![]() 改善された溶解度を有するEscherichiacoli免疫原
专利摘要:
被験体において天然のAcfDタンパク質と実質的に類似する免疫応答を惹起させる、天然のAcfDタンパク質と比較して高い溶解度を持つことが同定されている、病原性E.coli「AcfD前駆体」の変異体。一実施形態において、本発明のポリペプチドは、以下のアミノ酸配列を含む:(a)配列番号3〜16のいずれか1つに対して同一である;(b)(a)と比較して1個〜10個の1アミノ酸の変化を持つ;(c)配列番号3〜16のいずれか1つに対して少なくとも85%の配列同一性を持つ;(d)配列番号3〜16のいずれかの少なくとも10個の連続するアミノ酸の断片である、など。 公开号:JP2011512152A 申请号:JP2010547267 申请日:2009-02-23 公开日:2011-04-21 发明作者:モリエル,;ダニーロ ゴメス;ローラ セリーノ,;マリアグラツィア ピッツァ,;マリア;リタ フォンタナ, 申请人:ノバルティス アーゲー; IPC主号:C12N15-09
专利说明:
[0001] この出願は、(i)2008年2月22日に出願された米国仮出願第61/030902号、および(ii)2008年7月9日に出願された伊国特許出願第MI2008A001249号(これらの両方の内容は、全体が参考として本明細書に援用される)からの優先権を主張する。] [0002] 本発明は、病原性Escherichia coli株に対する免疫化に関する。] 背景技術 [0003] E.coli株は、伝統的に、片利共生的または病原性のいずれかとして分類されており、そして病原性株は、その後、腸内株または腸外株として下位分類される。病原性E.coliは、参考文献1(非特許文献1)の中でさらに詳細に議論されており、多数の様々な病原型(すなわち、共通する毒性因子のセットを使用して1つの共通する疾患を引き起こすE.coli株の1つのグループ)に該当する。株の系統を区別することは日常的に行われている技術であり、これは、遺伝子型によって行うことができ、また、表現型によって行うこともできる。1つの最近の遺伝子型に基づいて系統を区別する方法[2(非特許文献2)]では、DNAマイクロアレイが使用される。] [0004] 腸内株の間では、少なくとも6種類の十分に記載されている病原型が公知である:腸病原性(EPEC)、腸出血性(EHEC)、腸管凝集性(EAEC)、腸侵入性(EIEC)、腸毒性(ETEC)、および分散接着性(DAEC)。] [0005] E.coliの腸外病原性株(すなわち、「ExPEC」株[3(非特許文献3)、4(非特許文献4)])には、尿路病原性(UPEC)株、新生児髄膜炎(NMEC)株、および敗血症関連株(SEPEC)が含まれる。ExPECは、尿管感染の最も一般的な原因であり、重篤な合併症および死に至る可能性があるヒトの新生児髄膜炎および新生児敗血症の主原因の1つである。他のタイプの腸外感染としては、骨髄炎、肺、腹内、柔組織、および血管内装置が関係している感染が挙げられる。ヒト以外の別のExPEC病原型は鳥病原性(APEC)であり、これは、家禽において腸外感染を引き起こす。] [0006] ほとんどの以前からあるExPECワクチンは、細胞溶解物または細胞構造をベースとするものである。SOLCOUROVAC(商標)には、6種類のExPEC株を含む10種類の熱によって死滅させられた細菌が含まれている。URO−VAXOM(商標)は、18種類の選択されたE.coli株の凍結乾燥させられた細菌溶解物を含む、経口用の錠剤型のワクチンである。Baxter Vaccineによっては、6種類から10種類の株に由来する繊毛をベースとするUTIワクチンが開発された。MedImmuneによっては、FimH接着複合体をベースとする、MEDI516と呼ばれる製品が開発されている。対照的に、参考文献5および6(特許文献1および2)には、NMEC株およびUPEC株の両方に対して、定義されているワクチンに基づいて使用することができる、ExPEC株由来の特異的免疫原が開示されている。] [0007] 国際公開第2006/089264号 国際公開第2006/091517号] 先行技術 [0008] Kaperら、Nat Rev Microbiol.(2004)2(2):123−40 Anjumら、Appl Environ Microbiol(2007)73:5692−7 RussoおよびJohnson、J Infect Dis(2000)181:1753−1754 Smithら、Foodborne Pathogens And Disease(2007)4:134−63] 発明が解決しようとする課題 [0009] 病原性E.coli株に対して、さらに具体的には、腸内病原型(例えば、EAEC、EIEC、EPEC、およびETEC株)ならびにExPEC病原型に対する免疫化に使用されるさらなるより優れた抗原を提供することが、本発明の1つの目的である。] 課題を解決するための手段 [0010] 発明の開示 参考文献5に開示されている多くの抗原の1つは、アクセサリー定着因子D(accessory colonization factor D)(AcfD)前駆体と注釈が付けられている(その中の配列番号7051および7052;本明細書中では配列番号1および2)。参考文献5には、NMEC株のIHE3034に由来する配列が開示されており、本発明は、ExPEC「AcfD前駆体」の変異体(これは、APEC、UPEC、EAEC、EIEC、EPEC、およびETEC株を含むさらなる病原型においても同定されている)に基づく。参考文献5の開示とは異なり、これらの変異体は、腸内病原型の処置に特に有用であり得る。したがって、本発明により、そのような変異体が、E.coli感染に対して患者を免疫化することにおけるそれらの使用とともに提供される。加えて、本開示には、全てのE.coli病原型のAcfDタンパク質の断片が含まれる。ここでは、これらの断片は、全長と比較して高い溶解度を有しているが、被験体においては、全長のタンパク質によって惹起されるものと実質的に類似する免疫応答を惹起させる。] [0011] 本発明とともに使用されるポリペプチド 本発明により、以下のアミノ酸配列を含むポリペプチドが提供される: (a)配列番号3〜16のいずれか1つに対して同一である(すなわち、100%同一である); (b)配列番号3〜16の1つまたは複数に対して少なくともa%の配列同一性を有している; (c)配列番号3〜16の1つまたは複数の少なくともb個の連続するアミノ酸の断片である; (d)(a)または(b)の配列と比較して、別々の位置にある場合も、また連続している場合もある1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、もしくは10個(またはそれ以上)の1アミノ酸の変化(欠失、挿入、置換)を有している;および/あるいは (e)配列番号3〜16のいずれか1つと、ペアワイズアラインメントアルゴリズムを使用してアラインメントされた場合に、N末端側からC末端側に向かうx個のアミノ酸のそれぞれのムービングウィンドウ(その結果、p個のアミノ酸までに延ばす(ここでは、p>xである)アラインメントについては、p−x+1個のそのようなウィンドウが存在する)は、少なくともx・y個の同一であるアラインメントされたアミノ酸を有しており、ここでは、xは、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100、150、200から選択され、yは、0.50、0.60、0.70、0.75、0.80、0.85、0.90、0.91、0.92、0.93、0.94、0.95、0.96、0.97、0.98、0.99から選択され、そして、x・yが整数でない場合は、これは最も近い整数になるように丸められる。好ましいペアワイズアラインメントアルゴリズムは、Needleman−Wunschグローバルアラインメントアルゴリズム[7]であり、デフォルトパラメーターが使用される(例えば、ギャップ解放ペナルティー=10.0、およびギャップ伸長ペナルティー=0.5とともに、EBLOSUM62スコアリングマトリックスが使用される)。このアルゴリズムは、通常は、EMBOSSパッケージの針道具(needle tool)の中で実行される[8]。] [0012] これらのポリペプチドには、配列番号3〜16の変異体が含まれる。これには、対立遺伝子変異体、多形形態、ホモログ、オルトログ、パラログ、突然変異体などが含まれる。] [0013] aの値は、50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、87.5%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、またはそれ以上から選択され得る。] [0014] bの値は、7、8、9、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150、200、250、またはそれ以上から選択され得る。好ましい断片には、配列番号3〜16に由来するエピトープまたは免疫原性断片が含まれる。他の好ましい断片は、配列番号3〜16のC末端からの1つまたは複数のアミノ酸(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25個、またはそれ以上)、および/または配列番号3〜16のN末端からの1つまたは複数のアミノ酸(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25個、またはそれ以上)を欠いているが、配列番号3〜16の少なくとも1つのエピトープまたは免疫原性断片が保持されていることが好ましい。他の断片では、1つまたは複数のタンパク質ドメインが抜け落ちている(例えば、シグナルペプチドの脱落、細胞質ドメインの脱落、膜貫通ドメインの脱落、細胞外ドメインの脱落など)。N末端での、GGGSG配列までのこれを含む欠失(すなわち、配列番号3については、アミノ酸1〜30のアミノ酸の欠失)により、有用な断片がもたらされる(例えば、配列番号99〜113を参照のこと)。本明細書中で明らかにされるように、そのような欠失によって、AcfDポリペプチドの溶解度は増大するが、その免疫原性は実質的に保持される。] [0015] 本発明の別の有用な断片は、配列番号3〜16の1つの、そのArgリッチ領域(例えば、配列番号3の残基770〜775)の近くでの切断によって形成される。例えば、1つのそのような断片は、そのC末端の20個のアミノ酸に、もしくはその中に、配列番号3のアミノ酸760〜769に対して少なくともa%の同一性を有している配列を持ち、別のそのような断片は、そのN末端の20個のアミノ酸に、もしくはその中に、配列番号3のアミノ酸776〜785に対して少なくともa%の同一性を有している配列を持つ。Argリッチ領域の下流の断片が特に有用である。] [0016] 本発明によってはまた、以下のアミノ酸配列を含むポリペプチドが提供される: (a)配列番号3〜16、配列番号99〜113、または配列番号114〜128のいずれか1つに対して同一である(すなわち、100%同一である); (b)配列番号3〜16、配列番号99〜113、または配列番号114〜128の1つまたは複数に対して少なくともa%の配列同一性を有している; (c)配列番号3〜16、配列番号99〜113、または配列番号114〜128の1つまたは複数の少なくともb個の連続するアミノ酸の断片である; (d)(a)または(b)の配列と比較して、別々の位置にある場合も、また連続している場合もある1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、もしくは10個(またはそれ以上)の1アミノ酸の変化(欠失、挿入、置換)を有している;および/あるいは (e)配列番号3〜16、配列番号99〜113、または配列番号114〜128のいずれか1つと、ペアワイズアラインメントアルゴリズムを使用してアラインメントされた場合に、N末端側からC末端側に向かうx個のアミノ酸のそれぞれのムービングウィンドウ(その結果、p個のアミノ酸までに延ばす(ここでは、p>xである)アラインメントについては、p−x+1個のそのようなウィンドウが存在する)は、少なくともx・y個の同一であるアラインメントされたアミノ酸を有しており、ここでは、xは、20、25、30、35、40、45、50、60、70、80、90、100、150、200から選択され、yは、0.50、0.60、0.70、0.75、0.80、0.85、0.90、0.91、0.92、0.93、0.94、0.95、0.96、0.97、0.98、0.99から選択され、そして、x・yが整数でない場合は、これは最も近い整数になるように丸められる。好ましいペアワイズアラインメントアルゴリズムは、Needleman−Wunschグローバルアラインメントアルゴリズム[9]であり、デフォルトパラメーターが使用される(例えば、ギャップ解放ペナルティー=10.0、およびギャップ伸長ペナルティー=0.5とともに、EBLOSUM62スコアリングマトリックスが使用される)。このアルゴリズムは、通常は、EMBOSSパッケージの針道具の中で実行される[10]。] [0017] これらのポリペプチドには、配列番号3〜16、配列番号99〜113、および配列番号114〜128の変異体が含まれる。これには、対立遺伝子変異体、多形形態、ホモログ、オルトログ、パラログ、突然変異体などが含まれる。] [0018] aの値は、50%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、87.5%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、99.5%、またはそれ以上から選択され得る。] [0019] bの値は、7、8、9、10、12、14、16、18、20、25、30、35、40、50、60、70、80、90、100、150、200、250、またはそれ以上から選択され得る。好ましい断片には、配列番号3〜16、配列番号99〜113、および配列番号114〜128に由来するエピトープまたは免疫原性断片が含まれる。他の好ましい断片は、配列番号3〜16、配列番号99〜113、または配列番号114〜128のC末端からの1つまたは複数のアミノ酸(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25個、またはそれ以上)、および/または配列番号3〜16、配列番号99〜113、または配列番号114〜128のN末端からの1つまたは複数のアミノ酸(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、15、20、25個、またはそれ以上)を欠いているが、配列番号3〜16、配列番号99〜113、または配列番号114〜128の少なくとも1つのエピトープまたは免疫原性断片が保持されていることが好ましい。他の断片では、1つまたは複数のタンパク質ドメインが抜け落ちている(例えば、シグナルペプチドの脱落、細胞質ドメインの脱落、膜貫通ドメインの脱落、細胞外ドメインの脱落など)。N末端での、GGGSG配列までのこれを含む欠失(すなわち、配列番号3については、アミノ酸1〜30のアミノ酸の欠失)により、有用な断片がもたらされる(例えば、配列番号99〜113を参照のこと)。プロリンリッチ領域を除去するためのN末端での約90個のアミノ酸の欠失もまた有用である(例えば、配列番号114〜128を参照のこと)。本明細書中で明らかにされるように、そのような欠失によって、AcfDポリペプチドの溶解度は増大するが、その免疫原性は実質的に保持される。] [0020] 断片内にあるエピトープは、B細胞エピトープおよび/またはT細胞エピトープであり得る。そのようなエピトープは経験から(例えば、PEPSCAN[11、12]または類似する方法を使用して)同定することができ、また、これらは、(例えば、Jameson−Wolf抗原性指数[13]、マトリックスに基づくアプローチ[14]、MAPITOPE[15]、TEPITOPE[16、17]、神経ネットワーク[18]、OptiMer & EpiMer[19、20]、ADEPT[21]、Tsites[22]、親水性[23]、抗原性指数[24]、または参考文献25〜29に開示されている方法などを使用して)予測することもできる。エピトープは、抗体またはT細胞受容体の抗原結合部位によって認識されて、それに結合する抗体の一部分であり、そしてこれらは、「抗原性決定基」と呼ばれる場合もある。] [0021] 上記で議論された配列番号3〜16の免疫原性断片には、適切な組成物(これには、アジュバント(以下の「免疫原性組成物および医薬品」のセクションの中で列挙されるかまたは議論される任意のアジュバントが含まれるがこれに限定されない)、またはポリペプチドに結合させられた適切な担体を含めることができる)の中で被験体に投与されると、それぞれ、単離された全長のポリペプチドである配列番号3〜16(それから免疫原性断片が導かれた)を認識する、抗体またはT細胞に媒介される免疫応答を誘導する免疫原性断片が含まれるが、これに限定されない。] [0022] 特に有用な断片としては、配列番号17〜95が挙げられるが、これらに限定されない。] [0023] 上記で議論された配列番号3〜16、配列番号99〜113、または配列番号114〜128の免疫原性断片には、適切な組成物(これには、アジュバント(以下の「免疫原性組成物および医薬品」のセクションの中で列挙されるかまたは議論される任意のアジュバントが含まれるがこれに限定されない)、またはポリペプチドに結合させられた適切な担体を含めることができる)の中で被験体に投与されると、それぞれ、単離された全長のポリペプチドである配列番号3〜16、配列番号99〜113、または配列番号114〜128(それから免疫原性断片が導かれた)を認識する、抗体またはT細胞に媒介される免疫応答を誘導する免疫原性断片が含まれるが、これに限定されない。] [0024] 配列番号3〜16、配列番号99〜113、または配列番号114〜131、配列番号133〜135、または配列番号137〜139の免疫原性断片には、適切な組成物(これには、アジュバント(以下の「免疫原性組成物および医薬品」のセクションの中で列挙されるかまたは議論される任意のアジュバントが含まれるがこれに限定されない)、またはポリペプチドに結合させられた適切な担体を含めることができる)の中で被験体に投与されると、それぞれ、単離された全長のポリペプチドである配列番号3〜16、配列番号99〜113、または配列番号114〜131、配列番号133〜135、または配列番号137〜139(それから免疫原性断片が導かれた)を認識する、抗体またはT細胞に媒介される免疫応答を誘導する免疫原性断片が含まれるが、これに限定されない。] [0025] 本発明のポリペプチドにはまた、配列番号3〜16のいずれか1つと比較して、1つまたは複数(例えば、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個など)のアミノ酸置換、例えば、保存的置換(すなわち、1つのアミノ酸の、関連する側鎖を持つ別のアミノ酸での置換)が含まれる場合がある。遺伝子によってコードされるアミノ酸は、一般的には、以下の4つのファミリーに分類される:(1)酸性、すなわち、アスパラギン酸、グルタミン酸;(2)塩基性、すなわち、リジン、アルギニン、ヒスチジン;(3)非極性、すなわち、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン;および(4)電荷を持たない極性、すなわち、グリシン、アスパラギン、グルタミン、システイン、セリン、スレオニン、チロシン。フェニルアラニン、トリプトファン、およびチロシンは、芳香族アミノ酸としてまとめて分類されることがしばしばある。一般的には、これらのファミリーの中での1つのアミノ酸の置換によっては、生物学的活性に対して重要な影響はない。] [0026] 本発明のポリペプチドにはまた、配列番号3〜16、配列番号99〜113、または配列番号114〜128のいずれか1つと比較して、1つまたは複数(例えば、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個など)のアミノ酸置換、例えば、保存的置換(すなわち、1つのアミノ酸の、関連する側鎖を持つ別のアミノ酸での置換)が含まれる場合がある。遺伝子によってコードされるアミノ酸は、一般的には、以下の4つのファミリーに分類される:(1)酸性、すなわち、アスパラギン酸、グルタミン酸;(2)塩基性、すなわち、リジン、アルギニン、ヒスチジン;(3)非極性、すなわち、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン;および(4)電荷を持たない極性、すなわち、グリシン、アスパラギン、グルタミン、システイン、セリン、スレオニン、チロシン。フェニルアラニン、トリプトファン、およびチロシンは、芳香族アミノ酸としてまとめて分類されることがしばしばある。一般的には、これらのファミリーの中での1つのアミノ酸の置換によっては、生物学的活性に対して重要な影響はない。] [0027] 本発明のポリペプチドにはさらに、配列番号3〜16、配列番号99〜113、配列番号114〜128、配列番号129〜131、配列番号133〜135、または配列番号137〜139のいずれか1つと比較して、1つまたは複数(例えば、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個など)のアミノ酸置換、例えば、保存的置換(すなわち、1つのアミノ酸の、関連する側鎖を持つ別のアミノ酸での置換)が含まれる場合がある。遺伝子によってコードされるアミノ酸は、一般的には、以下の4つのファミリーに分類される:(1)酸性、すなわち、アスパラギン酸、グルタミン酸;(2)塩基性、すなわち、リジン、アルギニン、ヒスチジン;(3)非極性、すなわち、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、フェニルアラニン、メチオニン、トリプトファン;および(4)電荷を持たない極性、すなわち、グリシン、アスパラギン、グルタミン、システイン、セリン、スレオニン、チロシン。フェニルアラニン、トリプトファン、およびチロシンは、芳香族アミノ酸としてまとめて分類されることがしばしばある。一般的には、これらのファミリーの中での1つのアミノ酸の置換によっては、生物学的活性に対して重要な影響はない。] [0028] ポリペプチドには、配列番号3〜16のいずれか1つと比較して、1つまたは複数(例えば、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個など)の1アミノ酸の欠失が含まれる場合がある。同様に、ポリペプチドには、配列番号3〜16のいずれか1つと比較して、1つまたは複数(例えば、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個など)の挿入(例えば、それぞれ、1アミノ酸、2アミノ酸、3アミノ酸、4アミノ酸、または5アミノ酸)が含まれる場合がある。] [0029] ポリペプチドにはまた、配列番号3〜16、配列番号99〜113、または配列番号114〜128のいずれか1つと比較して、1つまたは複数(例えば、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個など)の1アミノ酸の欠失が含まれる場合がある。同様に、ポリペプチドには、配列番号3〜16のいずれか1つと比較して、1つまたは複数(例えば、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個など)の挿入(例えば、それぞれ、1アミノ酸、2アミノ酸、3アミノ酸、4アミノ酸、または5アミノ酸)が含まれる場合がある。] [0030] ポリペプチドにはさらに、配列番号3〜16、配列番号99〜113、または配列番号114〜128、配列番号129〜131、配列番号133〜135、または配列番号137〜139のいずれか1つと比較して、1つまたは複数(例えば、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個など)の1アミノ酸の欠失が含まれる場合がある。同様に、ポリペプチドには、配列番号3〜16、129、133、または137のいずれか1つと比較して、1つまたは複数(例えば、1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個など)の挿入(例えば、それぞれ、1アミノ酸、2アミノ酸、3アミノ酸、4アミノ酸、または5アミノ酸)が含まれる場合がある。] [0031] 上記のいずれかのグループ(c)の中では、欠失または置換はN末端にある場合も、そして/またはC末端にある場合もあり、あるいは、両方の末端にある場合もある。したがって、短縮は欠失の一例である。短縮には、N末端および/またはC末端での40個まで(またはそれ以上)のアミノ酸の欠失が含まれ得る。上記のように、例えば、GGGSG配列までN末端を削るための短縮を使用することができる。] [0032] 一般的には、本発明のポリペプチドに、配列番号3〜16の完全な1つのものに対して同一ではない配列が含まれている場合(例えば、これに、それに対して<100%の配列同一性を有している配列が含まれている場合、またはこれに、その断片が含まれている場合)には、このポリペプチドが、完全な配列番号の配列からなるポリペプチドを認識する抗体(すなわち、上記配列番号3〜16の1つまたは複数に結合する抗体)を誘発できることが好ましい。そのような抗体は、それぞれ、配列番号3〜16に対して特異的に結合することができるが、非特異的結合の参考基準としてのヒト血清アルブミンに対する抗体の非特異的親和性よりも有意に高い親和性では非AcfDタンパク質に結合することはない。] [0033] 同様に、本発明のポリペプチドに、配列番号3〜16、配列番号99〜113、または配列番号114〜128の完全な1つのものに対して同一ではない配列が含まれている場合(例えば、これに、それに対して<100%の配列同一性を有している配列が含まれている場合、またはこれに、その断片が含まれている場合)には、このポリペプチドが、完全な配列番号の配列からなるポリペプチドを認識する抗体(すなわち、上記配列番号3〜16、配列番号99〜113、または配列番号114〜128の1つまたは複数に結合する抗体)を誘発できることが好ましい。そのような抗体は、それぞれ、配列番号3〜16、配列番号99〜113、または配列番号114〜128に対して特異的に結合することができるが、非特異的結合の参考基準としてのヒト血清アルブミンに対する抗体の非特異的親和性よりも有意に高い親和性では非AcfDタンパク質に結合することはない。] [0034] さらに、本発明のポリペプチドに、配列番号3〜16、配列番号99〜113、配列番号114〜128、配列番号129〜131、配列番号133〜135、または配列番号137〜139の完全な1つのものに対して同一ではない配列が含まれている場合(例えば、これに、それに対して<100%の配列同一性を有している配列が含まれている場合、またはこれに、その断片が含まれている場合)には、このポリペプチドが、完全な配列番号の配列からなるポリペプチドを認識する抗体(すなわち、上記配列番号3〜16、配列番号99〜113、配列番号114〜128、配列番号129〜131、配列番号133〜135、または配列番号137〜139の1つまたは複数に結合する抗体)を誘発できることが好ましい。そのような抗体は、それぞれ、配列番号3〜16、配列番号99〜113、配列番号114〜128、配列番号129〜131、配列番号133〜135、または配列番号137〜139に対して特異的に結合することができるが、非特異的結合の参考基準としてのヒト血清アルブミンに対する抗体の非特異的親和性よりも有意に高い親和性では非AcfDタンパク質に結合することはない。] [0035] 1つの実施形態では、本発明により、(a)配列番号3〜16のいずれか1つに対して少なくともa%の同一性を有しており;そして(b)上記配列番号の少なくともb個の連続するアミノ酸の断片を含む、アミノ酸配列を含むポリペプチドが提供される 別の実施形態では、本発明により、(a)配列番号3〜16、配列番号99〜113、または配列番号114〜128のいずれか1つに対して少なくともa%の同一性を有しており;そして(b)上記配列番号の少なくともb個の連続するアミノ酸の断片を含む、アミノ酸配列を含むポリペプチドが提供される。] [0036] なお別の実施形態では、本発明により、(a)配列番号3〜16、配列番号99〜113、配列番号114〜128、配列番号129〜131、配列番号133〜135、または配列番号137〜139のいずれか1つに対して少なくともa%の同一性を有しており;そして(b)上記配列番号の少なくともb個の連続するアミノ酸の断片を含む、アミノ酸配列を含むポリペプチドが提供される。] [0037] 本発明のポリペプチドには、金属イオン(例えば、ポリペプチド鎖の中の1つまたは複数のアミノ酸によって配位される金属イオン)が含まれ得る。例えば、ポリペプチドには、1価、2価、または3価の金属陽イオンが含まれ得る。2価の陽イオンは、典型的には、例えば、Mn2+、Fe2+、Co2+、Ni2+、Cu2+などである。2価の陽イオンは、好ましくはZn2+である。イオンは、HEAGHアミノ酸配列またはHEVGHアミノ酸配列によって配位され得る。] [0038] 本発明とともに使用されるポリペプチドは、様々な形態をとり得る(例えば、天然の形態、融合形態、グリコシル化形態、非グリコシル化形態、脂質化形態、非脂質化形態、リン酸化形態、非リン酸化形態、ミリストイル化形態、非ミリストイル化形態、単量体、多量体、粒子形態、変性形態など)。例えば、本発明のポリペプチドは、脂質化されたN末端システイン(例えば、配列番号3〜16のCys−24)を持つ場合がある。] [0039] 本発明とともに使用されるポリペプチドは、様々な手段(例えば、組み換え発現、細胞培養物からの精製、化学合成など)によって調製することができる。組み換えによって発現されるタンパク質が好ましい。] [0040] 本発明とともに使用されるポリペプチドは、精製された形態または実質的に精製された形態、すなわち、他のポリペプチドを実質的に含まない(例えば、自然界に存在しているポリペプチドを含まない)形態、特に、他のE.coliもしくは宿主細胞のポリペプチドを含まない形態で提供されることが好ましい。本発明とともに使用されるポリペプチドには、一般的には、少なくとも約50%の純度であり(重量で)、そして通常は、少なくとも約90%の純度であり、すなわち、組成物の約50%未満、より好ましくは約10%未満(例えば、5%)が、他の発現されたポリペプチドに占められる。したがって、組成物中の抗原は、その分子を発現させるために用いられる生命体全体から分離される。] [0041] 本発明とともに使用されるポリペプチドは、好ましくは、E.coliポリペプチドである。そのようなポリペプチドは、さらに、NMEC、APEC、UPEC、EAEC、EIEC、EPEC、およびETEC E.coliポリペプチドから選択され得る。] [0042] 用語「ポリペプチド」は、任意の長さのアミノ酸ポリマーをいう。ポリマーは、直鎖であっても、または分岐鎖であってもよく、これには、修飾されたアミノ酸が含まれる場合があり、そして、これには、非アミノ酸が間に挟まれる場合もある。この用語にはまた、自然に修飾されたか、または介入(例えば、ジスルフィド結合の形成、グリコシル化、脂質化、アセチル化、リン酸化、または任意の他の操作もしくは修飾(例えば、標識成分との結合))によって修飾されたアミノ酸ポリマーも含まれる。例えば、1つまたは複数のアミノ酸のアナログ(例えば、天然にはないアミノ酸などを含む)、ならびに当該分野で公知の他の修飾を含むポリペプチドも含まれる。ポリペプチドは、単鎖として存在することができ、また、会合した鎖として存在することもできる。] [0043] 本発明により、配列−P−Q−または−Q−P−を含むポリペプチドが提供される。ここでは、−P−は上記で定義されたアミノ酸配列であり、そして−Q−は上記で定義された配列ではない。すなわち、本発明により、融合タンパク質が提供される。−P−のN末端コドンがATGではない場合には、このコドンはポリペプチドのN末端には存在しないが、これは、Metではなく、そのコドンの標準的なアミノ酸として翻訳されるであろう。しかし、このコドンがポリペプチドのN末端にある場合には、これはMetとして翻訳されるであろう。−Q−部分の例としては、ヒスチジンタグ(すなわち、Hisn、ここでは、n=3、4、5、6、7、8、9、10、またはそれ以上である)、マルトース結合タンパク質、またはグルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GST)が挙げられるが、これらに限定されない。] [0044] 本発明によってはまた、本発明のポリペプチドを含むオリゴマータンパク質も提供される。このオリゴマーは、二量体、三量体、四量体などであり得る。オリゴマーはホモオリゴマーでも、またヘテロオリゴマーでもあり得る。オリゴマーの中のポリペプチドは、共有結合されている場合も、また、非共有的に結合されている場合もある。] [0045] 本発明によってはまた、全長のタンパク質を上回る高い溶解度を持つが、被験体において全長のタンパク質によって惹起される免疫応答と実質的に類似する免疫応答を惹起させる、全長のAcfDの断片であるE.coliポリペプチド(配列番号2〜16がその代表例である)も提供される。そのような免疫原性ポリペプチド断片の例としては、配列番号99〜128の任意のものが挙げられる。溶解度の増大は、当業者が利用できる任意の手段によって測定することができる。1つの簡単な方法には、細菌の中での断片の過剰発現と、遠心分離後の細菌溶解物の上清に対して全細菌溶解物の試料を比較すること、あるいは遠心分離後の細菌溶解物の上清の試料に対して遠心分離後の細菌溶解物のペレット試料を比較することが含まれる。当業者は、標準的な技術(例えば、BL21(DE3)細菌を、それらの断片を発現するpET21発現ベクターで形質転換し、細菌をLB中で0.6のOD600になるまで増殖させ、1mMのIPTGで誘導し、そして誘導後3時間培養する)を使用して、そのような免疫原性ポリペプチド断片を増殖させ、発現させるであろう。そのような試料は、SDS PAGE(例えば、4%〜12%のMOPS)上を泳動させられ、そして得られた染色されたゲルをスキャンし、そしてバンドの相対的な大きさを測定することによっておおまかに定量化することができる。溶解度の増大は、本明細書中で使用される場合は、25℃で決定される。そのような溶解度の増大は、可溶性ポリペプチドの10%の増加、可溶性ポリペプチドの20%の増加、可溶性ポリペプチドの30%の増加、可溶性ポリペプチドの50%の増加、可溶性ポリペプチドの75%の増加、可溶性ポリペプチドの100%の増加(すなわち、2倍)、可溶性ポリペプチドの3倍の増加、可溶性ポリペプチドの4倍の増加、可溶性ポリペプチドの5倍の増加、可溶性ポリペプチドの7倍の増加、または可溶性ポリペプチドの10倍の増加であり得る。] [0046] 本発明によってはさらに、全長に満たない長さのAcfDの断片であるE.coliポリペプチド(配列番号2〜16がその代表例である)が提供される。これらの全長に満たない長さの断片は、全長のタンパク質と比較して高い溶解度を有しているが、被験体において全長のタンパク質によって惹起される免疫応答と比較して、実質的に類似する免疫応答を惹起させる。そのような免疫原性ポリペプチド断片の例としては、配列番号99〜128の任意のものが挙げられる。溶解度の増大は、当業者が利用できる任意の手段によって測定することができる。1つの簡単な方法には、細菌の中での断片の過剰発現と、遠心分離後の細菌溶解物の上清に対して全細菌溶解物の試料を比較すること、あるいは遠心分離後の細菌溶解物の上清の試料に対して遠心分離後の細菌溶解物のペレット試料を比較することが含まれる。当業者は、標準的な技術(例えば、BL21(DE3)細菌を、それらの断片を発現するpET21発現ベクターで形質転換し、細菌をLB中で0.6のOD600になるまで増殖させ、1mMのIPTGで誘導し、そして誘導後3時間培養する)を使用して、そのような免疫原性ポリペプチド断片を増殖させ、発現させるであろう。そのような試料は、SDS PAGE(例えば、4%〜12%のMOPS)上を泳動させられ、そして得られた染色されたゲルをスキャンし、そしてバンドの相対的な大きさを測定することによっておおまかに定量化することができる。溶解度の増大は、本明細書中で使用される場合は、25℃で決定される。そのような溶解度の増大は、同じ条件下で測定された対応する全長のタンパク質と比較された、全長に満たない長さのポリペプチドのそれぞれの場合における、可溶性ポリペプチドの10%の増加、可溶性ポリペプチドの20%の増加、可溶性ポリペプチドの30%の増加、可溶性ポリペプチドの50%の増加、可溶性ポリペプチドの75%の増加、可溶性ポリペプチドの100%の増加(すなわち、2倍)、可溶性ポリペプチドの3倍の増加、可溶性ポリペプチドの4倍の増加、可溶性ポリペプチドの5倍の増加、可溶性ポリペプチドの7倍の増加、または可溶性ポリペプチドの10倍の増加であり得る。] [0047] 本発明によってはさらに、全長に満たない長さのAcfDの断片であるE.coliポリペプチド(配列番号2〜16、129、133、および137がその代表例である)が提供される。これらの全長に満たない長さの断片は、全長のタンパク質と比較して高い溶解度を有しているが、被験体において全長のタンパク質によって惹起される免疫応答と比較して、実質的に類似する免疫応答を惹起させる。そのような免疫原性ポリペプチド断片の例としては、配列番号99〜128、配列番号130〜131、配列番号134〜135、および配列番号138〜139の任意のものが挙げられる。溶解度の増大は、当業者が利用できる任意の手段によって測定することができる。1つの簡単な方法には、細菌の中での断片の過剰発現と、遠心分離後の細菌溶解物の上清に対して全細菌溶解物の試料を比較すること、あるいは遠心分離後の細菌溶解物の上清の試料に対して遠心分離後の細菌溶解物のペレット試料を比較することが含まれる。当業者は、標準的な技術(例えば、BL21(DE3)細菌を、それらの断片を発現するpET21発現ベクターで形質転換し、細菌をLB中で0.6のOD600になるまで増殖させ、1mMのIPTGで誘導し、そして誘導後3時間培養する)を使用して、そのような免疫原性ポリペプチド断片を増殖させ、発現させるであろう。そのような試料は、SDS PAGE(例えば、4%〜12%のMOPS)上を泳動させられ、そして得られた染色されたゲルをスキャンし、そしてバンドの相対的な大きさを測定することによっておおまかに定量化することができる。溶解度の増大は、本明細書中で使用される場合は、25℃で決定される。そのような溶解度の増大は、同じ条件下で測定された対応する全長のタンパク質と比較された、全長に満たない長さのポリペプチドのそれぞれの場合における、可溶性ポリペプチドの10%の増加、可溶性ポリペプチドの20%の増加、可溶性ポリペプチドの30%の増加、可溶性ポリペプチドの50%の増加、可溶性ポリペプチドの75%の増加、可溶性ポリペプチドの100%の増加(すなわち、2倍)、可溶性ポリペプチドの3倍の増加、可溶性ポリペプチドの4倍の増加、可溶性ポリペプチドの5倍の増加、可溶性ポリペプチドの7倍の増加、または可溶性ポリペプチドの10倍の増加であり得る。] [0048] 全長のタンパク質によって惹起される免疫応答との、このポリペプチドによって被験体において惹起される免疫応答の比較は、当業者が利用できる任意の手段を使用して実施することができる。以下の実施例で使用される1つの簡単な方法には、マウスのようなモデル被験体の免疫化、その後の致死量のE.coliでの抗原投与が含まれる。適切な比較のために、当業者は、当然、同じアジュバント(例えば、フロイトの完全なアジュバント)を選択するであろう。例えば、このポリペプチドによって、全長のタンパク質によって提供される防御の少なくとも70%、全長のタンパク質によって提供される防御の少なくとも80%、全長のタンパク質によって提供される防御の少なくとも85%、全長のタンパク質によって提供される防御の少なくとも90%、全長のタンパク質によって提供される防御の少なくとも95%、全長のタンパク質によって提供される防御の少なくとも97%、全長のタンパク質によって提供される防御の少なくとも98%、または全長のタンパク質によって提供される防御の少なくとも99%が提供される場合には、そのような試験では、本発明の免疫原性ポリペプチド断片は、被験体において実質的に類似する免疫応答を惹起させるであろう(すなわち、致死量の抗原投与に対して実質的に同じ防御を提供するであろう)。] [0049] さらに、全長に満たない長さのポリペプチドによって被験体において惹起される免疫応答と、対応する全長のタンパク質によって惹起される免疫応答との間での比較は、当業者が利用できる任意の手段を使用して行うことができる。以下の実施例で使用される1つの簡単な方法には、マウスのようなモデル被験体の免疫化、その後の致死量のE.coliでの抗原投与が含まれる。適切な比較のために、当業者は、当然、同じアジュバント(例えば、フロイトの完全なアジュバント)を選択するであろう。例えば、このポリペプチドによって、全長のタンパク質によって提供される防御の少なくとも70%、全長のタンパク質によって提供される防御の少なくとも80%、全長のタンパク質によって提供される防御の少なくとも85%、全長のタンパク質によって提供される防御の少なくとも90%、全長のタンパク質によって提供される防御の少なくとも95%、全長のタンパク質によって提供される防御の少なくとも97%、全長のタンパク質によって提供される防御の少なくとも98%、または全長のタンパク質によって提供される防御の少なくとも99%が提供される場合には、そのような試験では、本発明の免疫原性の全長に満たない長さのポリペプチド断片は、対応する全長のタンパク質によって惹起される免疫応答と比較して被験体において実質的に類似する免疫応答を惹起させるであろう(すなわち、致死量の抗原投与に対して実質的に同じ防御を提供するであろう)。] [0050] それに対して免疫原性ポリペプチド断片が(溶解度と惹起される免疫応答の両方について)比較されるであろう全長のAcfDタンパク質は、任意の代表的なE.coli AcfDタンパク質であり得、これには、配列番号2〜16が含まれるが、これらに限定されない。好ましい実施形態では、AcfDタンパク質は、免疫原性ポリペプチド断片がそれから得られる対応する全長のタンパク質であろう。] [0051] いくつかの実施形態では、免疫原性ポリペプチドには、E.coli AcfDタンパク質に関して、高い溶解度を生じる欠失が含まれるであろう。この欠失には、gly−serリンカーまたはgly−ser領域までのN末端アミノ酸の実質的に全ての除去、N末端のプロリンリッチリピートの全てもしくは一部の除去、またはそれらの両方が含まれ得る。当業者は、gly−serリンカーまたはgly−ser領域までのN末端アミノ酸が、図1のアラインメントにおいて「G」で示される本明細書中で同定されたE.coli AcfDタンパク質の領域に対してアラインメントされる、そのタンパク質のその部分である目的のE.coli AcfDタンパク質の領域に相当することを理解するであろう。同様に、当業者は、N末端のプロリンリッチリピートが、図1のアラインメントにおいて「P」と示される本明細書中で同定されたE.coli AcfDタンパク質の領域に対してアラインメントされる、そのタンパク質のその部分である目的のE.coli AcfDタンパク質の領域に相当することを理解するであろう。] [0052] 特定の態様では、免疫原性ポリペプチド断片は、その免疫原性ポリペプチド断片が配列番号2のアミノ酸配列を持たないとの条件で、配列番号99または配列番号114を含む断片であり得る(配列番号99のN末端と配列番号114のN末端との間に、N末端を持つ配列番号114を含む任意の断片を含む)。免疫原性ポリペプチド断片は、その免疫原性ポリペプチド断片が配列番号3のアミノ酸配列を持たないとの条件で、配列番号100または配列番号115を含む断片であり得る(配列番号100のN末端と配列番号115のN末端との間に、N末端を持つ配列番号115を含む任意の断片を含む)。免疫原性ポリペプチド断片は、その免疫原性ポリペプチド断片が配列番号4のアミノ酸配列を持たないとの条件で、配列番号101または配列番号116を含む断片であり得る(配列番号101のN末端と配列番号116のN末端との間に、N末端を持つ配列番号116を含む任意の断片を含む)。免疫原性ポリペプチド断片は、その免疫原性ポリペプチド断片が配列番号5のアミノ酸配列を持たないとの条件で、配列番号102または配列番号117を含む断片であり得る(配列番号102のN末端と配列番号117のN末端との間に、N末端を持つ配列番号117を含む任意の断片を含む)。免疫原性ポリペプチド断片は、その免疫原性ポリペプチド断片が配列番号6のアミノ酸配列を持たないとの条件で、配列番号103または配列番号118を含む断片であり得る(配列番号103のN末端と配列番号118のN末端との間に、N末端を持つ配列番号118を含む任意の断片を含む)。免疫原性ポリペプチド断片は、その免疫原性ポリペプチド断片が配列番号7のアミノ酸配列を持たないとの条件で、配列番号104または配列番号119を含む断片であり得る(配列番号104のN末端と配列番号119のN末端との間に、N末端を持つ配列番号119を含む任意の断片を含む)。免疫原性ポリペプチド断片は、その免疫原性ポリペプチド断片が配列番号8のアミノ酸配列を持たないとの条件で、配列番号105または配列番号120を含む断片であり得る(配列番号105のN末端と配列番号120のN末端との間に、N末端を持つ配列番号120を含む任意の断片を含む)。免疫原性ポリペプチド断片は、その免疫原性ポリペプチド断片が配列番号9のアミノ酸配列を持たないとの条件で、配列番号106または配列番号121を含む断片であり得る(配列番号106のN末端と配列番号121のN末端との間に、N末端を持つ配列番号121を含む任意の断片を含む)。免疫原性ポリペプチド断片は、その免疫原性ポリペプチド断片が配列番号10のアミノ酸配列を持たないとの条件で、配列番号107または配列番号122を含む断片であり得る(配列番号107のN末端と配列番号122のN末端との間に、N末端を持つ配列番号122を含む任意の断片を含む)。免疫原性ポリペプチド断片は、その免疫原性ポリペプチド断片が配列番号11のアミノ酸配列を持たないとの条件で、配列番号108または配列番号123を含む断片であり得る(配列番号108のN末端と配列番号123のN末端との間に、N末端を持つ配列番号123を含む任意の断片を含む)。免疫原性ポリペプチド断片は、その免疫原性ポリペプチド断片が配列番号12のアミノ酸配列を持たないとの条件で、配列番号109または配列番号124を含む断片であり得る(配列番号109のN末端と配列番号124のN末端との間に、N末端を持つ配列番号124を含む任意の断片を含む)。免疫原性ポリペプチド断片は、その免疫原性ポリペプチド断片が配列番号13のアミノ酸配列を持たないとの条件で、配列番号110または配列番号125を含む断片であり得る(配列番号110のN末端と配列番号125のN末端との間に、N末端を持つ配列番号125を含む任意の断片を含む)。免疫原性ポリペプチド断片は、その免疫原性ポリペプチド断片が配列番号14のアミノ酸配列を持たないとの条件で、配列番号111または配列番号126を含む断片であり得る(配列番号111のN末端と配列番号126のN末端との間に、N末端を持つ配列番号126を含む任意の断片を含む)。免疫原性ポリペプチド断片は、その免疫原性ポリペプチド断片が配列番号15のアミノ酸配列を持たないとの条件で、配列番号112または配列番号127を含む断片であり得る(配列番号112のN末端と配列番号127のN末端との間に、N末端を持つ配列番号127を含む任意の断片を含む)。免疫原性ポリペプチド断片は、その免疫原性ポリペプチド断片が配列番号16のアミノ酸配列を持たないとの条件で、配列番号113または配列番号128を含む断片であり得る(配列番号113のN末端と配列番号128のN末端との間に、N末端を持つ配列番号128を含む任意の断片を含む)。上記免疫原性ポリペプチド断片の任意のものには、その変異体が、任意の全長のAcfDタンパク質の配列を持つ免疫原性ポリペプチドを生じない限りにおいて、変異体も含まれ得る。これには、この「本発明とともに使用されるポリペプチド」のセクションで列挙されるバリエーションの任意のものが含まれるが、これらに限定されない。例としては、以下が挙げられる:利用できる配列番号のものと比較して1個から10個の1アミノ酸の変化;利用できる配列番号のものに対する少なくとも85%の配列同一性;利用できる配列番号のものの少なくとも10個の連続するアミノ酸の断片;および、利用できる配列番号のものと、ペアワイズアラインメントアルゴリズムを使用してアラインメントされた場合に、N末端からC末端に向かうx個のアミノ酸のそれぞれのムービングウィンドウが、少なくともx・yの同一であるアラインメントされたアミノ酸を有しており、ここでは、xは30であり、そしてyは0.75である。] [0053] 本発明によってはまた、本発明のポリペプチドを生産するためのプロセスも提供される。これには、本発明の核酸で形質転換された宿主細胞を、ポリペプチドの発現を誘導する条件下で培養する工程が含まれる。その後、ポリペプチドは、例えば、培養上清から精製され得る。] [0054] 本発明により、本発明のポリペプチドをコードするプラスミドを含むE.coli細胞が提供される。E.coli細胞の染色体にはAcfDのホモログが含まれる場合があり、また、そのようなホモログが含まれない場合もある。しかし、いずれの場合にも、本発明のポリペプチドはプラスミドから発現させることができる。プラスミドには、マーカーをコードする遺伝子などが含まれ得る。これらおよび適切なプラスミドについての他の詳細は以下に提供される。] [0055] 本発明のポリペプチドの発現はE.coli株の中で行わせることができるが、本発明では、通常は、発現のために異種宿主が使用されるであろう。異種宿主は原核生物(例えば、細菌)である場合も、また真核生物である場合もある。適している宿主としては、Bacillus subtilis、Vibrio cholerae、Salmonella typhi、Salmonella typhimurium、Neisseria lactamica、Neisseria cinerea、Mycobacteria(例えば、M.tuberculosis)、酵母などが挙げられるが、これらに限定されない。] [0056] 本発明により、本発明のポリペプチドを生産させるためのプロセスが提供される。これには、化学的手段によってポリペプチドの少なくとも一部を合成する工程が含まれる。] [0057] 上記タンパク質、ポリペプチド、ハイブリッドポリペプチド、エピトープ、および免疫原性断片のいずれかおよび全ては、以下を含む多数の形態のいずれか1つであり得るが、これらに限定されない:組み換え体、(そのようなタンパク質、ポリペプチド、ハイブリッドポリペプチド、エピトープ、および免疫原性断片と、それらの自然な状態において一緒に存在している物質から)単離されたかまたは実質的に精製された形態。] [0058] 核酸 本発明によってはまた、本発明のポリペプチドおよびハイブリッドポリペプチドをコードする核酸が提供される。本発明によってはまた、本発明の1つもしくは複数のポリペプチドまたはハイブリッドポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を含む核酸が提供される。] [0059] 本発明によってはまた、そのようなヌクレオチド配列に対して配列同一性を有しているヌクレオチド配列を含む核酸も提供される。配列間の同一性は、上記に記載されたようなSmith−Waterman相同性検索アルゴリズムによって決定されることが好ましい。そのような核酸には、同じアミノ酸をコードするために別のコドンを使用する核酸が含まれる。] [0060] 本発明によってはまた、これらの核酸にハイブリダイズすることができる核酸が提供される。ハイブリダイゼーション反応は、様々な「ストリンジェンシー」の条件下で行うことができる。ハイブリダイゼーション反応のストリンジェンシーを高める条件は広く知られており、当該分野で公開されている(例えば、参考文献224の7.52頁)。(ストリンジェンシーを高めるための)関連する条件の例としては、以下が挙げられる:25℃、37℃、50℃、55℃、および68℃のインキュベーション温度;10×SSC、6×SSC、1×SSC、0.1×SSCの緩衝液濃度(ここでは、SSCは、0.15MのNaClおよび15mMのクエン酸緩衝液である)、および他の緩衝液系を使用するそれらの等価物;0%、25%、50%、および75%のホルムアミド濃度;5分〜24時間のインキュベーション時間;1回、2回、またはそれ以上の洗浄工程;1分、2分、または15分の洗浄インキュベーション時間;および、6×SSC、1×SSC、0.1×SSC、または脱イオン水である洗浄溶液。ハイブリダイゼーション技術とそれらの最適化は当該分野で周知である(例えば、参考文献30、31、224、226などを参照のこと)。] [0061] いくつかの実施形態では、本発明の核酸は、低いストリンジェンシーの条件下で標的にハイブリダイズする。他の実施形態では、本発明の核酸は、中程度のストリンジェンシーの条件下でハイブリダイズする。好ましい実施形態では、本発明の核酸は、高ストリンジェンシーの条件下でハイブリダイズする。低いストリンジェンシーのハイブリダイゼーションの条件の例示的なセットは、50℃と10×SSCである。中程度のストリンジェンシーのハイブリダイゼーション条件の例示的なセットは、55℃と1×SSCである。高ストリンジェンシーのハイブリダイゼーション条件の例示的なセットは、68℃と0.1×SSCである。] [0062] 本発明には、(例えば、アンチセンスまたはプロ−ビングのための、あるいは、プライマーとしての使用のための)これらの配列に対して相補的な配列を含む核酸が含まれる。] [0063] 本発明の核酸は、ハイブリダイゼーション反応において(例えば、ノーザンブロットもしくはサザンブロット、または核酸マイクロアレイ、または「遺伝子チップ」)、そして増幅反応において(例えば、PCR、SDA、SSSR、LCR、TMA、NASBAなど)、ならびに他の核酸技術において使用することができる。] [0064] 本発明の核酸は様々な形態をとることができる(例えば、一本鎖、二本鎖、ベクター、プライマー、プローブ、標識された形態など)。本発明の核酸は、環状である場合も、または分岐鎖である場合もあるが、通常は直鎖であろう。特に明記されないか必要とされない場合は、核酸を利用する本発明の任意の実施形態では、二本鎖形態と、二本鎖形態を形成する2つの相補的な一本鎖形態のそれぞれのいずれを利用することもできる。プライマーおよびプローブは、これらがアンチセンス核酸であるので、一般的には一本鎖である。] [0065] 本発明の核酸は、精製された形態または実質的に精製された形態、すなわち、他の核酸を(特に、他のE.coliまたは宿主細胞の核酸を)実質的に含まない形態(例えば、自然界に存在している核酸を実質的に含まない形態)で提供されることが好ましく、一般的には、少なくとも約50%純粋(重量で)であり、通常は、少なくとも約90%純粋である。本発明の核酸は、E.coli核酸であることが好ましい。] [0066] 本発明の核酸は、多くの方法で、例えば、全体または一部が化学合成(例えば、DNAのホスホルアミダイト合成)によって、ヌクレアーゼ(例えば、制限酵素)を使用したより長い核酸の消化によって、より短い核酸もしくはヌクレオチドの(例えば、リガーゼもしくはポリメラーゼを使用する)連結によって、ゲノムもしくはcDNAライブラリーからなどで調製することができる。] [0067] 本発明の核酸は、固体支持体(例えば、ビーズ、プレート、フィルター、薄膜、スライド、マイクロアレイ支持体、樹脂など)に付着させることができる。本発明の核酸は、例えば、放射性標識もしくは蛍光標識、またはビオチン標識で標識することができる。これは、核酸が検出技術において使用される場合、例えば、核酸がプライマーであるかまたはプローブとして使用される場合に特に有用である。] [0068] 用語「核酸」には、一般的な意味において、任意の長さのヌクレオチドの多量体形態が含まれる。これには、デオキシリボヌクレオチド、リボヌクレオチド、および/またはそれらのアナログが含まれる。これには、DNA、RNA、DNA/RNAハイブリッドが含まれる。核酸にはまた、DNAアナログまたはRNAアナログ、例えば、修飾された骨格(例えば、ペプチド核酸(PNS)もしくはホスホロチオエート)または修飾された塩基を含むものが含まれる。したがって、本発明には、mRNA、tRNA、rRNA、リボザイム、DNA、cDNA、組み換え体である核酸、分岐鎖の核酸、プラスミド、ベクター、プローブ、プライマーなどが含まれる。本発明の核酸がRNAの形態をとる場合には、これは5’キャップを持つ場合も、また5’キャップを持たない場合もある。] [0069] 本発明の核酸は、ベクターの一部、すなわち、1つまたは複数の細胞のタイプの形質導入/トランスフェクションのために設計された核酸構築物の一部である場合もある。ベクターは、例えば、「クローニングベクター」(これは、挿入されたヌクレオチドの単離、増殖、および複製のために設計される)、「発現ベクター」(これは、宿主細胞の中でのヌクレオチド配列の発現のために設計される)、「ウイルスベクター」(これは、組み換え体ウイルスもしくはウイルス様粒子の生産を生じるように設計される)、あるいは「シャトルベクター」(これには、ベクターの2種類以上のタイプが含まれる)であり得る。好ましいベクターは上記のようなプラスミドである。「宿主細胞」には、個々の細胞または細胞培養物が含まれ、これらは、外因性核酸のレシピエントであり得るかまたは外因性核酸のレシピエントである。宿主細胞には、単一の宿主細胞の子孫が含まれ、この子孫は、自然な、偶発的な、または意図的な突然変異および/または変化が原因で、最初の親細胞と(形態に関して、または全DNA成分に関して)必ずしも完全に同じではない場合がある。宿主細胞には、本発明の核酸でインビボまたはインビトロでトランスフェクションされたか、あるいは感染させられた細胞が含まれる。] [0070] 核酸がDNAである場合は、RNA配列中の「U」は、DNAにおいては「T」に置き換わるであろうことが理解されるであろう。同様に、核酸がRNAである場合には、DNA配列中の「T」が、RNAにおいては「U」に置き換わるであろうことが理解されるであろう。] [0071] 用語「相補物」または「相補性」は、核酸に関して使用される場合は、Watson−Crick塩基対合をいう。したがって、Cの相補物はGであり、Gの相補物はCであり、Aの相補物はT(またはU)であり、そしてT(またはU)の相補物はAである。例えば、ピリミジン(CまたはT)に相補的なI(プリンイノシン)のような塩基を使用することも可能である。] [0072] 本発明の核酸は、例えば、ポリペプチドを生産するために;生物学的試料中の核酸の検出のためのハイブリダイゼーションプローブとして、;核酸のさらなるコピーを生じさせるために;リボザイムまたはアンチセンスオリゴヌクレオチドを生じさせるために;一本鎖のDNAプライマーまたはプローブとして;あるいは、三本鎖を形成するオリゴヌクレオチドとして使用することができる。] [0073] 本発明により、本発明の核酸を生産するためのプロセスが提供される。ここでは、核酸は、一部が、または全体が、化学的手段を使用して合成される。] [0074] 本発明により、本発明のヌクレオチド配列を含むベクター(例えば、クローニングベクターまたは発現ベクター)、およびそのようなベクターで形質転換された宿主細胞が提供される。] [0075] 本発明による核酸の増幅は、定量的および/またはリアルタイムであり得る。] [0076] 本発明の特定の実施形態については、核酸は、少なくとも7ヌクレオチドの長さ(例えば、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、45、50、55、60、65、70、75、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、225、250、275、300ヌクレオチド、またはさらに長い)であることが好ましい。] [0077] 本発明の特定の実施形態については、核酸は、最長500ヌクレオチドの長さ(例えば、450、400、350、300、250、200、150、140、130、120、110、100、90、80、75、70、65、60、55、50、45、40、39、38、37、36、35、34、33、32、31、30、29、28、27、26、25、24、23、22、21、20、19、18、17、16、15ヌクレオチド、またはさらに短い)であることが好ましい。] [0078] 本発明のプライマーおよびプローブ、ならびに、ハイブリダイゼーションに使用される他の核酸は、10ヌクレオチド〜30ヌクレオチドの長さ(例えば、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、または30ヌクレオチド)であることが好ましい。] [0079] 免疫原性組成物および医薬品 本発明のポリペプチドは、免疫原性組成物において有効成分(免疫原)として有用であり、そのような組成物はワクチンとして有用であり得る。本発明のワクチンは、予防的(すなわち、感染を防ぐため)または治療的(すなわち、感染を処置するため)のいずれかであり得るが、通常は予防的であろう。] [0080] 免疫原性組成物は薬学的に許容されるであろう。これらには、通常は、抗原に加えて複数の成分が含まれるであろう。例えば、これらには、典型的には、1つまたは複数の薬学的担体(単数または複数)、賦形剤(単数または複数)、および/またはアジュバント(単数または複数)が含まれる。担体と賦形剤についての十分な議論は、参考文献221の中のものを利用することができる。ワクチンアジュバントについての十分な議論は、参考文献32および33の中のものを利用することができる。] [0081] 組成物は、一般的には、水性の形態で哺乳動物に投与されるであろう。しかし、投与前は、この組成物は、非水性の形態であり得る。例えば、いくつかのワクチンは、水性形態で製造されるが、その後、調合され、分配され、そしてこれもまた、水性の形態で投与される。他のワクチンは、製造の際に凍結乾燥させられ、使用時に水性の形態になるように再構成される。したがって、本発明の組成物は、乾燥させられた、例えば、凍結乾燥させられた処方物であり得る。] [0082] 組成物には、保存剤(例えば、チメロサールまたは2−フェノキシエタノール)が含まれ得る。しかし、ワクチンには、水銀性物質は実質的には含まれない(すなわち、5μg/ml未満)(例えば、チメロサールが含まれない)ことが好ましい。水銀を含まないワクチンがより好ましい。保存剤が含まれていないワクチンが特に好ましい。] [0083] 熱安定性を改善するために、組成物に、温度保護剤(temperature protective agent)が含まれる場合がある。] [0084] 張度を制御するためには、生理学的塩(例えば、ナトリウム塩)が含まれることが好ましい。塩化ナトリウム(NaCl)が好ましく、これは、1mg/ml〜20mg/mlの間(例えば、約10±2mg/mlのNaCl)で存在し得る。含めることができる他の塩としては、塩化カリウム、リン酸二水素カリウム、脱水リン酸二ナトリウム(disodium phosphate dehydrate)、塩化マグネシウム、塩化カルシウムなどが挙げられる。] [0085] 組成物は、一般的には、200mOsm/kg〜400mOsm/kgの間、好ましくは、240mOsm/kg〜360mOsm/kgの間のオスモル濃度を持つであろう。さらに好ましくは、290mOsm/kg〜310mOsm/kgの範囲にあるであろう。] [0086] 組成物には、1種類または複数の種類の緩衝液が含まれ得る。典型的な緩衝液としては、リン酸塩緩衝液、Tris緩衝液、ホウ酸塩緩衝液、コハク酸塩緩衝液、ヒスチジン緩衝液(特に、水酸化アルミニウムアジュバントを含むもの)、またはクエン酸塩緩衝液が挙げられる。緩衝液は、典型的には、5mM〜20mMの範囲で含まれるであろう。] [0087] 組成物のpHは、一般的には、5.0〜8.1の間、より典型的には、6.0〜8.0の間、例えば、6.5〜7.5の間、または7.0〜7.8の間であろう。] [0088] 組成物は、好ましくは、滅菌されている。組成物には発熱物質が含まれないことが好ましい。例えば、1用量あたり<1EU(内毒素単位、標準的な基準)が含まれ、好ましくは、1用量あたり<0.1EUが含まれる。組成物にはグルテンが含まれないことが好ましい。] [0089] 組成物には、1回の予防接種のための材料が含まれる場合があり、また、複数回の予防接種のための材料が含まれる場合もある(すなわち、「複数回投与用の」キット)。複数回投与用の構成においては、保存剤が含められることが好ましい。複数回投与用の組成物に保存剤を含めることの代わりに(またはそれに加えて)、組成物は、物質を取り出すための無菌のアダプターを持つ容器の中に入れられる場合もある。] [0090] ヒト用のワクチンは、典型的には、約0.5mlの投与量で投与されるが、その半分の用量(すなわち、約0.25ml)が子供に投与される場合もある。] [0091] 本発明の免疫原性組成物にはまた、1種類または複数の種類の免疫調節因子が含まれる場合もある。免疫調節因子の1つまたは複数に、1つまたは複数のアジュバントが含まれることが好ましい。アジュバントには、以下でさらに議論されるTH1アジュバントおよび/またはTH2アジュバントが含まれ得る。] [0092] 本発明の組成物において使用することができるアジュバントとしては、以下が挙げられるが、これらに限定されない: A.無機物を含む組成物 本発明においてアジュバントとしての使用に適している無機物を含む組成物としては、無機塩、例えば、アルミニウム塩およびカルシウム塩(またはそれらの混合物)が挙げられる。カルシウム塩としては、リン酸カルシウム(例えば、参考文献34の中で開示されている「CAP」粒子)が挙げられる。アルミニウム塩としては、水酸化物、リン酸塩、硫酸塩などが挙げられ、これらの塩は任意の適切な形態(例えば、ゲル、結晶、不定形など)をとる。これらの塩の吸着が好ましい。無機物を含む組成物はまた、金属塩の粒子として処方される場合がある[35]。] [0093] 水酸化アルミニウムおよびリン酸アルミニウムとして公知のアジュバントが使用され得る。これらの名称は便宜上であるが、便宜のためだけに使用され、存在する実際の化合物の正確な記載でもない(例えば、参考文献32の第9章を参照のこと)。本発明では、アジュバントとして一般的に使用されている、「水酸化物」アジュバントまたは「リン酸塩」アジュバントの任意のものを使用することができる。「水酸化アルミニウム」として知られているアジュバントは、典型的には、オキシ水酸化アルミニウム塩であり、これは通常は、少なくとも一部が結晶である。「リン酸アルミニウム」として知られているアジュバントは、典型的には、ヒドロキシリン酸アルミニウムであり、多くの場合には、少量の硫酸塩(すなわち、ヒドロキシリン酸アルミニウム硫酸塩)も含まれる。これらは沈殿によって得ることができ、沈殿の際の反応条件と濃度が、塩の中のヒドロキシルでのリン酸塩の置換の程度に影響を及ぼす。] [0094] 繊維状の形態(例えば、透過型電子顕微鏡で見られるようなもの)が、水酸化アルミニウムアジュバントについての典型である。水酸化アルミニウムアジュバントのpIは、典型的には、約11であり、すなわち、アジュバント自体は、生理学的pHで正の表面電荷を有する。水酸化アルミニウムアジュバントについては、pH7.4で、1mgのAl+++あたり1.8mg〜2.6mgの間のタンパク質の吸着能力が報告されている。] [0095] リン酸アルミニウムアジュバントは、一般的には、0.3〜1.2の間、好ましくは、0.8〜1.2の間、さらに好ましくは、0.95±0.1のPO4/Alモル比を有する。リン酸アルミニウムは、特に、ヒドロキシリン酸塩については、一般的には不定形であろう。典型的なアジュバントは、0.84〜0.92の間のPO4/Alモル比を有する、0.6mgのAl3+/mlで含まれる不定形のヒドロキシリン酸アルミニウムである。リン酸アルミニウムは、一般的には粒子状であろう(例えば、透過型電子顕微鏡において見られる平板様の形態)。いずれかの抗原吸着後の粒子についての典型的な直径は、0.5μm〜20μmの範囲(例えば、約5μm〜10μm)である。リン酸アルミニウムアジュバントについては、pH7.4で、1mgのAl+++あたり、0.7mg〜1.5mgのタンパク質の吸着能力が報告されている。] [0096] リン酸アルミニウムの電荷ゼロ点(PZC)は、ヒドロキシルでのリン酸塩の置換の程度と逆の関係にあり、この置換の程度は、沈殿による塩の調製に使用される反応条件と反応物の濃度に応じて変わり得る。PZCはまた、溶液中の遊離のリン酸塩イオンの濃度を変えることによって(リン酸塩が多い=より酸性のPZC)、または緩衝液(例えば、ヒスチジン緩衝液)を加えることによって(PZCをより塩基性にする)も変化させられる。本発明にしたがって使用されるリン酸アルミニウムは、一般的には、4.0〜7.0の間、より好ましくは、5.0〜6.5の間、例えば、約5.7のPZCを有するであろう。] [0097] 本発明の組成物を調製するために使用されるアルミニウム塩の懸濁液には、緩衝液(例えば、リン酸塩緩衝液、またはヒスチジン緩衝液、またはTris緩衝液)が含まれ得るが、これは、必ずしもそうである必要はない。懸濁液は、滅菌されており、発熱物質が含まれないことが好ましい。懸濁液には、遊離の水性のリン酸塩イオンが含まれる場合があり、例えば、1.0mM〜20mMの間、好ましくは、5mM〜15mMの間、そしてより好ましくは、約10mMの濃度で存在する。懸濁液にはまた、塩化ナトリウムも含まれる場合がある。] [0098] 本発明では、水酸化アルミニウムとリン酸アルミニウムの両方の混合物を使用することができる。この場合、リン酸アルミニウムは水酸化物よりも多く存在し得、例えば、少なくとも2:1の重量比、例えば、≧5:1、≧6:1、≧7:1、≧8:1、≧9:1などで存在し得る。] [0099] 患者に投与される組成物中でのAl+++の濃度は、好ましくは、10mg/ml未満であり、例えば、≦5mg/ml、≦4mg/ml、≦3mg/ml、≦2mg/ml、≦1mg/mlなどである。好ましい範囲は、0.3mg/ml〜1mg/mlの間である。0.85mg/用量の最大が好ましい。] [0100] B.油乳剤 本発明においてアジュバントとしての使用に適している油乳剤組成物としては、スクワレン−水エマルジョン、例えば、MF59[参考文献32の第10章;参考文献36もまた参照のこと](マイクロフルイダイザーを使用して1ミクロン未満の粒子になるように処方された、5%のスクワレン、0.5%のTween 80、および0.5%のSpan 85)が挙げられる。完全なフロイトのアジュバント(CFA)および不完全なフロイトのアジュバント(IFA)もまた使用される場合がある。] [0101] 様々な水中油型エマルジョンアジュバントが公知であり、これらには、典型的には、少なくとも1種類の油、および少なくとも1種類の界面活性剤が、生体分解性(代謝可能)であり、そして生体適合性である油(単数または複数)および界面活性剤(単数または複数)とともに含まれる。エマルジョンの中の油滴は、一般的には、5μm未満の直径であり、理想的には1ミクロン未満の直径であり、これらの小さい大きさは、安定なエマルジョンを提供するためのマイクロフルイダイザーを用いて得ることができる。220nm未満の大きさの液滴が好ましい。なぜなら、これらは、濾過滅菌を行うことができるからである。] [0102] エマルジョンには、油、例えば、動物(例えば、魚)を供給源とするものまたは野菜類を供給源とするものが含まれ得る。野菜類の油としては、木の実油、種子油、および穀物油が挙げられる。ピーナッツ油、大豆油、ココナッツ油、およびオリーブ油、最も一般的に利用されている例としては、ナッツ油が挙げられる。例えば、ホホバ豆から得られるホホバ油を使用することができる。種子油としては、サフラワー油、綿実油、ヒマワリ種子油、ゴマ油などが挙げられる。穀物のグループにおいては、トウモロコシ油が最も一般的に利用されているが、他の穀類(例えば、小麦、オーツ麦、ライ麦、コメ、テフ、ライ小麦など)の油もまた使用することができる。グリセロールおよび1,2−プロパンジオールの6個〜10個の炭素の脂肪酸エステルは、種子油の中には自然界においては存在しないが、ナッツ油および種子油由来の適切な出発材料の加水分解、分離、およびエステル化によって調製することができる。哺乳動物の乳汁由来の脂肪および油は代謝可能であり、したがって、本発明の実施において使用することができる。動物である供給源から純粋な油を得るために必要な、分離、精製、鹸化、および他の手段についての手順は当該分野で周知である。ほとんどの魚には、容易に回収することができる代謝可能な油が含まれている。例えば、タラの肝油、サメの肝油、およびクジラの油(例えば、鯨ろう)が、本明細書中で使用することができる魚の油のいくつかの例である。多数の分岐鎖の油が、5個の炭素のイソプレン単位で生化学的に合成され、これは、一般的には、テルペノイドと呼ばれる。サメの肝油には、スクワレンとして知られている、分岐鎖の不飽和テルペノイドである、2,6,10,15,19,23−ヘキサメチル−2,6,10,14,18,22−テトラコサヘキサエン(これは、本明細書中では特に好ましい)が含まれる。スクアラン(スクワレンの飽和アナログ)もまた好ましい油である。スクワレンとスクアランを含む魚の脂は、商業的な供給業者から容易に入手することができ、また、当該分野で公知の方法によって得ることもできる。他の好ましい油はトコフェロールである(下記を参照のこと)。油の混合物を使用することができる。] [0103] 界面活性剤は、それらの「HLB」(親水性/親油性バランス)によって分類することができる。本発明の好ましい界面活性剤は、少なくとも10、好ましくは、少なくとも15、そしてより好ましくは、少なくとも16のHLBを持つ。本発明は、以下を含むがこれらに限定されない界面活性剤とともに使用することができる:ポリオキシエチレンソルビタンエステル界面活性剤(まとめてTweensと呼ばれる)、特に、ポリソルベート20およびポリソルベート80;DOWFAX(商標)の商標名で販売されている、エチレンオキサイド(EO)、プロピレンオキサイド(PO)、および/またはブチレンオキサイド(BO)のコポリマー、例えば、直鎖のEO/POブロックコポリマー;オクトキシノール(これは、エトキシ(オキシ−1,2−エタンジイル)基の繰り返し回数が様々であり得、オクトキシノール−9(Triton X−100、またはt−オクチルフェノキシポリエトキシエタノール)が具体的な目的である;(オクチルフェノキシ)ポリエトキシエタノール(IGEPAL CA−630/NP−40);リン脂質、例えば、ホスファチジルコリン(レシチン);ノニルフェノールエトキシレート、例えば、Tergitol(商標)NPシリーズ;ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、およびオレイルアルコール由来のポリオキシエチレン脂肪エーテル(Brij界面活性剤として公知である)、例えば、トリエチレングリコールモノラウリルエーテル(Brij 30);ならびに、ソルビタンエステル(SPANとして一般的に知られている)、例えば、ソルビタントリオレエート(Span 85)およびソルビタンモノラウレート。非イオン性界面活性剤が好ましい。エマルジョンを含めるために好ましい界面活性剤は、Tween 80(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート)、Span 85(ソルビタントリオレエート)、レシチン、およびTriton X−100である。] [0104] 界面活性剤の混合物、例えば、Tween 80/Span 85混合物を使用することができる。ポリオキシエチレンソルビタンエステル(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(Tween 80))とオクトキシノール(例えば、t−オクチルフェノキシポリエトキシエタノール(Triton X−100))との組み合わせもまた適している。別の有用な組み合わせには、ラウレス9とポリオキシエチレンソルビタンエステル、および/またはオクトキシノールが含まれる。] [0105] 界面活性剤(重量%)の好ましい量は以下である:ポリオキシエチレンソルビタンエステル(例えば、Tween 80)0.01%〜1%、特に、約0.1%;オクチル−もしくはノニルフェノキシポリオキシエタノール(例えば、Triton X−100、もしくはTritonシリーズの他の界面活性剤)0.001%〜0.1%、特に、0.005%〜0.02%;ポリオキシエチレンエーテル(例えば、ラウレス9)0.1%〜20%、好ましくは、0.1%〜10%、および特に、0.1%〜1%、または約0.5%。] [0106] 好ましいエマルジョンアジュバントは、<1μmの平均の液滴の大きさを持ち、例えば、≦750nm、≦500nm、≦400nm、≦300nm、≦250nm、≦220nm、≦200nm、またはそれ未満である。これらの液滴の大きさは、マイクロフルイダイゼーションのような技術によって簡単に得ることができる。] [0107] 本発明に有用な特異的な水中油型エマルジョンアジュバントとしては、以下が挙げられるが、これらに限定されない: ・スクワレン、Tween 80、およびSpan 85の1ミクロン未満のエマルジョン。このエマルジョンの組成は、容積で、約5%のスクワレン、約0.5%のポリソルベート80、および約0.5%のSpan 85であり得る。重量では、これらの割合は、4.3%のスクワレン、0.5%のポリソルベート80、および0.48%のSpan 85になる。このアジュバントは、参考文献40の第10章および参考文献41の第12章にさらに詳細に記載されているように、「MF59」として知られている[37〜39]。MF59エマルジョンには、クエン酸イオン、例えば、10mMのクエン酸塩緩衝液が含まれることが有利である。] [0108] ・スクワレン、トコフェロール、およびTween 80のエマルジョン。エマルジョンには、リン酸緩衝化生理食塩水が含まれ得る。これにはまた、Span 85(例えば、1%)および/またはレシチンも含まれ得る。これらのエマルジョンは、2%〜10%のスクワレン、2%〜10%のトコフェロール、および0.3%〜3%のTween 80が含まれ得、そしてスクワレン:トコフェロールの重量比は、好ましくは、≦1である。なぜなら、これによってより安定なエマルジョンが提供されるからである。スクワレンとTween 80は、約5:2の容積比で存在し得る。1つのそのようなエマルジョンは、PBS中にTween 80を溶解させて、2%の溶液とし、その後、90mlのこの溶液を(5gのDL−α−トコフェロールおよび5mlのスクワレン)の混合物と混合し、その後、この混合物をマイクロフルイダイズすることによって作製することができる。得られるエマルジョンは、1ミクロン未満の油滴を有し得、例えば、100nm〜250nmの間、好ましくは、約180nmの平均直径を有し得る。] [0109] ・スクワレン、トコフェロール、およびTriton界面活性剤(例えば、Triton X−100)のエマルジョン。このエマルジョンにはまた、3d−MPL(下記を参照のこと)もまた含まれ得る。このエマルジョンには、リン酸塩緩衝液が含まれる場合がある。] [0110] ・ポリソルベート(例えば、ポリソルベート80)、Triton界面活性剤(例えば、Triton X−100)、およびトコフェロール(例えば、α−トコフェロールスクシネート)を含むエマルジョン。エマルジョンには、これらの3種類の成分が、約75:11:10の質量比(例えば、750μg/mlのポリソルベート80、110μg/mlのTriton X−100、および100μg/mlのα−トコフェロールスクシネート)が含まれ得、そしてこれらの濃度には、抗原に由来するこれらの成分の任意の寄与が含まれるはずである。このエマルジョンにはまた、スクワレンも含まれる場合がある。このエマルジョンにはまた、3d−MPLも含まれ得る(下記を参照のこと)。水相には、リン酸塩緩衝液が含まれ得る。] [0111] ・スクアラン、ポリソルベート80、およびポロキサマー401(「Pluronic(商標)L121」)のエマルジョン。このエマルジョンは、リン酸緩衝化生理食塩水(pH7.4)の中に処方することができる。このエマルジョンは、ムラミルジペプチドについての有用な送達媒体であり、「SAF−1」アジュバントにおいてはスレオニル−MDPとともに使用されている[42](0.05%〜1%のThr−MDP、5%のスクアラン、2.5%のPluronic L121、および0.2%のポリソルベート80)。これはまた、「AF」アジュバントと同様に、Thr−MDPを伴わずに使用することもできる[43](5%のスクアラン、1.25%のPluronic L121、および0.2%のポリソルベート80)。マイクロフルイダイゼーションが好ましい。] [0112] ・スクワレン、水性溶媒、ポリオキシエチレンアルキルエーテル親水性非イオン性界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレン(12)セトステアリルエーテル)、および疎水性非イオン性界面活性剤(例えば、ソルビタンエステルまたはマンニドエステル、例えば、ソルビタンモノオレエートまたは「Span 80」)を含むエマルジョン。このエマルジョンは、好ましくは、熱可逆性であり、そして/または、200nm未満の大きさを持つ油滴を少なくとも90%(容積で)含む[44]。このエマルジョンにはまた、アルジトール;凍結防止剤(例えば、糖、例えば、ドデシルマルトシドおよび/またはスクロース);および/またはアルキルポリグリコシドの1つまたは複数が含まれ得る。そのようなエマルジョンは凍結乾燥させられ得る。] [0113] ・スクワレン、ポロキサマー105、およびAbil−Careのエマルジョン[45]。アジュバントワクチン中でのこれらの成分の最終濃度(重量)は、5%のスクワレン、4%のポロキサマー105(プルロニックポリオール(pluronic polyol))、および2%のAbil−Care 85(Bis−PEG/PPG−16/16 PEG/PPG−16/16ジメチコン;カプリル酸/カプリン酸トリグリセリド)である。] [0114] ・0.5%〜50%の油、0.1%〜10%のリン脂質、および0.05%〜5%の非イオン性界面活性剤を含むエマルジョン。参考文献46に記載されているように、好ましいリン脂質成分は、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジン酸、スフィンゴミエリン、およびカルジオリピンである。1ミクロン未満の液滴の大きさが有利である。] [0115] ・代謝不可能な油(例えば、軽油)および少なくとも1種類の界面活性剤(例えば、レシチン、Tween 80、またはSpan 80)の1ミクロン未満の水中油型エマルジョン。添加物,例えば、QuilAサポニン、コレステロール、サポニン−脂溶性結合体(例えば、参考文献47に記載されている、グルクロン酸のカルボキシル基を介するデスアシルサポニンへの脂肪族アミンの付加によって得られるGPI−0100)、ジメチルジオクタデシルアンモニウムブロマイド、および/またはN,N−ジオクタデシル−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)プロパンジアミンが含まれ得る。] [0116] ・サポニン(例えば、QuilAまたはQS21)とステロール(例えば、コレステロール)がへリックスミセルとして会合しているエマルジョン[48]。] [0117] ・鉱油、非イオン性親油性エトキシル化脂肪アルコール、および非イオン性親水性界面活性剤(例えば、エトキシル化脂肪アルコールおよび/またはポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー)を含むエマルジョン[49]。] [0118] ・鉱油、非イオン性親水性エトキシル化脂肪アルコール、および非イオン性親油性界面活性剤(例えば、エトキシル化脂肪アルコールおよび/またはポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレンブロックコポリマー)を含むエマルジョン[49]。] [0119] いくつかの実施形態では、エマルジョンは、送達時に、即座に抗原と混合することができ、したがって、アジュバントと抗原は、使用時の最終的な処方の準備として、パッケージされたワクチンまたは分配されたワクチンの中に別々に保たれ得る。他の実施形態では、エマルジョンは、製造の際に抗原と混合され、したがって、組成物は、液体のアジュバント化された形態でパッケージされる。抗原は、一般的には、ワクチンが2種類の液体を混合することによって最終的に調製されるように、水性の形態であろう。混合される2種類の液体の容積比は様々であり得る(例えば、5:1〜1:5の間)が、一般的には、約1:1である。成分の濃度が特定のエマルジョンについての上記の記載の中にある場合には、これらの濃度は、典型的には、未希釈の組成物についての濃度であり、したがって、抗原溶液との混合後の濃度は下がるであろう。] [0120] 組成物にトコフェロールが含まれる場合は、α、β、γ、δ、ε、またはζのいずれのトコフェロールも使用することができるが、α−トコフェロールが好ましい。トコフェロールは、いくつかの形態(例えば、様々な塩および/または異性体)をとることができる。塩としては、有機塩(例えば、コハク酸塩、酢酸塩、ニコチン酸塩など)が挙げられる。D−α−トコフェロールおよびDL−α−トコフェロールのいずれを使用することもできる。トコフェロールは、高齢の患者(例えば、60歳以上)に使用されるワクチンに含められることが有利である。なぜなら、ビタミンEが、この患者のグループにおいて免疫応答に対してポジティブな影響を有することが報告されているからである[50]。これらはまた、エマルジョンの安定化を助けることができる、抗酸化特性も持つ[51]。好ましいα−トコフェロールは、DL−α−トコフェロールであり、そしてこのトコフェロールの好ましい塩はコハク酸塩である。コハク酸塩は、インビボでTNF関連リガンドと協働することが明らかにされている。] [0121] C.サポニン処方物[参考文献32の第22章] サポニン処方物もまた、本発明においてアジュバントとして使用することができる。サポニンは、多種多様な植物種の樹皮、葉、茎、根、およびさらには花でも見られる、ステロールグリコシドとトリテルペノイドグリコシドの不均質なグループである。Quillaia saponaria Molinaの木の樹皮由来のサポニンは、アジュバントとして広く研究されている。Smilax ornata(サルサプリラ(sarsaprilla))、Gypsophilla paniculata(ブライダルヴェール(brides veil))、およびSaponaria officianalis(サボンソウ(soap root))由来のサポニンはまた、商業的に入手することもできる。サポニンアジュバント処方物には、精製された処方物(例えば、QS21)、ならびに、脂質処方物(例えば、ISCOM)が含まれる。QS21は、Stimulon(商標)として販売されている。] [0122] サポニン組成物は、HPLCおよびRP−HPLCを使用して精製されている。QS7、QS17、QS18、QS21、QH−A、QH−B、およびQH−Cを含む、これらの技術を使用した特異的な精製された画分が同定されている。好ましくは、サポニンはQS21である。QS21の生産方法は、参考文献52に開示されている。サポニン処方物にはまた、コレステロールのようなステロールも含まれ得る[53]。] [0123] サポニンとコレステロールの組み合わせを、免疫刺激複合体(ISCOM)と呼ばれる特有の粒子を形成させるために使用することができる[参考文献32の第23章]。ISCOMにはまた、典型的には、リン脂質(例えば、ホスファチジルエタノールアミンまたはホスファチジルコリン)も含まれる。任意の公知のサポニンをISCOMの中で使用することができる。好ましくは、ISCOMには、QuilA、QHA、およびQHCの1つまたは複数が含まれる。ISCOMについては、参考文献53〜55の中でさらに記載されている。状況に応じて、ISCOMSには、それ以上の界面活性剤は含まれない場合がある[56]。] [0124] サポニン系のアジュバントの開発についての概要は、参考文献57および58の中で見ることができる。] [0125] D.ヴィロソームおよびウイルス様粒子 ヴィロソームおよびウイルス様粒子(VLP)もまた、本発明においては、アジュバントとして使用することができる。これらの構造には、一般的には、状況に応じてリン脂質と混合されたか、またはリン脂質と一緒に処方された、ウイルスに由来する1種類または複数の種類のタンパク質が含まれる。これらは、一般的には、非病原性、非複製性であり、一般的には、天然のウイルスゲノムは全く含まれない。ウイルスタンパク質は、組み換えによって生産することができ、また、完全なウイルスから単離することもできる。ヴィロソームまたはVLPにおける使用に適しているこれらのウイルスタンパク質としては、以下に由来するタンパク質が挙げられる:インフルエンザウイルス(例えば、HAまたはNA)、B型肝炎ウイルス(例えば、コアタンパク質またはキャプシドタンパク質)、E型肝炎ウイルス、麻疹ウイルス、シンドビスウイルス、ロタウイルス、口蹄疫ウイルス、レトロウイルス、ノーウォークウイルス、ヒトパピローマウイルス、HIV、RNA−ファージ、Qβ−ファージ(例えば、外被タンパク質)、GA−ファージ、fr−ファージ、AP205ファージ、およびTy(例えば、レトロトランスポゾンTyタンパク質p1)。VLPは、参考文献59〜64の中でさらに議論されている。ヴィロソームは、例えば、参考文献65の中でさらに議論されている。] [0126] E.細菌誘導体または微生物誘導体 本発明での使用に適しているアジュバントとしては、細菌誘導体または微生物誘導体、例えば、腸内細菌のリポ多糖体(LPS)の非毒性誘導体、リピドA誘導体、免疫刺激オリゴヌクレオチド、およびADP−リボシル化毒素、ならびにそれらの解毒された誘導体が挙げられる。] [0127] LPSの非毒性誘導体としては、モノホスホリルリピドA(MPL)および3−O−脱アシル化MPL(3dMPL)が挙げられる。3dMPLは、3脱−O−アシル化モノホスホリルリピドA(3 de−O−acylated monophosphoryl lipid A)の、4、5、または6アシル化された鎖との混合物である。3脱−O−アシル化モノホスホリルリピドAの好ましい「小さい粒子」の形態は、参考文献66に開示されている。そのような3dMPLの「小さい粒子」は、0.22μmの膜を通して濾過滅菌するためには十分に小さい[66]。他の非毒性LPS誘導体としては、モノホスホリルリピドA模倣物、例えば、アミノアルキルグルコサミニドホスフェート誘導体(例えば、RC−529)が挙げられる[67、68]。] [0128] リピドA誘導体には、Escherichia coli由来のリピドAの誘導体、例えば、OM−174が含まれる。OM−174は、例えば、参考文献69および70に記載されている。] [0129] 本発明においてアジュバントとしての使用に適している免疫刺激オリゴヌクレオチドとしては、CpGモチーフを含むヌクレオチド配列(グアノシンに結合させられたリン酸によって連結された非メチル化シトシンを含むジヌクレオチド配列)が挙げられる。二本鎖RNA、およびパリンドローム配列またはポリ(dG)配列を含むオリゴヌクレオチドもまた、免疫刺激性であることが示されている。] [0130] CpG’には、ホスホロチオエート修飾のようなヌクレオチドの修飾/アナログが含まれ得、そしてこれは、二本鎖であってもまた一本鎖であってもよい。参考文献71、72、および73には、可能なアナログでの置換、例えば、グアノシンの2’−デオキシ−7−デアザグアノシンでの置換が開示されている。CpGオリゴヌクレオチドのアジュバント効果は、参考文献74〜79の中でさらに議論されている。] [0131] CpG配列は、TLR9(例えば、モチーフGTCGTTまたはTTCGTT)に特異的であり得る[80]。CpG配列は、CpG−AODNのように、Th1免疫応答を誘導することについて特異的である場合があり、また、CpG−B ODNのように、B細胞応答を誘導することについてより特異的である場合もある。CpG−A ODNとCpG−B ODNは、参考文献81〜83で議論されている。CpGはCpG−A ODNであることが好ましい。] [0132] 好ましくは、CpGオリゴヌクレオチドは、5’末端が受容体認識のために利用しやすいように構築される。状況に応じて、2つのCpGオリゴヌクレオチド配列を、「イムノマー」を形成させるために、それらの3’末端に結合させることができる。例えば、参考文献80、および84〜86を参照のこと。] [0133] 有用なCpGアジュバントはCpG7909であり、これは、ProMune(商標)(Coley Pharmaceutical Group,Inc.)としても公知である。別のものはCpG1826である。CpG配列を使用する代わりに、またはそれに加えて、TpG配列を使用することができ[87]、そしてこれらのオリゴヌクレオチドには、メチル化されていないCpGモチーフは含まれない場合がある。免疫刺激性オリゴヌクレオチドには、ピリミジンが多く含まれる場合がある。例えば、これには、2つ以上の連続するチミジンヌクレオチド(例えば、参考文献87に開示されているように、TTTT)が含まれ得、そして/またはこれは、>25%のチミジン(例えば、>35%、>40%、>50%、>60%、>80%など)を含むヌクレオチド組成を持ち得る。例えば、これには、2つ以上の連続するシトシンヌクレオチド(例えば、参考文献87に開示されているように、CCCC)が含まれ得、そして/またはこれは、>25%のシトシン(例えば、>35%、>40%、>50%、>60%、>80%など)を含むヌクレオチド組成を持ち得る。これらのオリゴヌクレオチドには、メチル化されていないCpGモチーフは含まれない場合がある。免疫刺激オリゴヌクレオチドには、典型的には、少なくとも20個のヌクレオチドが含まれるであろう。これらには、100個未満のヌクレオチドが含まれ得る。] [0134] 免疫刺激オリゴヌクレオチドについての特に有用なアジュバントは、IC−31(商標)として知られている[88]。したがって、本発明とともに使用されるアジュバントには、以下の混合物が含まれ得る:(i)少なくとも1つの(および好ましくは、複数の)CpIモチーフ(すなわち、ジヌクレオチドを形成させるためにイノシンに連結させられたシトシン)を含むオリゴヌクレオチド(例えば、15ヌクレオチド〜40ヌクレオチドの間)、ならびに、(ii)少なくとも1つの(および好ましくは、複数の)Lys−Arg−Lysトリペプチド配列(単数または複数)を含むオリゴペプチド(例えば、5アミノ酸〜20アミノ酸の間)のようなポリカチオン性ポリマー。オリゴヌクレオチドは、26マーの配列5’−(IC)13−3’(配列番号96)を含むデオキシヌクレオチドであり得る。ポリカチオン性ポリマーは、11マーのアミノ酸配列KLKLLLLLKLK(配列番号97)を含むペプチドであり得る。] [0135] 細菌のADP−リボシル化毒素およびその解毒された誘導体を、本発明においてアジュバントとして使用することができる。好ましくは、このタンパク質は、E.coli(E.coli熱不安定性腸毒素「LT」)、コレラ(「CT」)、または百日咳(「PT」)に由来する。解毒されたADP−リボシル化毒素の粘膜アジュバントとしての使用は、参考文献89に記載されており、そして非経口アジュバントとしての使用は参考文献90に記載されている。毒素または類毒素は、好ましくは、ホロ毒素の形態であり、これには、AサブユニットとBサブユニットの両方が含まれる。Aサブユニットには、解毒化突然変異が含まれることが好ましい。Bサブユニットは突然変異していないことが好ましい。好ましくは、アジュバントは、解毒されたLT突然変異体、例えば、LT−K63、LT−R72、およびLT−G192である。ADP−リボシル化毒素およびその解毒された誘導体(特に、LT−K63およびLT−R72)のアジュバントとしての使用は、参考文献91〜98の中で見ることができる。有用なCT突然変異体は、CT−E29Hである[99]。アミノ酸の置換についての数字での言及は、好ましくは、その中のアラインメントおよびアミノ酸番号の目的だけのためにその全体が引用により具体的に本明細書中に組み入れられる、参考文献100に示されるADP−リボシル化毒素のAサブユニットおよびBサブユニットのアラインメントに基づく。] [0136] F.ヒトの免疫調節因子 本発明においてアジュバントとしての使用に適しているヒトの免疫調節因子としては、サイトカイン、例えば、インターロイキン(例えば、IL−1、IL−2、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−12[101]など)[102]、インターフェロン(例えば、インターフェロン−γ)、マクロファージコロニー刺激因子、および腫瘍壊死因子が挙げられる。好ましい免疫調節因子はIL−12である。] [0137] G.生体接着剤および粘膜接着剤 生体接着剤および粘膜接着剤もまた、本発明においてアジュバントとして使用され得る。適切な生体接着剤としては、エステル化ヒアルロン酸マイクロスフェア[103]、または粘膜接着剤(例えば、ポリ(アクリル酸)、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリサッカライド、およびカルボキシメチルセルロースの架橋誘導体)が挙げられる。キトサンおよびその誘導体もまた、本発明においてアジュバントとして使用され得る[104]。] [0138] H.マイクロ粒子 マイクロ粒子もまた、本発明においてアジュバントとして使用され得る。生体分解性であり、かつ非毒性である材料(例えば、ポリ(α−ヒドロキシ酸)、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリ無水物、ポリカプロラクトンなど)から、ポリ(ラクチド−コ−グリコリド)とともに形成させられるマイクロ粒子(すなわち、直径約100nm〜約150μm、より好ましくは、直径約200nm〜約30μm、および最も好ましくは直径約500nm〜約10μmの粒子)が好ましく、状況に応じて、負に荷電した表面を持つように(例えば、SDSで)処理されるか、または正に荷電した表面を持つように(例えば、陽イオン性界面活性剤(例えば、CTAB)で)処理される。] [0139] I.リポソーム(参考文献32の第13章および第14章) アジュバントとしての使用に適しているリポソーム処方物の例は、参考文献105〜107に記載されている。] [0140] J.ポリオキシエチレンエーテルおよびポリオキシエチレンエステルの処方物 本発明での使用に適しているアジュバントとしては、ポリオキシエチレンエーテルおよびポリオキシエチレンエステルが挙げられる[108]。そのような処方物としては、さらに、オクトキシノールと組み合わせられたポリオキシエチレンソルビタンエステル界面活性剤[109]、ならびに少なくとも一種のさらなる非イオン性界面活性剤(例えば、オクトキシノール)と組み合わせられたポリオキシエチレンアルキルエーテル界面活性剤またはポリオキシエチレンアルキルエステル界面活性剤[110]が挙げられる。好ましいポリオキシエチレンエーテルは、以下の群から選択される:ポリオキシエチレン−9−ラウリルエーテル(ラウレス9)、ポリオキシエチレン−9−ステアリル(steoryl)エーテル、ポリオキシエチレン(polyoxytheylene)−8−ステアリル(steoryl)エーテル、ポリオキシエチレン−4−ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン−35−ラウリルエーテル、およびポリオキシエチレン−23−ラウリルエーテル。] [0141] K.ホスファゼン 例えば、参考文献111および112に記載されているホスファゼン{例えば、ポリ[ジ(カルボキシラトフェノキシ)ホスファゼン](「PCPP」)}を使用することができる。] [0142] L.ムラミルペプチド 本発明においてアジュバントとしての使用に適しているムラミルペプチドの例としては、N−アセチル−ムラミル−L−スレオニル−D−イソグルタミン(thr−MDP)、N−アセチル−ノルムラミル−L−アラニル−D−イソグルタミン(nor−MDP)、およびN−アセチルムラミル−L−アラニル−D−イソグルタミニル−L−アラニン−2−(1’−2’−ジパルミトイル−sn−グリセロ−3−ヒドロキシホスホリルオキシ)−エチルアミンMTP−PE)が挙げられる。] [0143] M.イミダゾキノロン化合物 本発明においてアジュバントとしての使用に適しているイミダゾキノロン化合物の例としては、イミキモド(Imiquimod)(「R−837」)[113、114]、レシキモド(Resiquimod)(「R−848」)[115]、およびそれらのアナログ、ならびにそれらの塩(例えば、塩酸塩)が挙げられる。免疫刺激性のイミダゾキノリンについてのさらなる詳細は、参考文献116〜120の中で見ることができる。] [0144] N.置換された尿素 アジュバントとして有用な置換された尿素としては、「ER803058」、「ER 803732」、「ER 804053」、「ER 804058」、「ER 804059」、「ER 804442」、「ER 804680」、「ER 804764」、「ER 803022」、または「ER 804057」のような、参考文献121において定義されているような、式I、II、またはIIIの化合物、あるいはそれらの塩が挙げられ:] [0145] 例えば、以下である:] [0146] O.さらなるアジュバント 本発明とともに使用することができるさらなるアジュバントとしては、以下が挙げられる: ・アミノアルキルグルコサミニドホスフェート誘導体、例えば、RC−529[122、123]。] [0147] ・参考文献124の中で開示されているもののような、チオセミカルバゾン化合物。活性化合物を処方する、製造する、およびスクリーニングする方法もまた、参考文献124の中で記載されている。チオセミカルバゾンは、サイトカイン(例えば、TNF−α)の生産のためのヒト末梢血単核細胞の刺激に特に有効である。] [0148] ・参考文献125に開示されているもののような、トリプタントリン化合物。活性化合物を処方する、製造する、およびスクリーニングする方法もまた、参考文献125の中で記載されている。チオセミカルバゾンは、サイトカイン(例えば、TNF−α)の生産のためのヒト末梢血単核細胞の刺激に特に有効である。] [0149] ・以下のようなヌクレオシドアナログ:(a)イサトラビン(Isatorabine)(ANA−245;7−チア−8−オキソグアノシン):] [0150] およびそのプロドラッグ;(b)ANA975;(c)ANA−025−1;(d)ANA380;(e)参考文献126〜128に開示されている化合物ロキソリビン(Loxoribine)(7−アリル−8−オキソグアノシン)[129]。] [0151] ・以下を含む、参考文献130に開示されている化合物:アシルピペラジン化合物、インドールジオン化合物、テトラヒドライソキノリン(THIQ)化合物、ベンゾシクロジオン化合物、アミノアザビニル化合物、アミノベンズイミダゾールキノリノン(ABIQ)化合物[131、132]、ヒドラフタルアミド化合物、ベンゾフェノン化合物、イソキサゾール化合物、ステロール化合物、キナジリノン化合物、ピロール化合物[133]、アントラキノン化合物、キノキサリン化合物、トリアジン化合物、ピラザロピリミジン化合物およびベンザゾール化合物[134]。] [0152] ・リン酸塩を含む非環式骨格に対して連結させられた脂質を含む化合物(例えば、TLR4アンタゴニストE5564)[135、136]: ・ポリオキシドニウムポリマー[137、138]または他のN−酸化ポリエチレンピペラジン誘導体。] [0153] ・メチルイノシン5’−モノホスフェート(「MIMP」)[139]。] [0154] ・ポリヒドロキシル化ピロリジジン化合物[140]、例えば、以下の式を持つもの:] [0155] 式中、Rは、水素、直鎖または分枝鎖である、非置換または置換の、飽和したまたは不飽和のアシル、アルキル(例えば、シクロアルキル)、アルケニル、アルキニルおよびアリール基、あるいはその薬学的に許容される塩または誘導体を含む群より選択される。例として以下が挙げられるが、これらに限定されない:カスアリン(casuarine)、カスアリン−6−α−D−グルコピラノース、3−エピ−カスアリン、7−エピ−カスアリン、3,7−ジエピ−カスアリンなど。] [0156] ・CD1dリガンド、例えば、α−グリコシルセラミド[141〜148](例えば、α−ガラクトシルセラミド)、フィトスフィンゴシン含有α−グリコシルセラミド、OCH、KRN7000[(2S,3S,4R)−1−O−(α−D−ガラクトピラノシル)−2−(N−ヘキサコサノイルアミノ)−1,3,4−オクタデカントリオール]、CRONY−101、3”−O−スルホ−ガラクトシルセラミドなど。] [0157] ・γインスリン[149]またはその誘導体、例えば、アルガムリン(algammulin)。] [0158] アジュバントの組み合わせ 本発明にはまた、上記で同定されたアジュバントの1つまたは複数の態様の組み合わせが含まれる場合もある。例えば、以下のアジュバント組成物を、本発明において使用することができる:(1)サポニンと水中油型エマルジョン[150];(2)サポニン(例えば、QS21)+非毒性LPS誘導体(例えば、3dMPL)[151];(3)サポニン(例えば、QS21)+非毒性LPS誘導体(例えば、3dMPL)+コレステロール;(4)サポニン(例えば、QS21)+3dMPL+IL−12(状況に応じて+ステロール)[152];(5)3dMPLと、例えば、QS21および/または水中油型エマルジョンとの組み合わせ[153];(6)10%のスクアラン、0.4%のTween 80(商標)、5%のプルロニック−ブロックポリマーL121、およびthr−MDPを含むSAF(1ミクロン未満のエマルジョンになるようにマイクロフルイダイズされたか、またはボルテックスされたかのいずれかが行われて、より大きな粒子サイズのエマルジョンが生じさせられた);(7)2%のスクワレン、0.2%のTween 80、ならびにモノホスホリル脂質A(MPL)、トレハロースジミコレート(TDM)、および細胞壁骨格(CWS)、好ましくは、MPL+CWS(Detox(商標))からなる群からの1種類または複数の種類の細菌細胞壁成分を含む、Ribi(商標)アジュバントシステム(RAS)、(Ribi Immunochem);ならびに(8)1種類または複数の種類の無機塩(例えば、アルミニウム塩)+LPSの非毒性誘導体(例えば、3dPML)。] [0159] 免疫刺激因子として作用する他の物質は、参考文献32の第7章に開示されている。] [0160] 水酸化アルミニウムアジュバントおよび/またはリン酸アルミニウムアジュバントの使用が特に好ましく、抗原は、一般的には、これらの塩に吸着される。リン酸カルシウムが別の好ましいアジュバントである。他の好ましいアジュバントの組み合わせとしては、Th1アジュバントとTh2アジュバントとの組み合わせ、例えば、CpGとalum、またはレシキモド(resiquimod)とalumの組み合わせが挙げられる。リン酸アルミニウムと3dMPLとの組み合わせを使用することができる。] [0161] 本発明の組成物は、細胞に媒介される免疫応答と、体液性の免疫応答の両方を誘発することができる。この免疫応答は、長期間持続する(例えば、中和)抗体、および肺炎球菌に曝されると直ちに反応することができる細胞に媒介される免疫を誘導するであろうことが好ましい。] [0162] T細胞の2つのタイプ(CD4細胞とCD8細胞)は、一般的には、細胞媒介性の免疫と体液性免疫を開始および/または増大させるために必要であると考えられている。CD8 T細胞は、CD8共受容体を発現することができ、一般的には、細胞傷害性Tリンパ球(CTL)と呼ばれている。CD8 T細胞は、MHCクラスI分子上に提示される抗原を認識するか、またはそれと相互作用することができる。] [0163] CD4 T細胞は、CD4共受容体を発現することができ、一般的には、Tへルパー細胞と呼ばれている。CD4 T細胞は、MHCクラスII分子に結合した抗原性ペプチドを認識することができる。MHCクラスII分子と相互作用すると、CD4細胞は、サイトカインのような因子を分泌することができる。これらの分泌されたサイトカインは、B細胞、細胞傷害性T細胞、マクロファージ、および免疫応答に関与している他の細胞を活性化させることができる。ヘルパーT細胞またはCD4+細胞は、さらに、それらのサイトカインおよびエフェクター機能が異なる、以下のような2種類の機能的に異なるサブセットに分類することができる: TH1表現型およびTH2表現型。] [0164] 活性化されたTH1細胞は、細胞性免疫(抗原特異的CTLの生産の増大を誘導する)を増強し、したがって、細胞内感染に対する反応において特に有用である。活性化されたTH1細胞は、IL−2、IFN−γ、およびTNF−βの1つまたは複数を分泌することができる。TH1免疫応答は、マクロファージ、NK(ナチュラルキラー)細胞、およびCD8細胞傷害性T細胞(CTL)を活性化させることによって、局所炎症反応を生じ得る。TH1免疫応答はまた、IL−12でB細胞およびT細胞の増殖を刺激することによって、免疫応答を拡大させるようにも作用し得る。TH1によって刺激されたB細胞は、IgG2aを分泌し得る。] [0165] 活性化されたTH2細胞は、抗体の生産を増強させ、したがって、細胞外感染に対する反応において有用である。活性化されたTH2細胞は、IL−4、IL−5、IL−6、およびIL−10の1つまたは複数を分泌し得る。TH2免疫応答によっては、さらなる防御のための、IgG1、IgE、IgA、およびメモリーB細胞の生産が生じ得る。] [0166] 増強された免疫応答には、増強されたTH1免疫応答およびTH2免疫応答の1つまたは複数が含まれ得る。] [0167] TH1免疫応答には、CTLの増加、TH1免疫応答と関係があるサイトカイン(例えば、IL−2、IFN−γ、およびTNF−β)の1つまたは複数の増加、活性化されたマクロファージの増加、NK活性の増大、あるいはIgG2aの生産の増大の1つまたは複数が含まれ得る。好ましくは、増強されたTH1免疫応答には、IgG2aの生産の増大が含まれるであろう。] [0168] TH1免疫応答は、TH1アジュバントを使用して誘発され得る。TH1アジュバントは、一般的には、アジュバントを用いない抗原の予防接種と比較して、IgG2aの生産レベルの増大を誘発するであろう。本発明での使用に適しているTH1アジュバントとしては、例えば、サポニン処方物、ヴィロソーム、およびウイルス様粒子、腸内細菌のリポ多糖体(LPS)の非毒性誘導体、免疫刺激オリゴヌクレオチドが挙げられ得る。免疫刺激オリゴヌクレオチド(例えば、CpGモチーフを含むオリゴヌクレオチド)が、本発明での使用に好ましいTH1アジュバントである。] [0169] TH2免疫応答には、TH2免疫応答と関係があるサイトカイン(例えば、IL−4、IL−5、IL−6、およびIL−10)の1つまたは複数の増加、あるいは、IgG1、IgE、IgA、およびメモリーB細胞の生産の増大の1つまたは複数が含まれ得る。好ましくは、増強されたTH2免疫応答には、IgG1の生産の増大が含まれるであろう。] [0170] TH2免疫応答は、TH2アジュバントを使用して誘発され得る。TH2アジュバントは、一般的には、アジュバントを用いない抗原の予防接種と比較して、IgG1の生産レベルの増大を誘発するであろう。本発明での使用に適しているTH2アジュバントとしては、例えば、無機物を含む組成物、オイルエマルジョン、ならびにADP−リボシル化毒素およびその解毒化誘導体が挙げられ得る。無機物を含む組成物(例えば、アルミニウム塩)が、本発明での使用に好ましいTH2アジュバントである。] [0171] 本発明に、TH1アジュバントとTH2アジュバントとの組み合わせを含む組成物が含まれることが好ましい。好ましくは、そのような組成物は、増強されたTH1応答と増強されたTH2応答を誘発する、すなわち、アジュバントを用いない予防接種と比較した、IgG1の生産とIgG2aの生産の両方の増大を誘発する。なおより好ましくは、TH1アジュバントとTH2アジュバントとの組み合わせを含む組成物は、単一のアジュバントでの予防接種と比較して(すなわち、TH1アジュバントだけでの予防接種、またはTH2アジュバントだけでの予防接種と比較して)、TH1免疫応答の増大および/またはTH2免疫応答の増大を誘発する。] [0172] 免疫応答は、TH1免疫応答およびTH2応答の一方または両方であり得る。好ましくは、免疫応答により、増強されたTH1応答および増強されたTH2応答の一方または両方が提供される。] [0173] 増強された免疫応答は、全身性免疫応答および粘膜免疫応答の一方または両方であり得る。好ましくは、免疫応答により、増強された全身性免疫応答および増強された粘膜免疫応答の一方または両方が提供される。好ましくは、粘膜免疫応答はTH2免疫応答である。好ましくは、粘膜免疫応答には、IgAの生産の増大が含まれる。] [0174] E.coliは、多数の解剖学的部位で疾患を引き起こす可能性があり[4]、したがって、本発明の組成物は、様々な形態で調製され得る。例えば、組成物は、注射剤として、液体溶液または懸濁液のいずれかとして調製することができる。注射前の、液体媒体中の溶液または懸濁液に適している固体形態(例えば、凍結乾燥組成物または噴霧凍結乾燥組成物)もまた、調製することができる。組成物は、局所投与のために、例えば、軟膏、クリーム剤、または散剤として調製される場合もある。組成物は、経口投与のために、例えば、錠剤またはカプセル剤として、噴霧剤として、あるいはシロップ剤として(状況に応じて、香味づけされたもの)調製される場合もある。組成物は、肺投与のために、例えば、微粉末を使用する吸入剤または噴霧剤として、調製される場合もある。組成物は、坐剤またはペッサリーとして調製される場合もある。組成物は、鼻腔内投与、耳投与、または眼投与のために、例えば、点滴剤として調製され得る。組成物は、組み合わせられた組成物が患者への投与の直前に再構成されるように設計された、キットの形態であり得る。そのようなキットには、液体形態の中にある1つまたは複数の抗原と、1つまたは複数の凍結乾燥させられた抗原とが含まれる場合がある。] [0175] 組成物が、使用前に即座に調製され(例えば、1種類の成分が凍結乾燥させられた形態で存在する場合)、そしてキットとして提示される場合には、このキットには2つのバイアルが含まれる場合があり、また、1つの容易に充填することができる注射器と1つのバイアルが、注射前にバイアルの内容物を再度活性化させるために使用される注射器の内容物とともに含まれる場合もある。] [0176] ワクチンとして使用される免疫原性組成物には、免疫学的有効量の抗原(単数または複数)、ならびに、任意の他の成分が必要に応じて含まれる。「免疫学的有効量」によっては、単回投与または一連の投与の一部としてのいずれかでの個体へのその量の投与が、処置または予防に有効であることが意味される。この量は、処置される個体の健康状態および身体状態、年齢、処置される個体の分類群(例えば、ヒト以外の霊長類、霊長類など)、抗体を合成する個体の免疫系の能力、所望される防御の程度、ワクチンの処方、医学的状況についての処置を行う医師による評価、および他の関連する要因に応じて様々である。この量は、日常的に行われている試験を通じて決定することができる比較的広い範囲に入るであろうと予想される。] [0177] 処置方法、およびワクチンの投与 本発明によってはまた、有効量の本発明の組成物を投与する工程を含む、哺乳動物において免疫応答を惹起させるための方法が提供される。免疫応答は、好ましくは防御的であり、抗体および/または細胞媒介性の免疫が含まれることが好ましい。この方法によっては、追加免疫応答が惹起され得る。] [0178] 本発明によってはまた、医薬品として使用される、例えば、哺乳動物において免疫応答を惹起させるために使用される、本発明のポリペプチドが提供される。] [0179] 本発明によってはまた、哺乳動物において免疫応答を惹起させるための医薬品の製造における本発明のポリペプチドの使用も提供される。] [0180] 本発明によってはまた、本発明の免疫原性組成物が予め充填されている送達デバイスも提供される。] [0181] これらの使用および方法によって哺乳動物の中で免疫応答を惹起させることにより、哺乳動物を、ExPEC株および非ExPEC株を含むE.coli感染に対して防御することができる。本発明は、腸内病原型(例えば、EPEC、EAEC、EIEC、ETECおよびDAEC病原型)を含む病原性E.coliに対する広範囲に及ぶ防御を提供するために特に有用である。したがって、哺乳動物は、以下を含むがこれらに限定されない疾患に対して防御され得る:腹膜炎、腎盂腎炎、膀胱炎、心内膜炎、前立腺炎、尿管感染(UTI)、髄膜炎(特に、新生児髄膜炎)、敗血症(またはSIRS)、脱水症、肺炎、下痢(小児性下痢、旅行者下痢、急性下痢、持続性下痢など)、細菌性赤痢、溶血性尿毒症症候群(HUS)、心膜炎、細菌尿症など。] [0182] 配列番号3および12、ならびにそれらの変異体は、EAEC病原型に対する予防接種に、したがって、下痢(急性および慢性の両方)の予防に特に有用である。] [0183] 配列番号3、12、199、109、115、および124、ならびにそれらの変異体は、EAEC病原型に対する予防接種に、したがって、下痢(急性および慢性の両方)の予防に特に有用である。] [0184] 配列番号3、12、199、109、115、124、129、130、および131、ならびにそれらの変異体は、EAEC病原型に対する予防接種に、したがって、下痢(急性および慢性の両方)の予防に特に有用である。] [0185] 配列番号4および10、ならびにそれらの変異体は、UPEC病原型に対する予防接種に、したがって、以下を含むが、これらに限定されないUTIの予防に特に有用である:腎盂腎炎,膀胱炎(急性および再発の両方)、腹膜炎、カテーテルによるUTI、前立腺炎(prostatisis)、および細菌尿症(無症候性細菌尿症を含む)。] [0186] 配列番号4、10、101、107、116、および126、ならびにそれらの変異体は、UPEC病原型に対する予防接種に、したがって、以下を含むが、これらに限定されないUTIの予防に、特に有用である:腎盂腎炎、膀胱炎(急性および再発の両方)、腹膜炎、カテーテルによるUTI、前立腺炎、および細菌尿症(無症候性細菌尿症を含む)。] [0187] 配列番号4、10、101、107、116、126、133、134、135、137、138、および139、ならびにそれらの変異体は、UPEC病原型に対する予防接種に、したがって、以下を含むが、これらに限定されないUTIの予防に、特に有用である:腎盂腎炎、膀胱炎(急性および再発の両方)、腹膜炎、カテーテルによるUTI、前立腺炎、および細菌尿症(無症候性細菌尿症を含む)。] [0188] 配列番号5およびその変異体は、EIEC病原型に対する予防接種に、したがって、赤痢(特に、細菌性赤痢)およびHUS(例えば、小児において)の予防に、特に有用である。] [0189] 配列番号5、102、および117、ならびにそれらの変異体は、EIEC病原型に対する予防接種に、したがって、赤痢(特に、細菌性赤痢)およびHUS(例えば、小児において)の予防に、特に有用である。] [0190] 配列番号6、9、および11、ならびにそれらの変異体は、ETEC病原型に対する予防接種に、したがって、下痢(旅行者下痢、および小児性下痢を含む)の予防に、特に有用である。] [0191] 配列番号6、9、11、103、106、108、118、121、および123、ならびにそれらの変異体は、ETEC病原型に対する予防接種に、したがって、下痢(旅行者下痢および小児性下痢を含む)の予防に、特に有用である。] [0192] 配列番号7、8、および16、ならびにそれらの変異体は、EPEC病原型に対する予防接種に、したがって、下痢(小児性下痢を含む)の予防に、特に有用である。] [0193] 配列番号7、8、16、104、105、113、119、120、および128、ならびにそれらの変異体もまた、EPEC病原型に対する予防接種に、したがって、下痢(小児性下痢を含む)の予防に、特に有用である。] [0194] 哺乳動物は、好ましくはヒトであるが、例えば、ウシ、ブタ、ニワトリ、ネコ、またはイヌでもあり得る。なぜなら、E.coli病はまた、これらの種においても問題であるからである。[4]。ワクチンが予防的用途のためのものである場合には、ヒトは、好ましくは、子供(例えば、幼児または乳児)であるか、あるいは十代の若者であり、ワクチンが治療的用途のためのものである場合には、ヒトは、好ましくは、十代の若者または成人である。子供用に意図されるワクチンはまた、例えば、安全性、投与量、免疫原性などを評価するために、成人にも投与され得る。] [0195] 治療的処置の有効性をチェックする1つの方法には、本発明の組成物の投与後にE.coli感染をモニタリングすることが含まれる。予防的処置の有効性をチェックする1つの方法には、組成物の投与後に、本発明の組成物中の抗原に対する免疫応答を、全身的に(例えば、IgG1およびIgG2aの生産レベルをモニタリングする)および/または粘膜的に(例えば、IgAの生産レベルをモニタリングする)モニタリングすることが含まれる。典型的には、抗原特異的血清抗体応答は、予防接種後、抗原投与前に決定されるが、抗原特異的粘膜抗体応答は、予防接種後、抗原投与後に決定される。] [0196] 本発明の組成物の免疫原性を評価する別の方法は、免疫ブロットおよび/またはマイクロアレイによって患者の血清または粘膜分泌物をスクリーニングするために、組み換えによってタンパク質を発現させることである。タンパク質と患者の試料との間でのポジティブな反応は、その患者が、問われているタンパク質に対する免疫応答を増大させたことを示す。この方法はまた、免疫優勢抗原および/または抗原内のエピトープを同定するために使用され得る。] [0197] ワクチン組成物の有効性はまた、ワクチン組成物を用いてE.coli感染の動物モデル(例えば、モルモットまたはマウス)に抗原投与することによって、インビボで決定することもできる。ExPECおよび致死性敗血症のマウスモデルが、参考文献154に記載されている。コットンラットモデルが、参考文献155に開示されている。] [0198] 本発明の組成物は、一般的には、患者に直接投与されるであろう。直接送達は、非経口注射(例えば、皮下、腹腔内、静脈内、筋肉内、もしくは組織の間隙腔に対して)によって、または経直腸、経口(例えば、錠剤、噴霧剤)、経膣、局所、経皮、もしくは鼻腔内、眼、経耳、肺もしくは他の粘膜投与によって行われ得る。] [0199] 本発明は、全身性免疫および/または粘膜免疫を誘発するために、好ましくは、増強された全身性免疫および/または粘膜免疫を誘発するために使用され得る。] [0200] 好ましくは、増強された全身性免疫および/または粘膜免疫は、増強されたTH1免疫応答および/またはTH2免疫応答において反映される。好ましくは、増強された免疫応答には、IgG1および/またはIgG2aおよび/またはIgAの生産の増大が含まれる。] [0201] 投薬は、単回投与スケジュールまたは複数回投与スケジュールによって行うことができる。複数回投与は、一次予防接種スケジュールにおいて、および/または追加予防接種スケジュールにおいて使用され得る。複数回投与スケジュールでは、様々な用量が、同じ経路または異なる経路(例えば、非経口での一次と粘膜からの追加、粘膜からの一次と非経口での追加など)によって投与され得る。複数回投与は、典型的には、少なくとも1週間の間隔をあけて(例えば、約2週間、約3週間、約4週間、約6週間、約8週間、約10週間、約12週間、約16週間など)投与されるであろう。] [0202] 本発明のワクチンは、子供および成人の両方を処置するために使用され得る。したがって、ヒト患者は、1歳未満、1歳〜5歳、5歳〜15歳、15歳〜55歳、または少なくとも55歳であり得る。ワクチンが投与される好ましい患者は、高齢(例えば、≧50歳、≧60歳、および好ましくは、≧65歳)、若い(例えば、≦5歳)、入院患者、医療従事者、兵役に従事している者および軍人、妊婦、慢性疾患患者、または免疫不全患者である。ワクチンは、これらのグループについては単独では適していないが、1つの集団においてはより一般的に使用され得る。] [0203] 本発明のワクチンは、外科手術が予想される患者、または他の入院患者に特に有用である。これらはまた、カテーテルが挿入されるであろう患者にも有用である。これらはまた、思春期女性(例えば、11歳〜18歳)および慢性尿管感染の患者においても有用である。] [0204] 本発明のワクチンは、他のワクチンと実質的に同時に(例えば、同じ医療的診察、または医療の専門家もしくは予防接種センターを訪れた際に)、例えば、麻疹ワクチン、おたふく風邪ワクチン、風疹ワクチン、MMRワクチン、水痘ワクチン、MMRVワクチン、ジフテリアワクチン、破傷風ワクチン、百日咳ワクチン、DTPワクチン、結合型H.influenzae b型ワクチン、不活化ポリオウイルスワクチン、B型肝炎ウイルスワクチン、結合型髄膜炎菌ワクチン(例えば、4価A−C−W135−Yワクチン)、呼吸器合胞体ウイルスワクチンなどと実質的に同時に、患者に投与され得る。] [0205] 核酸での予防接種 上記に記載された免疫原性組成物には、ポリペプチド抗原が含まれる。しかし、全ての場合において、ポリペプチド抗原は、そのようなポリペプチドをコードする核酸(典型的には、DNA)に置き換えることができ、核酸での予防接種に基づく組成物、方法、および使用が提供される。核酸での予防接種は、現在開発が行われている分野である(例えば、参考文献156〜163などを参照のこと)。] [0206] 免疫原をコードする核酸は、患者への送達後にインビボで発現され、その後、発現された免疫原は、免疫系を刺激する。活性成分は、典型的には、以下を含む核酸ベクターの形態をとるであろう:(i)プロモーター;(ii)プロモーターに作動可能であるように連結させられた免疫原をコードする配列;および状況に応じて、(iii)選択マーカー。好ましいベクターにはさらに以下が含まれ得る:(iv)複製起点;および(v)(ii)に対して下流に、かつ作動可能であるように連結させられた転写終結点。一般的には、(i)と(v)は真核生物のものであろう。そして(iii)と(iv)は原核生物のものであろう。] [0207] 好ましいプロモーターは、ウイルスプロモータ(例えば、サイトメガロウイルス(CMV)に由来するウイルスプロモータ)である。ベクターにはまた、プロモーターに加えて転写調節配列(例えば、エンハンサー)も含まれ得る。そしてこれは、プロモーターと機能的であるように相互作用する。好ましいベクターには、最初期CMVエンハンサー/プロモーターが含まれ、より好ましいベクターには、CMVイントロンAも含まれる。プロモーターは、免疫原をコードする配列の下流に作動可能であるように連結される。その結果、免疫原をコードする配列の発現は、プロモーターの制御下になる。] [0208] マーカーが使用される場合は、これは、好ましくは、微生物宿主の中(例えば、原核生物の中、細菌の中、酵母の中)で機能するものであることが好ましい。マーカーは、好ましくは、原核生物の選択マーカー(例えば、原核生物のプロモーターの制御下で転写されるもの)である。便宜上、典型的なマーカーは、抗生物質耐性遺伝子である。]
权利要求:
請求項1 以下のアミノ酸配列を含むポリペプチドであって:(a)配列番号3〜16のいずれか1つに対して同一である;(b)(a)と比較して1個〜10個の1アミノ酸の変化を持つ;(c)配列番号3〜16のいずれか1つに対して少なくとも85%の配列同一性を持つ;(d)配列番号3〜16のいずれかの少なくとも10個の連続するアミノ酸の断片である、および/または(e)配列番号3〜16のいずれかと、ペアワイズアラインメントアルゴリズムを使用してアラインメントされた場合に、N末端側からC末端側に向かうx個のアミノ酸のそれぞれのムービングウィンドウが、少なくともx・y個の同一であるアラインメントされたアミノ酸を有しており、ここでは、xが30であり、yが0.75である、ただし、前記アミノ酸配列は配列番号2ではない、ポリペプチド。 請求項2 (a)配列番号3〜16のいずれかに対して少なくとも75%の同一性を有しており;そして(b)配列番号3〜16のいずれかの少なくとも10個の連続するアミノ酸の断片を含むアミノ酸配列を含むポリペプチドであって、ただし、前記アミノ酸配列は配列番号2ではない、ポリペプチド。 請求項3 腸内E.coli感染または尿路病原性E.coli感染に対して哺乳動物を防御するための免疫応答を惹起させるために使用される、以下のアミノ酸配列を含むポリペプチド:(a)配列番号3〜16のいずれか1つに対して同一である;(b)(a)と比較して1個〜10個の1アミノ酸の変化を持つ;(c)配列番号3〜16のいずれか1つに対して少なくとも85%の配列同一性を持つ;(d)配列番号3〜16のいずれかの少なくとも10個の連続するアミノ酸の断片である、および/または(e)配列番号3〜16のいずれかと、ペアワイズアラインメントアルゴリズムを使用してアラインメントされた場合に、N末端側からC末端側に向かうx個のアミノ酸のそれぞれのムービングウィンドウが、少なくともx・y個の同一であるアラインメントされたアミノ酸を有しており、ここでは、xが30であり、yが0.75である、ポリペプチド。 請求項4 Zn2+イオンを含む、請求項1または請求項2に記載のポリペプチド。 請求項5 請求項1または請求項2に記載のポリペプチドをコードするプラスミドを含む、E.coli細胞。 請求項6 E.coliAcfDタンパク質の断片を含む免疫原性ポリペプチドであって、ここでは、前記断片には、E.coliAcfDタンパク質に関して、全長のタンパク質と比較して前記断片の溶解度を増大させる欠失が含まれ、ここでは、前記断片は、被験体において、E.coliAcfDタンパク質と実質的に類似する免疫応答を惹起させる、免疫原性ポリペプチド。 請求項7 前記E.coliAcfDタンパク質が、配列番号2〜16からなる群より選択されるアミノ酸配列を持つ、請求項6に記載の免疫原性ポリペプチド。 請求項8 前記欠失が、gly−serリンカーまでのN末端アミノ酸の実質的に全ての除去、N末端プロリンリッチリピート全体もしくはその一部の除去、またはそれらの両方である、請求項6または請求項7に記載の免疫原性ポリペプチド。 請求項9 前記免疫原性ポリペプチド断片に、以下を含むアミノ酸配列が含まれる、請求項6〜8のいずれかに記載の免疫原性ポリペプチド:(f)配列番号99〜128からなる群より選択されるアミノ酸配列;(g)配列番号99〜128と比較した、1個から10個の1アミノ酸の変化;(h)配列番号99〜128のいずれか1つに対する少なくとも85%の配列同一性;(i)配列番号99〜128のいずれかの少なくとも10個の連続するアミノ酸の断片;および/または(j)配列番号99〜128のいずれかと、ペアワイズアラインメントアルゴリズムを使用してアラインメントされた場合に、N末端側からC末端側に向かうx個のアミノ酸のそれぞれのムービングウィンドウが、少なくともx・y個の同一であるアラインメントされたアミノ酸を有しており、ここでは、xが30であり、yが0.75である、免疫原性ポリペプチド。 請求項10 以下を含むアミノ酸配列を含む、免疫原性ポリペプチドであって:(a)配列番号99〜128からなる群より選択されるアミノ酸配列;(b)配列番号99〜128と比較した、1個〜10個の1アミノ酸の変化;(c)配列番号99〜128のいずれか1つに対する少なくとも85%の配列同一性;(d)配列番号99〜128のいずれかの少なくとも10個の連続するアミノ酸の断片、および/または(e)配列番号99〜128のいずれかと、ペアワイズアラインメントアルゴリズムを使用してアラインメントされた場合に、N末端側からC末端側に向かうx個のアミノ酸のそれぞれのムービングウィンドウが、少なくともx・y個の同一であるアラインメントされたアミノ酸を有しており、ここでは、xが30であり、yが0.75である、ここでは、前記断片は、全長のタンパク質と比較して高い溶解度を持ち、天然の全長のタンパク質と実質的に類似する免疫応答を惹起させる、免疫原性ポリペプチド。 請求項11 前記天然の全長のタンパク質が、配列番号2〜16のアミノ酸配列からなる群より選択される、請求項10に記載の免疫原性ポリペプチド。 請求項12 前記免疫原性ポリペプチド断片が、単離されているか、精製されているか、または組み換え体である、請求項6〜11のいずれかに記載の免疫原性ポリペプチド。 請求項13 アジュバントをさらに含む、請求項6〜12のいずれかに記載の免疫原性ポリペプチド。 請求項14 請求項6〜11のいずれかに記載の免疫原性ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド。 請求項15 請求項6〜11のいずれかに記載の免疫原性ポリペプチドをコードするプラスミドを含む、E.coli細胞。 請求項16 前記欠失が、gly−ser領域までのN末端アミノ酸の実質的に全ての除去、N末端プロリンリッチリピート全体もしくはその一部の除去、またはそれらの両方である、請求項6または請求項7に記載の免疫原性ポリペプチド。 請求項17 前記免疫原性ポリペプチド断片に、以下を含むアミノ酸配列が含まれる、請求項16に記載の免疫原性ポリペプチド:(k)配列番号99〜128からなる群より選択されるアミノ酸配列;(l)配列番号99〜128と比較した、1個から10個の1アミノ酸の変化;(m)配列番号99〜128のいずれか1つに対する少なくとも85%の配列同一性;(n)配列番号99〜128のいずれかの少なくとも10個の連続するアミノ酸の断片;および/または(o)配列番号99〜128のいずれかと、ペアワイズアラインメントアルゴリズムを使用してアラインメントされた場合に、N末端側からC末端側に向かうx個のアミノ酸のそれぞれのムービングウィンドウが、少なくともx・y個の同一であるアラインメントされたアミノ酸を有しており、ここでは、xが30であり、yが0.75である、免疫原性ポリペプチド。 請求項18 前記免疫原性ポリペプチド断片が、単離されているか、精製されているか、または組み換え体である、請求項16または請求項17に記載の免疫原性ポリペプチド。 請求項19 アジュバントをさらに含む、請求項16〜18のいずれかに記載の免疫原性ポリペプチド。 請求項20 請求項16または請求項17に記載の免疫原性ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド。 請求項21 請求項16または請求項17に記載の免疫原性ポリペプチドをコードするプラスミドを含む、E.coli細胞。 請求項22 E.coliAcfDタンパク質の断片を含む免疫原性ポリペプチドであって、ここでは、前記断片には、配列番号129、133、および137からなる群より選択されるアミノ酸配列を持つE.coliAcfDタンパク質に関して、全長のタンパク質と比較して前記断片の溶解度を増大させる欠失が含まれ、ここでは、前記断片は、被験体において、E.coliAcfDタンパク質と実質的に類似する免疫応答を惹起させる、免疫原性ポリペプチド。 請求項23 前記欠失が、gly−serリンカーまでのN末端アミノ酸の実質的に全ての除去、N末端プロリンリッチリピート全体もしくはその一部の除去、またはそれらの両方である、請求項22に記載の免疫原性ポリペプチド 請求項24 前記欠失が、gly−ser領域までのN末端アミノ酸の実質的に全ての除去、N末端プロリンリッチリピート全体もしくはその一部の除去、またはそれらの両方である、請求項22または請求項23に記載の免疫原性ポリペプチド。 請求項25 請求項22〜24のいずれかに記載の免疫原性ポリペプチドであって、ここでは、前記免疫原性ポリペプチド断片に、以下を含むアミノ酸配列が含まれる、免疫原性ポリペプチド:(p)配列番号130、131、134、135、138、および139からなる群より選択されるアミノ酸配列;(q)配列番号130、131、134、135、138、および139と比較した、1個から10個の1アミノ酸の変化;(r)配列番号130、131、134、135、138、および139のいずれか1つに対する少なくとも85%の配列同一性;(s)配列番号130、131、134、135、138、および139のいずれかの少なくとも10個の連続するアミノ酸の断片;および/または(t)配列番号130、131、134、135、138、および139のいずれかと、ペアワイズアラインメントアルゴリズムを使用してアラインメントされた場合に、N末端側からC末端側に向かうx個のアミノ酸のそれぞれのムービングウィンドウが、少なくともx・y個の同一であるアラインメントされたアミノ酸を有しており、ここでは、xが30であり、yが0.75である、免疫原性ポリペプチド。 請求項26 以下を含むアミノ酸配列を含む、免疫原性ポリペプチド:(f)配列番号130、131、134、135、138、および139からなる群より選択されるアミノ酸配列;(g)配列番号130、131、134、135、138、および139と比較した、1個から10個の1アミノ酸の変化;(h)配列番号130、131、134、135、138、および139のいずれか1つに対する少なくとも85%の配列同一性;(i)配列番号130、131、134、135、138、および139のいずれかの少なくとも10個の連続するアミノ酸の断片;および/または(j)配列番号130、131、134、135、138、および139のいずれかと、ペアワイズアラインメントアルゴリズムを使用してアラインメントされた場合に、N末端側からC末端側に向かうx個のアミノ酸のそれぞれのムービングウィンドウが、少なくともx・y個の同一であるアラインメントされたアミノ酸を有しており、ここでは、xが30であり、yが0.75であり、ここでは、前記断片は、全長のタンパク質と比較して高い溶解度を持ち、天然の全長のタンパク質と実質的に類似する免疫応答を惹起させる、免疫原性ポリペプチド。 請求項27 前記天然の全長のタンパク質が、配列番号129、133、および137のアミノ酸配列からなる群より選択される、請求項19に記載の免疫原性ポリペプチド。 請求項28 前記免疫原性ポリペプチド断片が、単離されているか、精製されているか、または組み換え体である、請求項16〜20のいずれかに記載の免疫原性ポリペプチド。 請求項29 アジュバントをさらに含む、請求項16〜21のいずれかに記載の免疫原性ポリペプチド。 請求項30 請求項16〜21のいずれかに記載の免疫原性ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド。 請求項31 請求項16〜21のいずれかに記載の免疫原性ポリペプチドをコードするプラスミドを含む、E.coli細胞。
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