の中に特に容易に挿入することができる。とりわけ、位置決めアーチ15a、15b、15cを生体弁Hの嚢Tの中に挿入するときに周囲組織への損傷が最小となる。生体弁の弁尖を各アーチの底部で挟むことによって、位置決めアーチ15a、15b、15c生体弁の弁尖にさらにクリップ力を及ぼすことができる。] 図12a 図1b 図1d 図2b 図2d [0108] 加えて、位置決めアーチ15a、15b、15cの凸状の湾曲によって、移植部位でステント10を特にしっかりと支持できるようになるが、これは位置決めアーチ15a、15b、15cが生体心臓弁Hの嚢Tおよびその周囲の組織により適合しているからである。] [0109] 第1および第2実施形態に係るステント10(例えば、図1b、1c、1d、2b、2c、2d)におけるように、第3実施形態のステント10は、小穴24を有するカテーテル保持手段23を備える。上述の実施形態と同様に、適切なカテーテルシステムがカテーテル保持手段23と切り離し可能に結合され、低侵襲の血管を横断する(transvascular)ステント10の移植および外植を容易に行えるようにする。] 図1b [0110] 第1および第2実施形態のステント10と同様に、保持アーチ16a、16b、16cおよび補助アーチ18a、18b、18cは、ステント10を移植部位に半径方向にしっかりと固定し、締結アーチ19a、19b、19cによってステント10に締結された弁プロテーゼを拡張する役に立つ。ステントの本実施形態の保持アーチ16a、16b、16cおよび補助アーチ18a、18b、18cもまた移植された弁プロテーゼを封止する機能があることを説明するために、さらなる議論は必要がない。同様に、保持アーチ16a、16b、16cおよび位置決めアーチ15a、15b、15cがペーパークリップのように生体心臓弁Hを挟み、その結果心臓の移植部位にステント10をしっかりと固定することに貢献する。] [0111] 第3実施形態に係るステント10は、各保持アーチ16a、16b、16cのそれぞれのアーム16a’、16a”、16b’、16b”、16c’、16c”が、締結部11から心臓弁ステントの下端2に延び、接続部30によって互いに接続される点で、第1および第2実施形態とは相違する。図1b、1c、1d、2b、2c、2dに係る実施形態のU字形またはV字形の接続部30と比較すると、接続部30は異なる形状を有する。特に、接続部20は、締結アーチの対応する接続部30’の直上にくびれ部を有している。保持アーチおよび締結アーチのくびれ部は、各補助アーチ18a、18b、18cの下端で拡張されたヘッド31を収容する。] 図1b [0112] 図3を詳細に観察すると、保持アーチ16a、16b、16cの二つのアーム16a’、16a”、16b’、16b”、16c’、16c”を接続する各接続部30は、略O字形の構成を有する。この形状は、弁プロテーゼ100をステント10に締結するためのより大きな空間を提供し、弁プロテーゼとステントの間で荷重伝達がなされている間に内部プロテーゼの移植された状態で生じうる荷重ピークの発生に効果的に対抗する。] 図3 [0113] 接続部30の代替的形状は、ステントが拡張された状態で移植部位に位置決めされるとき、保持アーチ16a、16b、16cの下端と血管壁との間の実効接触面積をさらに増大させる。このため、弁プロテーゼが取り付けられたステントと血管壁との間の封止を改善することができる。さらに、保持アーチ16a、16b、16cを介して血管壁に伝達される、ステントの拡張状態時に作用する半径方向の力が、分離した接触面積にわたって分配され、これにより荷重ピークの発生に対抗する。保持アーチ16a、16b、16cから血管壁に対する損傷の危険性も軽減される。] [0114] 締結アーチ19a、19b、19cの二つのアーム19a’、19a”、19b’、19b”、19c’、19c”を接続する各接続部30’は、弁プロテーゼ100のステント10への固定を補助する、より角の多い形状を有する。] [0115] 保持アーチ16および締結アーチ19の閉鎖端部の代替的な形状は、短縮された補助アーチ18a、18b、18cの拡大ヘッド部31を収容する。拡大ヘッド部31により、補助アーチを用いて弁材料100を支持することが可能になり、また、追加の半径方向の力を与えることができる。ヘッド部31は、ステントに取り付けられる弁プロテーゼ100をさらに安定にする、弁プロテーゼ100の追加取付具のための締結穴12を備える。追加の締結穴12は、ステント10内での弁100の位置合わせミスの可能性を低減し、また内部プロテーゼ1が移植された後の弁100のあらゆる縦方向移動を最小化する。加えて、また保持アーチ16a、16b、16cに関連して既に述べたように、拡大されたヘッド部31には拡張された接触面積が与えられ、これは移植部位におけるステント10の固定を強化する一方で、血管壁に対する損傷の危険性を最小化する。] [0116] 図3の切断パターンから分かるように、それぞれの保持アーチ16a、16b、16cの上側アーム部は、関連する締結部11の下側領域14と接続される。その一方、補助アーチ18a、18b、18cの上側アーム部は、関連する締結部11の中央領域と接続される。こうすると、ステント10の全体サイズを拡大することなく、保持アーチ16a、16b、16cのアーム16a’、16a”、16b’、16b”、16c’、16c”並びに補助アーチ18a、18b、18cのアーム18a’、18a”、18b’、18b”、18c’、18c”と締結部11との間をしっかりと接続することができる。] 図3 [0117] 第3実施形態のステントと第1および第2実施形態のステントとのさらなる相違点は、切り欠き26を含むことである。図3に示すように、切り欠き26は締結部11の下端に位置し、補助アーチ18a、18b、18cと保持アーチ16a、16b、16cのアーム内に形成される。ステントの強度が確実に維持されるように、切り欠きはアームから切り出されるのではなくアーム内に成形される。切り欠き26は、縫合糸またはワイヤ用の追加ガイドおよび固定点として機能する。] 図3 [0118] 切り欠き26を収容するために、補助アーチ18a、18b、18cは、締結部11の下端からではなく、締結部11の全長に沿った中間から延出する。この構成は、短縮された補助アーチから欠落しかねない十分な柔軟性を各補助アーチ18a、18b、18cに与える。] [0119] 図4は、本発明の第4実施形態に係るステント10の製造に適した切断パターンの二次元投影図を示す。] 図4 [0120] ステント10の第4実施形態は、第3実施形態と類似している。しかしながら、第4実施形態のステントは、弁プロテーゼを締結するために追加の締結穴12aが設けられている。具体的には、追加の締結穴12aは、第1接続ウェブ17の下端17pにある。追加の締結穴12aは、締結部11と接続部22の間の第1接続ウェブ17上の小穴として構成される。当然ながら、追加の締結穴12aを小穴として構成せずに、第1接続ウェブ内に直接形成することも想定される。追加の締結穴12aにより、弁プロテーゼの上側領域をステント10に対してさらにしっかりと固定することが可能になる。] [0121] 追加の締結穴12aの大きさは、弁プロテーゼをステント10に締結するために使用される特定の糸またはワイヤの太さに適合させてもよい。追加の締結穴12aの断面形状も、弁プロテーゼを締結するために使用される糸またはワイヤの断面形状に適合させてもよい。弁プロテーゼを心臓弁ステントに固定するための複数の追加の締結穴12aが存在するために、心臓弁ステントに対する弁プロテーゼの締結位置を正確に定めることができる。] [0122] 締結穴12aの代わりに、ステント10の同じ領域に一つ以上の切り欠きが設けられていてもよい。これらの切り欠きは締結穴12aと同じ機能を果たし、ステント100内での弁プロテーゼのさらなる固定に貢献する。] [0123] 本発明の第5実施形態に係るステント10が、ステントの拡張された状態で図5a−図5cに示されている。図5aおよび図5bはステント10の側面図であり、図5cはステント10の上端3の平面図である。図5dは、本発明の第5実施形態に係るステントの製造に適した切断パターンの二次元投影図を示し、ステントはチューブの一部、特に金属の小管から一体的に切り出される。] 図5a 図5b 図5c 図5d [0124] 第5実施形態に係るステント10は、第3実施形態のステントと構造および機能の点で類似する。特に、第5実施形態のステント10は、全部で三つの位置決めアーチ15a、15b、15cを同様に有しており、これらが肺動脈弁または大動脈弁の平面内でステント10を自動的に位置決めする機能を引き受ける。ステント10の他の実施形態のように、位置決めアーチ15a、15b、15cは丸いヘッド部20を有し、これが心臓の移植部位(図12a参照)におけるステント10の位置決めの間、治療される(不全の)心臓弁Hの嚢に係合する。] 図12a [0125] 全部で三つの保持アーチ16a、16b、16cと三つの締結アーチ19a、19b、19cも設けられる。] [0126] 第5実施形態のステント10は、締結部11内に締結穴12に加えてさらに切り欠き26aが設けられている点で、第3実施形態のステントと相違する。図5dから分かるように、弁プロテーゼ100の追加固定手段として、および縫合糸またはワイヤのガイドとして機能する一連の切り欠き26aが設けられる。これらの追加切り欠き26aは、内部プロテーゼ1が移植されるとき、縫合糸またはワイヤの移動を最小化し、第1接続ウェブ17とのこすれによる糸またはワイヤの摩耗を低減する。追加切り欠き26aによって弁プロテーゼの上側領域を心臓弁ステント10にしっかりと締結することができ、プロテーゼの移動を最小限とし、これによって縫合糸またはワイヤの摩擦により生じる摩耗の可能性がさらに最小化される。] 図5d [0127] 当然ながら、追加ノッチ26aを縫合糸またはワイヤの太さに適合させることも考えられる。とりわけ、縫合糸またはワイヤの損傷を最小化するように追加ノッチ26aの半径を定めてもよい。] [0128] ステント10の第5実施形態は、位置決めアーチ15a、15b、15cからステント10の上端3に向けて延びる放射アーチ32a、32b、32cを備える。図5aおよび図5bに最も明瞭に示されているように、ステント10は三つの放射アーチ32a、32b、32cを有し、各アーチ32a、32b、32cは、各位置決めアーチ15a、15b、15cの二つのアーム15a’、15a”、15b’、15b”、15c’、15c”の間に位置している。各放射アーチ32a、32b、32cは、各位置決めアーチ15a、15b、15cとはおおよそ逆の形状を有しており、位置決めアーチ15a、15b、15cのそれぞれ一つと反対の方向に延出する。] 図5a 図5b [0129] 図5dに示す切断パターンから特によく分かるように、放射アーチ32の各アーム32’、32”は、ステント10の全長の略中点で、反対側の位置決めアーチ15a、15b、15cのアーム15a’、15a”、15b’、15b”、15c’、15c”と融合する。] 図5d [0130] 各放射アーチ32a、32b、32cの二つのアーム32’、32”は、丸い接続部またはヘッド部33によってステント10の上端3で互いに接続される。このヘッド部33は丸いだけでなく、ステント10が拡張され移植される状態にあるとき、血管の内壁に対して可能な限り大きな接触面積で接触するように先端が広がっている。] [0131] 各放射アーチ32a、32b、32cのヘッド部33は、移植前および移植中にステント10をカテーテル内に保持し、および/または移植後にステントを取り戻すことのできる追加手段としても機能する。] [0132] 図5cは、ステント10の上端3からみた斜視平面図であり、ステント10が拡張された状態にあるとき、ステント10の周囲外方に半径方向に延出するように放射アーチ32a、32b、32cがプログラムされている様子を示す。こうすると、ステント10の上端領域によって、血管壁に対して増大した接触力を与えることができる。したがって、その場所でステント10を固定するときの安全性が増加し、これによってステントが移動する可能性が低下する。したがって、拡張された状態では、位置決めアーチのクランプ効果に加えて、全てがステント10の周囲から半径方向外方に突出する保持アーチ16a、16b、16c、補助アーチ18a、18b、18cおよび放射アーチ32a、32b、32cによって及ぼされる半径方向の力によって、第5実施形態のステント10が適切な位置に固定される。] 図5c [0133] カテーテル保持手段23または締結小穴24を有する締結手段が位置する平面を越えて、放射アーチ32a、32b、32cがステント10の長手方向Lに突出しないことが、図5dに示す切断パターンから分かる。これは、放射アーチ32a、32b、32cのヘッド部33と干渉することなく、カテーテル保持手段23が適切な移植カテーテル内の対応手段と協働できるようにしている。実際、上述したように、ヘッド部33自体を追加のカテーテル保持手段またはステント10の外植を遂行する追加手段として使用することができる。] 図5d [0134] 原理上、半径方向の接触力をさらに増大するために、ステント10は三つより多い数の放射アーチ32を備えてもよい。例えば、移植部位においてステント10をさらに良好に固定可能とするために、放射アーチ32a、32b、32cの一部または全てに鉤状(barb)要素を設けることも可能である。] [0135] 本発明の第6実施形態に係るステント10を図6a−6dおよび図6f−6iに示す。図6a−6cは、拡張された状態にあるステント10の様々な側面斜視図であり、第6実施形態に係るステントの製造に適した切断パターンの二次元投影図を図6dに示す。] 図6a 図6d 図6f [0136] 図6eは、心臓弁狭窄または心臓弁不全症を治療するための内部プロテーゼの側面斜視図であり、内部プロテーゼは、本発明の第6実施形態と同様の、弁プロテーゼを保持するための心臓弁ステントを備える。詳細には、図6eは、弁プロテーゼ100をステント10に固定する方法の一例として、ステント10に取り付けられた弁プロテーゼ100を示す。この例は、本明細書で述べるステント実施形態に適用可能である。] 図6e [0137] 図6fは、心臓弁狭窄または心臓弁不全症を治療するための内部プロテーゼの側面斜視図であり、内部プロテーゼは、本発明の第6実施形態に係る、弁プロテーゼを保持するための心臓弁ステントを備える。] 図6f [0138] 図6gおよび図6hは、図6fに示した内部プロテーゼの様々な側面詳細図である。図6iは、図6fに示した内部プロテーゼの下端部の上面図である。] 図6f 図6g 図6h 図6i [0139] 上述した実施形態にあるように、第6実施形態のステント10は、チューブの一部、特に金属の小管から切断された一体構造として構成される。切断パターンは、図6に二次元投影図として示されている。] [0140] ステント10の第6実施形態は、原理上、第5実施形態と構造および機能の点で類似している。繰り返しを避けるために、第5実施形態の上記説明を参照する。特に、ステント10の上側領域における半径方向に作用する接触力を増大させるために、本質的にU字形またはV字形の放射アーチ32a、32b、32cが同様に設けられる。] [0141] 弁プロテーゼ、または弁プロテーゼの一部をさらに締結するために、追加締結部11aを備えた固定ブリッジ27が設けられている点で、第6実施形態は第5実施形態と相違する。心膜などの生体材料のシートから構築された弁が弁プロテーゼとして使用されるとき、すなわち、弁プロテーゼが数片の材料で構成されるとき、追加締結部11aを備えた固定ブリッジ27の存在は特に有利となる。心膜弁が使用されると、心膜材料がステント10にしっかりと取り付けられることを保証するために注意を払わなければならない。この理由のため、第6実施形態に係るステント10は、それぞれが追加締結部11aを備える全部で三つの固定ブリッジ27を有する。各固定ブリッジ27は第1接続ウェブ17の一つに取り付けられ、ステント10の下端2の方向に延出する。] [0142] 固定ブリッジ27に設けられた追加締結部11aは、心膜材料または弁プロテーゼをステント10に締結するために使用される糸または細いワイヤを固定するための締結穴12bおよび/または他の締結手段、例えば切り欠き26bをさらに有しており、これによって弁プロテーゼの移動を最小限に、好ましくはゼロにすることができる。当然ながら、その直径が弁プロテーゼを締結するために使用される糸またはワイヤの太さに適合された締結穴または締結小穴を設けることも想定される。一般に、締結穴12bまたは切り欠き26bの半径は、摩擦により生ずる糸またはワイヤの摩耗をできるだけ最小とするように設定されるべきである。] [0143] 心臓弁狭窄または心臓弁不全症を治療するための内部プロテーゼ1の側面斜視図を表す図6eおよび図6fを参照する。図6fに示した実施形態では、ステント10は、弁プロテーゼ100を保持するための、本発明の第6実施形態にしたがうステントに対応する。第6実施形態に関して弁プロテーゼ100をステント10に固定する方法の説明は、本明細書に記載の他の実施形態に係るステント10にも適用可能である。] 図6e 図6f [0144] 弁プロテーゼ100は、生体材料または合成材料で作られた少なくとも一つの弁フラップ102(図6h参照)を備える。特に、図6eは内部プロテーゼ1の側面斜視図を表し、心臓弁ステント10が部分的に拡張された状態で示されている。図6fは内部プロテーゼ1の側面斜視図を表し、心臓弁ステント10が完全に拡張された状態で示されている。図6g−iは、図6fに示した内部プロテーゼ1の様々な詳細斜視図である。詳細には、図6gは保持アーチ16aのヘッド部30の詳細斜視図であり、図6hは追加締結部11aの詳細斜視図である。図6iは図6fに示した内部プロテーゼ1の下端部2の上面図である。] 図6e 図6f 図6g 図6h 図6i [0145] ステント10が展開された心臓および血管の蠕動運動の間でさえも、ステント10に固定された弁プロテーゼ100のステント10に対する長手方向の変位が最小になるように、本発明の第6実施形態に係るステント10は、ステント10の長手方向Lに延びる複数の締結部11を備える。加えて、第6実施形態に係るステント100には、それぞれが第1接続ウェブ17の一つに取り付けられステント10の下端2の方向に延出する追加締結部11aが設けられる。締結部11および追加締結部11aの両方によって、弁プロテーゼ100がステント10に固定される。] [0146] 詳細には、弁プロテーゼ100は、締結部11および追加締結部11aの締結穴12、12bをそれぞれ通して導かれる糸101または細いワイヤによって、ステント10に締結される。これにより、ステント10に対して予め定義された正確な位置に、弁プロテーゼ100をステント10に固定することが可能になる。弁プロテーゼ100をステント10に固定するための複数の締結穴12を設けることによって、ステント10上での弁プロテーゼ100の正確な位置決めが実現される。] [0147] 本発明の第6実施形態に係るステントの変形例であるステント10を備えた内部プロテーゼ1を示す図6eを参照する。図6eに示したステント10は、まだ完全には拡張されていない。本発明の第6実施形態に係るステント10が完全に拡張された内部プロテーゼ1は、図6fに示されている。] 図6e 図6f [0148] 図12a−cを参照して詳細に後述するように、本発明に係るステント10は、心尖から(すなわちトランスアピカル( transapical))、または大腿動脈および大動脈弓を通して(すなわちトランスフェモラル(transfemoral))心臓の移植部位に到達する挿入カテーテルシステムを介して、侵襲を最小限にして折り畳まれた状態で前進する。挿入手順の間、弁プロテーゼ100が固定されたステント10は、カテーテルシステムの先端K内に折り畳まれた状態で収容される(図12a参照)。心臓の移植部位に到達すると、弁プロテーゼ100が固定されたステント10は、カテーテル先端Kの部分を選択的に操作することによって順に解放される。] 図12a [0149] 詳細には、第1解放ステップの間、挿入カテーテルシステムのカテーテル先端Kは、ステント10の残りの部分、特に保持アーチ16a−c、補助アーチ18a−cおよび放射アーチ32a−cが依然として折り畳まれた状態(図12a参照)である間、ステント10の位置決めアーチ15a−cが解放されるように操作される。第1解放ステップ中に解放される位置決めアーチ15a−cは、半径方向外方に拡張し展開する。その後、カテーテル先端Kを適切に移動することによって、拡張された位置決めアーチ15a−cを患者の生体心臓弁Hの嚢Tの中に挿入することができる。] 図12a [0150] 後に続く第2解放ステップでは、ステント10の下端部2を形成するアーチ(補助アーチ18a−cおよび保持アーチ16a−c)が解放される一方、ステント10の上端部3は依然としてカテーテル先端Kにしっかりと固定され解放されないように、挿入カテーテルシステムのカテーテル先端Kが操作される。] [0151] ステント10に配置された位置決めアーチ15a−cおよび保持アーチ16a−cは、基部の方向に、すなわちステント10の下端部2に向けて凸状および円弧状にカーブしていてもよく、このような丸みのある形状は、動脈の損傷を低減するとともに自己拡張中の展開を容易にすることができる。このような設計により、近隣の組織または血管を損傷することなく、生体心臓弁の嚢内に位置決めアーチ15a−cをより容易に挿入することが可能になる。] [0152] 図6eには、弁プロテーゼ100が上記ステント10に固定された本発明の一実施形態に係るステント10を有する内部プロテーゼ1の第2解放ステップ後の状態が示されている。第2解放ステップでは、カテーテル保持手段23を備える上端部3のみが挿入カテーテルシステムの先端Kにしっかりと接続され、ステント10の残りの部分は既に解放され半径方向に拡張されている。図6eから、保持アーチ16a−cおよび補助アーチ18a−cの自己拡張のために、これらに固定された弁プロテーゼ100が既に(少なくとも部分的に)拡張されていることが分かる。] 図6e [0153] 図6eに示すように、ステント10の遠位部は依然としてカテーテル先端K内の袖状部P内に収容されている。機能の確認が可能になる程度まで弁プロテーゼ100の展開および位置決めが行われるまで、この状態が維持される。] 図6e [0154] 機能テストによって弁プロテーゼ100が十分に機能することが分かると、図12cに示すように、カテーテル保持手段23を有するステント10の遠位部を完全に解放する(図12c参照)ように、袖状部Pが基部に向けてさらに遠位に押し込まれる] 図12c [0155] 糸101を用いて弁プロテーゼ100をステント10に固定する方法が図6eからさらに理解される。二つの隣合う保持アーチ16a、16bの間に延びる固定ブリッジ27の締結穴11a、11bに縫い付けられた心膜弁プロテーゼ100が図示の実施形態で用いられる。図6cおよび図6fを参照のこと。弁プロテーゼ100は、実質的に円形の断面を有する事実上の管状であってもよい。ステント10の下端2では、弁プロテーゼ100はビード(bead)105状になる。内部プロテーゼ1の上面図では環状であるこのビード105は、弁プロテーゼ100を自身の上に巻き上げて弁プロテーゼ100の下端部を裏返すことによって形成される。図6eに示すように、環状ビード105は糸101によって縁取り(overedge)されている。環状のビード105は異なる構造であってもよい。] 図6c 図6e 図6f [0156] 弁プロテーゼ100の下端にある環状ビード105は、蠕動運動があった場合でも、弁プロテーゼ100の周辺領域を内部プロテーゼ1の移植部位における血管にしっかりと固定することができ、また血管壁をしっかりと封止することができる。] [0157] 拡張された内部プロテーゼ1の上面図におけるステント10の基本構造が三角形であるにもかかわらず、環状ビード105は弁プロテーゼ100を血管壁をしっかりと封止することができる。生体血管内に内部プロテーゼ1を移植するとき、環状ビード105の周辺領域と血管壁との間のあらゆる漏れは、自然発生する付着物、特に石灰化によって封止される。したがって、ビード形状の領域105は、特に心臓サイクルの充満期(心臓拡張期)の間、しっかりとした封止を提供する。] [0158] 図6iは、例えば図6fに示された内部プロテーゼ1の下端2の上面図であり、内部プロテーゼ1のステント10が完全に拡張された状態で示されている。] 図6f 図6i [0159] 図6iに示すように、弁プロテーゼ100のフラップ片102は、心臓の拡張期の間と同様に、図6iに係る上面図内で閉鎖されている。] 図6i [0160] 図6fおよび図6gに詳細に示されているように、追加締結部11aを備える固定ブリッジ27は、弁膜材料または弁プロテーゼ100をステント10に締結するために用いられる糸または細いワイヤを固定するための切り欠き26bを有しており、弁プロテーゼの移動を最小限に、好ましくはゼロにすることができる。さらに、弁プロテーゼ100をステント10に固定するための締結手段として、補助アーチ18a−cが使用される。] 図6f 図6g [0161] 図6fおよび図6gから、締結アーチ19a−cのそれぞれのヘッド部30’と補助アーチ18a−cのそれぞれのヘッド部31とがその中で係合する円周フラップを形成するように、弁プロテーゼ100の下側が裏返されていることが分かる。内部プロテーゼ1が移植されるとき、心臓の蠕動運動に起因するステント10と弁プロテーゼ100の間の相対運動が効果的に防止されるように、弁プロテーゼ100は遊びが最小限となるようにステント10に締結される。] 図6f 図6g [0162] 本発明の第7実施形態を、図7a−cを参照して以下に説明する。ここで、図7および図7cはそれぞれ完全に拡張されたステント10の側面斜視図であり、図7aは、例えば図7bまたは図7cに係る心臓弁ステントをチューブの一部、特に金属の小管から一体的に切り出し可能とするために、本発明の第7実施形態に係る心臓弁ステントの製造に使用される切断パターンの二次元投影図を示す。] 図7a 図7b 図7c [0163] 下端部を除き、第7実施形態に係るステント10は、図6a−dおよび図6f−iを参照して上述した本発明の第6実施形態に係るステントに本質的に対応している。] 図6a 図6f [0164] したがって、第7実施形態に係るステント10は全部で三つの位置決めアーチ15a、15b、15cを有しており、これらは肺動脈弁または大動脈弁の弁平面内でのステント10の自動位置決め機能を引き受ける。ステント10の他の実施形態のように、位置決めアーチ15a、15b、15cは、心臓の移植部位におけるステント10の位置決め中に(図12a参照)、治療される(不全の)心臓弁Hの嚢に係合する丸いヘッド部20を有する。] 図12a [0165] 全部で三つの保持アーチ16a、16b、16cおよび三つの締結アーチ19a、19b、19cも設けられる。] [0166] また、追加締結部11aを備える固定ブリッジ27が、弁プロテーゼまたは弁プロテーゼの一部をさらに締結するために設けられる。各固定ブリッジ27は第1接続ウェブ17の一つに取り付けられ、ステント10の下端2の方向に延出する。固定ブリッジ27に設けられた追加締結部11aは、弁膜材料または弁プロテーゼをステント10に締結するために使用される糸または細いワイヤを固定する締結穴12bおよび切り欠き26bをさらに有し、弁プロテーゼの移動を最小限に、好ましくは移動しないようにすることができる。当然ながら、弁プロテーゼを締結するために使用される糸またはワイヤの太さにその直径が適合された締結穴または締結小穴を設けることも想定される。] [0167] ステント10の第7実施形態は、位置決めアーチ15a、15b、15cからステント10の上端3に向けて延出する放射アーチ32a、32b、32cも備える。図7bおよび図7cに最も明瞭に示されているように、ステント10は、各位置決めアーチ15a、15b、15cの二つのアーム15a’、15a”、15b’、15b”、15c’、15c”の間に各アーチ32a、32b、32cが配置された、三つの放射アーチ32a、32b、32cを有する。各放射アーチ32a、32b、32cは、各位置決めアーチ15a、15b、15cとはおおよそ反対の形状を有し、位置決めアーチ15a、15b、15cのそれぞれ一つと反対方向に延びる。] 図7b 図7c [0168] 内部プロテーゼ1の移植された状態では、心臓サイクルの充満期(心臓拡張期)の間にかなりの力が弁プロテーゼ100に作用し、この力は弁プロテーゼ100に固定されたステントに伝達されるので、弁プロテーゼ100の固定されたステント10を移植部位にしっかりと固定することが重要なのは明らかである。以下で述べるステント10の第7−第11実施形態は、保持アーチ、補助アーチおよび放射アーチの上述の実施形態に追加して提供可能であり、移植部位においてステント10、内部プロテーゼ1をそれぞれさらにしっかりと固定することができ、また内部プロテーゼ1の位置変位を防止することができる、さらなる手段を含む。] [0169] 詳細には、図7a−cに示すステント10の追加固定手段として、ステント10の下端部2を形成する少なくとも一つの環状カラー(襟状部)40が第7実施形態にしたがって提供される。図7aにしたがった切断パターンから特に理解できるように、上記環状カラー40は、保持アーチ16a−cのそれぞれの保持アーム16a’、16a”、16b’、16b”、16c’、16c”の下端部と、締結アーチ19a−cのそれぞれのアーム19a’、19a”、19b’、19b”、19c’、19c”の下端部のそれぞれまたは一部に接続されてもよい。また、補助アーチ18a、18b、18cのそれぞれのアーム18a’、18a”、18b’、18b”、18c’、18c”の下端部が環状カラー40に接続されてもよい。] 図7a [0170] 環状カラー40は、上記ステント10の非拡張状態時にステント10の長手軸と平行に走り、横方向ウェブ42(図7a参照)により相互接続される複数の支持ウェブ41を有する。ステント10の拡張状態時には、支持ウェブ41と横方向ウェブ42とが鋸歯状、菱形状、または蛇紋状(serpentine)の環状カラー40を形成し、内部プロテーゼ1、ステント10それぞれの移植状態時に血管壁と接触する。図7bおよび図7cは、拡張状態にある環状カラー40を示す。] 図7a 図7b 図7c [0171] 環状カラー40は、自己拡張により発現する半径方向の力を血管壁に伝達する経路となる支持体として機能する。ステント10の比較的広い接触面積が血管壁と相互作用するので、また環状カラー40の鋸歯状、菱形状、または蛇紋状構造のために、半径方向の力が増大するにもかかわらず、動脈または組織に損傷を与える危険性を低減することができる。] [0172] したがって、環状カラー40を設けることによって自己拡張後のステント10の剛性を高めるだけでなく、ステント10の移植部位での固定を改善すなわち強化することができる。加えて、環状カラー40の環状の断面形状は、血管壁と内部プロテーゼ1の間の封止も改善する。] [0173] このような環状カラー40は、自己拡張可能な支持構造として有利に構成される。これは、半径方向外向きに作用する接触圧およびその設計のために、移植部位におけるステント10の固定がさらに改善されるという有利な効果を与え、その結果、弁プロテーゼ100を備えるステント10の変位または回転をさらに防止することができる。] [0174] 本発明のステント10の第8実施形態を図8a−cに示す。詳細には、図8bおよび図8cはそれぞれ第8実施形態のステント10の側面斜視図であり、ステント10が完全に拡張されている。図8aは、図8bまたは図8cにしたがった心臓弁ステントをチューブの一部、特に金属の小管から一体的に切り出すために、本発明の第8実施形態に係る心臓弁ステントの製造に適用可能である切断パターンの二次元投影図を示す。] 図8a 図8b 図8c [0175] 上端部を除き、第8実施形態に係るステント10は、図5a−dを参照して上述した本発明の第5実施形態に係るステントと本質的に対応している。] 図5a [0176] したがって、第8実施形態のステント10は全部で三つの位置決めアーチ15a、15b、15cを有し、肺動脈弁または大動脈弁の弁平面内でのステント10の自動位置決め機能を引き受ける。ステント10の他の実施形態のように、位置決めアーチ15a、15b、15cは丸いヘッド部20を有し、ヘッド部は心臓の移植部位でのステントの位置決め(図12a参照)中に、治療される(不全の)心臓弁Hの嚢に係合する。] 図12a [0177] 全部で三つの保持アーチ16a、16b、16cおよび三つの締結アーチ19a、19b、19cも設けられる。] [0178] さらに、第8実施形態のステント10には、締結部11内の締結穴12に加えて、弁プロテーゼ100の追加固定手段および縫合糸またはワイヤのガイドとして機能する切り欠き26aが設けられる。これらの追加切り欠き26aは、縫合糸またはワイヤの移動を最小化し、これによって、内部プロテーゼ1が移植されるとき、第1接続ウェブ17上でのこすれによる糸またはワイヤの摩耗が低減される。追加切り欠き26aは、弁プロテーゼの上側領域が心臓弁ステント10にしっかりと締結されるようにし、プロテーゼの移動を最小限にし、これによって縫合糸またはワイヤの摩擦により生じる摩耗の可能性をさらに最小化する。] [0179] 全部で三つの保持アーチ16a、16b、16cおよび三つの締結アーチ19a、19b、19cも設けられる。] [0180] しかしながら、第7実施形態(図7a−c参照)とは対照的に、ステント10の下(近位)端部2は第8実施形態で変更されないが、ステント10の上(遠位)端部3には上部環状カラー40’が形成される。図8bおよび図8cに示すように、環状カラー40’は支持ウェブ41および横方向ウェブ42で構成され、拡張状態時に菱形の支持構造を形成する。] 図7a 図8b 図8c [0181] 図8aに係る切断パターンの図から、第8実施形態で利用される上部環状カラー40’は放射アーチ32a、32b、32cの上側ヘッド部と接続されることが分かる。他方、上部環状カラー40’は、拡張状態時(図8b、図8c参照)にカテーテル保持手段23が位置づけられる面から離して配置されるように第2接続ウェブ25と接続される。具体的には、第8実施形態の環状カラー40’は、カテーテル保持手段23が位置する平面と、隣合う位置決めアーチ15a−cの二つのアームの接続部22が位置する平面との間に置かれる。この目的のために、第5実施形態の接続ウェブと比較して、接続ウェブ25は幾分長くなるように構成される。] 図8a 図8b 図8c [0182] 第8実施形態で利用される上部環状カラー40’は、第7実施形態で利用される下部環状カラー40と機能の点で類似するので、明確さのためにこれ以上は説明しない。] [0183] 以下では、図9aおよび図9bを参照して本発明に係るステント10の第9実施形態を説明する。図9bは拡張された状態のステント10の斜視図である。図9aは、図9bにしたがった心臓弁ステントをチューブの一部から、特に金属の小管から一体的に切り出すために、本発明の第9実施形態の心臓弁ステントの製造に適用可能である切断パターンの二次元投影図である。] 図9a 図9b [0184] 上部環状カラー40’はステント10の上端部3に同様に形成されるので、第9実施形態に係るステント10は、図8a−cに係る上述のステント(第8実施形態)と類似している。第8実施形態と比較して、第9実施形態の上部環状カラー40’は、ステント10の長手方向により長くなるように構成される。具体的には、図9bおよび図8bを比較すると、第9実施形態では、環状カラー40’として互いに頂上に位置する二つの菱形環状体が使用されていることが分かる。これは、ステント10が上端部3から及ぼす半径方向の接触力を増大させる。図9a−bに係る実施形態では、対応する細長い接続ウェブ25が利用される。] 図8a 図8b 図9a 図9b [0185] 図10は、チューブの一部から、特に金属の小管から、本発明の第10実施形態に係る心臓弁ステント10を一体部品として切り出すために使用可能な切断パターンの二次元投影図である。] 図10 [0186] 図9a−bを参照して上述した第8実施形態および図8a−bを参照して上述した第9実施形態と同じく、本発明のステント10の第10実施形態は、図5a−dを参照して上述した実施形態と本質的に対応している。] 図5a 図8a 図9a [0187] しかしながら、例えば第8実施形態(図8a−c参照)とは対照的に、ステント10の上(遠位)端部3は第10実施形態で変更されないが、ステント10の下(近位)端部2には下部環状カラー40が形成される。図10に示すように、環状カラー40は支持ウェブ41および横方向ウェブ42で構成され、拡張状態時に菱形の支持構造を形成する。] 図10 図8a [0188] 図10に係る切断パターンの図から、第10実施形態で利用される下部環状カラー40は、保持アーチ16a、16b、16c、締結アーチ19a、19b、19cおよび補助アーチ18a、18b、18cの下側ヘッド部と接続されることが分かる。他方、下部環状カラー40は、拡張状態時にカテーテル保持手段23が位置づけられる面から離して配置されるように、保持アーチ16a、16b、16c、締結アーチ19a、19b、19cおよび補助アーチ18a、18b、18cと接続される。] 図10 [0189] 第10実施形態で利用される下部環状カラー40は、第7実施形態で利用される下部環状カラー40と機能の点で類似するので、明確さのためにこれ以上は説明しない。] [0190] 図11は、チューブの一部から、特に金属の小管から、本発明の第11実施形態に係る心臓弁ステント10を一体部品として切り出すために使用可能な切断パターンの二次元投影図である。] 図11 [0191] 上端部および下端部を除き、第11実施形態に係るステント10は、図5a−dを参照して上述した本発明の第5実施形態に係るステントと類似する。] 図5a [0192] したがって、第11実施形態のステント10は全部で三つの位置決めアーチ15a、15b、15cを有し、肺動脈弁または大動脈弁の弁平面内でのステント10の自動位置決め機能を引き受ける。ステント10の他の実施形態のように、位置決めアーチ15a、15b、15cは丸いヘッド部20を有し、ヘッド部は心臓の移植部位でのステントの位置決め(図12a参照)中に、治療される(不全の)心臓弁Hの嚢に係合する。] 図12a [0193] 全部で三つの保持アーチ16a、16b、16cおよび三つの締結アーチ19a、19b、19cも設けられる。] [0194] ステント10の第11実施形態は、位置決めアーチ15a、15b、15cからステント10の上端3に向けて延出する放射アーチ32a、32b、32cも備える。図11に示すように、ステント10は、各位置決めアーチ15a、15b、15cの二つのアーム15a’、15a”、15b’、15b”、15c’、15c”の間に各アーチ32a、32b、32cが配置された、三つの放射アーチ32a、32b、32cを有する。各放射アーチ32a、32b、32cは、各位置決めアーチ15a、15b、15cとはおおよそ反対の形状を有し、位置決めアーチ15a、15b、15cのそれぞれ一つと反対方向に延びる。] 図11 [0195] ステント10の下端部2および上端部2’を形成する二つの環状カラー40、40’が第11実施形態にしたがってステント10の追加固定手段として設けられている点で、ステントの第11実施形態(図11参照)は図5a−dを参照して上述した本発明の第5実施形態とは異なる。図7a−cを参照して上述した第7実施形態のように、下部環状カラー40は、保持アーチ16a−cのそれぞれの保持アーム16a’、16a”、16b’、16b”、16c’、16c”の下端部、および締結アーチ19a−cのそれぞれのアーム19a’、19a”、19b’、19b”、19c’、19c”の下端部に接続されるが、このことは図11にしたがった切断パターンから特に理解することができる。他方、第11実施形態で利用される上部環状カラー40’は、放射アーチ32a、32b、32cの上側ヘッド部に接続される。詳細には、第11実施形態の環状カラー40’は、カテーテル保持手段23が位置する平面と、隣合う位置決めアーチ15a−cの二つのアームの接続部22が位置する平面の間に置かれる。] 図11 図5a 図7a [0196] 本発明の第10実施形態に関して上述したように、上部環状カラーおよび下部環状カラー40、40’は、上記ステント10の非拡張状態時にステント10の長手軸と平行に走り、横方向ウェブ42(図11参照)によって相互接続される複数の支持ウェブ41を有する。ステント10の拡張状態時には、支持ウェブ41および横方向ウェブ42とが鋸歯状、菱形状、または蛇紋状の環状カラー40、40’を形成し、内部プロテーゼ1、ステント10それぞれの移植状態時に血管壁と接触する。] 図11 [0197] 図8aおよび図9aに係る切断パターンを比較すると、第11実施形態に係るステント10は、第8実施形態(図8a−c参照)に係るステント10に基本的に由来することが分かる。固定を改善するために、追加の(下部)環状カラー40が、ステント10の下端部2に形成される。この追加の下部環状カラーは、第7実施形態(図7a−c)で利用された下部環状カラーと実質的に対応する。繰り返しを避けるために、第7および第8実施形態に対する上記記載を参照する。] 図7a 図8a 図9a [0198] 当然ながら、環状カラー40または40’は、弁プロテーゼが位置する平面内に原理的に配置することができる。保持アーチ16a−cまたは補助締結アーチ19a−cの全ての端部に対して環状カラー40を接続することは必須ではない。また、必ずしも放射アーチ32の全ての端部に上部環状カラー40’を接続しなければならない訳ではない。] [0199] ステント10は、形状記憶材料で形成されると好ましい。ステント10が第1の形状、したがって折り畳まれた状態である図1aまたは図2aに示したステント10の状態は、形状記憶材料で作られたステント構造のいわゆる「一時的な」形状である。図1aまたは図2aに係るステント構造に過度の刺激が作用すると、形状記憶効果が始動し、例えば図1bまたは図2bにしたがったステント10の製造中に保存された予め定義された恒久的形状に回復する。] 図1a 図1b 図2a 図2b [0200] 上記の過度の刺激は、特定可能な切替温度であることが好ましく、形状記憶効果を発揮させ、ステント10の保存された恒久的形状を再生するために、ステント材料が切替温度よりも高い温度に暖められる。ステント10に使用される材料の適切な化学成分を選択することで、特定の切替温度を予め定義することができる。本発明の好ましい実施形態の解決法では、切替温度は約20°Cから患者の体温までの範囲である。] [0201] ステント10を移植する際、挿入手順の間にステント10を冷却することも考えられる。好ましくは適切な挿入カテーテルシステムを用いてステント10が所望の移植部位、すなわち生体弁H(図12a参照)まで一旦導かれると、冷却を止めることができる。続いて、ステント10を患者の体温(36°C)まで暖めて、ステント材料の形状記憶効果を発揮させることができる。ステント10の自己拡張特性のきっかけを与えることで、ステントの個々の要素、特にステント10の位置決めアーチ15a、15b、15c、保持アーチ16a、16b、16cおよび補助アーチ18a、18b、18cに作用する半径方向の力が発生する。] 図12a [0202] ステントの移植に使用される挿入カテーテルシステムと同じく、本発明のステント10は、弁プロテーゼ100が固定されたステント10を患者の体内に経動脈的に(transarterially)挿入可能となるように構成されることが好ましい。一例では、ステント10は、挿入カテーテルシステムのカテーテル先端内に収容可能であり、カテーテル先端は例えば総大腿骨(femoris communis)(鼠径動脈)の穿刺により体内に挿入される。適切なカテーテルシステムはWO 2006/076890およびPCT/EP2008/003803に記載されており、その詳細は参照により本明細書に援用される。] [0203] 代替的に、本発明の特定の実施形態に係るステント10は、トランスアピカル移植にも適している。トランスアピカル移植(心尖(apex)に由来する)では、挿入カテーテルシステムのカテーテル先端を、例えば左心室を通して大動脈弁に前進させる。適切に修正されたカテーテル先端を用いて、弁プロテーゼ100を備えたステント10の類似の移植が可能になる。適切なカテーテルシステムはPCT/EP2008/003803に記載されており、その詳細は参照により本明細書に援用される。] [0204] ステント10が移植部位に経動脈的アプローチまたはトランスアピカルなアプローチのいずれによって運ばれるかにかかわらず、挿入カテーテルシステムのカテーテル先端は、血管造影法および心エコー図(超音波)による制御を用いて移植部位まで進められることが好ましい。弁プロテーゼ100が取り付けられたステント10の実際の移植がその後に続く。] [0205] 図12aから図12cは、本発明の特定の実施形態に係るステント10を備える内部プロテーゼ1の経動脈的移植を図解した過程を模式的に示す。図示のように、弁プロテーゼ100が取り付けられたステント10の移植は、挿入カテーテルシステムのカテーテル先端Kの適切な操作によってカテーテル先端K内に収容されたステント10の個々の要素が順に解放されるように行われる。] 図12a 図12c [0206] 本発明のステント10の移植に使用されるカテーテルシステムは、カテーテルシステム内部の空洞を通してカテーテル先端Kに液体冷却剤を供給できるように構成されるのが理想的である。例えば食塩水の形態である液体冷却剤は、カテーテル先端Kが移植部位に向けて前進している間、カテーテル先端K内に収容されたステント10を切替温度未満の温度に維持する。これは、ステント10の材料として形状記憶材料が使われているとき特に有利である。その理由は、過度の刺激の影響を受けたとき、ステント10は一時的な形状から恒久的な形状に変形するからである。一時的な形状は、ステント10の第1形状(ステント10が挿入システムのカテーテル先端K内に収容されているときの、折り畳まれた状態)であり、恒久的な形状は、ステント10の第2形状(ステント10がカテーテル先端Kから解放された後のステント10の拡張された状態)である。] [0207] 拡張されたステント10の「恒久的形状」は、その環境における自然な形状に一致することに注意する。これにより、患者によってそれぞれ異なる移植部位における環境の形状に変化を持たせることができる。環境の自然な形状に自動的に完全に適合する拡張されたステント10の「恒久的形状」に関連する、ステント10のこの特性は、弁プロテーゼ100の最適な移植を常に保証する。] [0208] ニッケルとチタンの等原子比(equiatomic)合金であるニチノールなどの形状記憶材料を、本発明のステント10に使用することができるので、弁プロテーゼ100が固定されたステント10を移植するとき、特に優しい移植手順を実現できる。] [0209] カテーテル先端Kが前進しつつステント材料の温度を臨界の遷移温度未満に維持する間、挿入カテーテルシステムに適切な冷却剤を流すことによって、カテーテル先端Kに収容されたステント10を冷却することができる。冷却されたステント10を有するカテーテル先端Kが移植部位に前進したら、ステント10の冷却を停止すべきであり、この結果、ステント10は患者の体温(36°C)まで暖められ、ステント材料の形状記憶効果が発揮される。] [0210] ステント10の個々の要素の自己拡張特性が始動すると、ステント10の個々の要素、特にステント10の位置決めアーチ15a、15b、15c、保持アーチ16a、16b、16cおよび補助アーチ18a、18b、18cに作用する半径方向の力が発生する。ステント10のそれぞれの要素は依然としてカテーテル先端K内に位置するので、超過した臨界切替温度により発現しステント10の個々の要素に作用する半径方向の力は、カテーテル先端Kの壁によって依然として相殺され、形状記憶効果の発生にもかかわらず、ステント10は第1の(折り畳まれた)形状を強制的に維持される。] [0211] ステント10の適切な漸進的な解放による、カテーテル先端Kの後続の操作時に、ステント10の個々の要素がカテーテル先端Kから解放される。図12aに示すように、半径方向の力の作用のために、ステント10の位置決めアーチ15a、15b、15cが半径方向に展開する。続いて、拡張された位置決めアーチ15a、15b、15cが、生体心臓弁Hの嚢T内で位置決め可能になる。] 図12a [0212] その後、図12bに示すように、ステント10の残りの要素がカテーテル先端Kから順に解放される。ステント10の解放された残りの要素、特に弁プロテーゼ100を備えた補助アーチ18a、18b、18cおよび保持アーチ16a、16b、16cが半径方向に展開し、締結部11に取り付けられた弁プロテーゼ100が傘のように広がる。] 図12b [0213] ステント10の保持アーチ16a、16b、16cおよび補助アーチ18a、18b、18cに作用する半径方向の力、並びにステント10の上端領域3に作用する半径方向の力は、血管壁に対してステント10を半径方向に押しつける(図12c参照)。これにより、拡張された弁プロテーゼ100を用いてステント10が移植部位にしっかりと固定される一方、ステント10の下端部2で弁プロテーゼ100が高い信頼性で封止される。] 図12c [0214] 続いて、挿入カテーテルシステムのカテーテル先端Kがさらに操作され、ステント10の小穴24を解放し、これによってステント10の上端領域3が拡張可能となる。その際、それぞれの位置決めアーチと保持アーチの間に生体心臓弁Hの弁尖が挟まれ、ステント10の下端部2に配置された弁プロテーゼ100を広げることができる。] [0215] ステント10と弁プロテーゼ100の移植が成功した後、患者の体からカテーテルが取り除かれる。] [0216] ステント10は、外部刺激に反応して第1(折り畳まれた)形状から第2(拡張された)形状に自己拡張する形状記憶材料で作られることに限定されない。それどころか、従来のバルーンシステムを使用して拡張されるステント10も考えられる。] [0217] 本発明の解決法は、添付の図面を参照して説明した特定の実施形態に限定されないことは理解されよう。それどころか、本発明は、説明した実施形態に例示された個々の特徴の組み合わせを包含する。] [0218] 例えば、ステント10が展開される血管壁にステント10の上部領域3を固定することに関して、ステント10が、例えば小穴24に配置された鉤の先端がステント10の下端部2の方向を向いた鉤状部材を備えることも想定可能である。] [0219] 加えて、ステント10の外側表面の全てまたは大半を覆うために、ステント10の外側の少なくとも一部の上に、近位付近の位置から遠位付近の位置に広がる、典型的に繊維、高分子また心膜のシート、薄膜等である、ライナーまたはさや(sheath)を設けてもよい。ライナーは、ステント10の少なくとも一端に取り付けられるとともに、両端の間の複数位置に取り付けられて外部被覆を形成する。このような外部被覆は、ステント10と内腔壁の間の血流の漏れを阻止するための、血管内腔の内壁に対する周縁シールを提供し、これによって血流が内部プロテーゼ1をバイパスすることを防止する。] [0220] 例えば、ライナーは、円周方向に間隔を空けた複数の軸線に沿ってステント10に縫い付けられるか他の方法で固定されてもよい。このような取り付けは、ステント10が半径方向に圧縮されたときに、複数の軸方向の折り目に沿ってライナーを折り畳むことを可能にする。ライナーは、フレームが広がるとき管状フレームの内腔壁に開いて一致することが可能である。代替的に、ライナーは、ステント10に熱溶接されるか超音波溶接されてもよい。ステント10に複数の個々の締結部11、11aが設けられる例示的な実施形態では、ライナーがこれらの締結部11、11aに固定されてもよい。複数の個々のアーチ(位置決めアーチ15a、15b、15c、保持アーチ16a、16b、16cおよび補助アーチ18a、18b、18cおよび/または締結アーチ19、19a、19b、19c)が設けられる第2の例示的実施形態では、ライナーが好ましくは軸線に沿ってこれらのアーチに固定されてもよい。ライナーは、少なくとも一端でステント10に対して周縁が封止されていることが好ましい。] [0221] ステント10の外表面の少なくとも一部をライナーまたはさやでカバーすることによって、露出したステント部材から生じる内部プロテーゼ1の血栓形成が大きく低減されるかまたは排除される。このような血栓形成の低減は、弁プロテーゼ100の展開および弁プロテーゼ100の適切な位置への固定に使用されるステント構造を有する利点を維持しつつ達成される。] [0222] 上述したように、挿入を容易にするために、弛緩した大きな直径の構成から小さな直径の構成にステント10を圧縮することができる。当然ながら、半径方向に圧縮された構成および拡張され弛緩した構成の両方で、外側ライナーはステント10に取り付いた状態を維持する必要がある。] [0223] ライナーは、通常は織物、不織繊維、ポリマーシート、薄膜等の形態である、ポリエステル、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリウレタン等の心膜材料または従来の生体移植材料で構成される。好適な繊維ライナー材料は、ダクロン(登録商標)糸(デュポン、ウィルミントン、デラウェア)などの平織りのポリエステルである。] [0224] 1内部プロテーゼ 2ステント/内部プロテーゼの下端 3 ステント/内部プロテーゼの上端 10心臓弁ステント/ステント 11 ステントの締結部 11a ステントの追加締結部 12締結穴 12a 追加締結穴 12b補助締結穴 13 締結部の上端 14 締結部の下端 15a−15c位置決めアーチ 15a’−15a” 第1位置決めアーチのアーム 15b’−15b” 第2位置決めアーチのアーム 15c’−15c” 第3位置決めアーチのアーム 16a−16c保持アーチ 16a’−16a” 第1保持アーチのアーム 16b’−16b” 第2保持アーチのアーム 16c’−16c” 第3保持アーチのアーム 17 第1接続ウェブ 17d 第1接続ウェブの上端 17p 第1接続ウェブの下端 18a−18c補助アーチ 18a’−18a” 第1補助アーチのアーム 18b’−18b” 第2補助アーチのアーム 18c’−18c” 第3補助アーチのアーム 19、19a−19c 締結アーチ 19a’−19a” 第1締結アーチのアーム 19b’−19b” 第2締結アーチのアーム 19c’−19c” 第3締結アーチのアーム 20 位置決めアーチのヘッド部 21基準マーカ 22 隣接する位置決めアーチのアーム間の接続部 23カテーテル保持手段 24小穴 25 第2接続ウェブ 26切り欠き 26a 追加切り欠き 26b 補助切り欠き 27 固定ブリッジ 30 保持アーチのヘッド部/接続部 31 締結アーチのヘッド部/接続部 30 補助アーチのヘッド部/接続部 32a−32c放射アーチ 33 放射アーチのヘッド部/接続部 40環状カラー 40’ 上部環状カラー 41支持ウェブ 42横方向ウェブ 100弁プロテーゼ 101 糸 102 弁プロテーゼのフラップ片 105 弁プロテーゼの環状ビード H生体心臓弁 K挿入カテーテルシステムのカテーテル先端 L ステントの長手方向 T 生体心臓弁の嚢 P 弁プロテーゼの袖状ビード]
权利要求:
請求項1 心臓弁狭窄または心臓弁不全症の治療時に患者の心臓の移植部位内に弁プロテーゼ(100)を位置決めし固定するための拡張ステント(10)であって、前記ステント(10)は、前記弁プロテーゼ(100)をステント(10)と接続可能な少なくとも一つの締結部(11、11a)を備え、前記ステント(10)は、位置決めアーチ(15a、15b、15c)および保持アーチ(16a、16b、16c)を備え、少なくとも一つの位置決めアーチ(15a、15b、15c)が第1接続ウェブ(17)を介して少なくとも一つの保持アーチ(16a、16b、16c)と接続され、前記ステント(10)は、前記少なくとも一つの位置決めアーチ(15a、15b、15c)と接続された前記少なくとも一つの保持アーチ(16a、16b、16c)のそれぞれのアーム(16’、16”)と接続する少なくとも一つの補助アーチ(18a、18b、18c)をさらに備えることを特徴とする拡張ステント(10)。 請求項2 前記少なくとも一つの補助アーチ(18a、18b、18c)は、内部プロテーゼ(1)の下端(2)で閉鎖する本質的にU字形またはV字形の形状をとることを特徴とする請求項1に記載の拡張ステント(10)。 請求項3 前記ステント(10)が移植される状態のとき、前記前記少なくとも一つの補助アーチ(18a、18b、18c)がステント(10)の展開される血管壁を半径方向に作用する緊張力で押しつけてステント(10)を固定するように、前記ステント(10)が拡張された状態のときに前記少なくとも一つの補助アーチ(18a、18b、18c)がステント(10)に対して半径方向に突出することを特徴とする請求項1または2に記載の拡張ステント(10)。 請求項4 前記ステント(10)が移植される状態のとき、前記少なくとも一つの補助アーチ(18a、18b、18c)が血管壁を押しつける力である、前記半径方向に作用する緊張力が予め定義可能であることを特徴とする請求項3に記載の拡張ステント(10)。 請求項5 前記少なくとも一つの締結部(11、11a)は、前記少なくとも一つの保持アーチ(16a、16b、16c)の少なくとも一つのアーム(16’、16”)内に構成されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の拡張ステント(10)。 請求項6 前記少なくとも一つの締結部(11、11a)内に、該締結部の特定の位置に長手方向に分布する複数の締結穴(12、12a、12b)が構成され、該締結穴を通して少なくとも一つの糸または細いワイヤ(101)が導かれて前記弁プロテーゼ(100)を前記ステント(10)に締結可能であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の拡張ステント(10)。 請求項7 弁プロテーゼ(100)をさらに備え、該弁プロテーゼ(100)が少なくとも一つの締結部(11、11a)を介して前記ステント(10)に接続されることを特徴とする請求項6に記載の拡張ステント(10)。 請求項8 心臓弁狭窄または心臓弁不全症の治療時に患者の心臓の移植部位内に弁プロテーゼ(100)を位置決めし固定するための拡張ステント(10)であって、前記ステント(10)は、該ステント(10)の長手方向(L)に延びる少なくとも一つの締結部(11、11a)を備え、前記少なくとも一つの締結部(11、11a)内に複数の締結穴(12、12a、12b)が構成され、前記複数の締結穴は、前記少なくとも一つの締結部(11、11a)の特定の位置に長手方向に分布し、前記締結穴を通して少なくとも一つの糸または細いワイヤ(101)が導かれて前記弁プロテーゼ(100)を前記ステント(10)に締結可能であることを特徴とする拡張ステント(10)。 請求項9 弁プロテーゼ(100)をさらに備え、該弁プロテーゼ(100)が少なくとも一つの締結部(11、11a)を介して前記ステント(10)に接続されることを特徴とする請求項8に記載の拡張ステント(10)。 請求項10 前記弁プロテーゼ(100)が少なくとも一つの糸(101)または少なくとも一つの細いワイヤ(101)によって前記少なくとも一つの締結部(11、11a)に締結され、前記少なくとも一つの糸(101)または前記少なくとも一つの細いワイヤ(101)が、前記少なくとも一つの締結部(11、11a)内に構成された少なくとも一つの締結穴(12、12a、12b)を通して導かれることを特徴とする請求項7または9に記載の拡張ステント(10)。 請求項11 前記締結穴(12、12a、12b)のうち少なくとも一つの大きさが、前記弁プロテーゼ(100)を前記ステント(10)に締結するために使用される前記少なくとも一つの糸(101)または前記少なくとも一つの細いワイヤ(101)の太さに適合されることを特徴とする請求項10に記載の拡張ステント(10)。 請求項12 前記締結穴(12、12a、12b)のうち少なくとも一つの断面形状が、前記弁プロテーゼ(100)を前記ステント(10)に締結するために使用される前記少なくとも一つの糸(101)または前記少なくとも一つの細いワイヤ(101)の断面形状に適合されることを特徴とする請求項10または11に記載の拡張ステント(10)。 請求項13 前記少なくとも一つの締結部(11、11a)内に構成された少なくとも一つの締結穴(12、12a、12b)が、丸い断面形状または円形の断面形状であることを特徴とする請求項10ないし12のいずれかに記載の拡張ステント(10)。 請求項14 前記弁プロテーゼ(100)が、生体材料または合成材料で作られた少なくとも一つの弁フラップ(102)を備えることを特徴とする請求項1ないし13のいずれかに記載の拡張ステント(10)。 請求項15 前記ステント(10)が、該ステント(10)の下端(2)で閉鎖する本質的にU字形またはV字形の構造を有する少なくとも一つの保持アーチ(16a、16b、16c)を備え、前記ステント(10)が移植される状態のとき、前記ステント(10)が中に展開される血管壁を前記少なくとも一つの保持アーチ(16a、16b、16c)が半径方向に作用する緊張力で押しつけて前記ステント(10)を固定するように、前記ステント(10)の拡張された状態のときに前記少なくとも一つの保持アーチ(16a、16b、16c)がステント(10)に対して半径方向に突出していることを特徴とする請求項1ないし14のいずれかに記載の拡張ステント(10)。 請求項16 前記ステント(10)が移植される状態のとき、前記少なくとも一つの補助アーチ(18a、18b、18c)が血管壁を押しつける力である、前記半径方向に作用する緊張力が予め定義可能であることを特徴とする請求項15に記載の拡張ステント(10)。 請求項17 前記ステント(10)は、心臓の移植部位でステント(10)の自己位置決めをするための少なくとも一つの位置決めアーチ(15a、15b、15c)を備え、該少なくとも一つの位置決めアーチ(15a、15b、15c)はステント(10)の下端(2)で閉鎖する本質的にU字形またはV字形の構造であることを特徴とする請求項1ないし15のいずれかに記載の拡張ステント(10)。 請求項18 前記少なくとも一つの位置決めアーチ(15a、15b、15c)は、病変した心臓の半月弁の嚢内に、特に病変した半月弁の弁尖の嚢内に着座可能であるヘッド部(20)をその下端(19)に備えることを特徴とする請求項17に記載の拡張ステント(10)。 請求項19 前記ヘッド部(20)は丸い形状を有することを特徴とする請求項18に記載の拡張ステント(10)。 請求項20 少なくとも一つの基準マーカ(21)、特に放射線を通さないマーカ、もしくは赤外線または超音波によって活性化可能であるマーカが、前記ステント(10)の移植中の移動および位置の分析のために前記ヘッド部(4)に設けられることを特徴とする請求項18または19に記載の拡張ステント(10)。 請求項21 前記ステント(10)は、ステント(10)の移植および外植用のカテーテルシステムと解放可能に係合するカテーテル保持手段(23)を上端(3)に備えることを特徴とする請求項1ないし20のいずれかに記載の拡張ステント(10)。 請求項22 前記ステント(10)は、少なくとも二つの隣合う位置決めアーチ(15a、15b;15b、15c;15c、15a)を備え、該二つの位置決めアーチ(15a、15b;15b、15c;15c、15a)の二つの隣接するアーム(15a”、15b’;15b”、15c’;15c”、15a’)が接続部(22)を介して互いに接続されることを特徴とする請求項1ないし21のいずれかに記載の拡張ステント(10)。 請求項23 前記ステント(10)は、ステント(10)の移植および外植用のカテーテルシステムと解放可能に係合するカテーテル保持手段(23)を上端(3)に備え、該カテーテル保持手段(23)は二つの隣合う位置決めアーチ(15a、15b;15b、15c;15c、15a)の間に配置された少なくとも一つの小穴(24)を備え、前記二つの隣合う位置決めアーチ(15a、15b;15b、15c;15c、15a)のそれぞれ隣接するアーム(15a”、15b’;15b”、15c’;15c”、15a’)が第2接続ウェブ(25)を介して前記小穴(24)に接続されることを特徴とする請求項22に記載の拡張ステント(10)。 請求項24 前記ステント(10)が移植された状態で中に展開される血管壁にステント(10)の上側領域(3)を固定するために、ステント(10)は、前記小穴(24)に配置される鉤要素をさらに備え、鉤の先端がステント(10)の下端(2)の方を向くことを特徴とする請求項23に記載の拡張ステント(10)。 請求項25 前記ステント(10)は、その上端(17d)を介して前記接続部(22)と接続されるとともに、その下端(17p)を介して前記少なくとも一つの締結部(11、11a)の上端(13)と接続される少なくとも一つの接続ウェブ(17)を備えることを特徴とする請求項21ないし24のいずれかに記載の拡張ステント(10)。 請求項26 前記ステント(10)は、本質的にY字形の構造を有する少なくとも一つの第1接続ウェブ(17)を備え該第1接続ウェブ(17)の下端(17p)で展開し、前記少なくとも一つの第1接続ウェブ(17)は、その上端(17d)を介して前記接続部(22)と接続されるとともに、その下端(17p)を介して全部で二つの締結部(11a、11b)の上端(13a、13b)と接続されることを特徴とする請求項21ないし24のいずれかに記載の拡張ステント(10)。 請求項27 前記全部で二つの締結部(11a、11b)のそれぞれの下端(14a、14b)が、ステント(10)の下端(2)に向けて閉鎖する少なくとも一つの本質的にU字形またはV字形の補助アーチ(18a、18b、18c)を介して互いに接続されることを特徴とする請求項26に記載の拡張ステント(10)。 請求項28 前記ステント(10)は、心臓の移植部位にステント(10)を固定するためにその下端(2)に少なくとも一つの保持アーチ(16a、16b、16c)および少なくとも一つの補助アーチ(18a、18b、18c)を備え、それぞれのアーチがステント(10)の下端(2)に向けた閉鎖した構造を有し本質的にU字形またはV字形の構造であり、前記少なくとも一つの保持アーチ(16a、16b、16c)は、第1締結部(11a)を該第1締結部(11a)に隣接する第2締結部(11c)と接続し、前記少なくとも一つの補助アーチ(18a、18b、18c)は、前記第1締結部(11a)を、該第1締結部(11a)と隣接するが前記第2締結部(11b)とは異なる第3締結部(11b)と接続することを特徴とする請求項1ないし27のいずれかに記載の拡張ステント(10)。 請求項29 前記ステント(10)は、ステント(10)の下端(2)に向けて閉鎖する本質的にU字形またはV字形の構造を有する少なくとも一つの位置決めアーチ(15a、15b、15c)と、ステント(10)の下端(2)に向けて閉鎖する本質的にU字形またはV字形の構造を有する少なくとも一つの保持アーチ(16a、16b、16c)とを備え、前記少なくとも一つの締結部(11、11a)が前記少なくとも一つの保持アーチ(16a、16b、16c)の少なくとも一つのアーム(16a’、16a”、16b’、16b”、16c’、16c”)内に構成されることを特徴とする請求項1ないし28のいずれかに記載の拡張ステント(10)。 請求項30 前記ステント(10)は、本質的にU字形またはV字形であり、ステント(10)の下端(2)で閉鎖し、第1保持アーチ(16a)と第2保持アーチ(16b)とを接続する少なくとも一つの補助アーチ(18a、18b、18c)をさらに備えることを特徴とする請求項29に記載の拡張ステント(10)。 請求項31 前記ステント(10)がチューブの一部、特に金属の小管から一体的に切り出される構造であることを特徴とする請求項1ないし30のいずれかに記載の拡張ステント(10)。 請求項32 低侵襲の態様で患者の体内に導入可能なステントであって、前記ステント(10)は患者の体内へのステント(10)の挿入中に第1の予め定義可能な形状をとるとともに、ステント(10)の移植された状態で第2の予め定義可能な状態をとり、前記内部プロテーゼ(1)がステント(10)の第1形状では折り畳まれた状態になり、ステント(10)の第2形状では拡張された状態になることを特徴とする請求項1ないし31のいずれかに記載の拡張ステント(10)。 請求項33 第1形状にあるステント(10)が約5.0mmの外径と33.0mm〜40.0mmの全長を有し、好ましくは全長が34.0mm〜39.0mmであり、さらに好ましくは全長が34.37mm〜38.37mmであることを特徴とする請求項32に記載の拡張ステント(10)。 請求項34 ステント(10)が第2の形状であるとき、ステント(10)が該ステント(10)の下端(2)に向けて先細であるわずかに凹形の構成を有することを特徴とする請求項32または33に記載の拡張ステント(10)。 請求項35 ステント(10)が第2の形状であるとき、ステント(10)の上端(3)が、ステント(10)の近位端(2)の直径よりも約10%〜25%大きい直径を有することを特徴とする請求項32ないし34のいずれかに記載の拡張ステント(10)。 請求項36 ステント(10)が第2の形状であるとき、ステント(10)の下端(2)の直径が22mm〜33mmであり、好ましくは25mm〜31mmであることを特徴とする請求項32ないし35のいずれかに記載の拡張ステント(10)。 請求項37 外部刺激の影響下でステント(10)が一時的な形状から恒久的な形状に変形可能となるようにステント(10)が形状記憶材料で構成されており、ステント(10)の一時的形状がステント(10)の第1の形状に対応し、ステント(10)の恒久的形状がステント(10)の第2の形状に対応することを特徴とする請求項1ないし36のいずれかに記載の拡張ステント(10)。 請求項38 前記外部刺激が定義可能な切替温度であることを特徴とする請求項37に記載の拡張ステント(10)。 請求項39 前記切替温度は室温と患者の体温との間の範囲であり、好ましくは約22°Cであることを特徴とする請求項38に記載の拡張ステント(10)。 請求項40 半径方向の力を増大させるために少なくとも一つの環状カラー(40、40’)が設けられることを特徴とする請求項1ないし39のいずれかに記載の拡張ステント(10)。 請求項41 少なくとも一つの環状カラー(40)が、半径方向の力を増大させるために設けられたそれぞれの保持アーム(16a’、16a”、16b’、16b”、16c’、16c”)の下端部または下端部の一部に接続されることを特徴とする請求項40に記載の拡張ステント(10)。 請求項42 少なくとも一つの環状カラー(40’)は、カテーテル保持手段(23)が位置する平面と、二つの隣合う位置決めアーチ(15a、15b;15b、15c;15c、15a)の二つの隣接するアーム(15a”、15b’;15b”、15c’;15c”、15a’)の接続部(22)が位置する平面との間に配置されることを特徴とする請求項40または41に記載の拡張ステント(10)。 請求項43 病変した心臓弁の治療時に請求項1ないし42のいずれかに記載の拡張ステント(10)を使用する方法。 請求項44 生体心臓弁の複数の嚢(T)の中に位置するように構成され、生体心臓弁の複数の弁尖の第1の側面に位置する複数の位置決めアーチ(15a、15b、15c)と、前記第1の側面とは反対の、生体心臓弁の複数の弁尖の第2の側面に位置するように構成された複数の保持アーチ(16a、16b、16c)と、前記複数の位置決めアーチ(15a、15b、15c)のうち少なくとも一つと実質的に円周方向に位置合わせされた少なくとも一つの放射アーチ(32a、32b、32c)と、を備える拡張ステント(10)。 請求項45 前記複数の位置決めアーチ(15a、15b、15c)のそれぞれと前記少なくとも一つの放射アーチ(32a、32b、32c)とが実質的にU字形またはV字形の構造を含むことを特徴とする請求項44に記載の拡張ステント(10)。 請求項46 前記複数の保持アーチ(16a、16b、16c)のそれぞれが、実質的にO字形の構造を有する接続部(30)で互いに結合された第1および第2のアーム(16a’、16a”;16b’、16b”;16c’、16c”)を備えることを特徴とする請求項44または45に記載の拡張ステント(10)。 請求項47 患者の体内に挿入されるときの折り畳みモードと移植されたときの拡張モードとを含み、前記ステント(10)が拡張モードであるとき、該ステント(10)を固定するために前記少なくとも一つの放射アーチ(32a、32b、32c)が半径方向に作用する力で血管壁を押しつけるように構成されることを特徴とする請求項44ないし46のいずれかに記載の拡張ステント(10)。 請求項48 二つの隣接する保持アーチ(16a、16b、16c)の間を占める少なくとも一つの補助アーチ(18a、18b、18c)をさらに備え、前記少なくとも一つの補助アーチ(18a、18b、18c)は、その第1端部で第1保持アーチ(16a、16b、16c)に接続される第1アーム(18a’、18a”、18b’、18b”、18c’、18c”)と、その第1端部で第2保持アーチ(16a、16b、16c)に接続される第2アーム(18a’、18a”、18b’、18b”、18c’、18c”)とを備え、前記第1および第2アーム(18a’、18a”、18b’、18b”、18c’、18c”)のそれぞれが、縫合部を収容するように構成された少なくとも一つの締結穴を備える結合部(33)で互いに接続された第2端部を備えることを特徴とする請求項44ないし47のいずれかに記載の拡張ステント(10)。 請求項49 前記結合部(33)は複数の締結穴を備え、前記複数の締結穴の少なくとも一部を通して導かれる少なくとも一つの縫合糸を介して弁プロテーゼ(100)が前記ステントに接続されることを特徴とする請求項48に記載の拡張ステント(10)。 請求項50 前記少なくとも一つの放射アーチ(32a、32b、32c)は、丸いヘッド部で互いに結合された第1および第2アーム(32’、32”)を備えることを特徴とする請求項44ないし49のいずれかに記載の拡張ステント(10)。 請求項51 前記少なくとも一つの放射アーチが複数の放射アーチ(32a、32b、32c)を含むことを特徴とする請求項44ないし50のいずれかに記載の拡張ステント(10)。 請求項52 前記複数の放射アーチ(32a、32b、32c)が本質的に三つの放射アーチからなることを特徴とする請求項51に記載の拡張ステント(10)。 請求項53 前記複数の位置決めアーチ(15a、15b、15c)、前記複数の保持アーチ(16a、16b、16c)、および前記複数の放射アーチ(32a、32b、32c)がそれぞれ、本質的に三つのアーチからなることを特徴とする請求項51に記載の拡張ステント(10)。 請求項54 前記複数の位置決めアーチ(15a、15b、15c)のそれぞれ、および前記複数の放射アーチ(32a、32b、32c)のそれぞれが閉鎖された端部を備え、それぞれの位置決めアーチ(15a、15b、15c)の前記閉鎖された端部が、関連する保持アーチ(16a、16b、16c)の閉鎖された端部に対して実質的に円周方向に位置合わせされていることを特徴とする請求項51ないし53のいずれかに記載の拡張ステント(10)。 請求項55 前記複数の保持アーチ(16a、16b、16c)のそれぞれの閉鎖された端部がステント(10)の第1軸方向に延び、前記複数の放射アーチ(32a、32b、32c)のそれぞれの閉鎖された端部が、前記第1軸方向とは反対のステント(10)の第2軸方向に延びることを特徴とする請求項54に記載の拡張ステント(10)。 請求項56 生体心臓弁の複数の嚢(T)内に位置するように構成された複数の位置決めアーチ(15a、5b、15c)と、心臓弁プロテーゼ(100)を支持するように構成された複数の保持アーチ(16a、16b、16c)と、それぞれが二つの隣接する保持アーチ(16a、16b、16c)の間を占め、その第1端部で第1保持アーチに接続される第1アームとその第1端部で第2保持アーチに接続される第2アームとを有する複数の補助アーチ(18a、18b、18c)と、を備え、前記複数の補助アーチ(18a、18b、18c)のそれぞれの第1および第2アームが、ヘッド部を画成するとともに該ヘッド部により画成され縫合糸を受け入れるように構成された少なくとも一つの締結穴を有する接続部で互いに接続された第2端部を備えることを特徴とする拡張ステント(10)。 請求項57 前記接続部が複数の締結穴を備え、前記複数の締結穴の少なくとも一部を通して導かれる少なくとも一本の縫合糸によって弁プロテーゼ(100)がステント(10)に接続されることを特徴とする請求項56に記載の拡張ステント(10)。 請求項58 前記複数の保持アーチ(16a、16b、16c)のそれぞれが、その第1端部で第1位置決めアーチに接続される第1アームと、その第1端部で第2位置決めアーチに接続される第2アームとを備えており、前記複数の保持アーチ(16a、16b、16c)の前記第1および第2アームのそれぞれが、隣接する補助アーチによって画成されるヘッド部の少なくとも一部を実質的に補完する形状を有する曲げ部を備えることを特徴とする請求項56または57に記載の拡張ステント(10)。 請求項59 患者の体内に導入されるときの折り畳みモードと、移植されたときの拡張モードとをさらに備え、ステント(10)が折り畳みモードであるとき、前記複数の保持アーチ(16a、16b、16c)のそれぞれの曲げ部が、隣接する補助アーチによって画成されるヘッド部の少なくとも一部とかみ合うことを特徴とする請求項58に記載の拡張ステント(10)。 請求項60 前記複数の補助アーチ(18a、18b、18c)のそれぞれが縫合糸を固定するように構成された切り欠きを備えることを特徴とする請求項56ないし59のいずれかに記載の拡張ステント(10)。 請求項61 患者の体内に導入されるときの折り畳みモードと、移植されたときの拡張モードとをさらに備え、ステント(10)が折り畳みモードであるとき、前記複数の補助アーチ(18a、18b、18c)のそれぞれの切り欠きが保持アーチの少なくとも一部とかみ合うことを特徴とする請求項59に記載の拡張ステント(10)。 請求項62 前記複数の位置決めアーチ(15a、15b、15c)、前記複数の保持アーチ(16a、16b、16c)、および前記複数の補助アーチ(18a、18b、18c)がそれぞれ、本質的に三つのアーチからなることを特徴とする請求項56ないし61のいずれかに記載の拡張ステント(10)。 請求項63 生体心臓弁の複数の嚢(T)内に位置するように構成された複数の位置決めアーチ(15a、15b、15c)と、心臓弁プロテーゼを支持するように構成された複数の保持アーチ(16a、16b、16c)と、それぞれが二つの隣接する保持アーチ(16a、16b、16c)の間を占める複数の補助アーチ(18a、18b、18c)と、前記複数の補助アーチ(18a、18b、18c)の一つと実質的に円周方向に位置合わせされ、縫合糸を受け入れるよう構成された複数の締結穴を備える少なくとも一つの支柱部材と、を備える拡張ステント(10)。 請求項64 それぞれが隣接する保持アーチ(16a、16b、16c)の間に形成される複数の結合部をさらに備え、前記少なくとも一つの支柱部材が、前記複数の結合部のうちの一つと接続された第1端と第2の自由端とを備えることを特徴とする請求項63に記載の拡張ステント(10)。 請求項65 前記支柱部材が、縫合糸を固定するよう構成された複数の切り欠きをさらに備えることを特徴とする請求項63または64に記載の拡張ステント(10)。 請求項66 前記支柱部材が複数の支柱部材であり、各支柱部材が前記複数の補助アーチ(18a、18b、18c)のうちそれぞれ一つと円周方向に位置合わせされることを特徴とする請求項63ないし65のいずれかに記載の拡張ステント(10)。 請求項67 前記複数の締結穴の少なくとも一部を通して導かれる少なくとも一本の縫合糸によって弁プロテーゼ(100)がステント(10)に接続されることを特徴とする請求項61ないし64のいずれかに記載の拡張ステント(10)。 請求項68 前記弁プロテーゼ(100)が心膜から作られることを特徴とする請求項67に記載の拡張ステント(10)。 請求項69 前記複数の位置決めアーチ(15a、15b、15c)、前記複数の保持アーチ(16a、16b、16c)、および前記複数の補助アーチ(18a、18b、18c)がそれぞれ、本質的に三つのアーチからなることを特徴とする請求項63ないし68のいずれかに記載の拡張ステント(10)。 請求項70 ステント(10)に支持された心臓弁プロテーゼ(100)を用いて生体心臓弁を治療する方法であって、前記ステント(10)は、隣接する第1アーチの開放端に結合された開放端をそれぞれ備える複数の第1アーチと、隣接する第2アーチの開放端に結合された開放端をそれぞれ備える複数の第2アーチと、開放端を有し、二つの隣接する第1アーチの間を占めこれらに結合される少なくとも一つの第3アーチと、を備え、前記方法は、生体心臓弁の嚢の中に前記複数の第1アーチを配置するステップと、前記複数の第1アーチと前記複数の第2アーチとの間に、生体心臓弁の少なくとも一部を配置するステップと、前記少なくとも一つの第3アーチを用いて、血管壁の一部に対して半径方向の力を加えるステップと、を含むことを特徴とする方法。 請求項71 前記ステント(10)が折り畳みモードから拡張モードへと拡張するように構成されており、前記複数の第1アーチが、前記複数の第2アーチと前記少なくとも一つの第3アーチとは独立に拡張するように構成されていることを特徴とする請求項70に記載の方法。 請求項72 前記少なくとも一つの第3アーチが複数の第3アーチであり、各第3アーチが二つの隣接する第1アーチの間を占めこれらと結合されていることを特徴とする請求項70または71に記載の方法。 請求項73 前記ステント(10)が、一組の隣接する第1アーチと、一組の隣接する第2アーチとの間に、円周方向に位置合わせされた少なくとも一つの支柱部材をさらに備えることを特徴とする請求項70ないし72のいずれかに記載の方法。 請求項74 前記ステント(10)が、それぞれが一組の隣接する第2アーチの間を占める複数の第4アーチをさらに備えることを特徴とする請求項73に記載の方法。 請求項75 前記生体弁が大動脈弁であることを特徴とする請求項70ないし74のいずれかに記載の方法。
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