![]() 腫瘍原性、腫瘍進行、および処置効率の査定のためのアッセイシステム
专利摘要:
癌の腫瘍原性、腫瘍進行、および癌処置の有効性を判定することができるシステムおよびキットを提供する。そのようなシステムおよびキットは、アポトーシスマーカー、血管形成マーカー、免疫調節マーカー、および細胞周期マーカーのレベルを調べるためのアッセイ法を用い、癌の腫瘍原性、腫瘍進行、および癌処置の有効性を判定するため、異なる時点で採取された患者由来の試料を比較することができる。そのようなシステムおよびキットとともに、癌の腫瘍原性、腫瘍進行、および癌処置の有効性を判定する方法も提供する。 公开号:JP2011511271A 申请号:JP2010544460 申请日:2009-01-26 公开日:2011-04-07 发明作者:ニーブン;ラジン ナレイン;インダシェカール パーサウド 申请人:サイトテック ラブズ リミテッド ライアビリティ カンパニー; IPC主号:G01N33-574
专利说明:
[0001] 関連出願の相互参照 本願は、全開示が参照によって本明細書に組み入れられる2008年1月25日出願の米国特許仮出願第61/023,570号の恩典、およびそれに基づく優先権を主張する。] 背景技術 [0002] 背景 癌は、現在、先進国における最も多い死因のうちの一つである。最近の研究により、腫瘍形成の分子機序の多くの理解が大いに増し、癌の処置のための多数の新しい手段が提供されている。癌の病期、ならびにその腫瘍原性および腫瘍進行の程度を査定するためのシステムおよび方法が、適切な処置を決定するための試みにおいて臨床的に使用されている。そのようなシステムおよび方法は、用いた処置の効率を査定するためにも使用され得る。] [0003] 腫瘍原性、腫瘍進行、および処置効率の査定を可能にする、癌を含む疾患の処置のための改善された方法が、依然として望ましい。] [0004] 概要 本開示は、癌の処置において使用するために適しているアッセイキットおよびシステムを提供する。本開示のシステムおよびキットは、癌の病期、ならびにその腫瘍原性および腫瘍進行の程度を査定すること等によって、組織試料の癌性を判定することを可能にする。本開示のキットおよびシステムは、適切な処置を決定するためにも、用いられた処置の効率を決定するためにも用いられ得る。態様において、本開示のシステムおよびキットは、アポトーシスマーカー、血管形成マーカー、免疫調節マーカー、および/または細胞周期マーカーのレベルを調べるためのアッセイ法、態様において、ELISAを使用することができ、かつ癌の腫瘍原性、腫瘍進行、および癌処置の有効性を判定するため、異なる時点で採取された患者由来の試料を比較することができる。] [0005] 態様において、本開示のキットまたはシステムは、本開示のアッセイ法によって作成されたデータを分析するためにソフトウェアプログラムを用いてもよい。態様において、本開示のキットまたはシステムは、アポトーシス、血管形成、免疫調節、細胞周期発達、およびそれらの組み合わせのような細胞過程に関係しているタンパク質の組織試料中のレベルを測定するためのアッセイ法と;命令が、該組織試料中の該タンパク質のレベルをベースライン値と比較する工程、および該組織試料が癌性であるか否かを判定する工程を含む、少なくとも1つのプロセッサーによって実行可能な該命令のセットを記憶するよう構成されたコンピュータ可読媒体に接続された少なくとも1つの該プロセッサーとを、含むことができる。] [0006] そのようなキットおよびシステムを用いる方法も、提供される。態様において、本開示の方法は、癌の腫瘍原性の査定、腫瘍の進行の判定、癌処置の効率の決定、それらの組み合わせ等によって、組織試料の癌性を判定するための方法を含み得る。] [0007] 本開示の様々な態様を、図面を参照しながら、以下に記載する。] 図面の簡単な説明 [0008] 本開示のシステムおよびキットにより作成され得るアッセイレポートからの試料のアポトーシス分析を含む。 本開示のシステムおよびキットにより作成され得るアッセイレポートからの試料の血管形成分析を含む。 本開示のシステムおよびキットにより作成され得るアッセイレポートからの試料の免疫調節分析を含む。 本開示のシステムおよびキットにより作成され得るアッセイレポートからの試料の細胞周期分析を含む。] 実施例 [0009] 詳細な説明 本開示は、アポトーシス(プログラム細胞死)、血管形成(新しい血管の成長)、免疫調節、および細胞周期因子において極めて重要な役割を果たし、それにより腫瘍原性の全体的なレベルの一因となる細胞タンパク質を調べるアッセイシステムを提供する。癌細胞は、上記の過程に関する因子の遺伝子/タンパク質発現のシグナル伝達の不全を示す。これは、ホメオスタシスの不均衡;免疫監視およびアポトーシス制御の欠損;腫瘍により誘導される自己調節からの変異;ならびに増加した血管系をもたらす。これらが組み合わさり、発癌の開始を駆動する誘発因子となる。例えば、Bax発現の下方制御と組み合わせられた、アポトーシスを防止するBcl-2発現の増加は、アポトーシス抵抗性の指標となり得る。従って、癌処置の前後にBaxおよびBcl-2のようなタンパク質の発現を測定することにより、処置計画が、悪性組織のアポトーシス可能性を効果的に取り戻すか否かを洞察することができる。] [0010] 本開示によると、腫瘍原性を含む癌の悪性を査定するためにも、腫瘍の進行および処置の有効性を査定するためにも用いられ得る、複数のアッセイ法を含むシステムおよびキットが、提供される。システムのアポトーシスアッセイ成分は、細胞の悪性の指標となり得る、細胞が正常な速度でプログラム細胞死を受けているか、または細胞が正常に死滅していないかを示すために用いられ得る。システムの血管形成アッセイ部分は、腫瘍成長を容易にするための栄養素を提供することができる、新しい血管の形成を刺激する能力を決定するため、癌細胞の分泌および細胞受容体を測定することができる。] [0011] これらの値は、腫瘍の進行および抗血管形成処置の効率を定量化するために用いられ得る。免疫調節測定は、無制御の細胞成長のための免疫応答、および腫瘍微小環境への浸潤のレベルを示すために用いられ得る。最後に、細胞周期因子は、腫瘍がどの程度侵襲的に成長中であるかの指標となる、細胞代謝回転の速度を査定するために用いられ得る。] [0012] 四つのカテゴリー(アポトーシス因子、血管形成因子、免疫調節因子、および細胞周期因子)は、個々に数値スケールで評価されてもよいが、医師は、悪性病変のための処置計画をモニタリングし、選び、追跡するために、四つの与えられた値を総合的に査定してもよい。] [0013] 本開示のアッセイシステムまたはキットの技術的利点は、単純な数値読み取りにおいて、腫瘍進行および処置の効率を評価するため、タンパク質を分析する、システムまたはキットに添付されたソフトウェアを含む。態様において、25ものタンパク質のレベルが、単純な数値読み取りにおいて、腫瘍進行および処置の効率を評価するために分析され得る。] [0014] ELISAキットの構築: 態様において、本開示のアッセイシステムは、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)キットを含むことができる。当業者の範囲内の任意のELISAシステムが用いられ得る。態様において、ELISAキットは直接経路を使用して調製され得る。他の態様において、ELISAキットは間接経路を使用して調製されてもよい。] [0015] 直接経路を使用して調製されたELISAキットの場合、ELISAキットを作製するための適当な方法は、プラスチック96穴プレートの基部への関心対象の抗体の接着を含む。次いで、試料をウェルへ分配し、標的タンパク質を抗体に結合させる。未反応のタンパク質を洗浄除去した後、レコーダー酵素と結合した二次モノクローナル抗体を、プレート内のウェルに添加することができる。この抗体は、ウェルの底部のタンパク質複合体に接着する。ウェルを洗浄することにより、複合体に結合していないタンパク質を除去する。続いて、レコーダー酵素との反応を開始させるため、酵素基質をウェルに添加する。色変化の強度は、標的タンパク質の濃度と相関する、結合したレコーダー酵素の濃度に依る。] [0016] 間接経路を使用して調製されたELISAキットの場合、間接法が、患者の試料(例えば、血清)中に存在する抗体を測定する。抗原を96穴プレートの壁に吸着させる。患者由来の試料をウェルに添加する。(患者の血清中に)関心対象の抗体が存在する場合には、それが抗原に結合する。未反応のタンパク質を洗浄した後、レコーダー酵素を有する二次抗体を、患者の試料中に存在する抗体と結合するよう添加する。酵素基質を添加することにより、比色定量的変化が生じる。色変化の強度を、紫外可視分光計を使用して測定する。] [0017] いくつかの態様において、本開示のアッセイシステムは、直接ELISA法に基づいていてもよい。プレートのウェルを関心対象の抗体によりコーティングし、アポトーシスタンパク質、血管形成タンパク質、免疫調節タンパク質、および細胞周期タンパク質のタンパク質発現を定量化するため、ホモジナイズされた試料をプレートに添加することができる。] [0018] 本開示のアッセイシステムと共に用いられ得るその他の技術は、当業者の範囲内にあり、免疫組織化学、染色、ウエスタンブロットキット、対応するタンパク質の遺伝子発現(タンパク質発現のための遺伝子構築物を含む)、およびプロテオミクス研究(態様において、質量分析を含んでいてもよい)を含むが、これらに限定はされない。] [0019] 上記の技術は、同様に、アポトーシスタンパク質、血管形成タンパク質、免疫調節タンパク質、および細胞周期タンパク質の発現を定量化し、それにより、癌の病期、ならびにその腫瘍原性および腫瘍進行の程度を査定すること等によって、組織試料の癌性を判定することを可能にするために使用され得る。] [0020] アッセイシステムによって調べる細胞マーカー アポトーシスマーカー 任意のアポトーシスマーカーを本開示のアッセイシステムを使用して調べることができる。そのようなマーカーには、以下のものが含まれるが、これらに限定はされない。 1)Bcl-2: B細胞リンパ腫2は、抗アポトーシスタンパク質であり、発癌性細胞においてアップレギュレートされている。 2)Bax: Bcl-2タンパク質ファミリーのアポトーシス促進性メンバー。全ての癌の>65%において、上昇したBcl-2レベルによって活性が阻害されている。 3)Bid: 促進性(pro)/抑制性(anti)Bcl-2メンバーおよび抑制性Bcl-2メンバーと共に二量体を形成して、DNA傷害を開始させる因子を放出するようミトコンドリアを誘発するBH3サブファミリータンパク質。 4)シトクロムc: アポトーシス促進シグナルの存在下で放出され、Apaf-1(アポトーシスプロテアーゼ活性化因子1:アポトーシスに参与するタンパク質)と共に複合体を形成して、CARDファミリー(CARDは、カスパーゼ動員ドメイン:より大きい複合体の形成を媒介し、例えば、アポトーシスを含む過程において役割を果たすタンパク質に見出されるドメインである)(例えば、Casp-9、Casp-6、およびCasp-3)の活性を開始させる。 5)カスパーゼ-3: 核内のDNA断片化の開始に先行する終点サイトゾルメディエーターであるCARDファミリーのキーメンバー。 6)p53: p53は、細胞周期を調節し、従って、腫瘍抑制因子として機能する転写因子である。癌の抑制を補助するため、多細胞生物において重要である。] [0021] 血管形成マーカー 任意の血管形成マーカーおよび/または遺伝子構築物を本開示のアッセイシステムを使用して調べることができる。そのようなマーカーには、以下のものが含まれるが、これらに限定はされない。 1)VEGF: 血管内皮増殖因子。腫瘍に栄養素を供給し、転移のための基礎を提供する血管床の発達を担う主要タンパク質。新しい血管の形成を促進するために細胞によって放出される。 2)HIF-1α: 低酸素誘導因子1アルファ。酸素レベル(低酸素)を減少させるため腫瘍の内皮壁によって放出される。解糖フラックスを介したATPの代替源の助けになる。また、VEGFをアップレギュレートし、従って、血管形成をアップレギュレートする。 3)bFGF: 塩基性繊維芽細胞増殖因子。内皮細胞の複製、遊走、および細胞外タンパク質分解を誘導する。 4)アンジオスタチン: 新しい血管の形成を阻害する抗血管形成因子。] [0022] 免疫調節 免疫調節の指標となる任意のマーカーを、本開示のアッセイシステムを使用して調べることができる。そのようなマーカーには、以下のものが含まれるが、これらに限定はされない。 1)TNF-α: 腫瘍壊死因子-アルファ。いくつかの型の腫瘍細胞においては壊死を引き起こし、他の細胞においては成長を促進する多面的なサイトカイン。 2)IL-6: インターロイキン-6。T細胞によって分泌される炎症促進応答。IL-6は腫瘍成長を促進することが示されており、恐らく血管形成効果を強化することにより、免疫の関与を軽減するため、多くの癌の予後指標である。] [0023] 細胞周期 細胞の細胞周期発達における場所の指標となる任意のマーカーを、本開示のアッセイシステムを使用して調べることができる。そのようなマーカーには、以下のものが含まれるが、これらに限定はされない。 1)p21: サイクリン依存性キナーゼ(cdk)阻害剤。DNA傷害後のp53依存性細胞周期阻止のキーメディエーターである。 2)p27: G1期に細胞周期進行を制御するサイクリン依存性キナーゼ阻害剤。(G1期は、有糸分裂、細胞質分裂、およびS期の前の、細胞周期中の間期内の期である。多くの細胞に関して、この期は、その寿命の間の細胞成長の主要な期間である。)] [0024] 患者生検材料 本開示によると、態様において、組織試料が患者より採取され、上記のアッセイ法に供され得る。当業者の範囲内の任意の方法が、組織試料を得るために用いられ得る。態様において、生検が、組織試料を得るために用いられ得る。] [0025] 生検に関して、二つの型の試料が患者より抽出され得る。第一の試料は、異常な成長が推測される病変部より採取され得る。第二の試料は正常組織領域より採取され得る。これらの試料を、細胞の違いおよび腫瘍原性の程度を決定するため、上記の発癌マーカーの差に関してアッセイすることができる。試料をホモジナイズし、タンパク質の切断および分解を防止するため、プロテアーゼ阻害剤およびホスファターゼ阻害剤を含有している冷溶解緩衝液に置くことができる。態様において、試料を試験前に凍結させてもよい。これは、試料入手と試験との間の期間が長い場合には望ましいことがある。用いられた凍結過程は、細胞の溶解を支援することができる。] [0026] 試料を試験する準備が整った後は、それらを解凍させ、ホモジナイズすることができる。ホモジナイズされなかった細胞片を除去するため、約4℃で試料を遠心分離することができる。次いで、タンパク質を、アッセイキットに添付されたタンパク質アッセイ法を使用して定量化することができる。] [0027] キット設計 アッセイキットは、上記のようなELISA法を含む任意の適当なアッセイ法を用いることができる。態様において、キットは、上記の直接ELISA法によって調製されたアッセイ法を用いることができる。アポトーシスタンパク質、血管形成タンパク質、免疫調節タンパク質、および細胞周期タンパク質に関して、各タンパク質のための抗体を、96穴プレートに固定することができる。] [0028] アポトーシスアッセイ法セクション キット設計は、所定のタンパク質のための関心対象の抗体によりコーティングされたウェルを含む。いくつかの態様において、Bcl-2が測定され得る。キットに添付された標準物を希釈し、Bcl-2に対する抗体によりコーティングされたウェルへデュプリケートで添加することができる。次いで、異常な成長が推測される病変部に由来する患者の各標的試料を、患者から生検によって得られた皮膚のような正常組織の試料と共に、4個のウェルへ添加することができる。試料中に存在するBcl-2タンパク質が、プレートの基部にコーティングされた抗体に結合する。ウェルを試薬により洗浄し、レコーダー酵素を有する二次抗体をウェルに添加することができる。添加された二次抗体は、プレートに接着した複合体と結合する。ウェルを洗浄し、酵素基質を添加し、比色定量アッセイ法の強度を分光法を使用して測定することができる。その他のタンパク質レベルも、同一の概念を使用して測定される。] [0029] 個々のタンパク質レベルが定量化された後、6つのタンパク質を比較することができる。任意のアポトーシスタンパク質を、これらの方法を用いて定量化することができる。態様において、これらの方法を用いて定量化され得るアポトーシスタンパク質には、以下のものが含まれる。 1)Bcl-2 2)Bax 3)p53 4)Bid 5)カスパーゼ-3 6)シトクロムc] [0030] 上記のマーカーに関して、Bcl-2の増加、またはBax、Bid、カスパーゼ-3、シトクロムCの減少は、アポトーシスの減少の指標となり、それが、今度は、侵襲性の癌の指標となる。反対に、Bcl-2の減少、またはBax、Bid、カスパーゼ-3、もしくはシトクロムcの増加は、アポトーシスの増加の指標となり、それが、今度は、所定の処置が癌の処置において効果的であることの指標となる。] [0031] ソフトウェアデータ分析 上述のように、本開示のキットにはソフトウェアプログラムが含まれ得る。上述のように、タンパク質レベルは、各ウェルへ負荷されたタンパク質の濃度に基づき測定され得る。キットに添付されたデータ分析ソフトウェアは、関心対象のタンパク質のレベルを測定することができる。例えば、態様において、ソフトウェアは、Baxレベルと比較されたBcl-2のレベルを測定することができる。これらの値は、Baxレベルに対するBcl-2レベルの有意な差を決定するため、正常生検材料の値と比較される。Baxより有意に高いBcl-2発現の比、態様において、約3:2、他の態様において、約1:1〜約10:1は、低いアポトーシスのレベルを示す。すなわち、この比には、アポトーシス制御の不全をもたらすBc1-2タンパク質ファミリーの全体的な調節異常が伴うはずである。臨床的な有意性を証明するために十分低い統計分散が用いられ得る。] [0032] さらに、p53、Bid、カスパーゼ-3、およびシトクロムcのレベルも、正常組織試料と比較することができる。p53、カスパーゼ-3、Bid、およびシトクロムcの減少が存在する場合には、腫瘍原性の顕著な特徴のうちの一つである、アポトーシスに対して抵抗性の細胞を、その試料が含有していることを結論付けることができる。] [0033] 広範囲の検証試験を通して、各癌細胞株のレベルを確立することができ、データ分析ソフトウェアによって得られた値を癌の重度と関係付けるためのレベルを確率することもできる。ナンバースケールは、1〜15であり得、この場合、15が、高いアポトーシス抵抗性および発癌性細胞株の診断と相関する。] [0034] 上記のアッセイ法に基づく初期の記録は、アポトーシス可能性の変化を定量化するため、第二の生検材料を得るための追跡受診と共に保管され得る。これは、処置の効率を示し、癌状態の進行の前に処置を継続するべきかまたは処置計画を変更するべきかを、処置する医師が決断するのを支援するために用いられ得る。] [0035] 血管形成アッセイ法セクション 血管形成の指標となる任意の成分が、本開示のアッセイシステムの血管形成部分の一部として分析され得る。態様において、本開示のアッセイシステムの血管形成部分の一部として調べられ得る適当な成分には、以下のものが含まれる。 1)VEGF 2)HIF-1α 3)bFGF 4)アンジオスタチン] [0036] アポトーシス因子を定量化するための上記の方法と類似している方法を、異常な成長が推測される病変部より得られた標的試料からの血管形成因子を、正常組織と比較するために用いることができる。そのような比較は、病変部内の細胞が、新しい血管の形成を刺激しているか否かを示すことができる。増加したVEGF、HIF-1α、bFGF、および減少したアンジオスタチンが存在する場合、これは、血管形成、および極めて侵襲性であり、かつ急速に組織化中の腫瘍環境の指標となり得る。反対に、減少したVEGF、HIF-1α、bFGF、および増加したアンジオスタチンは、血管形成の減少の指標となり得、所定の処置が癌の処置において効果的であることの指標となり得る。上記のデータソフトウェアは、血管形成の増加を1〜15のスケールで評価することができる。] [0037] 上記のアッセイ法は、タンパク質発現を調べるものとして記載されているが、各血管形成因子の各受容体に関するアッセイ法を含むよう構築されてもよい。] [0038] 得られた結果は、処置のモードを示唆するために用いられ得、追跡受診および異常な成長が推測される病変部からの付加的な試料採取の後、処置の効率を確認するため、分析が用いられてもよい。] [0039] 免疫調節アッセイ法セクション 任意の免疫調節剤が、本開示のアッセイシステムの免疫調節部分としてアッセイされ得る。態様において、本開示のアッセイシステムの免疫調節部分の一部として調べられ得る適当な成分には、以下のものが含まれる。 1)TNF-α 2)IL-6] [0040] 異常な成長が推測される病変部および正常組織より、上記のように、試料を得ることができる。異常な成長が推測される病変部からの試料に関するレベルを、正常組織試料からの基底レベルと比較することができる。これらの計算は、腫瘍成長の促進における免疫応答の役割を査定することができる。IL-6は年齢およびストレスと共に増加し、発癌における役割を有している可能性があり;癌の進行におけるよく確立された役割、および血管形成との関係を有する。IL-6の増加(上方制御)は、腫瘍進行を促進することができる。TNF-αは、悪性病変の型に依って、腫瘍成長を促進または阻害する可能性がある。] [0041] キットに添付されたソフトウェアによって処理されたデータは、その癌型において、かつより重要なことに、特定の患者において、炎症の役割を査定するために用いられ得る。TNF-αおよびIL-6に加えて、細胞上のこれらのタンパク質の受容体の分泌を定量化してもよい。1〜15(1が免疫調節応答における最低の関与を意味し、15が最も高い)のスケールでの最終値は、タンパク質発現に基づいていてもよいし、細胞受容体活性に基づいていてもよい。] [0042] 細胞周期アッセイ法セクション 癌細胞の代謝回転速度は極めて速い。従って、アッセイシステムのこの部分で、細胞周期マーカーを測定することにより、この代謝回転速度を定量化することができる。任意の細胞周期マーカーを、本開示のシステムを用いてアッセイすることができる。態様において、本開示のアッセイシステムの細胞周期部分の一部として調べられ得る適当な成分には、以下のものが含まれるが、これらに限定はされない。 1)p21 2)p27] [0043] 再び、上記のような生検によって得られた試料を、上記のようなELISA法に供する。上記のマーカーのいずれかのレベルの減少は、細胞代謝回転の増加を示すことができ、それが、今度は、侵襲的に成長中の腫瘍を意味することができる。正常組織生検材料と比較して、細胞周期代謝回転の評価を、1〜15(1が遅い速度、15が最も速い代謝回転速度である)のスケールに基づき評価することができる。このアッセイ部分からの値は、腫瘍の成長速度の指標を与えることができる。追跡受診で得られた試料を、細胞代謝回転速度に関して調べ、次いで、それを、腫瘍が急速に進行中であるか、または処置が成長を阻止しているかを査定するために用いることができる。] [0044] システム 本開示のシステムおよびキットのソフトウェアにより作成され得る(仮定的な患者に関する)アッセイレポートの例が、添付の図1〜4および下記表1〜5に示される。アッセイレポートは、患者の名称、生年月日、同定番号、レポートの日付、患者の履歴の概要、推測される診断、それらの組み合わせ等のような情報を含むことができ、医療提供者にとって妥当であると見なされるその他の任意の因子を含むことができる。] [0045] 図1は、試料のアポトーシス分析を表すグラフを含み;図2は、試料の血管形成分析を表すグラフを含み;図3は、試料の免疫調節分析を表すグラフを含み;図4は、試料の細胞周期分析を表すグラフを含む。図中に表されたグラフに加え、アッセイレポート(この場合も、仮定的な患者に関する)は、下記表5に示されるようなアッセイ結果の試料概要と共に、各アッセイ法に関する下記表1〜4(表1はアポトーシスに関し、表2は血管形成に関し、表3は免疫調節に関し、表4は細胞周期分析に関する)に含まれる以下の情報を含むことができる。] [0046] (表1)アポトーシス結果] [0047] (表2)血管形成結果] [0048] (表3)免疫調節結果] [0049] (表4)細胞周期結果] [0050] (表5)アッセイ結果の概要] [0051] 本開示のソフトウェア成分は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ネットワーク、専用プロセッサー、またはそれらの組み合わせの様々な形態で実行され得ることが理解されるべきである。態様において、本開示は、プログラム記憶デバイス上に明確に具体化されたアプリケーションプログラムとしてソフトウェアにおいて実行されてもよい。アプリケーションプログラムは、パーソナルコンピュータ、ワークステーション、またはサーバーのような任意の適当なアーキテクチャを含むコンピューターシステムによりアップロードされ、実行され得る。態様において、システムは、一つまたは複数の中央処理デバイス(CPU)(例えば、プロセッサー)のようなハードウェア、ランダムアクセスメモリー(RAM)、リードオンリーメモリー(ROM)、およびキーボード、カーソル制御デバイス(例えば、マウスまたはジョイスティック)のような入力/出力(I/O)インターフェース、ならびにディスプレイデバイスを有するコンピュータプラットフォームで実行され得る。本明細書に記載されたソフトウェアを操作することができ、それにより、本明細書に記載されたデータを作成することができる任意の類似のデータ処理装置が、用いられ得る。] [0052] 態様において、例えば、適当なシステムは、命令が、組織試料中のタンパク質のレベルをベースライン値と比較する工程、および該組織試料が癌性であるか否かを判定する工程を含む、少なくとも1つのプロセッサーによって実行可能な該命令のセットを記憶するよう構成されたコンピュータ可読媒体と接続された少なくとも1つの該プロセッサーを含むことができる。そのような場合、少なくとも1つの該プロセッサーによって実行される該命令のセットは、上述のソフトウェア成分を含むことができる。] [0053] 他の態様において、本開示のシステムまたはキットの使用者は、システムまたはキットのソフトウェア成分が作動し、それにより、本明細書に記載されたデータを作成することができる、CPUまたは類似のプロセッサー/装置を保有しているであろうとの予想により、システムおよびキットは、コンピュータを含んでいなくてもよい。] [0054] さらに他の態様において、本開示のシステムおよびキットは、本明細書に記載されたソフトウェアを含むプロセッサー、および本開示のアッセイ法において用いられるプレートまたはその他の媒体/成分を読み取ることができるリーダーを保有しているスタンドアロンユニットを含んでいてもよい。そのようなシステムの例には、Eksigent Technologies(Dublin, CA)よりNANOCF(商標)生物学的アッセイシステムとして市販されているものが含まれるが、これに限定はされない。] [0055] 上に開示された特色および機能、ならびにその他の特色および機能、またはそれらの代替物のいくつかは、望ましくは、多くの他の異なるシステムまたは適用へと組み合わせられてもよいことが認識されるであろう。また、現在は予測されていないかまたは期待されていない様々な代替物、修飾、変動、または改良が、後に、当業者によって成されてもよく、それらも、以下の特許請求の範囲に包含されるものとする。]
权利要求:
請求項1 動物から組織試料を得る工程;アポトーシス、血管形成、免疫調節、細胞周期発達、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される細胞過程に関係しているタンパク質の該組織試料中のレベルを測定する工程;該組織試料中の該タンパク質のレベルをベースライン値と比較する工程;ならびに該組織試料が癌性であるか否かを判定する工程を含む方法。 請求項2 前記タンパク質が、アポトーシスに関係しており、Bcl-2、Bax、p53、Bid、カスパーゼ-3、およびシトクロムcからなる群より選択される、請求項1記載の方法。 請求項3 アポトーシスの減少が、Bcl-2の増加、Baxの減少、Bidの減少、カスパーゼ-3の減少、およびシトクロムCの減少によって示される、請求項2記載の方法。 請求項4 前記タンパク質が、血管形成に関係しており、VEGF、HIF-1α、bFGF、およびアンジオスタチンからなる群より選択される、請求項1記載の方法。 請求項5 血管形成の減少が、VEGFの減少、HIF-1αの減少、bFGFの減少、およびアンジオスタチンの増加によって示される、請求項4記載の方法。 請求項6 前記タンパク質が、免疫調節に関係しており、TNF-αおよびIL-6からなる群より選択される、請求項1記載の方法。 請求項7 腫瘍進行が、IL-6の増加によって示される、請求項6記載の方法。 請求項8 前記タンパク質が、細胞周期に関係しており、p21およびp27からなる群より選択される細胞周期因子を含む、請求項1記載の方法。 請求項9 腫瘍進行が、p21の減少またはp27の減少によって示される、請求項8記載の方法。 請求項10 ベースラインが、前記タンパク質の既知のレベルを含む、請求項1記載の方法。 請求項11 ベースラインが、以前に前記動物から得た試料より得られる、請求項1記載の方法。 請求項12 前記組織試料が癌性であるか否かの判定が、該組織試料中の腫瘍原性の全体的なレベルを査定する工程を含む、請求項1記載の方法。 請求項13 前記組織試料が癌性であるか否かの判定が、腫瘍の進行を判定する工程を含む、請求項1記載の方法。 請求項14 前記組織試料が癌性であるか否かの判定が、癌処置の効率を決定する工程をさらに含む、請求項1記載の方法。 請求項15 請求項1記載の方法を実施するための、システム。 請求項16 命令が、組織試料中のタンパク質のレベルをベースライン値と比較する工程;および該組織試料が癌性であるか否かを判定する工程を含む、少なくとも1つのプロセッサーによって実行可能な該命令のセットを記憶するよう構成されたコンピュータ可読媒体に接続された少なくとも1つの該プロセッサーをさらに含む、請求項15記載のシステム。 請求項17 請求項1記載の方法を実施するための、キット。 請求項18 前記組織試料中の前記タンパク質を測定するためのELISA法をさらに含む、請求項17記載のキット。 請求項19 前記組織試料中の前記タンパク質のレベルを前記ベースライン値と比較するためのソフトウェアをさらに含む、請求項17記載のキット。 請求項20 アポトーシス、血管形成、免疫調節、細胞周期発達、およびそれらの組み合わせからなる群より選択される細胞過程に関係しているタンパク質の組織試料中のレベルを測定するためのアッセイ法と;命令が、該組織試料中の該タンパク質のレベルをベースライン値と比較する工程;および該組織試料が癌性であるか否かを判定する工程を含む、少なくとも1つのプロセッサーによって実行可能な該命令のセットを記憶するよう構成されたコンピュータ可読媒体に接続された少なくとも1つの該プロセッサーとを含む、システム。
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