专利摘要:
膜の選択的なエピタキシャル形成のための方法および装置であって、CVDチャンバ(300)へ、反応種(10、20)を別々に注入する。本方法は特に、前駆体(10)およびエッチャント(20)の揮発性の組合せを用いた選択成長に有用である。形成プロセスは、選択成長のための前駆体(10)およびエッチャント(20)の同時供給、または、周期的なブランケット堆積および選択的なエッチングの連続的な供給を含む。いずれに場合にも、前駆体(10)およびエッチャント(20)は、より制限された上流の場所よりもむしろ、比較的開いた反応スペース(340)において交差する別々の流路に沿って提供される。
公开号:JP2011508426A
申请号:JP2010539542
申请日:2008-10-22
公开日:2011-03-10
发明作者:マティアス バウアー
申请人:エーエスエム アメリカ インコーポレイテッド;
IPC主号:H01L21-205
专利说明:

[0001] 本出願は一般に半導体加工に関する。より詳細には、本出願は、膜の選択堆積およびそのために構成された装置に関する。]
背景技術

[0002] 周知のように半導体加工は、特に、厳しい品質要求を伴う集積回路の製造に最も一般的に用いられているが、このような加工は様々な他の分野においても用いられている。例えば、半導体加工技術は、様々な技術を用いたフラットパネルディスプレイの製造および微小電気機械システム(MEMS)の製造においてしばしば用いられている。]
[0003] 半導体製造業において、表面に材料を堆積するために様々な方法が用いられる。例えば、最も広範に用いられている方法のうちの1つは化学気相成長(「CVD」)であり、これは、気体中に含まれる原子または分子を表面に堆積し膜を形成するように作製する。一部の関連では、異なる材料(例えばフィールド絶縁酸化物(field isolation oxide))の領域中に露出される半導体ウィンドウ内に選択的に堆積することが所望される。例えば、ヘテロ接合バイポーラトランジスタは、アクティブ領域のみにエピタキシャル(単結晶)の半導体膜を堆積する選択成長技術を用いてしばしば製造される。他のトランジスタ設計は、エレベート(elevated)ソース・ドレイン構造から利点を得ており、浅接合のデバイス性能を変更せずに、このソース・ドレインの接触プロセスによって消費可能なさらなるシリコンを提供する。ソース・ドレイン領域上の選択エピタキシーは、有利にも、以後のパターン化およびエッチングのステップの必要性を低減する。]
[0004] 一般的には、選択性は、異種の材料上への堆積の間、異なる核生成および/または異なる結晶モフォロジーの形成といった利点を利用する。選択成長は、一般に、堆積される材料の同時のエッチングおよび堆積によって説明され得る。好まれる前駆体は、一般に、ある表面にはより迅速に核生成および成長をするが、別の表面ではより遅くなる傾向がある。例えば、シランは、一般に、シリコン酸化物およびシリコンの両方の上に核生成するが、シリコン酸化物の上ではより長い核生成フェーズが存在する。核生成段階の始めには、酸化物上の不連続な膜は、シリコン上の合併され連続した膜と比べて高い露出表面積を有する。同様に、絶縁領域上の成長は非晶質または多結晶であってもよい一方で、半導体ウィンドウ上の成長はエピタキシャルであってもよい。したがって、プロセスに加えられたエッチャントは、シリコン上でより迅速に核生成する膜と比べて、酸化物上に不十分に核生成した膜に対してより大きな影響を与える。同様に、エッチャントは、堆積前から、または堆積中でも、エピタキシャル成長よりもむしろ、非晶質または多結晶の成長に対してより効果的であり得る。1つのプロセスの相対的な選択性は、従って、前駆体の流速、温度、圧力、およびエッチャントの流速、温度、圧力等のエッチングの速度に影響を与える要因など、堆積速度に影響を与える要因を調節することによって調整することができる。各変数における変化は、一般に、エッチング速度および堆積速度への異なる影響を有する。通常、選択成長プロセスは、様々なフィールド領域で堆積を達成せずに、問題となっているウィンドウ上で実行可能な最も高い堆積速度を生み出すように調整される。]
[0005] 公知の選択シリコン堆積プロセスは、水素キャリアガスを有するシランおよび塩酸等の反応物を含む。「SELECTIVEDEPOSITION OF SILICON−CONTAINING FILMS」と題された共同かつ同時係属中の特許文献1(2006年10月19日、US 2006/0234504 A1として公開)は、シリコンソースとしてのトリシランおよびエッチャントとしての塩素ガスを用いるプロセスを教示する。これらの選択成長プロセスは、改善された均一性、純度、堆積速度、反復可能性を示す。しかしながら、強い発熱反応が観察されており、潜在的には、早期の反応物質の分解、ガス混合タンクへの損傷、燃焼、および基板の汚染を導く。他の選択成長の化学的性質もまた過度の反応性に影響を受けやすい。したがって、反応用装置および選択成長プロセスは、選択成長の有効性を維持する一方でそのような悪影響を回避することが所望される。]
先行技術

[0006] 米国特許出願第11/343,264号明細書]
課題を解決するための手段

[0007] 選択的に層を形成するためのプロセスおよび装置が本明細書において開示され、これは、前駆体とエッチャントソースの化学物質との間の激しい反応によるリスクを最小限にする。記載するプロセスおよび装置は、それらの反応種を、反応チャンバの上流の共通の流路に沿ってよりも、反応チャンバに別々に供給する。これらのプロセスおよび装置は、不必要な熱形成および早期の堆積を回避し、高価なガスパネルユニットへの損傷のリスクを低減する。チャンバへの別々の流路によって、前駆体/エッチャントの同時供給または前駆体/エッチャントの連続供給についての早期かつ有害な反応を回避することができる。]
[0008] 一実施形態は、反応スペース内の基板に半導体層を選択的に形成するための方法であって、この基板は第1の表面および第2の表面を備える。本方法は、その反応スペースへの別々の流路を介して、半導体堆積のための前駆体および気体エッチャントを別々に導入する工程を含む。この基板は前駆体および気体エッチャントに露出される。本方法はさらに、第2の表面よりも、第1の表面に、より高い平均速度で、半導体層を選択的に形成する工程を含む。]
[0009] 別の実施形態は、基板に半導体膜を選択的に形成する装置を提供する。この装置は、反応スペースを備える化学気相成長(CVD)反応器を備える。基板支持部はその反応スペース内に置かれ、基板支持部はシリコンウェハを受取るようにサイズおよび形状が調整されている。1つ以上の流入部の第1の流入部のセットは反応スペースと流体連通し、1つ以上の流入部の第2の流入部のセットは反応スペースと流体連通する。第1のガスソースは、半導体堆積のための前駆体を第1の流入部のセットに供給するように構成される。第2のガスソースは、エッチャントを第2の流入部のセットに供給するように構成される。流入部のセットおよびソースは、反応スペース内にある混合スペースへの前駆体およびエッチャントの別々の流路を画定する。]
[0010] 別の実施形態は、反応スペースを含む化学気相成長(CVD)反応器を備える装置を提供する。基板支持部は、反応スペース内に置かれる。1つ以上の流入部の第1の流入部のセットは反応スペースと流体連通し、第1の流入部のセットは、複数の流入部を介して反応スペースの幅にわたって、半導体堆積のための前駆体を分散させるように構成されたマニホルドを備える。1つ以上の流入部の第2の流入部のセットは反応スペースと流体連通する。第1のガスソースは前駆体を第1の流入部のセットに供給するように構成される。第2のガスソースはエッチャントを第2の流入部のセットに供給するように構成される。流入部のセットおよびソースは、反応スペース内にある混合スペースへの、前駆体およびエッチャントのための別々の流路を画定する。これらおよび他の実施形態を以下により詳細に記載する。]
図面の簡単な説明

[0011] 図1は、基板上での化学気相成長(CVD)のための公知の装置を示す。
図2は、一実施形態に係るCVDシステムの略図である。
図3は、一実施形態に係るCVDシステムの側面断面図である。
図4は、図3に示されたCVDシステムの詳細な図である。
図5は、一実施形態に係るCVDシステムの正面断面図である。] 図1 図2 図3 図4 図5
[0012] 多くの選択成長プロセスにおいて、Si含有層は、単結晶の半導体材料に選択的に形成され、その一方で、隣接する誘電体への堆積を最小限にし、より好ましくは回避する。誘電体の材料の例としては、二酸化ケイ素(カーボンドープまたはフッ素ドープ等の低誘電率の形態を含む)、窒化ケイ素、金属酸化物、および金属ケイ酸塩が挙げられる。より一般的には、パターン化された基板または混合基板は、2つ以上の異なるタイプの表面を有する。混合基板の表面を互いに異ならせることができる様々な方法が存在する。例えば、それらの表面は、材料組成、異なる結晶モフォロジーおよび/または異なる電気特性を有し得る。]
[0013] それらの材料が同じ組成でできている場合でも、そのモフォロジー、すなわちそれらの表面の結晶化度が異なる場合、表面は異なり得る。本明細書に記載されるプロセスは様々な基板上にSi含有膜を堆積するために有用であるが、混合表面モフォロジーを有する混合基板に特に有用である。混合表面モフォロジーを有する混合基板は、第1の表面結晶構造を有する第1の表面および異なる表面結晶構造を有する第2の表面を含む基板である。非晶質、多結晶、および単結晶が異なるモフォロジーの例である。]
[0014] エピタキシャル成長とは、堆積された層が基板の格子定数を採用またはそれに従うようにして、結晶基板への結晶半導体材料の成長のことをいう。エピタキシャル成長はホモエピタキシャルの場合、またはヘテロエピタキシャルの場合がある。ホモエピタキシャル成長は、例えば、単結晶シリコン基板にシリコンの層をエピタキシャル成長させるなどのように、堆積された層が基板の材料と同じ材料からなる場合に生じるものである。ヘテロエピタキシャル成長は、例えば、単結晶シリコン基板上にゲルマニウムまたはシリコンゲルマニウムをエピタキシャル成長させる場合のように、堆積された層の組成が基板の材料と異なる場合に生じるものである。]
[0015] エピタキシャル膜は、それが成長する基板と同一の結晶構造および配向によって特徴付けられる。典型的には、基板は単結晶であるのでエピタキシャル膜もまた単結晶である。これらの材料の原子は、原子スケールにおいて比較的長い距離で続く一定した格子状の構造に配列される。これとは対照的に、非晶質のモフォロジーは、原子が定まった反復する配列を欠いていることから低秩序度の非結晶構造である。他のモフォロジーとしては、微結晶、ならびに非晶質および結晶質材料の混合物が挙げられる。本明細書で用いられるように、「単結晶」構造は、エピタキシャル成長のことを意味し、一般にトランジスタの製造に用いられる場合のように、許容数の欠陥を有し得る、大部分が大型結晶である構造を記載するために用いられる。層の結晶化度が一般に非晶性から多結晶、そして単結晶への広がりの範囲にあることを当業者は理解し、当業者は、低密度の欠陥であっても、結晶構造が単結晶またはエピタキシャルであるとみなされる場合を容易に決定できる。2種類の表面を有する混合基板またはパターン化された基板にSi含有膜を堆積するための、本明細書において記載される方法が、3種類以上の異なるタイプの表面を有する混合基板にも適用し得ることを当業者は理解する。]
[0016] 図1は、基板80上の化学気相成長(CVD)のための従来のシステムを示す。「基板」とは、本明細書においてこの用語が用いられる場合、堆積が所望されるワークピース、または反応ガスに曝される表面のいずれかをいう。例えば、基板80は、単結晶のシリコンウェハ、またはSOI(Semiconductor−on−insulator)基板、あるいは、そのようなウェハに前もって形成されたエピタキシャルSi、SiGe、またはIII−V族の材料であってもよい。ウェハは、200mm、300mm、および450mm等の直径を有する実質的に平らな基板を含む。基板はウェハに限らず、ガラス、プラスチック、または半導体加工に用いられる任意の他の基板を含む。第1の反応物ソース10および第2の反応物ソース20からの気体を含むガスがガスパネル100に供給される。不活性ガスソース40からの不活性ガスもまた、化学気相成長を促進するために通常加えられる。] 図1
[0017] 従来、反応チャンバ300の上流で反応ガス10、20を混合するが、その理由は、均一濃度の反応物と十分に混合された均質的な混合物すなわち供給ガス30が、いったん反応チャンバ300に到達すると、その供給ガス30が基板80での均一な堆積を促進するからである。このように、単一通過の薄層状の水平流の単一ウェハ反応器については、従来、反応チャンバ300内で基板80上に均一の堆積を促すために、ガスパネル100において反応物ソース10、20から反応ガスを混合する。ソース10、20、40からのガスがガスパネル100内でいったん混合されると、供給ガス30は流入分配マニホルド200に移送される。マニホルド200は反応チャンバ300の幅の長さにわたって供給ガス30の流れを分配する役割を果たす。マニホルド200は、反応チャンバ300内の基板80に半導体堆積における均一性を向上させるように流れを分配するように構成されてもよい。通常、ガスパネル100から流入分配マニホルド200への供給ガス30の移送は、ガスパネル100の断面積よりも実質的に小さい断面積を有するパイプまたは管を介して達成される。このようなパイプまたは管は、供給ガス30の流れを制御するバルブを含んでもよい。さらに、マニホルド200内で、供給ガス30は、反応チャンバ300への供給ガス30の流れを制限する他のパイプを通過してもよい。このように、供給ガス30は、通常、反応物ソース10、20からのガスが混合された後に、ガスパネル100内およびその下流で、1つまたは数個のボトルネックまたは流れ制限部を通過する。]
[0018] 第1の反応物ソース10からの半導体堆積のための前駆体および第2の反応物ソース20からのエッチャントを用いる選択形成プロセスは、優れた選択性および堆積速度を示す。一般に、選択的な堆積プロセスは、絶縁体およびウィンドウに対する堆積の速度と比して、5倍より大きい、好ましくは10倍より大きい、半導体の領域に対する正味の堆積速度となる。完全な選択プロセスは、絶縁体または金属上へは正味ゼロの堆積となる。正味の堆積速度は、同時にまたは連続的に、前駆体およびエッチャントを提供するか否かに関わらず、プロセス全体に対して計算される。しかしながら、これらの処理の一部は、半導体堆積のための前駆体およびエッチャントガスが混合する場合、強い発熱反応を示す。半導体のCVDのための前駆体は、シリコン前駆体、ゲルマニウム前駆体、および炭素前駆体の群から選択されてもよい。シリコン前駆体は、トリシラン(Si3H8)、ジクロロシラン(H2SiCl2「DCS」)、ジシラン(Si2H6)、部分的に塩素化されたジシラン、メチルシラン、シラン(SiH4)または2,2−ジクロロトリシランを含んでもよい。ゲルマニウム前駆体は、ゲルマン、ジゲルマン、およびトリゲルマンを含む。炭素前駆体は、モノシリルメタン、ジシリルメタン、トリシリルメタン、およびテトラシリルメタン等のシリルアルカン類、および/または、モノメチルシラン(MMS)、等のアルキルシラン類、およびジメチルシランを含む。一部の実施形態において、炭素前駆体はH3Si−CH2−SiH2−CH3(1,3−ジシラブタン)またはCCl2(SiH3)2(2,2−ジクロロジシリルメタン)を含む。エッチャントソースは塩素ガス(Cl2)を含む。]
[0019] トリシランおよび塩素ガスを例にとると、十分に高い分圧にて、Cl2は、発熱反応において、四塩化ケイ素(SiCl4)を生成するために、Siと反応すると考えられる。Cl2とSi3H8との高度に発熱性で自着火性の反応が、シリコン前駆体の燃焼を導き得る。この反応は反応チャンバ300の上流で生じ得、それゆえ、早期のシリコン堆積を導き、これはまた、その後の剥離、またはエーロゾル粒子の形成および汚染を導き得る。さらに、この強力な発熱反応は、高価なガスパネルユニット100等の、相互する点における装置を損傷させ得る。半導体前駆体およびエッチャントガスの他の組合せでも同様の問題が生じ得る。理論によって限定されないならば、限られた量での反応ガス中の相互作用および/または反応チャンバ300に入る前に流れ制限部を介しての共通または共有の流路に沿った反応ガスの通過がこれらの問題の一因となる場合があると考えられる。非常に制限された流路中のこれらの制限部によって生じる高圧下での高反応前駆体とエッチャントとの間の相互作用により、これまでに観察されている高エネルギーかつ爆発性の反応を生じ得る。損傷は、より広くより大きいスペースと比して、制限された流路においてより大きく、熱放散を抑制することによって反応性を激化させ得る。このような相互作用は、その反応物が同時に供給されるか、連続的に供給されるかに関わらず、これらのきつい制限内で生じ得ることに留意されたい。連続的供給では、第1のパルス(pulse)からの残りの反応物は、次のパルスが供給された場合、共有の流路内に必然的に残り、次いで、チャンバの上流での共有の流路において反応し得る。]
[0020] 本明細書で教示される実施形態は、反応種を反応チャンバ300に別々に注入することによって、選択形成プロセスにおいて、半導体前駆体とエッチャント種との高反応の組合せの不必要な効果を回避する。特に、前駆体とエッチャントとの揮発性の組合せは、DCS+Cl2の反応と少なくとも同程度の発熱性の反応を生成する。いくつかの高反応の組合せは、限定を付さず、ペンタシラン+Cl2;テトラシラン+Cl2;トリシラン+Cl2;ジシラン+Cl2;および、特に、部分的に塩素化されたジシラン+Cl2を含む。図6はシリコン前駆体とエッチャントとのいくつかの例示的な組合せの発熱を比較している。以下の表は、Cl2と組み合わせた場合の特定のシリコン前駆体について、およそのエンタルピー値において、発熱性を比較している。]
[0021] ]
[0022] 本明細書における記載の多くがトリシラン+Cl2の例示的な組合せに焦点を当てている一方で、記載された装置がまた、他の高反応の組合せ、特に反応温度(例えば、0℃で−270kcal/molまたは550℃で−250kcal/molよりも高い発熱性)で、DCS+Cl2よりも高い発熱性の組合せを用いた有益なプロセス方法となることを、本明細書の開示から当業者は容易に理解する。]
[0023] 理論によって本発明を限定しないならば、本発明の実施形態は、前駆体およびエッチャントのための別々の流路を提供することによって、早期の反応物の分解、燃焼、装置の損傷、および基板の汚染のリスクを最小限にし、それにより、ガスパネル100、またはガスパネル100と反応チャンバ300との間において、高圧下で制限された量の前駆体およびエッチャントの相互作用を回避すると考えられる。さらに、ガスの反応性は、キャリアガスの量を増加させて供給することによってさらに最小限にでき、それにより、反応物の分圧を低減させ、ガスの滞留時間を短縮させ、ガスの速度を上昇させ、および/またはガスの熱容量を改善させる。ガスは、上流での反応を誘因し得るかまたは激化し得る高圧領域で相互作用しないので、中間の反応種(例えば、Si3H8+Cl2反応物のためのSiHCl、SiH2、およびSi2H4)は、反応を早期に完了させてしまわずに、基板80に到達可能である。さらに、高価な装置を損傷させるリスクが低減される。]
[0024] 本発明の実施形態に係る選択的な堆積システムの略図を図2に示す。一実施形態において、CVD反応チャンバ300は、単一のウェハ反応器、特に、水平ガス流CVDチャンバであってもよい。一部の実施形態において、反応チャンバ300は、低温壁、輻射熱、単一ウェハ、単一通路、層状水平ガス流反応器である。この種の適切な反応器は市販されており、アリゾナ州フェニックスのASMAmerica Inc.から市販されている単一ウェハ反応器のEpsilonTMシリーズを含む。図示された実施形態の反応チャンバ300(図3を参照)は、回転基板を備え、プロセスガスの滞留時間を短くすることを可能にする。CVDは、インサイチュ(in situ)または遠隔のプラズマ生成器の下流のいずれかで、プラズマ生成物をチャンバに導入することによって行われてもよい。あるいは熱CVDを用いてもよい。] 図2 図3
[0025] 図2に示すように、第1の反応物ソース10および第2の反応物ソース20はガスパネル100と流体連通している。第1および第2の反応ソース10、20は、基板上の半導体膜の選択形成を促進するように選ばれる。上述で説明したように、選択的な堆積とは、シリコン等の膜が、表面の第2の部分上よりも、その同一表面の第1の部分上に、より高い平均速度で堆積されることを意味する。一部の選択的堆積の実施形態においては、第2の部分上での半導体堆積の速度は、シリコンをエッチング除去(etch away)する速度とおよそ同じである場合があり、それゆえ、第2の部分上では、結果的にゼロという効率的な堆積速度となる。周期的な堆積およびエッチングは同様の効果を有することができる。] 図2
[0026] 1つの実施形態において、第1の反応ソース10は、ペンタシラン、テトラシラン、トリシラン、DCS、ジシラン、部分的に塩素化されたジシラン、メチルシラン、およびシランからなる群より選択された前駆体等のシリコン前駆体を含む。他の実施形態において、第1の反応物ソース10は炭素前駆体を含む。他の実施形態において、第1の反応物ソース10はゲルマニウム前駆体を含む。第1の反応物ソース10は、例えばSiGe、Si:C、またはSiGe:Cの堆積のための複数の反応物の容器として表すことができる。第2の反応物ソース20は、堆積プロセスに対して選択性を提供するための、ハロゲン含有エッチャントを含むことができる。実施形態は、第2の反応物ソース20において、例えば2原子塩素ガス(Cl2)等の塩素含有種を用いることができる。エッチャントとして2原子塩素を用いることにより、400℃から600℃といった低温においても優れたエッチング性能を提供することができるが、他方で、半導体堆積のための前駆体との組合せで高反応であってもよい。上述したように、本明細書において教示されたプロセスは、第1の反応物ソース10および第2の反応物ソース20の組合せが、発熱反応を生成する高反応性の組合せである場合、特に利点を提供する。]
[0027] 不活性ガスソース40もまた、第1の反応物ソース10または第2の反応物ソース20のいずれかのためのパージガスおよび/またはキャリアガスとして、ガスパネル100と連通してよい。他の役割の中でもとりわけ、不活性ガスソース40は、チャンバ300への反応物の流入部にて、反応物に対して背圧を提供することができ、このようにして、前駆体およびエッチャントの同時供給または連続的供給に関わらず、第1の反応物ソース10からのガスが、第2の流入マニホルド220へ拡散すること(その逆もまた然り)を防ぐ。不活性ガスソース40はまた、その熱容量による熱を取り除くことができ、それにより、反応物の温度を下げる。さらに、不活性ガスソース40は、第1および第2の反応物ソース10、20からのガスを希薄化することができ(すなわち、反応物濃度を低下させ)、それにより、所望の場合に、反応を遅らせ、前駆体の安定した緩慢な分解を助ける。これは、次いで、好ましい前駆体の利用および膜の成長の高い速度を生じさせ、ならびに反応チャンバ300中の温度を低下させる。発熱反応を最小限とするために、一部の実施形態において、不活性ガスソース40としては、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)、窒素(N2)、キセノン(Xe)、クリプトン(Kr)、ネオン(Ne)、塩化水素(HCl)、または複数の堆積条件下では反応しない他のガスが挙げられる。キャリアガスは、「INHIBITORS FOR SELECTIVEDEPOSITION OF SILICON CONTAINING FILMS」と題された共同かつ同時係属中の米国特許出願第11/925,518号明細書に開示された抑制剤をさらに含んでもよく、この出願は、シリコン前駆体と塩素含有エッチャントとの間の反応を遅くさせるための適切な抑制剤の記載について、本明細書によって引用することにより援用される。例としては、プロピレン、ブタジエン、ベンゼン、ナフタレン、フェナントレン、アントラセン、シクロへプタトリエンカチオン、シクロヘプタトリエン、フラン、ピリジン、ピロール、およびチオフェンが挙げられる。第1および第2の反応物ソース10、20を希薄化し、それらの温度を低下させ、それによりその反応を抑制する不活性ガスソース40の能力のために、不活性ガスソース40からのガスの比較的高い流速が、第1および第2の反応物ソース10、20の比較的反応性の高い組合せに対して供給されてもよい。例えば、非常に高い反応性の組合せであるトリシランおよび塩素ガスを用いる実施形態において、不活性ガスソース40からのガスは約10slmから約40slmの流速を有してもよい。]
[0028] ガスパネル100は、バルブ、流量制御器(MFC)、および、オペレータが反応チャンバ300内の堆積を最適化するために様々なパラメータのバランスを取ることができる他の制御要素を含んでよい。このようなパラメータとしては、流速、温度、ならびに、不活性ガスソース40、第1の反応物ソース10、および第2の反応物ソース20からの気体に対する全圧、および第1の反応物ソース10の半導体堆積のための前駆体と第2の反応物ソース20の塩素含有種との間のモル比が挙げられるが、それらに限定されない。トリシランが、第2の反応物ソース20と同時に、第1の反応物ソース10として用いられる実施形態において、トリシランと塩素含有種との間のモル比は、約1:3および1:12の間、特に、約1:5および1:10の間であってもよい。反応性を抑制するために、トリシランの流速は、1分につき約100ミリグラム未満、特に、1分につき約50ミリグラム未満、より詳細には、1分につき約25ミリグラム未満であってよい。]
[0029] 重要なこととして、不活性ガスソース40が第1の反応物ソース10または第2の反応物ソース20のいずれか、またはそれら両方と組み合わされ得るが、実施形態により、ガスパネル100内において、第1の反応物ソース10および第2の反応物ソース20からの気相反応物の相互作用が避けられる。その代わりに、第1の反応物ソース10からのガスの流路および第2の反応物ソース20からのガスの流路が、まず、反応チャンバ300内の混合点または混合スペースのみで交わる。適切なガスパネルは、アリゾナ州、フェニックスのASMAmerica,Inc.から、例えばE2000TM、E2500TM、E3000TM、E3200TM、およびE3220TM等で、市販されている。]
[0030] さらに図2を参照すると、反応物ソース10、20からのガスまたは気体は、流入フランジ205により反応チャンバと連通する。特に、ガスパネル100からの気体は、第1の反応物ソース10から、流入フランジ205の第1の流入マニホルド210に流れ、他方で、第2の反応物ソース20からの気体は、流入フランジ205の第2の流入マニホルド220へと別々に流れる。流入マニホルド210、220は、反応物チャンバ300によって部分的に画定された反応スペース340の幅にわたってガスを分配するように構成される。反応チャンバ300の下流端にある排出フランジ360は排気口361を備え、これは反応スペース340から過度の反応物の気体および反応による副産物を排出するように構成されている。このプロセスは、排気口361と連通するポンプ362によって達成されてもよい。] 図2
[0031] 図3は、反応スペース340を示す概略的な断面図である。この反応スペース340は、本明細書に記載されるように、流入フランジ205の上流のウェハ挿入開口部に加え、反応チャンバ300の石英の壁によって画定されるスペースを含み、ウェハはこの流入フランジ205を介してロードおよびアンロードされる。前駆体およびエッチャントの流路は、第1の流入マニホルド210および第2の流入マニホルド220を介して別々に保たれ、まずは、ウェハ挿入開口部341内の混合スペース342で交差する。混合点342から、前駆体およびエッチャントは基板支持部350にわたる共有または共通の流路をたどり、この基板支持部350は基板80を支持するためにサイズおよび形状が調整されている。過度の反応物および副産物は、層状で水平の共通流路に沿って排出フランジ360へと続く。] 図3
[0032] 図3から図5に示すように、第1すなわち上側の流入マニホルド210は、反応チャンバ300内の反応スペース340への相対的な流れを制御するいくつかの注入器212を備えてもよい。] 図3 図5
[0033] 特に、第1の反応物ソース10からのガスは、注入器212の各々と連通するチャネル211(図5を参照)に入る。注入器212の各々は、付随するエントランスチューブ213を介して、チャネル211からの流路を制御する。各々のエントランスチューブ213は水平のチャネル214へと導かれ、この水平のチャネル214は、反応スペース340の幅の一部分を横断している。チャネル214から、ガスが、スリット216を介して反応スペース340へと流れる。スリット216は、ガスの流路を横切り、チャネル214よりも小さい断面積を有しているので、それゆえ、第1の反応物ソース10からのガスに対するボトルネックまたは流れ制限部であり、スリット216が横切る反応スペース340の幅の一部分にわたってガスが拡散することを助ける。図3から図5は、第1の流入マニホルド210の1つの実施形態を示すが、反応チャンバ300の幅にわたってガスを分配するために代替的に他の構成が用いられてもよい。例えば、第1の反応物ソース10からのガスは、図に示されるような複数のスリット216からよりもむしろ、反応スペース340の幅の全てまたは実質的な部分を横切る単一のチャネルまたは単一のスリットから直接に反応スペース340に流れてもよい。このように、第1の流入マニホルド210は、反応スペース340への、図に示すような複数の流入部、または単一の流入部を画定することができる。] 図3 図5
[0034] 第2すなわち下側の流入マニホルド220に関しては、供給ライン222から供給される第2の反応物ソース20からのガスは下側の水平のチャネル224へと流れ、この下側の水平のチャネル224は、より均一にガスを分配するために、反応スペース340の幅の全てまたはその一部分を横切っている。ガスは、下側のチャネル224から、複数の下側のエントランスチューブ226を介して反応スペース340へと流れる。図4および図5に示すように、複数の下側のエントランスチューブ226は、反応スペース340の幅にわたって分配された別々の通路を備える。図示した実施形態において、同時供給の操作モードの操作に対しては、反応スペース340への流入の際の、ガスの均一な混合を容易にするために、下側のエントランスチューブ226は、第1の流入マニホルド210のスリット216に対向する壁に配置され、スリット216の向かい側で、かつ、スリット216の間に位置する。さらに連続的供給モードに対しては、スリット216および下側のエントランスチューブで各々表される上側および下側の流入部の図示された交互の配置構成が、反応物が流入部のセットのうちの1つの流入部から流れる場合に、その流入部のセットうちの他の流入部からの不活性ガスを混合することによって、それらのスリット216および下側のエントランスチューブを介して供給される反応物を拡散することを助長することができる。図示しない代替的な実施形態においては、第2の反応物ソースからの気体は、反応スペース340の幅の全てまたは実質的な部分を横切る幅を有する単一のスリットまたは複数のスリットを介して反応スペース340に流入することができるので、第2の流入マニホルド220の流入部は第1の流入マニホルド210の流入部またはスリット216と類似してよい。供給ライン22からのガスは、第1の反応ソース10からのガスが、同時または連続的供給モードの操作のいずれにおいても流入部226に拡散することを回避するために、十分な背圧が与えられる。] 図4 図5
[0035] したがって、第1の反応物ソース10からのガスは、反応スペース340中の混合スペース342において、第2の反応物ソース20からのガスと相互作用できる。したがって混合スペース342は、第1の反応物10および第2の反応物20からの反応物の流路間の第1の交差を表している。]
[0036] 一部の操作モードにおいて、第1の反応物ソース10からのガスおよび第2の反応物ソース20からのガスは、反応物ソース10、20からの反応物が処理中に混合されることを意図していないので、連続的に反応スペース340に導入される。図示された別々の流路は、このような連続的での操作モードでの反応物間の爆発性の相互作用のリスクをさらに低減する。図示された流入フランジ205は、反応物の流路が混合スペース342にて交差するまでそれらを隔てさせてあるので、一度のパルスからの残りの反応物が、ガスパネル100(図2)または流入マニホルド210、220の制限部内で他の反応物の順次のパルスと相互作用する危険性はない。共同かつ同時係属中の米国特許出願公開第2007/0287272号(2007年12月13日公開、代理人整理番号ASMEX.583A)の開示は、半導体膜の選択形成が同時よりもむしろ連続的での堆積の前駆体およびエッチャントを供給することによって達成されるといった例示的プロセスを記載する目的で、引用することにより本明細書に援用される。‘463特許出願の、連続的、および好ましくは周期的なプロセスは、パターン化された基板または混合基板の絶縁性および単結晶のシリコン表面にわたるブランケット堆積、そしてその後の非エピタキシャル材料の選択エッチングを提供する。ブランケット堆積は、エッチャントがないか、またはエッチャントが十分に少ないレベルで行われ、その結果、全表面上でかなりの正味の堆積となる。エピタキシャル半導体材料は、パターン化された基板の単結晶半導体ウィンドウ上に残され、他方で、非エピタキシャル材料は、絶縁体上の金属等の他の表面上に残される。非エピタキシャル(例えば非晶質または多結晶)の半導体材料は、エッチングにさらに影響を受けやすくなり、連続的なエッチングのパルスは、少なくとも一部のエピタキシャル材料を堆積から残す一方で、その堆積から非エピタキシャル材料を全て取り除くために調節される。] 図2
[0037] 他の操作モードにおいて、ガスは同時に反応スペース340に導入されて、選択成長の間、実際に混合かつ相互作用する。前駆体およびエッチャントは反応スペース内で混合するので、低圧力下で、ならびに上流のガスパネル100(図2を参照)および流入マニホルド210、220よりもより多い量では、激しい反応による装置への損傷のリスクは少ない。好ましくは、100%の選択性、例えば、絶縁表面にわたってのゼロの正味堆積および単結晶の半導体ウィンドウにわたる一部の正味のエピタキシャル堆積を維持するために様々な条件が選択される。] 図2
[0038] 図2を再び参照すると、上述の同時および連続的な操作モードは、制御器250の命令またはプログラミングによって実施可能である。汎用のコンピュータまたは専用コンピュータを含み得る制御器250は、例えばバルブおよび流量制御器、ならびに他の場所における流れ制御装置等の装置と、ガスパネル100上で通信する。例えば、ソース10、20の1つ以上は制御器250と通信する制御バルブおよび加熱器を有することができる。制御器250はまた、例えば、温度センサから入力を受信し、チャンバ300および真空ポンプ362の外から輻射加熱器への電力を調整する温度制御システム等の処理パラメータに影響を与える他の装置を調節する。制御器250は、したがって、上述した、同時または連続的な選択的なエピタキシャル形成プロセス等の処理方法を実施するようにプログラミングされる。] 図2
[0039] 図3から図5に示す実施形態は、上下からガスを注入して反応スペース340へ送る第1および第2の注入マニホルド210、220を提供する。反応物ソース10、20からの反応物は、したがって、対向する壁または対向する方向から反応物スペース340へと流れる。本明細書において教示される装置およびプロセスの利点の一部が他の形状的構成を用いて得られることを当業者は理解する。] 図3 図5
[0040] 図3に示すように、基板80は反応スペース340内に配置され、反応ガスは混合スペース342から基板80へのいかなる流れの制限も受けずに自由に流れ得る。混合スペース342を含む反応スペース340の一部分の幅は、少なくとも基板80と同じ程度に広くてよく、図示された実施形態において、混合スペース342は、ウェハ挿入開口部341内にあり、この開口部341はロードおよびアンロードのためにその開口部を基板80が通過するようにサイズおよび形状が調節される。流れ制限がないということは、反応ガスが、相互作用が起こり得る混合位置において圧力の増加を被らないということを意味する。したがって、早期の半導体堆積または他の不必要な(例えば爆発性の)反応が回避可能である。圧力差は、混合スペース342と基板80との間では実質的にゼロであってよい。一部の実施形態において、しかしながら、圧力差は負であってよい、すなわち圧力が混合スペース342と基板80との間で減少してよい。一部の実施形態において、反応スペース340内の温度は、約750℃、特に、約500℃から約600℃である。反応スペース340内の全圧は1Torr(133.322368パスカル)から200Torr(26664.4737パスカル)の間であってよい。] 図3
[0041] (実施例1:トリシランおよびCl2の連続的な流れ)
本発明の実施形態に係る1つのプロセスにおいて、炭素源としてのメチルシランおよびドーパントとしてのホスフィンと一緒にトリシランを用いて、ブランケット(非選択)堆積を実行した。反応スペースへ通ずる別々の流入部を備える、上述の装置を用いてこのプロセスを実行した。堆積中の反応スペース内の温度はおよそ550℃であり、圧力はおよそ100Torr(13332.2368パスカル)であった。次に、5秒間パージを行い、その圧力をおよそ10Torr(1333.22368パスカル)に低下させた。次いでエッチングフェーズをCl2を用いて実行した。このプロセスが早期のシリコン堆積の問題を回避することを見出した。このプロセスにおけるガスの流速は速度および均一性のバランスを取るように最適化可能である。上述のように、連続的なブランケット堆積プロセスは絶縁性および単結晶のシリコン表面を有するパターン化表面上で実行可能である。ブランケット堆積の間、エピタキシャル半導体材料をパターン化基板の単結晶半導体ウィンドウ上に残し、他方で非エピタキシャル材料を例えば絶縁体等の他の表面上に残す。次いで次のエッチングフェーズで非エピタキシャル材料を除去できる。非晶質材料のエッチング速度を単結晶のエッチング速度で割って定義されるエッチング速度選択性は7よりも大きいことを見出した。]
[0042] (実施例2:DCSおよびCl2の同時の流れ)
本発明の実施形態に係る別のプロセスにおいて、炭素源としてのメチルシランおよびドーパントとしてのホスフィンと一緒にエッチャントCl2と共にシリコン前駆体DCSを同時に導入した。反応スペースへ通ずる別々の流入部を備える、上述の装置を用いてこのプロセスを実行した。反応スペースの温度は約550℃から約600℃の間であり、その反応スペース内の圧力は大気圧であった。DCSの流速は約500sccmであった。Cl2の流速は約3sccmから約10sccmの間であった。このプロセスが早期のシリコン堆積の問題を回避することを見出した。]
[0043] (実施例3:トリシランおよびCl2の同時の流れ)
本発明の実施形態に係る別のプロセスにおいて、シリコン前駆体のトリシランをエッチャントCl2と同時に導入した。反応スペースへ通ずる別々の流入部を備える、上述の装置を用いてこのプロセスを実行した。反応スペースの温度は約525℃から約575℃の間であり、その反応スペース内の圧力は約4Torr(533.289474パスカル)から約32Torr(4266.31579パスカル)の間であった。約10分間、約50mg/分の流速で、トリシランを導入し、他方で約200sccmのCl2および約100sccmの1%のホスフィンを同時に導入した。このプロセスが早期のシリコン堆積の問題を回避し、堆積の選択性が許容可能であることを見出した。]
[0044] 前述の実施形態は、半導体堆積のための前駆体および選択性を提供するエッチャントを別々に提供するための方法および装置を提供する。これらの2つの反応物のための第1の交差すなわち混合スペースは上流のマニホルドまたはガスパネルではなく、比較的広い反応スペース内にある。反応スペースの上流の流路部のせまく限定された範囲内での反応を回避することによって、潜在的に有害な反応を回避するか、または、反応が少量に制限されず、圧力が低く保たれ得、損傷が低減される反応スペース内でそのような反応が起きる。選択膜形成のための前駆体およびエッチャントが、同時の工程であっても、連続的な工程であっても供給される利点を得る。]
実施例

[0045] 本発明は特定の実施形態および実施例との関連で開示されているが、本発明は、ここで特定的に開示された実施形態だけなく他の実施形態および/または本発明の使用および本発明の明確な変形にまで範囲を拡大していることを当業者は理解する。したがって、本明細書に開示された本発明の範囲は上述された特定の開示された実施形態によって限定されるべきではなく、以下に続く特許請求の範囲の公正な読解によってのみ決定されることが意図される。]
权利要求:

請求項1
反応スペース内の基板に半導体層を選択的に形成するための方法であって、前記基板は第1の表面および第2の表面を備え、前記方法は、前記反応スペース内に別々の流路を介して、半導体堆積のための前駆体および気体エッチャントを別々に導入する工程と、前記基板を前記前駆体および前記気体エッチャントに露出する工程と、前記第2の表面よりも、前記第1の表面に、より高い平均速度で、前記半導体層を選択的に形成する工程とを含む、方法。
請求項2
前記別々に導入する工程および前記露出する工程は、前記第1の表面および前記第2の表面の両方にブランケット層を堆積するために、前記前駆体を前記反応スペースに導入する工程と、前記第1の表面に前記ブランケット層の少なくとも一部を残す一方で、前記第2の表面から前記ブランケット層を選択的に除去するために、前記気体エッチャントを後に導入する工程とを含む、請求項1に記載の方法。
請求項3
ブランケット層を堆積するために前記前駆体を導入する工程および選択的に除去するために前記気体エッチャントを後に導入する工程を周期的に繰り返す工程をさらに含む、請求項2に記載の方法。
請求項4
前記別々に導入する工程は、前記反応スペースへの、対向する方向から、前記前駆体および前記気体エッチャントを導入する工程を含む、請求項1に記載の方法。
請求項5
前記前駆体および前記気体エッチャントのための前記別々の流路は、前記反応スペース内の混合スペースにて交差し、前記混合スペースから前記基板への共通の流路を形成し、前記共通の流路は、前記混合点と前記基板との間の流れ制限部に出くわすことはない、請求項1に記載の方法。
請求項6
前記別々に導入する工程、露出する工程、および選択的に形成する工程の間、約1Torrから200Torrの間の圧力で、前記反応スペースを維持する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
請求項7
前記導入する工程は、前記反応チャンバへ、前記前駆体および前記気体エッチャントの両方を同時に導入する工程を含む、請求項1に記載の方法。
請求項8
前記第1および前記第2の表面は異なる表面モフォロジーを有する、請求項1に記載の方法。
請求項9
前記前駆体は、シリコン、炭素、およびゲルマニウムからなる群より選択される少なくとも1つの成分を含む、請求項1に記載の方法。
請求項10
前記別々に導入する工程は、トリシランおよび塩素ガスを別々に導入する工程を含む、請求項1に記載の方法。
請求項11
前記前駆体および前記気体エッチャントは、ジクロロシランと塩素ガスとの間の反応と少なくとも同等の発熱の反応で、互いに反応することができる、請求項1に記載の方法。
請求項12
前記選択的に形成する工程は、絶縁体を含む前記第2の表面に、正味の堆積を有さずに、前記第1の表面に前記半導体層をエピタキシャル堆積する工程を含む、請求項1に記載の方法。
請求項13
前記気体エッチャントは2原子塩素(Cl2)を含む、請求項1に記載の方法。
請求項14
基板に半導体膜を選択的に形成するための装置であって、反応スペースを備える化学気相成長(CVD)反応器と、シリコンウェハを受取るようにサイズおよび形状が調整された、前記反応スペース内にある基板支持部と、前記反応スペースと流体連通する1つ以上の流入部の第1の流入部のセットと、前記反応スペースと流体連通する1つ以上の流入部の第2の流入部のセットと、半導体堆積のための前駆体を前記第1の流入部のセットに供給するように構成された第1のガスソースと、エッチャントを前記第2の流入部のセットに供給するように構成された第2のガスソースとを備え、前記流入部のセットおよびソースは、前記反応スペース内にある混合スペースへの、前記前駆体および前記エッチャントのための別々の流路を画定する、装置。
請求項15
前記混合スペースと前記基板支持部との間の流量に対して実質的に制限部が存在しない、請求項14に記載の装置。
請求項16
前記混合スペースは、前記ウェハを通過させるのに十分な幅を有する、請求項14に記載の装置。
請求項17
前記CVD反応器は、単一ウェハの水平流チャンバを備える、請求項14に記載の装置。
請求項18
前記第1および前記第2の流入部のセットは、前記チャンバに隣接した流入フランジ内に形成され、前記反応スペースは、前記流入フランジによって画定された前記混合スペースおよび前記チャンバによって画定された内部スペースを含む、請求項17に記載の装置。
請求項19
前記第1および前記第2の流入部のセットは、前記混合スペースの異なる壁に配置される、請求項14に記載の装置。
請求項20
前記第1および前記第2の流入部のセットは、前記混合スペースの対向する壁に配置される、請求項19に記載の装置。
請求項21
前記第1および前記第2の流入部のセットは、前記チャンバの流入端部に配置され、前記基板支持部は、前記チャンバの前記流入端部と排出端部との間に置かれる、請求項19に記載の装置。
請求項22
前記第1および前記第2の流入部のセットは、前記混合スペースの上下に各々配置される、請求項21に記載の装置。
請求項23
前記前駆体はトリシラン(Si3H8)を含む、請求項14に記載の装置。
請求項24
前記エッチャントは2原子塩素(Cl2)を含む、請求項14に記載の装置。
請求項25
キャリアガスは、前記第2の流入部のセットに供給され、前記キャリアガスは、少なくとも1つの非水素含有の不活性ガスを含む、請求項14に記載の装置。
請求項26
前記CVD反応器は、前記基板支持部に置かれた基板を加熱するように構成された輻射加熱器を備える、請求項14に記載の装置。
請求項27
前記混合スペースは、ゲートバルブに隣接する基板挿入開口部内に画定される、請求項14に記載の装置。
請求項28
前記前駆体および前記エッチャントを、前記第1および前記第2の流入部のセットに各々、交互および連続的に供給するようにプログラミングされた制御器をさらに備える、請求項14に記載の装置。
請求項29
前記前駆体および前記エッチャントを、前記第1および前記第2の流入部のセットに各々、同時に供給するようにプログラミングされた制御器をさらに備える、請求項14に記載の装置。
請求項30
反応スペースを備える化学気相成長(CVD)反応器と、前記反応スペース内の基板支持部と、前記反応スペースと流体連通する1つ以上の流入部を有する第1の流入部のセットであって、前記第1の流入部のセットは、複数の流入部を介して前記反応スペースの幅にわたって、半導体堆積のための前駆体を分散させるように構成されたマニホルドを備える、第1の流入部のセットと、前記反応スペースと流体連通する1つ以上の流入部を有する第2の流入部のセットと、前記前駆体を前記第1の流入部のセットに供給するように構成された第1のガスソースと、エッチャントを前記第2の流入部のセットに供給するように構成された第2のガスソースとを備え、前記流入部のセットおよびソースは、前記反応スペース内にある混合スペースへの、前記前駆体および前記エッチャントのための別々の流路を画定する、装置。
請求項31
前記第2の流入部のセットは、複数のスリットを介して前記反応スペースの幅にわたって、前記エッチャントを分散させるように構成されたマニホルドを備える、請求項30に記載の装置。
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