![]() 磁気共鳴撮像中の対象物の位置及び向きを推定する方法及び装置
专利摘要:
スキャナのハードウェア又は動作モードの変更を必要としない、トラッキングシステムの受動動作に基づく磁気共鳴撮像(MRI)スキャナの勾配磁場に基づくトラッキング。より優れたトラッキング性能を達成するために、カスタムMRIパルスシーケンスを生成する技術が開示される。この技術により、スキャナの標準パルスシーケンスは、トラッキング用に特別に設計された勾配活性化を含むように変更される。これらのトラッキング勾配活性化は、本来のシーケンスの画像品質に悪影響を与えないように追加される。スキャン時間は、本来のシーケンスと同じままか、追加の勾配活性化により長くなる可能性がある。トラッキングシステム自体は、全ての勾配活性化(撮像用の勾配活性化及びトラッキング用の勾配活性化)を使用でき、また勾配の幾つかを除去して、特定の勾配活性化を追跡してカスタムパルスシーケンスに追加することができる。 公开号:JP2011509109A 申请号:JP2010541133 申请日:2009-01-08 公开日:2011-03-24 发明作者:ロス アブラハム;ネボ エレズ 申请人:ロビン メディカル インクRobin Medical Inc.; IPC主号:A61B5-055
专利说明:
[0001] 本発明は、身体を磁気共鳴撮像(MRI)によりスキャンしている間、体内又は体外に位置する対象物、例えば医療器具の位置及び向きを決定する方法及び装置に関する。具体的には、本発明は、小型のコイルの組の時変磁場により誘起される電位を測定することによって種々の器具(例えば、カテーテル、手術器具、生検針など)の位置及び向きの推定を可能にするものである。] 背景技術 [0002] 低侵襲的処置:低侵襲的診断又は介入処置は、手術野の直接視覚観察又は間接撮像の何れかと、手術器具の位置及び向きの決定を必要とする。例えば、腹腔鏡介入は硬性内視鏡による手術野の直接観察により制御されるが、消化管内の診断及び介入処置にはフレキシブル内視鏡が一般に使用される。血管カテーテルは、リアルタイムX線画像でカテーテルの位置及び向きを提示して、手術者により操作操縦される。深部目標に対して診断処置(例えば吸引生検)及び治療的介入(例えば切除、局所的薬物送達)を誘導するために超音波撮像及び新しいリアルタイムMRI及びCTスキャナが使用されている。上記の例は手術野及び器具の直接(光学)ビュー又は間接(撮像)ビューを提供するが、別のアプローチでは、体内の器具の位置及び向きを決定するために、機械的手段、光学的手段又は電磁的手段を用いて器具を遠隔検知している。] [0003] ステレオタクシス:コンピュータ支援ステレオタクシスは、最も典型的には脳に対して診断及び介入処置を実行するために有用な技術である。この技術のコンセプトは、手術野の画像と同一の座標系において器具位置をリアルタイムに測定することにある。器具の現在位置及びその将来の位置が画像上にリアルタイムに提示され、最小の臓器損傷で器具を操作するために手術者にフィードバックされる。従来のステレオタクシスでは、患者は共通の座標系を提供する特別なハロー形のヘッドフレームを装着し、ヘッドフレームに対するターゲット(例えば腫瘍)の正確な位置を提供する3次元コンピュータ画像を生成するためにCT又はMRIスキャンが実行される。器具はフレームに機械的に取り付けられ、センサがヘッドフレームに対するその位置を提供する。この技術は、脳の生検又は低侵襲手術に使用されるとき、外科医がターゲットに到達するためには頭蓋骨のどこに小孔を開ければよいかの決定をガイドする。新しい技術は、ナビゲーションワンドを用い、ヘッドフレームを用いないフレームレス技術である(例えば、非特許文献1参照)。この技術では、遠隔検知システム(例えば光源及びセンサ)が画像座標系に対する器具のリアルタイム位置を提供する。しかし、前記ステレオタクシス及びフレームレス技術はいずれも、針又は生検鉗子等の硬性器具の使用に限定される。なぜなら、それらの適切な動作のためには機械的取り付け又は光源とセンサとの間の視準線が必要だからである。] [0004] 電磁遠隔検知:より新しい遠隔検知技術は電磁気学に基づく。例えば、ブラデン及びアンダーソンの技術(特許文献1)はアクティブ電磁トラッキング技術であり、センサの位置及び向きを決定するために電磁場発生器の使用を必要とする(第3頁第17−6行;第4頁第24−第5頁第9行)。この方法は、外部電磁場が許容し得ないレベルの画像アーチファクトを生成するためにMRI中に直接使用することはできない。これらのアーチファクトは、トラッキングステップを画像取得ステップとインターリブさせることによって避けることができるが、これはMRIパルスシーケンスの変更を必要とし、撮像時間を長くする。これは、更に、磁場発生器をスキャナの構造に付加するためにスキャナの機械的変更を必要とする。スキャナへの導電素子(発生器のコイル)の付加は渦電流の生成のために多大なアーチファクトを生じ得るとともにスキャナに対して電磁的妨害を生じ得る。アッカー他の特許文献2は、体内の器具の位置及び向きを決定するこの種の方法及び装置を開示している。この方法は、複数のヘルムホルツコイルにより発生される磁場と、これらの磁場成分を測定し、これらの測定値から位置及び向きを決定する直交センサの組とを用いる。磁場成分の測定はホール効果に基づき、測定信号を発生させるためにセンサに励起電流を必要とする。この技術は、誘起電圧が平衡状態に到達するように外部磁場と定常磁場又は振動磁場のいずれかを制御する必要がある。これらの要件は、この技術をMRIシステムにより発生される磁場に対して使用することを妨げ、あるいは極めて困難にし、所要の磁場を発生させるために専用の一組のコイルの付加を必要とする。] [0005] 位置を遠隔検知する異なるアプローチがフェイラー他の特許文献3により開示され、更に体内マッピングのために使用されることがベンハイムの特許文献4に開示されている。この技術は3つの異なる送信機から弱い無線周波数(RF)信号を発生させ、これらの信号を器具内のRFアンテナで受信し、送信機からの距離を計算し、器具の空間位置を決定することに基づいている。上記の技術と同様に、この技術のMRIへの適用はRF信号がMRスキャンにより同時使用されるために問題を生じる。潜在的な難点は、MRIスキャナの高振幅励振のRF送信による器具内のアンテナの加熱及びMR画像のアーチファクトにある。] [0006] デュモリンとその同僚は、MR撮像プロセス中における近接放射RF信号に敏感な小さな受信コイルを用いて器具の位置を決定する別のアプローチを開示している(非特許文献2;特許文献5)。デュモリン等(特許文献5)は器具に近接する組織からの無線周波数(RF)放射により受信コイルに誘起される信号に基づくトラッキングシステムを教示している(コラム4、第33−50行)。このトラッキングシステムは、自身の処理及び制御モジュールに加えて、高強度均一磁場、3つの直交勾配磁場の組、RF送信システム、RF受信システムを含むMRIスキャナのすべての構成要素の使用を必要とする(図6及びコラム6、第44行−コラム7、第2行)。このシステムはMRIスキャナによる画像取得のメカニズムと同じメカニズムに基づいているため、極めて小さい関心領域の撮像とみなすことができる。従って、このシステムは、MR信号を発生し得る対象物、即ち組織(センサが体内にある場合、カテーテルなど)又は造影剤の小室(トラッキングが体外で行われる場合)がRFコイルの近くに存在する必要がある。デュモリンのシステムはトラッキングを可能にするために画像取得の通常シーケンスの大幅な変更を必要とする(図4及びコラム4)。これは、(トラッキングのためにRF及び勾配活性化を付加する必要があるため(撮像シーケンスを妨害する))スキャナのパルスシーケンスのプログラミングを複雑にし、スキャンの時間を長くし、トラッキングの更新レートを制限する。このトラッキング技術の追加の主な制限は、特に体内のRFコイルの潜在的な加熱にあり、また少なくとも2つの別個のRFコイルの推定位置を用いて向きを間接的に決定する必要にあり、小さいセンサを使用しなければならないとき(即ち2つのコイル間の距離が短いとき)その精度が制限される。] 図4 図6 [0007] 介入MRI:MRIを強力な医療撮像ツールとするMRIの多くの利点は介入処置にも有用である。電離放射線がないこと、斜め及び多面撮像能力は侵襲的処置の間特に有用である。骨からのビーム硬化アーチファクトがないため、通常のCTのような他の撮像技術では難しい又は不可能な解剖学的領域への複雑なアプローチが可能になる。たぶんMRIの最大の利点は、優れた軟組織コントラスト分解能にあり、介入処置中において組織変化を早期に高感度で検出することが可能になる。今や多くの専門家が、MRIは介入組織内処理、場合によっては血管内処理又はリンパ管内処置を誘導するための最も強力な撮像技術の一つであると考えている(非特許文献3)。現在の方法論の上記背景から、低侵襲的処置のための最適システムを決定することができる。この最適システムは、最適な挿入及び介入のために、ユーザへのフィードバックとしてリアルタイムの3次元非電離撮像(MRI又は超音波など)を提供するべきであり、その位置及び向きを提供するために遠隔検知されるフレキシブルで小型の器具を実現するべきである。手術野と器具の位置及び向きの複合画像を合成することによって、手術者は手術野及び器具の直接視なしで器具を誘導し操作することができる。これにより脳又は他の臓器の低侵襲的介入の使用を容易にすることができる。] [0008] 診断MRIの動きアーチファクト:スキャン中の動きはMRIの画質を下げる。位相エンコードステップ間の核スピンの結果として誘導されるMR信号の相対位相展開はゴースト及び信号強度のスメアとして表れ、画像空間内の位置を不正確にする(非特許文献4;非特許文献5)。動き誘発アーチファクト、特にゴースト及びぼけアーチファクトは撮像シーケンスを大きく低下させ、弱い活性化信号の悪化により機能MRIの精度も大きく低下させる。現在では遡及的動き補正技術が日常のMRIアプリケーションにて使用されている(非特許文献6;非特許文献7;非特許文献8;非特許文献9;非特許文献10)。例えば運動する臓器に取り付けられたトラッキングセンサによるリアルタイムの運動トラッキングをスキャン中に遡及的に使用して運動の画質への影響を除去又は低減することができる。] [0009] MRIパルスシーケンス:パルスシーケンスは、通常スキャン中に多数回反復する規定の無線周波数(RF)パルス及び勾配パルスの予め選択された組であり、パルス間の時間間隔及び振幅及び勾配波形の形状がMR信号の受信を制御し、MR画像の特性に影響を与える。パルスシーケンスはMRIスキャンのすべてのハードウェアアスペクトを制御する専用のコンピュータプログラムである。得られる画像の種々のコントラスト機構を達成するために特定のパルスシーケンスが生成されており、これらのパルスシーケンスは典型的には磁場強度、勾配磁場の特性、RF磁場の特性、使用する撮像コイルタイプ、シーケンスの臨床応用などに依存する。] [0010] 勾配ベーストラッキング:特許文献6(この特許文献は参照することによりここに組み込まれる)に記載された方法に従うMRI誘導介入を支援するために、EndoScoutトラッキングシステム(ロビンメディカル、メリーランド州ボルチモア)が開発されている。このトラッキングシステムはスキャナの勾配磁場に基づく。このシステムは勾配活性化を受動的に「リッスン」し、(他のすべての電磁トラッキング技術では実際上発生される)基準磁場を発生させる必要なしに器具をトラッキングすることができる。EndoScoutはMRスキャン中の器具のポジション(位置及び向き)をリアルタイムに提供する。このデータによってユーザは低侵襲技法を用いて介入処置を体内のターゲットに誘導することが可能になる。トラッキングすべき器具及びツールは、診断器具(例えば生検針、吸引針など)、治療器具(RF切除、レーザ切除又は冷凍治療プローブなどの組織破壊用器具又は薬、化学療法薬、遺伝子ベクター、肝細胞などの配達用器具)及び種々の指示具(例えば吸引チップ、針)を含むことができる。] [0011] 勾配ベーストラッキング技術の主な利点は、スキャナタイプ及び動作モードと無関係であることにある。しかし、パルスシーケンスの幾つかの特徴がトラッキング性能に悪影響を及ぼし、低精度又は不安定なトラッキングを生じ得る。例えば、2次元画像の生成は2方向のエンコードを必要とし、このエンコードは周波数エンコードと位相エンコードにより達成される。位相エンコードは、典型的には、高い正振幅で開始し、低レベル及びゼロレベル振幅を経て進行し、高い負振幅で終了する可変振幅の勾配活性化を用いる。勾配活性化が低振幅レンジを通過する間、トラッキングは低精度になり、トラッキング結果に、スキャニングプロセスの位相エンコードと同相の変動を生成し得る。この不正確さを除去するために、トラッキングシステムのサンプリング窓を拡大することができる。最大の精度及び安定性を達成するために、サンプリング間隔は位相エンコードサイクルの全長を含む必要がある。これは精度問題を除去するが、典型的には大きなサンプリング窓を使用するときに、トラッキングシステムの低いダイナミック応答ももたらし、トラッキングされる対象物が移動する場合に、トラッキング結果は不正確になり得る。] [0012] 別の潜在的な問題は渦電流の存在である。渦電流は、勾配磁場が時間とともに変化するとき、即ち活性化及び不活性化中に誘起される。これらの渦電流はMRI技術において周知の現象であり、撮像プロセスで考慮される。EndoScoutトラッキングシステムは、システムが使用される各スキャナ内の勾配磁場の空間分布を記述するマップを使用する。これらの勾配磁場マップはシステムの設置中に測定される。渦電流は各瞬間における特定の勾配活性化パターンに依存する複雑な非線形現象を構成するため、マッピング中に勾配磁場に影響を与える渦電流はスキャン中に勾配磁場に影響を与える渦電流と相違しうる。従って、スキャン中に使用される種々の勾配磁場の組み合わせにより発生されるすべての渦電流を考慮することは困難であり、不可能でさえある。] [0013] 国際公開第94/04938号パンフレット 米国特許第5558091号明細書 米国特許第5042486号明細書 米国特許第5391199号明細書 米国特許第5318025号明細書 米国特許第6516213号明細書] 先行技術 [0014] Nitin Patel and David Sandeman,“A Simple Trajectory Guidance Device that Assists Freehand and Interactive Image Guided Biopsy of Small Deep Intracranial Targets”,Comp Aid Surg 2:186−192,1997 Dumoulin CL,Darro RD,Souza SP,“Magnetic resonance tracking”,in InterventionalMR, edited by JoleszFAand Young IY, Mosby, 1998 Yoshimi Anzai,Rex Hamilton,Shantanu Shinha,Antonio DeSalles,Keith Black,Robert Lufkin,“InterventionalMRIfor Head and Neck Cancer and Other Applications”,Advances in Oncology,May 1995, Vol.11,No.2 A.W. Anderson, J.C. Gore,“Analysis and correction of motion artifacts in diffusion weighted imaging”,Magn.Reson.Med.,Vol.32,pp.379−387,1994 R.J.Orididge,J.A.Helpern,Z.X.Qing,R.A.Knight,and V.Nagesh,“Correction of motional artifacts in diffusion weighted MR images using navigator echos”,Magn.Reson.Med.,vol.12,pp.455−460,1994 M.Jenkinson,P.Bannister,J.M.Brady,S.M.Smith,“Improved optimization for the robust and accurate linear registration and motion correction of brain images”,NeuroImage,vol.17,pp.825−841,2002 D.Atkinson,D.L.G.Hill,P.N.R.Stoyle,P.E.Summers,S.Clare,R.Bowtell,and S.F.Keevil,“Automatic compensation of motion artifacts in MRI”,Magn.Reson.Med.,vol.41,pp.163−170,1999 B.Kim,J.L.Boes,P.H.Bland,T.L.Chenevert,C.R.Meyer,“Motion correction in fMRI via registration of individual slices into an anatomical volume”,Magn.Reson.Med.,vol.41,pp.964−972,1999 V.L.Morgan,D.R.Pickens,S.L.Hartmann,R.R.Price,“Comparison of functional MRI image realignment tools using a computer−generated phantom”,Magn.Reson.Med.,vol.46,pp.510−514,2001 L.Freire,and J.F.Mangin,“Motion correction algorithms may create spurious brain activations in the absence of subject motion”,Neuroimage,vol.14,pp.709−722,2001] 発明が解決しようとする課題 [0015] 本発明の目的は、3次元空間を移動する対象物の瞬時位置及び方向を決定する新規な方法及び装置であって、上記の点の1つ以上において利点を有する方法及び装置を提供することにある。] [0016] 本発明の別の目的は、MRIシステムの基本的な汎用構成要素、即ち、典型的にはそのようなシステムにおいて3つの直交電磁コイルの組により生成される時変勾配磁場を利用することにより、MRIシステムにおいて特に有用な、上記のような方法及び装置を提供することにある。] [0017] 本発明の別の目的は、スキャン中に勾配コイル活性化の時間パターンを変更することによってトラッキングシステムにもっと多くのデータを提供するようにした、MRIシステムに特に有用な、上記のような方法及び装置を提供することにある。] 課題を解決するための手段 [0018] 本発明の1つの態様によれば、磁気共鳴撮像装置の動作中に前記磁気共鳴撮像装置の撮像空間内の3次元空間を移動する対象物の瞬時位置及び向きを決定する方法が提供される。この方法は、磁気共鳴撮像装置の撮像空間内の瞬時磁場を測定するセンサを前記対象物に付与するステップと、前記磁気共鳴撮像装置のスキャン動作中に前記磁気共鳴撮像装置の勾配コイルを活性化して撮像用の磁場を生成するステップと、少なくとも一つの追加の時点に、前記対象物のトラッキング用のコマンドパラメータを有するトラッキングモード勾配活性化信号を生成し、前記勾配コイルのトラッキングモード活性化を生じさせるステップと、前記磁気共鳴撮像装置の前記勾配コイルのトラッキングモード活性化により発生される磁場の瞬時値を測定するステップと、前記トラッキングモード勾配活性化信号の前記コマンドパラメータを識別するステップと、前記空間内の前記対象物の瞬時位置及び向きを計算するために前記トラッキングモード活性化により発生された磁場の前記測定された瞬時値を前記識別されたコマンドパラメータと一緒に処理するステップとを具える。] [0019] 本発明の実施例の他の特徴によれば、前記トラッキングモード勾配活性化信号の生成は、前記磁気共鳴撮像装置の前記勾配コイルをバイモーダル活性化するステップを含むことができ、バイモーダル活性化は撮像への正味の影響がゼロである。追加の特徴によれば、前記コマンドパラメータの識別は、前記コマンドパラメータを測定する又は前記コマンドパラメータに基づいて格納情報を検索するステップを含むことができる。前記コマンドパラメータは前記トラッキングモード勾配活性化信号の電流フローの振幅及び変化率を含むことができる。] [0020] 本発明の実施例の更なる特徴によれば、前記方法は、前記スキャン動作中に発生された磁場の瞬時値を測定するステップと、前記3次元空間内の前記対象物の瞬時位置及び向きを計算するために、前記スキャン動作中に発生された磁場の前記測定された瞬時値を、前記トラッキングモード勾配コイルにより生成された磁場の前記測定された瞬時値と一緒に処理するステップとを更に含むことができる。] [0021] 本発明の実施例の更なる特徴によれば、前記トラッキングモード勾配活性化信号の生成は、全スキャン時間をより長くする、非撮像時間の間の前記スキャン動作のサイクルの静かなセクションの間に各位相エンコードステップ用の全3つの勾配活性化を付加することにより、又は各位相エンコードステップ用の1つの勾配活性化を付加して前記3つの勾配の間で切り替えることにより行うことができ、又は、スキャン動作に間に合うように可変増幅を使用して、勾配活性化シーケンスを使用する勾配のみに対して行うことができる。幾つかの実施例において、前記トラッキングモード勾配活性化信号の生成時間を規定するために、トリガ信号を使用することができる。] [0022] 本発明の更なる特徴によれば、前記磁気共鳴撮像装置の撮像空間内における瞬時磁場の測定用のセンサは、互いに既知の方向の軸を有する複数のセンサと、3つの直行する面内に要素を含むコイルアセンブリを具えることができる。] [0023] 本発明の実施例の更なる特徴によれば、前記センサは、既知の方向に向いたセンサコイルを有することができ、前記処理は、前記磁気共鳴撮像装置の撮像空間に対する、前記磁気共鳴撮像装置の3つの勾配コイルの各々の基準磁場マップをメモリ中に格納するステップと、前記トラッキングモード勾配コイル活性化により生成された前記磁場の測定された瞬時値を、前記勾配コイルの前記既知の基準磁場マップ及び前記センサコイルの既知の相対的な向きと一緒に処理することにより、前記センサの位置及び向きを同時に推定するステップを含むことができる。] [0024] 本発明の実施例の更なる特徴によれば、前記処理は、反復最適化処理により達成することができる。この処理をリアルタイムに実行して、前記対象物の瞬時位置及び向きをリアルタイムに決定することができる。幾つかの実施例において、前記生成されたトラッキングモード勾配活性化信号は、更に、前記スキャンされる対象物の運動レートよりも早い更新レートで位置を決定し、前記スキャンされた画像から運動アーチファクトを除去するために使用できる。] [0025] 本発明の別の態様によれば、磁気共鳴撮像装置の動作中に、前記磁気共鳴撮像装置の撮像空間内の3次元空間中を動く対象物の瞬時位置及び向きを決定するシステムを提供する。前記システムは、活性化勾配コイルの組を有する磁気共鳴撮像装置と、前記活性化勾配コイルの活性化を制御する勾配活性制御ユニットと、前記磁気共鳴撮像装置の画像空間内の瞬時磁場の測定する前記対象物上に設置されたセンサを含むトラッキング部と、トラッキングモード勾配活性化信号を生成し、前記トラッキングモード勾配活性化信号のコマンドパラメータを識別するためのトラッキング制御ユニットと、前記センサと前記トラッキング制御ユニットとを結合する電子インターフェースとを具える。前記システムは、更に、勾配活性化スキャニング信号を生成する手段と、前記空間内の前記対象物の瞬時位置及び向きを計算するために、前記勾配コイルの前記トラッキングモード活性化により生成された前記磁場の測定された瞬時値を、前記識別されたコマンドパラメータと一緒に処理する手段とを具える。] [0026] 本発明の実施例の更なる特徴によれば、前記センサは、互いに直交する方向を向いた少なくとも3つのコイルを有するコイルアセンブリを具えることができる。幾つかの実施例において、前記コイルアセンブリは、3対のセンサコイルを有することができ、各対の1つのセンサコイルは、それぞれの対の他のセンサコイルと同一の向きを有しており、センサコイルの各対は、他のセンサコイル対とは異なる向きを有している。幾つかの実施例において、各センサは、1対のセンサコイルを有し、前記対における第1のセンサコイルは、前記対の第2のセンサコイルに平行であり、かつ横方向に間隔があけられている。幾つかの実施例において、前記センサは、シリンダセンサコイルと、該シリンダセンサコイルに直交に位置する2対のセンサコイルを有するコイルアセンブリを具える。幾つかの実施例において、前記2対のセンサコイルは湾曲しており、前記シリンダセンサコイルに対して鞍の関係にある。幾つかの実施例において、1対のセンサコイルの2つのセンサは平坦である。前記センサは、ホール効果センサのような能動センサ、コイルセンサのような受動センサ、又は他の適切なセンサとすることができる。幾つかの実施例において、医療診断又は処置目的のための人体中を動く医療器具を目的とすることができる。] [0027] 本発明の更なる追加の実施例の更なる特徴によれば、前記システムは、前記トラッキングモード勾配活性化信号をトリガするトリガメカニズムを更に含むことができる。幾つかの実施例において、前記トラッキングモード勾配活性化信号は、バイモーダル信号である。] [0028] 開示した方法及び装置は、小型、好ましくは(しかし必須ではなく)直交コイルを使用することにより、対象物又は器具の位置及び向きの推定を可能にする。最も簡単な実施例は、3つの直交コイルを有する。しかし、より複雑なコイル組、例えば直交する3組の平行コイルは、より高いシステムコストとともにトラッキング精度を向上させることができる。表現を簡単化するために、以下の開示は、特に3組の直交コイルを扱い、3組の直交コイルのより複雑な配置も参照する。しかし、当業者により、同一のコンセプトをコイルの種々の組み合わせに適用することができる。] [0029] コイルを貫く磁束の時間変化は、コイルを横切る起電力(つまり、電位)を誘起する(ファラデーの電磁誘導の法則)。MRIスキャナは、時変磁場を生成してスキャンボリューム中に勾配磁場を形成する。3つの直交コイル(又はコイル対)における誘起電位を測定し、生成された勾配磁場の時間パターンをMRIスキャナから入力として得ることにより、装置の位置及び向きを推定できる。] [0030] 本発明の方法は、既存の方法に対して顕著な利点を有する。フレーム技術又はフレームレス技術の何れかのステレオタクシスと比較すると、新規の方法は、器具との直接的な視準線を必要とせずに、リアルタイムのMRIの下で、カテーテル又は手術器具等の器具の使用を可能にする。アッカー他の遠隔電磁位置推定法とは異なり、本発明は、電流が流れている小型導体の組に電圧を誘起する一様電磁場及び勾配電磁場の活性化(ホール効果)を使用しないで、コイルの組に時変勾配電磁場の組により誘起される電圧の測定(ファラデーの法則)に基づいている。従って、本発明は、全体として受動的であり、如何なるセンサの起動も必要とせず、時変磁場に対する要件は、スキャナのパルスシーケンスを用いた勾配コイルの活性化を制御することにより満足させることができる。フェイラー他及びデュモリン他により開示された方法は、向きを測定するために2つのセンサの使用を必要とし、従って向きの推定精度が限定されるのに対し、本発明は正確な向き及び位置のトラッキングを同時に提供するセンサを使用する。既存の光学トラッキングシステムとは異なり、使用するセンサの数の制限はなく、センサとトラッキング器具との間の示準線を維持する必要はない。他の全てのトラッキング方法は、それら独自の基準システムに基づいており、時間を要するレジストレーション手順によりMRI座標系と位置合わせする必要がある。本開示のトラッキング方法は、MRIスキャナにより画像の空間エンコードのために使用されるものと同一の勾配コイルの組を使用するため、レジストレーションを必要としない。] 図面の簡単な説明 [0031] トラッキングプロセッサ・制御ユニット10と、対象物又は器具21に組み込まれた、又は取り付けられたセンサ20と、センサ20とトラッキングプロセッサ・制御ユニット10との間の電子インターフェース12と、主磁石42と、無線周波数(RF)送受信ユニット41と、RFコイル411と、3組の勾配コイル43と、スキャニングプロセッサ44と、画像ディスプレイ46と、トリガ出力49と、勾配活性化制御ユニット48と、トラッキング出力47とを具える、本発明の実施例に従うブロック線図である。 図1のシステム40のトラッキング部50のブロック線図である。 本発明の実施例に従う、種々の臨床応用に対するトラッキング方法のフローチャートである。 センサ20における3つの直交コイル(22,24,26)の構成、及び各コイルに誘起される電位を示す概略図である。 時間の関数としてのMRI勾配コイルの標準活性化シーケンス(上段プロット)、標準活性化イベント間の時間内に散在されたトラッキング用の追加の勾配活性化を有する変更シーケンス(中段プロット)、及びトリガ信号によりマークされたトラッキング用の追加の勾配活性化(下段プロット)を示す一連の図である。 時間の関数としてのMRI勾配コイルのコマンド信号の時間導関数(上段プロット)、及び、時間の関数としてのMRI勾配コイル(上段プロットに提示された)の時変磁場により2つの直交検出コイル(例えば22,24)に誘起される電圧を示す図である。 トラッキングに使用される勾配活性化をマークするために1つのトリガ信号のみを取得する際にトラッキングシステムにより使用される信号を示す図である(上段プロット)。トラッキングに必要なデータは、コイル信号(下段プロット)及び勾配活性化の格納された先験的な既知のパターン(中段プロット)から取得される。 スキャナの一定の主磁場に対するセンサの回転中におけるセンサ信号を示す図である。回転は、基線変動として現れる電位の誘起をもたらす。 (A)〜(D)は、本発明の実施例に従う、3つの直交コイルまたはコイル対のコイル組の構成を示す図であり、(A)10mmまでの典型的な寸法を有する3つの直交コイルを使用する体外用の立方体構成、(B)直交する3対の平行コイルの立方体構成、(C)カテーテルとともに使用するための円筒配置の(K軸に沿った)軸方向図、及び(D)1つの円筒コイル(22)と2対の直交“サドル”コイル(24,26)を有する(C)のセンサの3次元表示を示す図である。] 図1 [0032] 磁気共鳴撮像(MRI)スキャナの勾配磁場に基づくトラッキングは、ネヴォによる米国特許第6516213号に開示されている。この技術は、スキャナのハードウェア又は動作モードの如何なる変化もない、トラッキングシステムの受動的動作に基づいている。より優れたトラッキング性能を達成するために、カスタムMRIパルスシーケンスの生成技術が開示されている。この技術により、スキャナの如何なる標準パルスシーケンスも、トラッキングのために特別に設計された勾配活性化を含むように変更することができる。これらのトラッキング勾配活性化は、本来のシーケンスの画像品質に悪影響を与えないように追加される。スキャン時間は、本来のシーケンスと同じままか、追加の勾配活性化により長くなりうる。トラッキングシステム自体は、全ての勾配活性化(撮像用の勾配活性化及びトラッキング用の勾配活性化)を使用するか、又は勾配の幾つかを除去し、特定の勾配活性化を追跡してカスタムパルスシーケンスに追加することができる。提案されている技術の利点は、より優れたトラッキング精度、トラッキングシステムのより優れた動的応答、及びスキャン中に発生されスキャナの勾配磁場を変更する渦電流に対して感度が低いことである。] [0033] ここで、本発明の実施例に従う、システム40のブロック線図である図1を参照する。システム40は、スキャニング部38と、処理・制御部45とを具えるMRIシステムである。スキャニング部38は、主磁石42と、RF送受信ユニット41と、RFコイル411と、スキャンされる身体の周囲に配置可能な3つの勾配コイル43とを有する。処理部45は、勾配コイル43の活性化を制御し、勾配コイル43からのデータを受信する勾配活性化制御ユニット48と、勾配活性化スキャニング信号を生成するために勾配活性化制御ユニット48にコマンドを送信し、勾配コイル43により生成された測定された磁場からデータを受信し、スキャナのRFモジュール41を制御してRFモジュールからのデータを受信し、受信したRFデータを処理してスキャン画像を生成するスキャニングプロセッサ44とを有する。本発明において、スキャニングプロセッサ44は、更に、スキャンされる身体の内部に挿入された対象物21をトラッキングするために、勾配活性化制御ユニット48に、勾配コイル43に対する追加の信号コマンドを生成するように指令するように構成されている。これらの勾配活性化トラッキング信号は勾配活性化スキャニング信号と異なる時点に生成される。トラッキングプロセッサ・制御ユニット10は、トラッキングプロセッサ・制御ユニット10と対象物21の上又は近くに設置されたセンサ20との間の電子インターフェース12からデータを受信し、勾配制御ユニット48から勾配活性化データ481を受信するように構成されている。幾つかの実施例では、トラッキングプロセッサ・制御ユニット10は、スキャニングプロセッサ44に組み込まれる。他の実施例では、トラッキングプロセッサ・制御ユニット10は、処理部45の別個の構成要素である。電子インターフェース12は、勾配コイル43による電磁場の活性化中にセンサ202より発生される信号を調整するように構成されている。システム40は、処理されたスキャン画像を表示する画像ディスプレイ46と、トラッキング情報を表示して使用するためのトラッキング出力47とを更に有する。幾つかの実施例では、勾配活性化トラッキング信号の生成のタイミングを指示するために、スキャニングプロセッサ44からトラッキングプロセッサ・制御ユニット10にトリガ信号49が送信される。] 図1 [0034] (トラッキング装置の実施例) ここで、本発明の実施例に従う、システム40のトラッキング部50のブロック線図を示す図2を参照する。トラッキング部50は、MRIスキャナとのインターフェースとともに、センサ20と、電子インターフェース12と、トラッキングプロセッサ・制御ユニット10とを具える。トラッキング部50は、特定のトラッキング用途のためにカスタム設計して構築するか、市販の部品から組み立てることができる。] 図2 [0035] 電子インターフェース12は、誘導コイルを有するセンサに誘起される低い電位(ミリボルトからボルトレベルまで)を増幅する1組の増幅器122と、(MRIの磁石強度に依存する)10〜400MHzの周波数範囲を有するRF送信により誘起される高周波電位を除去する1組のローパスフィルタ124と、MRIスキャナの種々の構成要素、例えば超伝導主磁石の冷却システムやMRI勾配の階段状の増加により誘起される種々の電位(これらの電位はゼネラルエレクトリック社製のMRIスキャナにおいてトラッキングセンサに128KHzのアーチファクトを生成する)を除去するストップバンド又はノッチフィルタ126とを有することができる。プログラマブル増幅器/フィルタの組み合わせを有する種々の市販のシステムを使用して、センサからの低電位信号を増幅及びフィルタすることができる。例えば、市販の増幅器(例えば、BURR−BROWN社製のPGA103プログラマブルゲインオペアンプ及びPGA205プログラマブルゲイン計装用増幅器)のカスケード接続を使用してセンサ信号を調整することができる。] [0036] トラッキングプロセッサ・制御ユニット10は、容易に入手可能な市販のハードウェアを使用して構築できる。例えば、センサからの測定信号は、標準データ収集ボード(例えば、ナショナルインスツルメンツ、テキサス州オースチン)を用いるアナログ−デジタル(A/D)変換器102よりデジタル化し、最新の高性能プロセッサ104(例えば、インテルコーポレイション社製のペンティアム(登録商標)プロセッサ)によりリアルタイムに処理できる。より速い推定レートを与える別の可能な解決策は、少なくとも6チャネル(3つのコイル信号及び3つのMRI勾配信号)を有する内蔵型又は取り付け型A/Dコンバータと、位置及び向きの反復解用の高性能DSPと、プログラム及びデータ(例えば、基準磁場)用の十分な記憶容量と、ホストコンピュータ又はMRIスキャナ(例えば、ニューハンプシャー州コンコルドにあるビットウェアリサーチシステムズ社のBlackTip−CPCI処理ボード及びBITSI−DAQアナログ入出力アダプタ)とのインターフェース用の通信バスを有する、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)ボードに基づくことができる。DSP又はPC用のソフトウェアは、標準的なプログラミング言語、例えば、C++又はアセンブリにより開発できる。幾つかの実施例では、マトラボ(Matlab)ソフトウェアデベロップメントエンバイロメント(マスワークス、マサチューセッツ州ナティック)を使用して上述のような推定プロセスを素早く実現し、プログラムをC言語に変換して高速なプログラムの実行を達成できる。] [0037] MRIとのインターフェースは、種々の構成を有することができる。米国特許第6516213号の開示において、インターフェースは2つの主要素、即ち、センサのリアルタイム位置及び向きを転送するチャネルと、MRIスキャナから処理モジュールへ勾配コイルの活性化パターンを転送するチャネルとを有する。デジタル通信チャネル、アナログチャネル又はその2つの組み合わせの何れかを使用できる。例えば、シグナ(Signa)MRIスキャナ(GEヘルスケア社)を使用すれば、勾配活性化シーケンスは、勾配制御システムからの標準アナログ出力として利用可能であり、トラッキング情報は、標準シリアル通信線またはイーサネット(登録商標)線を介してMRIスキャナにより受信できる。別の実施例では、典型的にはスキャナ上の標準出力接続を介して利用可能な追加のチャネルを使用してスキャナからのトリガ信号を取得する。トラッキング用に反復勾配活性化が使用される時には、スキャナのハードウェアからトリガ信号を例えば光学的に絶縁された線またはデジタル通信で取得するだけでよい第3の構成を使用できる。] [0038] ここで、本発明の実施例に従う、種々の臨床応用に対するトラッキング方法201のフローチャートである図3を参照する。トラッキング方法201は、図1のシステム40、又は他の適切なシステムを使用して実行できる。まず、センサ20がトラッキングすべき対象物に付与される。センサ20は、MRI装置の撮像空間内における瞬時磁場を測定するように構成されている。センサ20に生成される信号は、典型的には受動コイルに誘起される電位であり、以下に説明するように典型的にはミリボルトの大きさを有し、誘起され(ステップ200)、次いで電子インターフェースモジュール12により増幅され、フィルタされる(ステップ210)。センサ20内の電位誘起(ステップ200)は、勾配コイルを活性化してトラッキングモード勾配活性化信号を生成することにより行われる。トラッキングモード勾配活性化信号パターンは、活性化コマンドを勾配活性化制御ユニット48に入力し(ステップ222)、更に要すれば、トリガ信号49をトラッキングプロセッサ・制御ユニット10に入力することにより(ステップ224)実現される。スキャニングプロセッサ44は、活性化コマンドを勾配活性化制御ユニット48に入力し(ステップ222)、MRIシステム40の勾配コイル43を活性化し、勾配コイルのトラッキングモード活性化を生じさせる。トラッキングモード勾配活性化信号は、トラッキングモード勾配活性化信号の電流フローの振幅及び変化率を含むことができる所定のコマンドパラメータ、又は他の関連パラメータを有する。これらのコマンドパラメータ及び信号は、勾配活性化制御ユニット48によりフィルタされ、又は処理されて、トラッキングプロセッサ・制御ユニット10により取得される(ステップ230)。2つのタイプのコマンドパラメータを使用できる。即ち、トリガ信号によりマークされたトラッキング用のトラッキング活性化を有するカスタマイズされたシーケンス、又は、実行時に読み出される格納された既知の勾配活性化パターンを有するトリガのみのインターフェースである(反復勾配活性化モード)。勾配コイルの活性化が検出されると、トラッキングプロセッサ・制御ユニット10は、電子インターフェース12を介して、センサコイルからの信号をデジタル化し、誘起された信号のレベルを決定する。反復勾配活性化モードにおける場合のように、トリガ信号のみが利用可能な時には、トラッキングシステムはトリガ開始時間と勾配活性化時間との間に1組の時間遅延を有するため、コイル信号は適切な時間でデジタル化できる。] 図1 図3 [0039] トラッキングプロセッサ・制御ユニット10は、識別されたコマンドパラメータ481とともにトラッキングモード勾配コイル活性化により生成された磁場の測定瞬時値を使用し、空間内の対象物の位置及び向きを計算する。この計算は以下のように行うことができる。] [0040] センサ位置は、トラッキングプロセッサ・制御ユニット10による反復処理により推定できる(ステップ240)。まず、既知の勾配磁場振幅、センサ及びそのコイルのジオメトリ、及びセンサ位置変数の現在値から計算される予測電位の初期推定を行う。測定電位は、推定値と比較される(ステップ242)。収斂基準が達成される場合(ステップ244)、得られた位置変数(位置及び向き)がトラッキング出力47に転送される(ステップ246)。収斂が達成されない場合、位置変数は更新され(ステップ248)、処理が繰り返される。このように、処理の継続的な反復により値の改善が実現できる。] [0041] 推定位置及び向きは更に処理し、例えば特定の時間の推定値に対してそれ以前の推定値を用いてローパスデジタルフィルタを適用することによりトラッキングの品質を改善して、MRIスキャナに必要なデータフォーマットに変換できる。] [0042] 幾つかの実施例においては、通常スキャンにより生成される瞬時磁場もトラッキング計算に使用される。] [0043] 発明された方法の正確な実施は、MRIの撮像モードに依存し、以下の説明は、標準又は変更MRIシーケンスに関連するものである。MRIスキャン中は、3つの勾配コイルによる磁場の反復生成が受信MRエコーの空間エンコーディングを提供し、画像の再構成を可能にする。サンプルシーケンスを図5の上段プロットに与える(米国ジーメンスメディカルソリューションのトリオ(Trio)MRIスキャナから記録)。] 図5 [0044] ネヴォによる米国特許第6516213号に記載されているように、勾配コイル活性化は、それ自体、センサの位置及び向きを推定するのに必要なデータを提供する。推定処理は、センサ信号の測定値と推定値との差を最小化することに基づいている。これは、例えば信号の測定値と推定値との差の自乗和の最小化(最小自乗法)等の種々の最小化法により行うことができる。センサコイルにおける測定信号は、各コイルを貫く磁束の時間導関数に対して直線性を有する(ファラデーの電磁誘導の法則)。従って、測定信号は、以下に説明するように、スキャナにおける勾配磁場の既知の分布、既知の勾配活性化パターン及びトラッキングセンサの既知のジオメトリから計算される基準信号と比較できる。] [0045] 勾配活性化制御ユニット48は、トラッキングプロセッサ・制御ユニット10に、スキャナ内に3つの勾配磁場Gx,Gy,Gzを生成する3つの勾配コイルの活性化コマンドを与える。任意の動作モードにおける時間及び位置の関数としての磁場の完全な記述(G(t,x,y,z))は、3つの勾配コイルの3つの時変磁場のベクトル和及びMRIスキャナの時不変主磁場(Bo)によりトラッキングプロセッサ・制御ユニット10内で計算できる(以下の記載において、スカラーと区別するために、ベクトルには下線が引かれている)。] [0046] (1)G(t,x,y,z) = Gx(t,x,y,z) +Gy(t,x,y,z) + Gz(t,x,y,z) + Bo(t,x,y,z) ここでx、y、zは、MRI座標系(それぞれX,Y,Z)の3つの軸に沿った座標であり、tは時間変数である。MRIのRF(無線周波数)コイルにより生成される追加の磁場は、本発明の位置及び向きを推定する方法のために使用されない。これらの磁場は、臨床スキャナにおいては数十メガヘルツの範囲で変化し、ローパスフィルタリングにより除去可能な高周波電位を検出コイルに誘起する。] [0047] スキャナの勾配コイルの活性化中に生成される磁場は、シミュレーションにより生成される又は磁場を測定する標準的な方法を使用してトラッキングシステムの導入中に測定される勾配磁場マップから計算できる。これらのマップは、種々のフォーマット、例えば1組の3次元グリッド値、又はMRI撮像ボリューム内の位置X,Y,Zの3次元関数として、格納できる。勾配コイルのコマンド信号は、勾配の振幅の時間変化を表しているので、時間及び位置の関数としての勾配磁場G(t,x,y,z)は、勾配磁場と正規化された勾配コマンド信号との積により表現できる。] [0048] 一実施例において、図4に示すように、センサ20は、3つの直交する検出コイル(22,24,26)を有する。時変磁場G(t,x,y,z)は、各検出コイルに電位を誘起し、誘起電位の大きさは、コイルを貫く磁束1の時間導関数に比例し、ファラデーの電磁誘導の法則により与えられる。 (2)V=−dl/dt] 図4 [0049] センサにおける各コイルを貫く磁束は、コイル位置での磁場G(t,x,y,z)の大きさ、コイル面積(A)、及び磁場ベクトルとコイル面に垂直な単位方向ベクトルnで規定されるコイルの方向とのなす角度により決定される。 (3)I(t,x,y,z) = G(t,x,y,z) X n A] [0050] ここで、Xはベクトルの内積を示す。典型的なコイルは、誘導性を増加させるために多数の巻数を有しているので、面積Aはコイルの全誘導面積を表している。 式1〜3を使用することにより、磁場の時間導関数から各コイルに誘起される電位Vpを予測することができる。 (4)Vp = −d[Gx(t,x,y,z) +Gy(t,x,y,z) + Gz(t,x,y,z) + Bo(t,x,y,z)) X n A]/dt] [0051] センサが動いていない、又は回転していない場合、主磁場Bo及び方向ベクトルnは一定であり、コイルにおける予測電位は、以下のように与えられる。 (5)Vp = −d[Gx(t,x,y,z) +Gy(t,x,y,z) + Gz(t,x,y,z))]/dt X n A] [0052] (位置及び向きの反復推定) 各コイルに誘起された電位を予測するために、コイルの位置及び向きが与えられる必要がある。従って、推定処理が開始されるとき、センサの位置及び向きの初期推定が、3つの位置変数(例えば、スキャナの直交座標系におけるセンサ座標xs,ys,zs)及び3つの向き変数(例えば、3つのオイラー角{N,2,P})により与えられる。コイルnの位置は、センサの局所直交座標系IJKにおいて、3つの座標in,jn,knとして与えられる。] [0053] MRI座標系におけるコイルnの位置{xn,yn,zn}は、XYZ座標系におけるセンサの位置ベクトル{xs,ys,zs}と、変換行列RによるMRI座標系への変換後のIJK座標系におけるコイルの位置ベクトル{in,jn,kn}とのベクトル和により与えられる。] [0054] 変換行列Rは、センサの向きのオイラー角により導出され、 及び である。] [0055] MRI座標系におけるコイルの向きは、コイルの向きベクトルのセンサ座標系からMRI座標系への変換により与えられる。 (7)nXYZ=R・nIJK MRI座標系におけるコイルの位置及び向きが決定されると、コイル上の予測電位は、式(5)により計算できる。コイルに誘起される実際の電位は信号調節システムにより増幅できるので、測定電位Vmを得るために適切なキャリブレーションが測定信号に加えられる。] [0056] 3つの勾配磁場の活性化中における全てのセンサコイルに関する測定電位と予測電位との差は、コスト関数を計算するのに使用される。例えば、トラッキング用の勾配活性化が使用される場合、3つの勾配コイルを別々に活性化でき、各勾配活性化に対して、3対の予測/測定誘起コイル電位が決定される。センサの位置及び向きの新しい値は、確立された最小化手法(例えば、レーベンバーグ−マルカート探索アルゴリズム)により計算できる。] [0057] 上記では、コスト関数は9つの異なる測定値に基づき(3つの異なる勾配磁場の活性化の間の3つのセンサコイル)、6つの未知の位置及び向きパラメータの推定に使用できる。6つのコイルセンサが使用されるとき、コスト関数は18の異なる測定値に基づき、ノイズ効果を低減することによりトラッキング精度を改善できる。反復処理がセンサの正しい位置及び向きを達成したとき、測定電位と予測電位との差は小さくなり、コスト関数は最小水準に達する(種々の理由、例えばセンサのジオメトリの不正確さ、測定信号のノイズ、勾配磁場マップの不正確さ、信号座標系のキャリブレーションの不正確さ等により、ゼロ水準には達しない)。反復処理は、コスト関数が十分に小さな値を実現した時、又はコスト関数の低減レベルが極めて小さくなった時に停止され、最終組の座標がトラッキングセンサの更新位置としてトラッキングシステムからMRIスキャナへ転送される。] [0058] (勾配ベーストラッキングに対するスキャナのパルスシーケンスの適応化) ここで、図5を参照する。この図は、時間の関数としての撮像用のMRI勾配コイルの標準活性化シーケンス(上段プロット)、標準活性化イベント間の時間内に散在されたトラッキング用の追加の勾配活性化を有する変更シーケンス(中断プロット)、及びトリガ信号によりマークされたトラッキング用の追加の勾配活性化(下段プロット)を示す一連の図である。] 図5 [0059] 高品質トラッキングを達成するためには、米国特許第6516213号に開示されている勾配ベーストラッキングシステムは、標準MRIスキャナの3つの勾配磁場の各々の十分かつ独立な活性化が必要である。スキャナの各特定動作モードは、寸法、解像度、コントラスト、フロー感度レベル等の特定要件を有する最適な画像を実現するように、パルスシーケンスデザイン(PSD)を有している。本発明においては、推定方法はトラッキング用の勾配活性化を追加することにより、PSDの変更を含む。追加された勾配活性化は、それ自体で、又は標準勾配活性化と組み合わせて使用できる。この方法の利点は、トラッキングの更新レートの増大及びトラッキングのより高い精度にある。数十ミリ秒以上必要とし得る標準スキャン中にトラッキング情報を1度だけ受信する代わりに、本方法においては、トラッキング用の追加の特定の勾配活性化を挿入することにより、数ミリ秒毎に又はより頻繁にトラッキング情報を得ることができる。これは、如何なる標準PSDに対しても行うことができ、また種々の方法で達成できる。] [0060] 一実施例では、サンプルへの正味の影響がゼロである、3つの勾配の連続勾配活性化が追加される。これは、負の活性化がその前の正の勾配活性化の効果をゼロにするバイモーダル勾配活性化により達成できる(図5の中段プロット)。多くのPSDにおいて、例えば比較的長い反復時間(TR)を使用するとき、各シーケンスサイクル内に、RF又は勾配活性化のいずれも発生しない“静止”セクションが存在する。これらの“静止”セクションの間、トラッキング用の勾配活性化(例えば、3つの連続X,Y,Z勾配活性化)のパケットを追加できるので、サイクル時間、ひいてはスキャン時間は変化しない。しかし、このような十分に長い“静止”セクションを持たないPSDにおいては、全スキャン時間を長くするトラッキング専用の非撮像セクションを追加する必要が起こりうる。] 図5 [0061] 別の実施例では、1つの勾配の単一の活性化が各位相エンコードステップに対して追加され、次いで3つの勾配間で切り換えることができる。従って、3つの位相エンコードステップ内において、全3つの勾配はトラッキング用に活性化される。] [0062] 別の実施例では、1つ又は2つの勾配活性化のみが追加される。幾つかのスキャンモードにおいて、2つの勾配が一定の活性化で維持され、位相エンコード勾配として機能する1つの勾配が時間変化する大きさを有する。従って、トラッキング用の勾配活性化は、可変位相エンコード勾配のみに追加できる。] [0063] 更に別の実施例では、ランダム位相エンコードがスキャニングに使用される。この場合、位相エンコード勾配の振幅は、ランダムに変更され、従って低振幅のみを有するセクションは存在しない。] [0064] (追加の勾配活性化を使用するトラッキング) トラッキングが、本発明におけるようにトラッキング専用の追加の勾配活性化に基づくとき、スキャナは、トリガ信号をトラッキングシステムに送るようにプログラムできる。このトリガ信号活性化は、トラッキング用の勾配活性化の時間中に活性化されるにようにパルスシーケンスの一部としてプログラムできる(図5の下段プロット)。トラッキングシステムは、米国特許第6516213号に開示されているように、勾配信号の連続サンプリング、又はトラッキング用の勾配活性化のパケットのトリガサンプリングのいずれかを使用できる。連続サンプリングが使用される場合、トラッキングシステムはスキャン中に全ての勾配活性化を使用でき、またトラッキング用に使用すべき勾配活性化のいくつか、例えば、トラッキング用の追加の勾配活性化を数値的に探索できる。追加の勾配活性化のみの使用は、渦電流の効果を低減できる。特に、勾配活性化の特定パターンがスキャンのパルスシーケンスに追加されると、同一の特定パターンをマッピング処理時に使用できる。これは、マッピング活性化の間及びトラッキング用のトラッキング活性化の間に同一の渦電流が存在するため、トラッキングへの渦電流の効果を低減し、除去さえする。スキャナからのトリガ信号が利用可能な場合、トラッキングシステムは、勾配活性化がトラッキングに使用されるときのみ、勾配コマンド信号を取得できる。これは、トラッキングシステムの動作を簡単化でき、より信頼性の高いトラッキングシステムをもたらすことができる。] 図5 [0065] 勾配ベーストラッキングシステムにより、全3つの勾配の独立な活性化は、位置及び方向の正確な決定を可能にする。標準高磁場スキャナ(例えば1.5Tスキャナ)での単一の勾配活性化に必要とされる典型的な時間は、0.5msec未満とすることができ、従って全パケット時間は1〜2msec未満とすることができる。トラッキングシステムに対する十分な更新レートは、用途に依存する。外科的介入は、数ヘルツ(例えば、GEヘルスケアのSigna−SP外科用スキャナでは4Hz)の更新レートを使用してガイドすることができ、12Hzまでの周波数成分を有する生理的振戦のトラッキングを可能にするために25Hz以上の運動アーチファクト除去が必要であり(Deuschl G,Elble RJ. The patheophysiology of essential tremor,Neurology 2000, Vol.54,pp.14−20、及び、Elble RJ, Origins of tremor,Lancet 2000,Vol.355,pp.1113−1114参照)、カテーテル法は、心臓の動きを補償するために、50Hzに達しうる周波数成分を有する最速のトラッキングレートが必要となる可能性がある(Schmidt EJ,Dumoulin C, Hayase M, Brady TJ,Coronary Atrery Motion Tracking in Swine Models withMRTracking,American Heart Association Meeting,Orlando,FL,2003年11月9〜12日)。これらの異なる用途に対して、トラッキング勾配活性化に占める時間は、外科的用途に対しては1%未満(1秒につき5回の2msecの活性化で、合計10msec)、運動アーチファクト除去に対しては約5%(1秒につき25回の2msecの活性化)、及び心臓用途に対しては、スキャン時間の約10%(1秒あたり1〜2msecの活性化が50回)である。] [0066] (トラッキング用の反復勾配活性化を使用するトラッキング) トラッキング用の勾配活性化はスキャン中の異なる時間に正確に繰り返すことができるため、トラッキングシステムで通常使用される勾配コマンド信号ではなくトリガ信号のみを取得することにより、より簡単なハードウェアセットアップを使用できる。トリガ時間とトラッキング用の各勾配活性化時間との関係が決定され、スキャンの間中維持され、且つトラッキング用の勾配活性化パターンが既知であり、時間と共に変化しないとき、勾配信号の取得を回避できる。従ってトリガ信号が識別されたら、トリガと勾配活性化との間の固定の遅延を使用することにより、勾配活性化時間を決定できる(図5の中段プロット)。トリガ信号を用いて決定される勾配活性化時に、トラッキングシステムはセンサ信号を取得する。] 図5 [0067] ここで、時間の関数としてのMRI勾配コイルのコマンド信号(図5の中段プロットに示されているコマンド信号と同一)の時間導関数(上段プロット)、及び、2つの直交検出コイル(例えば、22,24)にMRI勾配コイルの時変磁場(上段プロットに提示される)により誘起される時間の関数としての電圧(下段プロット)を示す図6を参照する。] 図5 図6 [0068] 図5及び6を参照して上で説明したように、取得したトラッキング用勾配信号を使用しないで、システムは、取得したセンサ信号と勾配信号の先験的な既知の値とを用いてセンサの位置及び向きを計算することができる。この実施例は図7に示されており、この図はトラッキングに使用される勾配活性化をマークするためにトリガ信号(上段プロット)のみを取得するときトラッキングシステムで使用される信号を示している。トラッキングに必要なデータは、コイル信号(下段プロット)及び格納された勾配活性化の先験的な既知のパターン(中段プロット)から取得される。この実施例において、勾配は、スキャンの各位相エンコードステップ時にトラッキングのために活性化され、トリガ信号(上段プロット)は、トラッキング用の第1の勾配活性化と同時に開始される。トリガ開始と勾配活性化中にデータが収集される特定時間との時間遅延は既知であり、従って、センサ信号(下段プロット)からのデータ収集は、適切な時間で行うことができる。スキャナから勾配信号を取得する必要性の除去は、スキャナへのインターフェースを著しく簡単化する。勾配コマンドはアナログ信号であり、典型的にはスキャナとの導電インターフェースを必要とし、(例えばグランドループにより)ノイズ妨害を誘起し得る。トリガ信号は、光学的絶縁線を介して取得できる論理信号であり、スキャナとトラッキングシステムとの間の妨害の可能性を排除し得る。] 図5 図7 [0069] (センサの移動時又は回転時にBo磁場により誘起される電圧の影響) ここで、スキャナの一定の主磁場に対するセンサの回転中のセンサ信号を示す図8を参照する。回転は、基線変動として現れる電位の誘起をもたらす。] 図8 [0070] 式(4)は、センサコイルの誘起電圧に対する一般的な記載を与えるが、上述の説明は、Bo磁場の影響がないことを仮定している。この仮定は、センサが動かない限り、又は動きが比較的遅いときには正しい。最新のMRIシステムの典型的な立ち上がり時間は1ミリ秒未満であり(図5)、身体又は器具の動きは典型的にはもっと遅いため(数秒又は数十秒スケール)、Boの影響は、センサコイルからの信号の適切なハイパスフィルタリング(例えば100Hzのカットオフ周波数)により除去でき、上述の説明は、体器官又は器具の運動又は回転中にフィルタ処理された信号に適用できる。] 図5 [0071] トラッキング用の勾配活性化を使用するとき、信号へのBoの影響はより強固な方法により除去できる。Boは一定であるため、コイルを貫く磁束を変化させるコイルの回転が存在する時にのみ、センサコイルに電位を誘起する。上記の式(3)とは異なり、ここでの時変変数は、時変単位ベクトルn(t): (8) I=G X n(t) A で与えられるコイルの向きである。] [0072] 誘起電位は連続的であり、トラッキング用の勾配活性化により影響されず、コイル信号中に基線変動として現れる(図8の下段プロット)。従って、コイル信号を勾配活性化の直前又は直後(図8のマークされた部分)にサンプリングして勾配活性化中の基線シフトを決定し除去することができる。] 図8 [0073] (センサの実施例) センサの一実施例は、3コイルの構成を具える。別の実施例は、上に示したのと同一の手法を使用し、6つの未知の変数(3つの位置及び3つの回転角)を計算するために3つのMRI勾配により誘起された6つの電位を使用する、2コイルの構成を具える。しかし、最適な性能のためには、より多くのデータを使用してノイズの影響を低減し、トラッキングの精度を改善する必要がある。] [0074] 3つの直交コイルを使用する可能な構成が図9Aに示されている。この構成は体外用途、例えばバイオプシーガンまたは手術器具のような低侵襲的処置用の器具に適している。更に、センサの内部空間は、小型バッテリで附勢される、信号処理用(例えば、フィルタリング及び増幅)、信号変換用(例えば、光信号又は周波数変調(FM)信号への変換)、又は測定電位の無線送信用の電子回路を収容するために使用できる。] 図9A [0075] より複雑な構成が図9Bに示されており、3つの単一コイルの代わりに3対の平行コイルを使用でき、つまり、センサに全部で6つのコイルが使用される。この構成の主な利点は、スキャニングの各サイクルに対して3つの未知の位置変数及び3つの未知の回転角を推定するために、MRI勾配の各活性化に対して、3つではなく6つの異なる電位が誘起され、全部で18の測定が利用可能であるため、トラッキング精度の顕著な増加にある。2つの平行コイルの各々の間の距離は小さいが(例えば、図9Aの立方体構成においては5〜10mmであり、図9C及び9Dの円筒構成においては1〜2mm)、一方では最新のMRIスキャナで使用される急勾配と、他方では2つの平行コイル間の正確な距離が利用できることとにより、この情報を利用してトラッキングの精度を増加させることができる。] 図9A 図9B 図9C [0076] 別の実施例に従う構成が図9C及び9Dに示されており、円筒コイルと、円筒コイル及び互いに直交方向に配置された2対の“サドル”コイルとを有している(図9Cは、コイル組の軸方向の図を示しており、図9Dは、2対のサドルコイルと内部円筒コイルの等角図を示しており、全3つのコイルは、提示を明確にするために軸方向にずらされている)。この構成は、中空の円筒構造を有しており、カテーテルの内腔を塞ぐことなく如何なるカテーテルの先端にも固定できるため、特にカテーテルトラッキングに有用である。それは、ステント留置装置、種々の診断用テーテル(例えば、心臓内電気生理学研究用)、及び現在又は将来の治療用カテーテル(例えば、RF切除、レーザ切除、経皮的経心筋的血行再建術(PMR)、標的薬物送達、局所遺伝物質配置(local genetic substance placement)など)と使用できる。] 図9C 図9D [0077] 中空円筒構成の変形例では、2対の“サドル”コイルを、円筒コイルの内腔の内部又は外部に配置できる2つの平面コイルで置き換えることができる。この構成は、カテーテルの内腔を部分的に塞ぐが、製造が容易であり、塞がれない内腔が要求されない用途には有用となりうる。] [0078] センサは、個々のコイルから、例えば、立方体の6つの面内の6つの小さな平面コイルを接着することにより組み立てることができる。カテーテル上には、1対のコイルは円筒形にしてカテーテルのシャフト上に直接結び付け、別の2対はサドル形にして円筒コイルの周囲に接着できる。マルチコイルセンサの構成の別の可能なアプローチは、3次元形状を達成するように折り畳まれた、全てのコイルを含むフレキシブルなプリント電子回路を使用することである。] [0079] (臨床応用) 決定されたセンサの位置及び向きは、MRIスキャナにリアルタイムに転送でき、種々のタスク、例えばスキャン面のリアルタイム制御に使用して、MR画像上にトラッキングセンサが付与された対象物又は器具の位置及び向きを表示し、運動アーチファクトを補正できる。本発明の可能な臨床応用は、診断MRI用と介入MRI用に分けることができる。] [0080] 診断MRI:MRIの主要な問題は、患者の運動による動きアーチファクトである。多数秒及び数分もの間、画像の取得を必要としる高解像度スキャニングでは、患者の動き及び呼吸は運動アーチファクト及び不鮮明な画像を引き起こしうる。MRスキャニングは、特に位相差血管造影中、拡散撮像中及びエコープレーナ撮像法(EPI)による機能MRI中の動きに敏感である。本発明をスキャン対象物の位置及び向きをリアルタイムに決定するために使用すると、動きを補償するために、スキャン面のリアルタイム制御及び補正により、又は画像取得後の処理により、MRスキャンへの動きの影響を低減できる。トラッキング用に設計された特定の活性化パターンを使用することにより、位置及び向きのリアルタイムな決定をより頻繁に行うことができる。] [0081] 介入MRI:センサは、低侵襲手術用の小型ツール、血管内カテーテル、硬性及び可撓性内視鏡、生検針及び吸引針のような、種々の器具とともに使用できる。センサを使用して、MRI座標系に対して器具の位置を測定し、MRスキャナにより手術者への視覚フィードバックとしてMR画像上に器具の位置を提示させることができ、また現在の向きを表示して手術者が器具を特定の目標に操縦するのを支援できる。別の可能な用途は、関心領域をより良い撮像のために、撮像のMRI面をトラッキングセンサに従属させ、例えばカテーテルの場所の周囲の小部分に高解像度撮像を与えて、診断能力を改善する又は介入の影響を制御することにある(例えば、無線周波数、冷凍又は化学除去及びレーザ光凝固術は温度感知MRIによりモニタできる)。別の可能な用途は、光学内視鏡の使用と同様に、手術者が先端の方向に器具を通して覗いているかのように、MRI画像を器具の局所座標系に関連して表示可能にするために、器具の位置及び向き情報を使用することにある。もう1つの用途は、MRI画像上の以前の介入位置をマークするために、位置トラッキングを使用することである。] [0082] 臨床的に極めて重要な用途は、MRIガイダンスの使用が特に有利であるが、経皮的心筋血行再建術(PMR)である。PMRは、典型的には心臓カテーテル術中に行われる。レーザ放射カテーテルは、大腿動脈から大動脈を通して心臓の左心室へ挿入される。事前の灌流検査(例えば、タリウムスキャン)、又は心筋の生存能力の間接情報(例えば、局所的な心壁運動の測定による)に基づいて、心臓内科医は、レーザエネルギーを供給して心筋内部に小さな通路を開け、血管形成及び新たな血管成長を促す。PRMは、血管形成術又はステント留置術により適切に管理できない虚血性心疾患の患者に対して、(バイパス手術と比較して)低い侵襲的解決法を潜在的に提供する。PMRは、バルーンまたはステント留置術により完全には血管移植されない心臓領域を治療するために、血管形成術またはステントと併用することもできる。現在、PMRは専らX線ガイダンスを用いて行われている。MRIの主要な利点は、造影剤を使用する心筋血液潅流の評価におけるMRIの優れた性能にある。従って、潅流不良領域の位置の間接情報を用いることなく、MRIスキャナにおける心筋血液潅流の診断セッションに続いて、現在の潅流画像及び開示のトラッキング方法によるレーザカテーテルのリアルタイムトラッキングを使用して、即時に介入することができる。MRIに独特な追加の利点は、レーザ治療を適用中の心筋の高解像度、リアルタイム撮像による介入を制御できる可能性にある。更に、PMRは典型的には複数の位置で実行され、治療される心筋の十分な範囲を達成すべきであるため、トラッキングシステムの位置データを使用して、潅流画像上に治療場所の位置をマーキングすることにより、患部の最適範囲を提供できる。] 実施例 [0083] 解剖学的に、トラッキングセンサは、脳内(血管内部を通して、又は頭蓋骨中の穿頭孔を通して)、循環系(心腔、冠状動脈、血管)、消化管(胃、十二指腸、胆管、胆嚢、腸、結腸)及び肝臓、泌尿器系(膀胱、尿管、腎臓)、肺系統(気管支樹または血管)、骨格系(関節)、生殖器官等の種々の診断及び介入処置に使用できる。]
权利要求:
請求項1 磁気共鳴撮像装置の動作中に前記磁気共鳴撮像装置の撮像空間内の3次元空間を移動する対象物の瞬時位置及び向きを決定する方法であって、前記方法は、前記磁気共鳴撮像装置の前記撮像空間内の瞬時磁場を測定するセンサを前記対象物に付与するステップと、撮像用の磁場を生成するために、前記磁気共鳴撮像装置のスキャニング動作中に前記磁気共鳴撮像装置の勾配コイルを活性化するステップと、少なくとも1つの追加の時点に、前記対象物のトラッキング用のコマンドパラメータを有するトラッキングモード勾配活性化信号を生成し、前記勾配コイルのトラッキングモード活性化を生じさせるステップと、前記磁気共鳴撮像装置の前記勾配コイルのトラッキングモード活性化により生成された磁場の瞬時値を測定するステップと、前記トラッキングモード勾配活性化信号の前記コマンドパラメータを識別するステップと、前記空間内の前記対象物の瞬時位置及び向きを計算するために、前記トラッキングモード活性化により発生された磁場の前記測定された瞬時値を前記識別されたコマンドパラメータと一緒に処理するステップと、を含むことを特徴とする方法。 請求項2 前記トラッキングモード勾配活性化信号の生成は、前記磁気共鳴撮像装置の前記勾配コイルをバイモーダル活性化するステップを含み、前記バイモーダル活性化は前記撮像への正味の影響がゼロであることを特徴とする、請求項1に記載の方法。 請求項3 前記識別するステップは、前記コマンドパラメータを測定する、請求項1に記載の方法。 請求項4 前記識別するステップは、前記コマンドパラメータに基づいて格納情報を検索するステップを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。 請求項5 前記識別するステップは、前記トラッキングモード勾配活性化信号の電流フローの振幅及び変化率を識別するステップを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。 請求項6 前記スキャン動作中に発生された磁場の瞬時値を測定するステップと、前記空間内の前記対象物の前記瞬時位置及び向きを計算するために、前記スキャン動作中に発生された磁場の前記測定された瞬時値を前記トラッキングモード活性化により発生された磁場の前記測定された瞬時値と一緒に処理するステップとを更に含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。 請求項7 前記トラッキングモード勾配活性化信号を生成するステップは、前記スキャン動作のサイクルの静止セクションの間に行うことを特徴とする、請求項1に記載の方法。 請求項8 前記トラッキングモード勾配活性化信号を生成するステップは非撮像期間中に行われ、全スキャン時間が長くなることを特徴とする、請求項1に記載の方法。 請求項9 前記トラッキングモード勾配活性化信号を生成するステップは、各位相エンコードステップごとに全3つの勾配活性化を追加することにより行われることを特徴とする、請求項1に記載の方法。 請求項10 前記トラッキングモード勾配活性化信号を生成するステップは、各位相エンコードステップごとに1つの勾配活性化を追加するとともに3つの勾配の間で切り替えることにより行われることを特徴とする、請求項1に記載の方法。 請求項11 前記トラッキングモード勾配活性化信号を生成するステップは、時間可変振幅を有するスキャニング用の勾配活性化シーケンスを用いる勾配に対してのみ行うことを特徴とする、請求項1に記載の方法。 請求項12 前記トラッキングモード勾配活性化信号の生成時間を規定するために、トリガ信号を使用するステップを更に含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。 請求項13 前記磁気共鳴撮像装置の画像空間内の瞬時磁場を測定するセンサを前記対象物に付与するステップは、互いに対して既知の方向の軸を有するとともに3つの直交面に構成要素を含む複数のセンサコイルを含むコイルアセンブリを付与するステップを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。 請求項14 前記センサは、既知の方向を向いたセンサコイルを有し、前記トラッキングモード活性化により発生された前記磁場の前記測定された瞬時値を処理するステップは、前記磁気共鳴撮像装置の前記画像空間に対する、前記磁気共鳴撮像装置の3つの勾配コイルの各々の基準磁場マップをメモリに格納するステップと、前記既知の基準磁場マップ及び前記センサコイルの既知の相対的な向きと一緒に、前記トラッキングモード活性化により発生された磁場の前記測定された瞬時値を処理することにより前記センサの位置及び向きを同時に推定するステップを含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。 請求項15 前記処理するステップは、反復最適化処理により達成されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。 請求項16 前記反復最適化処理は、前記対象物の前記瞬時位置及び向きをリアルタイムに決定するようにリアルタイムに達成されることを特徴とする、請求項15に記載の方法。 請求項17 前記生成されたトラッキングモード勾配活性化信号は、スキャン対象物の動きレートよりも速い更新レートで位置を決定するために更に使用され、この位置情報をスキャン画像から動きアーチファクトを除去するために使用することを特徴とする、請求項1に記載の方法。 請求項18 前記方法は、診療MRI又は介入MRIの少なくとも1つに使用されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。 請求項19 磁気共鳴撮像装置の動作中に前記磁気共鳴撮像装置の撮像空間内の3次元空間を移動する対象物の瞬時位置及び向きを決定するシステムであって、勾配コイルの組と前記勾配コイルの活性化を制御する勾配活性化制御ユニットとを具える磁気共鳴撮像装置と、前記磁気共鳴撮像装置の撮像空間内の瞬時磁場を測定するための、前記対象物に設置されたセンサと、トラッキングモード勾配活性化信号を生成する手段と、前記トラッキングモード勾配活性化信号のコマンドパラメータを識別する手段と、前記センサと前記トラッキングモード勾配活性化信号のコマンドパラメータを識別する前記手段とを接続する電子インターフェースと、勾配活性化スキャニング信号を生成する手段と、前記空間内の前記対象物の瞬時位置及び方向を計算するために、前記トラッキングモード活性化により発生された前記磁場の測定された瞬時値を、前記識別されたコマンドパラメータと一緒に処理する手段と、を具えることを特徴とするシステム。 請求項20 前記センサは、互いに対して既知の方向の軸を有するとともに3つの直交面に構成要素を含む複数のセンサコイルを備えることを特徴とする、請求項19に記載のシステム。 請求項21 前記センサは、3対のセンサコイルを有し、各対における1つのセンサコイルは、それぞれの対の他のセンサコイルと同一の向きを有しており、センサコイルの各対は、センサコイルの他の対とは異なる向きを有していることを特徴とする、請求項19に記載のシステム。 請求項22 前記センサは、円筒センサコイルと、互いに対してかつ前記円筒センサコイルに対して直交配置された2対のセンサコイルとを有するコイルアセンブリを具えることを特徴とする、請求項19に記載のシステム。 請求項23 前記2対のセンサコイルは湾曲しており、前記円筒センサコイルに対してサドル関係にあることを特徴とする、請求項22に記載のシステム。 請求項24 前記2対のセンサコイルは平坦であることを特徴とする、請求項22に記載のシステム。 請求項25 前記対象物は、医学的診断又は治療目的のために人の体内を移動する医療器具であることを特徴とする、請求項19に記載のシステム。 請求項26 前記センサは、受動コイルセンサ、ホール効果センサ、又は他の適切なセンサの少なくとも1つであることを特徴とする、請求項19に記載のシステム。 請求項27 前記生成されるトラッキングモード勾配活性化信号をトリガするトリガメカニズムを更に具えることを特徴とする、請求項19に記載のシステム。 請求項28 前記生成されるトラッキングモード勾配活性化信号はバイモーダル信号であることを特徴とする、請求項19に記載のシステム。 請求項29 前記識別されるコマンドパラメータは、前記トラッキングモード勾配活性化信号の電流フローの振幅及び変化率を具えることを特徴とする、請求項19に記載のシステム。
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