![]() 天然インターフェロン・アルファ種に対する粘膜曝露による、宿主防御機構の遺伝子制御
专利摘要:
α−インターフェロン(IFN−α)の混合物を、抗微生物剤または抗癌剤としてin vitroまたはin vivoで用いる。該混合物を、口腔または鼻、および/または頬側粘膜に局所適用することによって投与して、細菌または原生動物、癌、あるいは他の病原性疾患プロセス(例えば自己免疫または神経変性疾患)による感染の影響と戦うことも可能である。なし 公开号:JP2011512353A 申请号:JP2010546794 申请日:2009-02-17 公开日:2011-04-21 发明作者:カーター,ウィリアム・エイ;ストレイヤー,デーヴィッド 申请人:へミスフェリックス・バイオファーマ,インコーポレーテッド; IPC主号:A61K38-21
专利说明:
[0001] 関連出願に対するクロスリファレンス 本出願は、2008年2月15日出願の出願第61/029,308号、および2008年5月8日出願の出願第61/051,366号の優先権を請求する。] 背景技術 [0002] 本発明は、癌あるいは細菌または原生動物による感染と戦う免疫反応を活性化するための、天然存在α−インターフェロンおよび他の場合による構成要素の混合物を含有するα−インターフェロン(IFN−α)組成物の使用に関する。医学的治療法および薬剤を製造するためのプロセスを提供する。] [0003] 免疫系は、抗原選択およびT細胞による補助を必要としない自然免疫、ならびに抗原との接触後に誘導されるまで、より長い期間を必要とする適応免疫からなる。したがって、自然免疫は、迅速に反応するが、(i)細菌および原生動物などの外来の(foreign)侵入者、または(ii)前癌状態および癌状態にある細胞形質転換に対して非特異的に反応しうる。] [0004] 1型インターフェロン(特にIFN−αのもの)は、免疫反応中、多様な可溶性免疫仲介因子(例えばサイトカイン)のタイミングおよび相対量と同調するよう作用する。IFN−αが存在しないと、自然免疫の調節不全(「サイトカインストーム」とも呼ばれる)につながり、激しい肺炎を生じる。検視によって、これらの炎症性サイトカイン(例えば腫瘍壊死因子−アルファまたはTNF−α)は、肺を傷つける可能性もあり、そしておそらくこうした免疫調節不全を通じて、死を導くことが示された。免疫調節不全は、そうでなければ激しいウイルス感染となる前またはその初期段階中のいずれかに、口腔、鼻、または頬側粘膜に非常に少用量のインターフェロン−αを適用することによって正常化されうる。本発明者らは、ここで、癌、あるいは細菌または原生動物による感染を治療するための、口腔、鼻、または頬側粘膜に適用された低用量のIFN−αの有用性を発見した。驚くべきことに、特定の微生物または癌に対してのみ有効である他の化学療法剤(例えば抗細菌剤ペニシリン、抗マラリア剤クロロキン、および抗癌剤メトトレキセート)と異なり、低用量の口腔IFN−αは、免疫系に直接作用することによって、細菌、原生動物、および癌の治療に有効な抗微生物化学療法剤として、広い適用を有する。] [0005] 米国特許4,497,795は、1日あたり約0.10〜1.5国際単位(IU)/体重ポンドの間の投薬量でヒト・アルファ・インターフェロンを口腔投与することによって、食品利用の効率を増加させることを開示する。] [0006] 米国特許5,830,456は、「明白に機能増進または機能低下した免疫系機能によって特徴付けられる免疫耐性疾患状態に罹患した脊椎動物において、疾患を修正する免疫反応を増強するため」、1日あたり5IU/体重ポンド未満で投与されたインターフェロンと、口腔および/または咽頭粘膜を接触させることを開示する。該特許中に列挙される治療可能な疾患の例は、「新生物疾患、過剰アレルギー誘発性(hyperallergenicity)、免疫耐性または免疫消耗性(immunodebilitating)ウイルス感染、および慢性組織変性炎症によって特徴付けられる自己免疫障害」である。急性関節リウマチ、多発性硬化症、喘息、座瘡、悪性リンパ腫、中皮腫、またはアフタ性口内炎のヒト患者が、インターフェロン・アルファで治療された。インターフェロン・アルファは、単回投薬量が、液体約1ml〜約20mlの体積で投与可能であるような濃度を有する緩衝溶液中で、1日2回、0.7IU/体重ポンドで投与された。患者は、最長約1分間の期間、口中に液体用量を保持した。] [0007] 米国特許6,361,769は、自己免疫状態、マイコバクテリウム状態、神経変性状態、寄生虫状態、またはウイルス状態を治療するため、口腔または口腔咽頭粘膜に適用される、1500IU/日〜20x106IU/日のインターフェロンを用いることを開示する。] [0008] しかし、先行技術は、本発明者らの発明で使用するような、異なるヒト・インターフェロンの非常に精製された混合物が、免疫制御に関連する非常に広い範囲の遺伝子の全身活性化および調節を達成することを解説しないし、また示唆しない。] 先行技術 [0009] 米国特許4,497,795 米国特許5,830,456 米国特許6,361,769] 発明が解決しようとする課題 [0010] したがって、本発明の目的は、抗細菌剤、抗原生動物剤、および/または抗増殖剤を必要とする患者のための治療を提供することである。特に感染性疾患および/または細胞形質転換を伴う、被験体を治療するための方法および薬剤を作製するためのプロセスを提供する。他の目的および利点を以下に記載する。] 課題を解決するための手段 [0011] 初発性のまたは確立された細菌または原生動物感染を伴う被験体(例えばヒトまたは動物)を治療し、そしてそれによって感染に対する免疫反応を平衡に戻し(すなわち再調節)、そして調節不全となった免疫反応が破壊されるのを回避することが目的である。特に、腫瘍壊死因子−アルファ(TNF−α)のレベルを減少させ、そして肺病理を回避する(例えば酸化的損傷、肺浮腫、および出血などの肺炎様徴候の数または重症度の減少として測定される)ことも可能である。] [0012] 被験体は、細菌または原生動物に感染していてもよい。低用量のIFN−αカクテルを含む薬学的組成物を被験体に投与する。低用量のIFN−αカクテルで治療しない被験体に比較した際の、回復時間の減少、免疫増加(例えば、抗体力価、リンパ球増殖、または感染細胞の殺傷の増加)、感染性病原体の分裂または増殖の減少、あるいはこれらの任意の組み合わせによってアッセイされるように、被験体の感染は、該投与によって減少するかまたは排除される。] [0013] 別の目的は、前癌状態または癌状態(例えば新生物または腫瘍)に冒された被験体(例えばヒトまたは動物)を治療し、そしてそれによって形質転換細胞または不死化細胞に対する宿主防御反応を上方制御し、そして異常な細胞増殖を制御することである。] [0014] 被験体は、異常な細胞増殖(例えば新生物または腫瘍、他の形質転換細胞)に罹患していてもよい。低用量のIFN−αカクテルを含む薬学的組成物を被験体に投与する。低用量のIFN−αカクテルで治療しない被験体の状態に比較した際の、罹患率または死亡率の改善、免疫増加(例えば、抗体力価、リンパ球増殖、または形質転換細胞の殺傷の増加)、増殖している細胞または形質転換細胞の分裂または増殖の減少、あるいはこれらの任意の組み合わせによってアッセイされるように、被験体における疾患は、該投与によって減少するかまたは排除される。] [0015] 別の目的は、1型インターフェロンによって制御される特異的遺伝子による治療に感受性の、細菌または原生動物に感染したか、あるいは病原性疾患プロセス(すなわち自己免疫または神経変性疾患)に冒された被験体(例えばヒトまたは動物)を治療することである。低用量のIFN−αカクテルを含む薬学的組成物を被験体に投与する。被験体中の疾患は、それによって、低用量のIFN−αカクテルで治療しない被験体の状態に比較した際、過小発現されている遺伝子の発現を増加させ、そして過剰発現されている遺伝子の発現を減少させることによって、減少するかまたは排除される。] [0016] IFN−αカクテルは、異なるヒト・インターフェロン−アルファ・タンパク質の混合物であってもよい。これには、哺乳動物細胞において天然にまたは組換え的に産生された、少なくとも3、少なくとも6、少なくとも10、少なくとも14、または少なくとも18の異なるサブタイプのヒト・インターフェロン−アルファ・タンパク質(すなわち1型種)が含まれる。IFN−αタンパク質は、ヒト血液産物、ウイルスに感染したヒト白血球を培養した培地、あるいは培養哺乳動物細胞またはトランスジェニック哺乳動物細胞が組換え的にヒトIFN−α遺伝子を発現する培地または体液(例えば血液、ミルク、尿)から、IFN−αタンパク質を精製することも可能である。したがって、精製カクテルは、哺乳動物グリコシル化パターンにしたがって修飾された、異なるIFN−αサブタイプの天然由来ヒト配列を含有する。精製カクテルは、好ましくは、経腸または非経口投与、あるいは鼻内または気管内吸入の代わりに、口腔、鼻、および/または頬側粘膜への局所適用(すなわち口腔咽頭適用)によって投与される。精製カクテルの投与は、被験体において、微生物またはプロセスによって開始され、自己免疫または神経変性を生じる、サイトカイン産生または同時刺激分子シグナル伝達を、少なくとも再調節する(すなわち健康な被験体の正常レベルに戻るように増加させるかまたは減少させる)。] [0017] 薬剤の使用および作製のためのプロセスもまた提供する。しかし、製品に向けられるクレームは、プロセスの特定の工程が製品クレームにおいて唱えられるのでない限り、必ずしもこれらのプロセスに限定されないことに注目しなければならない。] [0018] 本発明のさらなる側面は、特定の態様の以下の説明および請求項、ならびにこれらに対する一般化から、当業者には明らかであろう。] [0019] 細菌または原生動物による感染を治療してもよい。ヒトまたは動物被験体に感染してもよい。感染は、初発性であってもまたは確立されていてもよい。微生物は、細菌または原生動物、特に疾患を引き起こしうるもの(すなわち病原性微生物)であってもよい。本明細書において、用語「微生物」(「microbe」および「microorganism」)は交換可能に用いられる。] [0020] 細菌は、バチルス属(Bacillus)(例えば、炭疽菌(B. anthracis)、セレウス菌(B. cereus))、バルトネラ属(Bartonella)(ヘンセラ菌(B. henselae))、ボルテテラ属(Bordetella)(例えば、百日咳菌(B. pertussis))、ボレリア属(Borrelia)(例えば、ライム病ボレリア(B. burgdorferi))、ブルセラ属(Brucella)(例えば、ウシ流産菌(B. abortus))、カンピロバクター属(Campylobacter)(例えば、ジェジュニ菌(C. jejuni))、クラミジア属(Chlamydia)(例えば、肺炎クラミジア(C. pneumoniae))、クロストリジウム属(Clostridium)(例えば、ボツリヌス菌(C. botulinum)、C.ディフィシレ(C. difficile)、ウェルシュ菌(C. perfringens)、破傷風菌(C. tetani))、コリネバクテリウム属(Corynbacterium)(例えば、C.アミコラツム(C. amycolatum)、ジフテリア菌(C. diphtheriae))、エシェリキア属(Escherichia)(例えば、大腸菌(E. coli)O175:H7)、ヘモフィルス属(Haemophilus)(例えば、インフルエンザ菌(H. influenzae))、ヘリコバクター属(Heliobacter)(例えば、ピロリ菌(H. pylori))、クレブシエラ属(Klebsiella)(肺炎桿菌(K pneumoniae))、レジオネラ属(Legionella)(例えば、L.ニューモフィラ(L. pneumophila))、リステリア属(Listeria)(例えば、リステリア菌(L. monocytogenes))、マイコバクテリウム属(Mycobacterium)(例えば、M.アビウム(M. avium)、M.ボビス(M. bovis)、M.ブランデリ(M. branderi)、らい菌(M. leprae)、結核菌(M. tuberculosis))、マイコプラズマ属(Mycoplasma)(例えば、M.ゲニタリウム(M. genitalium)、肺炎マイコプラズマ(M. pneumoniae))、ナイセリア属(Neisseria)(例えば、淋菌(N. gonorrheae)、髄膜炎菌(N. meningitidis))、ニューモシスチス属(Pneumocystis)(例えば、P.カリニ(P. carinii))、シュードモナス属(Pseudomonas)(緑膿菌(P. aeruginosa))、リケッチア属(Rickettsia)(例えば、R.リケッチア(R. rickettsia)、発疹熱リケッチア(R. typhi))、サルモネラ属(Salmonella)(例えば、サルモネラ菌(S. enterica))、赤痢菌属(Shigella)(例えば、志賀赤痢菌(S. dysenteriae))、ブドウ球菌属(Staphylococcus)(例えば、黄色ブドウ球菌(S. aureus)、表皮ブドウ球菌(S. epidermidis))、連鎖球菌属(Streptococcus)(例えば、肺炎球菌(S. pneumoniae)、化膿性連鎖球菌(S. pyogenes))、トレポネーマ属(Treponema)(例えば、梅毒トレポネーマ(T. pallidum))、ビブリオ属(Vibrio)(例えば、コレラ菌(V. cholerae)、V.ブルニフィクス(V. vulnificus))、またはエルシニア属(Yersinia)(例えば、ペスト菌(V. pestis)の種であってもよい。これらには、グラム陰性またはグラム陽性細菌、クラミジア、スピロヘータ、マイコバクテリア、およびマイコプラズマが含まれる。] [0021] 原生動物は、クリプトスポリジウム属(Cryptosporidium)(例えば、C.ホミニス(C. hominis)、C.パルブム(C. parvum))、エントアメーバ属(Entamoeba)(例えば、赤痢アメーバ(E. histolytica))、ジアルジア属(Giardia)(例えば、腸鞭毛虫(G. intestinalis)、ランブル鞭毛虫(G. lamblia))、リーシュマニア属(Leishmania)(例えば、アマゾンリーシュマニア(L. amazonensis)、ブラジルリーシュマニア(L. braziliensi)、ドノバンリーシュマニア(L. donovani)、メキシコリーシュマニア(L. mexicana)、熱帯リーシュマニア(L. tropica))、プラスモジウム属(Plasmodium)(例えば、熱帯熱マラリア原虫(P. falciparum)、三日熱マラリア原虫(P. vivax))、トキソプラズマ属(Toxoplasma)(例えば、トキソプラズマ原虫(T. gondii))、またはトリパノソーマ属(Trypanosoma)(例えば、ブルセイトリパノソーマ(T. bruci)、クルーズトリパノソーマ(T. cruzi))の種であってもよい。] [0022] 異常な増殖を経ている被験体細胞は、新生物または腫瘍(例えば、癌腫、肉腫、白血病、リンパ腫)、特に腫瘍ウイルス(例えば、形質転換遺伝子または癌遺伝子を所持するDNAまたはRNAウイルス)によって形質転換されたか、またはそうでなければ癌と関連するウイルスに感染した細胞であってもよい。例えば、エプスタイン−バーウイルス(EBV)は、鼻咽頭癌、ホジキンリンパ腫、バーキットリンパ腫、および他のB細胞リンパ腫に関連し;ヒトB型およびC型肝炎ウイルス(HBVおよびHCV)は肝癌に関連し;ヒト・ヘルペスウイルス8(HHV8)はカポジ肉腫に関連し;ヒト・パピローマウイルス(例えば、HPV6、HPV11、HPV16、HPV18、またはその組み合わせ)は、子宮頸癌、肛門癌、および性器疣贅に関連し;そしてヒトTリンパ球向性ウイルス(HTLV)は、T細胞白血病またはリンパ腫に関連する。癌には、胃腸系(例えば、食道、結腸、腸、回腸、直腸、肛門、肝臓、膵臓、胃)、尿生殖器系(例えば、膀胱、腎臓、前立腺)、筋骨格系、神経系、肺系(例えば肺)、また生殖器系(例えば、子宮頸部、卵巣、精巣)から生じるものが含まれる。] [0023] インターフェロン(IFN)は、抗ウイルス、抗増殖、および免疫増進特性を持つ、天然に存在するホルモン様タンパク質である。これらは、ウイルス感染または他の誘導因子に反応して、低レベルで体によって産生される。ALFERON LDO(登録商標)には、アルファ・インターフェロンの少なくとも7つの異なるタンパク質サブタイプが存在する: IFN−α2、IFN−α4、IFN−α7、IFN−α8、IFN−α10、IFN−α16、およびIFN−α17。ALFERON LDO(登録商標)(低用量口腔インターフェロン・アルファ−n3(ヒト白血球由来))は、ALFERON N(登録商標)インターフェロン・アルファ−n3(1mlあたり5x106IUを含有する注射可能溶液)の異なる配合物であり、現在、FDAが認可し、そして市場で入手可能な唯一の天然インターフェロンである。IFN−αの単一の亜種を含有する組換えIFN−α産物と異なり、インターフェロン・アルファ−n3は、IFN−αの少なくとも7種を含有する。これらはインターフェロン・アルファ−2bと同じ受容体に結合する。ALFERON LDO(登録商標)インターフェロン・アルファ−n3は、長さ約166アミノ酸であり、そして分子量16Kda〜27Kdaの範囲である、インターフェロン・アルファ・タンパク質からなる。これらには、少なくとも、IFN−α2、IFN−α4、IFN−α7、IFN−α8、IFN−α10、IFN−α16、およびIFN−α17が含まれる。インターフェロン・アルファ−n3の比活性は、少なくとも約2x108IU/タンパク質mgである。] [0024] IFN−αカクテルは、ヒト血液のプールされた単位から製造可能である。製造プロセスには、バフィーコート白血球の単離、センダイウイルスでの不完全な感染による誘導、IFN−αの多数の種に対するネズミ・モノクローナル抗体でのイムノアフィニティ・クロマトグラフィー、ありうる混入感染性病原体(例えば、誘導に用いたセンダイウイルス、またはHIV−1、HTLV−1、HBV、HSV−1、hCMV、およびEBVなどの血液媒介ウイルス)を不活性化し、そして/または一掃するための、4℃で5日間の酸性化(pH2)、およびゲルろ過クロマトグラフィーが含まれる。あるいは、カクテル中の少なくともいくつかのIFN−αを、ヒト血液産物(例えば全血または血清)、あるいは哺乳動物細胞が天然由来配列およびグリコシル化パターンのヒトIFN−αタンパク質を産生する培地(例えば馴化培地)から単離してもよい。精製カクテルを用いて、薬剤を配合してもよい。] [0025] 口腔投与のための配合物には、水溶液、シロップ、エリキシル剤、粉末、顆粒、錠剤、およびカプセルが含まれ、これらは、結合剤、充填剤、安定化剤、崩壊剤、湿潤剤、懸濁剤、乳化剤、保存剤、緩衝剤塩、フレーバー剤、着色剤、甘味剤、またはこれらの任意の組み合わせを含有してもよい。配合物は、液体、噴霧溶液、エアロゾルスプレー、シロップ、錠剤、カプセル、またはロゼンジであってもよい。口腔投与配合物は、緩衝剤として乳酸ナトリウム、安定化剤としてグリセロールおよび/またはキシリトール、保存剤として安息香酸ナトリウム、キャリアーとしてヒト・アルブミン、およびビヒクルとして水を含有してもよい。] [0026] 口腔、鼻、および/または頬側粘膜に関与する任意の経路によって、IFN−αカクテルを投与してもよい。カクテルは、好ましくは、経腸、非経口、または吸入経路によっては投与されない。好ましい投薬量は、被験体の状態および年齢、感染性または新生物疾患の性質、および選択したIFN−α種に応じて多様でありうると認識される。異なるヒト・インターフェロンの非常に精製された混合物を用いることが好ましい(例えば、意図的に添加されたキャリアータンパク質を除いて、カクテル中のタンパク質の少なくとも80%または85%または90%または95%がIFN−α種である)。IFN−αカクテルの活性は、少なくとも106IU/mg、少なくとも107IU/mg、または少なくとも108IU/タンパク質mgであってもよい。] [0027] IFN−αカクテルの投薬量は、感染または腫瘍負荷を治療する際の、被験体の臨床状態および医師または獣医師の経験に応じるであろう。該カクテルは、5IU/体重ポンド/日〜1000IU/体重ポンド/日(あるいは、25IU〜200IU/体重ポンド/日)の範囲で、水溶液として投与されてもよい。150ポンドのヒトに基づいて計算すると、この投薬量は、750IU/日〜1.5x105IU/日である。本発明者らの経験から、750IU/日を超える、すなわち5IU/体重ポンド/日より大きいα−インターフェロン投薬レベルで、有益な結果が得られることが示される。] [0028] 実施例1 研究A:注射用のALFERON(登録商標)を希釈することによって調製した水性緩衝溶液中のALFERON(登録商標)500IUまたは1,000IUを毎日10日間、口腔投与して、HIVに感染した、>400のCD4レベルである無症候性被験体を治療した。RNA単離のためのPaxgene技術を用いて、末梢血白血球由来のRNAを、療法前、療法中、および療法後に収集した血液から単離した。cDNAマイクロアレイ分析を利用して、ALFERON(登録商標)口腔投薬の結果として調節された遺伝子を同定した。研究B:同様の方式で、健康な正常志願者を研究した。] [0029] 結果によって、ヒト由来の500IUまたは1,000IUの多種天然白血球α−インターフェロンを口腔(粘膜)投与した後、末梢血白血球においてα−インターフェロン関連遺伝子活性および示差遺伝子調節が誘導されることが示される。] [0030] 本研究で用いたALFERON(登録商標)は、密封ポリプロピレン裏打ちホイルパウチ中にパッケージングされた水溶液として供給された。各パウチは、1.0mlのALFERON(登録商標)(500IUまたは1,000IU)またはプラセボを含有した。溶液を毎日10日間、口腔投与した。ポリペプチド混合物の酵素による破壊を回避するため、投与30分前から投与30分後までは食物または水を摂取しないものとする。投薬および血液試料採取を表1に示す。] [0031] 表1.研究日および事象] [0032] ] [0033] *第0日=2つの別個の試料(B1およびB2)を採取するベースライン期間 目的: T1〜T5試料の遺伝子発現を、2つのベースライン試料を合わせたもの(すなわちB1+B2)に比較する 血液試料を、以下のようにcDNAマイクロアレイ遺伝子分析に供した。] [0034] アレイ構築:本研究で用いたマイクロアレイは、アデニル酸/ウリジル酸リッチ要素を含有する950遺伝子、およびAUが導くmRNA崩壊に潜在的に関与する18遺伝子、多様な細胞種において、IFNによって刺激されることが確認された遺伝子およびその候補遺伝子を含有する、先に記載されるクローンセットの拡大に相当する855ISG、ポリ(I)・ポリ(C)に反応する288遺伝子、および85ハウスキーピング遺伝子に相当する、Research Genetics 40,000クローンセット由来の配列検証cDNAクローンのサブセットを含んだ。] [0035] ターゲットRNA調製。T7ポリメラーゼに基づく直鎖増幅反応で、ターゲットRNAを生成した。総体積5.5μl中、2μgの総RNAおよび5pmolのT7−(dT)24プライマー、5’−GGCCAGTGAATTGTAATACGACTCACTATAGGGAGGCGG−(dT)24−3’(配列番号1)を70℃で10分間インキュベーションし、そして氷上で冷却した。第一鎖cDNA合成のため、第一鎖緩衝剤(Invitrogen)、10mM DTT、1U/μl抗RNアーゼ(Ambion)、500μM dNTP、および2U/μl Superscript II(Invitrogen)を含有する10μl反応中、アニーリングしたRNAテンプレートを42℃で1時間インキュベーションした。第二鎖合成には、第一鎖反応産物、第二鎖緩衝剤(Invitrogen)、250μM dNTP、0.06U/μlDNAリガーゼ(Ambion)、0.26U/μlDNAポリメラーゼI(New England Biolabs)および0.012U/μl RNアーゼH(Ambion)を含有する50μlの総反応体積中、16℃で2時間反応させた後、3.3UのT4 DNAポリメラーゼ(3U/μl; New England Biolabs)を添加し、そして16℃でさらに15分間インキュベーションした。製造者の指示にしたがって、Phaselock微量遠心管(Eppendorf)中、フェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール抽出によって第二鎖反応産物を精製し、そしてエタノール沈殿した。精製したcDNAを、10μl反応体積中、各1μlの10xATP、GTP、CTPおよびUTP、ならびに1μlのT7酵素混合物と合わせ、そして37℃で9時間インキュベーションする、修飾プロトコルにしたがって、T7 Megascriptキット(Ambion)を用いて、in vitro転写を行った。RNeasy精製キット(Ambion)を用いて、増幅されたRNAを精製した。] [0036] RNA標識。間接的取り込みによって、Cy3またはCy5標識cDNAを調製した。2μgの増幅RNA、1μlのdT12−18プライマー(1μg/μl、Invitrogen)、2.6μlのランダムヘキサヌクレオチド(3μg/μl、Invitrogen)および1μlの抗RNアーゼ(Ambion)を15.5μlの反応体積中で合わせ、そして70℃で10分間インキュベーションした。逆転写は、アニーリングしたRNAテンプレート、第一鎖緩衝剤、各500mMのdATP、dCTP、dGTP、300μM dTTP、200μMアミノアリル−dUTP(Sigma)、10mM DTT、および12.7U/μl Superscript IIを含有する30μl反応中、42℃で2時間であった。テンプレートを加水分解するため、10μlの0.1M NaOHを逆転写反応に添加し、そして混合物を70℃で10分間インキュベーションして、室温に5分間冷却させ、そして10μlの0.1M HClを添加することによって中和した。1μlの直鎖アクリルアミド(Ambion)、4μlの3M NaOAc(pH5.2)および100μl無水エタノールを添加した後、−20℃で30分間cDNAを沈殿させ、次いで5μlの0.1M NaHCO3に再懸濁した。色素カップリングのため、Cy3またはCy5色素(Amersham Biosciences)を含有するNHSエステルの1つの試験管の内容物を45μlのDMSOに溶解した。5μlの色素溶液をcDNAと混合し、そして暗所中、室温で1時間インキュベーションした。製造者の指示にしたがって、QiaquickPCR精製カラム(Qiagen)上で標識cDNAを精製した。溶出したcDNAを真空下で乾燥させ、そして30μlのSlidehyb IIハイブリダイゼーション緩衝液(Ambion)中に再懸濁した。95℃で2分間変性させた後、マイクロアレイスライドのカバースリップの下に、ハイブリダイゼーション混合物を適用した。密封した加湿チャンバー中、55℃の水槽において、ハイブリダイゼーションを一晩進行させた。ハイブリダイゼーション後、スライドを、2xSSC/0.1%SDS、55℃、次いで2xSSC、55℃で各5分間連続して洗浄したのに加え、最後に、0.2xSSC、室温で5分間洗浄した。] [0037] データ獲得および標準化。GenePix 4000BレーザースキャナおよびGenePix Pro 5.0ソフトウェアを用いて、データを獲得した。生データをGeneSpring 6.0ソフトウェア(Silicon Genetics)にインポートし、そしてさらなる分析の前に、局所加重線形回帰(LOESS)ですべての値の分布に基づいて標準化した。] [0038] 結果によって、口腔投与Alferon(登録商標)が500および1,000IU/日投薬レベルでよく許容されたことが示される。cDNAマイクロアレイ分析は、2以上の患者試料でベースラインを超えて2倍より多く発現された385遺伝子を同定した(ベースラインを超えて2倍より多い変化は、試験生物学的薬剤による遺伝子調節の統計的に信頼されうる証拠である)。500IU/日に比較して、1,000IU/日投薬レベルで、遺伝子発現のおよそ4倍の増加が見られた(p<0.0001)。包括的なリストではないが、表2は、患者試料の33%以上でベースラインを超えて2倍以上多く発現される25遺伝子を示す。PDZおよびLINドメイン5、ならびに2’−5’オリゴアデニル酸シンテターゼ様は、上方制御される遺伝子の上位5つの中に入った。2’−5’オリゴアデニル酸シンテターゼは、インターフェロン細胞内抗ウイルス経路の重要な構成要素である。重要なことに、腫瘍壊死因子(TNF)関連遺伝子などの炎症反応の活性化に関連する遺伝子は、実際は下方制御され、したがって疾患プロセスにおいて有害な「サイトカインストーム」が抑止された。] [0039] 表2.患者試料の33%以上で、ベースラインを2倍以上超えて発現された遺伝子] [0040] ] [0041] ] [0042] 実施例2 カニクイザル(Cynomolgus macaques(Macaca fascicularis))をインフルエンザウイルスH5N1に感染させると、該カニクイザルにおける臨床徴候は鳥インフルエンザH5N1ウイルスに感染したヒトで見られるものと類似であり、したがってカニクイザルをインフルエンザH5N1ウイルスに感染させて、ヒトにおけるこれらの感染のモデルとして利用することが可能であることが示された(Rimmelzwaanら Avian Dis. 47(3 Suppl):931−933, 2003; Kuikenら Vet. Pathol. 40:304−310, 2003; Rimmelzwaanら J. Virol. 75:6687−6691, 2001)。] [0043] 上述のカニクイザルH5N1感染モデルを用いて、インフルエンザウイルスA/ベトナム/1194/’04(H5N1)を気管内曝露する5日前から開始して、Alferon(登録商標)を口腔粘膜送達し、そしてその後、多様な用量で10日間毎日投薬した後の、カニクイザルにおけるAlferon(登録商標)の予防的有効性を決定した。] [0044] 安全性のおよび実際的な理由のため、各処置(Alferon(登録商標)の口腔粘膜送達およびインフルエンザウイルスH5N1での感染)前に動物を麻酔した。実験は、各3匹の動物の4群からなった。A群を10mg/kg Alferon(登録商標)で、B群を25mg/kg Alferon(登録商標)で、C群を62.5mg/kg Alferon(登録商標)で、そしてD群をプラセボで治療した。副作用は観察されなかった。] [0045] 感染5日後、安楽死に際して、巨視的肺病変によって、62.5mg/kg Alferon(登録商標)で治療したC群の動物は、他の群の動物とは対照的に、肺上に、分離された赤黒い領域(単数または複数)または拡散した黒い領域を示さないことが示された。これはまた、この群の動物において、左の頭側および尾側両方の肺葉で、より低い悪性度の原発性異型肺炎が示されるという顕微鏡での知見とも一致する。] [0046] Alferon(登録商標)の口腔粘膜送達でのカニクイザルの予防的治療は、治療される動物において、減少した全体病理および組織病理を伴う、有益な用量依存効果を有するようである。] [0047] 研究A:注射用のAlferon(登録商標)を希釈することによって調製した水性緩衝溶液中のAlferon(登録商標)500IUまたは1,000IUを毎日10日間、口腔投与して、HIVに感染した、400より高いCD4レベルである無症候性被験体を治療した。RNA単離のためのPaxgene技術を用いて、末梢血白血球由来のRNAを、療法前、療法中、および療法後に収集した血液から単離した。cDNAマイクロアレイ分析を利用して、ALFERON(登録商標)口腔投薬の結果として調節された遺伝子を同定した。研究B:同様の方式で、健康な正常志願者を研究した。] [0048] 研究Aの最初の結果は、多種天然白血球α−インターフェロン500IUまたは1,000IUの口腔投与後の末梢血白血球におけるα−インターフェロン関連遺伝子活性の誘導を示す。] [0049] 本研究で用いたAlferon(登録商標)は、密封ポリプロピレン裏打ちホイルパウチ中にパッケージングされた溶液として供給された。各パウチは、1.0mlのAlferon(登録商標)(500IUまたは1,000IU)またはプラセボを含有した。溶液を毎日10日間、口腔投与した。投与30分前から投与30分後までは食物または水を摂取しないものとする。投薬および血液試料採取を表3に示す。用量効果を表4〜6に示す。] [0050] 表3.研究日および事象] [0051] ] [0052] *第0日=2つの別個の試料(B1およびB2)を採取するベースライン期間 目的: T1〜T5試料の遺伝子発現を、2つのベースライン試料を合わせたもの(すなわちB1+B2)に比較する 血液試料を、以下のようにcDNAマイクロアレイ遺伝子分析に供した。] [0053] アレイ構築:本研究で用いたマイクロアレイは、アデニル酸/ウリジル酸リッチ要素を含有する950遺伝子、およびAUが導くmRNA崩壊に潜在的に関与する18遺伝子、多様な細胞種において、IFNによって刺激されることが確認された遺伝子およびその候補遺伝子を含有する、先に記載されるクローンセットの拡大に相当する855ISG、ポリ(I)ポリ(C)に反応する288遺伝子、および85ハウスキーピング遺伝子に相当する、Research Genetics 40,000クローンセット由来の配列検証cDNAクローンのサブセットを含んだ。] [0054] ターゲットRNA調製。T7ポリメラーゼに基づく直鎖増幅反応で、ターゲットRNAを生成した。総体積5.5μl中、2μgの総RNAおよび5pmolのT7−(dT)24プライマー、5’−GGCCAGTGAATTGTAATACGACTCACTATAGGGAGGCGG−(dT)24−3’(配列番号1)を70℃で10分間インキュベーションし、そして氷上で冷却した。第一鎖cDNA合成のため、第一鎖緩衝剤(Invitrogen)、10mM DTT、1U/μl抗RNアーゼ(Ambion)、500μM dNTP、および2U/μl Superscript II(Invitrogen)を含有する10μl反応中、アニーリングしたRNAテンプレートを42℃で1時間インキュベーションした。第二鎖合成には、第一鎖反応産物、第二鎖緩衝剤(Invitrogen)、250μM dNTP、0.06U/μlDNAリガーゼ(Ambion)、0.26U/μlDNAポリメラーゼI(New England Biolabs)および0.012U/μl RNアーゼH(Ambion)を含有する50μlの総反応体積中、16℃で2時間反応させた後、3.3UのT4 DNAポリメラーゼ(3U/μl; New England Biolabs)を添加し、そして16℃でさらに15分間インキュベーションした。製造者の指示にしたがって、Phaselock微量遠心管(Eppendorf)中、フェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール抽出によって第二鎖反応産物を精製し、そしてエタノール沈殿した。精製したcDNAを、10μl反応体積中、各1μlの10xATP、GTP、CTPおよびUTP、ならびに1μlのT7酵素混合物と合わせ、そして37℃で9時間インキュベーションする、修飾プロトコルにしたがって、T7 Megascriptキット(Ambion)を用いて、in vitro転写を行った。RNeasy精製キット(Ambion)を用いて、増幅されたRNAを精製した。] [0055] RNA標識。間接的取り込みによって、Cy3またはCy5標識cDNAを調製した。2μgの増幅RNA、1μlのdT12−18プライマー(1μg/μl、Invitrogen)、2.6μlのランダムヘキサヌクレオチド(3μg/μl、Invitrogen)および1μlの抗RNアーゼ(Ambion)を15.5μlの反応体積中で合わせ、そして70℃で10分間インキュベーションした。逆転写は、アニーリングしたRNAテンプレート、第一鎖緩衝剤、各500mMのdATP、dCTP、dGTP、300μM dTTP、200μMアミノアリル−dUTP(Sigma)、10mM DTT、および12.7U/μl Superscript IIを含有する30μl反応中、42℃で2時間であった。テンプレートを加水分解するため、10μlの0.1M NaOHを逆転写反応に添加し、そして混合物を70℃で10分間インキュベーションして、室温に5分間冷却させ、そして10μlの0.1M HClを添加することによって中和した。1μlの直鎖アクリルアミド(Ambion)、4μlの3M NaOAc(pH5.2)および100μl無水エタノールを添加した後、−20℃で30分間cDNAを沈殿させ、次いで5μlの0.1M NaHCO3に再懸濁した。色素カップリングのため、Cy3またはCy5色素(Amersham Biosciences)を含有するNHSエステルの1つの試験管の内容物を45μlのDMSOに溶解した。5μlの色素溶液をcDNAと混合し、そして暗所中、室温で1時間インキュベーションした。製造者の指示にしたがって、QiaquickPCR精製カラム(Qiagen)上で標識cDNAを精製した。溶出したcDNAを真空下で乾燥させ、そして30μlのSlidehyb IIハイブリダイゼーション緩衝液(Ambion)中に再懸濁した。95℃で2分間変性させた後、マイクロアレイスライドのカバースリップの下に、ハイブリダイゼーション混合物を適用した。密封した加湿チャンバー中、55℃の水槽において、ハイブリダイゼーションを一晩進行させた。ハイブリダイゼーション後、スライドを、2xSSC/0.1%SDS、55℃、次いで2xSSC、55℃で各5分間連続して洗浄したのに加え、最後に、0.2xSSC、室温で5分間洗浄した。] [0056] データ獲得および標準化。GenePix 4000BレーザースキャナおよびGenePix Pro 5.0ソフトウェアを用いて、データを獲得した。生データをGeneSpring 6.0ソフトウェア(Silicon Genetics)にインポートし、そしてさらなる分析の前に、局所加重線形回帰(LOESS)ですべての値の分布に基づいて標準化した。] [0057] 研究Aの最初の結果によって、口腔投与Alferon(登録商標)が500および1,000IU/日投薬レベルでよく許容されたことが示される。cDNAマイクロアレイ分析は、2以上の患者試料でベースラインを超えて2倍より多く発現された385遺伝子を同定した。表4〜6に示すように、500IU/日に比較して、1,000IU/日投薬レベルで、遺伝子発現のおよそ4倍の増加が見られた(p<0.0001)。包括的なリストではないが、表7は、患者試料の33%以上でベースラインを超えて2倍以上多く発現される25遺伝子を示す。PDZおよびLINドメイン5、ならびに2’−5’オリゴアデニル酸シンテターゼ様は、上方制御される遺伝子の上位5つの中に入った。2’−5’オリゴアデニル酸シンテターゼは、インターフェロン細胞内抗ウイルス経路の重要な構成要素である。重要なことに、表8に示すように、腫瘍壊死因子(TNF)関連遺伝子などの炎症反応の活性化に関連する遺伝子は、下方制御された。] [0058] 最近の証拠によって、鳥(H5N1)単離体を含むインフルエンザAの病原性は、非構造性NS1ウイルスタンパク質がヒトPDZドメインに結合し、そしてそれによってインターフェロン経路を含む、宿主細胞中の抗ウイルス遺伝子の発現を抑止する能力と相関することが示されている。したがって、口腔投与Alferon(登録商標)がPDZドメイン発現を上方制御可能であるという知見によって、鳥インフルエンザウイルス(H5N1)を含むインフルエンザウイルスがヒト宿主防御機構を回避する能力を抑止する際に、Alferon(登録商標)が重要な役割を有しうる可能性が浮上する。] [0059] 口腔投与Alferon(登録商標)は、よく許容され、深刻な副作用は報告されていない。口中の金属味または鼓腸または膨満感などのいくつかの穏やかな副作用のみ報告された。実験パラメーターに臨床的に有意な変化はなく、そしてカルノフスキー一般状態(KPS)に変化はなかった。] [0060] これまでの実験によって、口腔投与された天然ヒト・インターフェロン種の生物学的カクテルは、末梢血白血球中のα−インターフェロン関連遺伝子の上方制御に基づいて、全身生物学的活性を有することが示される。アルファ−インターフェロンは、広域抗ウイルスまたは免疫調節分子であるため、鳥インフルエンザなどの呼吸器系感染への適用を含め、多くのα−インターフェロン感受性疾患における潜在的な適用が存在する。] [0061] 表4.用量効果:2以上の患者試料中で、ベースラインを超えて2倍以上増加して発現された遺伝子の数] [0062] ] [0063] スチューデントt検定、p値<0.0001(n=385) 表5.用量効果:3以上の患者試料中で、ベースラインを超えて2倍以上増加して発現された遺伝子の数] [0064] ] [0065] スチューデントt検定、p値<0.0001(n=252) 表6.用量効果:2以上の患者試料中で、ベースラインを超えて3倍以上増加して発現された遺伝子の数] [0066] ] [0067] スチューデントt検定、p値<0.0001(n=69) 表7.患者試料の33%以上で、ベースラインを2倍以上超えて発現された遺伝子] [0068] ] [0069] ] [0070] 表8.発現が50%以上減少する腫瘍壊死因子(TNF)関連遺伝子 TNF(リガンド)スーパーファミリー、メンバー11 TNF受容体スーパーファミリー、メンバー6b、デコイ TNF受容体関連因子1 TNF、アルファに誘導されるタンパク質6 TNF受容体スーパーファミリー、メンバー10b 本明細書に引用する特許、特許出願、書籍、および他の刊行物は、その全体が本明細書に援用される。] [0071] 数値範囲に言及する際、範囲内のすべての値もまた記載されることを理解しなければならない(例えば、1〜10にはまた、1および10の間のすべての整数値、ならびに2〜10、1〜5、および3〜8などのすべての中間範囲も含まれる)。用語「約」は、数値量の測定値またはばらつきと関連する統計的不確実性を指すことも可能であり、これは、本発明の操作または特許性に影響を及ぼさないことを当業者は理解するであろう。] [0072] 請求項およびその法的同等物の範囲の意味内に属するすべての修飾および置換は、請求項の範囲内に含まれるものとする。「含む(comprising)」を唱える請求項は、他の要素が請求項の範囲内に含まれることを可能にする;本発明はまた、「含む」用語の代わりに、移行句「から本質的になる(consisting essentially of)」(すなわち、これらが本発明の操作に実質的に影響を及ぼさないのであれば、他の要素を請求項の範囲内に含めることを可能にする)または「からなる(consisting of)」(すなわち、本発明に通常関連する不純物または重要ではない活性以外、請求項に列挙される要素のみを許す)を唱える請求項によっても記載される。これらの3つの移行句いずれかを用いて、本発明が請求可能である。] [0073] 請求項に明確に唱えられない限り、本明細書に記載する要素が、請求する発明の限定と見なされてはならないことを理解しなければならない。したがって、請求項内に読み込まれる明細書から限定されるのではなく、許諾される請求項が、法的保護の範囲を決定するための基礎である。対照的に、先行技術は、請求する発明を予期するかまたは新規性を破壊する特定の態様の度合いまで、本発明から明確に排除される。] [0074] さらに、関連が請求項中に明確に唱えられない限り、請求項の限定間または限定中には、特定の関連はまったく意図されない(例えば、製品クレーム中の構成要素の配置、または方法クレーム中の工程の順序は、そのように明確に述べられていない限り、請求項の限定ではない)。本明細書に開示する個々の要素のあらゆるありうる組み合わせおよび順列が、本発明の側面と見なされる。同様に、本発明の説明の一般化は、本発明の一部と見なされる。] 実施例 [0075] 前述から、当業者には、本発明の精神または本質的な特性から逸脱することなく、本発明が他の特定の型で具現化されうることが明らかであろう。本発明に提供される法的保護の範囲は、本明細書によってではなく、付随する請求項によって示されるため、記載する態様は、制限ではなく、例示としてのみ見なされなければならない。]
权利要求:
請求項1 細菌または原生動物に感染した被験体を治療する方法であって、細菌または原生動物による被験体の感染を減少させるかまたは除去するのに十分な量の、天然アミノ酸配列およびグリコシル化パターンを持つ、少なくとも3つの異なるヒト・インターフェロンアルファ・タンパク質の精製混合物を含む薬学的組成物を被験体に投与する工程を含み、該薬学的組成物が、口腔咽頭に、そして5IU/体重ポンド/日〜1000IU/体重ポンド/日の投薬量で適用される、前記方法。 請求項2 被験体が細菌に感染している、請求項1記載の方法。 請求項3 被験体が原生動物に感染している、請求項1記載の方法。 請求項4 腫瘍または他の形質転換細胞を所持する被験体を治療する方法であって、被験体における腫瘍または他の形質転換細胞の増殖を減少させるかまたは除去するのに十分な量の、天然アミノ酸配列およびグリコシル化パターンを持つ、少なくとも3つの異なるヒト・インターフェロン−アルファ・タンパク質の精製混合物を含む薬学的組成物を被験体に投与する工程を含み、該薬学的組成物が、口腔咽頭に、そして5IU/体重ポンド/日〜1000IU/体重ポンド/日の投薬量で適用される、前記方法。 請求項5 被験体が、ウイルス感染によって開始された癌を有する、請求項4記載の方法。 請求項6 細菌または原生動物に感染したか、あるいはインターフェロン−アルファ・タンパク質によって制御される特定の遺伝子による治療に感受性である病原性疾患プロセスに冒された被験体を治療する方法であって、感染または疾患プロセスによって負に制御される遺伝子の発現を増加させ、そして感染または疾患プロセスによって正に制御される遺伝子の発現を減少させるのに十分な量の、天然アミノ酸配列およびグリコシル化パターンを持つ、少なくとも3つの異なるヒト・インターフェロン−アルファ・タンパク質の精製混合物を含む薬学的組成物を被験体に投与する工程を含み、該薬学的組成物が、口腔咽頭に、そして5IU/体重ポンド/日〜1000IU/体重ポンド/日の投薬量で適用される、前記方法。 請求項7 被験体がヒトである、請求項1〜6のいずれか一項記載の方法。 請求項8 薬学的組成物がALFERON(登録商標)LDOインターフェロン・アルファ−n3である、請求項1〜6のいずれか一項記載の方法。 請求項9 薬学的組成物がALFERON(登録商標)LDOインターフェロン・アルファ−n3である、請求項7記載の方法。 請求項10 被験体において、微生物、あるいは自己免疫または神経変性を生じるプロセスによって開始された、少なくともサイトカイン産生または同時刺激分子シグナル伝達が、異なるヒト・インターフェロン−アルファ・タンパク質の混合物によって再調節される、請求項1〜9のいずれか一項記載の方法。 請求項11 細菌感染、原生動物感染、または癌を治療するための、口腔咽頭に、そして5IU/体重ポンド/日〜1000IU/体重ポンド/日の投薬量で適用される薬剤を製造するための、天然アミノ酸配列およびグリコシル化パターンを持つ、少なくとも3つの異なるヒト・インターフェロン−アルファ・タンパク質の精製混合物の使用。
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引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
法律状态:
2012-05-01| A300| Withdrawal of application because of no request for examination|Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20120501 |
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