专利摘要:
抗感染性カテーテルが提供される。このようなカテーテルは、ピリミジン類似体、ポリウレタン、及びセルロース又はセルロース由来重合体を含む組成物を、例えば、コーティングの形態で含む。また、抗感染性組成物、並びに抗感染性カテーテルを作成する及び使用する方法が提供される。A
公开号:JP2011512895A
申请号:JP2010547724
申请日:2009-02-18
公开日:2011-04-28
发明作者:アレクサンドラ;エム チャンバーライン;ジョイ;エラン ペリー;スコット;エフ ローズブラフ
申请人:アンギオテック インターナショナル アクチェンゲゼルシャフト;
IPC主号:A61L27-00
专利说明:

[0001] 本発明は一般に、抗感染性組成物およびデバイス、ならびにこのような組成物およびデバイスを製作し、および使用するための方法に関する。]
背景技術

[0002] (関連技術の説明)
メディカルインプラントに関連する感染は、主要なヘルスケア問題を示す。例えば、急性の療養所に入った患者の5%は、院内感染を発症する。院内感染(病院内感染)は、米国において11番目の主要な死因であり、毎年2,000,000,000ドル以上のコストがかかる。病院内感染は、米国で年間19,000人の死亡を直接的に引き起こし、その他58,000人以上に影響を及ぼす。
病院内感染の4つの最も共通する原因は:尿路感染症(28%);手術部位感染(19%);気道感染(17%);および血流感染(16%および上昇している)である。これらの感染のかなりの割合が、フォーリーカテーテル(尿路感染症)、気管内および気管開口術チューブ(気道感染)、ならびに血管注入カテーテル(血流感染)などの移植されたメディカルインプラントの細菌コロニー形成に関連する。任意の感染因子がメディカルインプラントに感染し得るが、ブドウ球菌(Staphylococci)(黄色ブドウ球菌(S. aureus)、表皮ブドウ球菌(S. epidermidis)、S.ピオゲネス(S. pyogenes)、腸球菌(大腸菌(E. coli))、グラム陰性好気性細菌および緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)が共通の病原体である。メディカルインプラントは、細菌に侵された場合、頻繁に取り替えなければならず、その結果、患者の罹患率の増加および医療制度の費用負担の増加につながる。感染したデバイスはしばしば、播種感染のための供与源としての役割を果たし、これにより、かなりの罹患率または死さえ引き起こし得る。]
[0003] この重要な臨床問題と戦うために、デバイスを抗菌薬で被覆してきた。代表例は、米国特許第5,520,664号(「Catheter Having a Long-Lasting Antimicrobial Surface Treatment」)、米国特許第5,709,672号(Silastic and Polymer-Based Catheters with Improved Antimicrobial/Antifungal Properties」)米国特許第6,361,526号(「Antimicrobial Tympanostomy Tubes」)、米国特許第6,261,271号(「Anti-infective and antithrombogenic medical articles and method for their preparation」)、米国特許第5,902,283号(「Antimicrobial impregnated catheters andothermedical implants」)、米国特許第5,624,704号(「Antimicrobial impregnated catheters and other medical implants and method for impregnating catheters and other medical implants with an antimicrobial agent」)および米国特許第5,709,672号(「Silastic and Polymer-Based Catheters with Improved Antimicrobial/Antifungal Properties」)に記述されたものを含む。
しかし、これらのデバイスでの厄介な問題は、これらが抗生物質コーティングに耐性の細菌によってコロニー形成され得ることである。このような抗生物質抵抗性細菌は一般に、使用される抗生物質にも耐性であろうし、感染制御をより複雑にし得る。
これは、少なくとも2つの異なる臨床的問題を生じ得る。第1に、デバイスは、体における感染源としての役割を果たし、局部的または播種性の感染の発症を生じる。第2に、感染が発症する場合、これをデバイスコーティングに使用した抗生物質で治療することができない。微生物の抗生物質抵抗性株の発症は、感染した患者にとってだけではなく、それを発症する保健医療機関にとっても、重要な保健医療問題として残る。
従って、当該技術分野において、関連した感染の可能性が減少された医療器具に対する需要がある。本発明は、医療器具に関連した感染の可能性を減少させる、このようなデバイス(ならびにこのようなデバイスを作製するための組成物および方法)を開示し、さらに、その他の関連した利点を提供する。]
[0004] 1つの態様において、本発明は、少なくとも1つの重合体およびピリミジン類似体を有する抗感染性組成物であって、ピリミジン類似体は、5-フルオロウラシルおよびフロクスウリジンからなるクラスから選択される、抗感染性組成物を提供する。一定の実施形態において、ピリミジン類似体は、単離されている。一定の実施形態において、ピリミジン類似体は、総抗感染性組成物の2〜40質量%を含む。一定の実施形態において、少なくとも1つの重合体は、セルロースポリマーまたはセルロース由来重合体である。一定の実施形態において、抗感染性組成物は、第2の抗感染性薬剤をさらに含む。このような組成物において、抗感染剤の一方は、5-フルオロウラシルであり、かつ他方の抗感染剤は、フロクスウリジンである。
1つの態様において、本発明は:(i)カテーテル;および(ii)カテーテル上の組成物であって、(a)ポリウレタン、(b)セルロースまたはセルロース由来重合体、および(c)ピリミジン類似体を含む組成物を含む抗感染性デバイスであって、組成物におけるポリウレタン対セルロースまたはセルロース由来重合体の質量比が、1:10〜2:1であり、かつピリミジン類似体は、カテーテルに関連した感染を減少させ、または阻害するのに有効な量である、デバイスを提供する。]
[0005] 一定の実施形態において、組成物は、コーティングの形態でカテーテル上にある。
一定の実施形態において、組成物(例えば、コーティングの形態の組成物)におけるポリウレタン対セルロースまたはセルロース由来重合体の質量比は、1:2〜1:4(例えば、約1:3)の範囲である。
一定の実施形態において、ピリミジン類似体は、組成物(例えば、コーティングの形態の組成物)から、カテーテルに関連した感染を減少させ、または、阻害するのに有効な量で、少なくとも1週、2週、3週、4週、2カ月、3カ月、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月または12カ月間放出される。
一定の実施形態において、組成物(例えば、コーティングの形態の組成物)におけるピリミジン類似体対ポリウレタンおよびセルロースまたはセルロース由来重合体の合計の質量比は、2%〜40%(例えば、5%〜25%、または約15%〜約20%)の範囲である。
一定の実施形態において、ピリミジン類似体は、組成物が適用され、または組み込まれるカテーテル表面積の1cm2あたり0.1μg〜1mg(例えば、1cm2あたり10μg〜100μg)にて存在する。
一定の実施形態において、ピリミジン類似体は、組成物が適用され、または組み込まれるカテーテルの長さの1cmあたり0.1μg〜1mg(例えば、1cmあたり10μg〜100μgまたは約50μg)にて存在する。
一定の実施形態において、ピリミジン類似体は、組成物が適用され、または組み込まれるカテーテルの長さの1cmあたり約1〜1.1mg(例えば、1cmあたり100μg〜110μg)にて存在する。
一定の実施形態において、抗感染性デバイスは、1μg〜250mg(例えば、10mgまたは1mgあたり100μg)のピリミジン類似体を含む。
一定の実施形態において、抗感染性デバイスは、約2mg〜4mgのピリミジン類似体を含む。
一定の実施形態において、ピリミジン類似体は、5-フルオロウラシルおよびフロクスウリジンなどのフルオロピリミジンである。]
[0006] 一定の実施形態において、セルロース由来重合体は、ニトロセルロース、酢酸酪酸セルロースまたはセルロースアセテートプロピオネートである。
一定の実施形態において、ポリウレタンは、ポリ(カーボネートウレタン)、ポリ(エステルウレタン)またはポリ(エーテルウレタン)である。
一定の実施形態において、組成物(例えば、コーティングの形態の組成物)は、非内腔表面(non-luminal surface)またはその一部にあるだけである。
一定の実施形態において、コーティングの平均厚さは、1μm〜10μm(例えば、約5μm)の範囲である。
一定の実施形態において、コーティングの平均厚さは、10μm〜20μm(例えば、約15μm)の範囲である。]
[0007] 一定の実施形態において、カテーテルは、血管カテーテル、慢性的に存在する(chronic dwelling)胃腸カテーテル、透析カテーテルまたは慢性的に存在する尿生殖器カテーテルである。
一定の実施形態において、カテーテルは、三管式中心静脈カテーテルなどの血管カテーテルである。
一定の実施形態において、カテーテルは、血液透析カテーテルなどの透析カテーテルである。
一定の実施形態において、カテーテル上の組成物(例えば、コーティングの形態の組成物)は、第2の抗感染剤をさらに含む。一部の実施形態において、第2の抗感染剤は、抗生物質であってもよい。一部の実施形態において、第2の抗感染剤は、クロルヘキシジン、銀化合物、銀イオン、銀粒子もしくはその他の金属化合物、イオンまたは粒子(金などの)の少なくとも1つを含んでいてもよい。
一定の実施形態において、カテーテル上の組成物(例えば、コーティングの形態の組成物)は、抗血栓薬剤をさらに含む。
一定の実施形態において、カテーテル上の組成物(例えば、コーティングの形態の組成物)は、抗血小板剤、抗炎症薬、免疫調節薬または抗線維薬をさらに含む。
一定の実施形態において、カテーテルは、少なくとも部分的(例えば、完全に、または部分的に)にポリウレタンで構成される。ポリウレタンは、カテーテル上の組成物(例えば、コーティングの形態の組成物)におけるポリウレタンと同じでも、または異なっていてもよい。
カテーテルがポリウレタンの少なくとも部分的に構成される一定の実施形態において、ピリミジン類似体は、また、カテーテルが構成されるポリウレタンに組み込まれる。組み込みは、カテーテルまたはその一部の上を組成物でコーティングする過程の間など、カテーテルまたはその一部にポリウレタン、セルロースまたはセルロース由来重合体およびピリミジン類似体を含む組成物を適用し、または組み込む過程の間に行ってもよい。]
[0008] もう1つの態様において、本発明は、(a)ポリウレタン、(b)セルロースまたはセルロース由来重合体、および(c)ピリミジン類似体を含むカテーテルをコーティングするための組成物であって、コーティングにおけるポリウレタン対セルロースまたはセルロース由来重合体の質量比は、1:10〜2:1の範囲であり、かつピリミジン類似体は、カテーテルに関連した感染を減少させ、または阻害するのに有効な濃度である、組成物を提供する。
一定の実施形態において、組成物におけるポリウレタン対セルロースまたはセルロース由来重合体の質量比は、1:2〜1:4であり、例えば、約1:3である。
一定の実施形態において、組成物におけるピリミジン類似体対ポリウレタンおよびセルロースまたはセルロース由来重合体の合計の質量比は、5%〜25%または約15%〜約20%などの2%〜40%の範囲である。
一定の実施形態において、組成物において、ポリウレタンは、ポリ(カーボネートウレタン)であり、セルロース由来重合体は、ニトロセルロースであり、かつピリミジン類似体は、5-フルオロウラシルまたはフロクスウリジンの少なくとも1つである。
一定の実施形態において、組成物において、ポリウレタン対セルロース由来重合体の質量比は、1:2〜1:4の範囲であり、かつピリミジン類似体対ポリウレタンおよびセルロース由来重合体の合計の質量比は、5%〜25%の範囲である。
一定の実施形態において、組成物において、ピリミジン類似体は、5-フルオロウラシルまたはフロクスウリジンなどのフルオロピリミジンである。]
[0009] 一定の実施形態において、組成物において、ポリウレタンは、ポリ(カーボネートウレタン)であり、セルロース由来重合体は、ニトロセルロースであり、かつピリミジン類似体は、5-フルオロウラシルまたはフロクスウリジンの少なくとも1つである。
一定の実施形態において、組成物において、ポリウレタン対セルロース由来重合体の質量比は、1:2〜1:4の範囲であり、かつピリミジン類似ポリウレタン体対およびセルロース由来重合体の合計の質量比は、5%〜25%の範囲である。
一定の実施形態において、組成物は、セルロースまたはセルロース由来重合体のための第1の溶媒、ポリウレタンのための第2の溶媒および膨潤剤をさらに含む。
一定の実施形態において、組成物において、セルロースまたはセルロース由来重合体のための第1の溶媒は、MEKであり、ポリウレタンのための第2の溶媒は、DMACであり、かつ膨潤剤は、THFである。
一定の実施形態において、組成物は、カテーテル上のコーティングを形成するときに、カテーテルに関連した感染を減少させ、または、阻害するのに有効な量のピリミジン類似体を、少なくとも1週、2週、3週、4週、2カ月、3カ月、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月または12カ月間放出する、
もう1つの態様において、本願は、本明細書に提供される抗感染性デバイスおよび皮膚抗感染剤を含むキットを提供する。
一定の実施形態において、キットは、局所麻酔薬をさらに含む。]
[0010] もう1つの態様において、本願は、本明細書に提供される抗感染性デバイスを作製する方法であって、(a)ポリウレタン、(b)セルロースまたはセルロース由来重合体、および(c)ピリミジン類似体を含む組成物をカテーテルまたはその一部に対して適用し、または組み込むことを含み、コーティングにおける第2のポリウレタン対セルロースまたはセルロース由来重合体の質量比1:10〜2:1の範囲であり、かつピリミジン類似体は、カテーテルに関連した感染を減少させ、または阻害するのに有効な量である方法を提供する。
もう1つの態様において、本発明は、ポリウレタン、セルロースまたはセルロース由来重合体および本明細書に提供されるピリミジン類似体を含む組成物で、カテーテルまたはその一部をコーティングすることによって製造される抗感染性カテーテルを提供する。
もう1つの態様において、本発明は、カテーテルに関連した感染を減少させ、または阻害するための方法であって、本明細書に提供される抗感染性デバイスを患者に導入することを含む方法を提供する。
一定の実施形態において、カテーテルに関連した感染は、細菌コロニー形成、カテーテルに関連した局所感染またはカテーテルに関連した血流感染である。]
図面の簡単な説明

[0011] 本明細書に提供される抗感染性コーティング組成物でコートしていてもよい例示的な三管式中心静脈カテーテルの平面図である。これは、TECOFLEX(登録商標)EG-85A-B20青緑色先端を有するTECOFLEX(登録商標)EG-60D-B20本体からなる。カテーテル本体は、長さ20cm、7-French、三管式[16/18/18ゲージ内径(ID)]、0.092±0.002インチ外径(OD)であり、2センチメートルごとに遠位先端から10〜20cmの印刷インク模様を持つ。3つの伸長部分は、青緑色PELLETHANE(登録商標)ハブアッセンブリによって、CVC三管式本体に接続されている。それぞれの伸長部分は、個々に着色された(黄色、透明、青)雌型ルアーフィッティングに接続されている。それぞれの雌型ルアーフィッティングは、注射キャップで閉じられている。個々の伸長部分は、青いスライドクランプを有する。カテーテル本体の20cmの全長は、保護カテーテル外管でカバーされている。
側面図が図1Aに示されている三管式中心静脈カテーテルのシャフト部分の横断面図である。
コートされていないCVCの顕微鏡画像である。
実施例2の方法に従った組成物を含む5-FUでコートされているCVCの顕微鏡画像である。
6回の異なるロットの5-FU CVCの5-FUインビトロ放出プロフィールを示すグラフである。
5-FU CVCおよびより低い用量の5-FUでコートしたCVC対Arrow CVCの持続性の抗菌活性を示すグラフである。
ヤギCVC外植片からの5-FUの保持された量に対してグラフで示したPBS中の5-FUのインビトロでの放出を示すグラフである。]
[0012] 詳細な説明
本明細書に使用される、「約」または「本質的にからなる」の用語は、任意の示された構造、値または範囲の±15%をいう。本明細書に詳述される任意の数値の範囲は、範囲内の任意の整数、適用できる場合(例えば、濃度)、その分数、10分の1および100分の1の整数(特に明記しない限り)を含むことが理解される。
ピリミジン類似体を含む抗感染性カテーテルが提供される。ピリミジン類似体は、カテーテル上の(例えば、コーティングの形態の)組成物であり、かつそれは、ポリウレタンおよびセルロースまたはセルロース由来重合体をさらに含む。組成物は、本明細書において、「ピリミジン類似体を含む高分子組成物」と称してもよい。適当な質量比のポリウレタンおよびセルロースまたはセルロース由来重合体の組み合わせにより、カテーテルが患者に移植された後に持続された期間の間、ピリミジン類似体を、カテーテルに関連した感染を減少させ、または阻害して有効な量で放出することができる。加えて、抗感染性カテーテルを作製するための組成物(例えば、カテーテルのためのコーティング組成物)ならびに抗感染性カテーテルを製作し、および使用するための方法も提供される。]
[0013] 本明細書に提供される抗感染性カテーテル上の(例えば、コーティングの形態の)重合体組成物は、ゆっくりとピリミジン類似体(例えば、5-フルオロウラシル(5-FU)およびフロクスウリジンなどのフルオロピリミジン)を放出して、共通の臨床応用と比較して全身曝露が非常に減少された高薬剤濃度の局部的環境を提供することができる。重合体組成物におけるピリミジン類似体(例えば、5-FU、フロクスウリジン)の閉じ込めにより、効果的な薬剤濃度をカテーテル表面上に持続することができる延べ時間が延長する。
本明細書に提供される抗感染性カテーテル上の5-FUおよびフロクスウリジンなどのピリミジン類似体は、グラム陽性およびグラム陰性菌の両方を含む広範囲の病原体に対して抗感染性活性を有する。加えて、ピリミジン類似体は、全身性抗生物質または病院消毒薬として、現在まで臨床応用されておらず;従って、抗感染剤のこのクラスに耐性である感染性微生物を生じるリスクがほとんどなく、従来の抗生物質を使用する場合のものよりも複雑な感染制御が少なくなる。5-FUをコートした中心静脈カテーテルを使用した臨床試験からの結果は、さらに、少なくとも一定のグラム陽性病原体の5-FUに対する獲得耐性を示唆しない。]
[0014] ピリミジン類似体を含む高分子組成物(例えば、コーティングの形態のもの)は、外部(非内腔)表面、内部(内腔)表面またはカテーテルの両方の表面に存在してもよい。外面上に抗感染性コーティングが存在すると、典型的には、移植されたカテーテルの局部的皮膚浸透を介して入口に達する微生物によるカテーテルのコロニー形成を阻害する。この細菌によるコロニー形成の減少は、移植されたカテーテルに対するバイオフィルム負担を減少させる正味効果をさらに有し得るし、これらがさらなる感染のための貯蔵所として働く可能性が低くなる。内腔表面上の、またはカテーテルの内腔に放出されたピリミジン類似体の存在は、さらなる利点をもたらし得る。典型的には、腔内の菌増殖(例えば、カテーテルの内壁上の、または出口ポートにて)は、移植後数日(例えば、7日)に、カテーテルの操作の間のハブの汚染により生じる。カテーテルの内腔へのピリミジン類似体の放出により、カテーテル内および/または出口ポートにおける細菌増殖を阻害することができる。]
[0015] 一定の実施形態において(例えば、抗感染性カテーテルが少なくとも部分的に(すなわち、完全に、または部分的に)ポリウレタンで構成される(すなわち、作製される)とき)、抗感染性組成物(例えば、コーティングの形態のもの)は、カテーテルの外面のみに存在する場合であっても、コーティングにおけるピリミジン類似体(例えば、5-FU)は、カテーテルの内腔に溶出することができることが、本発明の発明者によって見いだされた。このような実施形態において、ピリミジン類似体を含む高分子組成物(例えば、コーティングの形態のもの)は、非内腔表面に対してのみ必要とされるので、記述したカテーテルの製造は、内腔表面上の、または非内腔および内腔表面の両方上に抗感染組成物(例えば、コートされる)を有するカテーテルを上回る技術的利点を提供する。第1に、カテーテル(例えば、中心静脈カテーテル)は、1つ以上の内腔(例えば、2〜5内腔)を有することが多いので、抗感染性組成物を伴う複数の腔内表面の内部に適用すること、または組み込むこと(すなわちコーティングこと)は、技術的に難しい。第2に、抗感染性組成物が適用され、または組み込まれた(例えば、コートされた)は、内腔カテーテルの物理的特性を変化させるであろう。例えば、内部用コーティングの存在は、内腔それ自体の寸法を変化させ、流れを変化させ、および/またはカテーテルの柔軟性を損ない得る。第3に、抗感染性組成物の成分は、カテーテルの内部を介して投与された注入物(infusates)と相互作用し得る。
一定の実施形態において、本発明は、ピリミジン類似体の双方向的な溶出(すなわち、カテーテルの外面から外部方向への溶出、ならびにカテーテル内腔への溶出)をもたらす非内腔(外側)表面上に抗感染性組成物(例えば、コーティングの形態のもの)を伴うカテーテルを提供する。このようなカテーテルの非内腔表面上の重合体組成物は、ピリミジン類似体(例えば、5-FU、フロクスウリジン)を血管内腔、内腔内および出口ポートに溶出することができるので、抗菌保護が提供される。]
[0016] 治療薬
抗感染性カテーテルを提供するために使用される主要な抗感染剤は、ピリミジン類似体である。加えて、抗感染性カテーテルは、さらなる抗感染剤(例えば、抗感染性活性を持つ化学療法薬または別の抗細菌薬または抗真菌薬)および/またはその他の活性薬剤(例えば、抗トロンビン薬または抗線維薬)を含んでいてもよい。]
[0017] ピリミジン類似体
抗感染性カテーテルを提供するために使用される主要な抗感染剤は、ピリミジン類似体である。「ピリミジン類似体」とは、1つまたは複数の原子または化学基で置換され、またはピリミジン環構造の1つまたは複数の炭素にて酸化されたピリミジン環構造(1,3-ジアジン)を持つ化合物をいう。
一定の実施形態において、ピリミジン類似体は、ピリミジン環構造の炭素に、F、Cl、BrまたはIなどのハロゲン置換基を含む。一定の実施形態において、ピリミジン類似体は、そのピリミジン環構造の炭素に、少なくとも1つのF置換基を含み、かつ「フルオロピリミジン」と呼ばれる。例示的なフルオロピリミジンは、5-FU、5-FUdR(5-フルオロ-デオキシウリジン;フロクスウリジン)、フルオロウリジン三リン酸エステル(5-FUTP)、フルオロデオキシウリジンモノホスフェート(5-dFUMP)、5-フルオロシトシン、5-フルオロチミジン、カペシタビン、トリフルリジンおよびトリフルオロチミジンを含むが、これらに限定されない。その他のハロゲン化ピリミジン類似体は、5-ブロモデオキシウリジン(5-BudR)、5‐ブロモウラシル、5-クロロデオキシウリジン、5-クロロウラシル、5-ヨードデオキシウリジン(5-IudR)、5-ヨードウラシル、5-ブロモシトシン、5-クロロシトシンおよび5-ヨードシトシンを含むが、これらに限定されない。
一定の実施形態において、ピリミジン類似体は、ウラシル類似体である。「ウラシル類似体」とは、1つまたは複数の原子または化学基で置換されたウラシル環構造を含む化合物をいう。一定の実施形態において、ウラシル類似体は、F、Cl、BrまたはIなどのハロゲン置換基(を含む。一定の実施形態において、ウラシル類似体は、F置換基を含み、かつ「フルオロウラシル類似体」と呼ばれる。例示的なフルオロウラシル類似体は、5-FU、カルモフール、ドキシフルリジン、エミテフル、テガフールおよびフロクスウリジンを含むが、これらに限定されない。これらの例示的な化合物は、以下の構造を有する:]
[0018] その他の例示的なピリミジン類似体は、以下の構造を有する:



5-フルオロ-2'-デオキシウリジン:R=F
5-ブロモ-2'-デオキシウリジン:R=Br
5-ヨード-2'-デオキシウリジン:R=I。]
[0019] ピリミジン類似体のその他の代表例は、5-フルオロウラシルのN3-アルキル化された類似体(Kozai et al., J. Chem. Soc、Perkin Trans. 1(19):3145-3146, 1998)、1,4-オキサヘテロエパン部分を持つ5-フルオロウラシル誘導体(Gomez et al., Tetrahedron 54(43): 13295-13312, 1998)、5-フルオロウラシルおよびヌクレオシド類似体(Li, Anticancer Res. 17(1A):21-27, 1997)、シス-およびトランス-5-フルオロ-5,6-ジヒドロ-6-アルコキシウラシル(Van der Wilt et al., Br. J. Cancer 68(4):702-7, 1993)、シクロペンタン5-フルオロウラシル類似体(Hronowski & Szarek, Can. J. Chem. 70(4): 1162-9, 1992)、A-OT-フルオロウラシル(Zhang et al., Zongguo Yiyao Gongye Zazhi 20(11):513-15, 1989)N4-トリメトキシベンゾイル-5'-デオキシ-5-フルオロシチジンおよび5'-デオキシ-5-フルオロウリジン(Miwa et al., Chem. Pharm. Bull. 38(4):998-1003, 1990)1-ヘキシルカルバモイル-5-フルオロウラシル(Hoshi et al., J. Pharmacobio-Dun. 3(9):478-81, 1980; Maehara et al., Chemotherapy (Basel) 34(6):484-9, 1988)、B-3839(Prajda et al., In Vivo 2(2):151-4, 1988)、ウラシル-1-(2-テトラヒドロフリル)-5-フルオロウラシル(Anai et al., Oncology 45(3): 144-7, 1988)、1-(2'-デオキシ-2'-フルオロ-β-D-アラビノフラノシル)-5-フルオロウラシル(Suzuko et al., Mol. Pharmacol. 31(3):301-6, 1987)、ドキシフルリジン(Matuura et al., Oyo Yakuri 29(5):803-31, 1985)、5'-デオキシ-5-フルオロウリジン(Bollag & Hartmann, Eur. J. Cancer 16(4):427-32, 1980)、1-アセチル-3-O-トルイル-5-フルオロウラシル(Okada、Hiroshima J. Med. Sci. 28(1):49-66、1979)、5-フルオロウラシル-m-ホルミルベンゼン-スルホナート(JP 55059173)、N'-(2-フラニジル)-5-フルオロウラシル(JP 53149985)および1-(2-テトラヒドロフリル)-5-フルオロウラシル(JP 52089680)。]
[0020] さらなる代表的なピリミジン類似体は、以下を含むがこれらに限定されない:シタラビン(すなわち、シトシンアラビノシド);ゲムシタビン;5-アザシチジン;2'-デオキシ-5-アザシチジン(デシタビン);アジドデオキシチミジン;5-ジアゾウラシル;4-アミノ-2-(2-ピリジル)ピリミジン(米国特許出願第2003/0092718号および米国特許第7,015,228号);2,4-ジアミノ-5-(置換)ピリミジン(米国特許第4,232,023号;第4,415,574号;第4,515,948号;第4,587,341号;第4,587,342号;および第4,590,271号);スタブジン;ジドブジン;トリメトプリム(Quinlivan et al.,FASEB J. 14, 2519-2524, 2000);チアゾロ[4,5-d]ピリミジン(Rida et al., Pharmazie 51, 927-931, 1996; Balkan et al., Arzneimittelforshung 51, 839-842, 2001 ;AIi et al., Phosphorus, Sulfur, and Silicon and Related Elements 180, 1909-1919, 2005;およびHabib et al., Arch. Pharm. Res. 30, 1511-1520, 2007);イミダゾ[1,2-a]ピリミジン;イミダゾ[1,2-c]ピリミジン;イミダゾ[1,2-d]ピリミジン;アリールイミダゾ[1,2-]ピリミジン(Rival et al., Eur. J. Med. Chem. 26, 13, 1191 ;およびXu et al., Chinese Chem. Lett. 14, 1002-1004, 2003);ピラゾロ[3,4-d]ピリミジン(AIi et al., J. Med. Chem. 46, 1824-1830, 2003; Holla et al., Bioorg. Med. Chem. 14, 2040-2047, 2006;米国特許第4,260,758号;および米国特許出願第2007/0004761号);イミダゾピラゾールピリミジン(Bhuiyan et al., J. Appl. Sci. Res. 1 218-222、2005);ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン;フロピリミジン(Bhuiyan et al., J. Appl. Sci. Res. 1 218-222、2005);フロ[2,3-d]ピリミジン(Dave and Shah, Molecules 7, 554, 2002; Bhuiyan et al., Croat. Chem. Acta 78, 633, 2005; Janeba et al., J. Med. Chem. 48, 4690, 2005; Amblard et al., Bioorg. Med. Chem. 13, 1239, 2005;およびShaker, Arkivoc xiv, 68-77, 2006);フロ[3,2-e]イミダゾ[1,2-c]ピリミジン;トリアゾロ[1,5-c]ピリミジン;ピラノ[2,3-d]ピリミジン(Bedair et al., Farmaco 56、965-973、2001;およびEid、et al., Acta Pharm. 54, 13-26, 2004);アダマンチルピリミジン(Orzeszko et al., II Farmaco 59、929-937、2004);チエノピリミジン(Bhuiyan et al., Acta Pharm. 56, 441-450, 2006;およびHassan et al., Nucleosides, Nucleotides, Nucl. Acids26, 379-390, 2007);ピラゾリルピリミジン;ベンジリデンヒドラゾノピリミジン;トリアゾロピリミジン;ピリミジンスルホンアミド(例えば、スルファジミジン);ピリミジンチオン(Abd El-Ghaffar et al., Rev. Roum. Chim. 46, 535-542, 2001);置換された2,4-ビス(アルキルアミノ)ピリミジン(国際特許出願公開番号WO 2005/011758および米国特許出願第2006/0188453号);アリールピリミジン(米国特許第5,002,951号);ピロロ[2,3-d]ピリミジン、トリアゾリノリウム[4,3-a]ピリミジン;ピリド[2,3 d]ピリミジン;クロメニルメチルピリミジンジアミン(米国特許出願第2003/0144246号および米国特許第6,818,649);pyhmidinylメチルインドール(米国特許出願第2003/0119857号および米国特許第6,703,397号);フルダラビン;クラダラビン;5-クロロオロト酸(この化合物および以下の化合物は、Stone and Potter, Cancer Research 16, 1033-1037, 1956からのものである);5-ブロモオロト酸;5-ジアゾオロト酸;2-ベンジルメルカプト-4-アミノ-5-カルベトキシピリミジン;2-エチルメルカプト-4-アミノ-5-クロロメチルピリミジン;2-ベンジルメルカプト-アミノ-5-ヒドロキシメチルピリミジン;2-エトキシ-4-アミノ-5-カルベトキシピリミジン;および2-エチルメルカプト4-アミノ-5-カルベトキシピリミジン。一定のピリミジン類似体の製造および使用に関するその後の情報は、Ungureanu et al., Ann. Pharm. Francaises 64, 287-288, 2006;米国特許第4,092,472号;第4,237,289号;第4,315,932号;第5,213,972号;5,959,100号;第6,670,368号および第6,969,714号;Franklin and Snow, Biochemistry and Molecular Biology of Antimicrobial Drug Action, Springer, 2005;およびPadhy et al., Heterocyclic Compounds: Synthesis and Antimicrobial Activity of Some Pyrimidine Derivatives, Chem Inform 34, 28 Jul 2003において見いだされるであろう。一定の実施形態において、ピリミジン類似体は、抗ウイルス薬として製作され、使用されてもよい(米国特許出願第2004/0068111号;米国特許第4,859,680号;第4,868,187号;第4,956,346号;第5,215,971号;第5,318,972号;第5,356,882号;第5,461,060号;第5,521,163号;第5,736,531号;第5,747,500号;第5,959,100号;第6,342,501号;第6,352,991号;第6,410,726号;第6,599,911号;第6,653,318号;6,958,345号;第6,987,114号;第7,019,135号;および第7,276,501号)。その他の実施形態において、ピリミジン類似体は、抗真菌薬として製作され、使用されてもよい(米国特許第4,649,198号;第5,807,854号;および第6,653,475号)。フラノースを含むピリミジン誘導体は、一リン酸化し、二リン酸化し、または三リン酸化してもよい。]
[0021] フルオロピリミジンなどのピリミジン類似体は、ピリミジンの抗代謝剤としての役割を果たすことによって治療薬として機能すると考えられる。
一定の実施形態において、ピリミジン類似体は、がん腫および顔の光線性または太陽性角化症の治療のために承認された化合物である5-フルオロウラシルである。これは現在、静脈内注射、局所的溶液および局所的クリームとしての使用を承認されている。5-FUは、細胞内でその活性型であるフルオロデオキシウリジンモノホスフェート(FdUMP)に代謝される。活性型は、チミジンの正常な産生を阻害することによって、真菌および細菌DNA合成を阻害する。5-FUの作用様式は、チミン欠損を生じ、細菌細胞の生殖に影響を及ぼして、最終的に細菌細胞死を引き起こすことである。
効果は、より迅速に複製し、またより迅速な速度で5-FUを取り込む細菌で、最も特徴付けられる。5-FUは、細胞周期の期特異的であり、S期にいて細胞に影響を及ぼす。
下記の実施例に示したように、5-FUは、最小阻止濃度(MIC)試験を使用して、カテーテル感染に関連することが一般に分かっている菌株に対して抗菌活性を有することが示された。]
[0022] 一定の実施形態において、ピリミジン類似体は、がん腫、特に大腸がんの治療のために承認されたピリミジン類似体であるフロクスウリジンである。これは現在、静脈内注射としての使用を承認されている。フロクスウリジンは、5-フルオロウラシルに異化され、5-フルオロウラシルと同じ作用様式を有する。
一定の実施形態において、ピリミジン類似体は、例えば、本明細書に記述したマイクロタイターのブロスアッセイによって測定すると、以下の一般のカテーテルで関連した感染生物体の少なくとも1つに対して10-4 M、10-5 M、10-6 Mまたは10-7 M以下のMICを有する:ブドウ球菌(Staphylococci)(黄色ブドウ球菌(S. aureus)、表皮ブドウ球菌(S. epidermidis)およびS.ピオゲネス(S. pyogenes))、腸球菌(大腸菌(E. coli))、グラム陰性好気的細菌および緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)。さらにまた、ピリミジン類似体は、典型的には化学療法的適用に使用される1日の投薬量の10%、5%、1%、0.5%または0.1%未満の1日の投薬量でカテーテル上にコートされ、またはさもなければに付随するときに使用するために適する(Goodman and Gilman's The Pharmacological Basis of Therapeutics. Editors J. G. Hardman, L. L. Limbird. Consulting editor A.Goodman Gilman Tenth Edition. McGraw-Hill Medical publishing division. 10th edition, 2001, 2148 pp.)。
一定の実施形態において、ピリミジン類似体は、水にやや溶けにくい。一定のその他の実施形態において、ピリミジン類似体は、水に可溶性、わずかに可溶性または極めて溶けにくい。水溶性は、規定温度にて(例えば、25℃にて)1グラムの薬物(例えば、ピリミジン類似体)を溶解するために必要とされる溶媒(例えば、水)の容積に関して表され、Remington's Pharmaceutical Sciences, Mack Publishing Co., Easton, PA, 21st edition, 2006からの以下の表に従って分類される。]
[0023] ]
[0024] 二次薬剤
一定の実施形態において、本明細書に提供される抗感染性カテーテルは、1つ以上のピリミジン類似体を含んでいてもよい。例えば、これは、5-フルオロウラシルおよび/またはフロクスウリジンなどの別のピリミジン類似体を含んでいてもよい。一定の実施形態において、抗感染性カテーテルは、ピリミジン類似体(例えば、5-フルオロウラシル)に加えて、化学療法に対するものよりも低濃度で使用されるときに、抗感染性活性を有する1つまたは複数のその他の化学療法薬を含んでいてもよい。一定の実施形態において、抗感染性カテーテルは、ピリミジン類似体に加えて、化学療法薬ではない1つ以上の抗感染性薬剤(例えば、抗生物質)を含んでいてもよい。一定の実施形態において、抗感染性カテーテルは、ピリミジン類似体に加えて、カテーテルインプラントに関連したさらなる合併症(例えば、静脈血栓症)を最小化するのを補助するために、抗感染剤以外の1つまたは複数の活性薬剤(例えば、抗血栓薬および抗血小板剤)を含んでいてもよい。]
[0025] 二次抗感染剤としての化学療法
ピリミジン類似体以外の化学療法薬は、抗感染性カテーテルを提供するためのピリミジン類似体と組み合わせて、抗感染剤として使用してもよい。ピリミジン類似体と組み合わせて有用な化学療法の例示的なクラスは、ウラシル類似体、アントラサイクリン、葉酸拮抗剤、ポドフィロトキシン、カンプトセシン、ヒドロキシ尿素および白金複合体である。]
[0026] 1.アントラサイクリン
アントラサイクリンは、以下の一般的な構造を有し、式中R基は、種々の有機基でもよい:]
[0027] 米国特許5,594,158号に従って、適切なR基は、以下のとおりである:R1は、CH3またはCH2OHであり;R2は、ダウノサミンまたはHであり;R3およびR4は、独立してOH、NO2、NH2、F、Cl、Br、I、CN、Hまたはこれらに由来する基の1つあり;R5は、水素、ヒドロキシまたはメトキシであり;およびR6-8は、すべて水素である。あるいは、R5およびR6は水素であり、かつR7およびR8は、アルキルまたはハロゲンまたはその逆である。
米国特許5,843,903号に従って、R1は、抱合されたペプチドであってもよい。米国特許4,296,105号に従って、R5は、エーテル連結されたアルキル基であってもよい。米国特許4,215,062号に従って、R5は、OHまたはエーテル連結されたアルキル基であってもよい。また、R1は、-CH2CH(CH2-X)C(O)-R1(式中、Xは、Hまたはアルキル基である)などの、その末端にてC(O)連結部分を有するアルキルまたは分枝アルキル基などの、C(O)以外の基によって、アントラサイクリン環にまた連結してもよい(例えば、米国特許第4,215,062号を参照されたい)。あるいは、R2は、官能基=N-NHC(O)-Y(式中、Yは、フェニルまたは置換されたフェニル環などの基である)によって連結された基であってもよい。あるいは、R3は、以下の構造を有してもよい:



式中、R9は、環の平面の内または外のいずれかのOHであるか、またはR3などの2級糖残基である。R10は、Hであっても、または少なくとも1つの環窒素を有する飽和または部分的に飽和した5または6員の複素環である芳香族基などの2級アミン形成してもよい。米国特許第5,843,903号を参照されたい)。あるいは、R10は、構造-C(O)CH(NHR11)(R12)を有するアミノ酸に由来してもよく、式中R11は、Hであるか、またはR12を持つC3-4員のアルキレンを形成する。R12は、H、アルキル、アミノアルキル、アミノ、ヒドロキシ、メルカプト、フェニル、ベンジルまたはメチルチオでもよい(米国特許第4,296,105号を参照されたい)。]
[0028] 例示的なアントラサイクリンは、ドキソルビシン、ダウノルビシン、イダルビシン、エピルビシン、ピラルビシン、ゾルビシンおよびカルビシンである。適切な化合物は、以下の構造を有する:



その他の適切なアントラサイクリンは、以下の構造を有するアントラマイシン、ミトキサントロン、メノガリル、ノガラマイシン、アクラシノマイシンA、オリボマイシンA、クロモマイシンA3およびプリカマイシンである:]
[0029] その他の代表的なアントラサイクリンは、以下を含む:FCE 23762ドキソルビシン誘導体(Quaglia et al., J. liq. Chromatogr. 17(18):3911-3923, 1994)、アンナマイシン(Zou et al., J. Pharm. Sci. 82(11):1151-1154, 1993)、ルボキシル(Rapoport et al., J. Controlled Release 58(2):153-162, 1999)、アントラサイクリン二糖ドキソルビシン類似体(Pratesi et al., Clin. Cancer Res. 4(11):2833-2839, 1998)、N-(トリフルオロアセチル)ドキソルビシンおよび4'-O-アセチル-N-(トリフルオロアセチル)ドキソルビシン(Berube & Lepage, Synth. Commun. 28(6):1109-1116, 1998)、2-ピロリノドキロルビシン(Nagy et al., Proc. Nat'l Acad. Sci. U.S.A. 95(4):1794-1799, 1998)、二糖ドキソルビシン類似体(Arcamone et al., J. Nat'l Cancer Inst. 89(16):1217-1223, 1997)、4-デメトキシ-7-O-[2,6-ジデオキシ-4-O-(2,3,6-トリデオキシ-3-アミノ-α-L-リキソ-ヘキソピラノシル)-α-リキソ-ヘキソピラノシル]アドリアマイシノンドキソルビシン二糖類似体(Monteagudo et al., Carbohydr. Res. 300(1):11-16, 1997)、2-ピロリノドキソルビシン(Nagy et al., Proc. Nat'l Acad. Sci. U.S.A. 94(2):652-656, 1997)、モルホリニルドキソルビシン類似体(Duran et al., Cancer Chemother. Pharmacol. 38(3):210-216, 1996)、エナミノマロニル-β-アラニンドキソルビシン誘導体(Seitz et al., Tetrahedron Lett. 36(9):1413-16, 1995)、セファロスポリンドキソルビシン誘導体(Vrudhula et al., J. Med. Chem. 38(8):1380-5, 1995)、ヒドロキシルビシン(Solary et al., Int. J. Cancer 58(1):85-94, 1994)、メトキシモルホリノドキソルビシン誘導体(Kuhl et al., Cancer Chemother. Pharmacol. 33(1):10-16, 1993)、(6-マレイミドカプロイル)ヒドラゾンドキソルビシン誘導体(Willner et al., Bioconjugate Chem. 4(6):521-7, 1993)N-(5,5-ジアセトキシペント-1-イル)、ドキソルビシン(Cherif & Farquhar, J. Med. Chem. 35(17):3208-14, 1992)、FCE 23762メトキシモルホリニルドキソルビシン誘導体(Ripamonti et al., Br. J. Cancer 65(5)703-7, 1992)、N-ヒドロキシスクシンイミドエステルドキソルビシン誘導体(Demant et al., Biochim. Biophys. Acta 1118(1):83-90, 1991)、ポリデオキシヌクレオチドドキソルビシン誘導体(Ruggiero et al., Biochim. Biophys. Acta 1129(3):294-302, 1991)、モルホリニルドキソルビシン誘導体(EPA 434960)、ミトキサントロンドキソルビシン類似体(Krapcho et al., J. Med. Chem. 34(8):2373-80. 1991)、AD198ドキソルビシン類似体(Traganos et al., Cancer Res. 51(14):3682-9, 1991)、4-デメトキシ-3'-N-トリフルオロアセチルドキソルビシン(Horton et al., Drug Des. Delivery 6(2):123-9, 1990)、4'-エピドキソルビシン(Drzewoski et al., Pol. J. Pharmacol. Pharm. 40(2):159-65, 1988;Weenen et al, Eur. J. Cancer Clin. Oncol. 20(7):919-26, 1984)、アルキル化シアノモルホリノドキソルビシン誘導体(Scudder et al., J. Nat'l Cancer Inst. 80(16): 1294-8, 1988)、デオキシジヒドロヨードオキソルビシン(EPA 275966)、アドリブラスチン(Kalishevskaya et al., Vestn. Mosk. Univ., 16(Biol. 1):21-7, 1988)、4'-デオキシドキソルビシン(Schoelzel et al., Leuk. Res. 10(12):1455-9, 1986)、4-デメトキシ-4'-オルトメチルドキソルビシン(Giuliani et al., Proc. Int. Congr. Chemother. 16:285-70-285-77, 1983)、3'-デアミノ-3'-ヒドロキシドキソルビシン(Horton et al., J. Antibiot. 37(8):853-8, 1984)、4-デメトキシドキソルビシン類似体(Barbieri et al., Drugs Exp. Clin. Res. 10(2):85-90, 1984)、N-L-ロイシルドキソルビシン誘導体(Trouet et al, Anthracyclines (Proc. Int. Symp. Tumor Pharmacother.), 179-81, 1983)、3'-デアミノ-3'-(4-メトキシ-1-ピペリジニル)ドキソルビシン誘導体(米国4,314,054)、3'-デアミノ-3'-(4-モルホリニル)ドキソルビシン誘導体(米国4,301,277)、4'-デオキシドキソルビシンおよび4'-o-メチルドキソルビシン(Giuliani et al., Int. J. Cancer 27(1):5-13, 1981)、アグリコンドキソルビシン誘導体(Chan & Watson, J. Pharm. Sci. 67(12): 1748-52, 1978)、SM5887(Pharma Japan 1468:20, 1995)、MX-2(Pharma Japan 1420:19, 1994)、4'-デオキシ-13(S)-ジヒドロ4'-ヨードドキソルビシン(EP 275966)、モルホリニルドキソルビシン誘導体(EPA 434960)、3'-デアミノ-3'-(4-メトキシ-1-ピペリジニル)ドキソルビシン誘導体(米国4,314,054)、ドキソルビシン-14-吉草酸塩、モルホリノドキソルビシン(米国5,004,606)、3'-デアミノ-3'-(3”-シアノ-4”-モルホリニルドキソルビシン;3'-デアミノ-3'-(3”-シアノ-4”-モルホリニル)-13-ジヒドロキソルビシン;(3'-デアミノ-3'-(3”-シアノ-4”-モルホリニル)ダウノルビシン;3'-デアミノ-3'-(3”-シアノ-4”-モルホリニル)-3-ジヒドロダウノルビシン;および3'-デアミノ-3'-(4”-モルホリニル-5-イミノドキソルビシンおよび誘導体、(米国4,585,859)、3'-デアミノ-3'-(4-メトキシ-1-ピペリジニル)ドキソルビシン誘導体(米国4,314,054)および3-デアミノ-3-(4-モルホリニル)ドキソルビシン誘導体(米国4,301,277)。]
[0030] 2.葉酸拮抗剤
一定の実施形態において、葉酸拮抗剤をピリミジン類似体と組み合わせて使用して、抗感染性カテーテルを提供してもよい。例示的な葉酸拮抗剤は、メトトレキセートまたはエダトレキセート、トリメトレキセート、ラルチレキセド、ピリトレキシム、デノプテリン、トムデクスおよびプテロプテリンなどのその誘導体もしくは類似体を含む。メトトレキセート類似体は、以下の一般的な構造を有する:]
[0031] R基の主体は、有機基、特にこれらの米国特許第5,166,149号および第5,382,582号に記載された基から選択してもよい。例えば、R1は、Nでもよく、R2は、NまたはC(CH3)でもよく、R3およびR3'は、Hまたはアルキル、例えば、CH3でもよく、R4は、単結合またはNRでもよく、式中Rは、Hまたはアルキル基である。R5,6,8は、H、OCH3であってもよく、または代わりに、これらは、ハロゲンまたはヒドロ基であることができる。R7は、以下の一般的構造の側鎖である:



式中、メトトレキセートについては、n = 1、プテロプテリンについては、n = 3。側鎖におけるカルボキシル基は、エステル化しても、またはZn2+塩などの塩を形成してもよい。R9およびR10は、NH2であることができ、または置換されたアルキルであってもよい。
一定の葉酸拮抗剤化合物は、以下の構造を有する:]
[0032] ]
[0033] その他の代表例は、以下を含む:6-S-アミノアシルオキシメチルメルカプトプリン誘導体を含む(Harada et al., Chem. Pharm. Bull. 43(10):793-6, 1995)、6‐メルカプトプリン(6-MP)(Kashida et al., Biol. Pharm. Bull. 18(11):1492-7, 1995)7,8-polymethyleneimidazo-1 ,3,2-diazaphosphohnes(Nilov et al., Mendeleev Commun. 2:67, 1995)、アザチオプリン(Chifotides et al., J. Inorg. Biochem. 56(4):249-64, 1994)メチル-D-グルコピラノシドメルカプトプリン誘導体(Da Silva et al., Eur. J. Med. Chem. 29(2):149-52, 1994)およびs-アルキニルメルカプトプリン誘導体(Ratsino et al., Khim.-Farm. Zh. 15(8):65-7, 1981);インドリン環および修飾されたオルニチンまたはグルタミン酸を有するメトトレキセート誘導体(Matsuoka et al., Chem. Pharm. Bull. 45(7):1146-1150, 1997)、メトトレキセート誘導体を有するアルキル置換されたベンゼン環C(Matsuoka et al., Chem. Pharm. Bull. 44(12):2287-2293, 1996)、ベンゾオキサジンまたはベンゾチアジン部分を有するメトトレキセート誘導体(Matsuoka et al., J. Med. Chem. 40(1):105-111, 1997)、10-デアザアミノプテリン類似体(DeGraw et al., J. Med. Chem. 40(3):370-376, 1997)、5-デアザアミノプテリンおよび5,10-ジデアザアミノプテリンメトトレキセート類似体(Piper et al., J. Med. Chem. 40(3):377-384, 1997)、インドリン部分を有するメトトレキセート誘導体(Matsuoka et al., Chem. Pharm. Bull. 44(7):1332-1337, 1996)、親油性アミドメトトレキセート誘導体(Pignatello et al., World Meet. Pharm. Biopharm. Pharm. Technol., 563-4, 1995)、1-スレオ-(2S,4S)-4-フルオログルタミン酸およびDL-3,3-ジフルオログルタミン酸を含むメトトレキセート類似体(Hart et al., J. Med. Chem. 39(1):56-65, 1996)、メトトレキセートテトラヒドロキナゾリン類似体(Gangjee, et al., J. Heterocycl. Chem. 32(1):243-8, 1995)、N-(α-アミノアシル)メトトレキセート誘導体(Cheung et al., Pteridines 3(1-2):101-2, 1992、ビオチンメトトレキセート誘導体(Fan et al., Pteridines 3(1-2):131-2, 1992)、D-グルタミン酸またはD-エリスロウ、スレオ-4-フルオログルタミン酸メトトレキセート類似体(McGuire et al., Biochem. Pharmacol. 42(12):2400-3, 1991)、β,γ-メタノメトトレキセート類似体(Rosowsky et al., Pteridines 2(3):133-9, 1991)、10-デアザアミノプテリン(10-EDAM)類似体(Braakhuis et al., Chem. Biol. Pteridines, Proc. Int. Symp. Pteridines Folic Acid Deriv., 1027-30, 1989)、γ-テトラゾールメトトレキセート類似体(Kalman et al., Chem. Biol. Pteridines, Proc. Int. Symp. Pteridines Folic Acid Deriv., 1154-7, 1989)、N-(L-α-アミノアシル)メトトレキセート誘導体(Cheung et al., Heterocycles 28(2):751-8, 1989)、アミノプテリンのメタおよびオルト異性体(Rosowsky et al., J. Med. Chem. 32(12):2582, 1989)、ヒドロキシメチルメトトレキセート(DE 267495)、γ-フルオロメトトレキセート(McGuire et al., Cancer Res. 49(16):4517-25, 1989)、ポリグルタミルメトトレキセート誘導体(Kumar et al., Cancer Res. 46(10):5020-3, 1986)、ジェムジホスホナートメトトレキセート類似体(WO 88/06158)、αおよびγ置換されたメトトレキセート類似体(Tsushima et al., Tetrahedron 44(17):5375-87, 1988)、5-メチル-5-デアザメトトレキセート類似体(4,725,687)、Nδ-アシル-Nα-(4-アミノ-4-デオキシプテロイル)-L-オルニチン誘導体(Rosowsky et al., J. Med. Chem. 31(7):1332-7, 1988)、8-デアザメトトレキセート類似体(Kuehl et al., Cancer Res. 48(6):1481-8, 1988)、アシビシンメトトレキセート類似体(Rosowsky et al., J. Med. Chem. 30(8):1463-9, 1987)、重合体プラチノールメトトレキセート誘導体(Carraher et al., Polym. Sci. Technol. (Plenum), 35(Adv. Biomed. Polym.):311-24, 1987)、メトトレキセート-γ-ジミリストイルホファチジルエタノールアミン(Kinsky et al., Biochim. Biophys. Acta 917(2):211-18, 1987)、メトトレキセートポリグルタメート類似体(Rosowsky et al., Chem. Biol. Pteridines, Pteridines Folid Acid Deriv., Proc. Int. Symp. Pteridines Folid Acid Deriv.: Chem., Biol. Clin. Aspects: 985-8, 1986)、ポリ-γ-グルタミルメトトレキセート誘導体(Kisliuk et al., Chem. Biol. Pteridines, Pteridines Folid Acid Deriv., Proc. Int. Symp. Pteridines Folid Acid Deriv.: Chem., Biol. Clin. Aspects: 989-92, 1986)、デオキシウリジル酸メトトレキセート誘導体(Webber et al., Chem. Biol. Pteridines, Pteridines Folid Acid Deriv., Proc. Int. Symp. Pteridines Folid Acid Deriv.: Chem., Biol. Clin. Aspects: 659-62, 1986)、ヨードアセチルリジンメトトレキセート類似体(Delcamp et al., Chem. Biol. Pteridines, Pteridines Folid Acid Deriv., Proc. Int. Symp. Pteridines Folid Acid Deriv.: Chem., Biol. Clin. Aspects: 807-9, 1986)、2,オメガ-ジアミノアルカノイド酸含有メトトレキセート類似体(McGuire et al., Biochem. Pharmacol. 35(15):2607-13, 1986)、ポリグルタメートメトトレキセート誘導体(Kamen & Winick, MethodsEnzymol. 122(Vitam. Coenzymes, Pt. G):339-46, 1986)、5-メチル-5-デアザ類似体(Piper et al., J. Med. Chem. 29(6):1080-7, 1986)、キナゾリンメトトレキセート類似体(Mastropaolo et al., J. Med. Chem. 29(1):155-8, 1986)、ピラジンメトトレキセート類似体(Lever & Vestal, J. Heterocycl. Chem. 22(1):5-6, 1985)、システイン酸およびホモシステイン酸メトトレキセート類似体(4,490,529)、γ-tert-ブチルメトトレキセートエステル(Rosowsky et al., J. Med. Chem. 28(5):660-7, 1985)、フッ化メトトレキセート類似体(Tsushima et al., Heterocycles 23(1):45-9, 1985)、葉酸メトトレキセート類似体(Trombe, J. Bacteriol. 160(3):849-53, 1984)、ホスホノグルタミン酸類似体(Sturtz & Guillamot, Eur. J. Med. Chem.- Chim. Ther. 19(3):267-73, 1984)、ポリ(L-リジン)メトトレキセート抱合体(Rosowsky et al., J. Med. Chem. 27(7):888-93, 1984)、ジリジンおよびトリリジンメトトレキセート誘導体(Forsch & Rosowsky, J. Org. Chem. 49(7):1305-9, 1984)、7-ヒドロキシメトトレキセート(Fabre et al., Cancer Res. 43(10):4648-52, 1983)、ポリ-γ-グルタミルメトトレキセート類似体(Piper & Montgomery, Adv. Exp. Med. Biol., 163(Folyl Antifolyl Polyglutamates):95-100, 1983)、3',5'-ジクロロメトトレキセート(Rosowsky & Yu, J. Med. Chem. 26(10):1448-52, 1983)、ジアゾケトンおよびクロロメチルケトンメトトレキセート類似体(Gangjee et al., J. Pharm. Sci. 71(6):717-19, 1982)、10-プロパルギルアミノプテリンおよびアルキルメトトレキセート相同体(Piper et al., J. Med. Chem. 25(7):877-80, 1982)、メトトレキセートのレクチン誘導体(Lin et al., JNCI 66(3):523-8, 1981)、ポリグルタメートメトトレキセート誘導体(Galivan, MoI. Pharmacol. 17(1):105-10, 1980)、ハロゲン化されたメトトレキセート誘導体(Fox, JNCI 58(4):J955-8, 1977)、8-アルキル-7,8-ジヒドロ類似体(Chaykovsky et al., J. Med. Chem. 20(10):J1323-7、1977)、7-メチルメトトレキセート誘導体およびジクロロメトトレキセート(Rosowsky & Chen, J. Med. Chem. 17(12):J1308-11, 1974)、親油性メトトレキセート誘導体および3',5'-ジクロロメトトレキセート(Rosowsky, J. Med. Chem. 16(10):J1190-3, 1973)、デアザアメトプテリン類似体(Montgomery et al., Ann. N.Y. Acad. Sci. 186:J227-34、1971)、MX068(Pharma Japan, 1658:18, 1999)およびシステイン酸およびホモシステイン酸メトトレキセート類似体(EPA 0142220);
これらの化合物は、葉酸の抗代謝剤として働くと考えられる。]
[0034] 3.ポドフィロトキシン
一定の実施形態において、ポドフィロトキシンをピリミジン類似体の組み合わせに使用して、抗感染性カテーテルを提供してもよい。このタイプの例示的な化合物は、エトポシドまたはテニポシドを含み、以下の構造を有する:



ポドフィロトキシンのその他の代表例は、以下を含む:Cu(II)VP-16(エトポシド)複合体(Tawa et al., Bioorg. Med. Chem. 6(7):1003-1008, 1998)、ピロールカルボキシアミジノを有するエトポシド類似体(Ji et al., Bioorg. Med. Chem. Lett. 7(5):607-612, 1997)、4β-アミノエトポシド類似体(Hu, University of North Carolina Dissertation, 1992)、γ-ラクトン環修飾されたアリールアミノエトポシド類似体(Zhou et al., J. Med. Chem. 37(2):287-92, 1994)、N-グルコシルエトポシド類似体(Allevi et al., Tetrahedron Lett. 34(45):7313-16, 1993)、エトポシドA環類似体(Kadow et al., Bioorg. Med. Chem. Lett. 2(1):17-22, 1992)、4'-非ヒドロキシ-4'-メチルエトポシド(Saulnier et al., Bioorg. Med. Chem. Lett. 2(10):1213-18, 1992)、ペンジュラム環エトポシド類似体(Sinha et al., Eur. J. Cancer 26(5):590-3, 1990)およびE環デソキシエトポシド類似体(Saulnier et al., J. Med. Chem. 32(7):1418-20, 1989)。
これらの化合物は、トポイソメラーゼIl阻害剤および/またはDNA切断する薬剤として働くと考えられる。]
[0035] 4.カンプトセシン
一定の実施形態において、カンプトセシンまたはその類似体もしくは誘導体をピリミジンの組み合わせに使用して、抗感染性カテーテルを提供してもよい。カンプトセシンは、以下の一般的な構造を有する。



この構造において、Xは、典型的にはOであるが、その他の基、例えば、21-ラクタム誘導体の場合NHであることができる。R1は、典型的にはHまたはOHであるが、その他の基、例えば、末端ヒドロキシル化されたC1-3アルカンであってもよい。R2は、典型的にはHまたは(CH3)2NHCH2などのアミノ含有基であるが、その他の基、例えば、NO2、NH2、ハロゲン(例えば、米国特許5,552,156に開示したとおり)またはこれらの基を含むまたは短いアルカンであってもよい。R3は、典型的にはHまたはC2H5などの短いアルキルである。R4は、典型的にはHであるが、その他の基、例えば、R1を持つメチレンジオキシ基であってもよい。]
[0036] 例示的なカンプトセシン化合物は、トポテカン、イリノテカン(CPT-11)、9-アミノカンプトセシン、21-ラクタム-20(S)-カンプトセシン、10,11-メチレンジオキシカンプトセシン、SN-38、9-ニトロカンプトセシン、10-ヒドロキシカンプトセシンを含む。例示的な化合物は、以下の構造を有する:



カンプトセシンは、ここに示した5環を有する。Eで標識された環は、最大活性および最小毒性のために無処置でなければならない(カルボキシラート形態よりもむしろラクトン)。
カンプトセシンは、トポイソメラーゼI阻害剤および/またはDNA切断薬として機能すると考えられる。]
[0037] 5.ヒドロキシ尿素
一定の実施形態において、ヒドロキシ尿素をピリミジン類似体と組み合わせて使用して、抗感染性カテーテルを提供してもよい。ヒドロキシ尿素は、以下の一般的な構造を有する:



例えば、適切なヒドロキシ尿素は、米国特許第6,080,874号に開示されており、式中R1は、



であり:かつR2は、1-4炭素を有するアルキル基であり、かつR3は、H、アシル、メチル、エチルおよびメチルエーテルなどのこれらの混合物の1つである。]
[0038] その他の適切なヒドロキシ尿素は、例えば、米国特許第5,665,768号に開示されており、式中R1は、シクロアルケニル基、例えば、N-[3-[5-(4-フルオロフェニルチオ)-フリル]-2-シクロペンテン-1-イル]N-ヒドロキシ尿素であり;R2は、Hまたは1〜4炭素を有するアルキル基であり、かつR3は、Hであり;Xは、Hまたは陽イオンである。
その他の適切なヒドロキシ尿素は、例えば、米国特許第4,299,778号に開示されており、式中R1は、1つまたは複数のフッ素原子で置換されたフェニル基であり;R2は、シクロプロピル基である;およびR3およびXは、Hである。
その他の適切なヒドロキシ尿素は、例えば、米国特許第5,066,658号に開示されており、式中R2およびR3は、隣接する窒素形態とともに:



を形成し、
式中、mは、1または2であり、nは、0-2であり、かつYは、アルキル基である。
1つの態様において、ヒドロキシ尿素は、構造:



を有する。
これらの化合物は、DNA合成を阻害することによって機能すると考えられる。]
[0039] 6.白金複合体
一定の実施形態において、白金化合物をピリミジン類似体と組み合わせて使用して、抗感染性カテーテルを提供してもよい。一般に、適切な白金複合体は、Pt(II)またはPt(IV)でもよく、この基本構造:



を有してもよく、式中XおよびYは、サルフェート、ホスフェート、カルボキシラートおよびハロゲンなどの陰イオン放出基であり;R1およびR2は、アルキル、アミン、アミノアルキルであり、いずれもさらに置換されてもよく、かつ基礎的に不活性または架橋基である。Pt(II)複合体については、Z1およびZ2は、存在しない。Pt(IV)については、Z1およびZ2は、ハロゲン、ヒドロキシ、カルボキシラート、エステル、サルフェートまたはホスフェートなどの陰イオン性の基であってもよい。例えば、米国特許第4,588,831号および第4,250,189号を参照されたい。]
[0040] 適切な白金複合体は、複数のPt原子を含んでいてもよい。例えば、米国特許第5,409,915号および第5,380,897号を参照されたい。例えば、ビス白金およびトリ白金複合体のタイプ:]
[0041] 例示的な白金化合物は、以下の構造を有するシスプラチン、カルボプラチン、オキサリプラチンおよびミボプラチンである:]
[0042] その他の代表的な白金化合物は、以下を含む:(CPA)2Pt[DOLYM]および(DACH)Pt[DOLYM]シスプラチン(Choi et al., Arch. Pharmacal Res. 22(2):151-156, 1999)、シス-[PtCl2(4,7-H-5-メチル-7-オキソ]1,2,4[トリアゾロ[1 5-a]ピリミジン)2](Navarro et al., J. Med. Chem. 41(3):332-338, 1998)、[Pt(シス-1 ,4-DACH)(トランスCl2)(CBDCA)]・1/2MeOHシスプラチン(Shamsuddin et al., Inorg. Chem. 36(25):5969-5971, 1997)、4-ピリドキザートジアミンヒドロキシ白金(Tokunaga et al., Pharm. Sci. 3(7):353-356, 1997)、Pt(II)... Pt(II)(Pt2[NHCHN(C(CH2)(CH3))]4)(Navarro et al., Inorg. Chem. 35(26):7829-7835, 1996)、254-Sシスプラチン類似体(Koga et al., Neurol. Res. 78(3):244-247, 1996)、シスプラチン類似体を有するo-フェニレンジアミンリガンド(Koeckerbauer & Bednarski, J. Inorg. Biochem. 62(4):281-298, 1996)、トランス、シス-[Pt(OAc)2I2(エン)](Kratochwil et al., J. Med. Chem. 39(13):2499-2507, 1996)、シスプラチン類似体を有するエストロゲンの1,2-ジアリールエチレンジアミンリガンド(含硫アミノ酸およびグルタチオン)(Bednarski, J. Inorg. Biochem. 62(1):75, 1996)、シス-1,4-ジアミノシクロヘキサンシスプラチン類似体(Shamsuddin et al., J. Inorg. Biochem. 61(4):291-301, 1996)、シス-[Pt(NH3)(4-アミノテンプ-O){d(GpG)}]の5'配向異性体((Dunham & Lippard, J. Am. Chem. Soc. 117(43):10702-12, 1995)、キレートジアミンを有するシスプラチン類似体(Koeckerbauer & Bednarski, J. Pharm. Sci. 84(7):819-23, 1995)、1,2-ジアリールエチレンジアミンリガンドを有するシスプラチン類似体(Otto et al., J. Cancer Res. Clin. Oncol. 121(1):31-8, 1995)、(エチレンジアミン)白金(II)複合体(Pasini et al., J. Chem. Soc, Dalton Trans. 4:579-85, 1995)、CI-973シスプラチン類似体(Yang et al., Int. J. Oncol. 5(3):597-602, 1994)、シス-ジアミンジクロロ白金(II)およびその類似体シス-1,1-シクロブタンジカルボシラート(2R)-2-メチル-1,4-ブタンジアミン白金(II)およびシス-ジアミン(グリコラート)白金(Claycamp & Zimbrick, J. Inorg. Biochem. 26(4):257-67, 1986; Fan et al., Cancer Res. 48(11):3135-9, 1988; Heiger-Bernays et al., Biochemistry 29(36):8461-6, 1990; Kikkawa et al., J. Exp. Clin. Cancer Res. 72(4):233-40, 1993; Murray et al., Biochemistry 31 (47):11812-17, 1992; Takahashi et al., Cancer Chemother. Pharmacol. 33(1):31-5, 1993)、シス-アミン-シクロヘキシルアミン-ジクロロ白金(II)(Yoshida et al., Biochem. Pharmacol. 48(4):793-9, 1994)、ジェム-ジホスホナートシスプラチン類似体(FR 2683529)(メゾ-1,2-ビス(2,6-ジクロロ-4-ヒドロキシプレニル)エチレンジアミン)ジクロロ白金(II)(Bednarski et al., J. Med. Chem. 35(23):4479-85, 1992)、つなぎ留められたダンシル基を含むシスプラチン類似体(Hartwig et al., J. Am. Chem. Soc. 114(21):8292-3, 1992)、白金(II)ポリアミンSiegmann et al., Inorg. Met.-Containing Polym. Mater., (Proc. Am. Chem. Soc. Int. Symp.), 335-61, 1990)、シス-(3H)ジクロロ(エチレンジアミン)白金(II)(Eastman, Anal. Biochem. 197(2):311-15, 1991)、トランス-ジアミンジクロロ白金(II)およびシス-(Pt(NH3)2(N3-シトシン)Cl)(Bellon & Lippard, Biophys. Chem. 35(2-3): 179-88, 1990)、3H-シス-1,2-ジアミノシクロヘキサンマロナート白金(II)および3H-シス-1,2-ジアミノシクロヘキサンマロナート白金(II)(Oswald et al., Res. Commun. Chem. Pathol. Pharmacol. 64(1):41-58, 1989)、ジアミノカルボキシラート白金(EPA 296321)、トランス-(D,1)-1,2-ジアミノシクロヘキサン担体リガンドを有する白金類似体(Wyrick & Chaney, J. Labelled Compd. Radiopharm. 25(4):349-57, 1988)、アミノアルキルアミノアントラキノン由来シスプラチン類似体(Kitov et al., Eur. J. Med. Chem. 23(4):381-3, 1988)、スピロプラチン、カルボプラチン、イプロプラチンおよびJM40白金類似体(Schroyen et al., Eur. J. Cancer Clin. Oncol. 24(8):1309-12, 1988)、二ビデンタート3級ジアミン含有シスプラチン誘導体(Orbell et al., Inorg. Chim. Acta 152(2):125-34, 1988)、白金(II)、白金(IV)((Liu & Wang, Shandong Yike Daxue Xuebao 24(1):35-41, 1986)、シス-ジアミン、(1,1-シクロブタンジカルボキシラート-)白金(II)(カルボプラチン、JM8)およびエチレンジアミンマロナート白金(II)(JM40)(Begg et al., Radiother. Oncol. 9(2):157-65, 1987)JM8およびJM9シスプラチン類似体(Harstrick et al., Int. J. Androl. 10(1); 139-45, 1987)、(NPr4)2((PtCL4).シス-(PtCl2-(NH2Me)2))(Brammer et al., J. Chem. Soc、Chem. Commun. 6:443-5, 1987)、脂肪族トリカルボン酸白金複合体(EPA 185225)およびシス-ジクロロ(アミノ酸)(tert-ブチルアミン)白金(II)複合体(Pasini & Bersanetti, Inorg. Chim. Acta 107(4):259-67, 1985)。これらの化合物は、DNAに結合することによって機能する、すなわち、DNAのアルキル化剤として働くと考えられる。]
[0043] その他の二次抗感染剤
二次抗感染剤としての上記の化学療法学に加えて、また、その他の抗感染剤をピリミジン類似体と組み合わせて使用して、抗感染性カテーテルを提供してもよい。このような抗感染剤は、抗菌薬または抗真菌薬であってもよい。例示的な抗菌薬は、抗生物質(すなわち、内部で微生物を破壊する薬剤)、グラム陽性細菌に対して有効な薬剤、およびグラム陰性菌に対して有効な薬剤、消毒薬(すなわち、非生存物体上に見いだされる微生物を破壊する薬剤)ならびに防腐剤(すなわち、体の外面上の微生物を殺し、または増殖を阻害する薬剤)を含む。防腐剤は、殺菌薬(すなわち、微生物を破壊することができる薬剤)および静菌剤(すなわち、細菌増殖を予防し、または阻害することができる薬剤)を含む。]
[0044] ピリミジン類似体と組み合わせて使用してもよい抗感染剤は、以下を含むがこれらに限定されない:銀化合物(例えば、塩化銀、硝酸銀、酸化銀)、銀イオン、銀の粒子、金化合物(塩化金、オーラノフィンなど)、金イオン、金の粒子、ヨウ素、ポビドン/ヨウ素、クロルヘキシジン、2-p-スルファニリアニリノエタノール、4,4'-スルフィニルジアニリン、4-スルファニルアミドサリチル酸、アセジアスルホン、アセトスルフォン、アミカシン、アモキシシリン、アムホテリシンB、アンピシリン、アパルシリン、アピサイクリン、アプラマイシン、アルベカシン、アスポキシリン、アジダムフェニコール、アジスロマイシン、アズトレオナム、バシトラシン、バンベルマイシン、ビアペネム、ブロジモプリム、ブチロシン、カプレオマイシン、カルベニシリン、カルボマイシン、カルモナム、セファドロキシル、セファマンドール、セファトリジン、セフブペラゾン、セフクリジン、セフジニル、セフジトレン、セフェピム、セフェタメト、セフィキシム、セフメノキシム、セフミノクス、セフォジジム、セホニシド、セフォペラゾン、セホラニド、セフォタキシム、セフォテタン、セフォチアム、セフォゾプラン、セフピミゾール、セフピラミド、セフピロム、セフプロジル、セフロキサジン、セフタジジム、セフテラム、セフチブテン、セフトリアキソン、セフゾナム、セファレキシン、セファログリシン、セファロスポリンC、セフラジン、クロラムフェニコール、クロルテトラサイクリン、シプロフロキサシン、クラリスロマイシン、クリナフロキサシン、クリンダマイシン、クロモサイクリン、コリスチン、シクラシリン、ダプソン、デメクロサイクリン、ジアチモスルホン、ジベカシン、ジヒドロストレプトマイシン、ジリスロマイシン、ドキシサイクリン、エノキサシン、エンビオマイシン、エピシリン、エリスロマイシン、フロモキセフ、ホルチミシン、ゲンタマイシン、グルコスルホンソラスルホン、グラミシジンS、グラミシジン、グレパフロキサシン、グアメサイクリン、ヘタシリン、イミペネム、イセパマイシン、ジョサマイシン、カナマイシン、ロイコマイシン、リンコマイシン、ロメフロキサシン、ルセンソマイシン、リメサイクリン、メクロサイクリン、メロペネム、メタサイクリン、ミクロノマイシン、ミデカマイシン、ミノサイクリン、モキサラクタム、ムピロシン、ナジフロキサシン、ナタマイシン、ネオマイシン、ネチルマイシン、ノルフロキサシン、オレアンドマイシン、オキシテトラサイクリン、p-スルファニリルベンジルアミン、パニペネム、パロモマイシン、パズフロキサシン、ペニシリンN、ピパサイクリン、ピペミド酸、ポリミキシン、プリマイシン、キナシリン、リボスタマイシン、リファミド、リファンピン、リファマイシンSV、リファペンチン、リファキシミン、リストセチン、リチペネム、ロキタマイシン、ロリテトラサイクリン、ロサラマイシン、ロキシスロマイシン、サラゾスルファジミジン、サンサイクリン、シソマイシン、スパルフロキサシン、スペクチノマイシン、スピラマイシン、ストレプトマイシン、スクシスルホン、スルファクリソイジン、スルファロキシ酸、スルファミドクリソイジン、スルファニル酸、スルホキソン、タイコプラニン、テマフロキサシン、テモシリン、テトラサイクリン、テトロキソプリム、チアンフェニコール、チアゾールスルホン、チオストレプトン、チカルシリン、チゲモナム、トブラマイシン、トスフロキサシン、トリメトプリム、トロスペクトマイシン、トロバフロキサシン、ツベラクチノマイシン、バンコマイシン、アザセリン、カンジシジン、クロルフェネシン、デモスタチン、フィリピン、ファンギクロミン、メパルトリシン、ニスタチン、オリゴマイシン、シプロフロキサシン、ノルフロキサシン、オフロキサシン、ペフロキサシン、エノキサシン、ロソキサシン、アミフロキサシン、フレロキサシン、テマフロキサシン、ロメフロキサシン、ペリマイシンAまたはツベルシジン等。]
[0045] ピリミジン類似体は、グラム陰性菌の増殖と戦うことが知られている抗生物質の1つまたは複数とさらに組み合わせてもよい。グラム陰性菌に対して有用である抗生物質は、アモキシシリン、アンピシリン、アジスロマイシン、アズトレオナム、セフェピム、セフィキシム、セフトリアキソン、セファロスポリンC、クロラムフェニコール、シプロフロキサシン、クリンダマイシン、ドキシサイクリン、エリスロマイシン、イミペネム、メロペネム、リファンピン、スペクチノマイシン、ストレプトマイシン、テトラサイクリン、トブラマイシンおよびトリメトプリムを含む。
一定の実施形態において、ピリミジン類似体は、以下を含むがこれらに限定されない、1つまたは複数の殺菌剤と組み合わせてもよい:AgNO3(硝酸銀)、BAKCI(塩化ベンザルコニウム)BenthonCI(塩化ベンゼトニウム)、BenzChlPheno(ベンジル-p-クロロフェノール)、ブロノポール(2-ブロモ-2-ニトロ-1 ,3-プロパンジオール)、CetPyrCl(セチルピリジニウムクロライド)、クロルヘキシジン(1,1'-ヘキサメチレンビス[(p-クロロフェニル)ビグアナイド])、プロキセル(1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オン)、トリクロサン(5-クロロ-2-(2,4-ジクロロフェノキシ)フェノール)およびバントシル(ポリ(ヘキサメチレンビグアナイド)ハイドロクロライド)。
一定の実施形態において、ピリミジン類似体は、以下を含むがこれらに限定されない、1つまたは複数の抗生物質と組み合わせてもよい:バシトラシン、セファラスポリンC、硝酸ミコナゾール、硫酸ネオマイシン、ノルフロキサシン、ホスホマイシン、硫酸ポリミキシンBおよびリファンピン。]
[0046] 一定の実施形態において、ピリミジン類似体は、2つの殺菌剤の組み合わせ、2つの抗生物質の組み合わせまたは殺菌剤および抗生物質の組み合わせと組み合わせてもよい。このような組み合わせは、以下を含むがこれらに限定されない:AgNO3およびトリクロサン、ブロノポールおよびBAKCI、ブロノポールおよびHBAK(ヘパリンベンザルコニウム複合体)、ブロノポールおよびトリクロサン、ブロノポールおよびバントシル、ならびにトリクロサンおよびホスホマイシンの組み合わせ。
一定の実施形態において、ピリミジン類似体は、消毒薬と組み合わせてもよい。有用な消毒薬は、以下を含むがこれらに限定されない:エタノール、1-プロパノールおよびイソプロパノールなどのアルコール;グルタルアルデヒド、ホルムアルデヒド、ホルムアルデヒド放出剤、オルトフタルアルデヒドなどのアルデヒド;トリクロカルバン(TCC;3,4,4'-トリクロロカルバニィド)などのアニリド;クロルヘキシジン、ポリ(ヘキサメチレンビグアナイド)ハイドロクロライドなどのビグアナイド;2-ブロモ-2-ニトロ-1,3-プロパンジオールなどのブロノポール、プロパミジン(4,4-ジアミノジフェノキシプロパン)、ジブロモプロパミジン、(2,2-ドブロモ-4,4-ジアミジノジフェノキシプロパン)などのジアミジン、;次亜塩素酸ソーダ、二酸化塩素、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウムなどのハロゲン放出剤;硝酸銀、スルファジアジン銀などの銀化合物;過酸化水素、ペルオキシ酢酸などのペルオキシジェン;フェノール、o-フェニルフェノール、ベンジル-p-クロロフェノール、クロロクレゾールなどのフェノール;トリクロサン、ヘキサクロロフェンなどのビス-フェノール、および塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、臭化セチルピリジニウム、塩化セチルピリジニウムなどの四級化合物。
一定の実施形態において、ピリミジン類似体は、抗真菌薬と組み合わせてもよい。有用な抗真菌薬は、アンホテラシンB、ミカファンギン、カスポファンギン(カンシダス、MK-0991)、ミコナゾール、V-エキノカンジン、ニスタチン、フルコナゾール(ジフルカン)、ポサコナゾール、フルシトシン(アンコボン)、ラブコナゾール、グリセオフルビン、テルビナフィン、ハマイシン、ボリコナゾール(ブフェンド)、イトラコナゾール(スポラノクス)、ケトコナゾールを含むが、これらに限定されない。ピリミジン類似体と組み合わせて使用してもよい抗感染性薬剤のさらなる例は、四級アミンおよびその他の殺生物剤を含む。]
[0047] その他の二次薬剤
抗感染性カテーテルは、抗感染剤以外の活性な薬剤を含む。カテーテルの使用目的に応じて、さらなる活性薬剤が望ましいであろう。例えば、血栓症および血栓静脈炎は、血管カテーテルの移植に関連した一般的合併症である。従って、血管カテーテルは、ピリミジン類似体に加えて(二次抗感染剤の有無にかかわらず)、抗血栓薬剤、すなわち血栓症を治療し、または予防するために使用される薬剤を含んでいてもよい。抗血栓剤の例示的なクラスは、抗血栓薬、抗凝集薬、血栓溶解薬、抗凝血物質、抗血小板剤およびその他の抗血栓薬を含む。これらの薬剤は、単独または組み合わせて投与してもよい。
例示的実施形態において、抗血栓薬は、血栓溶解薬、すなわち血餅を溶解する薬剤である。血栓溶解薬は、例えば、以下を含む:ブランアーゼなどの酵素;プラスミノーゲン活性化因子;例えば、t-PA(アルテプラーゼ、アクチバーゼ)、レテプラーゼ(レタバーゼ)、テネクテプラーゼ(TNKアーゼ)、アニストレプラーゼ(エミナーゼ)、プラミン、ストレプトキナーゼ(カビキナーゼ、ストレプターゼ、)単鎖ウロキナーゼ、ウロキナーゼ(アボキナーゼ)、およびサルプラーゼ;ならびにセリンエンドペプチダーゼ、例えば、アンクロッド、ドロトレコギンα/タンパク質Cおよびフィブリノライシン。]
[0048] その他の例示的実施形態において、抗血栓薬は、抗凝血物質、すなわち凝固を防止する薬剤である。抗凝血物質は、例えば、ビタミンKアンタゴニスト、ヘパリン、ヘパリン誘導体、ヘパリン関連化合物および直接のトロンビン阻害剤を含む。
ビタミンKアンタゴニストの例は、アセノクマロール、クロリンジオン、クマテトラリル、ジクマロール(ジクマロール)、ジフェナジオン、エチルビスクムアセテート、フェンプロクーモン、フェニンジオン、チオクロマロールおよびワルファリン(クマジン)を含む。
ヘパリン、ヘパリンの誘導体物質および関連化合物は、ヘパリン群と言ってもよい。ヘパリン群薬剤の例は、抗トロンビンIII、ダナパロイド、ヘパリン、スロデキシドおよび低分子量ヘパリン(LMWH)、例えば、ベミパリン、ダルテパリン、エノキサパリン、ナドロパリン、パルナパリン、レビパリンおよびチンザパリンを含む。関連した薬剤は、抗トロンビンに結合するヘパリンにおける5糖(五糖)で構成される合成糖である、フォンダパリナックスである。
その他のヘパリン関連化合物は、4級アンモニウム化合物、例えば、塩化ベンザルコニウム、トリドデシルメチルアンモニウムクロライド、セチルピリジニウムクロライド、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムクロライド、ベンジルセチルジメチルアンモニウムクロライドと反応するヘパリンを含む。例えば、Whitbourneらに対して発行された米国特許第5,525,348号および5,069,899号を参照され、これはこれらの全体が参照として本明細書に組み入れられる。]
[0049] 直接のトロンビン阻害剤の例は、アルガトロバン、ビバリルジン、ダビガトラン、デシルジン、ヒルジン、組み換えヒルジン、レピルジン、メラガトランおよびキシメラガトラン(EXANTA(登録商標))を含む。
その他の例示的実施形態において、抗血栓薬は、抗血小板剤、すなわち血小板凝集を減少させ、血栓形成を阻害する薬剤である。抗血小板剤の例は、以下を含む:シクロオキシゲナーゼ阻害薬(セレコキシブなど)、アセチルサリチル酸(アスピリン)、アデノシン二リン酸(ADP)受容体阻害剤、クロピドグレル(プラビックス)、チクロピジン(チクリド)、ホスホジエステラーゼ阻害剤、シロスタゾール(プレタール)、アデノシン再取り込み阻害剤、エポプロステロールおよび類似体などのプロスタサイクリンおよびジピリダモール(ペルサンチン)、デキストラン、スルフィンピラゾン(アンツラン)、ならびにアブシキシマブ(レオプロ)などのモノクローナル抗体およびマウス-ヒトキメラ抗体、エプチフィバチド(インテグリリン)などの合成ペプチドおよびチロフィバン(Aggrastat(アグラスタット))などの合成非ペプチドを含む糖タンパク質IIb/IIIa阻害剤。その他の例は、アロキシプリン、ジタゾール、カルバサラートカルシウム、クロリクロメン、インドブフェン、ピコタミド、プラスグレル、トリフサル、ならびにプロスタグランジン類似体、例えば、ベラプロスト、プロスタサイクリン、イロプロストおよびトレプロスチニルを含む。
その他の抗血栓剤の例は、デフィブロチド、デルマタン硫酸、リバロキサバン、アミノカプロン酸、シラスタゲル、バピプロスト、アンギオペプチン、トロンボキサン阻害剤抗トロンビンおよび合成抗トロンビン剤を含む。]
[0050] 一定の実施形態において、抗炎症薬が、本明細書に提供される抗感染性カテーテルに含まれてもよい。例示的な抗炎症薬は、デキサメサゾン、コルチゾン、フルドロコルチゾン、プレドニゾン、プレドニゾロン、6α-メチルプレドニゾロン、トリアムシノロン、ベタメタゾンおよびアスピリンを含む。
一定の実施形態において、免疫調節薬が、本明細書に提供される抗感染性カテーテルに含まれてもよい。例示的な免疫調節薬は、ラパマイシン、エベロリムス、ABT-578、アザチオプリンアジスロマイシンを含み、タクロリムスおよびその誘導体(例えば、EP 0184162B1および米国特許第6,258,823号に記述されるもの)を含むラパマイシンの類似体、ならびにエベロリムスおよびその誘導体(例えば、米国特許第5,665,772)を含む。
一定の実施形態において、効線維薬が、本明細書に提供される抗感染性カテーテルに含まれてもよい。例示的な抗線維薬は、パクリタキセル、ドセタキソール、ラパマイシン、エベロリムス、タクロリムス、エポシロンAまたはB、ディスコデルモライド、重水(D2O)、ヘキシレングリコール、ツベルシジン、LY290181、フッ化アルミニウム、エチレングリコールビス-(サクシニミジルサクシナート)、グリシンエチルエステル、カムポテシンまたはこれらの組み合わせを含む。抗線維薬のさらなる例は、米国特許出願公開番号20050208095およびPCT出願公開番号WO 2006/135479において見いだされるであろう。これらの刊行物における抗線維薬に関連した節は、参照により本明細書に援用される。]
[0051] 抗感染性組成物
もう1つの態様において、本発明は、ポリウレタン、セルロースまたはセルロース由来重合体、およびカテーテルに関連した感染を減少させ、または阻害するのに有効な濃度にてコーティングで存在するピリミジン類似体を含むカテーテルに適用し、または組み込む(例えば、コーティングする)ための抗感染性組成物を提供する。
本明細書に提供される組成物(例えば、コーティング組成物)は、5-FUおよび/またはフロクスウリジンなどのピリミジン類似体の有効量を、カテーテルに適用し、または組み込む(例えば、コートする)ことができる。加えて、組成物中の重合体は、持続された期間にわたって有効濃度にてカテーテル上の組成物(例えば、コーティングの形態のもの)からのピリミジン類似体の放出を可能にする。さらに、本明細書に提供される組成物(例えば、コーティング組成物)は、以下の望ましい特色の1つまたは複数を持つカテーテル上にコーティングを形成するなど、適用しても、または組み込んでもよい:(1)それが使用中であるときにカテーテルに対する強力な接着(例えば、患者において挿入後);(2)滅菌および患者へのカテーテルの移植後に劣化しないままである優れた柔軟性および弾性;(3)優れた均一性;(4)有意に生物浸食ではなく、数日、数週または数カ月の期間にわたってピリミジン類似体の放出を持続することができ、かつコーティング分解生成物に対する患者の反応を最小にすること;および(5)ピリミジン類似体の濃度および抗感染活性の期間のより優れた制御を可能にする、組成物におけるポリウレタン対セルロースまたはセルロース由来重合体の種々の比を使用することによる薬物溶出速度の簡単な制御。]
[0052] 一定の実施形態において、本明細書に提供される組成物(例えば、コーティング組成物)は、全体の薬物投薬量、薬物溶出動態および抗菌効力のために開発し、かつ最適化した。これらは、コーティング厚、物理的特性(例えば、柔軟性)、コーティング品質(例えば、接着およびコーティング均一性)および薬物放出動態のバランスをとるように改変されている。これらの性状に影響を及ぼすコーティング組成物のパラメーターは、互いのコーティング重合体の比、総重合体に対する薬物の比、コーティングにおける固体のパーセント、溶媒の選択および相対量、ならびにコーティング溶液の粘性の比を含む。一般に、薬物/重合体比の変化は、カテーテルから溶出される薬物の速度および量に影響を及ぼし得る。コーティング組成物における薬物対重合体比を増やすと、典型的には薬物溶出の速度を増加させる。しかし、薬物投薬量が高すぎる場合、コーティングからの薬物の放出により、空隙を生じて、コーティングの完全性を破壊し得る。一定の実施形態において、全固形物(および粘性および皮膜厚さ)は、より高用量の薬物(例えば、5-FU)を達成するために増加されるが、一方で、一定のレベル以下の薬物対重合体比(例えば、約40%、30%、25%、20%、15%または10%)を保持する。]
[0053] 「ポリウレタン」とは、カルバメート基(-NHCO2)を含む分子の主鎖を有する鎖状ポリマーをいう。これらの基は、ジイソシアナート(2つの-NCO基を含む化合物)またはポリイソシアネート(2つを超える-NCOを含む化合物基)とジオール(2つの-OH基を持つ化合物)またはポリオール(2つを超える-OH基を含む化合物)との間にの化学反応を介して生成する。
本願において有用なポリウレタンを形成するために使用してもよいジイソシアナートおよびポリイソシアネートは、ジフェニルメタンジイソシアナート(MDI)もしくはトルエンジイソシアナート(TDI)などの芳香族、またはヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)もしくはイソホロンジイソシアネート(IPDI)などの脂肪族であることができる。芳香族ジイソシアネートまたは芳香族ポリイソシアネートでできているポリウレタンは、「芳香族ポリウレタン」と呼ばれる。同様に、脂肪族ジイソシアネートまたは脂肪族ポリイソシアネートでできているポリウレタンは、「脂肪族ポリウレタン」と呼ばれる。
本願において有用なポリウレタンを作製するために使用してもよいさらなる例示的なジイソシアナートおよびポリイソシアネートは、高分子量イソシアネート(PMDI)、1,5-ナフタレンジイソシアナート、バイオトリレンジイソシアナート、2,4-ジイソシアン酸トリレンおよびその位置異性、4,4'-ジフェニルメタンジイソシアナートおよびその位置異性、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、1,5-ナフィレンジイソシアナート、2、3および4つ以上のイソシアナート基を持つ分子の混合物であるオリメリック(olymeric)ジフェニルメタンジイソシアナートを含むが、これらに限定されない。ポリイソシアネートのさらなる例は、Encyclopedia of Polymer Science and Technology, Mark et al., 1969において見いだされることができ、参照により本明細書に援用される。]
[0054] 本明細書に提供されるコーティング組成物におけるポリウレタンを作製するために使用してもよいポリオールは、ポリエステルポリオールであってもよい。これらは、エチレングリコールまたはジプロピレングリコールなどのグリコールと、アジピン酸などの、二酸のポリエステル化によって形成される。ポリエステルポリオールで形成されたポリウレタンは、「ポリ(エステルウレタン)」と呼ばれる。
また、ポリエーテルポリオールは、本明細書に提供されるコーティング組成物におけるポリウレタンを作製するために使用してもよい。ポリエーテルポリオールは、ヒドロキシルまたはアミン含有イニシエータに対するプロピレンオキシドまたはエチレンオキシドのフリーラジカル付加によって形成される。ポリウレタンを形成するために使用してもよい例示的なポリエーテルポリオールは、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールおよびポリテトラメチレングリコールを含む。ポリエーテルポリオールで形成されたポリウレタンは、「ポリ(エーテルウレタン)」と呼ばれる。
また、本明細書に提供されるコーティング組成物におけるポリウレタンを作製するために使用してもよいポリオールは、ヒドロキシル基で終結したポリカーボネートであってもよい。生じるポリウレタンは、「ポリ(カーボネートウレタン))」と呼ばれる。本明細書に提供されるコーティング組成物に含まれてもよい例示的なポリ(カルボナートウレタン)は、CHRONOFLEX(登録商標)AL(脂肪族)、CHRONOFLEX(登録商標)AR(芳香族)、CHRONOFLEX(登録商標)C(芳香族)、ならびにBIONATE(登録商標)(芳香族)8OA、9OA、55Dおよび75Dを含む。
また、本明細書に提供されるコーティング組成物におけるポリウレタンを作製するために使用してもよいポリオールは、ジアミンおよびイソシアネートを含んでいてもよい。生じるポリウレタンは、尿素結合を含む。]
[0055] 組成物(例えば、コーティング組成物)に存在するポリウレタンは、カテーテルに対して柔軟性および接着性を提供する。加えて、ポリウレタンは、高分子構造に含まれる親水基の数に応じて、多少親水性であってもよい。本明細書に提供されるコーティング組成物に含まれるポリウレタンは、水不溶性、柔軟、およびセルロースまたはセルロース由来重合体に適合性であり、ピリミジン類似体は、またコーティング組成物にも存在する。
上記のように、本明細書に提供される組成物(例えば、コーティング組成物)は、またセルロースまたはセルロース由来重合体を含む。「セルロース」とは、グルコース単位で構成されている炭水化物((C6H10O5)n)をいう。セルロースエステルなどの「セルロース由来重合体」とは、(不溶性水である)セルロースの化学的に変化させた形態をいう。酢酸セルロース、セルロースアセテートプロピオネート、酢酸酪酸セルロース、酢酸フタル酸セルロース、キサントゲン酸セルロースおよびニトロセルロース(また「ニトロセルロース」と呼ばれる)などの種々のタイプのセルロースエステルを、本明細書に提供されるコーティング組成物に使用してもよい。
一定のセルロースエステル(例えば、ニトロセルロース)は、特にピリミジン類似体(例えば、5-FU)と適合性である。セルロースエステルは、コーティングに対して非粘着性および凝集性を与えることができ、疎水性の、水不溶性重合体として、セルロースエステルは、非常に耐水性であり得る。さらにまた、構造は、セルロースエステルに捕捉される活性薬剤に提供される高い安定化の程度に寄与する。ニトロセルロースの構造を下記に示してある:]
[0056] 一定の実施形態において、セルロースエステルは、ニトロセルロースであってもよい。ニトロセルロースにおける窒素含有量は、変更することができる。ニトロセルロース(窒素含有量=11.8〜12.2%)は、好ましくは本発明に使用されるが、より低い硝酸濃度(例えば、11.3〜11.8%または10.8〜11.3%)を有する重合体の等級を使用することもできる。ニトロセルロースは、高粘性(例えば、600〜1000”;60〜80”;15〜20”;5〜6”)から中程度の粘性(例えば、1/2”;3/8”;1/4”;30〜35cps)、低粘性(例えば、18〜25cpsまたは10〜15cps)までの範囲の粘性で利用できる。これらの組成物に使用されるコーティング固体と組み合わせるときに、3.5、0.5または0.25”などより低い粘性等級を使用して、好ましい流動特性を提供することができる。あるいは、より高い、またはより低い粘性等級を使用することができる。本発明の実施に使用するための好ましい固体濃度にて、カテーテルのコーティングを技術的に難しくしてしまうであろう、より高い粘性等級をこのような高粘性のコーティング溶液を製造することができる。引張力、伸長性、柔軟性および軟化点などの物理的特性は、粘性に関連がある。次に、粘性は、重合体の分子量に依存的であり、かつ、より低分子量種で、特に0.25秒等級以下で減少し得る。]
[0057] ニトロセルロース重合体の代表例は、Dow Wolff Cellulosics製の等級A、AMおよびEニトロセルロース、Darwin Chemical製のNCC-H130、NCC-H60、NCC-H3040、NCC-H1520、NCC-H0506、NCC-HM005、NCC-H0025、NCC-M0025およびNCC-H0062Lニトロセルロース、H4、H7、H9、H12、H15、H22.5、H24、H27、H28、H30およびH33などのエステル可溶性型、ならびにHagedorn製のAH15、AH22、AH25、AH27およびAH28などのアルコール可溶性型、Shandong Zhiqiang Group Co.製のL、HおよびM型のニトロセルロース、ならびにSherman Chemicals Ltd製の種々のタイプのニトロセルロースを含む。また、ニトロセルロース重合体は、多くのその他の製造業者および提供者から入手可能である。
ピリミジン類似体と組み合わせてもよいセルロースエステルのさらなる例は、酢酸セルロース、セルロースアセテートプロピオネート、酢酸酪酸セルロース、酢酸フタル酸セルロースおよびキサントゲン酸セルロースを含む。
上述のとおり、組成物(例えば、コーティング組成物)は、セルロースまたはセルロース由来重合体に加えて、ポリウレタンを含む。ポリウレタンおよびセルロースまたはセルロース由来重合体の存在は、組成物におけるピリミジン類似体の投薬量または溶出の制御を容易にする。本明細書に提供される組成物におけるセルロースまたはセルロース由来重合体は、典型的には疎水性であるが、上で議論したように、組成物におけるポリウレタンは、その構造に応じて多少親水性であってもよい。コーティング組成物における親水性対疎水性の成分の比は、カテーテル上の組成物(例えば、コーティングの形態のもの)の最終的性質および溶出特性に影響を及ぼす重要なパラメーターである。]
[0058] 例えば、5-FUなどのほんのわずかに水溶性のピリミジン類似体を送達するためには、水不溶性薬物を送達するのと比較して、より高い疎水性セルロースまたはセルロース由来重合体の比(すなわち、より低いポリウレタン対セルロースまたはセルロース由来重合体の比)が必要とされるであろう。このようなコーティングを持つカテーテルが持続された期間の間その抗感染性活性を維持することが意図される場合、疎水性セルロースまたはセルロース由来重合体の比がより高いと、ほんのわずかに水溶性のピリミジン類似体(すなわち、5-FU)があまりに急速に組成物(例えば、コーティングの形態のもの)から放出されるのを妨げる。従って、ポリウレタン対セルロースまたはセルロース由来重合体の質量比は、ポリウレタンの疎水性、ピリミジン類似体の親水性、コーティング組成物に存在するピリミジン類似体の量(例えば、総重合体に対するピリミジンの比率)および組成物を含むカテーテルがその抗感染性活性を有することが意図される期間などの種々の要因を考慮することによって最適化され得る。]
[0059] 一定の実施形態において、質量は、組成物(例えば、コーティング組成物)におけるポリウレタン(例えば、ポリ(カーボネートウレタン))対セルロースまたはセルロース由来重合体(例えば、ニトロセルロース)の比は、約1:10〜約2:1の範囲、1:9〜1:1、1:8〜1:1、1:7〜1:1、1:6〜1:1、1:5〜1:1、1:4〜1:1、1;3〜1:1、1:2〜1:1、1:9〜1:2、1:8〜1:2、1:7〜1:2、1:6〜1:2、1:5〜1:2、1:4〜1:2、1:3〜1:2、1:9〜1:3、1:8〜1:3、1:7〜1:3、1:6〜1:3、1:5〜1:3、1:4〜1:3、1:9〜1:4、1:8〜1:4、1:7〜1:4、1:6〜1:4、1:5〜1:4、1:9〜1:5、1:8〜1:5、1:7〜1:5、1:6〜1:5、1:9〜1:6、1:8〜1:6、1:7〜1:6、1:9〜1:7、1:8〜1:7または1:9〜1:8などである。一定の実施形態において、組成物(例えば、コーティング組成物)におけるポリウレタン(例えば、ポリ(カーボネートウレタン))対セルロースまたはセルロース由来重合体(例えば、ニトロセルロース)質量比は、約2:1、1:1、1:2、1:3、1:4、1:5、1:6、1:7、1:8、1:9または1:10である。
一定の実施形態において、組成物(例えば、コーティング組成物)は、疎水性を改変し、溶出を制御し、および柔軟性を改善するためなどの一定の望ましい物理的特性を与えるために、その他の重合体を含んでいてもよい。例示的なさらなる重合体は、ヒドロキシエチルメタクリラート、アクリルHEMA(ポリヒドロキシエチルメタクリラート/メチルメタクリラート)共重合体、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコールおよびポリエチレンオキシドを含むが、これらに限定されない。]
[0060] 本明細書に提供される組成物(例えば、コーティング組成物)は、ピリミジン類似体を、組成物を含むカテーテルに関連した感染を減少させ、または阻害するのに有効な濃度にて含む。上記のもの(例えば、5-FU)を含む、抗感染性活性を持つ任意のピリミジン類似体をコーティング組成物に使用してもよい。
「感染を減少させ、または阻害するのに有効な濃度」とは、組成物がカテーテル上に適用され、または組み込まれた(例えば、コートされた)ときに、同じカテーテルであるが、そのコーティングにおけるピリミジン類似体のないカテーテルに関連した感染と比較して、患者に挿入されたときに、統計学的にカテーテルに関連した感染を著しく減少させ、または阻害するために十分な量で、ピリミジン類似体が存在し、または放出されるコーティング組成物におけるピリミジン類似体の濃度をいう。有効濃度は、カテーテルの挿入の時間から1カ月以上まで維持することができる。コートされていないカテーテル(例えば、CVC)のための交換間隔は、典型的には、カテーテルに関連する感染の発生を最小にするために約3〜5日であるが、一定の実施形態において、本カテーテルは、少なくとも30日環感染を減少させ、または阻害するのに有効な濃度を提供することができ、従って、カテーテルのためにの交換間隔が著しく延長し、またはなくなりさえする。
「カテーテルに関連した感染」または「カテーテルに関連した感染」(CRI)とは、患者へのカテーテルの挿入によって直接または間接的に生じる感染をいう。これは、カテーテルに対する局所感染(例えば、汚染によるカテーテルの外面の、カテーテル内腔の表面内の、またはカテーテルハブの細菌コロニー形成)およびカテーテル上の感染から生じた全身感染を含む。細菌によるコロニー形成の減少は、また移植されたカテーテル上のバイオフィルム形成を減少させ得るし、これらがさらなる感染のための貯蔵所として働く可能性が低くなる。]
[0061] 本明細書に提供される組成物(例えば、コーティング組成物)に含まれるピリミジン類似体の量は、類似体の抗感染活性、組成物における重合体成分(例えば、特定のポリウレタンおよびセルロースまたは特定のセルロース由来重合体)、ポリウレタン対セルロースまたはセルロース由来重合体の質量比および組成物を含む(例えば、でコートされた)カテーテルの使用目的などの種々の要因に依存し得る。量は、ピリミジン類似体が、カテーテルに関連した感染を減少させ、または阻害するのに有効な濃度で、少なくとも1、2、3、4、5、6、7、8、9、10日間または少なくとも2、3、4、5、6、7、8、9、または10週間などの意図された期間、カテーテルから放出されるために十分であるべきである。
一定の実施形態において、組成物(例えば、コーティング組成物)におけるピリミジン類似体(例えば、5-FU)対ポリウレタン(例えば、ポリ(カーボネートウレタン))およびセルロースまたはセルロース由来重合体(例えば、ニトロセルロース)の合計の質量比は、3%〜30%、4%〜20%、5%〜25%、10%〜20%、15%〜19%または10%〜19%あるいは約10%、15%または20%など、2%〜40%の範囲である。一定の実施形態において、コーティングにおけるピリミジン類似体(例えば、5-FU)対ポリウレタンおよびセルロースまたはセルロース由来重合体の合計の質量比は、20%以下である。
一定の実施形態において、組成物(例えば、コーティング組成物)は、ポリ(カーボネートウレタン)、ニトロセルロースおよび5-FUを含み、ポリ(カルボナートウレタン)対ニトロセルロースの質量比は、1:2〜1:4(例えば、約1:3)の範囲であり、かつ5-FU対ポリ(カーボネートウレタン)およびニトロセルロースの合計の質量比は、20%(例えば、約15%)以下である。]
[0062] 一定の実施形態において、組成物(例えば、コーティング組成物)は、以下の成分の1つまたは複数をさらに含む:セルロースまたはセルロース由来重合体のための溶媒、ポリウレタンのための溶媒、および膨潤剤。セルロースまたはセルロース由来重合体のための例示的な溶媒は、当該技術分野において公知であり、メチルエチルケトン(MEK)などのケトンを含む。ポリウレタンのための例示的な溶媒は、また当該技術分野において公知であり、ジメチルアセトアミド(DMAC)などのアミド、N-メチルピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、テトラヒドロフラン(THF)、トルエン、シクロヘキサノンおよび2-メチルペンタノン(MIEK)を含む。また、イソプロピルアルコール、エタノール、n-ブチルアルコールなどの少量の共溶媒を、ニトロセルロースの処理を改善し、およびコーティング溶液におけるピリミジン類似体の溶解度を改善するために使用してもよい。
「膨潤剤」とは、カテーテルの基体を膨潤する能力を有し、これにより組成物(例えば、コーティング組成物)の一部が表面から基体表面に浸透し、接着を改善することができる薬剤である。膨潤剤の選択は、基体の組成に依存し、一般にカテーテル基体の溶解を回避するように選ばれるべきである。このような薬剤は、当該技術分野において周知であり例えば、テトラヒドロフラン(THF)などのエーテル、DMAC、NMP、トルエンおよびアルコールを含む。ポリウレタン基体の膨張は、これらの溶媒のいずれかを使用して達成してもよい。]
[0063] 一定の実施形態において、組成物(例えば、コーティング組成物)は、ポリ(カーボネートウレタン)、ニトロセルロース、5-FUおよび溶媒または溶媒(例えば、DMAC、MEKおよびTHF)の混合物を含む。溶媒または溶媒混合物は、ピリミジン類似体および製剤の重合体成分の両方を溶解することができ、基体に対して適切に接着するコーティングを生じる。このような実施形態の一定の例示的な組成物において、ポリ(カーボネートウレタン)対ニトロセルロースの質量比は、1:2〜1:4(例えば、約1:3)の範囲であり、かつ5-FU対ポリ(カルボナートウレタン)およびニトロセルロースの合計の質量比は、5%〜25%(例えば、約15%〜約20%)の範囲である。上記の実施形態の同じまたは異なる例示的な組成物において、コーティング組成物におけるポリ(カルボナートウレタン)、ニトロセルロースおよび5-FUの総質量パーセントは、2%〜20%、例えば、2%〜4%または4%〜10%、約5%、約6%、約7%もしくは約8%であってもよい。
一定の実施形態において、本明細書に提供される組成物(例えば、コーティング組成物)は、1つ以上のさらなる抗感染剤またはその他の活性薬剤をさらに含んでいてもよい。抗感染剤は、ピリミジン類似体に加えて、抗感染活性薬、抗生物質および抗真菌薬とともにその他の化学療法を含む。その他の活性薬剤は、抗血小板剤、抗炎症薬、免疫調節薬および抗線維薬などの抗血栓薬剤を含む。さらなる抗感染剤およびその他の活性薬剤の例は、上記されている。
一定の実施形態において、本明細書に提供される組成物(例えば、コーティング組成物)は、柔軟性を増加させる可塑剤(例えば、グリセロールおよびトリエチルシトレート)、色素などの着色剤、潤滑性を改善するためのヒアルロン酸またはPVP、コーティングの生体適合性または血液適合性を増強するためのヘパリンなどの、一定の望ましい性状を与えることができる種々の薬剤をさらに含んでいてもよい。]
[0064] 例示的な組成物(例えば、例示的なコーティング組成物)を下記に提供してあり、割合は、質量パーセントであり、かつ溶媒または溶媒混合物の適切な量は、5-FU、ポリウレタン、例えば、(ポリ(カルボナートウレタン)およびセルロースエステル(例えば、ニトロセルロース)および溶媒または溶媒の混合物の総質量パーセントが100%であるように、それぞれの組成物に含まれる。このような組成物は、以下を含む:5-FU-約0.5%、ポリウレタン-約3%、セルロースエステル-約2%;5-FU-約0.5%、ポリウレタン-約2.5%、セルロースエステル-約2.5%;5-FU-約0.5%、ポリウレタン-約2%、セルロースエステル-約3%;5-FU-約0.5%、ポリウレタン-約1.5%、セルロースエステル-約3.5%;5-FU-約0.5%、ポリウレタン-約1%、セルロースエステル-約4%;および5-FU-約0.5%、ポリウレタン-約0.5%、セルロースエステル-約4.5%。
さらなる例示的なコーティング組成物は、以下を含む:5-FU-約1%、ポリウレタン-約3%、セルロースエステル-約1.5%;5-FU-約1%、ポリウレタン-約2.5%、セルロースエステル-約2%;5-FU-約1%、ポリウレタン-約2%、セルロースエステル-約2.5%;5-FU-約1%、ポリウレタン-約1.5%、セルロースエステル-約3%;5-FU-約1%、ポリウレタン-約1%、セルロースエステル-約3.5%;および5-FU-約1%、ポリウレタン-約0.5%、セルロースエステル-約4%。
さらなる例示的なコーティング組成物は、以下を含む:5-FU-約1.5%、ポリウレタン-約2.5%、セルロースエステル-約1.5%;5-FU-約1.5%、ポリウレタン-約2%、セルロースエステル-約2%;5-FU-約1.5%、ポリウレタン-約1.5%、セルロースエステル-約2.5%;5-FU-約2.5%、ポリウレタン-約1%、セルロースエステル-約3%;および5-FU-約1.5%、ポリウレタン-約0.5%、セルロースエステル-約3.5%。]
[0065] さらなる例示的なコーティング組成物は、以下を含む:5-FU-約0.5%、ポリウレタン-約5%、セルロースエステル-約2.5%;5-FU-約0.5%、ポリウレタン-約4.5%、セルロースエステル-約3%;5-FU-約0.5%、ポリウレタン-約4%、セルロースエステル-約3.5%;5-FU-約0.5%、ポリウレタン-約3.5%、セルロースエステル-約4%;5-FU-約0.5%、ポリウレタン-約3%、セルロースエステル-約4.5%;5-FU-約0.5%、ポリウレタン-約2.5%、セルロースエステル-約5%;5-FU-約0.5%、ポリウレタン-約2%、セルロースエステル-約5.5%;5-FU-約0.5%、ポリウレタン-約1.5%、セルロースエステル-約6%;および5-FU-約0.5%、ポリウレタン-約1%、セルロースエステル-約6.5%。
さらなる例示的なコーティング組成物は、以下を含む:5-FU-約1%、ポリウレタン-約4.5%、セルロースエステル-約2.5%;5-FU-約1%、ポリウレタン-約4%、セルロースエステル-約3%;5-FU-約1%、ポリウレタン-約3.5%、セルロースエステル-約3.5%;5-FU-約1%、ポリウレタン-約3%、セルロースエステル-約4%;5-FU-約1%、ポリウレタン-約2.5%、セルロースエステル-約4.5%;5-FU-約1%、ポリウレタン-約2%、セルロースエステル-約5%;5-FU-約1%、ポリウレタン-約1.5%、セルロースエステル-約5.5%;および5-FU-約1%、ポリウレタン-約1%、セルロースエステル-約6%。
さらなる例示的なコーティング組成物は、以下を含む:5-FU-約1.5%、ポリウレタン-約4%、セルロースエステル-約2.5%;5-FU-約1.5%、ポリウレタン-約3.5%、セルロースエステル-約3%;5-FU-約1.5%、ポリウレタン-約3%、セルロースエステル-約3.5%;5-FU-約1.5%、ポリウレタン-約2.5%、セルロースエステル-約4%;5-FU-約1.5%、ポリウレタン-約2%、セルロースエステル-約4.5%;5-FU-約1.5%、ポリウレタン-約1.5%、セルロースエステル-約5%;および5-FU-約1.5%、ポリウレタン-約1%、セルロースエステル-約5.5%。]
[0066] さらなる例示的なコーティング組成物は、以下を含む:5-FU-約2%、ポリウレタン-約4%、セルロースエステル-約2%;5-FU-約2%、ポリウレタン-約3.5%、セルロースエステル-約2.5%;5-FU-約2%、ポリウレタン-約3%、セルロースエステル-約3%;5-FU-約2%、ポリウレタン-約2.5%、セルロースエステル-約3.5%;5-FU-約1.5%、ポリウレタン-約2%、セルロースエステル-約4%;5-FU-約2%、ポリウレタン-約1.5%、セルロースエステル-約4.5%;および5-FU-約2%、ポリウレタン-約1%、セルロースエステル-約5%。
さらなる例示的なコーティング組成物は、以下を含む:5-FU-約0.5%、ポリウレタン-約6.5%、セルロースエステル-約3%;5-FU-約0.5%、ポリウレタン-約6%、セルロースエステル-約3.5%;5-FU-約0.5%、ポリウレタン-約5.5%、セルロースエステル-約4%;5-FU-約0.5%、ポリウレタン-約5%、セルロースエステル-約4.5%;5-FU-約0.5%、ポリウレタン-約4.5%、セルロースエステル-約5%;5-FU-約0.5%、ポリウレタン-約4%、セルロースエステル-約5.5%;5-FU-約0.5%、ポリウレタン-約3.5%、セルロースエステル-約6%;5-FU-約0.5%、ポリウレタン-約3%、セルロースエステル-約6.5%;5-FU-約0.5%、ポリウレタン-約2.5%、セルロースエステル-約7%;5-FU-約0.5%、ポリウレタン-約2%、セルロースエステル-約7.5%;および5-FU-約0.5%、ポリウレタン-約1.5%、セルロースエステル-約8%。
さらなる例示的なコーティング組成物は、以下を含む:5-FU-約1%、ポリウレタン-約6%、セルロースエステル-約3%;5-FU-約1%、ポリウレタン-約5.5%、セルロースエステルの-約3.5%;5-FU-約1%、ポリウレタン-約5%、セルロースエステル-約4%;5-FU-約1%、ポリウレタン-約4.5%、セルロースエステル-約4.5%;5-FU-約1%、ポリウレタン-約4%、セルロースエステル-約5%;5-FU-約1%、ポリウレタン-約3.5%、セルロースエステル-約5.5%;5-FU-約1%、ポリウレタン-約3%、セルロースエステル-約6%;5-FU-約1%、ポリウレタン-約2.5%、セルロースエステル-約6.5%;5-FU-約1%、ポリウレタン-約2%、セルロースエステル-約7%;5-FU-約1%、ポリウレタン-約1.5%、セルロースエステル-約7.5%;および5-FU-約1%、ポリウレタン-約1%、セルロースエステル-約8%。]
[0067] さらなる例示的なコーティング組成物は、以下を含む:5-FU-約1.5%、ポリウレタン-約5.5%、セルロースエステル-約3%;5-FU-約1.5%、ポリウレタン-約5%、セルロースエステル-約3.5%;5-FU-約1.5%、ポリウレタン-約4.5%、セルロースエステル-約4%;5-FU-約1.5%、ポリウレタン-約4%、セルロースエステル-約4.5%;5-FU-約1.5%、ポリウレタン-約3.5%、セルロースエステル-約5%;5-FU-約1.5%、ポリウレタン-約3%、セルロースエステル-約5.5%;5-FU-約1.5%、ポリウレタン-約2.5%、セルロースエステル-約6%;5-FU-約1.5%、ポリウレタン-約2%、セルロースエステル-約6.5%;5-FU-約1.5%、ポリウレタン-約1.5%、セルロースエステル-約7%;および5-FU-約1.5%、ポリウレタン-約1%、セルロースエステル-約7.5%。
さらなる例示的なコーティング組成物は、以下を含む:5-FU-約2%、ポリウレタン-約5%、セルロースエステル-約3%;5-FU-約2%、ポリウレタン-約4.5%、セルロースエステル-約3.5%;5-FU-約2%、ポリウレタン-約4%、セルロースエステル-約4%;5-FU-約2%、ポリウレタン-約3.5%、セルロースエステル-約4.5%;5-FU-約1.5%、ポリウレタン-約3%、セルロースエステル-約5%;5-FU-約2%、ポリウレタン-約2.5%、セルロースエステル-約5.5%;5-FU-約2%、ポリウレタン-約2%、セルロースエステル-約6%;5-FU-約2%、ポリウレタン-約1.5%、セルロースエステル-約6.5%;および5-FU-約2%、ポリウレタン-約1%、セルロースエステル-約7%。
さらなる例示的なコーティング組成物は、以下を含む:5-FU-約0.55%〜約0.8%、ポリ(カーボネートウレタン)-約0.9%〜約1.3%、ニトロセルロース-約1.8%〜約2.5%。]
[0068] 本明細書に提供されるコーティング組成物、特に上記11つのパラグラフに提供される例示的なコーティング組成物に使用してもよい例示的な溶媒混合物を下記に提供してある。下記のそれぞれの例示的な溶媒混合物のために提供される特定の溶媒(例えば、DMAC)の割合は、混合物中のすべての溶媒(例えば、DMAC、MEKおよびTHF)の総質量パーセントが100%であるような、溶媒混合物中の特定の成分の質量パーセントである。
例示的な溶媒混合物は、以下を含む:DMAC-約2%、MEK-約58%、THF-約40%;DMAC-約4%、MEK-約56%、THF-約40%;DMAC-約6%、MEK-約54%、THF-約40%;DMAC-約8%、MEK-約52%、THF-約40%;DMAC-約10%、MEK-約50%、THF-約40%;DMAC-約12%、MEK-約48%、THF-約40%;DMAC-約14%、MEK-約46%、THF-約40%;DMAC-約16%、MEK-約44%、THF-約40%;DMAC-約18%、MEK-約42%、THF-約40%;DMAC-約20%、MEK-約40%、THF-約40%;DMAC-約21%、MEK-約39%、THF-約40%;DMAC-約23%、MEK-約37%、THF-約40%;およびDMAC-約25%、MEK-約35%、THF-約40%。]
[0069] さらなる例示的な溶媒混合物は、以下を含む:DMAC-約2%、MEK-約53%、THF-約45%;DMAC-約4%、MEK-約51%、THF-約45%;DMAC-約6%、MEK-約49%、THF-約45%;DMAC-約8%、MEK-約47%、THF-約45%;DMAC-約10%、MEK-約45%、THF-約45%;DMAC-約12%、MEK-約43%、THF-約45%;DMAC-約14%、MEK-約41%、THF-約45%;DMAC-約16%、MEK-約39%、THF-約45%;DMAC-約18%、MEK-約37%、THF-約45%;DMAC-約20%、MEK-約35%、THF-約45%;DMAC-約21%、MEK-約34%、THF-約45%;DMAC-約23%、MEK-約32%、THF-約45%;およびDMAC-約25%、MEK-約30%、THF-約45%。
さらなる例示的な溶媒混合物は、以下を含む:DMAC-約2%、MEK-約48%、THF-約50%;DMAC-約4%、MEK-約46%、THF-約50%;DMAC-約6%、MEK-約44%、THF-約40%;DMAC-約8%、MEK-約42%、THF-約50%;DMAC-約10%、MEK-約40%、THF-約50%;DMAC-約12%、MEK-約38%、THF-約50%;DMAC-約14%、MEK-約36%、THF-約50%;DMAC-約16%、MEK-約34%、THF-約50%;DMAC-約18%、MEK-約32%、THF-約50%;DMAC-約20%、MEK-約30%、THF-約50%;DMAC-約21%、MEK-約29%、THF-約50%;DMAC-約23%、MEK-約27%、THF-約50%;およびDMAC-約25%、MEK-約25%、THF-約50%。]
[0070] さらなる例示的な溶媒混合物は、以下を含む:DMAC-約2%、MEK-約43%、THF-約55%;DMAC-約4%、MEK-約41%、THF-約55%;DMAC-約6%、MEK-約39%、THF-約55%;DMAC-約8%、MEK-約37%、THF-約55%;DMAC-約10%、MEK-約35%、THF-約55%;DMAC-約12%、MEK-約33%、THF-約55%;DMAC-約14%、MEK-約31%、THF-約55%;DMAC-約16%、MEK-約29%、THF-約55%;DMAC-約18%、MEK-約27%、THF-約55%;DMAC-約20%、MEK-約25%、THF-約55%;DMAC-約21%、MEK-約24%、THF-約55%;DMAC-約23%、MEK-約22%、THF-約55%;およびDMAC-約25%、MEK-約20%、THF-約55%。
さらなる例示的な溶媒混合物は、以下を含む:DMAC-約2%、MEK-約38%、THF-約60%;DMAC-約4%、MEK-約36%、THF-約60%;DMAC-約6%、MEK-約34%、THF-約60%;DMAC-約8%、MEK-約32%、THF-約60%;DMAC-約10%、MEK-約30%、THF-約60%;DMAC-約12%、MEK-約28%、THF-約60%;DMAC-約14%、MEK-約26%、THF-約60%;DMAC-約16%、MEK-約24%、THF-約60%;DMAC-約18%、MEK-約22%、THF-約60%;DMAC-約20%、MEK-約20%、THF-約60%;DMAC-約21%、MEK-約19%、THF-約60%;DMAC-約23%、MEK-約17%、THF-約60%;およびDMAC-約25%、MEK-約15%、THF-約60%。]
[0071] 上記の例示的な溶媒混合物のそれぞれを、上に提供した5-FU、ポリウレタンおよびセルロースエステル(例えば、ニトロセルロース)を含むコーティング組成物のいずれか1つに使用してもよい。例えば、約1.5%の5-FU、約2%のポリウレタンおよび2%のセルロースエステル(例えば、ニトロセルロース)を含むコーティング組成物は、以下の溶媒混合物のいずれか1つの94.5%を含んでいてもよい:DMAC-約2%、MEK-約58%、THF-約40%;DMAC-約4%、MEK-約56%、THF-約40%;DMAC-約6%、MEK-約54%、THF-約40%;DMAC-約8%、MEK-約52%、THF-約40%;DMAC-約10%、MEK-約50%、THF-約40%;DMAC-約12%、MEK-約48%、THF-約40%;DMAC-約14%、MEK-約46%、THF-約40%;DMAC-約16%、MEK-約44%、THF-約40%;DMAC-約18%、MEK-約42%、THF-約40%;DMAC-約20%、MEK-約40%、THF-約40%;DMAC-約21%、MEK-約39%、THF-約40%;DMAC-約23%、MEK-約37%、THF-約40%;およびDMAC-約25%、MEK-約35%、THF-約40%。
さらなる例として、約0.5%の5-FU、約2%のポリウレタンおよび5.5%のセルロースエステル(例えば、ニトロセルロース)を含むコーティング組成物は、以下の溶媒混合物のいずれか1つの92%を含んでいてもよい:DMAC-約2%、MEK-約53%、THF-約45%;DMAC-約4%、MEK-約51%、THF-約45%;DMAC-約6%、MEK-約49%、THF-約45%;DMAC-約8%、MEK-約47%、THF-約45%;DMAC-約10%、MEK-約45%、THF-約45%;DMAC-約12%、MEK-約43%、THF-約45%;DMAC-約14%、MEK-約41%、THF-約45%;DMAC-約16%、MEK-約39%、THF-約45%;DMAC-約18%、MEK-約37%、THF-約45%;DMAC-約20%、MEK-約35%、THF-約45%;DMAC-約21%、MEK-約34%、THF-約45%;DMAC-約23%、MEK-約32%、THF-約45%;およびDMAC-約25%、MEK-約30%、THF-約45%。]
[0072] もう1つの例として、約1%の5-FU、約2%のポリウレタンおよび5%のセルロースエステル(例えば、ニトロセルロース)を含むコーティング組成物は、以下の溶媒混合物のいずれか1つの92%を含んでいてもよい:DMAC-約2%、MEK-約48%、THF-約50%;DMAC-約4%、MEK-約46%、THF-約50%;DMAC-約6%、MEK-約44%、THF-約40%;DMAC-約8%、MEK-約42%、THF-約50%;DMAC-約10%、MEK-約40%、THF-約50%;DMAC-約12%、MEK-約38%、THF-約50%;DMAC-約14%、MEK-約36%、THF-約50%;DMAC-約16%、MEK-約34%、THF-約50%;DMAC-約18%、MEK-約32%、THF-約50%;DMAC-約20%、MEK-約30%、THF-約50%;DMAC-約21%、MEK-約29%、THF-約50%;DMAC-約23%、MEK-約27%、THF-約50%;およびDMAC-約25%、MEK-約25%、THF-約50%。
もう1つの例として、約0.5%の5-FU、約3%のポリウレタンおよび6.5%のセルロースエステル(例えば、ニトロセルロース)を含むコーティング組成物は、以下の溶媒混合物のいずれか1つの90%を含んでいてもよい:DMAC-約2%、MEK-約43%、THF-約55%;DMAC-約4%、MEK-約41%、THF-約55%;DMAC-約6%、MEK-約39%、THF-約55%;DMAC-約8%、MEK-約37%、THF-約55%;DMAC-約10%、MEK-約35%、THF-約55%;DMAC-約12%、MEK-約33%、THF-約55%;DMAC-約14%、MEK-約31%、THF-約55%;DMAC-約16%、MEK-約29%、THF-約55%;DMAC-約18%、MEK-約27%、THF-約55%;DMAC-約20%、MEK-約25%、THF-約55%;DMAC-約21%、MEK-約24%、THF-約55%;DMAC-約23%、MEK-約22%、THF-約55%;およびDMAC-約25%、MEK-約20%、THF-約55%。
さらなる例として、約1%の5-FU、約2.5%のポリウレタンおよび6.5%のセルロースエステル(例えば、ニトロセルロース)を含むコーティング組成物は、以下の溶媒混合物のいずれか1つの90%を含んでいてもよい:DMAC-約2%、MEK-約38%、THF-約60%;DMAC-約4%、MEK-約36%、THF-約60%;DMAC-約6%、MEK-約34%、THF-約60%;DMAC-約8%、MEK-約32%、THF-約60%;DMAC-約10%、MEK-約30%、THF-約60%;DMAC-約12%、MEK-約28%、THF-約60%;DMAC-約14%、MEK-約26%、THF-約60%;DMAC-約16%、MEK-約24%、THF-約60%;DMAC-約18%、MEK-約22%、THF-約60%;DMAC-約20%、MEK-約20%、THF-約60%;DMAC-約21%、MEK-約19%、THF-約60%;DMAC-約23%、MEK-約17%、THF-約60%;およびDMAC-約25%、MEK-約15%、THF-約60%。]
[0073] 抗感染性組成物を製造するための方法
抗感染性組成物(例えば、抗感染性コーティング組成物)は、個々の成分(例えば、ポリウレタン、セルロースまたはセルロース由来重合体およびピリミジン)の適切な量を共に組み合わせることによって製造してもよい。
一定の実施形態において、組成物(例えば、コーティング組成物)は、コーティング溶液である。このような溶液は、溶媒混合物に重合体成分(例えば、ポリウレタンおよびセルロースまたはセルロース由来重合体)およびピリミジン類似体を溶解することによって製造してもよい。あるいは、これらは、溶媒混合物に重合体成分を溶解し、続いてピリミジン類似体を添加することによって製造してもよい。一定の実施形態において、ピリミジン類似体は、重合体成分の前に溶媒混合物に添加してもよい。また、個々の重合体成分を別々に溶液に溶解して、個々の重合体の別々の溶液を組み合わせることも可能である。ピリミジン類似体は、合わせた溶液にその後に添加してもよい。一定のその他の実施形態において、1つの重合体成分(例えば、ポリウレタン)およびピリミジン類似体を溶媒または溶媒混合物に溶解してもよく、次いでその他の重合体成分の溶液または固体と合わせてもよい。
ピリミジン類似体以外の1つまたは複数の活性薬剤が組成物(例えば、コーティング組成物)に含まれる一定の実施形態において、これらは、別々に溶解してもよく、次いでその他の成分を含む溶液または溶液類と合わせてもよい。あるいは、これらは、1つまたは複数のその他の成分を含む溶媒または溶媒混合物に溶解して、組成物の残りの成分を含む溶液と合わせてもよい。また、組成物のすべてのその他の成分を含む溶媒または組溶媒混合物に、さらなる活性薬剤を溶解することもできる。]
[0074] 抗感染性デバイス
1つの態様において、抗感染性デバイスが提供される。このようなデバイスは、カテーテルおよびカテーテル上の(例えば、コーティングの形態の)組成物を含み、組成物は、ポリウレタン、セルロースまたはセルロース由来重合体およびピリミジン類似体を含み;組成物ポリウレタン対セルロースまたはセルロース由来重合体の質量比は、1:10〜1:2;範囲であり、かつピリミジン類似体は、カテーテルに関連した感染を減少させ、または阻害するのに有効な量である。
「抗感染性デバイス」とは、患者に挿入され、または移植されたときに、同じデバイスであるが、抗感染剤のないデバイスと比較して、感染が統計学的に著しく減少するように、デバイスに関連した感染を減少させ、または阻害するのに有効な量で抗感染剤(例えば、ピリミジン類似体)を含むデバイスをいう。
「カテーテル」とは、体腔、管または血管から、またはへの任意のタイプの液体(例えば、水生理食塩水、血液、治療組成物、栄養物、胆汁および尿を含む水生成物)の通過、通路を膨張させること、またはモニター装置のためにインパルスを行うことができるように、体腔、管または導管(例えば、血管)に挿入するための中空のフレキシブルチューブ(すなわち「カテーテルシャフト」)を含むデバイスをいう。カテーテルは、数日、数週または数カ月間、患者内にあることができる留置デバイスであってもよい。カテーテルの例示的な使用は、血管のアクセス(例えば、診断目的のために心臓内に血管を介して挿入)、組織除去(例えば、生検)、液体排水(例えば、尿のドレナージにより、尿道を介して膀胱を形成する)および輸液療法(例えば、液体または抗生物質、化学療法および/もしくは栄養物の送達などの薬物送達)を含む。「カテーテル」という用語は、「導管」、「チューブ」、「シャント」、「管」またはその他と交換可能に用いられる。]
[0075] カテーテル上に本発明に従ったピリミジン類似体を含む組成物でコートし、またはそうでなければ含んでいてもよいカテーテルは、以下を含むがこれらに限定されない:ドングリ型カテーテル、血管造影カテーテル、バルーンカテーテル、バルーン付きカテーテル、重曲カテーテル、ボーズマン-フリッチュカテーテル、ブラーシュカテーテル、ブロビアックカテーテル、ブラシカテーテル、心臓カテーテル、中心静脈カテーテル、円錐状カテーテル、クーデ式カテーテル、持続(demeure)カテーテル、ペゼーカテーテル、二重チャンネルカテーテル、肘カテーテル、耳管カテーテル、女性用カテーテル、フォーガティ塞栓切除カテーテル、フォーリーカテーテル、ゴウリー(Gouley)カテーテル、ヒックマン(Hickman)カテーテル、留置カテーテル、心臓内カテーテル、マレコカテーテル、ネラトン(Nelaton)カテーテル、先オリーブ形カテーテル、ペーシングカテーテル、ペゼーカテーテル、フィリップス(Phillips)カテーテル、ピグテールカテーテル、前立腺カテーテル、肺動脈カテーテル、ロビンソンカテーテル、留置カテーテル、先らせん形カテーテル、スワンガンツカテーテル、複筒カテーテル、椎骨状カテーテル、笛尖状カテーテルおよび翼付カテーテル。上記のカテーテルのタイプは、当該技術分野において周知であり、Stedman's Medical Dictionary, 27th Edition, Lippincott Williams & Wilkins, 2000において定義されている。]
[0076] カテーテル上に本発明に従ったピリミジン類似体を含む組成物でコートし、またはそうでなければ含んでいてもよいカテーテルのさらなる代表例は、以下を含む:移植可能な静脈カテーテル、トンネル静脈カテーテル、血管造影法、血管形成術、または心臓もしくは末しょう静脈および動脈における超音波手技のために有用な冠状動脈カテーテル、慢性注入ライン、肝動脈注入カテーテル、中心静脈カテーテル(例えば、米国特許第3,995,623号、第4,072,146号、第4,096,860号、第4,099,528号、第4,134,402号、第4,180,068号、第4,385,631号、第4,406,656号、第4,568,329号、第4,960,409号、第5,176,661号、第5,916,208号を参照されたい)、末梢静脈内カテーテル、末梢挿入中心静脈カテーテル(PICライン)、完全に移植された血管内アクセスデバイス、流れで方向付けられたバルーン付き(flow-directed balloon-tipped)肺動脈カテーテル、動脈側回路、完全静脈栄養カテーテル、連続的なくも膜下注入のためのデバイス、慢性的に存在するカテーテル(例えば、慢性的に存在する胃腸カテーテルおよび慢性的に存在する尿生殖器カテーテル)、栄養管、腹膜潅流カテーテル、血液透析カテーテル、CNSシャントを(例えば、心室胸膜シャント、VAシャントまたはVPシャント)、心室腹膜シャント(心室の心房シャント、門脈体静脈シャント、腹水のためのシャントおよび尿カテーテル(例えば、米国特許第2,819,718号、第4,227,533号、第4,284,459号、第4,335,723号、第4,701,162号、第4,571,241号、第4,710,169号および第5,300,022号を参照されたい)。]
[0077] カテーテル上に本発明に従ったピリミジン類似体を含む組成物でコートし、またはそうでなければ含んでいてもよい例示的なカテーテルは、以下を含む:SKATER(登録商標)胆汁カテーテル、SKATER(登録商標)腎造瘻術カテーテル、SKATER(登録商標)一段階カテーテルなどの経皮液体収集排水手順のための導尿用カテーテルを含むSKATER(登録商標);ルーチン診断法と組み合わせて脈管系および解剖学的測定における選択された部位に放射線不浸透性媒体を送達するためのGOLDEN-RULE(商標)スケーリングカテーテル;三管式透析カテーテル非依存的HEMOSTREAM(商標)、ならびに子宮およびファロピー管の検査における造影剤の注射に使用するためのHSGカテーテル。これらの例示的なカテーテルは、Angiotechから入手可能である。
カテーテル上に本発明に従ったピリミジン類似体を含む組成物でコートし、またはそうでなければ含んでいてもよいさらなる例示的なカテーテルは、下記の抗感染性デバイスに使用する方法の節において論議したものを含む。
カテーテルは、適用に応じて1つの内腔または複数の内腔を有してもよい。一定の実施形態において、カテーテルは、二管式カテーテル(例えば、血液透析カテーテル)または三管式カテーテル(例えば、中心静脈カテーテル)であってもよい。その他の実施形態において、カテーテルは、4つまたは5つの内腔を有してもよい。]
[0078] 一定の実施形態において、カテーテルは、バルーンなどの拡張可能部分を含まない。その他の実施形態において、カテーテルは、薬物またはバルーンのまたはその他の送達直後に(例えば、挿入の後1時間以内に)除去することが意図される一過性送達媒体でない。
一定の実施形態において、カテーテルは、カテーテルが皮膚に存在する接合部に位置するカフをさらに含む。一定の実施形態において、カテーテルは、カテーテルハブをさらに含む。一定の実施形態において、カテーテルは、外套針を介して体内に位置してもよい。一定の実施形態において、カテーテルは、皮膚下に置かれ、「トンネルカテーテル」と呼ばれる。
一定の実施形態において、カテーテルは、挿入されて、少なくとも1、2、3、4、5もしくは6日、1、2、3もしくは4週または1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11もしくは12カ月間などの長期間患者にとどまることが意図される慢性留置カテーテルである。]
[0079] 一定の実施形態において、抗感染性中心静脈カテーテルが提供される。ある実施形態において、抗感染性中心静脈カテーテルは、三管式(三管式)カテーテルである。例示的な三管式中心静脈カテーテルは、7-French×20cm、三管式(16/18/18ゲージ)ID、0.092±0.002”ODであり、これは図1A(側面図)および1B(縦断面図)に示してある。多内腔中心静脈カテーテルの内腔は、液体送達(例えば、注入)、薬物(抗生物質、化学療法薬)の送達、TPN親栄養、採血法またはモニタリングおよび中心的静脈血圧を測定することのためのなどの種々の使用の役に立ち得る。もう1つの例示的な三管式中心静脈カテーテルは、三管式(16/18/18ゲージ)ID、0.092±0.002”OD)である7-French×15cmで、ある。
一定の実施形態において、抗感染性血液透析カテーテルが提供される。ある実施形態において、抗感染性血液透析カテーテルは、二管式カテーテルである。もう1つの実施形態において、抗感染性血液透析カテーテルは、三管式カテーテルである。これらの実施形態のカテーテルは、カフをさらに含んでいても、または含まなくてもよく、外套針を使用してを送達しても、またはを送達しなくてもよい。]
[0080] 本明細書に使用される「コーティング」とは、(1)カテーテルの少なくとも一部の表面(カテーテルの一部の、外面(すなわち、非内腔表面)、内面(すなわち、内腔表面)または両方の表面など)に付着し、および(2)カテーテルを形成する材料とは異なる少なくとも1つの成分を含む組成物をいう。
一定の実施形態において、コーティングは、実質的に一様な厚みであるカテーテル上の層である。層は、層の任意の位置における厚みが層の平均厚さの50%〜150%の間にある場合、「実質的に一様な厚み」である。一定の実施形態において、層の任意の位置における厚みは、70%〜130%の間、例えば80%〜120%間または90%〜100%間などである
一定のその他の実施形態において、コーティングは、カテーテルの表面の複数の不継続の領域に付着する。このようなコーティングは、「スポットコーティング」と呼ばれる。
一定のその他の実施形態において、カテーテルは、複数の貯蔵所を含み、カテーテルを形成する税料とは異なる少なくとも1つの成分を含む組成物は、複数の貯蔵所の表面に付着する。このようなコーティングは、「ウェルコーティング」または「ピットコーティング」と呼ばれる。貯蔵所は、カテーテルの外面、カテーテルの内面または両方の表面にあってもよい。貯蔵所は、カテーテル表面のダイヴェット(divet)または空隙により、またはカテーテル本体における微小孔またはチャンネルにより形成され得る。]
[0081] 一定の実施形態において、コーティングは、カテーテルが患者に挿入され、または移植されるときに、患者と接触するであろうカテーテルの部分の外面を部分的にカバーする。一定のその他の実施形態において、コーティングは、カテーテルが患者に挿入され、または移植されるときに、患者と接触するであろうカテーテルの部分の外面を完全にカバーする。
一定の実施形態において、カテーテルは、その外面(非内腔)上のピリミジン類似含有重合体コーティングによってコートされているだけである(カテーテルが患者に挿入され、または移植されるときに、患者と接触するでろうカテーテルの部分の部分的または完全のいずれか)。一定のその他の実施形態において、カテーテルは、その内面(内腔)上のピリミジン類似含有重合体コーティングによってコートされているだけである(カテーテルが患者に挿入され、または移植されるときに、患者と接触するでろうカテーテルの部分の部分的または完全のいずれか)。さらにその他の実施形態において、カテーテルは、その外面および内面上のピリミジン類似含有重合体コーティングによってコートされているだけである(カテーテルが患者に挿入され、または移植されるときに、患者と接触するでろうカテーテルの部分の部分的または完全のいずれか)。
例えば、一定の実施形態において、7-French 15cmまたは20cmの上記のとおりの三管式中心静脈カテーテルは、ハブから遠位先端までの表示寸法(例えば、0.1cm)からのみ、その外面上にコートされていてもよい。]
[0082] カテーテル(例えば、血液透析カテーテル)が、カテーテルが皮膚を出る接合部に位置するであろうカフをさらに含む一定の実施形態において、カフは、本明細書に提供されるピリミジン類似体含有高分子組成物(すなわち、ポリウレタン、セルロースもしくはセルロース由来重合体およびピリミジン類似体を含む組成物)とともに適用され、もしくは組み込まれ(例えば、コートされ)てもよく、またはされなくてもよい。カテーテル(例えば、血液透析カテーテル)がハブをさらに含む一定の実施形態において、ハブは、本明細書に提供されるピリミジン類似体含有高分子組成物とともに適用され、もしくは組み込まれ(例えば、コートされ)てもよく、またはされなくてもよい。カテーテルが外套針を介して体に位置する一定の実施形態において、外套針は、本明細書に提供されるピリミジン類似体含有高分子組成物でコートされても、またはされなくてもよい。
任意の本明細書に記述した組成物(例えば、コーティング組成物)を、任意の本発明に従った抗感染性デバイスを提供するために、本明細書に記述したカテーテルと組み合わせて使用してもよい。]
[0083] 一定の実施形態において、カテーテル上の組成物(例えば、コーティングの形態における)におけるポリウレタンは、ポリ(カーボネートウレタン))、ポリ(エステルウレタン)またはポリ(エーテルウレタン)である。
一定の実施形態において、セルロース由来重合体は、ニトロセルロース、酢酸酪酸セルロースまたはセルロースアセテートプロピオネートである。
本明細書に提供される抗感染性カテーテルは、カテーテルに関連した感染を減少させ、または阻害するのに有効な量のピリミジン類似体(例えば、5-FUなどのフルオロピリミジン)を含む。
「感染を減少させ、または阻害するのに有効な量」とは、同じデバイスであるが、抗感染剤のないデバイスを患者に挿入したときに、デバイスに関連した感染を統計学的に有意に減少するのに十分であるデバイス(例えば、デバイスのコーティングとして)と組み合わせて使用したときの抗感染剤の量をいう。このような量は、下記に提供した実施例において記述したものを含む関連した技術において知られている方法を使用して決定してもよい。
「カテーテルに関連した感染」または「カテーテル関連の感染」(CRI)とは、患者へのカテーテルの挿入によって直接または間接的に生じる感染をいう。これは、カテーテル上の、または周りの感染およびカテーテル上の感染により生じた全身感染を含む。]
[0084] 一定の実施形態において、ピリミジン類似体は、抗感染性カテーテル上の組成物(例えば、コーティングの形態のもの)から、少なくとも1、2、3、4、5もしくは6日、1、2、3もしくは4週、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11もしくは12カ月間などの長期間カテーテルに関連した感染を減少させ、または阻害するのに有効な量で放出される。一定の実施形態において、ピリミジン類似体の放出は、患者への抗感染性カテーテルの移植に応じて始まる。一定のその他の実施形態において、ピリミジン類似体が抗感染性カテーテルから放出し始めるの前に遅延がある。
一定の実施形態において、ピリミジン類似体は、患者内におけるカテーテルのすべての滞在時間の間、組成物(例えば、コーティングの形態のもの)から放出される。例えば、約30日までの間移植されたままでもよく、および6〜12カ月の間移植されたままでもよい、血液透析カテーテルのための中心静脈カテーテルについては、ピリミジン類似体は、移植後から患者から開始して、カテーテルの除去までカテーテルから放出する。その他の実施形態において、ピリミジン類似体は、カテーテルから放出されない(例えば、分離しない)が、少なくとも1、2、3、4、5、または6日、1、2、3、または4週、あるいは1、2、3、4、5、または6カ月間などの長期間感染を減少させ、または阻害するのに有効な量でカテーテルの表面上に存在する。]
[0085] 一定の実施形態において、コーティングの平均厚さは、0.5μm〜10μmの範囲である。一定の実施形態において、コーティングの平均厚さは、約3〜6μmである。一定の実施形態において、コーティングの平均厚さは、約5μmである。
一定の実施形態において、組成物(例えば、コーティングの形態のもの)におけるポリウレタン対セルロースまたはセルロース由来重合体の質量比(すなわちw/w)は、1:2〜1:4の範囲である。一定の実施形態において、組成物におけるポリウレタン対セルロースまたはセルロース由来重合体の質量比は、約1:3である。
一定の実施形態において、組成物(例えば、コーティングの形態のもの)におけるピリミジン類似体(例えば、5-FU)対ポリウレタン(例えば、ポリ(カーボネートウレタン))およびセルロースまたはセルロース由来重合体(例えば、ニトロセルロース)の合計の質量比は、例えば5%〜25%、10%〜20%または15%〜19%など、2%〜40%の範囲であってもよい。一定の実施形態において、組成物におけるピリミジン類似体対ポリウレタンおよびセルロースまたはセルロース由来重合体の合計の質量比は、約15%または約20%である。一定の実施形態において、組成物におけるピリミジン類似体対ポリウレタンおよびセルロースまたはセルロース由来重合体の合計の質量比は、20%以下である。]
[0086] ピリミジン類似体の量は、ごくわずかな全身曝露で所望のレベルの感染制御を達成するように選ばれる。言い換えると、ピリミジン類似体の量は、カテーテルにおいて、または周辺で細菌増殖などの細菌感染を防止するほど十分に高いが、カテーテルの近傍の、またはと接触する細胞に損害を与えないか、または宿主に対する全身性有害作用を生じさせないほど十分に低くなければならない。例えば、一定の実施形態において、ピリミジン類似体を含む血管カテーテルが血管に移植されるときに、ピリミジン類似体の血漿濃度は、500ng/ml、100ng/ml、50ng/ml、10ng/ml、5ng/mlまたは1ng/ml未満である。一定の実施形態において、ピリミジン類似体を含む血管カテーテルが血管に移植されるときに、ピリミジン類似体は、検出可能な濃度(例えば、1ng/ml以上)にて血管壁を越えず、かつ周囲組織に浸潤しない。
一定の実施形態において、ピリミジン類似体(例えば、5-FU)は、ピリミジン類似体、ポリウレタンおよびセルロースまたはセルロース由来重合体を含む組成物が適用され、または組み込まれ(例えば、組成物でコートされた抗感染性表面積)抗感染性カテーテルの表面積の1cm2あたり0.1μg〜1μg、1cm2あたり1μg〜10μg、1cm2あたり10μg〜100μg(例えば、約1cm2あたり20、30、40、50、60、70、80または90μgで)、1cm2あたり、100μg〜1mg、1cm2あたり0.1μg〜10μg、1cm2あたり10μg〜1mg、1cm2あたり1μg〜100μg、でなど、1cm2あたり0.1μg〜1mgで存在する。一定の実施形態において、一定のタイプのカテーテル(例えば、血管アクセスカテーテル)の感染(例えば、細菌コロニー形成の阻害)は、抗感染性カテーテルのコートされた表面積の1cm2あたり約40〜100μgの量で、フルオロピリミジン(例えば、5-FU)を組み込むことによって達成してもよい。]
[0087] 一定の実施形態において、ピリミジン類似体(例えば、5-FU)は、ピリミジン類似体を含む重合体組成物が適用され、または組み込まれる抗感染性カテーテルのカテーテル長の1cmあたり0.1μg〜1μg、1cmあたり1μg〜10μg、1cmあたり10μg〜100μg(例えば、1cmあたり約20、30、40、50、60、70、80または90μg)、1cmあたり100μg〜1mg、1cmあたり0.1μg〜10μg、1cmあたり10μg〜1mg、1cmあたり1μg〜100μgなど、デバイスの直線1cmあたり質量に関して、ピリミジン類似体、ポリウレタンおよびセルロースまたはセルロース由来重合体を含む組成物が適用され、または組み込まれたカテーテル(例えば、組成物でコートされた抗感染性表面積)長の直線1cmあたり0.1μg〜1mgである。一定の実施形態において、一定のタイプのカテーテル(例えば、血管アクセスカテーテル)の感染の阻害(例えば、細菌コロニー形成)は、フルオロピリミジン(例えば、5-FU)を、ピリミジン類似体を含む高分子組成物が適用され、または組み込まれるカテーテル長の直線1cmあたり約10μg〜25μg、約25μg〜約75μg、約75μg〜約100μg、約10μg〜約40μg、約40μg〜約60μg、約60μg〜約100μg、約10μg〜45μg、約45μg〜約55μgまたは約55μg〜約100μgの量で、組み込むことによって達成してもよい。一定の実施形態において、ピリミジン類似体(例えば、5-FU)は、デバイス(血ストリーム慢性透析カテーテル)の直線1cmあたり質量に関して、ピリミジン類似体を含む重合体組成物が適用され、または組み込まれる抗感染性カテーテルのカテーテル長の1cmあたり0.1μg〜1μg、1cmあたり1μg〜10μg、1cmあたり10μg〜100μg(例えば、約1cmあたり20、30、40、50、60、70、80、または90μg)、1cmあたり100μg〜1mg、1cmあたり0.1μg〜10μg、1cmあたり10μg〜1mg、1cmあたり1μg〜100μgなど、ピリミジン類似体、ポリウレタンおよびセルロースまたはセルロース由来重合体を含む組成物が適用され、または組み込まれたカテーテル(例えば、組成物でコートされた抗感染性表面積)長の直線1cmあたり0.1μg〜1mgで存在する。一定の実施形態において、一定のタイプのカテーテル(例えば、血液透析カテーテル)の感染(例えば、細菌コロニー形成)の阻害は、ピリミジン類似体を含む高分子組成物が適用され、または組み込まれるカテーテル長の直線1cmあたり約10μg〜50μg、約50μg〜約150μg、約150μg〜約200μg、約10μg〜約75μg、約75μg〜約125μg、約125μg〜約200μg、約10μg〜100μg、約100μg〜約120μgまたは約120μg〜約200μgの量で、フルオロピリミジン(例えば、5-FU)を組み込むことによって達成してもよい。]
[0088] 一定の実施形態において、抗感染性カテーテルは、1μg〜10μg、10μg〜100μg、100μg〜1mg、1mg〜10mg、10mg〜100mg、100mg〜250mg、1μg〜100μg、100μg〜10mgまたは10mg〜250mgなどの1μg〜250mgのピリミジン類似体(例えば、5-FU)を含む。一定の実施形態において、抗感染性カテーテルは、約0.2、0.4、0.6、0.8、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10ミリグラムのピリミジン類似体(例えば、5-FU)を含む。一定の実施形態において、約0.1mg〜約0.5mg、約0.5mg〜約1.5mg、約1.5mg〜約10mg、約0.1mg〜約0.75mgまたは約0.75mg〜1.5mgの総用量のフルオロピリミジン(例えば、5-FU)を含む抗感染性カテーテル(例えば、CVCなどの血管アクセスカテーテル)が提供される。一定の実施形態において、約0.1mg〜約1.0mg、約1.0mg〜約5.0mg、約5.0mg〜約10mg、約0.1mg〜約1.5mgまたは約1.5mg〜4.0mgの総用量のフルオロピリミジン(例えば、5-FU)を含む抗感染性カテーテル(例えば、血液透析カテーテル)が提供される。
一定の実施形態において、抗感染性カテーテル(例えば、Foleyなどの尿カテーテル)は、1μg〜10μg、10μg〜100μg、100μg〜1mg、1mg〜10mg、10mg〜100mg、100mg〜250mg、1μg〜100μg、100μg〜10mgまたは10mg〜250mgなどの1μg〜250mgのピリミジン類似体(例えば、5-FUさらにフロクスウリジン)を含む。
一定の実施形態において、抗感染性カテーテルは、1μg〜10μg、10μg〜100μg、100μg〜1mg、1mg〜10mg、10mg〜100mg、100mg〜250mg、1μg〜100μg、100μg〜10mg、または10mg〜250mgなどの1μg〜250mgのピリミジン類似体(例えば、5-FU)を含む。一定の実施形態において、抗感染性カテーテルは、約0.2、0.4、0.6、0.8、1、2、3、4、5、6、7、8、9、または10ミリグラムのピリミジン類似体(例えば、5-FU)を含む。一定の実施形態において、約0.1mg〜約0.5mg、約0.5mg〜約1.5mg、約1.5mg〜約10mg、約0.1mg〜約0.75mgまたは約0.75mg〜1.5mgの総用量のフルオロピリミジン(例えば、5-FU)を含む抗感染性カテーテル(例えば、CVCなどの血管のアクセスカテーテル)が提供される。]
[0089] 上記の任意のピリミジン類似体を、本発明に従った抗感染性デバイスを提供するために(例えば、カテーテル上のコーティングのために)使用してもよい。一定の実施形態において、ピリミジン類似体は、5-フルオロウラシルまたはフロクスウリジンなどのフルオロピリミジンである。
一定の実施形態において、組成物(例えば、コーティングの形態のもの)は、1つまたは複数の二次抗感染剤、1つまたは複数のその他の活性薬剤(例えば、抗血栓薬剤)またはこれらの組み合わせをさらに含んでいてもよい。任意の二次抗感染性の薬剤または上記のその他の活性な薬剤を、本発明に従ったカテーテル上のコーティングにおけるピリミジン類似体の組み合わせに使用してもよい。
一定の実施形態において、カテーテルは、以下を含む組成物を有してもよい。一部のその表面(例えば、コーティングの形態のもの)上のポリウレタン、セルロースまたはセルロース由来重合体およびピリミジン類似体,ならびにその表面(例えば、コーティングの形態のもの)の異なる部分上の別の活性な薬剤(例えば、抗血栓薬)を含む組成物を有する。例えば、カテーテル(例えば、血液透析カテーテル)は、カテーテルの手前端部上のポリウレタン、セルロースまたはセルロース由来重合体およびピリミジン類似体を含む組成物で、ならびにその遠位部分(すなわち、体に挿入されるであろうカテーテルの、およびカテーテルの部分)上の抗血栓薬を含む組成物で、コートされていてもよい。カテーテルの「手前端部」とは、カテーテルの先端よりも、カテーテルが皮膚を出る接合部に近いカテーテルの部分をいう。カテーテルの手前端部は、カテーテルが皮膚を出る接合部を含んでいても、またはいなくてもよい。カテーテルの「遠位部分」とは、体に挿入される部分で、カテーテルが皮膚を出る接合部よりもカテーテルの先端に近いカテーテルの部分をいう。カテーテルの末端部分は、カテーテルの先端を含んでいても、またはいなくてもよい。]
[0090] 一定の実施形態において、本発明の抗感染性デバイスは、少なくとも部分的にポリウレタンで構成されるカテーテルを含む。本明細書に使用される「少なくとも部分的にポリウレタンで構成されるカテーテル」とは、少なくともそのシャフトの区分が、(a)ポリウレタンを含む組成物でできている、かつ(b)、ポリウレタンがカテーテル上のセルロースまたはセルロース由来重合体およびピリミジン類似体をさらに含む組成物(例えば、コーティングの形態で)のみに存在しないカテーテルをいう。言い換えると、このようなカテーテルは、ポリウレタン材料、またはポリウレタンと別の重合体の混合物もしくは共重合体から形成された少なくともそのシャフトの区分を有する。一定の実施形態において、ポリウレタンは、少なくともカテーテルの区分の質量の少なくとも60%、70%、80%、90%、95%、98%または99%をに寄与する。一定の実施形態において、ポリウレタンは、カテーテルの全長の質量の少なくとも60%、70%、80%、90%、95%、98%または99%に寄与する。
一定の実施形態において、カテーテルは、カテーテルのコーティングにおけるポリウレタンとは異なるポリウレタンで構成される。一定の実施形態において、カテーテルは、カテーテルのコーティングにおけるポリウレタンと同じポリウレタンで構成される。]
[0091] カテーテルの製造に有用なポリウレタンは、当該技術分野において周知である。これらは、脂肪族または芳香族であってもよい。一定の実施形態において、カテーテルシャフトを形成するポリウレタンは、熱可塑性である。例えば、一定の実施形態において、カテーテルは、Lubrizol Advanced Materials, Inc.から入手可能なTECOFLEX、TECOTHANE、TECOLASTおよびTECHOPHILICなどの脂肪族熱可塑性ポリウレタン、Dowから入手可能なPELLETHANEなどの脂肪族熱可塑性ポリウレタンエラストマまたはLubrizolから入手可能なCARBOTHANEなどの熱可塑性ポリ(カーボネートウレタン)で構成することができる。カテーテルを製造するのに有用なさらなる例示的なポリウレタンは、Braintree Scientific製のMICRO-RENATHANE(登録商標)およびRENAPULSE(商標)であってもよい。典型的には、カテーテルシャフトを形成するポリウレタンは、72Aから9OD(CVCカテーテルについては、例えば、6OA〜84Dの範囲であってもよい)の範囲のジュロメータに関して測定される硬度の範囲である。
一定の実施形態において、少なくとも部分的にポリウレタンで構成されるカテーテル(例えば、CVCカテーテルまたは血液透析カテーテル)は、これらを放射線不浸透性にするために、約20%までの硫酸バリウム、ビスマス塩および/またはタングステンを含んでいてもよい。]
[0092] カテーテルが少なくとも部分的にポリウレタンで構成される一定の実施形態において、ピリミジン類似体は、またカテーテル構成されるかポリウレタンにも組み込まれる(例えば、浸透される)。組み込みは、カテーテルまたはその一部を組成物でコーティングする過程の間など、カテーテルまたはその一部上にポリウレタン、セルロースまたはセルロース由来重合体、およびピリミジン類似体を含む組成物を適用し、または組み込む過程の間に行ってもよい。例えば、カテーテルが膨潤剤を含む組成物でコートされるときに、膨張剤は、カテーテルが作製されるポリウレタンの膨張を誘導し、次に、カテーテルが作製されるポリウレタンに浸透し、または包埋されるように組成物に存在するピリミジン類似体も生じさせ得る。一定の実施形態において、カテーテルを形成するポリウレタンにおけるピリミジン類似体のこのような浸透または包埋により、比較的長時間(例えば、少なくとも6、7、8、9、10、11、または12カ月間)のピリミジン類似体の持続した放出が可能となる。一定の実施形態において、カテーテルを形成するポリウレタンにおけるピリミジン類似体のこのような浸透または包埋により、カテーテルの外面に適用した場合に、ピリミジン類似体をカテーテルの内腔内部に溶出することができる。
一定の実施形態において、本発明の抗感染性デバイスは、ポリウレタンまたはポリウレタンおよび別の重合体の混合物もしくは共重合体から作製される表面を有するカテーテルを含むが、下側基板は、ポリウレタンを含まない材料から作製される。このようなカテーテルは、「ポリウレタンで覆われたカテーテル」と呼ばれる。]
[0093] 一定の実施形態において、カテーテルは、ポリウレタン以外の重合体でできていてもよい。例示的な重合体は、Braintree Scientific製のRENASIL(商標)などのシリコーンを含む。
一定の実施形態において、カテーテル(例えば、中心静脈カテーテルまたはより具体的には三管式中心静脈カテーテル)およびカテーテル上の組成物(例えば、コーティングの形態のもの)を含む抗感染性デバイスであって、(1)コーティングは、ポリ(カーボネートウレタン)ニトロセルロースおよび5-フルオロウラシルを含み、(2)コーティングにおけるポリ(カーボネートウレタン)対ニトロセルロースの質量比は、1:2〜1:4(例えば、約1:3)の範囲であり、かつ(3)5-フルオロウラシルは、組成物が適用された、または組み込まれるカテーテル表面積(例えば、コートされたカテーテル表面積)の直線1cmあたり10μg〜100μgで、(例えば、直線1cmあたり約50、60または70μgで)存在する抗感染性デバイスが提供される。一定の実施形態において、カテーテルは、その非内腔表面またはその一部上にコートされているだけである。一定の実施形態において、非内腔表面上のコーティングまたはその一部は、厚さ約3〜7μm(例えば、約5μm)である。一定の実施形態において、カテーテルにおける5-FUの総量は、例えば0.5mg〜約1.5mgまたは約1mgなど、約0.2mg〜約2mgである。一定の実施形態において、5-FU対ポリ(カーボネートウレタン)およびニトロセルロースの合計の質量比は、20%以下である。]
[0094] 一定の実施形態において、一定のタイプのカテーテル(例えば、血管アクセスカテーテル)の感染(例えば、細菌コロニー形成)の阻害は、ピリミジンを含む重合体組成物が適用され、または組み込まれるカテーテル長(例えば、コートされたカテーテル長)の直線1cmあたり約25μg〜約75μgの量で、フルオロピリミジン(例えば、5-FU)を組み込むことによって達成してもよい。カテーテル(例えば、CVC)の抗感染性表面は、直線1cmあたり約40μg〜約60μgまたは約45μg/直線cm〜約55μg/直線cmの量でフルオロピリミジン(例えば、5-FU)を含んでいてもよい。
一定の実施形態において、一定のタイプのカテーテル(例えば、血液透析カテーテル)の感染(例えば、細菌コロニー形成)の阻害は、ピリミジンを含む重合体組成物が適用され、または組み込まれるカテーテル長(例えば、コートされたカテーテル長)の直線1cmあたり約50μg〜約150μgの量で、フルオロピリミジン(例えば、5-FU)を組み込むことによって達成してもよい。カテーテル(例えば、血ストリーム慢性透析カテーテル)の抗感染性表面は、直線1cmあたり約100μg〜約120μgまたは105μg/直線cm〜約115μg/直線cmの量でフルオロピリミジン(例えば、5-FU)を含んでいてもよい。]
[0095] 5-FUは、その非効率的な摂取による吸収のため、がん療法のためには静脈内(IV)に与えられる。使用される用量は、変化するが、典型的な処方計画は、500mg/m2の用量であり、5日間毎日投与され、これが毎月のサイクルで繰り返される(Calabresi and Chabner, Chemotheapy of neoplastic disease. In: Gilman et al. (Eds), The Pharmacologic Basis of Therapeutics, 8th Ed. New York: Pergamon Press, p. 1227-30, 1990)。もう1つの処方計画は、12日の期間にわたって5グラム程度送達する(Physician's Desk Reference (PDR), Fluorouracil for Injection, 1998)。用量がIVで与えられるとき、血漿濃度は、迅速注入で0.1〜1.0mM(13〜130μg/ml)および連続注入で約10μMのレベルに達する。
5-FUの遺伝毒性および発がん性の可能性を報告する公開された文献を利用でき;哺乳動物種におけるLD50は、94〜880mg/kgの間である(PDR 1998)。対照的に、一定の実施形態において、本明細書に提供される中心静脈カテーテルは、約1mgの5-FUだけを含み、これが数週間にわたって段階的に放出される。このようなカテーテルの総5-FU含量は、約800倍未満の最大の1日の静脈投与または5000倍未満の典型的には12日の治療である(PDR 1998)。非臨床血液解析は、実施例の節に示したように、ヤギにおいて移植後の任意の時点にて(21日まで)、全身性に検出可能なレベルの5-FU(1ng/mlのアッセイ感度)を示さなかった。]
[0096] 抗感染性デバイスを作製するための方法
1つの態様において、抗感染性カテーテルを作製するための方法が提供される。このような方法は、カテーテルまたはその一部を本願明細書に提供されるコーティング組成物でコートすることなど、ポリウレタン、セルロースまたはセルロース由来重合体およびピリミジン類似体をカテーテルまたはその一部に適用し、または組み込むことを含む。
本明細書に提供されるピリミジン類似体を含む高分子組成物は、スパッターコーティング、含浸、液浸、鋳込、ポンピング、吹き付け、ブラッシングおよび拭いなどの、当該技術分野において公知の種々の技術に応用してもよい。例えば、液浸または吹き付け、その後に続く自然乾燥などの単純な手順を、本明細書に記述したピリミジン類似体を含む重合体組成物(例えば、コーティング溶液の形態のもの)をカテーテルに適用するために使用することができる。一定の実施形態において、組成物における溶媒は、しばらくの間(例えば、約20分)、組成物がその上に適用されたカテーテル(例えば、コートされたカテーテル)を、約80℃など、典型的には5O℃〜12O℃の高温にさらすことによって蒸発される。一定の例示的な方法の詳細な説明は、実施例の節に提供してある。]
[0097] 一定の実施形態において、カテーテルは、その非内腔表面(またはその一部)の上だけに抗感染性組成物が適用され、または組み込まれる(例えば、コートされる)。一定のその他の実施形態において、カテーテルは、その内腔の表面またはその一部の上に抗感染性組成物が適用され、または組み込まれる(例えば、コートされる)。一定であるがその他の実施形態において、カテーテルは、その非内腔の表面(またはその一部)およびその内腔の表面(またはその一部)の両方の、すべてまたは一部に抗感染性組成物が適用され、または組み込まれる(例えば、コートされる)。一定の実施形態において、カテーテルは、その非内腔の表面、その内腔の表面または両方に、患者に挿入されることが意図される長さを超えて、抗感染性組成物が適用され、または組み込まれる(例えば、コートされる)。
ピリミジン類似体およびその他の活性な薬剤(コーティング組成物に存在する場合)は、好ましくは、貯蔵の間、体内への挿入前、または後に分解するべきでない。加えて、一定の実施形態において、組成物は、好ましくは、カテーテルの所望の領域を、一様分布のピリミジン類似体およびその他の活性な薬剤(存在する場合)で、滑らかに、および均一に、被膜またはカバーする。好ましい実施形態の中で、組成物は、カテーテルの移植に関連した感染の阻害などのために配置されたら、ピリミジン類似体およびその他の活性な薬剤(存在する場合)の一様な、予測可能な、延長された放出を提供するべきである。一定の実施形態において、感染(例えば、カテーテルの細菌コロニー形成)の阻害は、カテーテルからピリミジン類似体の放出(例えば、解離)を伴わずに達成してもよい。血管カテーテル(例えば、血管アクセスカテーテル)については、上記の特性に加えて、組成物はカテーテルに血栓形成性(血餅を形成させる)を与えるべきでなく、または著しい血流の乱れ(コートされていない場合にカテーテルそれ自体で予想されるだろうより多くの)を生じさせるべきでない。]
[0098] カテーテルが、抗感染性組成物を直接適用し、または組み込むこと(例えば、コーティング)ができない材料で構成される場合、デバイスの表面に、カテーテル表面と組成物(例えば、コーティングの形態の)との間の相互作用により、組成物(例えば、コーティングの形態のもの)のカテーテル表面への接着を促進するプラズマ重合法またはその他のイオン化処理を施すことができる。このような方法の例は、デバイスのパリレンコーティングおよびハイドロ環状シロキサン単量体、アクリル酸、アクリレート単量体、メタクリル酸またはメタクリレート単量体などの種々の単量体の使用を含む。次いで、本明細書に提供される抗感染性コーティング組成物を適用し、または組み込む(例えば、生じるカテーテルをコートする)ことができる。
一定の実施形態において、同様に、カテーテルは、最初に架橋性重合体でコートして、プライマー層を形成してもよい。このようなプライマー層は、その後に適用され、または組み込まれる、本明細書に提供される抗感染性組成物(例えば、抗感染性コーティング組成物を使用するコーティング)の接着を促進することを意図する。プライマー層を作製するための例示的な重合体およびこのようなプライマー層を作製するための方法は、米国特許出願公開第2004/0117007号に記述され、関連した節は、参照により援用される。]
[0099] 一定の実施形態において、カテーテルは、本明細書に提供される抗感染性コーティング組成物でコートされる前に、コートされたカテーテルの柔軟性および/または弾性を増強するために、1つまたは複数の中間層でさらにコートされていてもよい。中間層を作製するための例示的な重合体およびこのような中間層を作製するための方法は、また米国特許出願公開第2004/0117007号に記述され、関連した節は、参照により援用される。
一定の実施形態において、カテーテルは、抗感染性コーティング組成物の上に1つまたは複数の層をさらに含んでいてもよい。このような層は、生じるカテーテルの、増加した柔軟性(例えば、グリセロールまたはトリエチルシトレートを含む層)、改善された潤滑性(例えば、PVPまたはヒアルロン酸を含む層)および生体適合性または血液適合性(例えば、ヘパリンを含む層)のような、種々の望ましい特性を増強するために有用となるだろう。一定の実施形態において、このような層は、上記の1つまたは複数の二次活性薬剤を含んでいてもよい。]
[0100] 抗感染性カテーテル上の組成物(例えば、コーティングの形態のもの)におけるピリミジン類似体の量は、0.1mgから100mgまでの範囲であってもよいが、特定のピリミジン類似体、所望の投薬量レベル、抗感染性組成物、カテーテルのタイプ、カテーテルの直径および長さ、層数、ならびにカテーテル上の組成物の厚み(例えば、コーティング厚さ)を含む種々の要因に応じてより低いまたはより高い負荷を使用されてもよい。これらの要因は、長期間にわたって(例えば、約1カ月まで)ピリミジン類似体の所望の量を制御可能に放出する耐久コーティングを提供するように調整される。
一定の実施形態において、抗感染性カテーテルが患者に移植された後、30%〜70%のピリミジン類似体は最初の10日間に放出され、残りは20日またはそれ以上にわたって段階的に放出される。
一定の実施形態において、ピリミジン類似体(例えば、5-FU)の20%〜70%(例えば、約40%〜約60%)は、患者に移植後7日で抗感染性カテーテルから放出され、50%〜90%(例えば、約60%〜約90%)は14日で、および70%〜95%(例えば、約80%〜約95%)は21日で放出される。]
[0101] 一定の実施形態において、抗感染性カテーテルからのピリミジン類似体の放出速度は、少なくとも5、10、15、20、25、または30日間実質的に一定である。所与の時点にて、放出速度はしばらくの間実質的に一定であり、放出速度は、この期間の平均放出速度の75%〜125%の範囲内である。
一定の実施形態において、ピリミジン類似体は、5-FUなどのフルオロピリミジンである。一定の実施形態において、抗感染性カテーテルは、約1mgの5-FU(または約50μg/直線cm)を含むCVCカテーテルであり、これは28日以上にわたって放出される。CVCの総5-FU含量(1mg)は、その他の臨床応用(例えば、がん治療法)においてみられる量より著しく少ない。5-FUのこの用量は、最大静脈1日投与量の800倍少なく、典型的な12日間の治療(PDR、Carac(フルオロウラシル)クリーム、0.5%、2005)よりも5,000倍少ない。
抗感染性カテーテルは、包装すること、および滅菌することができる。エチレンオキシドは、本明細書に記述したように製造されたカテーテルの滅菌に有用である。]
[0102] 抗感染性デバイスを含むキット
本明細書に記述したカテーテルは、キットにおけるさらなる成分とともに包装してもよい。1つの態様において、キットは、抗感染性カテーテルを挿入し、および挿入を促進するために提供され、カテーテルに関連した感染を防止または減少させるために使用される複数の項目を含む。一定の実施形態において、抗感染性カテーテルに加えて、キットは、皮膚抗感染剤を含んでいてもよい。一定の実施形態において、抗感染性カテーテルおよび任意の皮膚抗感染剤に加えて、キットは、局所麻酔薬を含んでいてもよい。
例えば、中心静脈カテーテルキットは、1つ以上の以下の構成要素を含んでいてもよい:フルオロピリミジンコートされた中心静脈カテーテル(例えば、スライドクランプおよび注射キャップを備えた三管式留置5-フルオロウラシルコートされたカテーテル)、ガイドワイヤ(例えば、直線状と「J」型のダブルフレキシブルチップ)、血管拡張物質、誘導針(例えば、1本の18 GA誘導針)、1つまたは複数の注射針(例えば、1本の22GA×11/2"注射針および1本の25GA×1”注射針)、追加のカテーテル(例えば、20GA内針付きの1本の18GA×21/2”カテーテル)、1つまたは複数の注射器(例えば、2つの5mlの注射器および1つの3ml注射器)、局所麻酔薬(例えば、5 mlアンプル、1%リドカイン)を含む容器、縫合(例えば、直針と3-0絹縫合糸1つ)、ガーゼパッド(例えば、2つの2インチ×2インチのガーゼパッド、5つの4インチ×4インチのガーゼパッド)、安全メス(例えば、ディスポーザル安全メス)、1つの持針器コップ、4インチの開窓を有する1つの24インチ×36インチのドレープ、CSRラップおよび1つのクロロプレップ(ChloroPrep)。
例えば、HemoStream慢性透析カテーテルキットは、1つ以上の以下の成分を含んでいてもよい:フルオロピリミジンコート、HemoStream慢性透析カテーテル(例えば、15.5F、多管式、放射線不浸透性、ポリエステルカフおよび2つの雌型ルアーロックアダプタを備えた5-フルオロウラシルコートのポリウレタンカテーテル)、ガイドワイヤ、柔軟な補剛材、トンネルデバイス、血管拡張物質、粘着性の包帯剤、安全メス(例えば、ディスポーザル安全メス)、雄ルアーロック注射キャップ、安全泡および誘導針。]
[0103] 抗感染性デバイスを使用するための方法
1つの態様において、カテーテルに関連した感染を減少させ、または阻害するための方法が提供される。このような方法は、本明細書に提供される抗感染性カテーテルを患者に導入することを含む。
本明細書に使用される、「カテーテルに関連した感染を減少させ、または阻害する」とは、ピリミジン類似体を含むカテーテルに関連した感染を、それ以外は同じであるがピリミジン類似体を含まないカテーテルと比べて、統計的に有意に減少させることをいう。
一定の実施形態において、本明細書に提供される方法は、カテーテルに関連した細菌コロニー形成を減少させ、または阻害するために使用してもよい。カテーテルコロニー形成は、Maki et al.(NEJM 296(3):1305-1309, 1977)によって記述されるロールプレート(roll plate)法を使用して評価してもよい。この方法は、臨床試験におけるカテーテルコロニー形成の評価に一般に使用される半定量的な方法である。感染指針から抜粋されたカテーテルに関連した血流感染(CRBSI)の診断の診断基準、CVC関連の感染に関する以前の研究およびカテーテル感染関連の診断に対する現在の根拠に基づいた推奨を含むその他の評価が行われる(Maki et al. NEJM 296(3):1305-9, 1977;Mermel et al.,、Clin Infect Dis 32(9):1249-72, 2001 ;Rijinders et al., Catheter Colonization and BSICID 35:1053-8, 2002;Burke, Nursing Times 96(29):38-9, 2000;Maddox et al., Am J Hosp Pharm 34:29-34, 1977;Raad,Ann Intern Med:140:18-25, 2004)。]
权利要求:

請求項1
(i)カテーテル;および(ii)カテーテル上の組成物であって、(a)ポリウレタン、(b)セルロースまたはセルロース由来重合体、および(c)ピリミジン類似体を含む組成物、を含む抗感染性デバイスであって、前記組成物における前記ポリウレタン対前記セルロースまたは前記セルロース由来重合体の質量比は、1:10〜2:1の範囲であり、かつ前記ピリミジン類似体は、カテーテルに関連した感染を減少させ、または阻害するのに有効な量である抗感染性デバイス。
請求項2
前記組成物がコーティングの形態でカテーテル上にある、請求項1の抗感染性デバイス。
請求項3
前記組成物におけるポリウレタン対セルロースまたはセルロース由来重合体の質量比は、1:2〜1:4の範囲である、請求項1または請求項2の抗感染性デバイス。
請求項4
コーティングにおける前記ポリウレタン対前記セルロースまたは前記セルロース由来重合体の質量比が約1:3である、請求項3の抗感染性デバイス。
請求項5
前記ピリミジン類似体が少なくとも1週間、カテーテルに関連した感染を減少させ、または阻害するのに有効な量にて前記組成物から放出される、請求項1〜4のいずれか1項の抗感染性デバイス。
請求項6
前記ピリミジン類似体が少なくとも2週間、カテーテルに関連した感染を減少させ、または阻害するのに有効な量にて前記組成物から放出される、請求項5の抗感染性デバイス。
請求項7
前記ピリミジン類似体が少なくとも3週間、カテーテルに関連した感染を減少させ、または阻害するのに有効な量にて前記組成物から放出される、請求項5の抗感染性デバイス。
請求項8
前記ピリミジン類似体が少なくとも4週間、カテーテルに関連した感染を減少させ、または阻害するのに有効な量にて前記組成物から放出される、請求項5の抗感染性デバイス。
請求項9
前記組成物における前記ピリミジン類似体対前記ポリウレタンおよび前記セルロースまたは前記セルロース由来重合体の合計の質量比が2%〜40%の範囲である、請求項1〜8のいずれか1項の抗感染性デバイス
請求項10
前記組成物における前記ピリミジン類似体対前記ポリウレタンおよび前記セルロースまたは前記セルロース由来重合体の合計の質量比が5%〜25%の範囲である、請求項9の抗感染性デバイス。
請求項11
前記組成物における前記ピリミジン類似体対前記ポリウレタンおよび前記セルロースまたは前記セルロース由来重合体の合計の質量比が約15%〜約20%である、請求項9の抗感染性デバイス。
請求項12
前記ピリミジン類似体は、前記組成物が適用または組み込まれるカテーテル表面積1cm2あたり0.1μg〜1mgである、請求項1〜10のいずれか1項の抗感染性デバイス。
請求項13
前記ピリミジン類似体は、前記組成物が適用または組み込まれるカテーテル表面積1cm2あたり1mgである、請求項1〜10のいずれか1項の抗感染性デバイス。
請求項14
前記ピリミジン類似体は、前記組成物が適用または組み込まれるカテーテル表面積1cm2あたり10μg〜100μgで存在する、請求項12の抗感染性デバイス。
請求項15
前記ピリミジン類似体は、前記組成物が適用または組み込まれるカテーテル長の1cmあたり0.1μg〜2mgである、請求項1〜11のいずれか1項の抗感染性デバイス。
請求項16
前記ピリミジン類似体は、前記組成物が適用または組み込まれるカテーテル長の1cmあたり50μg〜150mgである、請求項1〜11のいずれか1項の抗感染性デバイス。
請求項17
前記ピリミジン類似体は、前記組成物が適用または組み込まれるカテーテル長の1cmあたり10μg〜100μgである、請求項15の抗感染性デバイス。
請求項18
前記ピリミジン類似体は、前記組成物が適用または組み込まれるカテーテル長の1cmあたり約50μgである、請求項15の抗感染性デバイス。
請求項19
1μg〜250mgの前記ピリミジン類似体を含む、請求項1〜18のいずれか1項の抗感染性デバイス。
請求項20
100μg〜10mgの前記ピリミジン類似体を含む、請求項19の抗感染性デバイス。
請求項21
1mgの前記ピリミジン類似体を含む、請求項19の抗感染性デバイス。
請求項22
2mg〜4mgの前記ピリミジン類似体を含む、請求項19の抗感染性デバイス。
請求項23
前記ピリミジン類似体がフルオロピリミジンである、請求項1〜21のいずれか1項の抗感染性デバイス。
請求項24
前記フルオロピリミジンが5-フルオロウラシルである、請求項23の抗感染性デバイス。
請求項25
前記フルオロピリミジンがフロクスウリジンである、請求項23の抗感染性デバイス。
請求項26
前記セルロース由来重合体がニトロセルロース、酢酸酪酸セルロースおよびセルロースアセテートプロピオネートから選択される、請求項1〜25のいずれか1項の抗感染性デバイス。
請求項27
前記セルロース由来重合体がニトロセルロースである、請求項26の抗感染性デバイス。
請求項28
前記ポリウレタンがポリ(カーボネートウレタン)、ポリ(エステルウレタン)またはポリ(エーテルウレタン)である、請求項1〜27のいずれか1項の抗感染性デバイス。
請求項29
前記ポリウレタンがポリ(カーボネートウレタン)である、請求項28の抗感染性デバイス。
請求項30
前記組成物が非内腔表面上またはその一部上のみにある、請求項1〜29のいずれか1項の抗感染性デバイス。
請求項31
前記コーティングの平均厚さが1μm〜10μmの範囲である、請求項2または請求項2に従属するときの請求項3〜30のいずれか1項の抗感染性デバイス。
請求項32
前記コーティングの平均厚さが10μm〜20μmの範囲である、請求項2または請求項2に従属するときの請求項3〜30のいずれか1項の抗感染性デバイス。
請求項33
前記コーティングの平均厚さが約5μmである、請求項31の抗感染性デバイス。
請求項34
前記カテーテルが血管カテーテル、慢性的に存在する胃腸カテーテル、透析カテーテル、または慢性的に存在する尿生殖器カテーテルである、請求項1〜33のいずれか1項の抗感染性デバイス。
請求項35
前記カテーテルが血管カテーテルである、請求項34の抗感染性デバイス。
請求項36
前記血管カテーテルが三管式中心静脈カテーテルである、請求項35の抗感染性デバイス。
請求項37
前記カテーテルが透析カテーテルである、請求項34の抗感染性デバイス。
請求項38
前記透析カテーテルが血液透析カテーテルである、請求項37の抗感染性デバイス。
請求項39
前記組成物が第2の抗感染剤をさらに含む、請求項1〜39のいずれか1項の抗感染性デバイス。
請求項40
前記第2の抗感染性薬剤が第2のピリミジン類似体である、請求項39の抗感染性デバイス。
請求項41
前記第2の抗感染性薬剤が抗生物質である、請求項39の抗感染性デバイス。
請求項42
前記組成物が抗血栓薬剤をさらに含む、請求項1〜39のいずれか1項の抗感染性デバイス。
請求項43
前記組成物が抗血小板剤、抗炎症薬、免疫調節薬または抗線維薬さらに含む、請求項1〜39のいずれか1項の抗感染性デバイス。
請求項44
前記カテーテルが少なくとも部分的に第2のポリウレタンで構成される、請求項1〜43のいずれか1項の抗感染性デバイス。
請求項45
前記第2のポリウレタンが、前記組成物におけるポリウレタンと同じである、請求項44の抗感染性デバイス。
請求項46
前記第2のポリウレタンが、前記組成物におけるポリウレタンとは異なる、請求項44の抗感染性デバイス。
請求項47
(a)ポリウレタン、(b)セルロースまたはセルロース由来重合体、および、(c)ピリミジン類似体、を含む、カテーテルをコーティングするための組成物であって、コーティングにおけるポリウレタン対セルロースまたはセルロース由来重合体の質量比は、1:10〜2:1の範囲であり、かつピリミジン類似体は、カテーテルに関連した感染を減少させ、または阻害するのに有効な濃度である、組成物。
請求項48
前記ポリウレタン対セルロースまたはセルロース由来重合体の質量比が1:2〜1:4である、請求項47の組成物。
請求項49
前記ポリウレタン対セルロースまたはセルロース由来重合体の質量比が約1:3である、請求項48の組成物。
請求項50
前記ピリミジン類似体対前記ポリウレタンおよび前記セルロースまたは前記セルロース由来重合体の合計の質量比が2%〜40%である、請求項47〜49のいずれか1項の組成物。
請求項51
前記ピリミジン類似体対ポリウレタンおよびセルロースまたはセルロース由来重合体の合計の質量比が5%〜25%である、請求項50の組成物。
請求項52
前記ピリミジン類似体対ポリウレタンおよびセルロースまたはセルロース由来重合体の合計の質量比が約15%〜約20%である、請求項50の組成物。
請求項53
前記ピリミジン類似体がフルオロピリミジンである、請求項47〜49のいずれか1項の組成物。
請求項54
前記フルオロピリミジンが5-フルオロウラシルおよびフロクスウリジンからなるクラスから選択される、請求項53の組成物。
請求項55
前記ポリウレタンがポリ(カーボネートウレタン)であり、前記セルロース由来重合体がニトロセルロースであり、かつ前記ピリミジン類似体が5-フルオロウラシルおよびフロクスウリジンからなるクラスから選択される、請求項47〜54のいずれか1項の組成物。
請求項56
前記ポリウレタン対前記セルロース由来重合体の質量比が1:2〜1:4の範囲であり、かつ前記ピリミジン類似体対前記ポリウレタンおよび前記セルロース由来重合体の合計の質量比が5%〜25%の範囲である、請求項55の組成物。
請求項57
前記セルロースまたは前記セルロース由来重合体のための第1の溶媒、前記ポリウレタンのための第2の溶媒および膨潤剤をさらに含む、請求項47〜56のいずれか1項の組成物。
請求項58
前記セルロースまたは前記セルロース由来重合体のための前記第1の溶媒がMEKであり、前記ポリウレタンのための前記第2の溶媒がDMACであり、かつ前記膨潤剤がTHFである、請求項57の組成物。
請求項59
カテーテル上にコーティングを形成する場合に、患者におけるカテーテルの移植後の少なくとも1週間、前記カテーテルに関連した感染を減少させ、または阻害するのに有効な量で前記ピリミジン類似体を放出する、請求項47〜56のいずれか1項の組成物。
請求項60
カテーテル上にコーティングを形成する場合に、患者におけるカテーテルの移植後の少なくとも4週間、前記カテーテルに関連した感染を減少させ、または阻害するのに有効な量で前記ピリミジン類似体を放出する、請求項59の組成物。
請求項61
請求項1〜44のいずれか1項の抗感染性デバイスおよび皮膚抗感染剤を含むキット。
請求項62
局所麻酔薬をさらに含む、請求項51に記載のキット。
請求項63
請求項1〜45のいずれか1項の抗感染性デバイスを作製するための方法であって、カテーテルまたはその一部に対して、(a)ポリウレタン、(b)セルロースまたはセルロース由来重合体、および、(c)ピリミジン類似体、を含む組成物を適用すること、または組み込むことを含み、コーティングにおける第2のポリウレタン対セルロースまたはからのセルロース由来重合体の質量比は、1:10〜2:1の範囲であり、かつピリミジン類似体は、カテーテルに関連した感染を減少させ、または阻害するのに有効な量である方法。
請求項64
カテーテルに関連した感染を減少させ、または阻害するための方法であって、請求項1〜45のいずれか1項の抗感染性デバイスを患者に導入することを含む方法。
請求項65
前記カテーテルに関連した感染が細菌コロニー形成である、請求項64の方法。
請求項66
前記感染がカテーテルに関連した局所感染である、請求項64の方法。
請求項67
前記感染がカテーテルに関連した血流感染である、請求項68の方法。
請求項68
前記ピリミジン類似体が前記第2のポリウレタンにも組み込まれている、請求項44〜46のいずれか1項の抗感染性デバイス。
請求項69
請求項47〜60のいずれか1項の組成物によってカテーテルまたはその一部をコーティングすることによって製造した抗感染性カテーテル。
請求項70
少なくとも1つの重合体およびピリミジン類似体を含む抗感染性組成物であって、前記ピリミジン類似体は、5-フルオロウラシルおよびフロクスウリジンからなるクラスから選択される抗感染性組成物。
請求項71
前記ピリミジン類似体が総組成物の2〜40質量%を含む、請求項70の抗感染性組成物。
請求項72
少なくとも1つの重合体がセルロースまたはセルロース由来重合体である、請求項70および71のいずれかの抗感染性組成物。
請求項73
第2の抗感染剤をさらに含む、請求項70〜72のいずれかの抗感染性組成物。
請求項74
前記ピリミジン類似体が5-フルオロウラシルであり、かつ前記第2の抗感染剤がフロクスウリジンである、請求項73の抗感染性組成物。
請求項75
前記ピリミジン類似体がフロクスウリジンであり、かつ前記第2の抗感染剤が5-フルオロウラシルである、請求項73の抗感染性組成物。
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