![]() ヒスタミン−3(h3)受容体リガンドとしての置換スピロ環状ピペリジン誘導体
专利摘要:
本発明は、式(I):の化合物、H3アンタゴニスト/インバースアゴニストとしてのその使用、それを調製するための方法、およびその医薬組成物を提供する。80 公开号:JP2011510992A 申请号:JP2010545098 申请日:2009-01-28 公开日:2011-04-07 发明作者:サンダー、バブ、ジー.;ダンデュ、レッデパレディ;ハドキンス、ロバート、エル. 申请人:セファロン、インク.; IPC主号:C07D491-107
专利说明:
[0001] 本発明は、置換スピロ環状ピペリジン誘導体、H3アンタゴニスト/インバースアゴニストとしてのその使用、その調製のための方法、およびその医薬組成物に関する。] 背景技術 [0002] 本開示全体を通して引用される出版物は、その内容全体を参照によって本明細書に援用する。] [0003] ヒスタミンは、ニューロン活性の十分に確立された調節物質である。ヒスタミン受容体の少なくとも4つのサブタイプ、すなわちH1、H2、H3、H4が文献において報告されている。ヒスタミンH3受容体は、中枢神経系における神経伝達において重要な役割を果たす。H3受容体は、シナプス前性に機能することが示される場合、いまや十分に確立された神経伝達物質である生体アミンヒスタミンの放出および合成を調節する(Arrangら、1983年)ヒスタミンを有するニューロンについては、最初に1983年に発見された。H3受容体は、主に脳において発現され、大脳皮質、へんとう、海馬、線条体、視床および視床下部に局在化する。H3受容体はまた、ヒスタミン神経末端上にシナプス前性に局在化され、阻害自己受容体として作用する(AlguacilおよびPerez−Garcia、2003年;Passaniら、2004年;Leursら、2005年;Celanireら、2005年;WitKinおよびNelson、2004年)。これらの受容体がヒスタミンによって活性化される場合、ヒスタミン放出が阻害される。H3受容体はまた、末梢(皮膚、肺、心臓血管系、腸、胃腸管など)において見出すことが可能である。H3受容体はまた、アセチルコリン、ドーパミン、GABA、グルタミン酸塩およびセロトニンの放出のシナプス前調節に関与する(Repka−Ramirez、2003年;ChazotおよびHann、2001年;Leursら、1998年を参照)。H3受容体は、インビトロおよびインビボで高度の構成的または自発的活性を示し(たとえば、受容体はアゴニスト刺激の不在下で活性があり)、それゆえ、受容体に対するリガンドは、アゴニスト、中性アンタゴニストまたはインバースアゴニスト効果を示すことが可能である。] [0004] CNSにおけるヒスタミンニューロンの位置および機能は、H3受容体と相互作用する化合物が、ナルコレプシーまたは睡眠/覚醒障害、摂食行動、摂食障害、肥満、認知、覚醒、記憶、気分障害、気分注意変調(mood attention alteration)、注意欠陥多動性障害(ADHD)、アルツハイマー病/認知症、統合失調症、疼痛、ストレス、片頭痛、乗り物酔い、うつ病、精神障害およびてんかんを含む多数の治療用途において有用性を有する場合があることを示唆する(Leursら、2005年;WitKinおよびNelson、2004年、HancockおよびFox、2004年;Esbenshadeら、2006年)。H3アンタゴニスト/インバースアゴニストであれば、胃腸障害、喘息などの呼吸器障害、炎症、および心筋梗塞において重要でありうる。] [0005] Ohtakeら(米国特許出願公開第2006/0178375A1号明細書)は、報告によるとヒスタミン受容体H3のアンタゴニストまたはインバースアゴニスト活性を示し、肥満、糖尿病、ホルモン分泌異常、または睡眠障害の治療または予防にとって有用でありうる化合物を開示した。] [0006] Celanireら(国際公開第2006/103057A1号パンフレットおよび国際公開第2006/103045号パンフレット)は、オキサゾリンまたはチアゾリン部分を含む化合物、それを調製するための方法、その医薬組成物およびそのH3リガンドとしての使用について開示している。] [0007] Bertrandら(国際公開第2006/117609A2号パンフレット)は、新規のヒスタミンH3受容体リガンド、それを調製するための方法、およびその治療用途について開示した。] [0008] Schwartzら(国際公開第2006/103546A2号パンフレット)は、ヒスタミンのH3受容体のアンタゴニストである非イミダゾールアルキルアミン誘導体を使用する、パーキンソン病、閉塞性睡眠時無呼吸、ナルコレプシー、レヴィー小体を伴う認知症、および/または血管性認知症に対する治療の特定の方法について開示した。] [0009] Apodacaら(欧州特許第1311482B1号明細書)は、ヒスタミン受容体によって媒介される障害および症状の治療のための、H3受容体リガンドとしての特定の非イミダゾールアリールオキシピペリジン、その合成、およびその使用について開示した。] [0010] Xuらは、特定の6−置換フェニル−4,5−ジヒドロ−3(2H)−ピリダジノン、その合成、およびインビトロでADPによって誘発されるウサギ血小板凝集阻害活性について開示した。] [0011] Barkerら(米国特許出願公開第2006/0217375号明細書)は、オレキシン−1受容体関連障害およびオレキシン−2受容体関連疾患の予防および治療において潜在的に有用な、オレキシン−1受容体の活性アンタゴニストとしてのスピロ[ベンゾジオキサン]化合物について開示した。] 発明が解決しようとする課題 [0012] したがって、H3受容体と相互作用する新規クラスの化合物に対する需要がある。] 課題を解決するための手段 [0013] 本発明は、式(I): (式中、 R1は、H、C1−C4アルキル、またはC3−C8シクロアルキルであり; Wは、−CH2−、−CH2CH2−、または−CH2−O−であり; kは、0、1、または2であり;mは、0、1、または2であり;かつmおよびkの合計は、1、2、または3であり; Y2=Y3は、−C(X)=CH−または−CH=C(X)−であり; Xは、R2、−OR2、−(C1−C3アルキル)−R2、−O−(C1−C3アルキル)−R2、−NHR2、−NHC(=O)R2、または−NHC(=O)NHR2であり;ここで前記C1−C3アルキルは、選択的にOHまたはC1−C4アルコキシで置換され; R2は、 であり; Aは、F、Cl、またはBrであり; R3は、H、F、またはC1−C4アルキルであり; R4は、H、F、またはC1−C4アルキルであり; R4Aは、H、F、Cl、Br、またはC1−C4アルキルであり; R5は、H、F、またはC1−C4アルキルであり; R5Aは、H、F、Cl、Br、C1−C4アルキルまたはフェニルであり; あるいは、R4およびR5は、それらが結合する炭素原子と一緒になると、選択的に1、2、もしくは3のR14で置換された縮合C3−C6シクロアルキル環を形成する場合があり; あるいは、R4AおよびR5Aは、それらが結合する炭素原子と一緒になると、 選択的に1、2、もしくは3のR14で置換された縮合フェニル環; 選択的に1、2、もしくは3のR14で置換されたC3−C6シクロアルキル環; N、O、およびSから選択される1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子を有する、選択的に1、2、もしくは3のR14で置換された5〜6員縮合ヘテロアリール環系;または N、O、S、SO、およびSO2から選択される1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子を有する、選択的に1、2、もしくは3のR14で置換された5〜6員縮合ヘテロシクロアルキル環系 を形成する場合があり; R6は、H、F、またはC1−C4アルキルであり; R7は、H、F、Cl、Br、またはC1−C4アルキルであり; R8は、H、−C(=O)R27、−CO2R27、選択的に1〜3のR20で置換されたC1−C6アルキル; 選択的に1〜3のR20Aで置換されたC3−C8シクロアルキル; 選択的に1〜3のR20Aで置換されたC6−C10アリール; 選択的に1〜3のR20Aで置換されたC7−C15アリールアルキル;または N、O、およびSから選択される1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子を有する、選択的に1〜3のR20Aで置換された5〜10員ヘテロアリール環系 であり; R9は、出現するごとに、独立に、F、Cl、Br、C1−C4アルキル、またはC1−C4アルコキシであり; R10は、F、Cl、Br、C1−C3アルキル、またはC1−C3アルコキシであり; R14は、出現するごとに、独立に、F、Cl、Br、I、−OR21、−OR22、−NR23R24、−NHOH、−NO2、−CN、−CF3、(=O)、−C(=O)R21、−CO2R21、−OC(=O)R21、−C(=O)NR23R24、−NR27C(=O)R21、−NR27C(=O)OR21、−OC(=O)NR23R24、−NR27C(=S)R21、−SR21、−S(O)R21、または−S(O)2R21;選択的にOR26で置換されたC1−C6アルキル;C2−C6アルケニル、またはC2−C6アルキニルであり; R20は、出現するごとに、独立に、F、Cl、Br、I、−OR21、−OR22、−NR23R24、−NHOH、−NO2、−CN、−CF3、(=O)、−C(=O)R21、−CO2R21、−OC(=O)R21、−C(=O)NR23R24、−NR27C(=O)R21、−NR27C(=O)OR21、−OC(=O)NR23R24、−NR27C(=S)R21、−SR21、−S(O)R21、または−S(O)2R21;選択的にOR26で置換されたC1−C6アルキル;C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C7シクロアルキル、フェニル、3〜7員ヘテロシクロアルキル基、または5もしくは6員ヘテロアリール基であり; R20Aは、出現するごとに、独立に、F、Cl、Br、I、−OR21、−OR22、−NR23R24、−NHOH、−NO2、−CN、−CF3、(=O)、−C(=O)R21、−CO2R21、−OC(=O)R21、−C(=O)NR23R24、−NR27C(=O)R21、−NR27C(=O)OR21、−OC(=O)NR23R24、−NR27C(=S)R21、−SR21、−S(O)R21、または−S(O)2R21;選択的にOR26で置換されたC1−C6アルキル;C2−C6アルケニル、またはC2−C6アルキニルであり; R21は、出現するごとに、独立に、H、C1−C6アルキル、C6−C10アリール、またはC7−C15アリールアルキルであり; R22は、出現するごとに、独立に、前記カルボキシル基の水酸基が除去された後のアミノ酸の残渣であり; R23およびR24は、出現するごとに、独立に、H、C1−C6アルキル、およびC6−C10アリールから選択され; あるいは、R23およびR24は、それらが結合する窒素原子と一緒になると、N、O、およびSから選択される1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子を有する、選択的に=Oで置換された3〜7員ヘテロシクロアルキル環系を形成し; R26は、HまたはC1−C6アルキルであり; R27は、HまたはC1−C6アルキルであり; nは、0、1、2、または3であり;かつ zは、0、1、2、3、4、5、または6である) の化合物ならびに、その立体異性体、立体異性体の混合物、および薬学的に許容される塩形態に関する。] [0014] 本発明はまた、式(I)の化合物を作製する方法、ならびにその薬学的使用の方法に関する。] 実施例 [0015] 好ましい実施形態では、本発明は、式(I): (式中、 R1は、H、C1−C4アルキル、またはC3−C8シクロアルキルであり; Wは、−CH2−、−CH2CH2−、または−CH2−O−であり; kは、0、1、または2であり;mは、0、1、または2であり;かつmおよびkの合計は、1、2、または3であり; Y2=Y3は、−C(X)=CH−または−CH=C(X)−であり; Xは、R2、−OR2、−(C1−C3アルキル)−R2、−O−(C1−C3アルキル)−R2、−NHR2、−NHC(=O)R2、または−NHC(=O)NHR2であり;ここで前記C1−C3アルキルは、選択的にOHまたはC1−C4アルコキシで置換され; R2は、 であり; Aは、F、Cl、またはBrであり; R3は、H、F、またはC1−C4アルキルであり; R4は、H、F、またはC1−C4アルキルであり; R4Aは、H、F、Cl、Br、またはC1−C4アルキルであり; R5は、H、F、またはC1−C4アルキルであり; R5Aは、H、F、Cl、Br、C1−C4アルキルまたはフェニルであり; あるいは、R4およびR5は、それらが結合する炭素原子と一緒になると、選択的に1、2、もしくは3のR14で置換された縮合C3−C6シクロアルキル環を形成する場合があり; あるいは、R4AおよびR5Aは、それらが結合する炭素原子と一緒になると、 選択的に1、2、もしくは3のR14で置換された縮合フェニル環; 選択的に1、2、もしくは3のR14で置換されたC3−C6シクロアルキル環; N、O、およびSから選択される1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子を有する、選択的に1、2、もしくは3のR14で置換された5〜6員縮合ヘテロアリール環系;または N、O、S、SO、およびSO2から選択される1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子を有する、選択的に1、2、もしくは3のR14で置換された5〜6員縮合ヘテロシクロアルキル環系 を形成する場合があり; R6は、H、F、またはC1−C4アルキルであり; R7は、H、F、Cl、Br、またはC1−C4アルキルであり; R8は、H、−C(=O)R27、−CO2R27、選択的に1〜3のR20で置換されたC1−C6アルキル; 選択的に1〜3のR20Aで置換されたC3−C8シクロアルキル; 選択的に1〜3のR20Aで置換されたC6−C10アリール; 選択的に1〜3のR20Aで置換されたC7−C15アリールアルキル;または N、O、およびSから選択される1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子を有する、選択的に1〜3のR20Aで置換された5〜10員ヘテロアリール環系 であり; R9は、出現するごとに、独立に、F、Cl、Br、C1−C4アルキル、またはC1−C4アルコキシであり; R10は、F、Cl、Br、C1−C3アルキル、またはC1−C3アルコキシであり; R14は、出現するごとに、独立に、F、Cl、Br、I、−OR21、−OR22、−NR23R24、−NHOH、−NO2、−CN、−CF3、(=O)、−C(=O)R21、−CO2R21、−OC(=O)R21、−C(=O)NR23R24、−NR27C(=O)R21、−NR27C(=O)OR21、−OC(=O)NR23R24、−NR27C(=S)R21、−SR21、−S(O)R21、または−S(O)2R21;選択的にOR26で置換されたC1−C6アルキル;C2−C6アルケニル、またはC2−C6アルキニルであり; R20は、出現するごとに、独立に、F、Cl、Br、I、−OR21、−OR22、−NR23R24、−NHOH、−NO2、−CN、−CF3、(=O)、−C(=O)R21、−CO2R21、−OC(=O)R21、−C(=O)NR23R24、−NR27C(=O)R21、−NR27C(=O)OR21、−OC(=O)NR23R24、−NR27C(=S)R21、−SR21、−S(O)R21、または−S(O)2R21;選択的にOR26で置換されたC1−C6アルキル;C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C7シクロアルキル、フェニル、3〜7員ヘテロシクロアルキル基、または5もしくは6員ヘテロアリール基であり; R20Aは、出現するごとに、独立に、F、Cl、Br、I、−OR21、−OR22、−NR23R24、−NHOH、−NO2、−CN、−CF3、(=O)、−C(=O)R21、−CO2R21、−OC(=O)R21、−C(=O)NR23R24、−NR27C(=O)R21、−NR27C(=O)OR21、−OC(=O)NR23R24、−NR27C(=S)R21、−SR21、−S(O)R21、または−S(O)2R21;選択的にOR26で置換されたC1−C6アルキル;C2−C6アルケニル、またはC2−C6アルキニルであり; R21は、出現するごとに、独立に、H、C1−C6アルキル、C6−C10アリール、またはC7−C15アリールアルキルであり; R22は、出現するごとに、独立に、前記カルボキシル基の水酸基が除去された後のアミノ酸の残渣であり; R23およびR24は、出現するごとに、独立に、H、C1−C6アルキル、およびC6−C10アリールから選択され; あるいは、R23およびR24は、それらが結合する窒素原子と一緒になると、N、O、およびSから選択される1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子を有する、選択的に=Oで置換された3〜7員ヘテロシクロアルキル環系を形成し; R26は、HまたはC1−C6アルキルであり; R27は、HまたはC1−C6アルキルであり; nは、0、1、2、または3であり;かつ zは、0、1、2、3、4、5、または6である) の化合物あるいは、その立体異性体、立体異性体の混合物、または薬学的に許容される塩形態を提供する。] [0016] 好ましい実施形態では、本発明は、式(I): (式中、 R1は、H、C1−C4アルキル、またはC3−C8シクロアルキルであり; Wは、−CH2−、−CH2CH2−、または−CH2−O−であり; kは、0、1、または2であり;mは、0、1、または2であり;かつmおよびkの合計は、1、2、または3であり; Y2=Y3は、−C(X)=CH−または−CH=C(X)−であり; Xは、R2、−OR2、−(C1−C3アルキル)−R2、−O−(C1−C3アルキル)−R2、−NHR2、−NHC(=O)R2、または−NHC(=O)NHR2であり; R2は、 であり; R3は、H、F、またはC1−C4アルキルであり; R4は、H、F、またはC1−C4アルキルであり; R4Aは、H、F、Cl、Br、またはC1−C4アルキルであり; R5は、H、F、またはC1−C4アルキルであり; R5Aは、H、F、Cl、Br、またはC1−C4アルキルであり; あるいは、R4およびR5は、それらが結合する炭素原子と一緒になると、選択的に1〜3のR14で置換された縮合C3−C6シクロアルキル環を形成する場合があり; あるいは、R4AおよびR5Aは、それらが結合する炭素原子と一緒になると、 選択的に1〜3のR14で置換された縮合フェニル環; 選択的に1〜3のR14で置換されたC3−C6シクロアルキル環; N、O、およびSから選択される1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子を有する、選択的に1〜3のR14で置換された5〜6員縮合ヘテロアリール環系;または N、O、S、SO、およびSO2から選択される1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子を有する、選択的に1〜3のR14で置換された5〜6員縮合ヘテロシクロアルキル環系を形成する場合があり; R6は、H、F、またはC1−C4アルキルであり; R7は、H、F、Cl、Br、またはC1−C4アルキルであり; R8は、H、−C(=O)R27、−CO2R27、選択的に1〜3のR20で置換されたC1−C6アルキル; 選択的に1〜3のR20Aで置換されたC3−C8シクロアルキル; 選択的に1〜3のR20Aで置換されたC6−C10アリール; 選択的に1〜3のR20Aで置換されたC7−C15アリールアルキル;および N、O、およびSから選択される1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子を有する、選択的に1〜3のR20Aで置換された5〜10員ヘテロアリール環系であり; R9は、出現するごとに、独立に、F、Cl、Br、C1−C4アルキル、またはC1−C4アルコキシであり; R10は、F、Cl、C1−C3アルキル、またはC1−C3アルコキシであり; R14は、出現するごとに、独立に、H、F、Cl、Br、I、−OR21、−OR22、−NR23R24、−NHOH、−NO2、−CN、−CF3、(=O)、−C(=O)R21、−CO2R21、−OC(=O)R21、−C(=O)NR23R24、−NR27C(=O)R21、−NR27C(=O)OR21、−OC(=O)NR23R24、−NR27C(=S)R21、−SR21、−S(O)R21、または−S(O)2R21;選択的にOR26で置換されたC1−C6アルキル;C2−C6アルケニル、またはC2−C6アルキニルであり; R20は、出現するごとに、独立に、H、F、Cl、Br、I、−OR21、−OR22、−NR23R24、−NHOH、−NO2、−CN、−CF3、(=O)、−C(=O)R21、−CO2R21、−OC(=O)R21、−C(=O)NR23R24、−NR27C(=O)R21、−NR27C(=O)OR21、−OC(=O)NR23R24、−NR27C(=S)R21、−SR21、−S(O)R21、または−S(O)2R21;選択的にOR26で置換されたC1−C6アルキル;C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C7シクロアルキル、フェニル、3〜7員ヘテロシクロアルキル基、または5もしくは6員ヘテロアリール基であり; R20Aは、出現するごとに、独立に、H、F、Cl、Br、I、−OR21、−OR22、−NR23R24、−NHOH、−NO2、−CN、−CF3、(=O)、−C(=O)R21、−CO2R21、−OC(=O)R21、−C(=O)NR23R24、−NR27C(=O)R21、−NR27C(=O)OR21、−OC(=O)NR23R24、−NR27C(=S)R21、−SR21、−S(O)R21、または−S(O)2R21;選択的にOR26で置換されたC1−C6アルキル;C2−C6アルケニル、またはC2−C6アルキニルであり; R21は、出現するごとに、独立に、H、C1−C6アルキル、C6−C10アリール、またはC7−C15アリールアルキルであり; R22は、出現するごとに、独立に、前記カルボキシル基の水酸基が除去された後のアミノ酸の残渣であり; R23およびR24は、出現するごとに、独立に、H、C1−C6アルキル、およびC6−C10アリールから選択され; あるいは、R23およびR24は、それらが結合する窒素原子と一緒になると、N、O、およびSから選択される1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子を有する、選択的に=Oで置換された3〜7員ヘテロシクロアルキル環系を形成し; R26は、HまたはC1−C6アルキルであり; R27は、HまたはC1−C6アルキルであり;かつ nは、0、1、2、または3である) の新規化合物およびその立体異性体、立体異性体の混合物または薬学的に許容される塩形態を提供する。] [0017] 好ましい実施形態では、本発明は、R1がC3−C8シクロアルキルである化合物を提供する。] [0018] 好ましい実施形態では、本発明は、R1がシクロブチルまたはシクロペンチルである化合物を提供する。] [0019] 好ましい実施形態では、本発明は、Wが−CH2−または−CH2−CH2−である化合物を提供する。] [0020] 好ましい実施形態では、本発明は、R2が である化合物を提供する。] [0021] 好ましい実施形態では、本発明は、R4およびR5が、それらが結合する炭素原子と一緒になると、縮合シクロプロピルまたはシクロブチル環を形成する化合物を提供する。] [0022] 好ましい実施形態では、本発明は、R4AおよびR5Aが、それらが結合する炭素原子と一緒になると、縮合フェニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、ピリジニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル環を形成する化合物を提供する。] [0023] 本発明の好ましい実施形態は、kが1であるものを含む。他の実施形態は、mが1であるものを含む。さらに他の実施形態は、mおよびkの合計が2であるものを含む。] [0024] また、本発明の範囲内で、Y2=Y3が−C(X)=CH−である化合物が好ましい。また、XがR2である化合物が好ましい。本発明の他の好ましい化合物では、Xは−OR2である。] [0025] 本発明のいくつかの実施形態では、R8はHである。他の実施形態では、R8は、選択的に1〜3のR20で置換されたC1−C6アルキルである。他の実施形態では、R8は、C1−C6アルキルである。] [0026] 特定の好ましい実施形態では、R9は、C1−C4アルキルである。] [0027] 本発明のいくつかの実施形態では、nは0である。他の実施形態では、nが1であることが好ましい。他の実施形態では、zは、好ましくは0である。] [0028] 好ましい実施形態では、本発明は、式(II): (式中、 R1は、C3−C8シクロアルキルであり; Wは、−CH2−または−CH2−CH2−であり; Xは、R2、−OR2、または−NHR2であり; R2は、 であり; R3は、HまたはC1−C4アルキルであり; R4は、HまたはC1−C4アルキルであり; R4Aは、HまたはC1−C4アルキルであり; R5は、HまたはC1−C4アルキルであり; R5Aは、HまたはC1−C4アルキルであり; あるいは、R4およびR5は、それらが結合する炭素原子と一緒になると、選択的に1〜3のR14で置換された縮合C3−C6シクロアルキル環を形成する場合があり; あるいは、R4AおよびR5Aは、それらが結合する炭素原子と一緒になると、 選択的に1〜3のR14で置換された縮合フェニル環; 選択的に1〜3のR14で置換されたC3−C6シクロアルキル環; N、O、およびSから選択される1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子を有する、選択的に1〜3のR14で置換された5〜6員縮合ヘテロアリール環系;または N、O、S、SO、およびSO2から選択される1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子を有する、選択的に1〜3のR14で置換された5〜6員縮合ヘテロシクロアルキル環系 を形成する場合があり; R6は、HまたはC1−C4アルキルであり; R7は、HまたはC1−C4アルキルであり; R8は、H、−C(=O)R27、−CO2R27、選択的に1〜3のR20で置換されたC1−C6アルキル; 選択的に1〜3のR20Aで置換されたC3−C8シクロアルキル; 選択的に1〜3のR20Aで置換されたC6−C10アリール; 選択的に1〜3のR20Aで置換されたC7−C15アリールアルキル;および N、O、およびSから選択される1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子を有する、選択的に1〜3のR20Aで置換された5〜10員ヘテロアリール環系 であり; R9は、出現するごとに、独立に、F、Cl、Br、C1−C4アルキル、またはC1−C4アルコキシであり; R10は、F、Cl、C1−C3アルキル、またはC1−C3アルコキシであり; R14は、出現するごとに、独立に、H、F、Cl、Br、I、−OR21、−OR22、−NR23R24、−NHOH、−NO2、−CN、−CF3、(=O)、−C(=O)R21、−CO2R21、−OC(=O)R21、−C(=O)NR23R24、−NR27C(=O)R21、−NR27C(=O)OR21、−OC(=O)NR23R24、−NR27C(=S)R21、−SR21、−S(O)R21、または−S(O)2R21;選択的にOR26で置換されたC1−C6アルキル;C2−C6アルケニル、またはC2−C6アルキニルであり; R20は、出現するごとに、独立に、H、F、Cl、Br、I、−OR21、−OR22、−NR23R24、−NHOH、−NO2、−CN、−CF3、(=O)、−C(=O)R21、−CO2R21、−OC(=O)R21、−C(=O)NR23R24、−NR27C(=O)R21、−NR27C(=O)OR21、−OC(=O)NR23R24、−NR27C(=S)R21、−SR21、−S(O)R21、または−S(O)2R21;選択的にOR26で置換されたC1−C6アルキル;C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C7シクロアルキル、フェニル、3〜7員ヘテロシクロアルキル基、または5もしくは6員ヘテロアリール基であり; R20Aは、出現するごとに、独立に、H、F、Cl、Br、I、−OR21、−OR22、−NR23R24、−NHOH、−NO2、−CN、−CF3、(=O)、−C(=O)R21、−CO2R21、−OC(=O)R21、−C(=O)NR23R24、−NR27C(=O)R21、−NR27C(=O)OR21、−OC(=O)NR23R24、−NR27C(=S)R21、−SR21、−S(O)R21、または−S(O)2R21;選択的にOR26で置換されたC1−C6アルキル;C2−C6アルケニル、またはC2−C6アルキニルであり; R21は、出現するごとに、独立に、H、C1−C6アルキル、C6−C10アリール、またはC7−C15アリールアルキルであり; R22は、出現するごとに、独立に、前記カルボキシル基の水酸基が除去された後のアミノ酸の残渣であり; R23およびR24は、出現するごとに、独立に、H、C1−C6アルキル、およびC6−C10アリールから選択され; あるいは、R23およびR24は、それらが結合する窒素原子と一緒になると、N、O、およびSから選択される1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子を有する、選択的に=Oで置換された3〜7員ヘテロシクロアルキル環系を形成し; R26は、HまたはC1−C6アルキルであり; R27は、HまたはC1−C6アルキルであり;かつ nは、0、1、2、または3である) の化合物および、その立体異性体、立体異性体の混合物または薬学的に許容される塩形態を提供する。] [0029] 好ましい実施形態では、本発明は、R1がシクロブチルまたはシクロペンチルである化合物を提供する。] [0030] 好ましい実施形態では、本発明は、R2が である化合物を提供する。] [0031] 好ましい実施形態では、本発明は、R4およびR5が、それらが結合する炭素原子と一緒になると、縮合シクロプロピルまたはシクロブチル環を形成する化合物を提供する。] [0032] 好ましい実施形態では、本発明は、R4AおよびR5Aが、それらが結合する炭素原子と一緒になると、縮合フェニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、ピリジニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル環を形成する化合物を提供する。] [0033] 好ましい実施形態では、本発明は、R8がHである化合物を提供する。] [0034] 好ましい実施形態では、本発明は、式(III): (式中、 R1は、C3−C6シクロアルキルであり; Wは、−CH2−または−CH2−CH2−であり; R2は、 であり; R3は、H、メチル、またはエチルであり; R4は、H、メチル、またはエチルであり; R4Aは、H、メチル、またはエチルであり; R5は、H、メチル、またはエチルであり; R5Aは、H、メチル、またはエチルであり; あるいは、R4およびR5は、それらが結合する炭素原子と一緒になると、縮合C3−C6シクロアルキル環を形成する場合があり; あるいは、R4AおよびR5Aは、それらが結合する炭素原子と一緒になると、 縮合フェニル環; C3−C6シクロアルキル環; N、O、およびSから選択される1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子を有する5〜6員縮合ヘテロアリール環系;または N、O、S、SO、およびSO2から選択される1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子を有する5〜6員縮合ヘテロシクロアルキル環系 を形成する場合があり; R6は、H、メチル、またはエチルであり; R7は、H、メチル、またはエチルであり; R9は、出現するごとに、独立に、F、Cl、メチル、エチル、メトキシ、またはエトキシであり; R10は、F、Cl、メチル、エチル、メトキシ、またはエトキシであり;かつ nは、0、1、または2である) の化合物および、その立体異性体、立体異性体の混合物または薬学的に許容される塩形態を提供する。] [0035] 好ましい実施形態では、本発明は、式(III): (式中、 R1は、シクロブチルまたはシクロペンチルであり; Wは、−CH2−または−CH2−CH2−であり; R2は、 であり; R3は、H、メチル、またはエチルであり; R4は、H、メチル、またはエチルであり; R4Aは、H、メチル、またはエチルであり; R5は、H、メチル、またはエチルであり; R5Aは、H、メチル、またはエチルであり; あるいは、R4およびR5は、それらが結合する炭素原子と一緒になると、縮合シクロプロピル、シクロブチル、またはシクロペンチル環を形成する場合があり; あるいは、R4AおよびR5Aは、それらが結合する炭素原子と一緒になると、縮合フェニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、ピリジニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル環を形成する場合があり; R6は、H、メチル、またはエチルであり; R7は、H、メチル、またはエチルであり; R9は、出現するごとに、独立に、F、Cl、メチル、エチル、メトキシ、またはエトキシであり; R10は、F、Cl、メチル、エチル、メトキシ、またはエトキシであり;かつ nは、0、1、または2である) の化合物および、その立体異性体、立体異性体の混合物または薬学的に許容される塩形態を提供する。] [0036] 好ましい実施形態では、本発明は、R2が、 である化合物を提供する。] [0037] 別の実施形態では、本発明は、本発明に記載の化合物および1つ以上の薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物を提供する。] [0038] 他の実施形態では、本発明は、ナルコレプシーまたは睡眠/覚醒障害、摂食行動障害、摂食障害、肥満、認知障害、覚醒障害、記憶障害、気分障害、気分注意変調、注意欠陥多動性障害(ADHD)、アルツハイマー病/認知症、統合失調症、疼痛、ストレス、片頭痛、乗り物酔い、うつ病、精神障害、てんかん、胃腸障害、呼吸器障害、炎症、および心筋梗塞からなる群から選択される障害を治療するための方法であって、かかる治療を必要とする被検体に、本発明の化合物を治療有効量で投与するステップを含む、方法を提供する。好ましい実施形態では、本発明は、ナルコレプシーまたは睡眠/覚醒障害を治療する方法を提供する。好ましい実施形態では、本発明は、注意欠陥多動性障害を治療する方法を提供する。好ましい実施形態では、本発明は、認知障害を治療する方法を提供する。] [0039] 別の実施形態では、本発明は、治療用途における本発明の化合物の使用を提供する。] [0040] 他の実施形態では、本発明は、ナルコレプシーまたは睡眠/覚醒障害、摂食行動障害、摂食障害、肥満、認知障害、覚醒障害、記憶障害、気分障害、気分注意変調、注意欠陥多動性障害(ADHD)、アルツハイマー病/認知症、統合失調症、疼痛、ストレス、片頭痛、乗り物酔い、うつ病、精神障害、てんかん、胃腸障害、呼吸器障害、炎症、および心筋梗塞からなる群から選択される障害を治療するための薬剤の製造における本発明の化合物の使用であって、かかる治療を必要とする被検体に、本発明の化合物を治療有効量で投与するステップを含む、使用を提供する。] [0041] 定義: 本明細書中で記載され、主張される式においては、任意の記号が特定の式または置換基において2回以上出現する場合、各場合におけるその意味は、他と独立しているように意図される。] [0042] 次の用語および表現は、指定される意味を有する。] [0043] 用語「約」は、本明細書で使用される場合、規定値の±10%の値の範囲を示す。たとえば、語句「約50」は、50の±10%、すなわち45〜55を含む。語句「約10〜100」は、10の±10%および100の±10%、すなわち9〜110を含む。] [0044] 本明細書で使用される場合、形式「xからy(x〜y)」または「xからy(x to y)」または「xからy(x through y)」における値の範囲は、整数x、y、およびその間の整数を含む。たとえば、語句「1から6(1〜6)」または「1から6(1 to 6)」または「1から6(1 through 6)」は、整数1、2、3、4、5、および6を含むように意図される。好ましい実施形態は、同範囲内の個々の各整数、および整数の任意のサブコンビネーション(subcombination)を含む。たとえば、「1から6」における好ましい整数は、1、2、3、4、5、6、1〜2、1〜3、1〜4、1〜5、2〜3、2〜4、2〜5、2〜6などを含んでもよい。] [0045] 「安定な化合物」または「安定な構造」は、本明細書で使用される場合、反応混合物から有用な純度まで単離するほどに十分に頑丈であり、かつ好ましくは、有効な治療剤への調合が可能な化合物を示す。本発明は、あくまで安定な化合物に関する。] [0046] 「置換される」は、本明細書で使用される場合、指定される原子上の任意の1個以上の水素原子が、本明細書中で「置換基」と称される選択される基で置換されること(ただし、置換される原子の価数が大きすぎず、かつ置換によって安定な化合物がもたらされることが条件である)を示す。好ましい置換基の例は、−OH、アルキル、シクロアルキル、アルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、およびヘテロシクリルである。] [0047] 用語「アルキル」は、本明細書で使用される場合、1〜8個の炭素原子を有する直鎖または分岐アルキル基、たとえばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソアミル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、3−メチルペンチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、ヘキシル、オクチルなどを示す。アルキルを有する基のアルキル部分は、上で定義されるアルキルと同じ意味を有する。「C1−C6アルキル」などの名称は、1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分岐アルキル基、たとえばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソアミル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、3−メチルペンチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、ヘキシルなどを示す。低級アルキル基は、好ましいものであり、1〜4個の炭素を有する、上で定義されるアルキル基である。「C1−C4アルキル」などの名称は、1〜4個の炭素原子を有するアルキル基、たとえばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、およびtert−ブチルを示す。「C1−C3アルキル」などの名称は、1〜3個の炭素原子を有するアルキル基、たとえばメチル、エチル、プロピル、およびイソプロピルを示す。アルキル基は、置換もしくは非置換であってもよい。好ましい置換基は、−OHおよびアルコキシを含む。] [0048] 用語「アルケニル」は、本明細書で使用される場合、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する2〜8個の炭素原子の直鎖または分岐炭化水素鎖を示す。名称「C2−C8アルケニル」は、2〜8個の炭素原子を有するアルケニル基を示す。アルケニル基の例として、エテニル、プロペニル、イソプロペニル、2,4−ペンタジエニルなどがあげられる。アルケニル基は、置換もしくは非置換であってもよい。] [0049] 用語「アルキニル」は、本明細書で使用される場合、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を有する2〜8個の炭素原子の直鎖または分岐炭化水素鎖を示す。名称「C2−C8アルキニル」は、2〜8個の炭素原子を有するアルキニル基を示す。例として、エチニル、プロピニル、イソプロピニル、3,5−ヘキサジイニルなどがあげられる。アルキニル基は、置換もしくは非置換であってもよい。] [0050] 用語「C1−C4ハロアルキル」は、本明細書で使用される場合、安定な化合物を形成するため、1個以上のハロゲン原子によって置換された、本明細書で定義される「アルキル」基を示す。ハロアルキルの例として、限定はされないが、−CF3、−CHF2、−CH2FおよびCF2CF3があげられる。] [0051] 用語「C1−C4アルコキシ」は、本明細書で使用される場合、酸素原子に結合する、本明細書で定義される「アルキル」基を示す。アルコキシ基は、置換もしくは非置換であってもよい。] [0052] 用語「ハロ」は、本明細書で使用される場合、F、Cl、Br、およびIを示す。好ましいハロ置換基は、FおよびClである。] [0053] 用語「アリールアルキル」または「アラルキル」は、本明細書で使用される場合、アリール基で置換されたアルキル基を示す。名称「C7−C15アリールアルキル」は、7〜15個の炭素原子を有するアリールアルキル基を示す。アリールアルキル基の例として、限定はされないが、ベンジル、フェネチル、ジフェニルメチル、ジフェニルエチル、ナフチルメチルなど、好ましくはベンジルがあげられる。アリールアルキル基は、置換もしくは非置換であってもよい。] [0054] 用語「シクロアルキル」は、本明細書で使用される場合、3〜10個の炭素原子を有する、飽和または部分的に飽和された単環または二環式アルキル環系を示す。特定の実施形態は3〜6個の炭素原子を有し、かつ他の実施形態は5もしくは6個の炭素原子を有する。「C5−C7シクロアルキル」などの名称は、5〜7個の環炭素原子を有するシクロアルキル基を示す。シクロアルキル基の例として、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、ピネニル、およびアダマンタニルなどの基があげられる。シクロアルキル基は、置換もしくは非置換であってもよい。] [0055] 用語「アリール」は、本明細書で使用される場合、置換もしくは非置換の、6〜12個の環炭素原子を有する単環または二環式炭化水素芳香環系を示す。例として、フェニルおよびナフチルがあげられる。好ましいアリール基は、非置換または置換のフェニルおよびナフチル基を含む。アリール基は、置換もしくは非置換であってもよい。] [0056] 用語「複素環」、「複素環式」または「ヘテロシクリル」は、本明細書で使用される場合、1個以上の環炭素原子が、−O−、−N−、または−S−などの少なくとも1個のヘテロ原子によって置換された、置換もしくは非置換の炭素環式基を示す。特定の実施形態は、3〜6員環を含み、また他の実施形態は、5もしくは6員環を含む。窒素および硫黄ヘテロ原子は、選択的に酸化されていてもよく、窒素は、非芳香環中で選択的に置換されていてもよい。複素環は、ヘテロアリールおよびヘテロシクロアルキル基を含むように意図される。複素環基は、置換または非置換であってもよい。] [0057] 用語「ヘテロアリール」は、本明細書で使用される場合、1個以上の環炭素原子が、O、N、またはSなどの少なくとも1個のヘテロ原子によって置換された、5〜10個の環炭素原子を有する芳香族性基または環系を示す。特定の実施形態は、5もしくは6員環を含む。ヘテロアリール基の例として、ピロリル、フラニル、チエニル、ピラゾリル、イミダゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリル、オキサチオリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、オキサトリアゾリル、フラザニル、テトラゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、トリアジニル、ピコリニル、イミダゾピリジニル、インドリル、イソインドリル、インダゾリル、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、プリニル、キナゾリニル、キノリル、イソキノリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾチオフェニル、チアナフテニル、ベンゾキサゾリル、ベンゾオキサジアゾリル、ベンズイソオキサゾリル、シンノリニル、フタラジニル、ナフチリジニル、およびキノキサリニルがあげられる。ヘテロアリール基は、置換もしくは非置換であってもよい。] [0058] 用語「ヘテロシクロアルキル」は、本明細書で使用される場合、1個以上の環炭素原子が、O、N、S、SO、およびSO2などの少なくとも1個のヘテロ原子によって置換されたシクロアルキル基を示す。特定の実施形態は3〜6員環を含み、また他の実施形態は5もしくは6員環を含む。ヘテロシクロアルキル基の例として、アゼチジニル、ピロリジニル、ピロリニル、イミダゾリジニル、イミダゾリニル、オキサゾリジニル、ピラゾリジニル(pirazolidinyl)、ピラゾリニル(pirazolinyl)、ピラザリニル(pyrazalinyl)、ピペリジル、ピペラジニル、ヘキサヒドロピリミジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ジヒドロベンゾフラニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロ−オキサゾリル、ジチオリル、オキサチオリル、ジオキサゾリル、オキサチアゾリル、ピラニル、オキサジニル、オキサチアジニル、およびオキサジアジニルがあげられる。「ヘテロシクロアルキル」の定義の中に、たとえば芳香環がヘテロシクロアルキル環に縮合された環系を含む縮合環系が含まれる。かかる縮合環系の例として、たとえば、フタルアミド、フタル酸無水物、インドリン、イソインドリン、テトラヒドロイソキノリン、クロマン、イソクロマン、クロメン、およびイソクロメンがあげられる。ヘテロシクロアルキル基は、置換もしくは非置換であってもよい。] [0059] 用語「ピリダジン−3−オン部分」は、本明細書で使用される場合、ピリダジン−3−オン基を有する6〜10員ヘテロシクロアルキル環系および選択的に第2の縮合環を示す。第2の縮合環は、存在する場合、選択的に、置換もしくは非置換フェニル環、置換もしくは非置換C3−C6シクロアルキル環、N、O、およびSから選択される1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子を有する置換もしくは非置換5〜6員縮合ヘテロアリール環系あるいは、N、O、およびSから選択される1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子を有する置換もしくは非置換5〜6員縮合ヘテロシクロアルキル環系である。第2の縮合環の例として、限定はされないが、フェニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、ピリジニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、およびシクロヘキシルがあげられる。] [0060] 用語「アリールアルキル」は、本明細書で使用される場合、アリール基で置換されたアルキル基を示す。アリールアルキル基の例として、限定はされないが、ベンジル、ブロモベンジル、フェネチル、ベンズヒドリル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、ジフェニルエチル、ナフチルメチルなどがあげられる。アリールアルキル基は、置換もしくは非置換であってもよい。] [0061] 用語「アミノ酸」は、本明細書で使用される場合、アミノ基およびカルボキシル基の双方を有する基を示す。アミノ酸の実施形態は、α−アミノ、β−アミノ、γ−アミノ酸を含む。α−アミノ酸は、一般式HOOC−CH(側鎖)−NH2を有する。アミノ酸は、そのD、Lまたはラセミ立体配置でありうる。アミノ酸は、天然および非天然部分を含む。天然アミノ酸は、タンパク質中に見出される標準の20α−アミノ酸、たとえばグリシン、セリン、チロシン、プロリン、ヒスチジン、グルタミンなどを含む。天然アミノ酸はまた、非α−アミノ酸(β−アラニン、γ−アミノ酪酸、ホモシステインなど)、希アミノ酸(4−ヒドロキシプロリン、5−ヒドロキシリジン、3−メチルヒスチジンなど)、および非タンパク質アミノ酸(シトルリン、オルニチン、カナバニンなど)を含みうる。非天然アミノ酸は、当該技術分野で周知であり、天然アミノ酸の類似体を含む。Lehninger A.L. 「Biochemistry」、第2版;Worth Publishers(New York)、1975年;71−77頁(この開示内容は参照によって本明細書に援用する)を参照のこと。非天然アミノ酸はまた、α−アミノ酸を含み、ここで側鎖は合成誘導体と置換される。特定の実施形態では、本発明の化合物における置換基は、そのカルボキシル基、すなわち式−C(=O)CH(側鎖)−NH2の基のヒドロキシル部分の除去後でのアミノ酸の残基を含む。天然および非天然α−アミノ酸の代表的側鎖は、下の表Aに示される。] [0062] ] [0063] 用語「被検体」は、本明細書で使用される場合、本明細書中に記載の1つ以上の疾患および症状を患っているかまたは患う可能性を有する哺乳動物、好ましくはヒト、またはヒト小児などの温血動物を示す。] [0064] 「治療有効量」は、本明細書で使用される場合、特定の障害の症候を予防または治療するのに有効な本発明の化合物の量を示す。かかる障害として、限定はされないが、本明細書中に記載の受容体の異常な活性に関連した病理学的および神経障害があげられ、ここでは、治療または予防は、その活性を、受容体を本発明の化合物と接触させることによって阻害する、誘発する、または促進することを含む。] [0065] 用語「薬学的に許容される」は、本明細書で使用される場合、妥当な医学的判断の範囲内で、過剰な毒性、炎症、アレルギー応答、または他の複雑な問題を伴わない、ヒトおよび動物の組織との接触に好適であり、妥当な利益/リスク比に見合う化合物、材料、組成物、および/または剤形を示す。薬学的に許容される化合物、材料、組成物、および/または剤形は、Generally Recognized as Safe(GRAS)リストに掲載されるべきである。] [0066] 用語「単位用量」は、本明細書で使用される場合、患者に投与することができ、かつ容易に処理し、パッケージ化することが可能であり、後に記載のように、活性化合物を、それ自体でまたは薬学的に許容される組成物として含む、物理的かつ化学的に安定な単位用量として維持する単回用量を示す。] [0067] 本発明の記述において用いられるあらゆる他の用語は、当該技術分野で周知であるようなそれらの意味を有する。] [0068] もうひとつの態様では、本発明は、上記の化合物の薬学的に許容される塩に関する。本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される塩」は、かかる化合物と非毒性酸または塩基付加塩との組み合わせから得られる、本発明の化合物の塩を含む。] [0069] 酸付加塩は、塩化水素酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸およびリン酸などの無機酸、ならびに酢酸、クエン酸、プロピオン酸、酒石酸、グルタミン酸、サリチル酸、シュウ酸、メタンスルホン酸、パラ−トルエンスルホン酸、琥珀酸、および安息香酸などの有機酸、ならびにそれに関連する無機酸および有機酸を含む。] [0070] 塩基付加塩は、アンモニウムおよびアルカリおよびアルカリ土塁金属の水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩などの無機塩基に由来するもの、ならびに脂肪族および芳香族性アミン、脂肪族ジアミン、ヒドロキシアルカミンなどの塩基性有機アミンに由来する塩を含む。したがって、本発明の塩の調製に有用なかかる塩基は、水酸化アンモニウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、水酸化カルシウム、メチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミン、シクロヘキシルアミン、エタノールアミンなどを含む。] [0071] 薬学的に許容される塩に加え、他の塩が本発明に含まれる。それらは、化合物の精製、他の塩の調製、または化合物もしくは中間体の同定および特徴づけにおける中間体としての役割を果たすことがある。] [0072] 本発明の化合物の薬学的に許容される塩はまた、たとえば水、メタノール、エタノール、ジメチルホルムアミド、酢酸エチルなどとのさまざまな溶媒和物として存在しうる。かかる溶媒和物の混合物もまた、調製することが可能である。かかる溶媒和物の供給源は、結晶化の溶媒から得られ、調製または結晶化の溶媒に固有であり、またはかかる溶媒に対して不定のものであってもよい。かかる溶媒和物は、本発明の範囲内に含まれる。] [0073] 本発明はまた、本明細書で開示される化合物の薬学的に許容されるプロドラッグを包含する。「プロドラッグ」は、本明細書で使用される場合、本発明の範囲内の式を有する活性剤に向けて、被検体の身体内での代謝プロセスによって変換される任意の化合物を含むように意図される。プロドラッグが極めて多数の望ましい医薬品の質(溶解度、バイオアベイラビリティ、製造など)を促進することが知られていることから、本発明の化合物は、プロドラッグ形態で送達してもよい。適切なプロドラッグ誘導体の選択および調製のための従来の手順は、たとえば、「Prodrugs」、Sloane K.B.編;Marcel Dekker(New York)、1992年(その内容全体を参照によって本明細書に援用する)に記載される。] [0074] 本発明の化合物が、さまざまな立体異性体形態で存在しうることは理解されている。したがって、本発明の化合物は、ジアステレオマーおよびエナンチオマーの双方を含む。化合物は、一般的にラセミ酸塩として調製され、そのままで便益的に使用することが可能であるが、個々のエナンチオマーは、必要に応じて、従来の技術によって単離または合成することが可能である。かかるラセミ酸塩および個々のエナンチオマーおよびその混合物は、本発明の一部を形成する。] [0075] かかる光学的活性形態を調製し、単離する方法は、当該技術分野で周知である。特定の立体異性体は、鏡像体的に純粋であるかまたは鏡像体に富んだ出発原料を使用する立体特異的合成によって調製することが可能である。出発原料または生成物のいずれかの特定の立体異性体は、当該技術分野で公知の技術、たとえばラセミ形態の分解、順相、逆相、およびキラルクロマトグラフィー、再結晶化、酵素分解、または使用されるその目的で試薬によって形成される付加塩の分別再結晶化により、分離し、回収することが可能である。特定の立体異性体を分離し、回収する有用な方法は、Eliel E.L.;Wilen S.H.、「Stereochemistry of Organic Compounds;Wiley(New York)、1994年、およびJacques Jら、「Enantiomers、Racemates,and Resolutions;Wiley(New York)、1981年(各々、その内容全体を参照によって本明細書に援用する)に記載されている。] [0076] 式Iの化合物上に存在する官能基が保護基を含みうることはさらに理解されている。たとえば、式Iの化合物のアミノ酸側鎖置換基は、ベンジルオキシカルボニルまたはt−ブトキシカルボニル基などの保護基で置換することが可能である。保護基は、本質的には、水酸基およびカルボキシル基などの官能基(functionalities)に選択的に付加しかつそれから除去されうる化学官能基として知られている。これらの基は、かかる官能基を、化合物が暴露される化学反応条件に対して不活性にする化合物中に存在する。種々の保護基のいずれかは、本発明で使用してもよい。ラクタムを保護するための好ましい基は、t−ブチルジメチルシリル(「TBDMS」)などのシリル基、ジメトキシベンズヒドリル(「DMB」)、アシル、ベンジル(「Bn」)、およびメトキシベンジル基を含む。ヒドロキシ基を保護するための好ましい基は、TBS、アシル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル(「CBZ」)、t−ブチルオキシカルボニル(「Boc」)、およびメトキシメチルを含む。当業者によって使用される多数の他の標準保護基は、Greene T.W.およびWuts P.G.M.、「Protective Groups in Organic Synthesis」 第2版、Wiley & Sons、1991年に見出すことが可能である。] [0077] 合成 本発明の化合物は、限定はされないが本明細書中に記載の方法を含む当業者に周知の多数の方法で、または有機合成に関する当業者に公知の標準的技術を適用することによるこれらの方法の改良を通じて、調製することができる。本発明と併せて開示されるすべてのプロセスは、ミリグラム、グラム、マルチグラム、キログラム、マルチキログラムまたは商工業規模を含む任意の規模で実行されると考えられる。] [0078] 本発明の化合物を、限定はされないが後述される方法を含む当業者に周知の多数の方法で、または有機合成に関する当業者に公知の標準的技術を適用することによるこれらの方法の改良を通じて、調製することができる。本発明と併せて開示されるすべてのプロセスは、ミリグラム、グラム、マルチグラム、キログラム、マルチキログラムまたは商工業規模を含む任意の規模で実行されると考えられる。] [0079] ] [0080] エタノールまたは2−プロパノールなどの溶媒中での一般構造Aの4−オキソ酪酸もしくはエステル中間体またはその誘導体と、ヒドラジンまたはR8N−置換ヒドラジン誘導体の縮合は、一般構造Bの4,5−ジヒドロピリダジンへの経路を提供した。4位および5位に置換基を有するケト酸中間体は公知であり、容易に調製することが可能である。ヘテロアリールまたはシクロアルキル基と縮合されたR3/4aおよびR5/5aを有するピリダジノンは、対応する無水物または酸エステルから合成される。R1が保護基である場合、脱保護から一般構造CのR1=H化合物が得られる。アルキル化または還元的アミノ化反応によるNH IIIの標準的変換は、一般構造Dの例を提供する。4,5−ジヒドロピリダジノンの構造Dは、水酸化ナトリウムの存在下で、MNO2、CuCl2、DDQ、酸化セレン、DMSO/塩基または3−ニトロベンゼンスルホン酸ナトリウムを使用して、一般構造Eの芳香族性ピリダジノンに酸化されうる。NH(R8=H)ピリダジノンは、DMF、THFまたはCH3CNなどの不活性溶媒中で、R8−ハロゲン化物、塩基、たとえばK2CO3、Cs2CO3またはNaHを使用して、アルキルまたは置換アルキル基でアルキル化されうる。R8がHである例は、適切なアリールまたはハロゲン化ヘテロアリールを使用する標準のパラジウムまたは銅カップリング反応により、R8がアリールまたはヘテロアリールである類似体に変換されうる。] [0081] ] [0082] 本発明のアリールピリダジノンの例はまた、標準の鈴木クロスカップリング反応を使用して合成することが可能である。一般構造Fのスピロホウ素エーテル誘導体は、一般構造Gのピリダジン誘導体または構造Hのピリダジノン(式中、R4a、R5aまたはR7基は、ハロゲン、好ましくはBrまたはIでありうる)とのパラジウム触媒によるクロスカップリング反応(鈴木反応)を受け、一般構造JおよびKの例を生成する。] [0083] 本発明のスピロ−ピロリジン、−アゼピンおよび−3−ピペリジンの例は、N−Boc−4−ピペリドンの代わりに、それぞれ、N−Boc−3−ピロリジノン、N−Boc−ヘキサヒドロ−1H−アゼピン−4−オンまたはN−Boc−3−ピペリドンを始めとするスピロ−4−ピペリジンの例について概説される方法を用いて合成することが可能である。 (実施例)] [0084] 本発明の他の特徴は、下に示される典型的な実施形態の以下の説明の中で明らかになろう。これらの実施例は、本発明の例示目的で示され、それを限定することは意図されていない。 (実施例1) 6−(1−シクロブチル−スピロ[ベンゾフラン−2(3H),4’−ピペリジン]−5−イル)−4,5−ジヒドロ−2H−ピリダジン−3−オン] [0085] ] [0086] ステップ1:1’−トリフルオロアセチル−スピロ[ベンゾフラン−2(3H)−4’−ピペリジン]の合成] [0087] ] [0088] スピロ[ベンゾフラン−2(3H)−4’−ピペリジン](8g,40mmol)を塩化メチレン(70mL)に溶かした溶液を、10℃で、ピリジン(8mL,100mmol)およびトリフルオロ酢酸無水物(7mL,50mmol)で処理した。混合物を、10℃で2時間撹拌し、次いで1N HClで急冷し、塩化メチレンで2回抽出した。結合有機層を、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮し、1’−トリフルオロアセチル−スピロ[ベンゾフラン−2(3H)−4’−ピペリジン](10.86g,91%)を生成した。MS m/z=286(M+H)。] [0089] ステップ2:1’−トリフルオロアセチル−5−(4−オキソ−酪酸エチルエステル)−スピロ[ベンゾフラン−2(3H),4’−ピペリジン]の合成] [0090] ] [0091] 塩化メチレン(2mL)中、ステップ1からの生成物(0.51g,1.8mmol)とエチルスクシニルクロリド(0.25mL,1.8mmol)の混合物を0℃まで冷却した。四塩化スズ(塩化メチレン中、1M溶液)(2.32mL,2.32mmol)を10℃で加え、30分間撹拌し、次いで0℃で、水性2N HClで急冷した。水層を塩化メチレンで2回抽出し、結合有機層を塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮した。生成物を、ヘキサン中、20%EtOAcを使用するISCOシリカゲルクロマトグラフィー(40gのカラム)によって精製し、1’−トリフルオロアセチル−5−(4−オキソ−酪酸エチルエステル)−スピロ[ベンゾフラン−2(3H),4’−ピペリジン]を得た(0.61g,83%)。MS m/z=414(M+H)。] [0092] ステップ3:6−(スピロ[ベンゾフラン−2(3H),4’−ピペリジン]−5−イル)−4,5−ジヒドロ−2H−ピリダジン−3−オンの合成] [0093] ] [0094] イソプロパノール(7mL)中、ステップ2からの生成物(0.61g,1.5mmol)とヒドラジン一水和物(0.57mL,11mmol)の混合物を、110℃で15時間加熱した。イソプロパノールを減圧下で蒸発させ、飽和水性重炭酸ナトリウム溶液と塩化メチレンとに分配した。水層を塩化メチレンで2回抽出し、結合有機物を塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮し、6−(スピロ[ベンゾフラン−2(3H),4’−ピペリジン]−5−イル)−4,5−ジヒドロ−2H−ピリダジン−3−オンを得た(0.4g,95%)。MS m/z=286(M+H)。粗材料を、さらに精製することなく、次の反応のために使用した。] [0095] ステップ4:6−(1−シクロブチル−スピロ[ベンゾフラン−2(3H),4’−ピペリジン]−5−イル)−4,5−ジヒドロ−2H−ピリダジン−3−オンの合成] [0096] ] [0097] ステップ3からの生成物(0.4g,1.4mmol)をDMF(2mL)とMeOH(10mL)の混合物に溶かした溶液をアルゴン下で撹拌した。シクロブタノン(0.42mL,6.4mmol)、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.35g,5.6mmol)および酢酸(0.2mL,3.17mmol)を、連続添加し、60℃で15時間撹拌した。反応混合物を減圧下で濃縮し、水性1M炭酸ナトリウム溶液と塩化メチレンとに分配した。水層を塩化メチレンで2回抽出し、結合有機物を塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を、塩化メチレン中、5〜10%メタノールないし塩化メチレン中、4mLの水酸化アンモニウムを含有する10%メタノールを使用するISCO(40gのカラム)クロマトグラフィーによって精製した。回収した純粋な生成物を、塩化メチレンに溶解し、飽和水性重炭酸ナトリウム溶液、塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮した。生成物を、塩化メチレン、エタノール、エーテル、およびヘキサンの混合物から結晶化し、実施例1(6−(1−シクロブチル−スピロ[ベンゾフラン−2(3H),4’−ピペリジン]−5−イル)−4,5−ジヒドロ−2H−ピリダジン−3−オン)を得た(94mg,20%、96%の純度)。mp207−209℃(塩化メチレン、エタノール、エーテル、およびヘキサン)、MS m/z=340(M+H);1H NMR(400MHz,CDCl3):δ1.57−2.15(m,12H)、2.37−2.56(m,2H)、2.60(t,J=16.16Hz,2H)、2.76−2.87(m,1H)、2.96(t,J=16.32Hz,2H)、3.01(s,2H)、6.78(d,J=8.33Hz,1H)、7.46(d,J=8.36Hz,1H)、7.59(s,1H)、8.44(s,1H)。 (実施例2)] [0098] ] [0099] この化合物を、シクロプロパンジカルボン酸無水物を使用する実施例1に記載の方法を用いて調製し、1’−シクロブチル−5−(3,4−ジアザ−ビシクロ[4.1.0]ヘプテン−2−オン−5−イル)−スピロ[ベンゾフラン−2(3H),4’−ピペリジン]を得た。mp189−191℃、MS m/z=352(M+H);1H NMR(400MHz,CDCl3):δ0.97(dt,J1=10.14Hz,J2=5.31Hz,1H)、1.54−2.13(m,12H)、2.17−2.24(m,1H)、2.40−2.58(m,4H)、2.77−2.89(m,1H)、3.03(s,2H)、6.81(d,J=8.42Hz,1H)、7.57(d,J=8.50Hz,1H)、7.63(s,1H)、8.23(s,1H)。 (実施例3) 6−(1−シクロブチル−スピロ[ベンゾフラン−2(3H),4’−ピペリジン]−5−イル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−2H−ピリダジン−3−オン] [0100] ] [0101] ステップ1:1’−トリフルオロアセチル−5−(プロパノイル)−スピロ[ベンゾフラン−2(3H),4’−ピペリジン]の合成] [0102] ] [0103] 塩化メチレン(25mL)中、1’−トリフルオロアセチル−スピロ[ベンゾフラン−2(3H)−4’−ピペリジン](3.1g,11mmol)と塩化プロパノイル(1mL,10mmol)の混合物を10℃で冷却した。四塩化スズ(塩化メチレン中、1M溶液)(14.14mL,14.11mmol)を、10℃で加え、10℃で30分間撹拌し、次いで0℃で、水性2N HClで急冷した。水層を塩化メチレンで2回抽出し、結合有機物を塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を、ヘキサン中、22%EtOAcを使用するISCO(120g)クロマトグラフィーによって精製し、1’−トリフルオロアセチル−5−(プロパノイル)−スピロ[ベンゾフラン−2(3H)−4’−ピペリジン](2.2g,59%)を生成した。MS m/z=342(M+H)。] [0104] ステップ2:1’−トリフルオロアセチル−5−(3−メチル−4−オキソ−酪酸エチルエステル)−スピロ[ベンゾフラン−2(3H),4’−ピペリジン]の合成] [0105] ] [0106] 1’−トリフルオロアセチル−5−(プロパノイル)−スピロ[ベンゾフラン−2(3H),4’−ピペリジン](2.2g,6.45mmol)をテトラヒドロフラン(22mL)に溶かした溶液を0℃で冷却した。リチウムジイソプロピルアミド(THF中、2M溶液)(3.56mL,7.09mmol)を、滴下添加し、室温まで30分間かけて温めた。反応物を0℃まで冷却し、ブロモ酢酸エチル(0.79mL,7.1mmol)を、滴下添加し、室温まで30分間かけて温め、次いで0℃で、水性1M HCl酸で急冷した。水層を塩化メチレンで2回抽出し、結合有機物を塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮し、粗1’−トリフルオロアセチル−5−(3−メチル−4−オキソ−酪酸エチルエステル)−スピロ[ベンゾフラン−2(3H),4’−ピペリジン]を得た(3.34g)。MS m/z=428(M−55)。] [0107] ステップ3:6−(スピロ[ベンゾフラン−2(3H),4’−ピペリジン]−5−イル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−2H−ピリダジン−3−オンの合成] [0108] ] [0109] イソプロパノール(25mL)中、1’−トリフルオロアセチル−5−(3−メチル−4−オキソ−酪酸エチルエステル)−スピロ[ベンゾフラン−2(3H),4’−ピペリジン](3.34g,7.8mmol)とヒドラジン一水和物(3mL,60mmol)の混合物を110℃で15時間加熱した。イソプロパノールを、減圧下で蒸発させ、飽和水性重炭酸ナトリウム溶液と塩化メチレンとに分配した。水層を塩化メチレンで2回抽出し、結合有機物を塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮し、粗6−(スピロ[ベンゾフラン−2(3H),4’−ピペリジン]−5−イル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−2H−ピリダジン−3−オン(1.4g,60%)を生成した。MS m/z=300(M+H)。粗材料を、さらに精製することなく、次の反応のために使用した。] [0110] ステップ4:6−(1−シクロブチル−スピロ[ベンゾフラン−2(3H),4’−ピペリジン]−5−イル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−2H−ピリダジン−3−オンの合成] [0111] ] [0112] ステップ3からの生成物(6−(スピロ[ベンゾフラン−2(3H),4’−ピペリジン]−5−イル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−2H−ピリダジン−3−オン)(1.4g,4.7mmol)をDMF(2mL)とMeOH(10mL)の混合物に溶かした溶液をアルゴン下で撹拌した。シクロブタノン(1.4mL,19mmol)、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(1.2g,19mmol)および酢酸(0.65mL,11.36mmol)を連続添加し、60℃で13時間撹拌した。反応混合物を、減圧下で濃縮し、水性1M炭酸ナトリウム溶液と塩化メチレンとに分配した。水層を塩化メチレンで2回抽出し、結合有機物を塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮し、粗生成物を生成した。粗生成物を、塩化メチレン中、5〜10%メタノールを使用するISCO(120gのカラム)クロマトグラフィーによって精製し、純粋な生成物を得た。純粋な生成物を、塩化メチレン、エタノール、エーテル、およびヘキサンの混合物から結晶化し、6−(1−シクロブチル−スピロ[ベンゾフラン−2(3H),4’−ピペリジン]−5−イル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−2H−ピリダジン−3−オン(512mg,31%、98%の純度)を生成した。mp213−215℃(塩化メチレン、エタノール、エーテル、およびヘキサン)、MS m/z=354(M+H);1H NMR(400MHz,CDCl3):δ1.25(d,J=7.35Hz,3H)、1.63−2.14(m,10H)、2.36−2.57(m,4H)、2.70(dd,J1=16.90Hz,J2=6.78Hz,1H)、2.76−2.86(m,1H)、3.01(s,2H)、3.27−3.37(m,1H)、6.785(d,J=8.43Hz,1H)、7.50(d,J=8.47Hz,1H)、7.63(s,1H)、8.61(s,1H)。 (実施例4) 6−(シクロブチル−スピロ[ベンゾフラン−2(3H),4’−ピペリジン]−5−イル)−5−メチル−2H−ピリダジン−3−オン] [0113] ] [0114] ジメチルスルホキシド(8.5mL)中、6−(1−シクロブチル−スピロ[ベンゾフラン−2(3H),4’−ピペリジン]−5−イル)−5−メチル−4,5−ジヒドロ−2H−ピリダジン−3−オン(202mg,0.57mmol)および炭酸セシウム(372mg,1.14mmol)の混合物を130℃で4時間加熱した。混合物を、室温まで冷却し、水と塩化メチレンとに分配した。塩化ナトリウムを混合物に加え、水層を塩化メチレンで2回抽出した。結合有機物を塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を、塩化メチレン中、5%〜10%メタノールから塩化メチレン中、1%水酸化アンモニウムを含有する10%メタノールを使用するISCO(80g)クロマトグラフィーによって精製した。回収した生成物を、塩化メチレンに溶解し、飽和水性重炭酸ナトリウム溶液、塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮し、純粋な生成物を生成した。純粋な生成物を塩化メチレン、メタノール、エーテルおよびヘキサンの混合物から結晶化し、実施例4(6−(シクロブチル−スピロ[ベンゾフラン−2(3H),4’−ピペリジン]−5−イル)−5−メチル−2H−ピリダジン−3−オン)を得た(42mg,21%、96%の純度)。mp 243−245℃、MS m/z=352(M+H);1H NMR(400MHz,CDCl3):δ1.55−2.97(m,18H)、3.05(s,2H)、6.80−6.86(m,2H)、7.14−7.19(m,1H)、7.21(s,1H)、10.55(s,1H)。 (実施例5) 1’−シクロブチル−[6−(4,5−ジヒドロ−2H−ピリダジン−3−オン−6−イル)−スピロ[3,4−ジヒドロ−ベンゾピラン−2,4’−ピペリジン]] [0115] ] [0116] ステップ1:1’−トリフルオロアセチル−スピロ[3,4−ジヒドロベンゾピラン−2,4’−ピペリジン]の合成] [0117] ] [0118] 3,4−ジヒドロスピロ[ベンゾピラン−2,4’−ピペリジン]・HCl(7g,30mmol)を塩化メチレン(60mL)に溶かした溶液を、10℃で、ピリジン(10mL,100mmol)およびトリフルオロ酢酸無水物(4.5mL,32mmol)で処理した。混合物を、10℃で3時間撹拌し、次いで1N HClで急冷し、塩化メチレンで2回抽出した。結合有機物を、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮し、粗生成物を生成した。粗生成物を、ヘキサン中、12〜18%酢酸エチルを使用するISCO(330gのカラム)クロマトグラフィーによって精製し、純粋な1’−トリフルオロアセチル−3,4−ジヒドロスピロ[ベンゾピラン−2,4’−ピペリジン]を得た(7.48g,72%)。MS m/z=300(M+H)。] [0119] ステップ2:1’−トリフルオロアセチル−6−(4−オキソ−酪酸)−スピロ[3,4−ジヒドロベンゾピラン−2,4’−ピペリジン]の合成] [0120] ] [0121] 1,2−ジクロロエタン(8mL)中、1’−トリフルオロアセチル−スピロ[3,4−ジヒドロベンゾピラン−2,4’−ピペリジン](0.66g,2.20mmol)と琥珀酸無水物(0.24g,2.43mmol)の混合物を0℃まで冷却した。塩化アルミニウム(0.90g,7mmol)を0℃で加え、混合物を80℃で16時間加熱し、次いで0℃で、水性1N HClで急冷した。水層を塩化メチレンで2回抽出し、結合有機物を塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮し、粗1’−トリフルオロアセチル−6−(4−オキソ−酪酸)−スピロ[3,4−ジヒドロベンゾピラン−2,4’−ピペリジン]を得た(0.97g)。MS m/z=400(M+H)および399(M−H)。] [0122] ステップ3:6−(4,5−ジヒドロ−2H−ピリダジン−3−オン−6−イル)−スピロ[3,4−ジヒドロベンゾピラン−2,4’−ピペリジン]の合成] [0123] ] [0124] イソプロパノール(12mL)中、1’−トリフルオロアセチル−6−(4−オキソ−酪酸)−スピロ[3,4−ジヒドロベンゾピラン−2,4’−ピペリジン](0.97g,2.4mmol)とヒドラジン一水和物(2.5mL,80mmol)の混合物を110℃で19時間加熱した。イソプロパノールを、減圧下で蒸発させ、ベンゼンで3回共沸し、粗6−(4,5−ジヒドロ−2H−ピリダジン−3−オン−6−イル)−スピロ[3,4−ジヒドロベンゾピラン−2,4’−ピペリジン](0.92g)を生成した。MS m/z=300(M+H)。粗生成物を、さらに精製することなく、次の反応のために使用した。] [0125] ステップ4:1’−シクロブチル−6−(4,5−ジヒドロ−2H−ピリダジン−3−オン−6−イル)−スピロ[3,4−ジヒドロベンゾピラン−2,4’−ピペリジン]] [0126] ] [0127] ステップ3からの生成物(0.92g,3.10mmol)をDMF(2mL)とMeOH(6mL)の混合物に溶かした溶液をアルゴン下で撹拌した。シクロブタノン(0.9mL,10mmol)、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.8g,10mmol)および酢酸(0.42mL,7.4mmol)を、連続添加し、60℃で20時間撹拌した。反応混合物を、減圧下で濃縮し、水性1M炭酸ナトリウム溶液と塩化メチレンとに分配した。水層を塩化メチレンで2回抽出し、結合有機物を塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を、塩化メチレン中、4.5〜10%メタノールないし塩化メチレン中、4mLの水酸化アンモニウムを含有する10%メタノールを使用するISCO(40gのカラム)クロマトグラフィーによって精製し、純粋な生成物を得た。回収した生成物を、塩化メチレンに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム溶液、塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮した。純粋な生成物を、塩化メチレン、エタノール、エーテル、およびヘキサンの混合物から結晶化し、1’−シクロブチル−6−(4,5−ジヒドロ−2H−ピリダジン−3−オン−6−イル)−スピロ[3,4−ジヒドロベンゾピラン−2,4’−ピペリジン](39mg,95%の純度)を生成した。mp242−243.5℃(塩化メチレン、エタノール、エーテル、およびヘキサン)、MS m/z=354(M+H);1H NMR(400MHz,CDCl3):δ1.52−2.02(m,12H)、2.03−2.14(m,2H)、2.19−2.36(m,2H)、2.59(t,J=8.49Hz,2H)、2.64−2.75(m,1H)、2.79−2.91(m,2H)、2.96(t,J=7.82Hz,2H)、6.85−6.90(m,1H)、7.45−7.50(m,2H)、8.43(s,1H)。] [0128] 次の例を、本明細書中に記載の方法を用いて調製した。 (実施例6) 6−(3,4−ジアザ−ビシクロ[4.1.0]ヘプト−4−エン−2−オン−5−イル)−スピロ[3,4−ジヒドロベンゾピラン−2,4’−ピペリジン]] [0129] ] [0130] 実施例6:mp284−287℃;MS m/z=312(M+H);1H NMR(400MHz,DMSO):δ0.71(dt,J1=9.28Hz,J2=4.71Hz,1H)、1.63−1.90(m,6H)、1.90−2.09(m,1H)、2.56−2.64(m,1H)、2.75−2.84(m,2H)、2.92−3.02(m,4H)、6.82−6.90(m,2H)、7.52−7.59(m,2H)、10.69(s,1H)。 (実施例7) 1’−シクロブチル−6−(3,4−ジアザ−ビシクロ[4.1.0]ヘプト−4−エン−2−オン−5−イル)−スピロ[3,4−ジヒドロベンゾピラン−2,4’−ピペリジン]] [0131] ] [0132] 実施例7:mp228−230℃;MS m/z=366(M+H);1H NMR(400MHz,CDCl3):δ0.96(dt,J1=9.75Hz,J2=4.76Hz,1H)、1.57−2.15(m,14H)、2.17−2.35(m,3H)、2.50−2.58(m,1H)、2.79−2.91(m,2H)、6.87−6.92(m,2H)、7.51−7.58(m,2H)、8.29(s,1H)。 (実施例8) 1’−シクロペンチル−6−(3,4−ジアザ−ビシクロ[4.1.0]ヘプト−4−エン−2−オン−5−イル)−スピロ[3,4−ジヒドロベンゾピラン−2,4’−ピペリジン]] [0133] ] [0134] 実施例8:mp229−231℃;MS m/z=380(M+H);1H NMR(400MHz,CDCl3):δ0.96(dt,J1=9.74Hz,J2=4.83Hz,1H)、1.41−1.99(m,16H)、2.18−2.25(m,1H)、2.41−2.70(m,4H)、2.77−2.91(m,3H)、6.88−6.93(m,1H)、7.51−7.58(m,2H)、8.32(s,1H)。 (実施例9) 1’−イソプロピル−[6−(3,4−ジアザ−ビシクロ[4.1.0]ヘプト−4−エン−2−オン−5−イル)−スピロ[3,4−ジヒドロベンゾピラン−2,4’−ピペリジン]] [0135] ] [0136] 実施例9:mp160.6−164℃(塩化メチレン、エタノール、エーテル、およびヘキサン);MS m/z=354(M+H);1H NMR(400MHz,CDCl3):δ0.96(dt,J1=10.14Hz,J2=5.21Hz,1H)、1.10−1.22(m,6H)、1.74−1.95(m,7H)、2.17−2.26(m,1H)、2.50−2.92(m,8H)、6.88−6.93(m,1H)、7.51−7.59(m,2H)、8.31(s,1H)。 (実施例10) 1’−シクロブチル−6−(3,4−ジアザ−ビシクロ[4.2.0]オクト−4−エン−2−オン−5−イル)−スピロ[3,4−ジヒドロベンゾピラン−2,4’−ピペリジン]] [0137] ] [0138] 実施例10:mp202−204℃(塩化メチレン、エタノール、エーテル、およびヘキサン);MS m/z=380(M+H);1H NMR(400MHz,CDCl3):δ1.54−2.93(m,23H)、3.32−3.42(m,1H)、3.83−3.93(m,1H)、6.81−6.87(m,1H)、7.32−7.40(m,2H)、8.34(s,2H)。 (実施例11) 1’−シクロブチル−6−(4,4−ジメチル−4,5−ジヒドロ−2H−ピリダジン−3−オン−6−イル)−スピロ[3,4−ジヒドロベンゾピラン−2,4’−ピペリジン]] [0139] ] [0140] 実施例11:mp246−248℃(塩化メチレン、エタノール、エーテル、およびヘキサン);MS m/z=382(M+H);1H NMR(400MHz,CDCl3):δ1.25(s,6H)、1.62−1.93(m,8H)、1.95−2.16(m,4H)、2.24−2.39(m,1H)、2.65−2.95(m,7H)、6.83−6.90(m,2H)、7.43−7.52(m,2H)、8.44(s,1H)。 (実施例12) 1’−シクロブチル−6−(5−メチル−4,5−ジヒドロ−2H−ピリダジン−3−オン−6−イル)−スピロ[3,4−ジヒドロベンゾピラン−2,4’−ピペリジン]:] [0141] ] [0142] ステップ1:1’−トリフルオロアセチル−6−(プロパノイル)−スピロ[3,4−ジヒドロベンゾピラン−2,4’−ピペリジン]の合成] [0143] ] [0144] 塩化メチレン(13mL)中の1’−トリフルオロアセチル−スピロ[3,4−ジヒドロベンゾピラン−2,4’−ピペリジン](1.49g,4.98mmol)と塩化プロパノイル(0.4mL,5mmol)との混合物を10℃で冷却した。四塩化スズ(塩化メチレン中、1M溶液)(0.76mL,6.5mmol)を、10℃で添加し、10℃で20分間撹拌し、次いで0℃、水性2N HClで急冷した。水層を塩化メチレンで2回抽出し、結合有機物を塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を、ヘキサン中、17〜35%EtOAcを使用するISCO(80gのカラム)クロマトグラフィーによって精製し、1’−トリフルオロアセチル−6−(プロパノイル)−スピロ[3,4−ジヒドロベンゾピラン−2,4’−ピペリジン](1.42g,81%)を生成した。 MS m/z=356(M+H)。] [0145] ステップ2:1’−トリフルオロアセチル−6−(3−メチル−4−オキソ−酪酸エチルエステル)−スピロ[3,4−ジヒドロベンゾピラン−2,4’−ピペリジン]の合成] [0146] ] [0147] ステップ1(1’−トリフルオロアセチル−6−(プロパノイル)−スピロ[3,4−ジヒドロベンゾピラン−2,4’−ピペリジン])からの生成物(1.4g,3.9mmol)をテトラヒドロフラン(13mL)に溶かした溶液を0℃で冷却した。リチウムジイソプロピルアミド(THF中、2M溶液)(2.16mL,4.33mmol)を滴下添加し、30分間かけて室温まで温めた。反応物を0℃まで再び冷却し、ブロモ酢酸エチル(0.48mL,4.30mmol)を滴下添加し、室温まで30分間かけて温め、次いで0℃での水性1M HCl酸で急冷した。水層を塩化メチレンで2回抽出し、結合有機物を塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮し、粗1’−トリフルオロアセチル−6−(3−メチル−4−オキソ−酪酸エチルエステル)−スピロ[3,4−ジヒドロベンゾピラン−2,4’−ピペリジン]を得た(2.21g)。MS m/z=442(M+H)。] [0148] ステップ3:6−(5−メチル−4,5−ジヒドロ−2H−ピリダジン−3−オン−6−イル)−スピロ[3,4−ジヒドロベンゾピラン−2,4’−ピペリジン]の合成] [0149] ] [0150] イソプロパノール(15mL)中、ステップ2からの生成物(2.21g,5.01mmol)とヒドラジン一水和物(1.5mL,30mmol)の混合物を110℃で36時間加熱した。イソプロパノールを減圧下で蒸発させ、ベンゼンで2回共沸し、粗生成物(2.45g)を生成した。MS m/z=314(M+H)。材料を、さらに精製せずに次の反応のために使用した。] [0151] ステップ4:1−シクロブチル−6−(5−メチル−4,5−ジヒドロ−2H−ピリダジン−3−オン−6−イル)−スピロ[3,4−ジヒドロベンゾピラン−2,4’−ピペリジン]の合成] [0152] ] [0153] ステップ3からの生成物(2.45g,7.82mmol)をDMF(5mL)とMeOH(15mL)との混合物に溶かした溶液を、アルゴン下で撹拌した。シクロブタノン(1.8mL,24mmol)、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(1.2g,19mmol)および酢酸(0.90mL,20mmol)を連続添加し、60℃で24時間撹拌した。反応混合物を、減圧下で濃縮し、水性1M炭酸ナトリウム溶液と塩化メチレンとに分配した。水層を塩化メチレンで2回抽出し、結合有機物を塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を、塩化メチレン中、2〜10%メタノールないし塩化メチレン中、4mLの水酸化アンモニウムを含有する10%メタノールを使用するISCO(40g)クロマトグラフィーによって精製し、純粋な生成物を得た。回収した純粋な生成物を塩化メチレンに溶解し、飽和重炭酸ナトリウム溶液、塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮した。純粋な生成物を、塩化メチレン、エタノール、エーテル、およびヘキサンの混合物から結晶化し、1−シクロブチル−6−(5−メチル−4,5−ジヒドロ−2H−ピリダジン−3−オン−6−イル)−スピロ[3,4−ジヒドロベンゾピラン−2,4’−ピペリジン]:(550mg,19%、95%の純度)を生成した。mp207−209℃(塩化メチレン、エタノール、エーテル、およびヘキサン)、MS m/z=368(M+H);1H NMR(400MHz,CDCl3):δ1.26(d,J=7.33Hz,3H)、1.61−2.01(m,12H)、2.02−2.14(m,2H)、2.19−2.32(m,2H)、2.42−2.50(m,1H)、2.60−2.74(m,2H)、2.77−2.90(m,2H)、3.28−3.39(m,1H)、6.84−6.92(m,1H)、7.47−7.54(m,2H)、8.50(s,1H)。 (実施例13) 1’−シクロブチル−6−(5−メチル−2H−ピリダジン−3−オン−6−イル)−スピロ[3,4−ジヒドロベンゾピラン−2,4’−ピペリジン]] [0154] ] [0155] ジメチルスルホキシド(6mL)中の実施例12(103mg,0.28mmol)および炭酸セシウム(536mg,1.60mmol)の混合物を、100〜110℃で27時間加熱した。混合物を、室温まで冷却し、水と塩化メチレンとに分配した。塩化ナトリウムを混合物に加え、水層を塩化メチレンで3回抽出した。結合有機物を塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮し、粗生成物を得た。粗生成物を、塩化メチレン中、5%〜10%メタノールないし塩化メチレン中、4%水酸化アンモニウムを含有する10%メタノールを使用するISCO(40gのカラム)クロマトグラフィーによって精製した。回収した生成物を塩化メチレンに溶解し、飽和水性重炭酸ナトリウム溶液、塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮し、純粋な生成物を生成した。純粋な生成物を塩化メチレン、エタノール、エーテルおよびヘキサンの混合物から結晶化し、1’−シクロブチル−6−(5−メチル−2H−ピリダジン−3−オン−6−イル)−スピロ[3,4−ジヒドロベンゾピラン−2,4’−ピペリジン]を得た(32mg,21%、93%の純度)。mp270−272℃(塩化メチレン、エタノール、エーテルおよびヘキサン)、MS m/z=366(M+H);1H NMR(400MHz,DMSO−d6):δ1.56−1.85(m,11H)、1.92−2.03(m,2H)、2.12(s,3H)、2.14−2.26(m,1H)、2.45−2.55(m,2H)、2.72−2.80(m,3H)、6.76−6.82(m,2H)、7.15−7.19(m,2H)、12.92(s,1H)。 (実施例14)] [0156] ] [0157] 1’−イソプロピル−[6−(4,4−ジメチル−4,5−ジヒドロ−2H−ピリダジン−3−オン−6−イル)−スピロ[3,4−ジヒドロ[ベンゾピラン−2,4’−ピペリジン]:mp210−213℃(塩化メチレン、エタノール、エーテル、およびヘキサン);MS m/z=370(M+H);1H NMR(400MHz,CDCl3):δ1.15(d,6H,J=6.5Hz)、1.25(s,6H)、1.8−1.91(m,6H)、2.66−2.84(m,9H)、6.88(d,2H,J=8.1Hz)、7.47−7.49(m,2H)、8.45(s,1H)。 ステップ1] [0158] ] [0159] 5−ブロモ−スピロ[ベンゾフラン−2−(3H)−4’−ピペリジン](260.0mg,0.97mmol)をメタノール(5.0mL,120mmol)に溶かした溶液に、100μl(1.75mmol)のAcOH、次いでシクロブタノン(679.6mg,9.7mmol)を室温で加えた。この混合物に、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(200mg,3.18mmol)を5分間かけて少しずつ加えた。5分後、HPLCは、約10%の出発原料を示した。さらに100μlのAcOH、次いでさらに200mgのNaCNBH3を加えた。15分間攪拌後、LCMSは、出発原料が全く認められないことを示した。混合物を、濃縮し、CH2Cl2/飽和NaHCO3で抽出した。蒸発および乾燥(Na2SO4)後、淡黄色のオイルを得て、それを、CH2Cl2および1%水性NH4OHを含有する0〜10%MeOHを使用するISCOクロマトグラフィーによって精製し、標題化合物をろう様の白色の固体として得た(250mg,74%)。Mp79−80℃、MS:m/z 322/324(M+1,Brの同位体ピーク)。1H NMR(400MHz,CDCl3):δ7.28(d,J=0.75Hz,1H)、7.20(d,J=8.4Hz,1H)、6.64(d,J=8.4Hz,1H)、2.98(s,2H)、2.80(m,1H)、2.1−2.6(br.s,4H)、および1.6−2.1(m,10H)。 (実施例15) 1’−シクロブチル−5−(6−クロロピリダジン−3−イル)スピロ[ベンゾフラン−2(3H)−4’−ピペリジン]] [0160] ] [0161] 乾燥した丸底フラスコ内に、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(22mg,0.024mmol)およびトリシクロヘキシルホスフィン(28.0mg,0.1mmol)をN2雰囲気下で加えた。ジオキサン(6mL)を加え、暗色溶液を室温で30分間撹拌した。この暗褐色溶液に、4,4,5,5,4’,4’,5’,5’−オクタメチル−[2,2’]ビ[[1,3,2]ジオキサボロラニル](0.20g,0.79mmol)、酢酸カリウム(0.10g,1.02mmol)および1’−シクロブチル−5−ブロモ−スピロ[ベンゾフラン−2(3H)−4’−ピペリジン](245.00mg,0.76mmol)をジオキサン(5mL)に溶かした溶液をこの順序で加えた。混合物を、N2で10分間パージし、80℃で加熱した。14時間還流した後、LCMSは臭化物が存在しないことを示し、ここでボロランに対してm/z370の質量が予想された。粗ボロラン中間体は、3,6−ジクロロピリダジン(0.55g,3.69mmole)、(Ph3P)4Pd(85mg,0.073mmole)、THF(15mL)、EtOH(5mL)および飽和水性NaHCO3(8mL)の添加による鈴木カップリング反応を受けた。10時間後、HPLCは、予想される生成物が主要なピークであることを示した。反応物を濃縮し、ISCOクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NH4OH)によって精製し、生成物をベージュ色の固体として得た(80mg,28%)。mp193−194℃、MS:m/z356(M+1)。1H NMR(CDCl3):δ7.97(s,1H)、7.73−7.77(m,2H)、7.52(dd,J=8.8,1.5Hz,1H)、6.9(d,J=8.4Hz,1H)、3.1(s,2H)、(2.8,m,1H)、2.4−2.6(br.s,4H)および1.65−2.15(m,10H)。 (実施例16) 1’−シクロブチル−5−(6−オキソ−1,6−ジヒドロピリダジン−3−イル)スピロ[ベンゾフラン−2(3H)−4’−ピペリジン]] [0162] ] [0163] 酢酸(5.0mL,88mmol)中、実施例15(1’−シクロブチル−5−(6−クロロピリダジン−3−イル)スピロ[ベンゾフラン−2(3H)−4’−ピペリジン])(75.00mg,0.2108mmol)に、酢酸ナトリウム(100.00mg,1.219mmol)を加え、3時間還流した。混合物を蒸発させ、残渣をトルエン(2×10mL)で共蒸発させ、次いでISCOクロマトグラフィー(DCM/MeOH/NH4OH)によるクロマトグラフィーを行い、標題化合物50mg(68%)を得た。mp227−228℃、MS:m/z338(M+1)。1H NMR(CDCl3):δ12(s,1H)、7.7(d,J=9.85Hz,1H)、7.6(s,1H)、7.55(d,J=8.4Hz,1H)、7.05(d,J=9.85Hz,1H)、6.80(d,J=8.4Hz,1H)、3.05(s,2H)、(2.85,m,1H)、2.4−2.6(br.s,4H)および1.65−2.15(m,10H)。 (実施例17) 6−スピロ[3,4−ジヒドロベンゾピラン−2,4’−ピペリジン]−6−イルオキシ)−4−クロロピリダジン] [0164] ] [0165] ステップ1] [0166] ] [0167] 1’−t−ブチルオキシカルボニル−4−オキソ−6−ヒドロキシ−スピロ[3Hベンゾピラン−2,4’−ピペリジン] 2,5−ジヒドロキシアセトフェノン(15g,98mmol)と、4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチルエステル(20g,100mmol)と、ピロリジン(21mL,260mmol)とをメタノール(146mL)に溶かした溶液を、還流下で23時間撹拌し、真空中で濃縮し、赤色の油性の粗材料を生成した。油性の粗材料を、ヘキサン中27〜80%酢酸エチルを使用するISCO(330gのカラム)クロマトグラフィーによって精製し、ステップ1の生成物を得た(27g,82%)。mp72−74℃(酢酸エチル、エーテルおよびヘキサン)、MS m/z=332(M−H)。] [0168] ステップ2] [0169] ] [0170] 1’−t−ブチルオキシカルボニル−4,6−ジヒドロキシ−スピロ[3Hベンゾピラン−2,4’−ピペリジン] ステップ1からの生成物(4.51g,13.5mmol)をメタノール(50mL)に溶かした溶液を、15℃まで冷却し、水素化ホウ素ナトリウムを徐々に加え、混合物をさらに30分間撹拌し、次いで濃縮した。粗残渣を塩化メチレンと水とに分配し、水層を塩化メチレンで2回抽出した。結合有機物を塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮し、ステップ2の生成物(4.1g,90%)を生成した。mp171−173℃(酢酸エチル、エーテルおよびヘキサン)、MS m/z=334(M−H)。] [0171] ステップ3] [0172] ] [0173] 6−ヒドロキシ−スピロ[3Hベンゾピラン−2,4’−ピペリジン] ステップ2からの生成物(23.5g,70.1mmol)とトリエチルシラン(49mL,310mmol)を塩化メチレン(150mL)に溶かした溶液を10℃まで冷却した。トリフルオロ酢酸(78mL,1000mmol)を滴下添加し、さらに室温で15時間撹拌した。混合物を、真空中で濃縮し、次いでトルエンで3回共沸し、琥珀色の油性の材料を生成し、真空中で放置すると、固体生成物を得た。粗生成物をヘキサン:エーテルの混合物(1:1の比、175mL)で粉砕(triturate)し、純粋な生成物を生成し、それを80℃で乾燥させ、褐色の固体をTFA塩として得た(21g,90%)。mp208−210℃(エーテルおよびヘキサン)、MS m/z=220(M+H)。] [0174] ステップ4] [0175] ] [0176] 1’−シクロブチル−4−ヒドロキシ−スピロ[3,4ジヒドロ−ベンゾピラン−2,4’−ピペリジン] ステップ3からの生成物(0.76g,3.5mmol)をDMF(2mL)とMeOH(10mL)の混合物に溶かした溶液をアルゴン下で撹拌した。シクロブタノン(1.00mL,10mmol)、酢酸(0.4mL,7mmol)、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.9g,10mmol)を連続添加し、60℃で15時間撹拌した。反応混合物を、減圧下で濃縮し、水性1M炭酸ナトリウム溶液と塩化メチレンとに分配した。水層を塩化メチレンで2回抽出し、結合有機物を塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮し、粗生成物を得た。回収した純粋な生成物を塩化メチレンに溶解し、飽和水性重炭酸ナトリウム溶液、塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮した。生成物を塩化メチレン、エタノール、エーテル、およびヘキサンの混合物から結晶化し、ステップ4の生成物(0.5g,53%)を生成した。mp211−213℃(塩化メチレン、エタノール、エーテルおよびヘキサン)、MS m/z=274(M+H)。] [0177] ステップ5:実施例17 ステップ4からの生成物(200mg,0.73mmol)をジメチルスルホキシド(10mL)に溶かした溶液に、室温で水素化ナトリウム(35mg,1.4mmol)を加えた。室温で30分間攪拌後、3,6−ジクロロピリダジン(218mg,1.46mmol)を加え、反応混合物を1時間かけて60℃まで加熱し、室温で塩水溶液に注いだ。水層を塩化メチレンで4回抽出し、結合有機物を塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮し、粗材料を生成した。粗材料を、塩化メチレン中のメタノールの混合物を使用するISCO(40g)クロマトグラフィーによって精製し、実施例17を得た(250mg,87%)。mp128−130℃(塩化メチレン、メタノール、エーテルおよびヘキサン)、MS m/z=386(M+H)。 (実施例18) 6−スピロ[3,4−ジヒドロベンゾピラン−2,4’−ピペリジン]−6−イルオキシ)−2H−ピリダジン−3−オン] [0178] ] [0179] 酢酸(5mL)中、実施例17(209mg,0.54mmol)と酢酸ナトリウム(32mg,0.39mmol)の混合物を、7時間かけて110〜115℃まで加熱した。反応混合物を、濃縮し、トルエンで2回共沸し、次いで塩化メチレンと水性飽和重炭酸ナトリウム溶液とに分配した。水層を塩化メチレンで2回抽出し、結合有機物を塩水で洗浄し、乾燥させ(Na2SO4)、濾過し、濃縮し、比較的純粋な生成物を得た。純粋な生成物を、塩化メチレン、メタノール、エーテル、およびヘキサンの混合物から結晶化し、6−(3,4−ジヒドロスピロ[2H−1−ベンゾピラン−2,4’−ピペリジン]−6−イルオキシ)−2H−ピリダジン−3−オンをオフホワイト(off−white)の固体として生成した(170mg,76%)。mp233−235℃(塩化メチレン、メタノール、エーテルおよびヘキサン)、MS m/z=368(M+H);1H NMR(400MHz,CDCl3):δ1.54−2.01(m,10H)、2.03−2.13(m,2H)、2.18−2.32(m,2H)、2.60−2.71(m,2H)、2.74−2.89(m,3H)、6.82−6.91(m,3H)、7.00(d,J=9.92Hz,1H)7.185(d,J=9.91Hz,1H)、9.84(br s,1H)。 (実施例19) 1’−シクロブチル−[6−(2H−ピリダジン−3−オン−5−イル)−スピロ[3,4−ジヒドロ−ベンゾピラン−2,4’−ピペリジン]] [0180] ] [0181] 100mLのフラスコに、1,2ジメトキシエタン(8mL)および水(8mL)中、2−ヒドロキシメチル−5−ヨード−2H−ピリダジン−3−オン(0.19g,0.76mmol)、1’−シクロブチル−6−(4,4,5,5,−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン)−スピロ[3,4−ジヒドロ−ベンゾピラン−2,4’−ピペリジン](0.34g,0.89mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(0.088g0.076mmol)、K2CO3(0.53g,3.8(mmol)を加えた。反応混合物を、N2で25分間フラッシュし、次いで加熱し、16時間還流した。反応物を室温まで冷却し、少量のNaCNBH3を添加し、5分間撹拌した。反応物をCH2Cl2/MeOH(100mL,3:1)で希釈し、次いで飽和NaHCO3、塩水で洗浄し、乾燥させた(Na2SO4)。生成物を、prepTLC(6%MeOH/CH2Cl2)によって精製し、生成物を回収し、CH3CNで粉砕し、115mgを得た。mp216−219℃;1H NMR(DMSO):12.95(s,1H)、8.25(s,1H)、7.6(s,1H)、7.45(d,1H)、6.95(s,1H)、6.8(d,1H)、2.8(m,3H)、2.2−2.3(br,2H)、1.95−2.0(br,2H)、1.6−1.9(m,11H)。MS m/z 352(M+1)。] [0182] たとえば6−クロロ−2−メチル−2H−ピリダジン−3−オン(実施例20)および3−クロロ−6−メトキシピリダジン(実施例21)を伴う次の実施例を、実施例19の方法を用いて合成した。] [0183] ] [0184] ラセミの実施例10を、キラルクロマトグラフィー(35%メタノール/CO2中、ChiralCel OJ−Hおよび0.1%ジエチルアミン)を使用して、2つの異性体に分離した。各異性体を、実施例22(ピークA、キラルカラムからの最初の溶出物)および実施例23(ピークB、キラルカラムからの2番目の溶出物)と称する。] [0185] ] [0186] (実施例24) 1’−シクロブチル−6−(3−(2−ピリダジン−3−オン)プロピルオキシ]−スピロ[3,4−ジヒドロベンゾピラン−2,4’−ピペリジン]] [0187] ] [0188] DMF(7mL)中、1’−シクロブチル−4−ヒドロキシ−スピロ[3,4ジヒドロ−ベンゾピラン−2,4’−ピペリジン](0.3g,1.1mmol)をNaH(88mg,3.7mmol)に加えた。0.5時間後、2−(3−クロロプロピル)−2−H−ピリダジン−3−オン(0.2g,1.15mmol)を加え、反応物を1時間かけて60℃まで加熱し、濃縮し、DCMと水性NaHCO3、NaCl溶液とに分配し、乾燥させた(Na2SO4)。生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(5〜12%MeOH/DCM)によって精製し、360mg(80%)を得た。mp207−209℃(HCl塩)、MS m/z=410(M+H)。 (実施例25) 1’−シクロブチル−6−(3−(2−ピリダジン−3−オン)−2−ヒドロキシプロピルオキシ]−スピロ[3,4−ジヒドロベンゾピラン−2,4’−ピペリジン]] [0189] ] [0190] この化合物を、実施例24における方法および2−オキシラニルメチル−2H−ピリダジン−3−オンを用いて合成した。mp201−203℃(HCl塩)、MS m/z=426(M+H)。] [0191] 次の実施例を、実施例19〜21における方法を用い、6−ブロモ−1’−シクロブチル−スピロ[1,3ベンゾジオキシン−2,4’−ピペリジン]から合成した。] [0192] ] [0193] 6−ブロモ−1’−シクロブチル−スピロ[1,3ベンゾジオキシン−2,4’−ピペリジン]の合成] [0194] ] [0195] 氷浴上での、6−ブロモ−1’H−スピロ[1,3ベンゾジオキシン−2,4’−ピペリジン](238g,0.84mol)と、シクロブタノン(117g,1.676mol)をTHF(2L)に溶かした溶液に、NaBH(OAc)3(266g,1.255mol)部分を、窒素下で25分間かけて慎重に加えた。得られた混合物を、室温まで温めておき、一晩撹拌した。反応混合物を、激しく撹拌しながら、氷(1.7L)、飽和NaHCO3(1.7L)および酢酸エチル(1.7L)の混合物に注いだ。分離後、水相を、2M NaOHの添加によってpH11に調整し、酢酸エチルで抽出した(2L×2)。抽出物を組み合わせて、飽和NaHCO3(1.5L)、塩水(1.5L)で洗浄し、Na2SO4上で乾燥させ、濃縮した。得られた固体を、カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチルが3/1〜1/1)によって精製し、208g(73%)を得た。MS m/z=339(M+1)。] [0196] 実施例34 1’−シクロブチル−6−[5H−4,4−ジメチルピリダジン−3−オン)−スピロ[1,3−ベンゾジオキシン−2,4’−ピペリジン]] [0197] ] [0198] 方法A:3首丸底フラスコで、80mLのTHF/エーテル(4:1)中の6−ブロモ−1’−シクロブチル−スピロ[1,3ベンゾジオキシン−2,4’−ピペリジン](5.0g,15mmol)を窒素の雰囲気下、−76℃で冷却し、sec−ブチルリチウム(シクロヘキサン中で1.4M、13mL、18mmol)を滴下添加し、混合物をその温度で4時間撹拌した。次いで、THF(10mL)中、3,3−ジメチル−ジヒドロフラン−2,5−ジオン(2.8g,22mmol)を滴下添加し、冷却浴を除去し、反応物を0℃になるまで1時間温めておいた。LCMSは、酸生成物(MS m/z=386(M−1)を示した。水(5mL)を添加し、混合物を濃縮し、得られたオイルをiPrOH(40mL)に溶解した。ヒドラジン水和物(2mL,50mmol)を添加し、反応物を110℃で24時間加熱し、室温まで冷却し、濃縮し、iPrOHを除去した。水層を白色の半固体材料から静かに注ぎ、それをDMCに溶解し、乾燥させた(MgSO4)。生成物を、ISCO(シリカゲル、DCM/MeOHを95/5から9/1に増加)上で精製し、1.9g(33%)を得た。mp266−269℃(HCl塩;MeOH−エーテル)、1H NMR(DMSO)δ11.4(s,1H)、10.8(s,1H)、7.6−7.65(m,1H)、7.54(s,1H)、6.9−6.95(m,1H)、4.92−4.94(d,2H,J=10Hz)、3.68−3.76(p,1H,J=7.6Hz)、3.2−3.3(b,3H)、2.88(m,2H)、2.78(m,2H)、2.37−2.4(m,1H)、2.16−2.25(m,6H)、1.67−1.77(m,2H)、1.06(s,6H)。LCMS m/z=384(M+1)。] [0199] 方法B:] [0200] ] [0201] ステップ1 −78℃、アルゴン下での、エーテル(300mL)中の、1’−カルボン酸tert−ブチルエステル−6−ブロモ−スピロ[1,3−ベンゾジオキシン−2,4’−ピペリジン](14.58g,37.94mmol)に、sec−ブチルリチウム(1.4M;32.5mL,45.5mmol)を滴下添加し、反応物を−78℃で30分間撹拌した。エーテル(10mL)中、3,3−ジメチルジヒドロフラン−2,5−ジオンを添加し、反応物を−78℃で30分間撹拌し、水(約40mL)で急冷した。反応物を、室温まで温め、濃縮し、有機溶媒を除去した。水層を、5N HClで酸性化し、pH=3〜4にし、ジクロロメタン(150mL)で抽出し、有機層を水および塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。生成物を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(2〜3%メタノール/ジクロロメタン)を使用して精製した。画分を濃縮し、ジクロロメタン(約5mL)/エーテル(約10mL)/ヘキサン(約15〜20mL)で粉砕し、白色の固体を濾過分離し、5.52g(34%)を得た。MS m/z:434(M+H)。] [0202] ステップ2 イソプロピルアルコール(70mL)中、ステップ1からの生成物(5.52g,12.7mmol)(1’−カルボン酸tert−ブチルエステル−6−(2,2−ジメチル−4−オキソ−酪酸)−スピロ[1,3−ベンゾジオキシン−2,4’−ピペリジン])に、ヒドラジン一水和物(0.956mL,19.1mmol)を加え、反応物を80℃で一晩加熱し、濃縮した。残渣を、水/ジクロロメタンに分配し、塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮し、5.4g(>95%)の粗生成物を得た。MS m/z:430(M+H)。] [0203] ステップ3.実施例35 ジクロロメタン(100mL)中の、ステップ2からの生成物(1’−カルボン酸tert−ブチルエステル−6−(4,4−ジメチル−4,5−ジヒドロ−2H−ピリダジン−2−オン)−スピロ[1,3−ベンゾジオキシン−2,4’−ピペリジン](5.46g,12.7mmol)に、トリフルオロ酢酸(10mL,129.8mmol)を添加し、反応物を室温で4時間撹拌し、濃縮した。生成物をベンゼンで共沸し、真空中で乾燥させ、5.6gの粗生成物をオイルとして得た。MS m/z:330(M+H)。] [0204] ステップ4.実施例34 0℃、アルゴン下で冷却した、DMF(10mL)/メタノール(50mL)/酢酸(3mL)中の、ステップ3からの生成物(1’−H−6−(4,4−ジメチル−ピリダジノン)−スピロ[1,3−ベンゾジオキシン−2,4’−ピペリジン]トリフルオロ酢酸塩)(5.6g,12.6mmol)およびシクロブタノン(2.83mL,37.9mmol)に、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(3.97g,63.2mmol)を何回かに分けて、徐々に加えた。反応物を、60℃で一晩加熱し、濃縮した。反応物を、ジクロロメタン/1N炭酸ナトリウムに分配し、水および塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濃縮した。生成物を、単一のステップでのシリカゲルカラム(5%メタノール/ジクロロメタン)を使用して精製し、濃縮した。遊離塩基をクロロホルム(約50mL)に溶解し、1N HCl/エーテル(約17mL)を加えた。生成物を、エーテルの添加後に回収し、3.64g(67%)の白色の固体を得た。mp269−270℃、MS m/z:384(M+H)。] [0205] 次の実施例を、実施例34における手順に対する改良または本明細書中に記載の方法を用いて合成した。] [0206] ] [0207] 有用性 本発明の化合物は、特に治療剤として有用である。特に、本化合物は、H3受容体との相互作用に有用である。一実施形態では、本発明は、疾患および障害、たとえば本明細書に開示されるものを治療または予防するための方法であって、かかる治療または予防を必要とする被検体に、本発明の化合物を治療有効量で投与するステップを含む、方法を提供する。] [0208] さらなる実施形態では、本発明は、H3活性を阻害するための方法であって、本発明の化合物を有効な阻害をもたらすのに十分な量で提供するステップを含む、方法を提供する。特に、本発明の化合物を投与し、ナルコレプシーまたは他の睡眠/覚醒障害、たとえば閉塞性睡眠時無呼吸/呼吸低下症候群、および交代勤務睡眠障害;摂食行動障害、摂食障害、肥満、認知障害、覚醒障害、記憶障害、気分障害、気分注意変調、注意欠陥多動性障害(ADHD)、アルツハイマー病/認知症、統合失調症、疼痛、ストレス、片頭痛、乗り物酔い、うつ病、精神障害、てんかん、胃腸障害、呼吸器障害(喘息など)、炎症、および心筋梗塞などの疾患および障害を治療することが可能である。特定の実施形態では、本化合物を投与し、ナルコレプシーまたは他の睡眠/覚醒障害、たとえば閉塞性睡眠時無呼吸/呼吸低下症候群、および交代勤務睡眠障害;肥満、認知障害、注意欠陥多動性障害(ADHD)、および認知症を治療することが可能である。他の実施形態では、本化合物を投与し、ナルコレプシーまたは他の睡眠/覚醒障害、たとえば閉塞性睡眠時無呼吸/呼吸低下症候群、および交代勤務睡眠障害を治療することが可能であり、またはそれらを使用し、肥満を治療することが可能であり、またはそれらを使用し、認知障害を治療することが可能であり、またはそれらを使用し、注意欠陥多動性障害(ADHD)を治療することが可能であり、またはそれらを使用し、認知症を治療することが可能である。] [0209] 本発明の化合物は、H3の阻害および、それによる本明細書中に記載の症状の治療における有用性について示しているかまたは示すことが予想されている。かかる有用性は、たとえば、下記に示されるような次のアッセイを用いて示すことが可能である。それらは、本開示の範囲を限定するものとして、意図されておらず、また解釈されるべきではない。] [0210] ラットH3アッセイ: 細胞系の開発および膜の調製 ラットH3受容体cDNAを、ラットヒスタミンH3受容体の445−アミノ酸全体をコードする、Genbankファイル#NM_053506のbp#338〜1672に対応する配列を有するラット視床、視床下部、線条体および前頭前野からプールされた逆転写RNAからPCR増幅した。これをpIRES−neo3哺乳類発現ベクターに改変し、それをCHO−A3細胞系(Euroscreen(Belgium))に安定的に形質移入した後、限界希釈法によってクローン選択を行った。細胞を採取し、細胞ペレットを凍結させた(−80℃)。細胞ペレットを、5nMEDTAおよびプロテアーゼ阻害剤のカクテル(Complete Protease Inhibitior Tablets、Roche Diagnostics)を有する5mMトリス−HCl(pH7.5)に再懸濁した。細胞を、ポリトロン細胞ホモジナイザーを使用して破壊し、懸濁液を4℃、1000×gで10分間遠心分離した。ペレットを廃棄し、上清を4℃、40,000×gで30分間遠心分離した。この膜ペレットを、0.6mM EDTA、5mM MgCl2およびプロテアーゼ阻害剤とともに50mMトリス−HCl(pH7.5)を含有する膜緩衝液で洗浄し、上記のように遠心分離し、最終ペレットを、膜緩衝液+250mMスクロースに再懸濁し、−80℃で凍結させた。] [0211] 放射性リガンド結合 膜を、50mMトリスHCl(pH7.4)、5mM MgCl2、0.1%BSAに再懸濁した。膜懸濁液(ウェルあたり10μgのタンパク質)を、[3H]−N−α−メチルヒスタミン(約1nMの最終濃度)、さまざまな濃度(0.01nM〜30μM)での試験化合物および80μlの最終容量でのシンチレーション近接(proximity)ビーズ(Perkin Elmer,FlashBlueGPCRScintillating Beads)を有する96ウェルマイクロタイタープレートで、室温で4時間インキュベートし、光から保護した。非特異的結合を、10μMクロベンプロピットの存在下で測定した。受容体に結合した(したがって、シンチレーションビーズと近接状態での)放射性リガンドを、MicroBetaシンチレーションカウンターを使用して測定した。] [0212] GTPγS結合 膜を、1mMEDTA、0.17mg/mlのジチオトレイトール、100mM NaCl、30μg/mlのサポニンおよび5mM MgCl2を含有する20mMヘペス(pH7.4)に再懸濁した。インバースアゴニスト活性の測定のため、増加する濃度の試験化合物を、10μg/ウェルの膜タンパク質、5μMGDP、シンチレーション近接ビーズ(Perkin Elmer,FlashBlueGPCRScintillating Beads)および[35S]−GTPγS(0.1nMの最終濃度)を有する96ウェルマイクロタイタープレートでインキュベートした。暗所で、室温で45分間インキュベート後、マイクロタイタープレートを1000×gで5分間遠心分離し、膜に結合した放射能を、MicroBetaシンチレーションカウンターを使用して計数した。非特異的結合を、10μM GTPの存在下で測定した。結合[35S]−GTPγSの低下は、このアッセイにおけるH3受容体のインバースアゴニスト活性を示唆する。試験化合物のアンタゴニスト活性を、次の条件下での類似実験において測定した。膜を、1mM EDTA、0.17mg/mlのジチオトレイトール、200mM NaCl、30μg/mlのサポニンおよび20mM MgCl2を含有する20mMヘペス(pH7.4)に再懸濁した。膜を、増加する濃度の試験化合物、20μM GDP、シンチレーション近接ビーズおよび[35S]−GTPγS(0.1nMの最終濃度)+30nMのR−α−メチルヒスタミンを有するマイクロタイタープレート内、10μg/ウェルの膜タンパク質でインキュベートした。マイクロタイタープレートを、上記のようにインキュベートし、処理した。R−α−メチルヒスタミンで刺激される[35S]−GTPγS結合の低下は、このアッセイにおけるH3受容体アンタゴニスト活性を示唆する。] [0213] ヒトH3アッセイ: 方法: ヒトH3受容体(GenBank:NM_007232)を安定的に発現するCHO細胞を採取し、細胞ペレットを凍結させた(−80℃)。細胞ペレットを、5nMEDTAおよびプロテアーゼ阻害剤のカクテル(Complete Protease Inhibitior Tablets,Roche Diagnostics)を有する5mMトリス−HCl(pH7.5)に再懸濁した。細胞を、ポリトロン細胞ホモジナイザーを使用して破壊し、懸濁液を4℃、1000×gで10分間遠心分離した。ペレットを廃棄し、上清を4℃、40,000×gで30分間遠心分離した。この膜ペレットを、0.6mM EDTA、5mM MgCl2およびプロテアーゼ阻害剤とともに50mMトリス−HCl(pH7.5)を含有する膜緩衝液で洗浄し、上記のように遠心分離し、最終ペレットを、膜緩衝液+250mMスクロースに再懸濁し、−80℃で凍結させた。] [0214] 放射性リガンド結合 膜を、50mMトリスHCl(pH7.4)、5mM MgCl2、0.1%BSAに再懸濁した。膜懸濁液(ウェルあたり10μgのタンパク質)を、[3H]−N−α−メチルヒスタミン(約1nMの最終濃度)、さまざまな濃度(0.01nM〜30μM)での試験化合物および80μlの最終容量でのシンチレーション近接ビーズ(Perkin Elmer,FlashBlueGPCRScintillating Beads)を有する96ウェルマイクロタイタープレートで、室温で4時間インキュベートし、光から保護した。非特異的結合を、10μMクロベンプロピットの存在下で測定した。受容体に結合した(したがって、シンチレーションビーズと近接状態での)放射性リガンドを、MicroBetaシンチレーションカウンターを使用して測定した。] [0215] GTPγS結合 膜を、1mMEDTA、0.17mg/mlのジチオトレイトール、100mM NaCl、30μg/mlのサポニンおよび5mM MgCl2を含有する20mMヘペス(pH7.4)に再懸濁した。インバースアゴニスト活性の測定のため、増加する濃度の試験化合物を、10μg/ウェルの膜タンパク質、5μMGDP、シンチレーション近接ビーズ(Perkin Elmer,FlashBlueGPCRScintillating Beads)および[35S]−GTPγS(0.1nMの最終濃度)を有する96ウェルマイクロタイタープレートでインキュベートした。暗所で、室温で45分間インキュベート後、マイクロタイタープレートを1000×gで5分間遠心分離し、膜に結合した放射能を、MicroBetaシンチレーションカウンターを使用して計数した。非特異的結合を、10μM GTPの存在下で測定した。結合[35S]−GTPγSの低下は、このアッセイにおけるH3受容体のインバースアゴニスト活性を示唆する。試験化合物のアンタゴニスト活性を、次の条件下での類似実験において測定した。膜を、1mM EDTA、0.17mg/mlのジチオトレイトール、200mM NaCl、30μg/mlのサポニンおよび20mM MgCl2を含有する20mMヘペス(pH7.4)に再懸濁した。膜を、増加する濃度の試験化合物、20μM GDP、シンチレーション近接ビーズおよび[35S]−GTPγS(0.1nMの最終濃度)+30nMのR−α−メチルヒスタミンを有するマイクロタイタープレート内、10μg/ウェルの膜タンパク質でインキュベートした。マイクロタイタープレートを、上記のようにインキュベートし、処理した。R−α−メチルヒスタミンで刺激される[35S]−GTPγS結合の低下は、このアッセイにおけるH3受容体アンタゴニスト活性を示唆する。] [0216] 本発明と関連して使用してもよい他のアッセイを下記に示す。本発明の実施例は、次のインビボモデルにおいて試験することができる。] [0217] ラットにおける覚醒促進活性の評価 試験化合物の覚醒促進活性を評価するために用いられる方法は、EdgarおよびSeidel,「Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics」、283:757−769頁、1997年によって記載され、その内容全体を参照によって本明細書中に援用する方法に基づく。本発明の化合物は、覚醒促進活性における有用性を示しているかまたは示すことが予想される。] [0218] Dipsogeniaモデル: ラットにおけるヒスタミンアゴニスト誘発による水飲みの抑制。ヒスタミン、およびH3−選択的アゴニスト(R)−α−メチルヒスタミン(RAMH)は、末梢性または中枢性のいずれかで投与される場合、ラットにおける水飲み行動を誘発し(Kraly F.S.,June K.R. 1982年 Physiol.Behav.28:841頁;Leibowitz S.F. 1973年 Brain Res.63:440頁;Ligneau X.、Lin J−S.、Vanni−Mercier G.,Jouvet M.、Muir J.L.、Ganellin C.R.、Stark H.、Elz S.、Schunack W.、Schwartz J−C. 1998年 J Pharmcol.Exp.Ther.287:658−66頁;Clapham J.およびKilpatrick G.J. 1993年 Eur.J.Pharmacol.232:99−103頁)、その効果は、H3受容体アンタゴニストチオペラミドおよびシプロキシファンによって遮断される。本発明の化合物は、RAMH誘発による水飲み行動を遮断することを示しているかまたはそれが予想される。] [0219] 新物体弁別(Novel object discrimination): 新物体弁別(NOD;novel object recognitionとも称される)は、EnnaceurおよびDelacourによって最初に記述された短期視覚認知記憶についてのアッセイである(Ennaceur A.およびDelacour J. (1988年) Behav Brain Res 31:47−59頁)。] [0220] 社会認知: 社会認識(SR)は、ThorおよびHolloway(1982年)によって最初に記述された短期社会(嗅覚)記憶についてのアッセイである(Thor D.およびHolloway W. (1982年) J Comp Physiolog Psychcol 96:1000−1006頁)。] [0221] 本発明の化合物は、H3の阻害と、それによる本明細書中に記載の症候の治療における有用性を示しているかまたは示すことが予想される。] [0222] 表Bは、本発明の実施例1〜18におけるヒトおよびラットのH3結合データをあげる。本明細書中に記載のヒトH3およびラットH3の方法における実施例1〜41に対する結合定数(Ki)を、次の範囲、すなわち「+++」が200nM未満;「++」が200〜1000nM;「+」が>1000nMであることを示すように文字記述子によって表す。] [0223] ] [0224] 用量および調合 治療目的として、本発明の化合物は、活性剤と被検体の身体内での活性剤の作用部位との接触をもたらす任意の手段によって投与することが可能である。化合物は、医薬品と併用して、個々の治療剤としてかまたはたとえば鎮痛薬などの他の治療剤との併用で利用可能な任意の従来の手段によって投与することが可能である。本発明の化合物は、好ましくは、本明細書中に記載の疾患および障害の治療のため、それを必要とする被検体に治療有効量で投与される。] [0225] 治療有効量は、従来の技術の使用により、当業者として担当診断医によって容易に決定することが可能である。有効用量は、疾患または障害の進行のタイプおよび範囲、特定の患者の全体的健康状態、選択される化合物の相対的生物学的有効性、活性剤と適切な賦形剤との調合、ならびに投与の経路を含むいくつかの要素に依存して変化することになる。一般には、化合物は、低い用量レベルで投与され、所望される効果が得られるまで徐々に増加される。] [0226] 一般的な用量範囲は、約0.01mg/kg体重/日〜約100mg/kg体重/日であり、好ましい用量は約0.01mg/kg体重/日〜10mg/kg体重/日である。ヒト成人における好ましい一日用量は、約25、50、100および200mg、ならびにヒト小児における同等の用量を含む。化合物は、1回以上の単位用量形態で投与することが可能である。単位用量は、1日1〜4回の約1〜約500mg投与、好ましくは1日2回の約10mg〜約300mg投与の範囲である。有効用量を説明する他の方法では、経口単位用量は、被検体における約0.05〜20?g/ml、好ましくは約1〜20μg/mlの血清レベルを得るのに必要なものである。] [0227] 本発明の化合物は、1つ以上の薬学的に許容される賦形剤との混合により、医薬組成物に調合することが可能である。賦形剤は、たとえば「Remington:The Science and Practice of Pharmacy」第20版;Gennaro A.R.編;Lippincott Williams & WilKins(Philadelphia,PA)、2000年に記載される、選択される投与経路および標準的薬務に基づいて選択される。組成物は、速溶、放出調節、または持続放出製剤などのように、活性剤の放出を制御し、および/または遅延させるように調合することが可能である。かかる徐放または持続放出組成物は、たとえば生体適合性、生体分解性ラクチド重合体、ラクチド/グリコライド共重合体、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン共重合体、または当該技術分野で公知の他の固体もしくは半固体ポリマーマトリックスを使用することが可能である。] [0228] 組成物は、経口的手段;静脈内、筋肉内、および皮下経路を含む非経口的手段;局所的または経皮的手段;直腸、膣、舌下および口腔投与を含む経粘膜的手段;眼科手段;あるいは吸入手段による投与のため、調製することが可能である。好ましくは、組成物は、特に錠剤、カプセルまたはシロップの形態での経口投与;特に溶液、懸濁液またはエマルジョンの形態での非経口的投与;特に粉末、点鼻剤、またはエアロゾルの形態での鼻腔内投与;あるいはクリーム、軟膏、溶液、懸濁液エアロゾル、粉末などの局所的投与のため、調製される。] [0229] 経口投与においては、錠剤、ピル、粉末、カプセル、トローチなどは、デンプンまたはセルロースなどの希釈剤または充填剤;微結晶性セルロース、ゼラチン、またはポリビニルピロリドンなどの結合剤;デンプンまたはセルロース誘導体などの崩壊剤;タルクまたはステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤;コロイド状二酸化ケイ素などの流動促進剤;スクロースまたはサッカリンなどの甘味剤;あるいはペパーミントまたはチェリーフレーバーなどの香味剤のうち1つ以上を含有してもよい。カプセルは、先に列挙した賦形剤のいずれかを含有し、半固体または液体キャリア、たとえばポリエチレングリコールをさらに含有してもよい。固体経口剤形は、糖、セラック、または腸溶剤(enteric agent)のコーティング剤を含有してもよい。液体製剤は、水性もしくは油性懸濁液、溶液、エマルジョン、シロップ、エリキシルなどの形態であってもよく、または使用前の、水または他の適切な媒体との再構成のための乾燥生成物として存在してもよい。かかる液体製剤は、界面活性剤、懸濁化剤、乳化剤、希釈剤、甘味剤および香味剤、染料および保護剤などの従来の添加剤を含有してもよい。] [0230] 組成物はまた、非経口で投与してもよい。注射可能用途として許容される剤形としては、たとえば無菌水溶液または懸濁液を含む。水性キャリアは、アルコールと水、緩衝媒体などの混合物を含む。非水性溶媒は、アルコールおよびグリコール、たとえばエタノール、およびポリエチレングリコール;オイル、たとえば植物性油;脂肪酸および脂肪酸エステルなどを含む。界面活性剤;たとえばヒドロキシプロピルセルロース;等張剤、たとえば塩化ナトリウム;流体および栄養補充薬(nutrient replenisher);電解質補給液(electrolyte replenisher);活性化合物の放出を制御する作用剤、たとえばモノステアリン酸アルミニウムおよびさまざまな共重合体;抗菌剤、たとえばクロロブタノールまたはフェノール;緩衝液などを含む他の成分を加えてもよい。非経口調合物は、アンプル、使い捨て注射器または複数回用量バイアルに封入してもよい。活性化合物のための他の潜在的に有用な非経口送達システムは、エチレン−酢酸ビニル共重合体粒子、浸透圧ポンプ、移植可能な注入システム、およびリポソームを含む。] [0231] 他の有望な投与モードは、吸入のための調合物を含み、それは、乾燥粉末、エアロゾル、またはドロップなどの手段を含む。それらは、たとえば、ポリオキシエチレン−9−ラウリルエーテル、グリココール酸塩およびデオキシコール酸塩を含有する水溶液、あるいは、点鼻の形態でまたは鼻腔内に適用されるべきゲルとして投与するための油性溶液であってもよい。局所使用のための調合物は、軟膏、クリーム、またはゲルの形態である。一般には、これらの形態は、キャリア、たとえばワセリン、ラノリン、ステアリルアルコール、ポリエチレングリコール、またはそれらの組み合わせ、および乳化剤、たとえばラウリル硫酸ナトリウムか、またはゲル化剤、たとえばトラガカントのいずれかを含む。経皮投与に適した調合物は、分離したパッチ(discrete patch)として、リザーバまたはマイクロリザーバ(microreservoir)系、接着剤拡散−制御系(adhesive diffusion−controlled system)またはマトリックス分散−型系(matrix dispersion−type system)などの場合に認められうる。口腔投与のための調合物は、たとえばロゼンジまたはトローチを含み、また風味付けされた基剤(flavored base)、たとえばスクロースまたはアカシア、およびグリココール酸塩などの他の賦形剤を含んでもよい。直腸投与に適した調合物は、好ましくは、固体に基づくキャリア、たとえばココアバターを有する単位用量坐剤として認められ、サリチル酸塩を含んでもよい。] [0232] 当業者が理解するように、上記の教示内容を考慮すると、本発明の極めて多数の改良および変形が可能である。したがって、添付の特許請求の範囲内で、本発明が、本明細書中に詳述される以外にも実行可能であり、かつ本発明の範囲がすべてのかかる変形を包含するように意図されることが理解される。]
权利要求:
請求項1 式(I)の化合物またはその立体異性体、立体異性体の混合物、若しくは薬学的に許容される塩形態であって、式中、R1は、H、C1−C4アルキル、またはC3−C8シクロアルキルであり;Wは、−CH2−、−CH2CH2−、または−CH2−O−であり;kは、0、1、または2であり;mは、0、1、または2であり;かつmおよびkの合計は、1、2、または3であり;Y2=Y3は、−C(X)=CH−または−CH=C(X)−であり;Xは、R2、−OR2、−(C1−C3アルキル)−R2、−O−(C1−C3アルキル)−R2、−NHR2、−NHC(=O)R2、または−NHC(=O)NHR2であり;ここで前記C1−C3アルキルは、選択的に−OHまたはC1−C4アルコキシで置換されるものであり;R2は、であり;Aは、F、Cl、またはBrであり;R3は、H、F、またはC1−C4アルキルであり;R4は、H、F、またはC1−C4アルキルであり;R4Aは、H、F、Cl、Br、またはC1−C4アルキルであり;R5は、H、F、またはC1−C4アルキルであり;R5Aは、H、F、Cl、Br、C1−C4アルキルまたはフェニルであり;あるいは、R4およびR5は、それらが結合する炭素原子と一緒になると、選択的に1、2、もしくは3のR14で置換された縮合C3−C6シクロアルキル環を形成する場合があり;あるいは、R4AおよびR5Aは、それらが結合する炭素原子と一緒になると、選択的に1、2、もしくは3のR14で置換された縮合フェニル環;選択的に1、2、もしくは3のR14で置換されたC3−C6シクロアルキル環;N、O、およびSから選択される1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子を有し、且つ選択的に1、2、もしくは3のR14で置換された5〜6員縮合ヘテロアリール環系;または、N、O、S、SO、およびSO2から選択される1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子を有し、且つ選択的に1、2、もしくは3のR14で置換された5〜6員縮合ヘテロシクロアルキル環系、を形成する場合があり;R6は、H、F、またはC1−C4アルキルであり;R7は、H、F、Cl、Br、またはC1−C4アルキルであり;R8は、H、−C(=O)R27、−CO2R27、選択的に1〜3のR20で置換されたC1−C6アルキル;選択的に1〜3のR20Aで置換されたC3−C8シクロアルキル;選択的に1〜3のR20Aで置換されたC6−C10アリール;選択的に1〜3のR20Aで置換されたC7−C15アリールアルキル;またはN、O、およびSから選択される1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子を有し、且つ選択的に1〜3のR20Aで置換された5〜10員ヘテロアリール環系、であり;R9は、出現するごとに、独立に、F、Cl、Br、C1−C4アルキル、またはC1−C4アルコキシであり;R10は、F、Cl、Br、C1−C3アルキル、またはC1−C3アルコキシであり;R14は、出現するごとに、独立に、F、Cl、Br、I、−OR21、−OR22、−NR23R24、−NHOH、−NO2、−CN、−CF3、(=O)、−C(=O)R21、−CO2R21、−OC(=O)R21、−C(=O)NR23R24、−NR27C(=O)R21、−NR27C(=O)OR21、−OC(=O)NR23R24、−NR27C(=S)R21、−SR21、−S(O)R21、または−S(O)2R21;選択的にOR26で置換されたC1−C6アルキル;C2−C6アルケニル、またはC2−C6アルキニルであり;R20は、出現するごとに、独立に、F、Cl、Br、I、−OR21、−OR22、−NR23R24、−NHOH、−NO2、−CN、−CF3、(=O)、−C(=O)R21、−CO2R21、−OC(=O)R21、−C(=O)NR23R24、−NR27C(=O)R21、−NR27C(=O)OR21、−OC(=O)NR23R24、−NR27C(=S)R21、−SR21、−S(O)R21、または−S(O)2R21;選択的にOR26で置換されたC1−C6アルキル;C2−C6アルケニル、C2−C6アルキニル、C3−C7シクロアルキル、フェニル、3〜7員ヘテロシクロアルキル基、または5もしくは6員ヘテロアリール基であり;R20Aは、出現するごとに、独立に、F、Cl、Br、I、−OR21、−OR22、−NR23R24、−NHOH、−NO2、−CN、−CF3、(=O)、−C(=O)R21、−CO2R21、−OC(=O)R21、−C(=O)NR23R24、−NR27C(=O)R21、−NR27C(=O)OR21、−OC(=O)NR23R24、−NR27C(=S)R21、−SR21、−S(O)R21、または−S(O)2R21;選択的にOR26で置換されたC1−C6アルキル;C2−C6アルケニル、またはC2−C6アルキニルであり;R21は、出現するごとに、独立に、H、C1−C6アルキル、C6−C10アリール、またはC7−C15アリールアルキルであり;R22は、出現するごとに、独立に、カルボキシル基の水酸基が除去された後のアミノ酸の残基であり;R23およびR24は、出現するごとに、独立に、H、C1−C6アルキル、およびC6−C10アリールから選択され;あるいは、R23およびR24は、それらが結合する窒素原子と一緒になると、N、O、およびSから選択される1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子を有し、且つ選択的に=Oで置換された3〜7員ヘテロシクロアルキル環系を形成し;R26は、HまたはC1−C6アルキルであり;R27は、HまたはC1−C6アルキルであり;nは、0、1、2、または3であり;かつzは、0、1、2、3、4、5、または6である、式(I)の化合物またはその立体異性体、立体異性体の混合物、若しくは薬学的に許容される塩形態。 請求項2 R1は、C3−C8シクロアルキルである、請求項1に記載の化合物。 請求項3 R1は、シクロブチルまたはシクロペンチルである、上記請求項のいずれか1つに記載の化合物。 請求項4 Wは、−CH2−または−CH2−CH2−である、上記請求項のいずれか1つに記載の化合物。 請求項5 R2は、である、上記請求項のいずれか1つに記載の化合物。 請求項6 R4およびR5は、それらが結合する炭素原子と一緒になると、縮合シクロプロピルまたはシクロブチル環を形成するものである、上記請求項のいずれか1つに記載の化合物。 請求項7 R4AおよびR5Aは、それらが結合する炭素原子と一緒になると、縮合されたフェニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、ピリジニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル環を形成するものである、上記請求項のいずれか1つに記載の化合物。 請求項8 kは1である、上記請求項のいずれか1つに記載の化合物。 請求項9 mは1である、上記請求項のいずれか1つに記載の化合物。 請求項10 mおよびkの合計は2である、上記請求項のいずれか1つに記載の化合物。 請求項11 Y2=Y3は−C(X)=CH−である、上記請求項のいずれか1つに記載の化合物。 請求項12 XはR2である、上記請求項のいずれか1つに記載の化合物。 請求項13 Xは−OR2である、上記請求項のいずれか1つに記載の化合物。 請求項14 R8はHである、上記請求項のいずれか1つに記載の化合物。 請求項15 R8は、選択的に1〜3のR20で置換されたC1−C6アルキルである、上記請求項のいずれか1つに記載の化合物。 請求項16 R8はC1−C6アルキルである、上記請求項のいずれか1つに記載の化合物。 請求項17 R9はC1−C4アルキルである、上記請求項のいずれか1つに記載の化合物。 請求項18 nは0である、上記請求項のいずれか1つに記載の化合物。 請求項19 nは1である、上記請求項のいずれか1つに記載の化合物。 請求項20 zは0である、上記請求項のいずれか1つに記載の化合物。 請求項21 上記請求項のいずれか1つに記載の化合物において、この化合物は、式(II)の化合物および、その立体異性体、立体異性体の混合物または薬学的に許容される塩形態であり、式中、R1は、C3−C8シクロアルキルであり;Wは、−CH2−または−CH2−CH2−であり;Xは、R2、−OR2、または−NHR2であり;R2は、であり;R3は、HまたはC1−C4アルキルであり;R4は、HまたはC1−C4アルキルであり;R4Aは、HまたはC1−C4アルキルであり;R5は、HまたはC1−C4アルキルであり;R5Aは、H、C1−C4アルキル、またはフェニルであり;あるいは、R4およびR5は、それらが結合する炭素原子と一緒になると、選択的に1〜3のR14で置換された縮合C3−C6シクロアルキル環を形成する場合があり;あるいは、R4AおよびR5Aは、それらが結合する炭素原子と一緒になると、選択的に1〜3のR14で置換された縮合フェニル環;選択的に1〜3のR14で置換されたC3−C6シクロアルキル環;N、O、およびSから選択される1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子を有し、且つ選択的に1〜3のR14で置換された5〜6員縮合ヘテロアリール環系;またはN、O、S、SO、およびSO2から選択される1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子を有し、且つ選択的に1〜3のR14で置換された5〜6員縮合ヘテロシクロアルキル環系を形成する場合があり;R6は、HまたはC1−C4アルキルであり;かつR7は、HまたはC1−C4アルキルである、上記請求項のいずれか1つに記載の化合物。 請求項22 R1は、シクロブチルまたはシクロペンチルである、請求項21に記載の化合物。 請求項23 R2は、である、請求項21に記載の化合物。 請求項24 R2は、である、請求項21に記載の化合物。 請求項25 R4およびR5は、それらが結合する炭素原子と一緒になると、縮合シクロプロピルまたはシクロブチル環を形成するものである、請求項21に記載の化合物。 請求項26 R4AおよびR5Aは、それらが結合する炭素原子と一緒になると、縮合されたフェニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、ピリジニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル環を形成するものである、請求項21に記載の化合物。 請求項27 R8はHである、請求項21に記載の化合物。 請求項28 請求項1に記載の化合物において、この化合物は、式(III)の化合物および、その立体異性体、立体異性体の混合物または薬学的に許容される塩形態であり、式中、R1は、C3−C6シクロアルキルであり;Wは、−CH2−または−CH2−CH2−であり;R2は、であり;R3は、H、メチル、またはエチルであり;R4は、H、メチル、またはエチルであり;R4Aは、H、メチル、またはエチルであり;R5は、H、メチル、またはエチルであり;R5Aは、H、メチル、またはエチルであり;あるいは、R4およびR5は、それらが結合する炭素原子と一緒になると、縮合C3−C6シクロアルキル環を形成する場合があり;あるいは、R4AおよびR5Aは、それらが結合する炭素原子と一緒になると、縮合フェニル環;C3−C6シクロアルキル環;N、O、およびSから選択される1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子を有する5〜6員縮合ヘテロアリール環系;またはN、O、S、SO、およびSO2から選択される1個、2個、もしくは3個のヘテロ原子を有する5〜6員縮合ヘテロシクロアルキル環系、を形成する場合があり;R6は、H、メチル、またはエチルであり;R7は、H、メチル、またはエチルであり;R9は、出現するごとに、独立に、F、Cl、メチル、エチル、メトキシ、またはエトキシであり;R10は、F、Cl、メチル、エチル、メトキシ、またはエトキシであり;かつnは、0、1、または2である、請求項1に記載の化合物。 請求項29 請求項1に記載の化合物において、この化合物は、式(III)の化合物および、その立体異性体、立体異性体の混合物または薬学的に許容される塩形態であり、式中、R1は、シクロブチルまたはシクロペンチルであり;Wは、−CH2−または−CH2−CH2−であり;R2は、であり;R3は、H、メチル、またはエチルであり;R4は、H、メチル、またはエチルであり;R4Aは、H、メチル、またはエチルであり;R5は、H、メチル、またはエチルであり;R5Aは、H、メチル、またはエチルであり;あるいは、R4およびR5は、それらが結合する炭素原子と一緒になると、縮合シクロプロピル、シクロブチル、またはシクロペンチル環を形成する場合があり;あるいは、R4AおよびR5Aは、それらが結合する炭素原子と一緒になると、縮合フェニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、ピリジニル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル環を形成する場合があり;R6は、H、メチル、またはエチルであり;R7は、H、メチル、またはエチルであり;R9は、出現するごとに、独立に、F、Cl、メチル、エチル、メトキシ、またはエトキシであり;R10は、F、Cl、メチル、エチル、メトキシ、またはエトキシであり;かつnは、0、1、または2である、請求項1に記載の化合物。 請求項30 からなる群から選択される化合物またはその薬学的に許容される塩。 請求項31 請求項1〜30のいずれか1つに記載の化合物および1若しくはそれ以上の薬学的に許容される賦形剤を含む医薬組成物。 請求項32 ナルコレプシーまたは睡眠/覚醒障害、摂食行動障害、摂食障害、肥満、認知障害、覚醒障害、記憶障害、気分障害、気分注意変調、注意欠陥多動性障害(ADHD)、アルツハイマー病/認知症、統合失調症、疼痛、ストレス、片頭痛、乗り物酔い、うつ病、精神障害、てんかん、胃腸障害、呼吸器障害、炎症、および心筋梗塞からなる群から選択される障害を治療するための方法であって、治療を必要とする被検体に、請求項1〜30のいずれか1つの治療有効量を投与する工程を含む、方法。 請求項33 前記疾患は、ナルコレプシーまたは睡眠/覚醒障害である、請求項32に記載の方法。 請求項34 前記疾患は、注意欠陥多動性障害である、請求項32に記載の方法。 請求項35 前記疾患は、認知障害である、請求項32に記載の方法。
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