![]() 眼科応用のためのフルオロキノロン誘導体
专利摘要:
本発明は、増強された目での浸透特性および/または増強された抗菌活性を有するフルオロキノロン誘導体、およびそのような化合物を含有する組成物に関する。これらの誘導体および組成物は、特に、眼の細菌感染を処置するためによく適している。本発明は、より特定すると、フルオロキノロン環系に結合したジアザビシクロ基上の2−メチル置換が改善された浸透度特性をもたらし、そしてフルオロキノロン環系上の5−アミノ置換が改善された抗菌活性をもたらすという発見に関する。 公开号:JP2011512362A 申请号:JP2010546952 申请日:2009-02-16 公开日:2011-04-21 发明作者:ジョフリー;ロバート オーウェン,;デイビッド;ダブリュー. ストロマン,;ジョセフ;ジェイ. ダジクス,;リナ;エフ. バーナル−ペレス,;エイミー;シー. ブルックス, 申请人:アルコン リサーチ, リミテッド; IPC主号:A61K31-4709
专利说明:
[0001] (関連する出願への相互参照) 本出願は、米国特許法§119に基づく、2008年2月15日に出願された米国仮特許出願第61/029,180号に対する優先権を主張する。この仮出願の全体の内容は、参照により本明細書中に援用される。] [0002] (発明の技術分野) 本発明は、概して、眼科応用のためのフルオロキノロン誘導体に関する。本発明は、特に、改善された目での浸透特性および/または改善された抗菌活性を有するフルオロキノロン誘導体に関する。] 背景技術 [0003] (発明の背景) 感染(眼の感染を含む)を処置するためのフルオロキノロン化合物の使用は、処置の最先端の技術水準であると見なされる。Alcon Laboratories, Inc.は、VIGAMOX(登録商標)眼科用液剤と称される、局所用の眼科用組成物を上市しており、この組成物は、フルオロキノロン抗生物質モキシフロキサシン(0.5%)を含有する。他の市販のフルオロキノロン抗生物質としては、ガチフロキサシン、レボフロキサシン、オフロキサシン、シプロフロキサシン、ノルフロキサシン、およびロメフロキサシンが挙げられる。しかし、現在利用可能なフルオロキノロン療法の一般的な有効性にもかかわらず、重要な眼の病原体に対し既存の抗生物質よりも、より効果的である、改善された抗生物質を基にした組成物および処置の方法に対する需要が存在する。] [0004] 所望の効果を得るために必要とされる最小量の抗菌化合物を用いることが、一般的に望ましい。これは、例えば、高濃度の組成物の使用、より頻繁な投薬、またはより長い持続期間の処置を通して、より高濃度の抗菌物質が、送達部位において使用されるとき、毒性または刺激のような、望ましくない副作用が、より起こりうる可能性があるためである。残念ながら、低濃度の抗菌化合物の使用は、一般に望まない効果についての可能性を減少させるのに役立つ一方で、このことの実施は、上記の化合物が必要とされる水準の抗菌効果を達成し得ないリスクを増大させる。また、微生物の耐性は、抗菌化合物が十分な濃度で使用されないとき、早く発達し得る。したがって、望まない副作用の発生および危険性を軽減し、そして微生物の耐性の発達を妨げつつ、低い活性を有する化合物と比較して、より低濃度で使用され得るので、良好な抗菌活性を有する化合物の使用が望ましい。] [0005] 抗菌化合物が良好な浸透度特性を有すること(例えば、これらの化合物が、これらの塗られた組織の中に急速に拡散すること)もまた、望ましい。組織を通過することができない抗菌化合物は一般に、局所的な薬剤としては有用ではない。また、抗菌剤の浸透の速度は重要である。なぜなら、抗菌化合物は、感染された組織の表面部分およびより深部の部分の両方を速やかに処置する能力を有するべきだからである。] [0006] 「7−(1−pyrrolidinyl)−3−quinolone− and −naphthyridonecarboxylic acid derivatives as antibacterial agents and feed additives」と題された特許文献1は、抗菌剤として有用である特定のフルオロキノロン化合物を開示する。「Ophthalmic antibiotic compositions containing moxifloxacin」と題された特許文献2は、眼科用抗生物質として、有用であるフルオロキノロン化合物を開示する。いずれの特許も、そのような化合物の構造とそれらの活性および/または浸透度との間の関係を開示していない。] 先行技術 [0007] 米国特許第4,990,517号明細書 米国特許第6,716,830号明細書] 課題を解決するための手段 [0008] (本発明の簡単な要約) 本発明は、フルオロキノロン誘導体および眼の状態を処置するためのこれらの誘導体の使用に関する。発明者らは、予期せずに本発明のフルオロキノロン誘導体が、眼科的な応用のために使用される公知のフルオロキノロン化合物と比べて、改善された抗菌活性および/または眼の組織における増大された浸透度を有することを見出している。一つの本発明のフルオロキノロン誘導体は、周知である眼科用の抗感染性モキシフロキサシンより、眼の組織においておよそ3倍大きい浸透度の実測値を有する。本明細書中で開示されるフルオロキノロン誘導体の改善された抗菌活性および/または浸透度は、眼科用の抗感染剤としての使用に対して、上記の化合物を十分に適したものにしている。多くの他の眼科用の抗感染剤と比較して、本発明の化合物は、より低濃度で、そして少ない投薬頻度で使用され得る。良好な浸透度特性を有する本発明の化合物はまた、迅速に作用しており、そして、急性感染において、最も重要な抗感染剤として用いられ得る。] [0009] 本発明のフルオロキノロン誘導体は、本明細書中で開示される種々の眼科用組成物において用いられ得る。このような組成物は、好ましくは滅菌であり、そして生理学的に適合可能な性質を、特に眼の組織に対して有する。このような眼科用組成物は、眼の感染(結膜炎、角膜炎、眼内炎および眼瞼炎が挙げられるが、これらに限定されない)の処置において用いられ得る。角膜潰瘍もまた、本発明の組成物により処置され得る。] [0010] 本発明の組成物は、必要に応じて、フルオロキノロン誘導体に加えて、抗炎症剤を含有し得る。組織感染は、関連する浮腫および炎症とともに頻繁に現れ、そして上記の抗菌組成物および抗炎症組成物はこれらの感染の処置において有用である。] [0011] 本発明の組成物は組織の外傷(外科的な手順に起因する外傷を含む)の後に起こる感染の予防においてもまた、使用され得る。炎症が特に、組織に対する外科的な外傷または物理的な外傷の後に起こるとき、上記のフルオロキノロンおよび抗炎症剤の組成物はそのような予防において特に有用である。] [0012] (発明の詳細な説明) 本発明のフルオロキノロン誘導体は以下の一般式:] [0013] を有し、式中: R1はH、アミノ、C1〜C4アルキルアミノ、またはC1〜C4ジアルキルアミノであり、 R2はF、OCH3、またはHであり; R3はCH3、C2〜C4アルキル、またはHであり;そして R1およびR3のうち少なくとも一つはHではない。] [0014] 発明者らは、式(I)において、R3により示される位置における、メチルまたはC2〜C4アルキル基の置換が、モキシフロキサシンのような他のフルオロキノロンと比較して、改善された浸透度特性を与えることを見出した。好ましい実施形態において、この置換は、フルオロキノロン環に結合したジアザビシクロ基上の2−メチル置換として特徴付けられる。さらに、発明者らは、式(I)中のR1位におけるアミノ誘導体または置換されたアミノ誘導体が、他のフルオロキノロンと比較して改善された抗菌活性、および改善された浸透度特性の両方をもたらすことを見出した。好ましい実施形態において、この置換は、フルオロキノロン環上の5−アミノ置換として特徴付けられる。いくつかの好ましい化合物について実施例3および実施例4において示されるデータは、発明者らにより見出された、構造および活性/浸透度相関を明示する。] [0015] 本発明の好ましいフルオロキノロン誘導体は、以下の二つの式のものである。第一の式は、公知のフルオロキノロン化合物と比較して富化された浸透度を有する化合物を包含し、そして、以下:] [0016] の通りであり、式中: R1はH、アミノ、C1〜C4アルキルアミノ、またはC1〜C4ジアルキルアミノであり;そして R2はF、OCH3、またはHである。第二の式は、公知のフルオロキノロンと比較して富化された抗菌活性を有する化合物を包含し:] [0017] 式中: R2はF、OCH3、またはHであり;そして R3はCH3、C2〜C4アルキル、またはHである。] [0018] 本発明の、最も好ましいフルオロキノロン誘導体は以下の表1に列挙され(表1において示される置換基は式(I)を参照する)、そして、それらの構造は表1の下に示される。] [0019] ] [0020] 多くの他の眼科用の抗感染剤と比較して、本発明の化合物は、より低濃度で、そして少ない投薬頻度で使用され得る。本発明の組成物中の活性なフルオロキノロン成分の濃度は、変動し得ることが意図されるが、好ましくは、0.05重量/体積%〜0.8重量/体積%であり、そしてより好ましくは、0.05重量/体積%〜0.5重量/体積%である。もっとも好ましい濃度範囲は、0.05重量/体積%〜0.3重量/体積%であり、そしてもっとも好ましい濃度は、約0.3重量/体積%である。本発明のフルオロキノロンの薬学的有効量とは、一般に、(処置される感染に関連する感染性の生物に関してMIC90水準を達成するような)所望の効果を合理的な利益/危険比率でもたらすのに十分な濃度である。薬学的有効量は、処置される疾患または感染物質、投与される特定の処方物または疾患もしくは感染物質の重篤度のような因子に依存して、変動し得る。] [0021] 本明細書中に記載される誘導体は、米国特許第4,990,517号(Petersenら)(この特許はその全体が、参照により本明細書中で援用される)において開示される方法を、当業者にとって利用可能な公知の合成方法と組み合わせて用いて、調製されることが可能である。本発明のフルオロキノロン誘導体は、上記誘導体の薬学的に有用な立体異性体ならびにこれらの誘導体および立体異性体の薬学的に有用な水和物および塩を含み、そして薬学的に受容可能なビヒクルとともに処方され得る。] [0022] 本発明は特に組織の微生物感染を有するかまたは有する危険のある哺乳動物およびヒトの被験体の処置に関する。本発明の実施形態は、特に眼の組織の感染を処置するために有用である。眼の感染は、全ての眼の組織または眼の液において起こり得、そして眼の感染としては眼瞼または眼瞼縁の疾患(眼瞼炎)、結膜の疾患(結膜炎)、角膜の疾患(細菌性角膜炎)、および、より深部の房水または眼内組織の疾患(眼内炎)が挙げられる。これらの状態のそれぞれについて、適切な局所用抗生物質の選択は重要である−抗生物質は感染した組織へと適切な水準で浸透しなければならない。] [0023] 本発明の実施形態はまた、感染物質による組織の感染を予防するために予防的に用いられ得る。このような実施形態において、感染の危険性がある組織は本発明の組成物と接触させられる。このような予防的な使用は、特に、外科的手順、または感染の危険性を生み出す組織への物理的外傷の最中、またはこれら以降において有用である。] [0024] 本発明の組成物は、当業者に公知である種々の投薬レジメンにおいて使用され得る。このような投薬頻度は、治療レジメンに依存して変動する持続期間の間、維持される。特定の治療レジメンの持続期間は一度の投薬から一ヶ月以上に延長されるレジメンまで変動し得る。当業者は、特定の症状についての治療レジメンの決定について習熟している。この決定に関する因子としては、処置されるべき疾患、被験体の特定の特性、および特定の抗菌組成物が挙げられる。本発明の好ましい投薬レジメンとしては、一日に1回の投薬、一日に2回の投薬、および一日に3回の投薬が挙げられるが、これらに限定されない。] [0025] 本発明の組成物は、必要に応じて、フルオロキノロン誘導体に加えて、抗炎症剤を含有し得る。そのような薬剤としては、プレドニゾロン、デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン、およびリメキソロン(rimexolone)などのステロイド、ならびにネパフェナク(nepafenac)、ナプロキセン、イブプロフェン、アスピリン、(シロミラスト(cilomilast)のような)PDEIVインヒビター、サイトカインインヒビターのような非ステロイド化合物、ならびに当業者に公知である他の抗炎症剤が挙げられるが、これらに限定されない。] [0026] 開示されるフルオロキノロン誘導体に加えて、本発明の組成物は、必要に応じて、一つ以上の賦形剤を含有する。薬学的組成物において一般に用いられる賦形剤としては、張度剤(tonicity agent)、保存料、キレート剤、緩衝剤、界面活性剤および抗酸化剤が挙げられるが、これらに限定されない。他の賦形剤としては、可溶化剤、安定化剤、快適増加剤(comfort−enhancing agents)、ポリマー、緩和薬、pH調整剤、および/または滑沢剤が含まれる。種々の賦形剤のうちの任意のものが、本発明の組成物において用いられ、水、水と水混和性の溶媒(例えば、C1−C7−アルカノール、植物油、または0.5%から5%の無毒な水に可溶なポリマーを含有する鉱油)との混合物、天然物(アルギネート、ペクチン、トラガカント、カラヤゴム、キサンタンゴム(xanthan gum)、カラゲニン、寒天、およびアラビアゴム)、デンプン誘導体(スターチアセテート、およびヒドロキシプロピルスターチ)が挙げられ、そして他の合成生成物(例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、ポリエチレンオキサイド、好ましくは、架橋されたポリアクリル酸およびこれらの生成物の混合物)もまた挙げられる。上記の賦形剤の濃度は、代表的に、フルオロキノロン誘導体の濃度の1〜100,000倍である。好ましい実施形態において、賦形剤は、フルオロキノロン誘導体に対する、それらの不活性度に基づき選択される。] [0027] 眼科用処方物に関して、適切な張度調整剤としては、マンニトール、塩化ナトリウム、グリセリン、ソルビトールなどが挙げられるが、これらに限定されない。適切な緩衝剤としては、ホスフェート、ボレート、アセテートなどが挙げられるが、これらに限定されない。適切な界面活性剤としては、非イオン性の界面活性剤が好ましいが、イオン性の界面活性剤および非イオン性の界面活性剤(RLM100、Procol(登録商標)CS20のようなPOE20セチルステアリルエーテル、およびPluronic(登録商標)F68のようなポロキサマー)が挙げられ、しかし、これらに限定されない。適切な抗酸化剤としてはスルファイト、アスコルベート、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)およびブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)が挙げられるが、これらに限定されない。] [0028] 本明細書中で記載される組成物は、一つ以上の保存料を含み得る。このような保存料の例としては、p−ヒドロキシ安息香酸エステル、亜塩素酸ナトリウム、(メチルパラベンまたはプロピルパラベンのような)パラベン、(クロロブタノール、ベンジルアルコール、またはフェニルエタノールのような)アルコール、(ポリヘキサメチレンビグアニドのような)グアニジン誘導体、過ホウ酸ナトリウムまたはソルビン酸が挙げられる。特定の実施形態において、上記の組成物は、保存料を必要としない、自己保存性であり得る。] [0029] 好ましい組成物において、本発明のフルオロキノロン誘導体は、眼に局所応用するための、点眼剤の形態での水性液剤として処方される。用語「水性」とは、代表的に、水性組成物を意味し、ここで、この組成物の重量の>50%が、より好ましくは>75%が、そして特に>90%が水である。これらの点眼剤は、好ましくは滅菌であり得る単一の投薬アンプルから送達され得、したがって上記組成物の静菌成分を不必要にする。あるいは、上記の点眼剤は、多投薬ボトルから送達され得、このボトルは好ましくは、組成物を送達するとき、組成物から任意の保存剤を抽出するデバイスを含み得、このようなデバイスは当該分野で公知である。] [0030] 別の局面において、本発明の成分は濃縮ゲルもしくは同様のビヒクルとして、または眼瞼の下に置かれる可溶性の挿入物として眼へと送達され得る。さらに別の局面において本発明の成分は、軟膏剤、油中水乳剤および水中油乳剤、液剤、または懸濁剤として眼へと送達され得る。] [0031] 本発明の組成物は、蒸発および/または疾患により引き起こされる涙の任意の高張性に立ち向かうために、好ましくは等張性またはわずかに低張性である。このことは、この組成物の重量オスモル濃度を210〜320mOsm/Kg(キログラムあたりミリオスモル)の水準、またはこれに近い水準へと至らしめるための、張度剤を必要とし得る。上記液剤のpHは、眼科的に受容可能な3.0〜8.0の範囲であり得る。本発明の組成物は、一般に、220〜320mOsm/Kgの範囲の重量オスモル濃度を有し、そして好ましくは、235〜300mOsm/Kgの範囲内の重量オスモル濃度を有する。この眼科用の組成物は、一般に、滅菌の水性液剤として処方される。] [0032] 特定の実施形態において、フルオロキノロン誘導体は一つ以上の涙代用物を含有する組成物に処方される。種々の涙代用物が当該分野で公知であり、種々の涙代用物としては:グリセロール、プロピレングリコール、およびエチレングリコールのようなモノマー性ポリオール;ポリエチレングリコールのようなポリマー性ポリオール;ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムおよびヒドロキシプロピルセルロースのようなセルロースエステル;デキストラン70のようなデキストラン;ポリビニルアルコールのようなビニルポリマー;HP−グアー(guar)および他のグアー誘導体のようなグアー;ならびに、カルボマー934P、カルボマー941、カルボマー940およびカルボマー974Pのようなカルボマーが挙げられるが、これらに限定されない。本発明の特定の組成物は、コンタクトレンズまたは他の眼科用製品と共に用いられ得る。] [0033] 特定の実施形態において、本明細書中で記載される組成物は、0.5〜100cps、好ましくは0.5〜50cps、そしてもっとも好ましくは1〜20cpsの粘度を有する。これらの粘度は、製品が快適であり、傷つきを起こすことなく、そして製造、移動および充填操作の際に、容易に処理されることを保証する。] [0034] 本明細書中に記載されるフルオロキノロン誘導体は、抗菌活性に加えて活性を有する種々のタイプの組成物に含有され得る。このような組成物の例としては:眼の潤滑製品、人工涙、収れん薬、局所的消毒薬(単独、または他の抗菌剤(例えば、ベタジンなどのような)と組み合わせて)などのような眼科用薬学的組成物が挙げられる。] [0035] 好ましい組成物は、その組成物をpH約3〜pH約8に、好ましくは、5.5〜7.5にそしてもっとも好ましくは6.0〜7.4に維持する緩衝系を用いて調製される。局所用組成物(特に、局所用の眼科用組成物)は、その組成物が塗られる、または投与される組織に適合する生理学的pHを有することが好ましい。] [0036] 本明細書中に記載される方法において、薬学的有効量の本発明の組成物の被験体への投与は、当業者に公知である、種々の方法によりなされ、その方法としては、局所的投与、結膜下投与、眼周囲投与、眼球後投与、テノン嚢下投与、眼内投与、網膜下投与、後強膜近接投与、または脈絡膜上投与が挙げられるが、これらに限定されない。好ましい実施形態において、本発明の組成物の投与は、眼の表面に対する局所投与による。] [0037] 本発明の選択された実施形態をさらに説明するために、以下の実施例が示される。] [0038] (実施例1)] [0039] (実施例2)] [0040] (実施例3−浸透度研究) 本発明の化合物およびモキシフロキサシンのような他のフルオロキノロンの浸透度を角膜組織において測定した。用いた手順を以下に要約する。] [0041] 雌性のニュージーランドアルビノウサギを、最初にケタミン(30mg/Kg)およびキシラジン(6mg/Kg)を用いて麻酔し、続いてSLEEPAWAY*(ナトリウムペントバルビタール、26%溶液を1ml)の過剰投薬量を耳縁部静脈に注射することにより、と殺した。その後、そのままの眼を、眼瞼および結膜嚢とともに摘出し、そしてすぐにO2/CO2(95:5)で飽和した約70mlの未使用のBSSPLUS(登録商標)洗浄溶液中に保存した。] [0042] 1時間以内に、摘出したウサギの眼を、Schoenwald R.N.および Huang H−S.,「Corneal Penetration Behavior of β−Blocking Agents I: Physiochemical Factors」Journal of Pharmaceutical Sciences, 72 (11)(1983年11月)により記載されるような、改変された灌流チャンバにマウントした。これを達成するために、摘出した眼の曝露された角膜を慎重に角膜ホルダに置いた。このホルダは角膜の湾曲を保持し、そして眼を適切な位置に固定した。眼の種々の組織を、角膜、強膜組織の小輪、および眼瞼結膜を残して、解体した。結膜組織および強膜組織をガスケットとして用い、そして角膜を、灌流チャンバの中央の角膜輪の範囲内に吊るした。このチャンバを覆い、上記の角膜および灌流溶液を35℃に保った。角膜ホルダおよびチャンバをthe University of Iowa, IowaCity, IA.において、アクリル製プラスチックから作製した。] [0043] マウントした角膜を灌流チャンバの二つの円柱状の仕切りの間に留め、そして7.5mlのBSSPLUS(登録商標)洗浄溶液を、撹拌し、そしてO2/CO2(95:5)混合物を通気させながら、チャンバの受領側(内皮側)に置いた。その後、7mlの100μモル(すなわち、およそ4mg/100mL)の濃度で、BSS PLUS(登録商標)洗浄溶液中に溶解させたフルオロキノロンもまた、撹拌し、そしてO2/CO2(95:5)混合物を通気させながら、チャンバの供与側(外皮側)に加えた。体積における差異は実験過程で角膜が曲がらないことを確実にした。] [0044] 試料(150μL)を、受領チャンバから、5時間の時間をかけて、30分ごとに引き出し、そして同体積の洗浄溶液をすぐに受領チャンバに加え、一定の体積を保った。試料中のフルオロキノロンの濃度は逆相HPLCを用いて決定した。Waters Symmetry(登録商標)C18 5μmカラムおよびWaters 2487 Absorbance Detectorを備えたWaters 2690 Separations Moduleを、40μLの注入量および1.5 mL/分の流速で使用した。アセトニトリルとpH=3の31mMリン酸/リン酸ナトリウム緩衝液との混合物が移動相であった。各々のフルオロキノロンについて移動相(アセトニトリル:リン酸緩衝液体積/体積)およびUV検出波長をあらかじめ決定した。例えば、モキシフロキサシンについて21:79、295nm;レボフロキサシンについて12.6:87.4、287nm;そしてオフロキサシンについて12.6:87.4、295nm。各々の浸透度実験の後に、上記の角膜を過剰な強膜組織および結膜から切り出し、重量を量り、そして真空デシケータ中で五酸化リンで乾燥した。その後、この角膜の重量を再度量り、水和水準を決定した。通常の角膜は、76%〜80%の水和水準を有する。角膜がどのような形にせよ損傷したとき、水和水準は上昇する。83%より大きい水和水準を有する角膜からのデータを破棄する。] [0045] その後、受領側(内皮側)のチャンバにおける薬物蓄積の速度、およびフルオロキノロンの見かけの浸透度係数(Papp)を以下のように計算した。] [0046] 浸透度係数:] [0047] ] [0048] ] [0049] 化合物1〜3(化合物3の両方の立体異性体形態を含む)は、モキシフロキサシンの浸透度を上回り、そしてモキシフロキサシンと比較してより短い遅延時間(化合物3のS,S立体異性体を除く)を有した。ジアザビシクロ環上の2−メチル置換を有する化合物1および化合物2は、研究した化合物の中で、一番良好な浸透特性および遅延特性を有した。] [0050] (実施例4−抗菌活性研究) in vitroアッセイを用いて、本発明の化合物の活性を評価した。結果を以下の表3に要約する。微生物は、寒天培地上での増殖から調製するか、ブロス培養において調製するか、または解凍した凍結保存培養物から調製した。真菌培養物をろ過し、菌糸構成要素を除いた。] [0051] Mueller Hinton II Broth、0.9%生理食塩水または他の適切な媒質を用いて、各々の培養物の懸濁液を調製し、そして0.5 McFarland Standardの濁度と等しい濁度へと調節した。(0.5 McFarland Standardへと調節した培養物は、一般に、およそ1.0 x108CFU/mLを含む。)各々の培養物について調節された懸濁液を、接種濃度がおよそ1.0x107CFU/mLになるように、適切な媒質中で1:10に希釈した。] [0052] 試験されるべき抗菌剤の重量を量り、そして必要とされる出発濃度を得るために計算された量の滅菌蒸留水を用いて希釈した。滅菌蒸留水における、抗菌剤の連続した1:2希釈物を調製した(およそ10個〜12個の試験濃度は合理的な実験範囲を構成する)。既知の量の、各々の抗菌希釈物を、所望の最終抗菌試験濃度を与えるように計算された寒天培地のアリコートと合わせ、そしてプレート上に塗布した。] [0053] 計量されるべき抗菌剤の量を、以下の式を用いて決定した:] [0054] 抗菌の貯蔵溶液を、試験されるべき濃度でもっとも高いものの5倍〜10倍の濃度で調製した(慣習的には、1024mg/mL)。溶解度に限度があるいくつかの抗菌剤は、より低い濃度を必要とし得るか、または溶解を促進するために0.1N NaOH(アニオン性の化合物について)もしくは0.1N H2SO4(カチオン性の化合物について)の数滴の添加を必要とし得る。この貯蔵溶液を、滅菌水を用いて適切な濃度へと希釈し、作業溶液を形成した。この作業溶液を、所望の濃度が得られるまで、滅菌水において2倍希釈した。] [0055] Mueller Hinton II寒天を、製造者により説明されるように調製した。Mueller Hinton II寒天は、連鎖球菌属を試験するために5%の線維素除去されたヒツジ血液を補充され得る。寒天を、各々の容器中の連続希釈抗菌溶液へと加えた。この溶液を完全に混合し、そしてペトリ皿へと注いだ(約25mL/プレート)。25℃におけるこの寒天のpHは7.2と7.4の間であるべきである。] [0056] 試験プレートに接種する前に、少なくとも一つの接種(inocula)対照を、各々の種プレートから接種(抗菌剤のない寒天培地)した。試験プレートを、最も低い濃度から始め、そして最も高い濃度へと進みながら、接種した。全ての試験プレートを接種したのち、追加の対照プレート(抗菌剤のない寒天培地)を接種した。このプレートを非CO2インキュベータ(または、増殖の必要条件に依存してCO2インキュベータ)中でインキュベートした;32℃〜35℃において18〜24時間が、ほとんどの生物について十分であった。] [0057] (MICの結果およびデータの評価) 寒天表面上の全ての接種点を、接種対照プレートと比較して、増殖の存在について調べた。結果を要約し、そして最小阻害濃度(MIC)を決定するために用いた:MICは可視化できる生物の増殖(負のスコア)を妨げる、抗菌剤の最も低い濃度である。この結果を以下の表3に要約する。] [0058] モキシフロキサシンと比較して、フルオロキノロン環系上に5−アミノ置換を有する、化合物3(ラセミ体および異性体調製物の両方)は、ほとんどの生物に対して、増加した抗菌活性を示した。モキシフロキサシンと比較して、化合物1は、特定の微生物に対して、いくらかより良好な抗菌活性を示し、そして全体としてとらえたとき、同等に機能した。化合物2は、一般に、抗菌活性試験において、モキシフロキサシン、または化合物1および化合物3と同じようには機能しなかった。] 実施例 [0059] 本発明およびその実施形態は、詳細に記載されている。しかし、本発明の範囲が、本明細書中に記載される、任意のプロセス、製品、物質の組成物、化合物、手段、方法および/または工程の特定の実施形態に限定されることは意図されない。種々の修飾、置換、および変動が、本発明の意図および/または本質的な特徴から逸脱することなく、開示された題材に対して為され得る。したがって、当業者は、本開示から、本明細書中に記載される実施形態と本質的に同じ機能を果たすか、または本質的に同じ結果をもたらす、後の修飾、置換および/または変動が、本発明のそのような関連する実施形態にしたがって利用され得ることを容易に理解する。したがって、以下の特許請求の範囲は、本明細書中に開示される任意のプロセス、製品、物質の組成物、化合物、手段、方法および/または工程に対する修飾、置換、および変更の範囲を包含することを意図する。]
权利要求:
請求項1 局所用の眼科用薬学的組成物であって、薬学的有効量の、以下の式(I):の化合物のうちの一つ以上および薬学的に受容可能なビヒクルを含有し式中:R1はH、アミノ、C1〜C4アルキルアミノ、またはC1〜C4ジアルキルアミノであり、R2はF、OMe、またはHであり;R3はメチル、C2〜C4アルキル、またはHであり;そしてR1およびR3のうち少なくとも一つがHではない、局所用の眼科用薬学的組成物。 請求項2 請求項1に記載の局所用の組成物であって、前記式(I)の化合物がであり、式中:R1はH、アミノ、C1〜C4アルキルアミノ、またはC1〜C4ジアルキルアミノであり;そしてR2はF、OCH3、またはHである、局所用の組成物。 請求項3 請求項1に記載の局所用の組成物であって、前記式(I)の化合物がであり、式中:R2はF、OCH3、またはHであり;そしてR3はCH3、C2〜C4アルキル、またはHである、局所用の組成物。 請求項4 請求項1に記載の局所用の組成物であって、前記式(I)の化合物が、以下からなる群より選択される、局所用の組成物。 請求項5 請求項1に記載の局所用の組成物であって、抗炎症剤をさらに含有する、局所用の組成物。 請求項6 請求項5に記載の局所用の組成物であって、前記抗炎症剤が、ステロイド抗炎症剤および非ステロイド抗炎症剤からなる群より選択される、局所用の組成物。 請求項7 請求項5に記載の局所用の組成物であって、前記抗炎症剤が、デキサメタゾン、プレドニゾロン、リメキソロン、ネパフェナク、およびシロミラストからなる群より選択される、局所用の組成物。 請求項8 請求項1に記載の局所用の組成物であって、前記化合物が、0.05%重量/体積〜0.3%重量/体積の濃度で存在する、局所用の組成物。 請求項9 請求項9に記載の局所用の組成物であって、前記化合物が、約0.3%重量/体積の濃度で存在する、局所用の組成物。 請求項10 眼の感染を処置または予防する方法であって、薬学的有効量の請求項1の組成物を眼の組織へと局所的に塗る工程を包含する、方法。 請求項11 眼の感染を処置または予防する方法であって、薬学的有効量の請求項4の組成物を冒された眼の組織へと局所的に塗る工程を包含する、方法。 請求項12 請求項10に記載の方法であって、前記組成物が、前記化合物を0.05%重量/体積〜0.3%重量/体積の濃度で含有する、方法。 請求項13 請求項12に記載の方法であって、前記組成物が、前記化合物を約0.3%重量/体積の濃度で含有する、方法。 請求項14 請求項10に記載の方法であって、前記組成物が、一日に1回〜3回塗られる、方法。 請求項15 請求項10に記載の方法であって、前記組成物が、一日に1回塗られる、方法。 請求項16 請求項10に記載の方法であって、前記組成物が、抗炎症剤を含有する、方法。 請求項17 請求項10に記載の方法であって、前記抗炎症剤が、ステロイド抗炎症剤および非ステロイド抗炎症剤からなる群より選択される、方法。 請求項18 請求項17に記載の方法であって、前記抗炎症剤が、デキサメタゾン、プレドニゾロン、リメキソロン、ネパフェナク、およびシロミラストからなる群より選択される、方法。
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同族专利:
公开号 | 公开日 BRPI0907511A2|2015-07-21| MX2010008927A|2010-09-09| KR20100125318A|2010-11-30| AU2009214461A1|2009-08-20| CN101977604A|2011-02-16| US20120108557A1|2012-05-03| EP2249836A1|2010-11-17| US20090209574A1|2009-08-20| CA2714580A1|2009-08-20| WO2009103053A1|2009-08-20| US20110160172A1|2011-06-30| ZA201005790B|2011-10-26|
引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
2011-12-08| A521| Written amendment|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20111207 | 2011-12-08| A621| Written request for application examination|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20111207 | 2013-04-22| A072| Dismissal of procedure [no reply to invitation to correct request for examination]|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A073 Effective date: 20130419 | 2013-05-07| A300| Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20130507 |
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