专利摘要:
ワクチン抗原を、抗原提示細胞へと方向付ける融合タンパク質と、その応用。この発明は、有効に結合した、少なくとも1つの、抗原提示細胞の表面に存在しているクラスII DR抗原のβ鎖を認識する領域を有している、SEQID No.1のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列(A)と、興味あるワクチン抗原をコードする、1のヌクレオチド配列(B)と、を備えている遺伝子コンストラクトに関するものである。更に、この発明は、発明の遺伝子コンストラクトの発現に役に立つ組換えベクターと、前記ベクターによって形質転換又は形質移入された遺伝子組換え細胞と植物と、発明の遺伝子コンストラクトによってコードされた融合タンパク質と、前記融合タンパク質を備えているワクチンと、に関するものである。 なし
公开号:JP2011512857A
申请号:JP2010550222
申请日:2008-03-14
公开日:2011-04-28
发明作者:マルティ,コヴァドンガ アロンソ;アンドレス ウィグドロヴィッツ;オスタチャック,アグスティン;ドネス,フェリクス ギル;サントス,マリア;ジョセ ダス;ドミンガス,ハビエル;セラーノ,カルメン ヌニェス;フィルグエラ,マリアノ ペレス;エスクリバノ,ジョセ;アンヘル マルチネス
申请人:インスティテュート ナショナル デ インベスティゲイション ワイ テクノロジア アグラリア ワイ アリメンタリア;オルタナティブ ジーン エクスプレッション,エス.エル.;
IPC主号:C07K14-00
专利说明:

[0001] 本発明は、融合タンパク質の合成に基づいて、抗原提示細胞へとワクチン抗原を向かわせる方法に関するものである。前記融合タンパク質は、抗原提示細胞の表面上にあるエピトープを認識する領域を有しているポリペプチドと、興味のあるワクチン抗原である他のポリペプチドと、を備えている。]
背景技術

[0002] 細菌、カビ、酵母、植物、昆虫細胞、幼虫、哺乳類の細胞等、異なる発現システム内での、興味あるワクチンの組換え生成物の獲得が、以前より知られていた。これらのシステム内で、植物は、他の発現システムに比べて、多くの利点を示す。というのは、一般に、植物は、経済的で、安全で、そして、高価な発酵システムを用いることなく、例えば、組換え型サブユニットワクチンといった、興味ある製剤としての可能性のあるタンパク質を獲得する方法を得やすい、ということを示すものだからである。]
[0003] しかし、全てのシステムにおいて、病原体の組換えサブユニットからワクチンを得る際の主な欠点は、得られた組換え生成物の低い免疫原性であり、結果、非常に高い、繰り返しワクチン投与量が、通常、従来の免疫原(完全に非活性化された病原体)によって得られた免疫応答に等しいだけ求められる。この状況は、従来のワクチンに比べ、組換えサブユニットワクチンの生成コストを非常に高いものにし、それ故、それらの多くのものが、現在市場に届けられていない。]
[0004] 異なるオルタナティブが、組換えサブユニットワクチンの免疫原性を改善するために、次に行なわれた。それらの内の1つは、マウス内の抗原提示細胞へワクチン抗原を向かわせるために、CTLA4型分子とLセレクション型分子との使用に基づくものである(下記、非特許文献1を参照)。]
先行技術

[0005] Boyle J.S.等による論文、“Enhanced responses to a DNA vaccine encoding a fusion antigen that is directed to sites of immune induction”、 Nature. 1998年3月26日; 392 (6674): 408−411]
[0006] しかし、これらの方策は、マウス以外の種で同じ効果を証明しなかった。このことは、他の種、特にヒトにおける抗原提示を受け持つ細胞へワクチン抗原を向かわせることに基づく、他のオルタナティブを調べることを必要にした。]
[0007] 本発明は、従来のそれら提示されているものに変わる、方法に関するものであり、一般に動物、特にヒト、の双方の、種々の種に適用されたときに、組換えサブユニットワクチンの効果を増加するものである。それらの提示細胞へと抗原を向けることに基づく、本発明の方法を使用することによって、ワクチン適用量を少なくしたにもかかわらず、従来のワクチンの適用によって得られる免疫応答と等しいか又はそれを超えるように、宿主媒介免疫応答を強化することができた。]
[0008] 故に、この発明によって提示された、抗原提示細胞へとワクチン抗原を向けるためのシステムは、融合タンパク質で構成されている。該融合タンパク質は、抗原提示細胞表面にエピトープが存在していることが認識される領域を有している、少なくとも1つのポリペプチド(A)と、宿主内の免疫応答をトリガする原因である、興味あるワクチン抗体である、他のポリペプチド(B)と、を備えている。]
[0009] 本発明の特別な実施例では、ポリペプチド(A)は、クラスII DR抗原(領域D)のβ鎖を認識する領域を備えている。前記ポリペプチドは、モノクローナル抗体1F12から得られた、SEQID No.1によって特徴付けされている、単鎖(scFv)組換えAPCH1(“抗原提示細胞ホーミング1”)抗体である。故に、ポリペプチド(A)は、フレキシブルなペプチドを介して、モノクローナル抗体1F12の軽鎖(VL)の可変領域へと、融合された、モノクローナル抗体1F12の重鎖(VH)の可変領域によって、形成されている。モノクローナル抗体1F12は、多くの種にあるクラスII DR抗原のβ鎖を認識するものであり、結果的に、ヒトを含む、多くの種に適用されるだろう。]
[0010] 本発明の他の特別な実施例において、ペプチド(B)(興味あるワクチン抗原)は、2L21と呼ばれているイヌパルボウィルス(CPV)(SEQID No.21)、ウシウィルス性下痢ウィルスからのタンパク質E2T(SEQ ID No.23)又はE2、ラビット出血性疾患ウィルスからのタンパク質VP60、ロタウィルスからのタンパク質VP6、又は、インフルエンザウィルスからの赤血球凝集素タンパク質、に抗するペプチドである。]
[0011] 2L21は、CPVカプシドからのタンパク質VP2のアミノ末端領域から離れた2つの抗原性のサブサイトによって形成され、かつ、第1合成ワクチンペプチド]
[0012] ]
[0013] として、以前に公表されている。APCH1に融合された、ペプチド2L21は、植物内で発現された。更に、前記ペプチド2L21は、植物内で融合していない、又は、免疫原性の観点(βグルコニターゼ、GUS)から無関係のタンパク質に融合された、発現をおこなうものであり、該発現は、この発明者の研究室内でこれよりも前に成功裏に実行されている]
[0014] ]
[0015] 。融合タンパク質2L21−GUSは、低い分解率で、好ましくは、植物内で発現するようになっている、非常に安定したタンパク質である。]
[0016] 故に、本発明は、提示細胞へとワクチン抗原を向ける方法を示すものであり、それぞれ、ワクチンペプチド2L21又はE2Tに融合されたAPCH1を備えている、例えばAPCH1−2L21又はAPCH1−E2T等の、融合タンパク質からなっている。以下に説明するように、融合タンパク質APCH1−2L21は、遺伝子組換えのシロイヌナズナ植物につながる、植物内で発現され、かつ、融合タンパク質APCH1−E2Tは、哺乳類細胞内で発現された。]
[0017] 更に、融合タンパク質APCH1−2L21が、腹腔内、静脈内、筋肉内、皮下経由の場合と同様に、経口によって免疫化された動物のグループ内で特異的抗原の高い力価であって、合成ペプチド2L21だけ、又は、GUS(2L21−GUS)へと融合させたものによって誘発されるものよりも、はるかに大きな値のもの、を誘発するペプチド2L21の抗原と免疫特性とを維持していたことが、証明された。これらの結果は、融合タンパク質PACH1−2L21が、動物内の免疫応答を強化することを示しており、このことは、抗原提示細胞の表面に存在しているエピトープを認識する領域(A)を備えているポリペプチドを用いることによって、抗原提示細胞へと向けることによってワクチン抗原の免疫原性を増加するという仮説を、確認するものである。]
[0018] この発明によって与えられたワクチン抗原を方向付けるシステムは、融合されたワクチン抗原を抗原提示細胞へと向けることができ、これによって、ワクチン抗原の捕獲を促し、免疫応答を強化するという理由で、多数の利点を示した。このことは、動物とヒトとの双方において、無傷の病原体からの従来のワクチンによって得られるものよりも、同じか又は高い免疫応答を得るために、投与されるべき病原体からの組換えサブユニットワクチンの投与量を減少するものである。]
図面の簡単な説明

[0019] 図1は、プラスミドpBIAPCH1−2L21の遺伝子発現コンストラクトの概略図である。 ・図1Aは、シロイヌナズナの不明なゲノム内に組み込まれている遺伝子発現コンストラクトを、概略的に示している。該シロイヌナズナの不明なゲノムは、APCH1のヌクレオチド配列を備えている。該配列は、カリフラワーモザイクウィルスの35S構造プロモーター(CaMV35S)を先頭としており、LBが左端、RBが右端、APCH1−ペプチド2L21が融合タンパク質APCH1−2L21をコードする融合物であり、NOS−Terがノパリンシンターゼプロモーター(NOS−Pro)の制御下にあるポリアデニル化配列であり、NPT II(Kan R)がカナマイシン抵抗性遺伝子である。 ・図1Bは、2つの独立した折り畳み球状ドメイン(VHとVL)が得られる“スイス・タンパク質(Swiss−protein)”、から得られた融合タンパク質APCH1−2L21の予想される3次元構造を示している。
図2は、幾つかの株で前記融合タンパク質(APCH1−2L21)を発現する、scFvAPCH1へと融合された抗原2L21の発現の解析を示している。 ・図2Aは、プローブとして32Pとラベル付けされたAPCH1−2L21融合の完全なDNA配列を用いることによってハイブリダイズされた、1プラント種類あたりの総RNAが5μgを超える遺伝子組換えのシロイヌナズナ内の融合遺伝子(APCH1−2L21)の、転写のノーザンブロット解析の結果を示している。 ・図2Bは、ノーザンブロット法によって解析されたシロイヌナズナの異なる遺伝子組換え種類の新葉から抽出されたタンパク質抽出物(総可溶性タンパク質40μg)のウェスタンブロット解析の結果を示している。
図3は、ペルオキシダーゼ(I)と、蛍光ラベリング(II)と、を伴うブタの肺胞のマクロファージの表面の特定ラベリングの結果を示している。 ・(I)は、(a)植物抽出物を伴うマクロファージ(負の対照)と、(b)抗体1F12によって得られたマクロファージの細胞表面のラベリングと、(c)融合プロテインAPCH1−2L21を含んでいる、総可溶性タンパク質の抽出によって得られたラベル化と、を示している。 ・(II)は、(1)対照抽出によってインキュベートされた細胞の詳細と、(2)抗体1F12と、(3)融合タンパク質APCH1−2L21を発現する植物抽出物と、をそれぞれ低倍率で示している。(bとc)は、それぞれ、モノクローナル抗体1F12と融合タンパク質APCH1−2L21とによって得られた細胞ラベルを高倍率で詳しく示すものである。
図4は、CPVからのペプチド2L21の種々の調合によって得られた免疫応答、特に、それ自身(2L21)を抗体APCH1(APCH1−2L21)へと融合することによって、又は、β-GUS(2L21-GUS)タンパク質へと融合することによって、ペプチド2L21で免疫化することによりマウス内に得られた特定の抗体の免疫応答、の解析の結果を示す棒グラフである。
図5は、APCH1−E2TとE2Tを発現するCHOK1(哺乳類の卵巣細胞)の安定株の生成を示している。この図のより詳細な説明は、実例2の2.4位置に見出すことができる。
図6は、発育された細胞株の上清の内の組換えタンパク質の生成の評価を示している。アッセイは、DMSOを伴い、又は、伴なわない、培養フラスコ(T75)内において、そして、DMSOを伴い、又は、伴なわない、(ローラ)ボトル内において、各グループ用の複製内で実行された。0時点で、T75の場合、3×106の細胞がまかれたのに対し、ローラボトルでは、16×106の細胞で始められており、その結果、両方の間の体積当たりの率は、維持できるようになっている。24時間毎に1mlが抽出され、それらは、ELISAが実行されるまでの間、−20℃で保存された。この図のより詳細な説明は、実例2の2.8位置に見出すことができる。 ・図6Aは、組織培養フラスコ(T75)内で育てられた細胞株である。 ・図6Bは、“ローラ”ボトル内で育てられた細胞株である。
図7は、APCH1−E2TとE2Tとの、クマシーとウェスタンブロット法とによる染色を示している。この図のより詳細な説明は、実例2の2.9位置に見出すことができる。
図8は、単核細胞のMHCII(主要組織適合性複合体)に対するAPCH1−E2Tの認識を示している。MHCIIは、免疫学的な応答に関連している、サイトカインと補体系タンパク質と同様に、Tリンパ球に対する抗原提示と抗原プロセシングとの機構に伴う、ある膜細胞タンパク質をコードする遺伝子ファミリーのものである。
図9は、実験用の分子によって免疫化されたモルモットの免疫応答を示している。Lac−z遺伝子は、βガラクトシダーゼと、ラクトースをグルコースとガラクトースとに変換する酵素と、をコードするものであり、負の対照として用いられた。図中に位置決めされているDPVという用語は、ワクチン接種後の日数を示している。
図10は、タンパク質APCH1−E2TとE2Tを発現する培養上清によって免疫化されたウシ内の免疫応答を示している。図10Aは、APCH1−E2T又はE2Tの1μgによって免疫化されたウシのものである。図10Bは、APCH1−E2T又はE2Tの0.2μgによって免疫化されたウシのものである。
図11は、APCH1−E2T又はE2Tの0.2μgによってワクチン接種されたウシ内の抗原の力価を示している。] 図1 図10 図10A 図10B 図11 図1A 図1B 図3 図4 図5
実施例

[0020] 発明の詳細な説明
本発明は、DNAコンストラクトに関するものであり、ここで、発明のDNAコンストラクトは、直接又は間接的に、有効に結合されたものであって、少なくとも、
a)抗原提示細胞の表面上にあるエピトープを認識する領域を備えている、ポリペプチドをコードする、ある1つの核酸配列(A)と、
b)宿主内の免疫応答をトリガするため応答可能な、興味あるワクチン抗原をコードするヌクレオチド配列を備えている、ある1つの核酸配列(B)と、
を備えている。]
[0021] 核酸配列(A)は、抗原提示細胞の表面上にあるエピトープを認識する領域を備えているポリペプチドをコードする。実験的に、抗原提示細胞の表面上にあるエピトープを認識する領域を備えている任意のポリペプチドが、この発明に使用できる。例えば、その単鎖(scFv)、二機能(二特異的抗体)又は完全な(FabFc)形態における、モノクローナル抗体、又は、そのフラグメントである。しかしながら、発明のある実施例では、核酸配列(A)は、クラスII DR抗原のエピトープ(鎖β)を認識する領域を備えている、APCH1ポリペプチド(SEQID No.1)をコードする。クラスIIは、表面ポリペプチドとして、免疫システム細胞内に発現されており、HLAD抗原(ヒト白血球抗原D)と、DRへとサブクラス化されたもの(DRAとDRB)と、DQと、DPと、を備えている。前記ポリペプチドは、モノクローナル抗体1F12から得られた、単鎖組換え抗体であり、(リンカー又はヒンジの)フレキシブルなペプチドを経由して、モノクローナル抗体1F12の軽鎖(VL)の可変領域へと融合されたモノクローナル抗体1F12の重鎖(VH)の可変領域で、できている。VLコード配列の3’末端は、前記リンカー用のコード配列の5’末端へと結合され、前記リンカーをコードするヌクレオチド配列の3’末端は、VLコード配列の5’末端へと結合されている。scFv APCH1は、1又はそれ以上の制限配列が、アッセイされるべき抗原によって、異なる融合を実行できるように、VLの3’末端で、加えられ得るものであり、かつ、それらが配置されており、かつ、それらを植物形質転換プラスミドへと運ぶ、プラスミドから融合を容易に獲得できるように、VHの5’末端で制限配列(XbaI)を含んでいる、となるように設計されている。]
[0022] モノクローナル抗体1F12は、多くの動物種内のクラスII DR抗原のβ鎖を認識しており、それ故、ヒトを含む多くの種に用いることができる。その特定に起因して、前記抗体は、任意のその形態(scFv、二機能性又は完全体)で、それに融合したワクチンペプチドを、抗原提示細部へと、向かわせることができる。前記抗原提示細胞は、表面にこのタイプの分子を示すものであり、それゆえ、ほとんどの発現されたタンパク質が、分解される前にその目的地にたどり着くため、抗原の捕獲を誘導し、応答性を高める。故に、遺伝子組換え植物又は動物によって発現された、異種タンパク質の低い蓄積レベル(病原体の組換えサブユニットワクチン)を補償すること、又は、他のシステムでの生成コストを補償すること、ができる。]
[0023] 核酸配列(B)は、興味あるワクチン抗原をコードする。該ワクチン抗原は、そのオリジン(真核生物、原核生物、ウィルス、等)によらず、特に、一般の動物又はヒトによらず、組換え型において発現されやすく、宿主内の免疫応答を誘導しやすい、事実上、任意のペプチド又はタンパク質でもよい。以下、幾つかのサンプルを提示する。該サンプルは、興味あるワクチン抗原の機能を果たすものであり、CPVからのペプチド2L21と、ラビット出血性疾患ウィルス(RHDV)からのタンパク質VP60と、ロタウィルスからのタンパク質VP6と、ウシウィルス性下痢症ウィルスからのタンパク質E2又はE2Tと、腫瘍又は腫瘍細胞に対するワクチン抗原と、等である。]
[0024] 好ましい実施例において、核酸配列(A)は、核酸配列(B)へと直接融合するものではないが、代わりに、核酸配列(A)の3’末端と、核酸配列(B)の5’末端と、の間のスペーサーペプチド(リンカー)を導入するのに有利である。故に、所望される場合、発明のDNAコンストラクトは、核酸配列(C)を更に含むものでも良い。該核酸配列(C)は、前記核酸配列(A)と(B)との間に位置しているスペーサーペプチドをコードするヌクレオチド配列を含んでいる。核酸配列(C)の5’末端は、前記核酸配列(A)の3’末端に結合されており、前記核酸配列(C)の3’末端は、前記核酸配列(B)の5’末端に結合されている。有利なことに、前記スペーサーペプチド(C)は、構成上フレキシブルなペプチドである。実際、構造上フレキシブルな任意のペプチドは、使用され得るものである。説明する目的で、前記フレキシブルなペプチドは、アミノ酸残基、特にグリシン残基とセリン残基、又は、他の適切な、アミノ酸残基の反復、を含んでいる。特別な実施例では、前記フレキシブルなスペーサーペプチドは、配列SEQID No.2、又は、SEQ ID No.3から選択されたものである。]
[0025] この発明によって得られた、融合ペプチド又はタンパク質の、分離と精製とを促すため、本発明のDNAコンストラクトは、所望される場合には、融合ペプチド又は融合タンパク質を分離又は精製する目的に、使用されやすいぺプチドをコードする核酸配列を含むものでも良い。故に、特別な実施例において、本発明のDNAコンストラクトは、所望される場合には、ヌクレオチド配列を含んでいる核酸配列(D)を、含む。前記核酸配列(D)は、分離又は精製のために使用されやすいペプチドをコードするものである。前記核酸配列(D)は、興味ある、抗原提示細胞又はポリペプチドの表面上にあるエピトープを認識する領域を備えているポリペプチド官能性を変えない、任意の位置に、配置できる。説明する目的で、前記核酸配列(D)は、前記核酸配列(B)の3’末端から下流側に配置されても良い。]
[0026] 実際、融合ペプチド又はタンパク質の分離又は精製を可能にする、任意のペプチド又はペプチド配列は、使用することができる。例えば、タグペプチド等のような、免疫アフィニティクロマトグラフィによって結果として生じる融合タンパク質を精製するように働くことのできる、モノクローナル抗体によって認識されやすい、ポリヒスチジン配列、ペプチド配列、例えば、インフルエンザウィルス又はc−mycエピトープ等の赤血球凝集素タンパク質から得られたエピトープ、である。]
[0027] 本発明のDNAコンストラクトは、周知技術[Sambrook等による論文、“Molecular cloning, a Laboratory Manual”、第2版、Cold Spring Harbor Laboratory出版、 N.Y., 1989年, Vol.1−3]を用いて得られる。本発明の前記DNAコンストラクトは、有効に結合されており、遺伝子発現コンストラクトを構成している、興味ある1または複数の生成物をコードするヌクレオチド配列の発現調節配列を、組み込むことができる。この記載に用いられているように、“有効に結合された”の語は、興味ある1または複数の生成物が、発現調節又は制御配列の制御下において、正しいリーディングフレーム内において発現される、ことを意味している。]
[0028] 故に、好ましい実施例において、本発明の遺伝子コンストラクトは、有効に結合された、本発明の融合タンパク質をコードするヌクレオチド配列の発現制御配列を含んでいる。制御配列は、転写を、該当する場合、前記融合タンパク質の翻訳を、制御し、調節する配列であり、プロモーター配列、転写調節をコードする配列、リボソーム結合配列(RBS)、及び/又は、転写終結配列を、含んでいる。特別な実施例において、前記発現制御配列は、原核細胞内と、例えば、バクテリア等の生物と、において機能するものである、一方で、他の特別な実施例において、前記発現制御配列は、真核細胞と、例えば、昆虫細胞、植物細胞、哺乳類細胞等の生物と、において機能するものである。本発明によって与えられた遺伝子発現コンストラクト内に提示されているプロモーターの説明に役立つ実例は、植物用のCaMV35Sプロモーター、バキュロウィルスシステム用のポリヘドリンプロモーター又はp10タンパク質、DNAワクチン用のサイトメガロウィルスプロモーター、合成初期/後期ポックスウィルスプロモーター等、を含んでいる。]
[0029] 有利なことに、前記遺伝子発現コンストラクトは、更に、前記遺伝子発現コンストラクトによって形質転換された宿主細胞の選択を可能にするモチーフ又は表現型をコードするマーカー又は遺伝子を含んでいる。本発明の遺伝子発現コンストラクト内に提示され得る前記マーカーの説明に役立つ実例は、抗生物質耐性遺伝子と、毒性化合物に耐性を与える遺伝子と、一般に、遺伝的に形質転換された植物を選択することを可能にする全てのものと、を含む。]
[0030] 本発明のDNAコンストラクト、又は、この発明によって与えられる遺伝子発現コンストラクトは、適切なベクター内に挿入されても良い。故に、本発明のもう1つの観点は、前記DNAコンストラクトを備えている、発現ベクター等の、ベクターに関するものである。ベクターの選択は、後に挿入されるであろう、宿主細胞に依存している。説明目的で、ベクターは、前記DNA配列が挿入されているところで、プラスミド、又は、ベクターでも良い。前記ベクターは、宿主細胞へと挿入されている時に前記細胞のゲノムへと組み込まれた、又は、組み込まれていないものである。前記ベクターは、当業者に周知な従来方法[Sambrook 等による論文、1989年、“supra”に引用された]によって得られるものでも良い。特別な実施例において、前記組換えベクターは、植物細胞又は動物細胞へと形質転換し又は挿入されるのに役立つベクターである。故に、本発明のベクターは、例えば、アグロバクテリウムツメファシエンス、又は、(例えば、哺乳類又は昆虫細胞等の)動物細胞又は植物細胞に感染し又は発現する能力を有しているウィルスベクター、であっても良い。本発明の特別な実施例において、ウィルスベクターは、バキュロウィルスが用いられる。]
[0031] 前記ベクターは、形質転換、形質移入、又は、それによって感染されやすい、形質転換細胞、形質移入細胞、又は、感染細胞に用いることができる。その結果、発明のもう1つの観点は、この発明によって与えられるウィルスベクターに感染した細胞に、関係するものである。特別な実施例において、前記感染した細胞は、適切なウィルスベクターに感染した植物細胞であり、前記感染した植物細胞は、この発明によって与えられた融合タンパク質を発現する能力のあるものである。組換えウィルスベクターに感染した植物細胞は、前記組換えウィルスベクターを備えている植物の感染後に得られるものである。故に、植物感染性ウィルスベクターは、前記病原体又は腫瘍細胞に抗する食用ワクチンを生成するため、動物病原体又は植物内の腫瘍細胞のエピトープの発現用に用いることができる。]
[0032] 更に、この発明によって与えられた組換えベクターは、形質転換又は形質移入する、真核生物又は原核生物の細胞に用いることができる。故に、本発明のもう1つの観点では、前記組換えベクターを備えている形質転換又は形質移入された細胞、又は、この発明によって与えられた前記DNAコンストラクト、又は、本発明によって与えられた遺伝子発現コンストラクト、に関する。形質転換又は形質移入された細胞は、当業者に周知の従来の方法[Sambrook 等による論文、1989年、“supra”に引用された]によって得られるものであっても良い。]
[0033] 特別な実施例において、前記組換えベクターは、ウィルスベクターである。本発明の組換えベクターは、植物細胞、藻細胞、又は、動物細胞に、好ましくは、昆虫細胞又は昆虫の幼虫細胞内に、感染し、発現する能力を有している。]
[0034] その結果、本発明のもう1つの観点では、少なくとも本発明のDNAコンストラクト又は、この発明によって与えられた組換えベクター、又は、この発明によって与えられた遺伝子発現コンストラクト、を備えている、形質転換又は形質移入された細胞に関する。]
[0035] 本発明のもう1つの観点では、そのゲノムに挿入された、本発明の少なくとも1つのDNAコンストラクトを備えている遺伝子組換え細胞に関する。特別な実施例において、前記遺伝子組換え細胞は、植物細胞由来のものであり、そのゲノムに挿入された、又は、葉緑体ゲノムに挿入された、本発明の少なくとも1つのDNAコンストラクトを備えている。遺伝子組換え植物は、前記遺伝子組換え植物細胞、又は、遺伝子組換え植物材から、得るものでも良い。故に、本発明のもう1つの観点では、この発明によって得られた、少なくとも1つの植物遺伝子組換え細胞を備えている遺伝子組換え植物に関する。周知のように、遺伝子組換え植物の潜在的に興味ある適用は、前記病原体又は腫瘍細胞に抗する食用ワクチンを生成するための、植物内の動物病原体又は腫瘍細胞の、タンパク質又はエピトープの発現である。]
[0036] 本発明の異なる特別な実施例において、前記遺伝子組換え細胞は、好ましくは哺乳類、又は昆虫、より好ましくは、昆虫の幼虫からの、動物細胞である。故に、発明は、また、高い歩留まりで、興味あるペプチド又はタンパク質を発現する、遺伝子組換え非ヒト動物、特に、遺伝子組換え哺乳類、昆虫、又は、昆虫の幼虫に関する。]
[0037] 本発明のDNAコンストラクトは、この発明に記載された融合タンパク質を生成するのに用いることができる。故に、本発明のもう1つの観点では、前記融合タンパク質を生成する方法に関する。該方法は、前記融合タンパク質の生成を可能にする条件下で、この発明によって与えられた細胞又は生物を育てる工程を、含んでいる。前記細胞又は生物の培養を最適化する条件は、使用する細胞又は生物に依存する。所望される場合には、この発明によって与えられた興味ある生成物を生成する方法は、更に、前記融合タンパク質の分離と精製とを行なう工程を、含んでいる。]
[0038] 本発明のもう1つの観点では、また、この発明によって与えられた少なくとも1つのDNAコンストラクトによって前記植物を形質転換する工程を含んでいる、植物内で、この発明によって与えられた融合タンパク質をコードする遺伝子を発現する方法を、与えるものである。植物組織からの細胞の形質転換は、従来の方法によって実行することができる。ベクターを含んでいる、植物への遺伝子移動、DNA移動方法等の再検討は、例えば、]
[0039] ]
[0040] を参照。]
[0041] 本発明のもう1つの観点では、この発明によって与えられたDNAコンストラクト内に含まれている核酸配列の発現によって得られる融合タンパク質に関する。特に、本発明は、
(A)抗原提示細胞の表面にあるエピトープを認識する領域を備えているペプチドと、
(B)興味あるワクチン抗原と、
を備えている融合タンパク質を与える。]
[0042] 特別な実施例において、本発明は、
(A)インタクトモノクローナル抗体1F12、クラスII DR抗原のβ鎖を認識する領域を含んでいるモノクローナル抗体1F12のフラグメント、二機能形態
のモノクローナル抗体1F12と、フレキシブルなペプチドを介して、モノクローナル抗体1F12(APCH1)の軽鎖(VL)の種々の領域へと、融合されたモノクローナル抗体1F12の重鎖(VH)の種々の領域を含んでいる組換えscFv、によって形成されたグループから選択されたポリペプチドと、
(B)興味あるワクチン抗原と、
を備えている融合タンパク質を与える。]
[0043] この発明によって与えられる融合タンパク質は、所望される場合には、更に、抗原提示細胞の表面にあるエピトープを認識する領域を含んでいるポリペプチドと、興味あるポリペプチドとの間にスペーサーペプチドと、及び/又は、融合タンパク質の分離又は精製を促すように設計されたペプチドと、を含む。]
[0044] 一般に、この発明によって与えられる融合タンパク質は、特に、抗原提示細胞の表面にあるエピトープを認識する領域を含んでいるポリペプチドがscFvであるとき、比較的小さな分子で、一般に、元の抗原の結合特異性を維持し、そこから、抗原提示細胞の表面にあるエピトープを認識する領域を備えているポリペプチドが得られるものであり、完全抗体のために複雑な組み立て工程を必要としないものである。換言すれば、それらの小さなサイズに起因して、それらは、大きな組織透過性を有している。]
[0045] 本発明のもう1つの観点では、この発明によって与えられた融合タンパク質と、随意に、薬学的に許容される賦形剤と、を備えている。]
[0046] (実例を参照)実行されたアッセイは、ワクチンペプチド自身によって得られ、又は、無関係のタンパク質に融合された、ものよりもはるかに高い抗体の力価を誘導しており、これによって、scFvAPCH1等の抗原提示細胞の表面にあるエピトープを認識する領域を備えている、ポリペプチドによる、抗原提示細胞への方向付けによる、ワクチンペプチドの免疫原性の増加の仮説を確認する、ということによって、この発明によって与えられた融合タンパク質が、動物内での免疫応答性を、高めるということを示している。]
[0047] 故に、その表面の対応するエピトープを呈する抗原提示細胞へと融合ワクチン抗原を方向付けることで、この発明によって与えられたワクチン抗原を方向付けるシステムは、ワクチン抗原の捕獲を促し、免疫応答は、大半の発現されたタンパク質が、分解され始める前にその目的地に達するように、強化され、更に、このことは、ワクチン抗原が、免疫システムへ提示することを受け持つ細胞によって処理される前に、血流から除去されることを防ぎ、それ故、防御免疫応答を生じるものである。ワクチン抗原を抗原提示細胞へと方向付けることによって、その大部分が、免疫システムに正確に提示され、結果として、強力な免疫応答が生じる。該免疫応答は、特別な場合、ワクチン抗原自身によって得られる場合によりも、(特別な実施例の力価の範囲で)少なくとも50倍である。故に、この発明は、任意のシステムで生成された組換えサブユニットワクチンを、免疫学的に改善するものである。]
[0048] 生物由来物質の蓄積
プラスミドpBIAPCH1−2L21は、アクセス番号CECT:5857が割り当てられており、2003年12月12日、BurjassotとValenciaが、スペインタイプカルチャーコレクション(CECT)によって蓄積したものである。]
[0049] プラスミドpcDNAAPCH1−E2Tは、アクセス番号CECT:7387が割り当てられており、2008年05月03日、BurjassotとValenciaが、スペインタイプカルチャーコレクション(CECT)によって蓄積したものである。]
[0050] 実例は、発明を説明するために以下に供されるが、その範囲を限定するものとみなすものではない。]
[0051] 実例
実例1.動物内の免疫応答性を高めるため、ワクチン抗原を抗原提示細胞へと方向付ける。単鎖組換え抗体APCH1(SEQID No.1)をペプチド2L21へと融合させることと、遺伝子組換え植物内でのその発現
1.1植物材料
使用されるモデル植物は、シロイヌナズナ、コロンビア生態型であった。シロイヌナズナ属は、アブラナ科(Brassicaceae又はCruciferae)のファミリーに属している。]
[0052] 1.2使用したバクテリアの種類
1.2.1大腸菌
以下の特性を示す、大腸菌(Clontech)のDH5−α株とTOP−10株とが、プラスミドの形質転換と増加とに使用された。]
[0053] ]
[0054] 1.2.2アグロバクテリウム・ツメファシエンス
アグロバクテリウム・ツメファシエンス(Hellens R. and Mullineaux P. A guide to Agrobacterium binary Ti vectors. Trendsin Plant Science 5:446−451,2000)のC58C1株とAGL0 5−α株とが、シロイヌナズナ花の浸潤のために使用された。]
[0055] 1.3使用されたプラスミド
1.3.1市販プラスミド
アッセイされた異なるペプチドを発現する異なるコンストラクトを得るために、種々の市販プラスミドが使用された。プラスミドpGEM−Teasyは、PCRのクローン化と、配列決定と、のために用いられた。一方、バイナリーのプラスミドpBI−121と、その誘導体とが、アグロバクテリウムの形質転換と、それに続く、シロイヌナズナの浸潤と、に用いられた。]
[0056] pGEM−Teasy(Promega)
このプラスミドは、PCR生成物のクローン化と、配列決定と、のために特別に設計されたものである。多数の制限部位(ポリリンカー)を備えた領域を含んでいる。ポリリンカは、EcoRVによって事前消化され、次に、3’チミジンが、PCR生成物のクローン化を促すために、両端に加えられた。更に、LacZ遺伝子を用いて組換えを選択できるようにする。]
[0057] pBI−121(Clontech Cat.6018−1)
プラスミドpBI−101から得られた。それは、カリフラワーモザイクウィルス(CaMV 35S)の35Sプロモーターを含んでおり、GUS遺伝子の発現と、シロイヌナズナのプラスミドTiのノパリンシターゼ(NOS−ter)遺伝子のポリアデニル化配列を含む、260−bp(塩基対)フラグメント発現とを、指揮するものである。また、それは、(少ない複製を伴う)RK2複製オリジンと、カナマイシン抵抗性遺伝子(Npt2)とを含んでいる。]
[0058] また、市販のプラスミドに加え、Dr. Escribano's laboratory (National Institute for Agricultural Research [INIA])で生成され、plasmid pBI121 [Dr. Escribano's laboratory collection (INIA)]から得られた、プラスミドp35S−TEV(4,051bp)が使用された。該プラスミドp35S−TEV(4,051bp)は、カリフラワーモザイクウィルス(CaMV 35S)の35Sプロモーターと、タバコ斑点ウィルスの転写強化配列(TEV)と、を含んでおり、その後に、多重クローン化領域とVspポリアデニル化シグナルが現れるものである。このプラスミドは、バイナリーのプラスミド内において、それがクローン化される前の工程として、幾つかのコンストラクトのサブクローン化で再使用された。これらの2つのプラスミドは、発明者の研究室で一般に使用されているものであり、請求されている発明の一部分ではない。]
[0059] 1.3.2本発明の実行中に生じる植物形質転換プラスミド
この例の実施例のために、pBIAPCH1−2L21と同定されているプラスミドが、生成された。該プラスミドは、植物の遺伝子形質転換に用いられた。前記プラスミドpBI APCH1−2L21内で発現した抗原は、イヌパルボウィルス(CPV)からのペプチド2L21に対するAPCH1の融合である。]
[0060] 配列は、前記抗原をコードし、そのそれぞれの、その融合は、PCR増幅を用いて得られた。2つのタイプの市販のポリメラーゼが使用された。1つは、コロニー解析に主に用いられるECOTAQ(Ecogen)であり、もう1つは、補正活性を呈し、導入遺伝子配列を増幅するのに用いられた、PowDNAポリメラーゼ(Roche)である。使用されたプライマーが表1に示されている。配列ID No.4の位置1乃至6、配列ID No.5の位置1乃至6、配列ID No.6の位置2乃至7、配列ID No.9の位置1乃至18は、制限対象である。配列ID No.7の位置1乃至35と、配列ID No.8の位置1乃至32とは、scFV(APCH1)内での結合に役立つ人工のフレキシブルな配列を示す。]
[0061] ]
[0062] 1.4抗体
植物内に生成された、異なる組換え抗原を、検出するために、異なる市販のマウスモノクローナル抗体と、ラビットポリクローナル抗体と、アルカリホスファターゼ(AP)及び/又はペルオキシダーゼ(HRP)に結合した、それぞれの第2抗体とが、用いられた。]
[0063] ]
[0064] 前記表において、WBは、ウェスタンブロットを意味する。]
[0065] 1.5ハイブリドーマ1F12
APCH1として同定されたscFVを展開させるため、我々は、ハイブリドーマ1F12から開始した。該ハイブリドーマ1F12は、]
[0066] ]
[0067] によって与えられ、クラスII DR抗原のβ鎖を認識する1F12モノクローナル抗体を発現するものである。ハイブリドーマ1F12は、RPMI−1640倍地(Biowhittaker)内で培養状態に置かれ、0.01mMのピルビン酸と、2mMのLグルタミン(Sigma)と、100U/mlのペニシリンと、20μg/ml硫酸ゲンタマイシン(Biowhittaker)によって補われた。ハイブリドーマ1F12は、INIA研究所で一般に使用されているものであり、請求されている発明の一部分ではない。]
[0068] 1.6市販ELISAS
INGEZIMPARVO CANINO 1.5.CPV.K.1 (Ingenasa)、イヌ血清内のイヌパルボウィルスに抗する特定の抗体の検出と定量化と、のための間接型免疫酵素アッセイである。]
[0069] 1.7シロイヌナズナの成長
使用されたモデル植物は、シロイヌナズナ、コロンビア生態型であった。シロイヌナズナ属は、アブラナ科(Brassicaceae又はCruciferae)のファミリーに属している。]
[0070] 1.7.1土壌上において
土壌内にシロイヌナズナを育成するため、種が、一般的な生息環境とバーミキュライトとの(3:1の)混合物を含んでいる、植木鉢又はプラスチックセルの、表面に植えられた。混合物は、予め蒸留水に浸されており、120℃、20分の間、101kPa(1気圧)でオートクレーブ減菌された。植木鉢又はセルは、適切な湿気を維持し、発芽期間中の汚染を防ぐため、後にプラスチックによって被われるトレイ内に置かれた。トレイは、種の均一な発芽を助けるため、48時間、4℃の暗室に保たれた。次に、トレイは、蛍光灯下で16時間、暗室内で8時間、の光周期で、22℃の培養容器に入れられた。植えてから1週間後、プラスチックは取り除かれ、トレイは常に水を保もっている。植物は、一般的な最小培地(HaughnとSommervilleとによる論文、“Sulfonylurea resistant mutants of Arabidopsis thaliana”、 Molec. General Genetics 204:430−434、1986年)によって、週に一度給水された。植物は、浸潤のための理想的な時間である(6乃至7週)で咲き始めるまでの間、これらの環境下に保たれた。時には、浸透率を高めるため、幾つかの花は、より数多く、育っている、2番目の花房のところまで、切除される。]
[0071] 1.7.2ペトリ皿内において
プレート内の種の発芽のため、MS媒体(Murashige T.とF.Skoog.による論文、“A revised medium for rapid growth and bioassays with tobacco tissue cultures.” Physiol. Plant. 15:473−497、1962年)には、1%スクロースが補われ、0.8%の寒天によって固められ、対応する抗生物質が使用された。種は、次亜塩素酸塩ナトリウム30%と0.01%のトリトンX100との溶液内に10分間減菌され、次に、滅菌水内で5回洗浄された。種は、48時間暗室で4℃にされた、ペトリ皿に蒔かれた。続いて、22℃で、明るい部屋に16時間、次に、暗室内で8時間の状態にされる培養チャンバーへと置かれた。2週間後、苗木は、土壌へと移植され、前述の状態で育成された。]
[0072] 1.8細菌培地とコンピテント細胞の取得
E.coliの培養が、37℃、14乃至16時間の間、対応する選択剤(Sambrook等による、1989年)のある、LB媒体(Sigma)内で実行された。コンピテント細胞の提示は、Hanahanによって記載された、塩化ルビジウム法(“Studies on transformation of E. coli with plasmids”、J. Mol. Biol、166:557−580、1983年)を用いて実行された。]
[0073] アグロバクテリウムの異なる菌株の培養は、50μg/mlのカナマイシンと、50μg/mlのリファンピシン(Sambrook等による、1989年)とを補い、液状LB又は皿の中で実行され、28℃で36乃至48時間維持された。]
[0074] バクテリア培養の長期保存は、−80℃で6%の最終濃度で、ジメチルスルホキシド(DMSO)内で実行された。]
[0075] 1.9バクテリア形質転換法
1.9.1E.coliの形質転換
DH−5α株とTPO−10株とは、プラスミドを維持し、新しいプラスミドを生成するのに用いられた。双方のコンピテント株は、次の、Birnboin and Dollyによるプロトコル(Birnboin H.C. and Dolly J.等による論文、“A rapid alkaline extraction procedure for screening recombinant plasmid DNA”、Nucl. Acid Res.7:1513−1516、1979年)によって形質転換された。短時間、プラスミドDNA又はリンケージ生成物が、回答コンピテント細胞の一定分量100μlに加えられ、30分間、4℃に保たれる。次に、細孔浸透性を増加する、42度の熱衝撃が起こされ、600μlのLBが加えられ、1乃至1.5時間、撹拌されながら、37℃でインキュベートされた。バクテリア細胞は、3分間に3,500rpmの遠心分離法によって沈降され、必要な選択抗生物質が事前に加えられた固形培地に置かれた。プレートは、一晩、37℃の恒温室内でインキュベートされた。]
[0076] 1.9.2アグロバクテリウムツメファシエンスの形質転換
C58C1株とAGL0株とは、バイナリープラスミドで形質転換された。短時間、DNA(バイナリープラスミド)の1μgは、解凍を伴わない、前記コンピテント細胞の200μlの一定分量に加えられ、37℃で5分間インキュベートされ、直ちに、30分間4℃でインキュベートされた。次に、1mlのLBが加えられ、3乃至4時間、28℃で培養された。次の遠心分離法では、カナマイシンリファンピシンを備えているLB媒体内に置かれた。プレートは、28℃でインキュベートされ、コロニーが約48時間後に現れた。次に、培養され、シロイヌナズナ植物の浸潤に用いられた。]
[0077] 1.10ハイブリドーマ1F12からのscFv(APCH1)の獲得
scFv(APCH1)に対応する配列を獲得するため(セクション1.5で、物質、内に示されているように)、ハイブリドーマ1F12から始めた。ハイブリドーマ細胞内の総RNAは、Rocheの市販キットである“Tripure”を用いて分離され、モノクローナル抗体1F12を発現したハイブリドーマのcDNAは、AMV−RTポリメラーゼ[Promega]を用いるRT−PCRを利用することによって獲得された。次に、第1PCRが、免疫グロブリンの異なる可変ドメイン用の特異的プライマーによって実行された。PCR増幅は、重鎖と軽鎖との可変領域の末端に対し特異的にハイブリダイズされた2つのプライマーを用いて、個々に実行された。]
[0078] 次のプライマーが、第1PCR内で使用された。]
[0079] ]
[0080] 前記表において、VHとVLとは、免疫グロブリンの重鎖と軽鎖との可変ドメイン用の特異的なプライマーである。]
[0081] 3PCRsは、重鎖(VH)(3’VH1を伴う5’VH1a.1b.1c)の可変領域を得るために実行され、4PCRsは、軽鎖(VL)の可変領域を得るために実行された。異なるドメインの配列は、各ドメインに対するPCR混合物の1つにおいて、予定通り、増幅された。これらの増幅配列(VHとVL)は、その配列が第2PCRにおいて、テンプレートとして用いられた後に、PCR生成物用のpGEM−Teasyクローニングプラスミド内で直接クローン化され、サブクローニングプラスミドpGEM VHとpGEMVLとが得られた。第2PCR内において、それらは、双方のドメインが人工のフレキシブルな配列(リンカー)に結合されている、前に設計されたプライマーによって増幅された。故に、VHは、その3’領域でリンカーに結合されており、VLは、その5’領域(VH3’リンカーとVL5’リンカー)(表1)でこの配列に結合されている。故に、双方のドメインは、双方の配列の幾つかの増幅サイクルの後に、重複した人工配列を有しているため、三番目のPCRは、人工のフレキシブルな配列に結合された双方のドメインを得るために、実行された。故に、APCH1は、モノクローナル抗体1F12の軽鎖の可変領域に、フレキシブルなペプチドを用いることによって、融合された重鎖の可変領域を含んでいる。一度、APCH1配列が特異的プライマー(VH5’xbaIとVL3’)(表1)を伴うPCRによって増幅されると、それは、PCR生成物用のクローニングプラスミド、pGEM−Teasy内でクローン化され、サブクローン化プラスミドpGEM−APCH1が得られた。APCH1は、アッセイされるべき抗原への異なる融合を実行できるように、VL3’末端で幾つかの制限配列を加えるように、設計されたものであり、pGEmから融合を容易に抽出し、植物形質転換プラスミドへと運べるようにする、VH−5’末端でXbaI配列を含んでいる。]
[0082] 1.11プラスミドpBIAPCH1−2L21の獲得
プラスミドpGEM−APCH1を配列決定し、その完全性を確認した後、scFVAPCH1の3’領域に融合されたCPVの抗原2L21は、クローン化された。結果、ペプチド2L21の配列は、プライマー2L21XhoIと2L21SmaI(表1)と共に、PCRによって増幅され、その配列決定を行うためにpGEM内でクローン化された。配列を確認した後、それは、XhoIとSmaI酵素で消化されることによって抽出され、間接的手法で、これら同じ酵素によって事前に消化されている、プラスミドpGEM−APCH1へと導入された。幾つかのリンケージと形質転換の後に、プラスミドpGEM APCH1−2L21は、最終的に得られ、融合リーディングフレームを正確に維持していることの確認のために配列決定された。次に、このプラスミドは、融合APCH1−2L21を抽出するために、XbaIとSmaI酵素によって消化され、これらと同じ酵素によって事前に消化されている、プラスミドpBI−121へと導入された。]
[0083] プラスミドpBI−121は、βグルコニターゼ遺伝子を含んでおり、この理由で、HindIIIとSmaI酵素によって消化され、同じ酵素(HindIII−SmaI)によってプラスミドp35S TEV内でクローン化された。次に、新たなベクターが
生成された(p35S−APCH1−2L21)。該ベクターは、35ScaMVプロモーターと、融合APCH1−2L21と、ポリリンカー(SacI、KpnI)の部分と、Vsp−terポリアデニル化配列と、を含んでおり、HindIII−EcoRI酵素によって消化され、この結果、前記融合APCH1−2L21を、これらと同じ酵素によって事前に消化されているpBI−121バイナリープラスミドへと導入し、そして、プラスミドpBI APCH1−2L21が得られた。]
[0084] 1.12アグロバクテリウムツメファシエンスによって薬物治療された植物の遺伝的形質転換
異なる植物形質転換プラスミドによって事前に形質転換されているアグロバクテリウム細胞は、28℃で48時間、カナマイシンとリファンピシン(Sambrook等による、1989年)の補われた、500mlのLB培地(Sigma)内で育成された。20分間、3,000rpmの遠心分離の後、(バクテリアを含む)沈降物は、2.35g/lのMS(MurashigeとSkoogとによる、1962年)と、5%のスクロースと、10g/lの6−ベンジルアミノプリンと、0.02%のSilweet L−77(Lehle Seeds,カタログNo.VIS−01)で構成されている200mlの湿潤培地で再懸濁された。]
[0085] 1.12.1花の湿潤
湿潤を行なうため、花序できる数の最も多い6乃至7週齢の植物が、使用された。花序は、真空チャンバー内でアグロバクテリウムを含んでいる湿潤培地内で浸され、10分間、5kPa(50mbar)の圧力に晒された(Bechtold N.とPelletier G.等による論文、“In planta Agrobacterium−mediated transformation of adult Arabidopsis thaliana plants by vacuum infiltration”、MethodsMol. Biol.82:259−266、1998年)。一度時間が経過すると、真空は、できるだけ速やかに解放され、植物は、水洗され、プラスチックで被われ、その結果、乾燥することと、異なる湿潤された植物間での考えうる汚染と、が防がれた。時折、植物は、真空でないところで湿潤された(Clough S.J.とBent A.F.による“Floral dip法:a simplified method for Agrobacterium−mediated transformation of Arabidopsis thaliana”、 Plant. J. 16:735−743、1998年)。それらは、培養チャンバー内に保持され、長角果が発育し成熟するまで、明さ、湿度、温度について制御環境下に置かれた。]
[0086] 1.12.2培地と遺伝子組換え植物の選択
事前に湿潤されたシロイヌナズナからの種は、30%の灰汁と、10%のトリトンX100と、を含んでいる溶液内で減菌され、そして、アンピシリンとカナマイシン(Sambrook等による、1989年)の補われた、(4.7g/lのMS、1%のスクロース、0.5g/lのモルフォリンエタンスルホン酸(MES)と、8g/lの寒天と、を含み、pH5.7の)GM培地内のペトリ皿に蒔かれた。]
[0087] T1種は、48時間、4℃の暗室に置かれ、次に、インビトロの培養チャンバー内で、(22℃で、16時間明るく、8時間暗くする)制御環境下に置かれた。12乃至15日後、(カナマイシンのあるところで正常に育つ能力のある)遺伝子組換え苗木は、土壌に移植され、その成長と発育のために、培養チャンバーに移された。]
[0088] 1.13遺伝子組換え植物の解析
1.13.1膜に対する、総RNA、定量化、電気泳動、移動、の分離
総RNAは、Logemann等によって記載された塩酸グアニシン法(Logemann J.、Schell J.、Willmitzer Lによる論文、“Improved method for the isolation of RNA from plant tissues”、Anal. Biochem. 163:16−20、1987年)の後に、精製された。RNAの定量化は、分光光度法によって実行された。]
[0089] 膜への移動のために、RNAは、ホルムアルデヒド/ホルムアミド(Sambrool等による、1989年)の存在下で、1.5%の水平方向のアガロースゲルで分割された。RNAサンプルは、エチジウムブロマイドによってロードされ、結果、花序によって可視化され、それによって、その完全性が確認された。次に、RNAは、従来の方法(Sambrook等による、1989年)によって、0.05Mの水酸化ナトリウムを使用するHybond N+膜(Amersham)へと移された。]
[0090] 1.13.2プローブの放射性標識化と核酸のハイブリダイゼーション
全DNAプローブは、オリゴラベル化キット(Pharmacia Biotech)を使用する、ランダムプライマー伸張法を用いることによって、50μCiのα32P−dCTP(Amersham又はICN)でラベル化された。組み込みまれていないヌクレオチドは、製造者の指示に従って、S−200カラム(Pharmacia Biotech)内での分子排除クロマトグラフィによって評価された。異なるDNAフラグメントは、後に詳しく説明するように、それらを得るために使用された方法と同様に、(融合遺伝子の全配列の)プローブとして用いられた。]
[0091] ]
[0092] 前記表において、Nは、ノーザンブロット法、Sは、サザンブロット法である。]
[0093] 核酸ハイブリダイゼーションは、事前ハイブリダイゼーション溶液の10乃至15mlを含んでいるガラス管内で実行された。膜は、ハイブリダイゼーション温度で、少なくとも2時間の間、事前ハイブリダイズドされた。一度、この時間が経過すると、変性した放射性標識プローブは、加えられ、膜は、16乃至20時間の間この溶液内に保たれる。]
[0094] 厳密でない、サザンタイプハイブリダイゼーションは、5×SSPE(0.15Mの塩化ナトリウム(NaCl)と、10mMのリン酸二水素一ナトリウム(NaH2PO4)と、1mMのエチレンジアミン四酢酸のジナトリウム塩(EDTANa2)とを含む)、5×デンハルト溶液(0.02%のポリビニルピロリドンと、0.02%のウシ血清アルブミンと、0.5%のドデシル硫酸ナトリウム(SDS)と、0.5mg/ml変性ニシン精子DNAとを含む)と、を伴う、事前ハイブリダイゼーション溶液内で実行された。ハイブリダイゼーションは、65℃で実行された。ハイブリダイゼーションの後、膜は、洗浄毎に塩分濃度を低くして、5×SSPEと0.5%SDSとによって連続的な洗浄に晒された。]
[0095] ノーザンタイプハイブリダイゼーションは、42℃の、pH7.2、0.25Mのリン酸緩衝液であって、0.25Mの塩化ナトリウム(NaCl)と、1mMのエチレンジアミン四酢酸(EDTA)と、7%のSDSと、10%のPEG6000と、40%のホルムアミドと、0.2mg/mlの変性ニシン精子DNAと、を含むものの中で実行された。ハイブリダイゼーションの後、膜は、65℃で、5×SSPEと0.5%SDSによって連続的な洗浄に晒された。各洗浄は、約20分続いた。時折、0.5%SDSで洗浄することが必要である。]
[0096] 膜は、ハイブリダイゼーションバンドを可視化するのに要する時間だけ、−80℃で、オートラジオグラフィーフィルム(Hyperfilm MP、Amersham)と、強化スクリーンと、に曝された。膜を再利用するため、これらのものは、溶液がさめるまで、撹拌を伴いながら、沸騰している5%のSDS用溶液によって、脱ハイブリダイゼーションが行なわれた。膜内に放射性物質が残っていないことを確認するため、フィルターは、数日間、オートラジオグラフィーフィルムに曝された。]
[0097] 1.14遺伝子組換え植物内に生成された組換えタンパク質の解析
1.14.1全可溶性タンパク質の獲得
通常、植物の根元から伸びているロゼットリーブから得られた、新鮮な植物は、切断され、1.5mlのエッペンドルフ管に導入され、氷内(4℃)に置かれた後、タンパク質抽出緩衝液(pH7.5、10mMのトリスと、500mMの塩化ナトリウム(NaCl)と、0.1%のトリトンX−100と、1%のβ−メルカプトエタノールと、プロテアーゼ阻害剤として1mMのPMFSと、を含むものの)内において、均質化された。均質化の後、13,000rpmで10乃至15分の間、遠心分離され、上清が集められた。幾つかの場合において、凍った物質が用いられた。幾つかの沈殿されたタンパク質の可溶化することと、抽出収率を改善することと、のために、尿素を含んでいる緩衝液が、使用された。タンパク質解析は、SDS存在下のアクリルアミド−ビスアクリルアミド電気泳動ゲル(30:1)内において、実行された。]
[0098] 1.14.2SDS存在下のポリアクリルアミド−グリシンゲル内での電気泳動
変性状態の下のタンパク質電気泳動が、従来の方法(Sambrook等による、1989年)の後、SDS存在下の不連続アクリルアミド−ビスアクリルアミドゲル内で実行された。アクリルアミド−ビスアクリルアミド分離ゲルが、アクリルアミド−ビスアクリルアミド(Sambrook等による、1989年)の3.5%濃度の濃くしたゲルと共同で、処理されるべきタンパク質の気体分子量に依存する、7%乃至15%間の種々の濃度で、用意された(Biorad又はServa)。電気泳動は、ミニゲル(7×8cm)の場合、100乃至140Vの間の定電圧で展開された。]
[0099] 全サンプルは、Bradford−Lowry法(Biorad protein assay)によって、電気泳動による分離後に定量化された。タンパク質解離緩衝液(pH8.0、0.5Mトリス、10%SDS、グリセロール、β−メルカプトエタノール、0.02%ブロモフェノール・ブルー)内で可溶化され、100℃、5分間加熱され、次に、ゲルにアプライされた。]
[0100] 1.14.3タンパク質のニトロセルロースフィルターへの転写
タンパク質のニトロセルロースフィルター(Bio−Rad2)への転写は、1時間、100V定電圧で、湿潤なキュベット内で、又は、20V、25分間、セミドライトランスファー(Bio−Rad)によって、実行された。何れの場合も、同じ移動緩衝液(25mMトリス、151.8mMグリシン、20%メタノール(v/v))が用いられた。]
[0101] 1.14.4ニトロセルロースへと転写されたタンパク質のPonceau Red染色
一度、タンパク質がニトロセルロースフィルターへと転写されると、該フィルターは、その完全性をチェックするために、30%のトリクロロ酢酸(p・v)と30%のスルホサリチル酸(p/v)との内の0.2%Ponceau溶液(Sigma)によって、1分間浸漬によって、染色された。次に、それらは、過剰な着色剤を除去するために、蒸留水で洗浄された。]
[0102] 1.14.5免疫ブロット法又はウェスタンブロット法によるタンパク質解析
一度タンパク質がニトロセルロースフィルターへと運ばれ、固定化されると、前記ニトロセルロースフィルターは、PBS内で2%の脱脂粉乳(p/v)によって1時間37度でブロックされ、又は、同じブロッキング溶液によって、撹拌されながら、4℃で一晩おかれた。次に、フィルターは、各アッセイに適切な濃度で、0.05%のPBS−Tween20(v/v)内で希釈された特異的抗体と共に1時間インキュベートされた。フィルターは、そのつど、洗浄緩衝液(PBS1X−Tween)内で10分間3度洗浄され、1時間、室温で、対応する第2抗体によって、同じ希釈液内で、インキュベートされた。洗浄を繰り返した後、展開は、第2抗体(NBT−BCIP(Roche)、ECL(Amersham))の結合に基づく、適切な基質を用いて実行された。]
[0103] 1.15植物内で発現したタンパク質の免疫原性解析
1.15.1血清の獲得
血清は、30分間、37℃で血液培養され、その後、4℃で14時間のインキュベーションが施されることによって得られた。血餅は、分離され、血清は、10分間、1,500rpmで遠心分離によって浄化された。]
[0104] 1.15.2ELISAによる抗体の検出
ELISAウェルプレートは、4℃で12時間、結合バッファ(炭酸塩/炭酸水素塩)内で希釈され、ウェル毎にペプチド2L21の0.2μgによって並べられた。それは、撹拌されながら、1時間、37℃で、0.05%のPBS−Tween−20(v/v)と5%のウシ胎仔血清又はBSAとの溶液でブロックされた。0.05%のPBS−Tween20溶液によって3回洗浄した後、測定される血清は、撹拌されながら、1時間、37℃で、0.05%のPBS−Tween20の異なる希釈液でインキュベートされた。PBS−Tweenで5回洗浄した後、ウェルは、撹拌しながら、1時間、37℃、1/500の希釈で、ペルオキシダーゼ共役抗マウス(Amersham)を含む0.05%PBS−Tween−20でインキュベートされた。プレートは、0.1%過酸化水素を含んでいる水に用意された、基質としてO-フェニレンジアミン(OPD)(Sigma−Aldrich)を用いて、洗浄、展開された。反応は、3N硫酸によって止められ、次に、各ウェルプレートの吸収は、492nm波長のELISAリーダー内で読み取られた。]
[0105] イヌパルボウィルスカプシドに抗して抗体を検出するために、INGEZIMPARVO CANINO 1.5CPV.K.1 Kit(Ingenasa)が、使用された。これは、イヌ血清内のイヌパルボウィルスに抗する特異的抗体の検出と、定量化と、のために設計されたものである。]
[0106] ELISAによって解析された血清内の抗体の力価を測定するため、滴定されるべき血清の段階希釈が、実行された。前記血清の最大希釈の逆数として、各血清の力価を発現している、498nmでの吸収度は、負の対照のものに比べ、かなり大きな値(2倍以上)となった。]
[0107] 1.15.3免疫ブロット法による抗体の特徴付け
免疫化された動物から得られた抗体の抗原特異性は、免疫ブロット法によって測定された。バキュロウィルス(Ingenasa)内に生成されたVP2カプシドのタンパク質は、タンパク質解離緩衝液内で再懸濁され、5分間煮沸され、SDSの存在下でポリアクリルアミド−グリシン内にロードされ、そして、ニトロセルロース膜(Biorad)へと転写された。マウス血清は、1/10からの限られた希釈で試験され、抗マウス第2抗体は、アルカリフォスファターゼ(Roche)によって結合された。反応に用いられた基質は、ニトロブルー−テトラゾリウム−4−クロロ−3−インドールリン酸(NBT−BCIP、Roche)である。]
[0108] 1.16実験モデルと免疫化
1.16.1腹腔内経路による、植物抽出物によるマウスの予防接種
11週齢のSwiss stockのメスのマウスが、腹腔内経路で、0、7、14日目に、(APCH1−2L21)研究下、組換えタンパク質を発現した植物抽出物(1投与量が、3mgの全可溶タンパク質)によって免疫化された。]
[0109] Freundの完全アジュバンド(Sigma)が、第1接種に用いられ、Freundの不完全アジュバンド(Sigma)が、残りの接種に用いられた。]
[0110] 対照マウスは、形質転換されていない植物抽出物、又は、導入遺伝子を伴わないベクターによって形質転換された植物抽出物、によって同じ手順を用いて、免疫化された。最後に免疫化してから10日後、マウスは採血され、研究のために血清が得られた。]
[0111] 1.17ペプチド2L21へと融合される単鎖組換えAPCH1抗体の獲得と、遺伝子組換え植物内での、その発現
ここに記載されている、APCH1と呼ばれている、単鎖組換え抗体(scFv)の獲得は、“物質と方法”のセクションに記載されているように、ハイブリドーマ1F12から始め、次に分子クローン化を行ない、mRNAsからのPCR増幅を用いることによって実行された。最終生成物は、抗体1F12の天然のシグナルペプチドを伴う重鎖(VH)の種々のドメインと、該シグナルペプチドからの軽鎖(VL)の種々のドメインと、それらを結合する人工のフレキシブルなぺプチドであって除去されたものと、で構成されている。結果として生じているキメラ遺伝子を配列することと、その完全性の確認と、を行なった後、APCH1の3’領域に融合されたCPVの抗原2L21は、クローン化された。この結果、抗原2L21の配列は、融合リーディングフレームを開放し続けるようにする、特異的プライマーを伴う、PCRによって増幅された。幾つかのサブクローン化の後、このフラグメントは、35S構成プロモーターを含んでいる、プラスミドpBI APCH1−2L21へと導く、バイナリープラスミドpBI 121へと導入された。プラスミドpBI APCH1−2L21は、融合タンパク質に対応する配列と、アグロバクテリウムの一酸化窒素合成酵素(図1)のポリアデニル化配列と、の発現を指揮するものである。このプラスミドは、アグロバクテリウムツメファシエンスへと導入され、それによって、シロイヌナズナは、花の湿潤を用いることによって形質転換された(Clough,S.J.とBent,A.F.による論文、1998年、Floral dip: a simplified method for Agrobacterium−mediated transformation of Arabidopsis thaliana. Plant J. 16:735−743)。] 図1
[0112] 1.18得られた遺伝子組換え植物内の融合抗原(APCH1−2L21)の発現の解析
植物の形質転換後、野草と同様の表現型を備えている、多くの遺伝子組換え株が、得られた。次に、約30の個々の遺伝子組換え株が、導入遺伝子の発現と、融合タンパク質(APCH1−2L21)の蓄積と、を測定するために解析された。事前に、異なるscFvが、異なる目的によって、植物内に発現され、発現とこれら分子の蓄積レベルの非常に多くの変形例が、得られた(Fiedler,U.とConrad,U.による論文、1995年、“High−Level production and long−term storage of engineered antibodies in transgenic tobacco seeds”、Biotechnology (N.Y.)13:1090−1093)。故に、第1工程は、融合タンパク質の蓄積レベルを、次々と解析するために、導入遺伝子の正しい転写を研究するためのものである。]
[0113] 異なる株の全RNAは、このコンストラクトによって形質転換され、アガロースホルムアミドゲル内の異なるRNAsを分離し、そして、次に、解析のために後者のアガロースホルムアミドをニトロセルロースフィルターへと転写する、植物の新しい葉から得られた。ノーザンブロット法は、プローブとして、完全な融合配列(APCH1−2L21)を使用する、これらのフィルター上で実行された。これらのプローブは、幾つかの遺伝子組換え株が、融合タンパク質(図2)に対応するmRNA用に予期されたサイズの非常に強いハイブリダイゼーションバンドを示した。]
[0114] 次に、植物細胞内の組換えタンパク質の正確な翻訳と蓄積との確認のため、12%SDS−PAGEゲルが、これらのラインからの総可溶性タンパク質抽出物によって実行された。結果、ペプチド2L21に特異的な、モノクローナル抗体3C9(Ingenasa)が、ウェスタンブロット解析に使用された。これらの解析は、最高のメッセンジャー蓄積レベルを示したラインからの抽出物中に、APCH1−2L21に対応する、約32kDaのバンドの存在することを示した。]
[0115] 図2に認められるように、解析されたライン内の検出された転写レベルとタンパク質との間の正の相関が存在し、この結果、最高のmRNAレベルを有する植物が、このタンパク質のより大きな蓄積を示した。予想されたAPCH1−2L21の3次元構造が、球状タンパク質であり、多量体のものではない(図1C)、ということを示している。これらの結果は、シロイヌナズナ細胞の細胞質内のこの融合タンパク質の転写と翻訳のために、何の障害も無いことを示している。] 図1C
[0116] 1.19ワクチンペプチド(APCH1−2L21)へと融合された組換え抗体の抗原提示細胞内の標的抗体への結合能力の解析
オリジナル1F12抗体の抗原認識特性を維持していた植物内で生成された融合タンパク質APCH1−2L21を確認するため、蛍光の、そして、免疫組織化学的な、アッセイが、これらのレセプター(クラスII SLA−DR)の大半を有している、ブタ肺胞マクロファージを使用して実行された。]
[0117] これらのアッセイのために、ブタマクロファージは、プラスミドpBIAPCH1−2L21によって形質転換された植物から新たに抽出された、1μgの可溶性タンパク質に事前に固定されており、4℃で一晩インキュベートされた。次に、非特異的結合を除去するためにPBS−Tweenによってマクロファージを洗浄した後に、第2インキュベーションは、エピトープ2L21に対する特異的抗体3C9によって実行された。次に、免疫複合体は、2つの異なる方法で展開された。免疫蛍光のために、緑にラベル付けされた、Alexa−FluorTM488共役ヤギ抗マウス抗体(分子プローブ)が、使用された。ペルオキシダーゼをラベル付けした場合、ブラウンにラベル付けされた、ペルオキシダーゼ共役ヒツジ抗マウス抗体(Amersham Pharmacia)が、使用された。負の対照として、複数のマクロファージが、同じ条件下で、プラスミドpBI−TEVVp60によって形質転換された植物抽出物によって並行にインキュベートされ、そして、抗体1F12を発現しているハイブリドーマの上清(10μg)が、正の対照として使用された。]
[0118] この実験の結果、ラベル化は、ハイブリドーマ1F12の上清によってインキュベーションされたマクロファージ内と、APCH1−2L21を発現した植物抽出物内と、のみに得られた。負の対照内には、何のシグナルも現れなかった。特異的ラベル付けしたパターンは、ハイブリドーマの上清によって処置された細胞内と、APCH1−2L21(図3)を発現した植物抽出物内と、において酷似している、双方の結合(共役)を備えているマクロファージの表面上に見出された。] 図3
[0119] これらの結果は、ブタ肺胞マクロファージのクラスII SLA−DR分子に対する特異性を維持している、植物内に発現した融合タンパク質APCH1−2L21の機能と活性とを確認する。]
[0120] 1.20抗体APCH1によってペプチド2L21に与えられた免疫原性の増加の研究
この発明によって与えられた免疫応答強化分子の効果を評価するため、11週齢の、Swiss stockの5匹のメスのマウスが、腹腔内経路によって、0、7、14日目に、研究下の組換えタンパク質、無関係なタンパク質(βガラクトシターゼ)に融合された同じペプチド2L21、を発現した、(一投与当たり、3mgの総可溶性タンパク質の)植物抽出物によって、又は、100μgの合成のペプチド2L21によって、免疫原によって免疫化された。Freundの完全アジュバンド(Sigma)が、第1接種に用いられ、Freundの不完全アジュバンド(Sigma)が、残りの接種に用いられた。最後に予防接種してから10日後、マウスは、採血され、研究のために血清がとられた。]
[0121] この研究の結果、抗体に融合されたペプチドは、マウス内で、次のような力価を誘導した。即ち、該力価は、ペプチドのみで得られたものに比べて600倍多く、無関係なタンパク質(図4)に融合されたペプチドによって得られたものに比べて50倍以上多いものであった。これらのデータは、抗体APCH1を用いることによって抗原提示細胞へと向けられたペプチドの免疫原の増加の仮説を確認するものである。更に、ペプチドワクチン用の常用担体である、タンパク質KLHに融合された、そして、抗体APCH1に融合された、このペプチドの免疫原の比較実験は、26倍多い、ペプチド分子当たりの抗体分子の数を生成した抗体への抗原の方向付けを示した。] 図4
[0122] 実例2.動物内での免疫応答強化のための抗原提示細胞へとワクチン抗原を方向付けること。ウシウィルス性下痢ウィルスのタンパク質E2Tに対する単鎖組換えAPCH1抗体の融合と、動物細胞内でのその発現。
2.1細胞
Institute of Virology(PVA76/04)の細胞培養セクションから得られる、外来性ウィルスフリーの哺乳類のCHO−K細胞(卵巣細胞)が、使用された。哺乳類のCHOK1(チャイニーズハムスター卵巣細胞)が、使用された。]
[0123] 2.2使用された大腸菌の株
大腸菌(Clontech)のDH5−α株は、下記特性を提示するものであり、プラスミドの形質転換と増加と、に用いられた。
・菌種:DH5−α
・遺伝子型:supE44 hsd R17 recA1 endA1 gyrA96 thi−1 relA1
・リマーカブル・ユニット:プラスミドのプレーティングと増加とに用いられた、組換えの欠失株]
[0124] 2.3使用されたプラスミド
2.3.1市販のプラスミド
アッセイされた異なるペプチドを発現した異なるコンストラクトを得るため、種々の市販のプラスミドが使用された。プラスミドpGEM−Teasyは、PCR生成物のクローン化と配列決定を行なうのに使用された。一方で、プラスミドpcDNA3.1は、安定した哺乳類細胞株の生成のために使用された。
・pGEM−Teasy(Promega):このプラスミドは、PCR生成物のクローン化と配列決定を行なうために特に設計された。多重制限部位(ポリリンカー)を備えている領域を含んでいる。ポリリンカーは、EcoRVによって事前に消化されており、次に、3’チミジンが、PCR生成物のクローン化を促すために、双方の末端で加えられた。更に、LacZ遺伝子を用いることによって組換えを選択できるようになっている。
・pcDNA3.1(Invitrogen):このプラスミドは、pcDNA3から得られたものであり、一過性の、哺乳類細胞内での安定発現のために設計されたものである。]
[0125] 2.3.2この発明の実施中に発育された哺乳類細胞形質転換プラスミド
この例の実施例のために、pcDNAAPCH1−E2Tと認定されたプラスミドが、生成された。該プラスミドは、CHOK−1細胞の形質転換に用いられた。前記プラスミドに発現した抗原は、ウシウィルス性下痢ウィルス(VBVD)である。ベクターは、下記構成要素を含んでいる。]
[0126] 前記抗原をコードする配列と、それぞれのその融合とは、PCR増幅によって得られた。使用されたプライマーは、下記の表に列挙されている。]
[0127] ]
[0128] 前記表において、SEQID No.19の位置2乃至7は、制限標的である。]
[0129] 哺乳類細胞の上清内に生成された組換えタンパク質を検知するために、この目的のために特に開発された、市販のマウスモノクローナル抗体とラビットポリクローナル血清とが、そして、アルカリ性ホスファターゼ(AP)及び/又はペルオキシダーゼに結合された、それぞれの第2抗体が、用いられた。]
[0130] ]
[0131] 2.4CHOK1細胞株の形質転換
安定した細胞株を得るため、研究室内で事前に標準化された形質移入方法が、使用された。]
[0132] 安定した手法で形質移入された細胞株が、得られた。結果、CHO−K1の単層のT−75フラスコが、80%コンフルーエンスにあるリポフェクタミンで形質移入された。安定細胞株の改良発展をより簡単にチェックするのに、この細胞株を用いるために、LacZ遺伝子を含む、pcDNA3.1(Invitrogen)と同じシリーズのベクターを伴う、pcDNA E2TとpcDNAAPCH1−E2Tとによって、細胞の単層が形質移入された。形質移入して24時間後、形質移入された細胞の継代培養は、4つのT−75内で実行され、選択工程が、培地に濃度700μg/mlの抗生物質geneticin(Invitrogen)を加えることによって、開始された。培養から14日目、選択した抗生物質に耐性を持つ病巣細胞の存在が明らかになった。そのとき、細胞の新しい継代培養が、実行され、限界希釈によって個々の細胞の第1分離回診が、96ウェルプレート内で開始された。培養から21日目、病巣は、もう一度観察され、そして、限界希釈の新たな回診が、個々のクローンを分離するために始められた。限界希釈工程は、各回診用に2度繰り返された。組換えタンパク質の発現のために、ウェスタンブロットによって正の与えられた最大希釈は、第2限界希釈工程中で使用された。最後に、正のクローンは、増幅され、そして、貯蔵用に液体窒素で凍結された(図5)。] 図5
[0133] 2.5開発された細胞株内の組換えタンパク質の検出
2.5.1ポリアクリルアミドゲル(PAGE)内の電気泳動
変性状態下のポリアクリルアミド内の電気泳動(SDS−PAGE)は、Mini Protean II機器(BioRad))内で非連続ゲルシステムを用いる、Laemmili U.Kによって記載された方法に従って、実行された。後者のものは、1.7%濃度のポリアクリルアミド(m/v)を伴う濃縮用ゲルと、8%濃度のポリアクリルアミド(m/v)を伴う分離ゲルと、でできている。サンプルは、水を沸騰させる浴槽内で5分間(12.5%、Tris−HCL緩衝液v/v(pH6.8)、10%グリセロールv/v、2%SDS m/v、5%βメルカプトエタノールv/v、0.2%ブロモフェノールブルーm/v)緩衝液をシーディングすることによって事前にインキュベートされた。一度、シーディングされると、電気泳動的な分離が、4時間、100Vの定電圧を印加する、1×running buffer(5×running buffer:1.5%Trisベースm/v、7.2%グリシンm/v、0.5SDFS m/v)内で実行された。]
[0134] 2.5.2ウェスタンブロット
一度、電気泳動による分離が完了すると、0.45μm孔サイズを有する、PVDF膜(Immobilon Transfer Membrana−Millipore)上で電子転写が実行された。1×トランスファー溶液(25mM Trisベース、192mMグリシン、0.15% SDS v/v、20%メタノールv/v)を含んでいるMini Protean II機器(Bio−Rad)内で、20V、60分間実行された。一度、転写が完了すると、膜表面は、ブロッキング溶液(0.05%のPBS1×Tween buffer v/v内で3%の脱脂粉乳(Molico)m/v)によって、37℃、1時間、ブロックされる。次に、便宜上、ブロッキング溶液に希釈されている抗E2モノクローナル抗体(CA3−Bommelli)によって4℃で一晩インキュベートされた。次に、1時間、室温で、便宜上、ブロッキング溶液に希釈されているペルオキシダーゼ共役マウス抗IgGモノクローナル抗体(KPL)によって]インキュベートされた。インキュベートを行なった後、0.05%、PBS 1×Tween v/v内で3回洗浄が、各10分間行なわれた。]
[0135] 膜は、ペルオキシダーゼ酵素の基質によってインキュベートされ、市販のWester Lighting Chemiluminescence Reagent Plus kit(Perkin Elmer LAS, Inc)が、生産者の説明に従って、使用された。]
[0136] 最後に、膜は、感光プレート(Hyperfilm−Amersham Bisciences)内で曝され、次に、X線写真の現像液(G150 Agfa)内で現像され、後に、2%の酢酸内でリンスされ、最後は、X線写真の定着液(G334 Agfa)によって定着された。]
[0137] 2.5.3クマシーによる染色
一度、電気泳動実行が完了すると、ゲルは、メタノール、酢酸、水(40:10:50)の混合液内の0.1%m/vクマシーブリリアントブルーR−250(Sigma)による染色に晒された。ゲルから汚れを除去するため、脱染溶液(メタノール:酢酸:水が、それぞれ5.0:7.5:87.5)が、用いられた。脱染色は、室温で撹拌しながら行なわれた。]
[0138] 2.5.4細胞培養上清からAPCH1−E2TとE2Tとの検出のためのELISAサンドイッチ
Maxisorpプレート(NUNC)は、モノクローナル抗体2.9Hによって増感され、4℃で、一晩中、炭酸塩—炭酸水素塩緩衝液(1.59g/l炭酸ナトリウム、2.93g/l炭酸水素ナトリウム)内で、適切に希釈された。次に、プレートは、1時間、37℃で、インキュベートする、ブロッキング溶液(0.1%PBS1×Tween 20v/v、1%の脱脂粉乳m/v)によってブロックされた。次に、解析されるべきサンプルは、1時間、37℃で、プレートをインキュベートするもの(CHO−K1−APCH1−E2T又はE2T細胞の上清)に組み込まれた。5回洗浄され、適切な希釈液内で、糖タンパク質E2に抗する、ラビットポリクローナル血清によって、1時間、37℃でインキュベートされた。もう一度、5回洗浄され、最後に、ペルオキシダーゼ共役ラビット抗IgGモノクローナル抗体(KPL)が、適切な希釈液内で、40分間、37℃でインキュベートするものに、組み込まれた。それは、5回洗浄され、ペルオキシダーゼ基質(0.55mg/ml ABTS、0.015% H2O2、クエン酸緩衝液(pH=5))が、取り付けられた。応答は、5%のSDSm/vで止められた。プレートの読み取りは、405nm(ELISAリーダー、Multiskan EX、Labsystems Inc)で実行された。希釈は、ブロッキング溶液内で実行され、洗浄は、PBS 1× によって行なわれ、50μlウェルの容量が用いられた。]
[0139] 2.6CHOK1APCH1−E2TとCHOK1 E2T細胞上清からのE2Tの精製
一度単層が形成(通常、72時間)されると、上清は収集され、1mMの最終濃度でPMSFが加えられ、そして、使用されるまでの間に−20℃で保存される。]
[0140] 上清は解凍され、そのイオン強度は10× 結合・洗浄溶液(3Mの塩化ナトリウム、0.5MのNaHPO4)によって増加された。20mMのイミダゾールが加えられ、pHは10Nの水酸化ナトリウムによって8にされた。]
[0141] 他方、ニッケルは、20mMのイミダゾールを伴う、1× 結合・洗浄溶液(0.3Mの塩化ナトリウム、0.05MのNaHPO4)によって平衡にされ、4℃、30分間、撹拌されながら、インキュベートされた。5分間、2500gで遠心分離され、上清は処分され、そして、ニッケルは、撹拌されながら4℃で一晩、該上清によってインキュベートされた。]
[0142] 3分間2500gで遠心分離され、上清は処分され、280nmでの上清の吸収度が低くかつ定数となるまで、15分間、4℃で、13mMのイミダゾール、1mMのPMSF、1mMのロイペプチンを加えた、1× 結合・洗浄溶液によって洗浄された。]
[0143] 最後に、溶出が、撹拌されながら、15分間、4℃でインキュベートを行なう、(200mMのイミダゾール、1mMのPMSF、1mMのロイペプチンを伴う1× 結合・洗浄溶液)溶出溶液によって実行された。3分間、2500gで遠心分離され、上清が回収された。]
[0144] 2.7植物内で発現されたタンパク質の免疫原性解析
2.7.1モルモットの免疫原性
AL II株からの200乃至300gのモルモットが、Biotery of the Research Center in Veterinary and Agronomic Sciences (CICVyA)と、INTA (National Institute for Agricultural Technology) Castelarとによって与えられた。2回の、1mlの油性ワクチンの用量(水溶性:油性が40%:60%)が、筋肉内経路で0日と30日とに接種された(各後肢に500μl)。]
[0145] 各接種の前に、動物は、心臓穿刺によって、動物毎に、3mlの血を抽出する採血が行なわれた。それは、1時間、37度でインキュベートされ、かつ、30分間、4℃でインキュベートされた。血清は、15分間、1000gで遠心分離され、定量化され、使用されるまで、定量化され、−20℃で保存された。]
[0146] 実験中、動物は、1m2の容器内に4つにグループ化され、外部から分離された囲いの中に保持され、換気された環境下におかれた。ケージベッドと水とは、周期的に交換された。]
[0147] 2.7.2ウシの予防接種
INTAからの、血清陰性で非感染のウシが使用され、事前にELISAと、SNと、PCRと、を用いて健康状態を確認するテストが行なわれた。]
[0148] ウシは、解析されるべきワクチンの2回の投与によって免疫化された。一度目は、最初の時に、他のものは、前に予防接種してから30日に行なった。予防接種は、筋肉内経路によって実行された。摂取量は、5mlであった。血のサンプルは、7日間毎に、次の血清内の抗体の解析のために採られた。]
[0149] 2.7.3血清の獲得
血清は、30分間37℃で血のインキュベーションによって得られ、次に、4℃で14時間インキュベートされた。血餅は分離され、血清は10分間1500rpmで遠心分離によって浄化された。]
[0150] 2.7.4ウィルス血清中和(SN)
抗体を中和させる(NA)レベルは、以下のHoward等による手順(1987年)によって測定された。]
[0151] 2.7.5ELISAによる抗体の検出
抗体のレベルは、Marzocca等(2007年)によって発展されたELISAに基づく僅かに修正されたアッセイを用いて測定された。]
[0152] 2.8CHOK1細胞内のタンパク質APCH1 E2TとE2Tとの生成
選択されたクローンが、10%のSFB(Quiroga)と1%抗生物質(ペニシリン、ストレプトマイシン、ゲンタマイシン)とを含んでいる、MEM−E培地(Gibco)内で増加された。開発された細胞株の上清内の組換えタンパク質の生成を評価するため、後者のものは、T75フラスコ(図6A)内に、かつ、ローラー(図6B)内に、増殖された。各培養内で、組換えタンパク質の動物学的な分泌物が研究された。アッセイは、T75グループで、DMSOを備えているものと、備えていないものと、ローラーグループで、DMSOを備えているものと、備えていないものと、の各々の2つの組内で、実行された。2つの間の、体積あたりの細胞の比率を保つため、T75の場合、3×106の細胞が、0時にシーディングされ、一方、ローラーは、16×106の細胞によって開始された。1mlが24時間毎に抽出され、ELISAを実行するまで、−20℃で保存された。] 図6A 図6B
[0153] 2.9メタルキレートクロマトグラフィ(IMAC)によるAPCH1 E2TとE2Tとの精製
2.3欄に記載した手順を用いて、タンパク質APCH1−E2Tは、高次元の精製を得、E2T用の単バンドの出現と、APCH1−E2T用の3つのバンドの出現と、が記録された。3つのバンドの内、最も重いバンドは、融合タンパク質に関係し、中位のバンドは、BSAのトレースに関係し、最も軽いバンドは、(ウェスタンブロット法によって確認された)APCH1−E2Tのタンパク質分解の生成物である。全工程の近似量は、上清1リットルあたり、100μgオーダーの精製されたタンパク質であった。]
[0154] 2.10異なる種からのMHCクラスII末梢血単核の細胞(PBMCs)に向かうAPCH1−E2Tの認識
PBMCsは、Ficoll−Hypaque(Amersham)によって、異なる動物(ウシ、ブタ、ウマ、ヤギ、ヒツジ)からのヘパリン化された血から精製された。この手法によって得られた細胞は、次に、PBS(アイソタイプ対照)、E2T又はAPCH1−E2Tによってインキュベートされ、後者のものは、マウス抗E2モノクローナル抗体(VDVB、NADL系)と、フィコエリトリン結合マウス抗IgGモノクローナル抗体とによってラベル化された。ラベル化された細胞は、フローサイトメーター内で解析され、結果は、陽性細胞のパーセンテージとして、報告され、該陽性細胞は、アイソタイプ対照に関係するラベルの外側の輝度範囲内にある蛍光強度を有している。全種の解析において、APCH1−E2Tの結合は、E2Tに得られたものよりもかなり強かった。]
[0155] 2.11抗体APCH1によってタンパク質E2Tに与えられた免疫原性の増加の研究
この発明によって与えられた免疫応答強化分子の効果を評価するため、アッセイは、(融合分子APCH1−E2Tが発育されるための最終標的の)実験モデル(モルモット)と、ウシと、について実行された。]
[0156] 2.11.1モルモット内のアッセイ
APCH1−E2T分子を評価するのに用いられた実験グループは、表2内に示されている。認識されたように、タンパク質E2Tは、モルモット(図9)内のタンパク質E2Tによって得られたこものよりも多くの中和抗体の力価を含む抗体へと、融合された。実験グループは、下記の表に示す。] 図9
[0157] ]
[0158] 2.11.2ウシ内でのアッセイ
一度、モルモットの実験モデル内の免疫応答の強化が得られると、ウシ内のAPCH1分子の強化容量が評価された。表3は、アッセイされた実験グループを示している。最も多い投与量(1μg)では、実験グループ(図10A)の間には違いは検出されなかった。しかし、0.2μg投与量では、タンパク質APCH1—E2Tは、特異的抗体応答(図10B)を可能にした理由で、それ自体のタンパク質よりも高い効果を示すことが分かった。同様に、0.2μg投与量のために得られた抗体の力価が計算されたとき、APCH1−E2T分子のみが特異的抗体(図10C)を含む能力があることが認識された。実験グループは、下記の表に示す。] 図10A 図10B 図10C
[0159] ]
[0160] 以下、配列表を示す。]
[0161] ]
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[0170] ]
权利要求:

請求項1
遺伝子コンストラクトであって、有効に結合された、少なくとも、a)抗原提示細胞の表面に存在しているクラスIIDR抗原のβ鎖を認識する領域を有している、SEQIDNo.1のポリペプチドをコードする1のヌクレオチド配列(A)と、b)導入された宿主内の免疫応答を誘導しやすい興味あるワクチン抗原を、コードする1のヌクレオチド配列(B)と、を備えていることを特徴とする遺伝子コンストラクト。
請求項2
興味あるワクチン抗原が、イヌパルボウィルスからのペプチド2L21と、ラビット出血性疾患ウィルスからのタンパク質VP60と、ロタウィルスからのタンパク質VP6と、ウシウィルス性下痢症ウィルスからのタンパク質E2又はE2Tと、インフルエンザウィルスからの赤血球凝集素タンパク質のグループから選択されたものである、ことを特徴とする請求項1記載の遺伝子コンストラクト。
請求項3
SEQIDNo.1をコードするヌクレオチド配列(A)と、イヌパルドウィルスのワクチン抗原に対応するSEQIDNo.21をコードするヌクレオチド配列(B)と、を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の遺伝子コンストラクトpBIAPCH1−2L21。
請求項4
SEQIDNo.1をコードするヌクレオチド配列(A)と、ウシウィルス性下痢症ウィルスのワクチン抗原E2Tに対応するSEQIDNo.23をコードするヌクレオチド配列(B)と、を備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の遺伝子コンストラクトpcDNAAPCH1−E2T。
請求項5
スペーサーペプチドをコードする核酸配列(C)を、更に、備えていることを特徴とする、請求項1乃至4の何れか1つに記載の遺伝子コンストラクト。
請求項6
スペーサーペプチドが、SEQIDNo.2及び/又はSEQIDNo.3から選択されたものである、ことを特徴とする請求項5記載の遺伝子コンストラクト。
請求項7
ヌクレオチド配列(B)の3’末端から下流に配置された、分離又は精製のために使用されやすいペプチドを、コードする核酸配列(D)を、更に、備えていることを特徴とする、請求項1乃至6の何れか1つに記載の遺伝子コンストラクト。
請求項8
プロモーター配列、転写制御因子をコードする配列、リボソーム結合配列(RBS)、及び/又は、転写終結配列、の内の1つを更に備えている、ことを特徴とする請求項1乃至7の何れか1つに記載の遺伝子コンストラクト。
請求項9
抗生物質耐性遺伝子から選択されたマーカー、及び/又は、毒性化合物に耐性を与える遺伝子、を更に備えている、ことを特徴とする請求項1乃至8の何れか1つに記載の遺伝子コンストラクト。
請求項10
一般の植物又は動物細胞と、特にヒト細胞と、を形質転換するのに役立つ、組換え発現ベクターであって、請求項1乃至9の何れか1つに記載の遺伝子コンストラクトを含んでいることを特徴とする組換え発現ベクター。
請求項11
アグロバクテリウムツメファシエンスのものであることを特徴とする、請求項10記載の組換え発現ベクター。
請求項12
好ましくは、バキュロウィルスであることを特徴とする、請求項10記載の組換え発現ベクター。
請求項13
ゲノム内に請求項1乃至9の何れか1つに記載の遺伝子コンストラクトを備えている、ことを特徴とする請求項10乃至12のベクターによって形質転換又は形質移入された細胞。
請求項14
ゲノム内に請求項1乃至9の何れか1つに記載の遺伝子コンストラクトを備えている、ことを特徴とする請求項10又は11のベクターによって形質転換又は形質移入された細胞。
請求項15
ゲノム内に請求項1乃至9の何れか1つに記載の遺伝子コンストラクトを備えている、ことを特徴とする請求項10又は12のベクターによって形質転換又は形質移入された細胞。
請求項16
導入された宿主内で免疫応答を生成する能力のある、請求項1乃至9の何れか1つに記載の遺伝子コンストラクトによってコードされた融合タンパク質。
請求項17
アミノ段配列SEQIDNo.1(A)と、イヌパルボウィルスのワクチン抗原2L21に対応する、アミノ酸配列SEQIDNo.21(B)と、を備えていることを特徴とする請求項16記載の融合タンパク質APCH1−2L21。
請求項18
アミノ酸配列DEQIDNo.1(A)と、ウシウィルス性下痢症ウィルスのワクチン抗原E2Tに対応する、アミノ酸配列SEQIDNo.23(B)と、を備えていることを特徴とする請求項16記載の融合タンパク質APCH1−E2T。
請求項19
請求項16乃至18の何れか1つに記載の融合タンパク質と、随意に、薬学的に許容される賦形剤と、を備えていることを特徴とするワクチン。
請求項20
個人又は動物に対し薬学的に許容される量の請求項19記載のワクチンの投与を含んでいる、疾患の処置又は予防のために設計された方法。
請求項21
投与が、口、筋肉内、皮下、腹腔内、又は、静脈内のルートを経由することによって行なわれる、ことを特徴とする請求項20記載の方法。
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