![]() 多層コーティングを製造する方法
专利摘要:
本発明は、 1.下塗りされていてもよい基材上に、フィラー塗料組成物のフィラー層を塗布する工程と、 2.フィラー層上に、着色および/または特殊効果付与顔料を含む水性ベースコート塗料組成物のベースコート層を塗布する工程と、 3.ベースコート層上に、透明なクリアコート塗料組成物のクリアコート層を塗布する工程と、 4.フィラー層および/またはベースコート層と一緒であってもよい、クリアコート層を硬化させる工程と、を含み、フィラー塗料組成物は、 A)活性水素を含む官能基を有する少なくとも1つのバインダーと、 B)遊離イソシアネート基を有する少なくとも1つのポリイソシアネート架橋剤と、 C)一般式(I)(Xは残基(mは、1〜4であるか、またはエポキシシクロヘキシルである)を表し、R1、R2、R3は互いに独立に、分子当たり1〜30個の炭素原子を有する同一または異なる有機残基を意味するが、但し、残基の少なくとも1つは1〜4個の炭素原子を有するアルコキシ基であり、かつnは、2、3または4である)で表される少なくとも1つのエポキシ官能シランと、を含む有機溶剤系塗料組成物である、基材、特に車体および車体部品の多層コーティング方法に関する。 公开号:JP2011509170A 申请号:JP2010539842 申请日:2008-12-19 公开日:2011-03-24 发明作者:アン ヴァース;トーマス ファイ 申请人:イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニーE.I.Du Pont De Nemours And Company; IPC主号:C08L67-00
专利说明:
[0001] 関連出願の相互参照 本出願は、米国仮特許出願第61/008520号(2007年12月20日出願)の優先権を主張し、その開示内容は、全ての目的のために、その内容全体を記載したものとして参照することにより本明細書に組み込まれる。] [0002] 本発明は、フィラー層およびトップコート層から多層コーティングを製造する方法に関し、その方法は特に車体および車体部品を塗装するために使用することが可能である。] 背景技術 [0003] たとえば、フィラー層、ベースコート層およびクリアコート層で構成される多層コーティングは、車両の塗装における代表的なコーティング構造である。たとえばプライマー層および透明のまたは着色したトップコート層に基づいた同様のコーティング構造もまた、他の工業塗料分野で知られている。] [0004] たとえば、欧州特許第1050551号明細書は、改良された密着性および耐蝕性を備えた水性二液型ポリウレタン系についてそれ相応に記述しており、これは金属基材、たとえば車体の直接塗布に非常に適している。水性二液型ポリウレタン(PU)系は、水性OH官能樹脂分散液、遊離のイソシアネート基を有するポリイソシアネートおよびエポキシ官能シラン成分を含む。] [0005] 欧州特許第1484349号明細書はさらに、プラスチック、特に車両用のプラスチック製内装部品またはプラスチック製外装アタッチメントであって、銀メッキ層を含むプラスチック部品を、塗装するための塗料組成物について記述している。OH官能アクリル樹脂、有機修飾したポリジメチルシロキサン、エポキシ官能シランおよびポリイソシアネート硬化剤を含むベースコート塗料組成物が開示されている。OH官能アクリル樹脂、第3級アミノ基を有するアクリル樹脂、ポリイソシアネート架橋剤ならびにエポキシ基および加水分解性シラン基を有する化合物を含むクリアコート塗料組成物がさらに開示されている。コーティング材は、ベースコート、銀メッキ層およびクリアコートの順序で、プラスチック基材上に塗布される。プライマーは、好ましくは、ベースコート層に塗布する前にプラスチック基材に直接塗布される。] [0006] ポリイソシアネート成分、イソシアネート反応成分ならびにエポキシ基およびアルコキシシラン基を有する化合物を含む二液型塗料組成物をパイプ塗布に使用することが、国際公開第02/051899号パンフレットから同様に知られている。] 発明が解決しようとする課題 [0007] 環境にやさしい水性のコーティング材は、車両の塗装に使用されることが増えている。特に、水性の製品は、着色および/または特殊効果を付与するベースコート材および単段トップコート材にますます使用されており、溶剤容量が比較的高い。たとえば、水性ベースコート材および単段トップコート材が使用されるとき、もちろん、全体的なコーティング構造の必要な技術的特性、たとえば良好な耐湿性のほか満足できる光学特性および乾燥性を、保証することが不可欠である。特に、ベースコートおよびクリアコートを含む上述の多層構造に水性ベースコート材が使用されるとき、湿度歪後、個々の層間、すなわちベースコート層とクリアコート層との間および先行するコーティング、たとえばフィラー層とベースコート層との間に、満足できる初期耐水密着性を欠く。水性ベースコート層自体内の凝集もまた不十分である。水性の単段トップコートを使用するときも同様の問題が確認されている。] [0008] 他の重要なコーティング特性、たとえば結果として生じるコーティングの乾燥性、安定性および光学特性等を同時に実質的に損なわない、これらの密着性の問題の満足できる解決法を提供することは、これまで不可能であった。] [0009] したがって本発明の目的は、水性ベースコート材または水性単段トップコート材を使用する、基材の多層コーティング方法であって、非常に優れた耐湿性および密着特性、たとえば、満足できる乾湿層間密着性、特にフィラー層とベースコート層との間およびベースコートとクリアコート層との間またはフィラー層と単段トップコート層との間に、非常に優れた初期耐水密着性を有するコーティング構造を生じさせる方法を提供することである。水性ベースコート層内または水性単段トップコート自体の凝集破壊も生じてはならない。他の重要な技術的コーティング特性、たとえば乾燥性、結果として生じるコーティングの光学特性、組成物の安定性、および塗料組成物の塗布特性が、結果として損なわれてはならない。] 課題を解決するための手段 [0010] したがって、本発明は、 1.下塗りされていてもよい基材上に、フィラー塗料組成物のフィラー層を塗布する工程と、 2.フィラー層上に、着色および/または特殊効果付与顔料を含む水性ベースコート塗料組成物のベースコート層を塗布する工程と、 3.ベースコート層上に、透明なクリアコート塗料組成物のクリアコート層を塗布する工程と、 4.フィラー層および/またはベースコート層と一緒であってもよい、クリアコート層を硬化させる工程と、 を含み、 フィラー塗料組成物は、 A)活性水素を含む官能基を有する少なくとも1つのバインダーと、 B)遊離イソシアネート基を有する少なくとも1つのポリイソシアネート架橋剤と、 C)一般式(I) (Xは残基 (mは、1〜4であるか、または3,4−エポキシシクロヘキシルである) を表し、 R1、R2、R3は互いに独立に、分子当たり1〜30個の炭素原子を有する同一または異なる有機残基を意味するが、但し、残基の少なくとも1つは1〜4個の炭素原子を有するアルコキシ基であり、 nは、2、3または4であって、好ましくは2または3である) で表される少なくとも1つのエポキシ官能シランと、 を含む有機溶剤系塗料組成物である、 基材、特に車体および車体部品の多層コーティング方法に関する。] [0011] あるいは本発明は、 1.下塗りされていてもよい基材上に、フィラー塗料組成物のフィラー層を塗布する工程と、 2.フィラー層上に、着色および/または特殊効果付与顔料を含む水性単段トップコート塗料組成物の単段トップコート層を塗布する工程と、 3.フィラー層と一緒でもよい、トップコートを硬化させる工程と、 を含み、 フィラー塗料組成物は、 A)活性水素を含む官能基を有する少なくとも1つのバインダーと、 B)遊離イソシアネート基を有する少なくとも1つのポリイソシアネート架橋剤と、 C)一般式(I) (Xは残基 (mは、1〜4であるか、または3,4−エポキシシクロヘキシルである) を表し、 R1、R2、R3は互いに独立に、分子当たり1〜30個の炭素原子を有する同一または異なる有機残基を意味するが、但し、残基の少なくとも1つは1〜4個の炭素原子を有するアルコキシ基であり、 nは、2、3または4であって、好ましくは2または3である) で表される少なくとも1つのエポキシ官能シランと、 を含む有機溶剤系塗料組成物である、 基材、特に車体および車体部品の、多層コーティング方法に関する。] [0012] 驚くことに、本発明による方法で使用されるフィラー塗料組成物に特定のエポキシ官能シラン化合物C)を使用することにより、フィラー層、水性ベースコート層およびクリアコート層の多層構造、あるいはフィラー層および水性単段トップコート層の多層構造が得られ、これが優れた密着特性を、すなわち優れた耐水密着性および優れた耐高圧洗浄性も、示すことが分かっている。特に、多層構造は、フィラー層と水性ベースコート層または単段トップコート層との間、および水性ベースコート層とクリアコート層との間に、優れた層間密着性を有し、その結果、他の重要な技術的コーティング特性、たとえば塗布特性、乾燥特性および光学特性等を損なわない。また驚くことに、特に、苛酷な条件に暴露した後、たとえば湿式加熱試験で、水性ベースコート層内および水性単段トップコート層内の凝集を改善できることも証明されている。] 実施例 [0013] 本発明を、以下にさらに詳細に説明する。] [0014] 明確にするために、別々の実施態様で前述および後述されている本発明の幾つかの特徴が、一つの実施態様で一緒に提供される可能性もあることは、十分に理解されるであろう。反対に、簡潔にするために、たった1つの実施態様で記述される本発明の様々な特徴が、別々にまたは何らかのサブコンビネーションで提供される可能性もある。加えて、他に明確な記載がない限り、単数での言及が、複数を包含する可能性もある(たとえば「a」および「an」が、1、または1以上を指す可能性がある)。] [0015] 本願中に明記されている様々な範囲の数値の使用は、明示的に別段の指示がない限り、記述された範囲内の最大値および最小値の両者に「約」という語が前に付いているものとして、近似値として示される。したがって、記述された範囲の上下の僅かな変動は、範囲内の値と実質的に同じ結果を実現するために使用することができる。さらに、これらの範囲の開示では、範囲の最小終点おおび最大終点を含む、最小値と最大値との間のあらゆる値を包含する、連続範囲を表す。] [0016] 本明細書で使用される用語(メト)アクリルは、メタクリルおよび/またはアクリルを意味すると理解すべきである。] [0017] 特に指定がない限り、本明細書で言及される全ての分子量(数平均分子量および重量平均の両者)は、標準としてポリスチレンを使用し、液相としてテトラヒドロフランを使用して、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)で決定される。] [0018] 水性塗料組成物は、塗料組成物を調製および/または塗布するとき、溶剤または希釈剤として水が使用される塗料組成物である。通常、水性塗料組成物は、塗料組成物総量を基準にしてたとえば30〜90重量%の水分を含み、また塗料組成物総量を基準にして20重量%までの、好ましくは15重量%未満の、有機溶剤を含んでもよい。] [0019] それに応じて、有機溶剤型塗料組成物は、塗料組成物を調製および/または塗布するとき、溶剤または希釈剤として有機溶剤が使用される塗料組成物である。通常、溶剤型塗料組成物は、塗料組成物総量を基準にしてたとえば20〜90重量%の有機溶剤を含む。] [0020] 本発明による方法で使用されるフィラー塗料組成物をまず最初に、より詳細に説明する。] [0021] フィラー塗料組成物は、「二成分」塗料組成物、すなわち互いによく反応する、すなわち活性水素(A)およびポリイソシアネート成分(B)を含む成分は、早期反応を避けるために、塗布前には互いに離して保存しなければならない。概してバインダー成分A)およびポリイソシアネート成分B)は、塗布直前に混合され得るにすぎない。用語「塗布直前」は、当業者に周知である。実際に使用/塗布する前に、すぐに使用できる塗料組成物を調製してもよい期間は、たとえば、塗料組成物のポットライフに依存する。] [0022] 原則として、塗料組成物は、塗布前でもまだ有機溶剤で噴霧粘度に調節することができる。たとえば顔料、フィラー、有機溶剤および添加物等の、使用可能な塗料組成物の製造に必要なさらなる成分は全て、いずれの場合にも、二成分の一方に存在していてもよく、二成分系の両成分中に存在してもよい。] [0023] エポキシ官能シラン化合物C)は、二成分の一方に存在していてもよく、両成分中に存在してもよい。最も好ましくは、エポキシ官能シラン化合物C)は、ポリイソシアネート成分B)中に存在する。] [0024] 本発明の方法で使用されるフィラー塗料組成物は、フィラー塗料組成物の総量に対して、好ましくは30〜70重量%の、活性水素を含む官能基を有する少なくとも1つのバインダーの固形物(成分A)および20〜50重量%の、遊離イソシアネート基を有する少なくとも1つの硬化剤の固形物(成分B)を含む。] [0025] エポキシ官能シラン化合物C)は好ましくは、成分A)および成分B)の固形成分の合計に対して、0.5〜7.0重量%の固形物、特に1.0〜6.0%重量%の固形物、最も好ましくは1.2〜5.0重量%の固形物の濃度で、フィラー組成物に使用される。成分C)が7.0重量%の固形物を越える量で使用されると、より低粘度につながり、湿度歪/温度歪の間に、水泡形成およびクラッキングのリスクが増大する。成分C)が、0.5重量%未満の固形物の量で使用されると、既述の好ましい効果を達成することができない。] [0026] 成分A)、B)およびC)に加えて、フィラー塗料組成物は、顔料、フィラー、添加物および有機溶剤等の、フィラー塗料組成物で使用される通常の成分を含んでもよい。顔料、フィラー、添加物および有機溶剤は、当業者に周知の通常の量で使用される。] [0027] フィラー塗料組成物の成分A)は、活性水素を含む官能基を有するバインダーを含む。バインダーは、たとえば500〜200,000g/モル、好ましくは1100〜100,000g/モルの数平均分子量(Mn)を有するオリゴマー化合物および/またはポリマー化合物であってもよい。特に活性水素を有する官能基は、ヒドロキシル基、第一級および/または第二級アミノ基を含む。好ましくはヒドロキシル基を有するバインダーが使用される。] [0028] ヒドロキシル基を有するバインダーはたとえば、ポリウレタン化学から当業者に知られており、有機溶剤型塗料組成物の配合物に使用される、ポリウレタン類、(メタ)アクリルコポリマー類、ポリエステル類およびポリエーテル類である。それらは各々、個々にまたは互いに組み合わせて、使用することが可能である。] [0029] 好ましくはヒドロキシル官能(メタ)アクリルコポリマーが成分A)として使用される。] [0030] (メタ)アクリルコポリマーの例は、溶剤系塗料組成物に好適で当業者に周知の全ての(メタ)アクリルコポリマーを包含する。たとえば、それらは1000〜20000g/モル、好ましくは1100〜15000の数平均分子量Mn、0〜60mg KOH/g、好ましくは0〜35mg KOH/gの酸価、および20〜400mg KOH/g、好ましくは20〜250mg KOH/g、最も好ましくは40〜150mg KOH/gのヒドロキシル価を有するものであってもよい。(メタ)アクリルコポリマーはまた、異なるバインダーの存在下、たとえばオリゴマーポリエステルまたはポリマーポリエステルおよび/またはポリウレタン樹脂の存在下で、調製することもできた。] [0031] (メタ)アクリルコポリマー類の調製は、通常の調製技術により、たとえば有機相でのラジカル重合によって行われ、そこではモノマー、溶剤および重合触媒が従来の重合反応器に充填される。] [0032] このようにして生成された(メタ)アクリルコポリマーは、たとえば、少なくとも30℃、好ましくは40〜80℃のガラス転移温度(Tg)を有する。本明細書に開示されている全てのガラス転移温度は、DSC(示差走査熱量測定)により決定される。] [0033] 一般的に有用な重合触媒は、アゾ−ビス−イソブチロニトリル、1,1−アゾ−ビス(シアノシロヘキサン)等のアゾ系触媒、t−ブチルパーアセテート等のアセテート類、ジ−t−ブチルパーオキシド等の過酸化物、t−ブチルペルベンゾエート等のベンゾエート類、t−ブチルペルオクトエート等のオクトエート類等である。] [0034] 使用することができる一般的な溶剤は、メチルアミルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルエチルケトン等のケトン類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、炭酸プロピレン、n-メチルピロリドン等のアルキレンカーボネート類、エーテル類、酢酸ブチル等のエステル類、および上述のいずれかの混合物である。] [0035] 使用することが可能な、フリーラジカル重合可能なオレフィン性不飽和モノマーは、少なくとも1つのオレフィン性二重結合に加えて、さらなる官能基も含むモノマーおよび、少なくとも1つのオレフィン性二重結合のほかに、さらなる官能基を含まないモノマーである。さらなる官能基は、たとえば、ウレア基、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホン酸基、シラン基、アミン基、アミド基、アセト酢酸基またはエポキシ基であってもよい。これらの官能基のみが、自己架橋する傾向がないポリ(メタ)アクリレートコポリマーに組み込まれてもよいことは、明白であろう。] [0036] ヒドロキシル基を有するオレフィン性不飽和モノマーを使用して、ヒドロキシル基を(メタ)アクリルコポリマーに導入することができる。好適なヒドロキシ官能不飽和モノマーは、たとえば、第一級または第二級のヒドロキシル基を有するα、β−オレフィン性不飽和モノカルボン酸のヒドロキシアルキルエステル類である。これらは、たとえば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸および/またはイソクロトン酸のヒドロキシアルキルエステル類を含んでもよい。(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル類が好ましい。ヒドロキシアルキル残基は、たとえば、2〜10個の炭素原子、好ましくは2〜6個の炭素原子を含んでもよい。一級ヒドロキシル基を有するα,β−オレフィン性不飽和モノカルボン酸の好適なヒドロキシアルキルエステル類の例は、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアミル(メタ)アクリレート、ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレートである。第二級ヒドロキシル基を有する好適なヒドロキシアルキルエステル類の例は、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、および3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートである。ヒドロキシル基を有するさらなるオレフィン性不飽和モノマー類または付加物もまた、もちろん使用することが可能である。] [0037] カルボキシル官能オレフィン性不飽和モノマーを使用して、カルボキシル基が(メタ)アクリルコポリマーに導入される。好適なオレフィン性不飽和カルボン酸の例としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸およびイソクロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、および二官能酸のハーフエステルなどが挙げられる。アクリル酸およびメタクリル酸が好ましい。] [0038] オレフィン性二重結合のほかに、さらなる官能基を含む、他の追加的な好適な不飽和モノマーの例は、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、アセトアセトキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、アルコキシメチル(メタ)アクリルアミド類、ビニルシラン、メタクリルオキシエチルトリアルコキシシラン類、アクリルアミド2−メチルプロパン、ビニルイミダゾールである。] [0039] 少なくとも1つのオレフィン性二重結合のほかに、さらなる官能基を含まない不飽和モノマーは、たとえば、オレフィン性不飽和カルボン酸の脂肪族エステル類、ビニルエステルおよび/またはビニル芳香族炭化水素である。] [0040] オレフィン性不飽和カルボン酸の好適な脂肪族エステル類の例としては、特に、α,β-オレフィン性不飽和モノカルボン酸の、脂肪族アルコールとのエステル類などが挙げられる。オレフィン性不飽和カルボン酸の例は、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸およびイソクロトン酸である。アルコール類は、特に、分子中に1〜20個の炭素原子を有する脂肪族一価の分枝アルコールまたは非分枝アルコールである。脂肪族アルコールを有する(メタ)アクリレートの例は、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、tert.−ブチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレートおよび対応するメタクリレートである。] [0041] 好適なビニルエステル類の例は、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルおよびα位で枝分かれした飽和モノカルボン酸のビニルエステル類、たとえば、いずれの場合にも5〜13個の炭素原子、好ましくは、9〜11個の炭素原子を分子中に有する、飽和α,α’−ジアルキルアルカンモノカルボン酸のビニルエステル類および飽和α−アルキルアルカンモノカルボン酸のビニルエステル類である。] [0042] ビニル芳香族炭化水素の例は、好ましくは8〜12個の炭素原子を分子中に有するものである。このようなモノマーの例は、スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン類、ビニルトルエン類、2,5−ジメチルスチレン、p−メトキシスチレンおよびtert-ブチルスチレンである。] [0043] バインダー成分A)として使用することができるヒドロキシル官能ポリエステル樹脂の例としては、溶剤型塗料組成物に適した全てのポリエステル樹脂類、たとえば、500〜10,000g/モル、好ましくは1100〜8000g/モルの数平均分子量、10〜150mg KOH/g、好ましくは15〜50mg KOH/gの酸価および40〜400mg KOH/g、好ましくは50〜200g/モルのヒドロキシル価を有するヒドロキシル官能ポリエステル類が挙げられる。ポリエステルは、飽和であっても不飽和であってもよく、また脂肪酸で修飾されていてもよい。ポリエステル類は、既知の方法を使用して、ポリカルボン酸およびポリアルコールから水を除去して製造される。] [0044] また、通常のヒドロキシ官能ポリウレタン樹脂も使用することができる。] [0045] ヒドロキシル官能バインダー成分A)は、上記の少なくとも1つのヒドロキシル官能(メタ)アクリレートコポリマーのバインダーの固形物重量を基準にして、約10〜100重量%の固形物、好ましくは30〜100重量%の固形物を適切に含む。ヒドロキシル官能(メタ)アクリレートコポリマーは、他のヒドロキシル官能樹脂と組み合わせて使用することが可能である。] [0046] 好ましいヒドロキシル官能(メタ)アクリレートコポリマーは、 a)10〜80重量%、好ましくは20〜60重量%の、モノエポキシエステルと不飽和酸官能モノマーの反応生成物と、 b)0〜40重量%、好ましくは10〜30重量%の、成分a)とは異なるヒドロキシ官能不飽和モノマーと、 c)1〜8重量%、好ましくは2〜6重量%の、不飽和酸官能モノマーと、 d)0〜70重量%、好ましくは20〜50重量%の、他の重合性不飽和モノマーと、 を含み、上記重量%の成分A)および成分B)ならびに成分a)〜d)は、最高100重量%まで加えられ、また(メタ)アクリレートコポリマーは、少なくとも2つのフィードストリームを用いたスキューフィード重合法によって調製される。好ましくは1つのフィードストリームは、 I)コポリマー中の成分a)の総量を基準にして、60〜100重量%の、モノエポキシエステルと不飽和酸官能モノマーa)との反応生成物と、 II)コポリマー中のモノマーb)の総量を基準にして、0〜60重量%のヒドロキシ官能不飽和モノマーb)と、 III)コポリマー中のモノマーc)の総量を基準にして、0〜30重量%の不飽和酸官能モノマーc)と、 IV)コポリマー中のモノマーd)の総量を基準にして、0〜80重量%の他の重合性不飽和モノマーd)と、 を含み、 また、残りの1つまたは複数のフィードストリームは、成分a)〜d)の差分を含む。] [0047] こうした有用な(メタ)アクリレートコポリマーは、たとえば、欧州特許第1784463号明細書に記述されている。] [0048] フィラー組成物はまた、架橋成分と反応することができる、低分子反応成分、いわゆる反応性希釈剤も含んでもよい。これらの例は、ヒドロキシ官能反応性希釈剤またはアミノ官能反応性希釈剤である。] [0049] 本発明にしたがって使用されるフィラー組成物は、遊離イソシアネート基(成分B)を有するポリイソシアネートを架橋剤として含む。ポリイソシアネートの例は、脂肪族結合、脂環式結合、アラリファティック結合および/または芳香族結合した遊離イソシアネート基を有する、様々な有機ポリイソシアネートである。ポリイソシアネートは、室温で液体であるか、または有機溶剤の添加により液体になる。23℃で、ポリイソシアネートは一般に1〜6,000mPas、好ましくは5〜3,000mPasの粘度を有する。] [0050] 好ましいポリイソシアネートは、1.5〜5、好ましくは2〜4という平均NCO官能性を有する、排他的に脂肪族結合および/または脂環式結合したイソシアネート基を有する、ポリイソシアネート類またはポリイソシアネート混合物である。] [0051] 特に好適なポリイソシアネート類の例は、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチル-シクロヘキサン(IPDI)および/またはビス(イソシアナトシクロヘキシル)−メタンおよびそれ自体が周知である誘導体に基づく「塗料ポリイソシアネート」として知られるものであって、誘導体はこれらのジイソシアネート類のビウレット基、アロファネート基、ウレタン基および/またはイソシアヌレート基を含み、製造後、好ましくは蒸留により、僅か0.5重量%未満の残留含量で、過剰の親ジイソシアネートから除去される。トリイソシアネート類、たとえばトリイソシアナートノナン等も、使用することができる。] [0052] 立体障害性ポリイソシアネートもまた好適である。これらの例は、1,1,6,6−テトラメチル−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,5−ジブチル−ペンタ−メチルジイソシアネート、p−またはm−テトラメチルキシリレンジイソシアネートおよび好適な水和同族体である。] [0053] 原則として、ジイソシアネート類は、通常の方法で、たとえば、三量化によって、あるいは水またはポリオール類、たとえば、トリメチロールプロパンまたはグリセリンとの反応によって、より高官能性の化合物に変換することができる。ポリイソシアネートはまた、イソシアネート修飾樹脂の形で使用することもできる。] [0054] ポリイソシアネート架橋剤は、個々に使用することもでき、混合して使用することもできる。] [0055] ポリイソシアネート架橋剤は、塗料業界でよく使用されるものであり、また文献に詳細に記述されており、また商業的に入手できる。] [0056] ポリイソシアネート架橋剤B)のイソシアネート基は、部分的にブロックすることが可能である。NCO基をブロックするための活性水素を含む低分子量化合物は周知である。これらの例は、脂肪族アルコール類または脂環式アルコール類、ジアルキルアミノアルコール類、オキシム類、ラクタム類、イミド類、ヒドロキシアルキルエステル類、マロン酸またはアセト酢酸のエステル類である。] [0057] 好ましくはないが、ポリイソシアネート架橋剤B)は、共架橋剤と組み合わせて、たとえば、メラミン樹脂および/または完全ブロックポリイソシアネート類と組み合わせて、使用することができる。] [0058] 本発明によれば、式(I)で表される少なくとも1つのエポキシ官能シラン化合物が、フィラー組成物中の成分C)として使用される。] [0059] 式(I)で表される好ましい化合物は、Xが、 (mは、1〜4である) であるものである。] [0060] R1、R2およびR3が互いに独立に、1〜4個、好ましくは1、2または3個の炭素原子を有する同一または異なるアルコキシ基を意味する化合物も同様に好ましい。特に好ましいアルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基およびイソプロポキシ基である。] [0061] 一般式(I)で表される特に好適なエポキシ官能シラン化合物の例は、(3−グリシドキシプロピル)トリメトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)トリエトキシシラン、(3−グリシドキシプロピル)トリイソプロポキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランおよびβ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシランである。メトキシ基を有するシラン類、たとえば(3−グリシドキシプロピル)トリメトキシシランおよびβ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等が、ここでは特に好ましい。] [0062] (3−グリシドキシプロピル)トリメトキシシランを使用することが最も好ましい。] [0063] 使用することが可能なエポキシ官能シラン化合物はまた、たとえばDynasylan Glymoの商品名でDegussaから、SilquestA−187およびSilquestA−186の商品名でGE Siliconesから、またA−186およびA−187の商品名でACCSiliconesから、商品としても入手できる。] [0064] 特にヒドロキシ官能バインダー成分 A)および架橋剤B)を含む活性水素は、成分A)のヒドロキシル基と架橋剤B)のイソシアネート基との当量比が5:1〜1:5、たとえば、好ましくは、3:1〜1:3、特に好ましくは、1.5:1〜1:1.5であるような量率で使用される。さらなるヒドロキシ官能バインダーおよび反応性希釈剤を使用するのであれば、当量比を計算するとき、それらの官能基を考慮すべきである。] [0065] フィラー組成物はその上、有機溶剤および従来の塗料添加物を含んでもよい。溶剤は、バインダーの調製に由来することもあり、あるいは別個に添加されることもある。それらは、塗料に使用される代表的な有機溶剤であり、当業者に周知である。] [0066] 添加物は、塗料部門で使用することが可能な、従来の添加物である。フィラー塗料組成物で使用される代表的な添加物の例としては、(メタ)アクリル系ホモポリマーまたはシリコーンオイルに基づくレベリング剤、クレーター形成防止剤、消泡剤、湿潤剤、架橋反応のための硬化触媒、たとえば、ジブチル錫ジラウレート、ナフテン酸亜鉛等の有機金属塩、およびヒドロキシル/イソシアネート反応のための、トリエチルアミン等の第3級アミノ基を含む化合物、分散剤、増粘剤および乳化剤などが挙げられる。] [0067] フィラー塗料組成物はまた、塗料製造技術、特に車両塗料部門におけるフィラー組成物の製造技術に熟練した者に周知のような、従来の有機および/または無機着色顔料および/または増量剤も含む。顔料の例は、二酸化チタン顔料、微粒子化二酸化チタン顔料、酸化鉄顔料、カーボンブラック顔料、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料およびピロロピロール顔料である。増量剤の例は、二酸化ケイ素、ケイ酸アルミニウム、酸化アルミニウム、硫酸バリウムおよびタルカムである。] [0068] フィラー塗料組成物は一般に、好ましくは、4.0:1.0〜1.0:2.0、特に好ましくは、3.0:1.0〜1.5:1.0という、増量剤および顔料とバインダー(固形物)との重量比を有する。顔料体積濃度(PVC)は、フィラー組成物では一般にたとえば20〜65の範囲内であり、研磨フィラーでは好ましくは35〜55の範囲内である。PVCは、顔料/増量剤の体積と、組成物(顔料/増量剤、バインダー、添加物等を含む)のあらゆる非揮発性成分の全体積との比率である。] [0069] 本発明による方法の工程1で塗布される好ましいフィラー塗料組成物は、 A2)少なくとも1つのヒドロキシル官能(メタ)アクリル樹脂と、 B2)少なくとも1つのポリイソシアネートと、 C)上で定義された一般式(I)で表される少なくとも1つのエポキシ官能シランと、 を含む。] [0070] 好ましいヒドロキシル官能(メタ)アクリレートコポリマーは、既に上述した(メタ)アクリレートコポリマーであり、また、たとえば欧州特許第1784463号明細書に開示されている。] [0071] 〔発明の効果〕 多層構造のフィラー塗料組成物にエポキシ官能シラン化合物C)を使用することにより、大幅に改良された耐湿性と密着特性、すなわち、大幅に改良された、個々の層間の層間密着性の両者を達成できること、およびたとえば、湿度歪/温度歪後に、水性ベースコート層内または水性単段トップコート層内に、非常に良好な凝集を達成できることが判明している。ここで、エポキシ官能シランC)はまた、2層間の境界層を越えて水性ベースコート層内に拡散し、したがって水性ベースコート層とクリアコート層との間の層間密着性の著しい改善にも貢献すると想定される。水性ベースコート層は、固形の水性ベースコート塗料組成物の塗布に必要とされるような、たとえば25μmという比較的厚い塗膜で塗布されるときでさえも、非常に良好な凝集を示す。また水性トップコート層は、非常に良好な凝集も示す。] [0072] 本発明による方法の個々の工程を以下により詳細に説明する。] [0073] 本発明による多層コーティング方法において、工程1で、有機溶剤系フィラー塗料組成物のフィラー層は、下塗りされていてもよい基材上に塗布される。好適な基材は、金属基材およびプラスチック基材、特に、自動車業界で知られている基材、たとえば鉄、亜鉛、アルミニウム、マグネシウム、ステンレススチール、またはそれらの合金、ならびにポリウレタン類、ポリカーボネート類またはポリオレフィン類等である。] [0074] 車体または車体部品塗装の場合には、フィラー塗料組成物は、好ましくは吹き付けを用いて、基材上に塗布される。] [0075] 基材、特に車体またはそれらの部品は、フィラー塗料組成物の塗布前に従来の方法で、既に下塗りされていてもよい。事前塗布は、プライマー塗料組成物、たとえば、車両塗装で従来使用されているようなウォッシュプライマーの塗布を含む。フィラー塗料組成物はまた、フィラー−プライマーまたはプライミングフィラーの役割も果たす。研磨フィラーの場合(研磨前)、フィラー塗料組成物は通常、結果として生じる乾燥塗膜厚さ25〜400μmで、たとえば、結果として生じる乾燥塗膜厚さ80〜250μmで、塗布される。] [0076] フィラー塗料組成物はまた、無傷の既存コーティング上または新規コーティング上に、たとえば、電着プライマー上に塗布してもよい。] [0077] 本発明の第1代替法による多層コーティング方法において、工程2で、水性ベースコート塗料組成物のベースコート層は、フィラー層上に塗布される。] [0078] フィラー層は、水性ベースコート塗料組成物の塗布前に、硬化または乾燥またはフラッシュオフさせてもよい。研磨フィラーの場合には、フィラー層は、たとえば、室温で、たとえば、一晩、乾燥または硬化させるか、またはたとえば40〜60℃の温度で乾燥または硬化させる。] [0079] 工程2)で塗布される水性ベースコート塗料組成物は、車両塗装で従来使用されているようなエフェクトカラーまたは無地のベースコート塗料組成物を含む。] [0080] 水性ベースコート組成物は、水性の有色素ベースコート塗料組成物の従来の構成成分:着色顔料および/または特殊効果付与顔料、1つまたは複数のバインダー、水および場合により下記の構成成分の少なくとも1つ:架橋剤、フィラー、従来の塗料添加物および有機溶剤を含む。] [0081] バインダーの例は、当業者によく知られている、従来の塗膜形成性、水希釈性バインダー、たとえば水希釈性ポリエステル樹脂、水希釈性(メタ)アクリルコポリマー樹脂など、または水希釈性ポリエステル/(メタ)アクリル共重合体ハイブリッドおよび水希釈性ポリウレタン樹脂またはポリウレタン/(メタ)アクリル共重合体ハイブリッドである。これらは、反応性樹脂であってもよく非機能性樹脂であってもよい。] [0082] 水性ベースコート塗料組成物は、物理的乾燥性であってもよく、化学的架橋性であってもよい。したがって、水性塗料組成物は、架橋剤、たとえば、遊離ポリイソシアネート類を含んでもよい。使用してもよい架橋剤の選択は、バインダー中の架橋可能基のタイプによって決まり、また当業者によく知られている。物理的乾燥性の水性塗料組成物が好ましい。] [0083] 好ましくは、水性の下地塗料組成物は、水希釈性ポリウレタン樹脂を含み、他の水希釈性樹脂、たとえば水希釈性(メタ)アクリルコポリマー、および分散剤と組み合わせて含んでもよい。水希釈性ポリウレタン樹脂の例は、たとえば、500〜500000g/モル、好ましくは、1100〜300000g/モル、最も好ましくは、5000〜300000g/モルの数平均分子量Mn、10〜100mg KOH/g、好ましくは20〜80mg KOH/gの酸価を有するものである。使用することが可能な適切なポリウレタン樹脂は、たとえば、イソシアネート基に関してよく反応し、また分子当たり少なくとも2つの遊離イソシアネート基を有するポリイソシアネートである、化合物を反応させることにより調製される。このようにして得られたポリウレタン樹脂は、さらに鎖延長させて、分子量を増大させることができる。たとえば、NCO官能ポリウレタンプレポリマーを、イソシアネート基に関してよく反応する化合物と反応させることができる。イソシアネート基に関してよく反応する化合物は、特にヒドロキシル基および/または二級および/または一級アミノ基を有する化合物である。OH官能ポリウレタンプレポリマーは、たとえばポリイソシアネートで鎖延長することができる。] [0084] 好ましくは、水性下地塗料組成物は、ポリカーボネートおよび/またはポリエステルポリオール類、特にポリカーボネートおよび/またはポリエステルジオール類に基づく少なくとも1つの水希釈性ポリウレタン/ポリ尿素樹脂を含む。最も好ましい水性下地塗料組成物は、少なくとも1つの水性(メタ)アクリルラテックスと組み合わせて、ポリカーボネートおよび/またはポリエステルポリオール類、特にジオール類に基づく、少なくとも1つの水希釈性ポリウレタン/ポリ尿素樹脂を含む。好ましくは水性(メタ)アクリルラテックスは、 1)少なくとも1つの酸基を有する少なくとも1つのモノマーおよび少なくとも1つのオレフィン性多価不飽和モノマーを含んでもよい、オレフィン性不飽和、フリーラジカル重合可能モノマーの混合物Aの、水相における、フリーラジカル重合工程と、 2)工程段階1)で得られた生成物の存在下における、少なくとも1つの酸基および少なくとも1つのオレフィン性多価不飽和モノマーを有する少なくとも1つのモノマーを含んでもよい、オレフィン性不飽和、フリーラジカル重合可能モノマーの、少なくとも1つの混合物Bのフリーラジカル重合工程と、 を含み、 混合物Aと少なくとも1つの混合物Bとの重量比は、15:85〜85:15であり、また混合物Aまたは少なくとも1つの混合物Bあるいは混合物Aと少なくとも1つの混合物Bの両混合物は、少なくとも1つの酸基を有する少なくとも1つのモノマーを含み、また混合物Aまたは少なくとも1つの混合物Bあるいは混合物Aと少なくとも1つの混合物Bの両混合物は、少なくとも1つのオレフィン性多価不飽和モノマーを含む、 水相における多段乳化重合により調製される。] [0085] ポリカーボネートポリオール類に基づく有用な水希釈性ポリウレタン/ポリ尿素樹脂およびポリカーボネートとポリエステルポリオール類との混合物に基づく有用な水希釈性ポリウレタン/ポリ尿素樹脂は、たとえば欧州特許第427979号明細書および欧州特許第669352号明細書に記述されている。有用な水性(メタ)アクリル格子は、たとえば国際公開第2006/118974号パンフレットに記述されている。] [0086] ポリウレタン/ポリ尿素樹脂および水性(メタ)アクリル格子は、顔料分散剤、特にグラフト共重合体に基づく顔料分散系と組み合わせて使用することができる。グラフト共重合体は、約5,000〜100,000の重量平均分子量ならびにポリマー骨格および骨格に結合したマクロモノマー側鎖を有し、ポリマー骨格は側鎖に比して疎水性であって、また重合エチレン性不飽和疎水性モノマーを含み、側鎖は、1つの終末点で骨格に結合した親水性マクロモノマーであって、また重合エチレン性不飽和モノマーを含み、かつまたグラフト共重合体の重量を基準にして2〜100重量%の重合エチレン性不飽和酸含有モノマーを含み、約1,000〜30,000の重量平均分子量を有する。こうした顔料分散は、たとえば米国特許第5,231,131号明細書に記述されている。] [0087] 水性ベースコート塗料組成物は、従来の塗工顔料、たとえば、特殊効果顔料(効果付与顔料)および/または白色顔料、有色顔料および黒色顔料の中から選択される着色顔料を含む。] [0088] 特殊効果顔料は、塗膜に特殊効果、たとえば、観察角度に左右される色彩フロップおよび/または明度フロップを付与する。こうした顔料の例は、たとえば金属顔料等の、従来の効果顔料である。金属顔料の例は、アルミニウム、銅または他の金属から作られるもの、たとえば、金属酸化物被覆金属顔料、たとえば、酸化鉄被覆アルミニウム等の干渉顔料、たとえば、二酸化チタン被覆雲母等の被覆雲母、グラファイト効果をもたらす顔料、フレーク状の酸化鉄、液晶顔料、被覆酸化アルミニウム顔料、被覆二酸化ケイ素顔料である。白色顔料、有色顔料および黒色顔料の例は、当業者に周知の従来の無機顔料または有機顔料、たとえば、二酸化チタン、酸化鉄顔料、カーボンブラック、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、ピロロピロール顔料、ペリレン顔料等である。] [0089] 水性ベースコート塗料組成物は、従来の塗料添加物を通常の量で、たとえば、その固形分に対して、0.1〜5重量%で含んでもよい。例は、中和剤、消泡剤、湿潤剤、密着増強剤、触媒、レベリング剤、クレーター形成防止剤、増粘剤、レオロジーコントロール剤、たとえば層状ケイ酸塩、および光安定剤である。] [0090] 水性ベースコート塗料組成物は、従来の塗料溶剤を、たとえば、好ましくは20重量%未満、特に好ましくは15重量%未満の比率で含んでもよい。] [0091] 一度水性ベースコート塗料組成物を塗布したら、本発明の方法の工程3で、クリアコート塗料組成物を塗布する。たとえば室温で、乾燥または硬化後あるいは短時間フラッシュオフさせた後、ここで、クリアコート塗料組成物をベースコート層上に塗布してもよい。] [0092] 好ましくは、クリアコート塗料組成物は、「二液型」塗料組成物を含む、すなわち、互いによく反応する成分、言い換えれば活性水素を含むバインダー成分およびポリイソシアネート架橋剤を含む。] [0093] 好ましいクリアコート塗料組成物は、少なくとも1つのヒドロキシル官能(メタ)アクリル樹脂を含み、少なくとも1つのヒドロキシル官能オリゴマーポリエステルおよび少なくとも1つのポリイソシアネートと組み合わせてもよい。] [0094] クリアコート塗料組成物は、クリア塗料組成物の総量に対して、30〜70重量%の、活性水素を含む官能基を有する少なくとも1つのバインダーの固形物、および20〜50重量%の、遊離イソシアネート基を有する少なくとも1つの硬化剤の固形物を含む。] [0095] (メタ)アクリル樹脂は、少なくとも1つのヒドロキシル官能ポリエステルオリゴマーと組み合わせて有利に使用することが可能である。好ましいポリエステルオリゴマーは、3,000以下、好ましくは200〜2,000の重量平均分子量(Mw)および1.7未満の多分散性を有する。] [0096] 有用なオリゴマーとしては、錫触媒の存在下、従来の溶液重合技術によって、カプロラクトンと環状ポリオール、特に脂環式ポリオールとの重合開始によって調製することが可能な末端ヒドロキシル基を含むカプロラクトンオリゴマーなどがある。このようなカプロラクトンオリゴマーは周知であり、またAndersonらに付与された米国特許第5,354,797号明細書に詳細に記述されている。] [0097] 他の有用なオリゴマーとしては、標準技術を使用して、錫触媒の存在下、溶液中、高温で、化学量論量の脂環式モノマー無水物と直鎖ポリオールまたは分岐ポリオールとを反応させ、次いでそのようにして生成された酸オリゴマーを、単官能性エポキシ類、特にアルキレンオキシドでキャッピングすることによって製造することが可能な、末端ヒドロキシル基を含むアルキレンオキシドポリエステルオリゴマーなどがある。] [0098] 一般的に、脂環式モノマー無水物、たとえばヘキサヒドロ無水フタル酸およびメチルヘキサヒドロ無水フタル酸等が、上記アルキレンオキシドオリゴマーに使用される。脂肪族無水物または芳香族無水物、たとえば無水コハク酸または無水フタル酸もまた、上述の無水物と併せて使用することが可能である。一般的に有用な直鎖ポリオール類または分岐ポリオール類としては、ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリメチロールプロパン、およびペンタエリトリトールなどがある。有用な単官能性エポキシ類としては、2〜12個の炭素原子を有するアルキレンオキシドなどがある。エチレンオキシド、プロピレンオキシドおよびブチレンオキシドは好ましいが、エチレンオキシドが最も好ましい。他のエポキシ類、たとえばCardura CE5またはCardura CE10グリシジルエーテルを、上述の単官能性エポキシ類と併せて使用することが可能である。特に好ましいアルキレンオキシドオリゴマーは、化学量論量で反応させた、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸;1,4−シクロヘキサンジメタノール、トリメチロールプロパン、またはペンタエリトリトールのいずれか;およびエチレンオキシドから生成される。] [0099] モノエポキシエステル、および好ましくは、Cardura(登録商標)CE10(バーサチック酸CE10)またはCardura(登録商標)CE5(ピバリン酸 CE5)のような三級脂肪酸等の分岐ポリカルボン酸のモノエポキシエステルを使用して、さらに好適なポリエステルを調製することができる。こうしたオリゴマーポリエステルは、様々なルートで、しかし好ましくは、多官能性ポリオール(好ましくは2〜4官能性)またはこうしたポリオール類の混合物を、平均官能性が少なくとも2であるように、無水物および/または酸無水物と、そしてさらに十分量のモノエポキシエステルと、反応させて酸基をヒドロキシル基に変換する、開環重縮合反応を使用することによって、合成することができる。] [0100] 上記合成に好適なポリオール類は、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリトール、ネオペンチルグリコール、エチレングリコール等である。上記合成に好適な無水物としては、無水コハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、無水メチルヘキサヒドロフタル酸等がある。] [0101] 上記合成に好適な酸無水物は、無水トリメリット酸、水素化無水トリメリット酸、無水マレイン酸とソルビン酸とのDiels−Alder付加物、無水マレイン酸とソルビン酸との水素化Diels−Alder付加物、等である。] [0102] 上記合成に使用できる好適なモノエポキシエステル類は、安息香酸、酢酸、ピバリン酸(Cardura CE5)、バーサチック酸(Cardura CE10)、イソ酪酸(Cardura CE4)のエポキシエステルである。] [0103] 前述のオリゴマーの相溶性ブレンドも同様に使用できる。] [0104] ヒドロキシル官能(メタ)アクリルコポリマーとヒドロキシル官能ポリエステルオリゴマーの有用な組み合わせは、たとえば、欧州特許第801661号明細書および米国特許第6472493号明細書に開示されている。] [0105] クリア塗料組成物は、通常の塗料添加物および有機溶剤を含んでもよい。] [0106] 本発明の第2の代替法による多層コーティング方法では、工程2で、フィラー層上に水性単段トップコート組成物の単段トップコート層が塗布される。フィラー層は、水性単段トップコート塗料組成物の塗布前に、硬化または乾燥またはフラッシュオフしてもよい。研磨フィラーの場合、フィラー層は、たとえば、室温で、たとえば一晩、乾燥または硬化させるか、またはたとえば40〜60℃の温度で乾燥または硬化させる。] [0107] 水性単段トップコート塗料組成物は、従来の塗工顔料、たとえば、特殊効果顔料(効果付与顔料)および/または白色顔料、有色顔料および黒色顔料の中から選択される着色顔料を含む。こうした顔料は、既に上述されている。] [0108] 好ましくは、水性単段トップコート塗料組成物は、「二液型」塗料組成物を含む、すなわち互いに反応しやすい成分、言い換えれば活性水素およびポリイソシアネート架橋剤を含むバインダー成分を含む。] [0109] 水性単段トップコート塗料組成物は、トップコート塗料組成物の総量に対して、好ましくは20〜70重量%の、活性水素を含む官能基を有する少なくとも1つのバインダー固形物および10〜50重量%の、遊離イソシアネート基を有する少なくとも1つの硬化剤の固形物を含む。] [0110] 好ましい単段トップコート塗料組成物は、少なくとも1つのヒドロキシル官能(メタ)アクリレートコポリマーを含み、少なくとも1つのヒドロキシル官能オリゴマーポリエステルおよび少なくとも1つのポリイソシアネートと組み合わせてもよい。] [0111] 有用な(メタ)アクリレートコポリマー類およびポリイソシアネート類は、フィラーおよびクリアコート塗料組成物に関して既に上述したものである。最も好ましい(メタ)アクリレートコポリマー類は、フィラー塗料組成物の説明で開示されている好ましい(メタ)アクリレートコポリマー類である。] [0112] 結果として生じるクリアコートおよび単段トップコートは、室温で硬化させてもよく、あるいはより高温で、たとえば80℃まで、好ましくは40〜60℃で、強制的に硬化させてもよい。しかし、それらはまた、たとえば80〜160℃という、より高温で硬化させてもよい。硬化温度は、使用分野によって決定される。塗料組成物は、従来の方法で、好ましくは吹き付け塗装で塗布される。] [0113] 本発明による方法は、自動車塗装および工業塗装で使用できるが、自動車の修理塗装で特に有利に使用できる。自動車の修理塗装では、20℃〜80℃、たとえば、特に40℃〜60℃の硬化温度が使用される。塗料組成物はまた、大型車両および輸送用車両、たとえば、トラック、バスおよび鉄道車両などの塗装に有利に使用することができ、そこでは一般に80℃までの、または80℃より高い、硬化温度が使用される。さらに、塗料組成物は、自動車以外のあらゆる工業用品の塗装に使用することができる。] [0114] 以下の実施例に基づいて、本発明をより詳細に説明する。すべての部およびパーセンテージは、他に指示がない限り、重量基準である。] [0115] 実施例1 プライマー組成物の調製 ヒドロキシル官能(メタ)アクリルコポリマーに基づいた、市販の研磨プライマーサーフェーサーである、LE2004(DuPont Refinishから販売)が、プライマー(顔料体積濃度(PVC)60、固形分70重量%を有する)用の基本成分(ヒドロキシル成分)として使用されてきた。] [0116] Bayerから販売されているHDI−三量体ベースのポリイソシアネートである、Desmodur(登録商標)3390は、活性化剤(架橋剤)として使用されてきた。活性化剤は、活性化剤の総量に対して9重量%の、式(I)で表されるエポキシ官能シランの固形物Degussaから販売されているDynasylan(登録商標)Glymoで修飾されており、これはヒドロキシル官能(メタ)アクリルコポリマーおよびポリイソシアネートの固形成分の合計に対して4.4重量%の、エポキシ官能シランの固形物に対応する。エポキシ官能シランを含まない、非修飾活性化剤を、比較用に使用した(比較用活性化剤1)。活性化剤を、表1に示す成分で配合した。固形物(70%)を一定に保つために、溶剤の量を調節した。] [0117] ] [0118] 本発明によるプライマー1(PR1)および比較用プライマー1(比較用PR1)を生成させるために、プライマーLE2004(基本成分)を、活性化剤1および比較用活性化剤1(体積比で、基本成分:活性化剤=7:1)で活性化した。約24sの粘度(DIN EN ISO 2431 DIN 4 cup、20℃に準拠)になるよう、10重量%の酢酸ブチルを加えた。] [0119] エレクトロコート塗料組成物で下塗りしたスチールパネル上に、プライマー1および比較用プライマー1を塗布して、140μmの乾燥塗膜厚さとし(研磨前)、室温で一晩乾燥させた。結果として生じる乾燥塗膜厚さ100μmになるよう、プライマーを研磨しておいた。] [0120] 水性ベースコート(DuPont Refinishから販売されているCromax Pro Silbersee/LY7W)を、1回のミストコートと1回のコートで塗布し、13μmの乾燥塗膜厚さとした。] [0121] ベースコート層を40℃で10分間乾燥させておいた。次いで市販のクリアコート(DuPont Refinishから販売されている3800 S Cromaclear HSクリアコート)を塗布して、40μmの乾燥塗膜厚さとし、60℃で30分間乾燥させた。] [0122] パネルをさらに乾燥させるために、室温で3日間、放置した。] [0123] 次いで、切断機(Erichson Model 430/2)で、パネルに網状線を描いた。次いで試料を恒湿槽内に10日間入れた(40℃、湿度100%)。] [0124] 恒湿槽内での試験後、パネルを1時間休ませ、次いで再度網状線を描いた。次いで、パネルを24時間放置して回復させ、再度網状線を描いた。] [0125] DIN EN ISO 2409に従って、網状線試験を実施した。高いGT値(GT5)は、密着性の全損(完全破損)を意味し、低いGT値(GT0)は、完全密着性(無破損)を意味する。] [0126] ] [0127] 実施例2 再度、ヒドロキシル官能(メタ)アクリルコポリマーに基づく、市販の研磨プライマーサーフェーサー(DuPont Refinishから販売)LE2004を、プライマー(顔料体積濃度(PVC)60、固形成分70重量%)用の、基本成分(ヒドロキシル成分)として使用し、またBayerから販売されているHDI−三量体ベースのポリイソシアネートであるDesmodur(登録商標)3390を活性化剤(架橋剤)として使用した。プライマーLE2004(基本成分)を活性化剤2および活性化剤3ならびに比較用活性化剤2(基本成分:活性化剤の体積比4:1)で活性化して、本発明によるプライマー2(PR2)およびプライマー3(PR3)ならびに比較用プライマー2(比較用PR2)を生成させた。活性化剤を、表2に示す成分で配合した。固形物(70%)を一定に保つために、溶剤の量を調節した。] [0128] ] [0129] エレクトロコート塗料組成物で下塗りしたスチールパネル上に、プライマー2および3ならびに比較用プライマー2を塗布して、120μmの乾燥塗膜厚さ(研磨前)とし、室温で一晩乾燥させた。結果として生じる乾燥塗膜厚さ90μmになるよう、プライマーを研磨しておいた。] [0130] 水性ベースコート(DuPont refinishから販売されているCromax Pro Silbersee/LY7W)を、(1回のミストコートと1回の塗布で)塗布し、13μmの乾燥塗膜厚さとした。ベースコート層を40℃で10分間乾燥させておいた。次いで市販のクリアコート(DuPont refinishから販売されている3800 S Cromaclear HS クリアコート)を塗布して、40μmの乾燥塗膜厚さとし、60℃で30分間乾燥させた。パネルをさらに乾燥させるために、室温で3日間放置した。] [0131] 試験および評価は、実施例1に記述の通りに実施した。] [0132] ] [0133] コーティングにおける破損のタイプも評価した。比較例では、破損は常にプライマーとベースコートとの間に現れる。したがって、破損は、プライマーとベースコートとの間のコート間密着性の損失である。] [0134] 恒湿槽後の密着性試験に基づいて理解される通り、本発明に従って調製される多層コーティングは、改良された密着特性を有することが、結果から明らかに分かる。特に、恒湿槽における歪後の素早い回復は重要である。]
权利要求:
請求項1 基材の多層コーティング方法であって、1.下塗りされていてもよい基材上に、フィラー塗料組成物のフィラー層を塗布する工程と、2.前記フィラー層上に、着色および/または特殊効果付与顔料を含む水性ベースコート塗料組成物のベースコート層を塗布する工程と、3.前記ベースコート層上に、透明なクリアコート塗料組成物のクリアコート層を塗布する工程と、4.前記クリアコート層を硬化させる工程と、を含み、前記フィラー塗料組成物は、A)活性水素を含む官能基を有する少なくとも1つのバインダーと、B)遊離イソシアネート基を有する少なくとも1つのポリイソシアネート架橋剤と、C)一般式(I)(Xは、残基(mは、1〜4であるか、またはエポキシシクロヘキシルである)を表し、R1、R2、R3は互いに独立に、分子当たり1〜30個の炭素原子を有する同一または異なる有機残基を意味するが、但し、前記残基の少なくとも1つは1〜4個の炭素原子を有するアルコキシ基であり、かつnは、2、3または4である)で表される少なくとも1つのエポキシ官能シランと、を含む有機溶剤系塗料組成物である、方法。 請求項2 基材の多層コーティング方法であって、1.下塗りされていてもよい基材上に、フィラー塗料組成物のフィラー層を塗布する工程と、2.前記フィラー層上に、着色および/または特殊効果付与顔料を含む水性単段トップコート塗料組成物の単段トップコート層を塗布する工程と、3.前記フィラー層と一緒であってもよい、前記単段トップコート層を硬化させる工程と、を含み、前記フィラー塗料組成物は、A)活性水素を含む官能基を有する少なくとも1つのバインダーと、B)遊離イソシアネート基を有する少なくとも1つのポリイソシアネート架橋剤と、C)一般式(I)(Xは、残基(mは、1〜4であるか、またはエポキシシクロヘキシルである)を表し、R1、R2、R3は互いに独立に、分子当たり1〜30個の炭素原子を有する同一または異なる有機残基を意味するが、但し、前記残基の少なくとも1つは1〜4個の炭素原子を有するアルコキシ基であり、かつnは、2、3または4である)で表される少なくとも1つのエポキシ官能シランと、を含む有機溶剤系塗料組成物である、方法。 請求項3 前記フィラー塗料組成物は、成分A)および成分B)の固形成分の合計に対して、0.5〜7.0重量%の、前記エポキシ官能シラン成分C)の固形物を含む、請求項1または2に記載の方法。 請求項4 前記フィラー塗料組成物は、成分A)および成分B)の固形成分の合計に対して、1.0〜6.0重量%の、前記エポキシ官能シラン成分C)の固形物を含む、請求項3に記載の方法。 請求項5 nは2または3である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。 請求項6 R1、R2およびR3は互いに独立に、1〜4個の炭素原子を有する同一または異なるアルコキシ基を意味する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。 請求項7 前記バインダーA)は、少なくとも1つのヒドロキシ官能(メタ)アクリルコポリマーを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。 請求項8 前記クリアコート塗料組成物は、少なくとも1つのヒドロキシ官能オリゴマーと組み合わせて、少なくとも1つのヒドロキシ官能(メタ)アクリルコポリマーを含む、請求項1および請求項2〜7のいずれか一項に記載の方法。 請求項9 前記水性ベースコート塗料組成物または前記水性下塗り単段トップコート塗料組成物は、前記フィラー層の硬化後に、前記フィラー層上に塗布される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。 請求項10 前記基材は、車体またはその部品を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。 請求項11 自動車の修理塗装における、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法の使用。
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同族专利:
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引用文献:
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