![]() 近赤外線透過率制御用光学フィルムおよびこれを用いたディスプレイフィルタ
专利摘要:
本発明は、近赤外線透過率制御用光学フィルムに関し、前記光学フィルムは、少なくとも一つの色素および透明な共重合体樹脂から構成される近赤外線吸収層を含む。前記色素は900〜1100nm領域で最大吸収波長を有し、前記共重合体樹脂はゴム微粒子を含む。前記光学フィルムは効果的に近赤外線を遮断し高い耐衝撃性を有する。さらに、前記光学フィルムを用いたディスプレイフィルタが開示される。 公开号:JP2011508258A 申请号:JP2010539312 申请日:2008-12-24 公开日:2011-03-10 发明作者:ホ イ,ビョン;ク カン,キュン;クウォン コ,ヨン 申请人:チェイル インダストリーズ インコーポレイテッド; IPC主号:G02B5-22
专利说明:
[0001] 技術分野 本発明は、近赤外線透過率制御用光学フィルムおよび前記光学フィルムを用いたディスプレイフィルタに関する。詳細には、900〜1100nm領域の近赤外線を遮断すると同時に、耐衝撃性に優れた光学フィルムおよびディスプレイフィルタに関する。] 背景技術 [0002] 背景技術 プラズマディスプレイは、放電ガスが紫外線を放出し蛍光体を発光させるときに、多量の近赤外線を発生する。このような近赤外線は、プラズマディスプレイのリモコンとしてだけでなく、前記プラズマディスプレイの周辺の他の家電製品のリモコンとしても誤作動を起こさせる原因になる。] [0003] このような問題点を解決するために、多くの技術が提示されている。例えば、特許文献1、特許文献2および特許文献3は、アントラキノン系、フタロシアニン系、ジチオール−金属錯体系、ジイモニウム系色素など様々な色素を用いた光学フィルムを開示している。] [0004] これらの光学フィルムは、近赤外線遮断効果は優れているが、近赤外線フィルムの材料として、アクリル系樹脂を使用するためにフィルムの耐衝撃性が弱いという問題があった。] 先行技術 [0005] 特開平10−139997号公報 韓国公開特許第2000−5531号明細書 韓国公開特許第2004−20982号明細書] [0006] 発明の開示 技術的課題 本発明の一つの課題は、リモコンなどの赤外線装置の誤作動を防止するために、900〜1100nmの領域の光を選択的に吸収することができ、耐衝撃性に優れた光学フィルムを提供することである。] [0007] 本発明の他の課題は、前記光学フィルムを含むディスプレイフィルタを提供することである。 技術的解決法 本発明の一態様によれば、上記および他の課題は900〜1100nm領域で最大吸収波長を有する1種以上の色素とゴム微粒子を含有した透明な共重合体樹脂から構成される近赤外線吸収層を含む光学フィルムの提供により達成されうる。] [0008] 本発明の他の態様によれば、前記光学フィルムを含むディスプレイフィルタを提供する。 効果 本発明の前記光学フィルムおよび前記ディスプレイフィルタは、900〜1100nm領域の近赤外線を効果的に遮断することで、リモコンなどの赤外線装置の誤作動を防止する。さらに、本発明の前記光学フィルムおよび前記ディスプレイフィルタは耐衝撃性に非常に優れる。] 図面の簡単な説明 [0009] 図1は、本発明の光学フィルムに用いられる共重合体樹脂の外部衝撃に対する耐衝撃を示す模写図である。 図2は、実施例1で使用された共重合体樹脂に含有されるブタジエンゴム微粒子の透過型電子顕微鏡(TEM)イメージである。 図3は、実施例1および比較例1で製造された光学フィルムの透過率の変化を波長の関数として示すグラフである。本発明の形態 以下、本発明の実施形態をより詳細に記載する。] 図1 図2 図3 [0010] 一実施形態において、本発明は、900〜1100nm領域で最大吸収波長を有する1種以上の色素とゴム微粒子を含有した透明な共重合体樹脂とを含む近赤外線吸収層を含む光学フィルムを提供する。] [0011] 本発明による光学フィルムの近赤外線吸収層は、900〜1100nm領域で最大吸収波長を有する色素を含むため、900〜1100nm領域の近赤外線を効果的に遮断することができる。さらに、光学的に透明な共重合体樹脂に含まれる、衝撃吸収を通じて衝撃分散性を付与するゴム微粒子であって屈折率が調節されたゴム微粒子は、光学フィルムの耐衝撃性を向上させる。] [0012] 本発明の実施形態による近赤外線吸収層は、色素を溶剤に入れて攪拌した後、前記溶剤にバインダー樹脂を加えてコーティング液組成物を調製し、前記コーティング液組成物を透明基板上にコーティングし、加熱乾燥して形成することができる。前記バインダー樹脂は、別途の溶剤に溶解した後、色素を含む溶剤に加えることもできる。] [0013] 前記透明基板としては、特に制限されないが、ポリエステル系、アクリル系、セルロース系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリカーボネート系、フェノール系、ウレタン系樹脂からなるフィルムを使用することができる。前記透明基板は、光学的に透明なシートやフィルム、および色補正と特定波長吸収が必要なシートやフィルムに使用可能であるが、上記した機能に制限されない。] [0014] 前記バインダー樹脂としては、樹脂全体の屈折率が調節されたものであって、透明化が可能な共重合体樹脂を使用することが好ましい。前記バインダー樹脂に含まれるゴム微粒子は、弾性を有し、衝撃吸収を通じて衝撃分散性を付与する。図1は、本発明で使用されるバインダー樹脂の外部衝撃に対する耐衝撃吸収を示す模写図である。図1を参照すると、マトリックス樹脂に分散されたゴム微粒子が、前記近赤外線吸収層のバインダー樹脂により、外部衝撃を吸収し、前記光学フィルムの耐衝撃性の向上をもたらす。] 図1 [0015] 前記バインダー樹脂に含有される前記ゴム微粒子は、前記バインダー樹脂がフィルムに形成された際外部衝撃を吸収して分散する機能を果たし、マトリックス樹脂の光学的透明性を維持するためにその粒子の大きさと屈折率を調節されたことを特徴とする。前記ゴム微粒子としては、弾性のあるゴム微粒子であれば制限なく使用することができる。適したゴム微粒子は、制限されるものではないが、ブタジエン、アクリル、ニトリル、クロロプレン、クロロスルホン化ポリエチレンゴムなどの微粒子を含む。] [0016] ゴム微粒子を含有した透明な共重合体樹脂の例としては、制限されるものではないが、アクリロニトリルブタジエンスチレン共重合体樹脂(ABS樹脂)、スチレンブタジエンスチレン共重合体樹脂(SBS樹脂)、スチレンブタジエン共重合体樹脂(SBC樹脂)、および前記共重合体樹脂とエチレンビニルアセテート(EVA)、エチレンエチルアクリレート(EEA)、オレフィン、ポリカーボネート、アクリル共重合体、ポリメタクリレートなど光学的特性に優れた樹脂との混合物が挙げられる。ゴム粒子の大きさおよび構造制御を通じて樹脂全体の光特性を調節して共重合体樹脂の透明性を維持することが重要である。光学的に透明なゴム微粒子を含有した前記共重合体樹脂としては、上述した樹脂に制限されず、前記共重合体樹脂と混合可能な樹脂も上述したものに制限されない。] [0017] 前記共重合体樹脂は、90%以上のの全光透過率、および、2%以下のヘイズを有することが好ましい。] [0018] 光学的に透明なゴム粒子は、透過率を考慮して、一般的に平均粒径が1μm以下であることがよい。ヘイズ値が2%以下であるコーティングフィルムを製造するため、特に、ゴム粒子の平均粒径が0.7μm以下であるのがよい。前記ヘイズ値は、コーティングフィルムの外部表面の粗さによって発現される外部ヘイズ値と、コーティングフィルム内のゴム微粒子および共重合体樹脂による内部ヘイズ値との合計である。全体的に均一な光学特性を得るためには、共重合体樹脂内に前記ゴム粒子が均一に分散されていることが重要であり、このような特性は衝撃吸収および衝撃分散にも重要な要因になる。] [0019] 本発明で使用している“ヘイズ”は、“外部ヘイズ”と“内部ヘイズ”を合計した値を意味し、“外部ヘイズ”は、コーティングフィルム外部の表面の粗さによって発現される値であり、“内部ヘイズ”は、コーティングフィルム内の物質による値を意味する。前記ゴム微粒子を含有する共重合体樹脂が優れた透明性を有するためには、マトリックス樹脂とゴム粒子との屈折率を調節することが重要である。光学的に色相がなく、外部ヘイズと内部ヘイズにより決定されるヘイズ値が低いコーティングフィルムを形成するためには、マトリックス樹脂とゴム粒子の屈折率の差が0.01以下であることがよく、より透明性および光沢性を高めるためには、0.01以下になるようにすることが好ましい。] [0020] ゴム微粒子とマトリックス樹脂の外観特性、流動学的特性および機械的特性である透明性、流動性、光沢性および耐衝撃性は、マトリックス樹脂での粒子の分散性、粒子と樹脂間の屈折率の差、粒子の大きさによって調節可能である。] [0021] 前記共重合体樹脂と混合して使用できる樹脂としては、共重合体樹脂の重合段階で混合可能な樹脂およびコーティング液の調製の際に溶剤に溶解可能な樹脂がある。共重合体樹脂の重合の際に共重合体の繰り返し単位として混合可能な樹脂は、共重合体樹脂自体の透明性が維持された状態で混合可能であり、一般的に混合樹脂の屈折率は、マトリックス樹脂の屈折率と同一であるか、混合樹脂とマトリックス樹脂間の屈折率の差が0.01以下であることがよく、より透明性および光沢性を高めるためには、その差が0.005以下であることがよい。] [0022] コーティング液の調製の際に共重合体樹脂に混合可能な樹脂としては、コーティング液の調製の際に溶剤に混合して溶解可能であり、前記混合樹脂の屈折率がマトリックス樹脂の屈折率と同一であるか、混合樹脂とマトリックス樹脂間の屈折率の差が0.01以下であることがよく、より透明性および光沢性を高めるためには、その差が0.005以下であることがよい。前記コーティング液は白くて不透明状態であるため、コーティング液の調製の前に共重合体樹脂および混合樹脂の屈折率を確認することが好ましい。] [0023] 前記コーティング液組成物は、透明な衝撃吸収共重合体樹脂および混合可能なその他の樹脂を混合して調製され、前記透明樹脂は、透明性、流動性、光沢性および耐衝撃性に優れていることが好ましい。] [0024] 前記共重合体樹脂の固形分は、全固形分100重量部に対して10〜90重量部で含まれることが好ましく、より好ましくは、30〜70重量部で含まれることが好ましい。] [0025] 透明な共重合体樹脂にゴム微粒子を含むことで光学フィルムの高い耐衝撃性を確保することができる。] [0026] 本発明の光学フィルムには、当業界で通常的に使用される色素を使用することができるが、900〜1100nm領域で最大吸収波長を有する色素を使用するのが好ましい。このような色素を使用することで、本発明の近赤外線吸収層が900〜1100nmの波長領域で透過率が30%以下であり、最大透過率と最低透過率との差が20%以下の値を有し、近赤外線をより安定的に遮断できるようになる。そのような色素の例としては、制限されるものではないが、チオールニッケル錯体、ジイモニウム系化合物、ポリメチン系化合物、アントラキノン系化合物、フタロシアニン系化合物、ナフタロシアニン系化合物およびそれらの混合物からなる群より選択される少なくとも一種が挙げられる。] [0027] 前記色素の具体的な例としては、制限されるものではないが、下記化学式(1)のチオールニッケル錯体:] [0028] ] [0029] 化学式(2)のジイモニウム系化合物:] [0030] ] [0031] 式中、 R1〜R8は、それぞれ独立して、(a)メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、ter−ブチル、n−アミル、n−ヘキシル、n−オクチル、2−ヒドロキシエチル、2−シアノエチル、3−ヒドロキシプロピル、3−シアノプロピル、メトキシエチル、エトキシエチル、ブトキシエチルなどのアルキル基、(b)フェニル、フルオロフェニル、クロロフェニル、トリル、ジエチルアミノフェニル、ナフチルなどのアリール基、(c)ビニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニルなどのアルケニル基、または(d)p−フルオロベンジル、p−クロロフェニル、フェニルプロピル、ナフチルエチルなどのアラルキル基であり、 R9〜R12は、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ジエチルアミノ基、ジメチルアミノ基、シアノ基、ニトロ基、メチル基、エチル基、プロピル基、トリフルオロメチル基、メトキシ基、エトキシ基またはプロポキシ基であり、 X−は、ハロゲンイオン、RCO2−(Rは、アルキルまたはアリール)、RSO3−(Rは、アルキルまたはアリール)、NO3−、ClO4−、PF6−、SbF6−、BF4−、BR4−(Rは、アルキルまたはアリール)、またはTf2N−(Tfは、トリフルオロメタンスルホニル)であり、 式中、アルキル、アルケニル、アルキニルおよびアリール基は、置換可能な基は特に制限されないが、1以上の置換基で任意に置換されることができ、 化学式(3)のポリメチン系化合物:] [0032] ] [0033] 式中、 Rは、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルキルアルコキシ基、アルキルスルホン酸基であり、 X−は、ハロゲンイオン、RCO2−(Rは、アルキルまたはアリール)、RSO3−(Rは、アルキルまたはアリール)、NO3−、ClO4−、PF6−、SbF6−、BF4−、BR4−(Rは、アルキルまたはアリール)、またはTf2N−(Tfは、トリフルオロメタンスルホニル)であり、前記アルキル、アルケニル、アルキニルおよびアリール基は、置換可能な基は特に制限されないが、1以上の置換基で任意に置換されることができ、 化学式(4)のアントラキノン系化合物:] [0034] ] [0035] 式中、 R1〜R8は、それぞれ独立して、水素原子またはアルキル基であり、 化学式(5)のフタロシアニン系化合物:] [0036] ] [0037] および、化学式(6)のナフタロシアニン系化合物:] [0038] ] [0039] 式中、 R1〜R3は、それぞれ独立して、水素原子、水酸基、アミノ基、ヒドロキシスルホニル基、アミノスルホニル基または炭素数1〜20のアルキル基であり、 Mは、2つの水素原子、2価の金属原子、3価または4価の置換金属原子、スズをドープした酸化インジウムまたはアンチモンをドープした酸化スズである。] [0040] 色素として市販されているものとしては、YKR−3080、YKR−3070およびYKR−2900(山本化学社、日本)、IRG−022、IRG−023、IRG−024、IRG−068などのIRシリーズ(株式会社日本触媒、日本)、MIR101(みどり化学株式会社、日本)、AMおよびIMシリーズ(長瀬、日本)、CIR−1080、CIR−1081、CIR−1083、CIR−1085、CIR−1085F、CIR−RL、FD−HB、FD−RH(日本カーリット株式会社、日本)、PDC220C、PDC680(日本化薬株式会社、日本)などがある。上述した色素およびその構造は、本発明を説明するための例示に過ぎず、これらに制限されるものではない。] [0041] また、近赤外線を遮断するために、上記言及した色素以外に、金属酸化物を用いることができる。前記金属酸化物の例としては、スズをドープした酸化インジウム、アンチモンをドープした酸化スズなどが挙げられる。] [0042] 前記色素は、バインダー樹脂100重量部に対して0.01〜30重量部で含まれることが好ましい。] [0043] 本発明の光学フィルムの製造の際に使用可能な溶剤としては、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、アセトン、シクロヘキサノン、およびシクロベンタノンなどのケトン化合物;ジオキソラン、ジオキサン、およびジメトキシエタンなどのエーテル化合物;およびトルエン、キシレンなどの芳香族化合物を使用することができる。これらの溶媒は単独でまたは2以上を混合して使用することができる。] [0044] また、本発明の光学フィルムは、色補正色素をさらに含むことができる。前記色補正色素の具体的な例としては、下記化学式(7)〜(11)で表されるアントラキノン系色素、:] [0045] ] [0046] ] [0047] ] [0048] ] [0049] ] [0050] 下記化学式(12)で表されるペリノン系色素:] [0051] ] [0052] 下記化学式(13)で表されるメチン系色素、] [0053] ] [0054] モノアゾ系色素、ジスアゾ系色素など、およびそれらの混合物が挙げられ、好ましくは、モノアゾ系色素およびジスアゾ系色素を使用することがよい。] [0055] 前記アントラキノン系色素としては、アミノアントラキノン色素をGreen−5B、Blue−RR、Redvio−RV、Violet−RおよびGreen−Gの商標名でM.DohmenGmbH社から購入可能であり、前記ペリノン系色素としてとしては、Red A2G(M.Dohmen GmbH社)を購入可能であり、および前記ジスアゾ系色素としては、M.Dohmen GmbH社からBlackKBおよびBlack Kの商標名で、およびYellow 93(C21H18N4O2)の商標名で中国のYabang Dyestuff株式会社から購入可能である。しかしながら、本発明で使用される色素の種類は上述の色素に制限されるものではない。] [0056] 本発明の色補正色素は、前記バインダー樹脂100重量部に対して0.0001〜30重量部で含まれることが好ましい。] [0057] 本発明の光学フィルムが含む近赤外線吸収層は、900〜1100nm領域で透過率30%以下であり、最大透過率と最低透過率との差が20%以下であることを特徴とする。] [0058] 近赤外線吸収色素、透明な耐衝撃共重合体樹脂および溶剤の混合物であるコーティング液組成物は、一般的にロールツーロールコーティングが可能である。前記コーティング液組成物はコーティング装置に応じて、ダイコーター、グラビアコーター、リバースコーター、ナイフコーター、およびコンマコーターなどの様々な平滑コーティングが可能なコーターで使用可能である。] [0059] 本発明の光学フィルムは、光学的に透明性が維持されるフィルムおよび染料および顔料を利用した色相および透過率が調整可能なフィルムに適用可能である。 本発明の他の態様は、前記光学フィルムを含むディスプレイフィルタに関する。前記ディスプレイフィルタの例としては、プラズマディスプレイが挙げられるが、これに制限されるものではない。具体的には、プラズマディスプレイ用色補正フィルムである近赤外線遮断フィルムだけでなく、ネオン光遮断フィルムにも適用することができる。本発明の実施形態によるディスプレイフィルタは、近赤外線領域での電磁気波を効果的に遮断してリモコンなどの赤外線装置の誤作動を防止することができる。] [0060] 以下、実施例を挙げてより詳しく本発明を説明するが、これら実施例は説明を目的としたものに過ぎず、本発明の保護範囲を制限するものと解釈してはならない。 実施例1 色素(PDC680、日本化薬株式会社)0.15gをメチルエチルケトン8gと混合して、色素が十分に溶けるまで攪拌した。透明ABS樹脂(UT−0100、第一毛織社、韓国)を溶剤であるメチルエチルケトンに溶解して固形分40%の樹脂溶液を調製した。前記樹脂溶液17gを前記色素溶液に添加した後、十分に攪拌してコーティング液を調製した。製造したコーティング液を透明基板であるPETフィルム(A4100、東洋紡株式会社、日本)にコーティングした後、80℃で1分間乾燥して光学フィルムを得た。前記透明なABS樹脂(UT−0100、第一毛織株式会社、韓国)は、0.2μmの平均粒径を有するブタジエンゴム粒子を含む。前記透明なABS樹脂に含有されたブタジエンゴム粒子の透過電子顕微鏡写真(TEM)を図2に示した。 比較例1 透明ABS樹脂の代わりにアクリル系バインダー樹脂(Halshybrid IRG−205、株式会社日本触媒、日本)17gを使用したことを除いて、前記実施例1を繰り返した。 [物性評価] 実験例1:前記樹脂の全光透過率およびヘイズの測定 前記実施例1および比較例1で使用した樹脂自体の全光透過率およびヘイズを比較するために、別途に色素を含んでない樹脂自体だけで光学フィルムを製造した。前記光学フィルムの全光透過率およびヘイズをヘイズメーター(NDH2000、日本電色工業株式会社、日本)を使用して測定した。その結果を下記表1に示す。] 図2 [0061] 参考例1 透明なABS樹脂(UT−0100、第一毛織社、韓国)を溶剤であるメチルエチルケトンに溶解して固形分40%の樹脂溶液を調製した。前記樹脂溶液17gをメチルエチルケトン8gと混合して十分な時間攪拌してコーティング液を調製した。前記コーティング液を透明基板であるPETフィルム(A4100、東洋紡株式会社、日本)にコーティングした後、80℃で1分間乾燥して光学フィルムを得た。] [0062] 参考例2 透明ABS樹脂の代わりにアクリル系バインダー樹脂(Halshybrid IRG−205、株式会社日本触媒、日本)17gを使用したことを除いて、前記参考例1を繰り返した。] [0063] ] [0064] 前記表1に示したように、実施例1で使用した透明ABS樹脂の場合、比較例1で使用されている光学樹脂IRG−205と比べて、全光透過率およびヘイズ値が同等な水準で発現されることを確認することができる。] [0065] 実験例2:光透過率の測定 前記実施例1および比較例1で製造された光学フィルムの光透過率をそれぞれ分光光度計(Lambda950、パーキンエルマー社)で測定した。その結果を図3に示す。特に、900〜1100nmの波長領域で最大透過率(A)および最低透過率(B)を測定して下記表2および図3に示した。] 図3 [0066] 実験例3:耐衝撃性の測定 前記実施例1および比較例1で製造された光学フィルムをそれぞれ4cm×6cmの大きさに切った。標本を厚さが3mmであるガラス板に粘着剤を使用して付着し、落球衝撃試験機に装着した。重さが150gの球形の玉を順に高さを変更して自由落下させ、ガラス板が割れた高さおよびそのときのエネルギー値を測定して、その結果を図2に示した。] 図2 [0067] ] [0068] 前記表2を参照すると、実施例1で製造した光学フィルムは900〜1100nmの波長領域で光線透過率が30%以下であり、最大透過率Aと最低透過率Bとのの差が20%以下であるという光学特性を有し、近赤外線領域の電磁気波をより効果的に遮断することができる。比較例1の光学フィルムは実施例1の光学フィルムと比べて光学特性を示しているが、耐衝撃性の面では、実施例1の光学フィルムと比べて劣っていることを確認することができる。] [0069] 従って、本発明による光学フィルムは、プラズマディスプレイ用色補正フィルムの耐衝撃性を改善することができ、光学的にも既存の製品と比較してほとんど差がない。また、前記実験例2の結果から、近赤外線領域の電磁気波を効果的に遮断することができてリモコンの誤作動を防止することができ、耐衝撃性にも非常に優れた光学フィルムを得ることができる。] [0070] 結果、本発明の前記光学フィルムを使用するディスプレイフィルタは900〜1100nm領域で近赤外線を遮断し、優れた耐衝撃性を有する。] [0071] 以上、好適な実施例を参考として本発明を詳細に説明したが、これらの実施例は例示的なものに過ぎない。本発明に属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、各種の変更例または均等な他の実施例に想到し得ることは明らかである。したがって、本発明の真正な技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって定められるべきである。]
权利要求:
請求項1 900〜1100nm領域で最大吸収波長を有する1種以上の色素とゴム微粒子を含有した透明な共重合体樹脂とを含む近赤外線吸収層を含む光学フィルム。 請求項2 前記ゴム微粒子の平均粒径が1μm以下である、請求項1に記載の光学フィルム。 請求項3 前記ゴム微粒子の平均粒径が0.7μm以下である、請求項1に記載の光学フィルム。 請求項4 前記共重合体樹脂がゴム微粒子とマトリックス樹脂とを含み、前記ゴム微粒子とマトリックス樹脂との屈折率の差が0.01以下である、請求項1に記載の光学フィルム。 請求項5 前記ゴム微粒子とマトリックス樹脂との屈折率の差が0.005以下である、請求項4に記載の光学フィルム。 請求項6 前記共重合体樹脂が、アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)共重合体樹脂、スチレンブタジエンスチレン(SBS)共重合体樹脂、スチレンブタジエン共重合体(SBC)樹脂;前記共重合体樹脂とエチレンビニルアセテート(EVA)、エチレンエチルアクリレート(EEA)、オレフィン、ポリカーボネート、アクリル共重合体またはポリメタクリレート樹脂との混合樹脂;およびこれらの混合物からなる群より選択される、請求項1に記載の光学フィルム。 請求項7 前記共重合体樹脂が、90%以上の全光透過率および2%以下のヘイズを有する、請求項1に記載の光学フィルム。 請求項8 前記近赤外線吸収層が、900〜1100nmの波長領域において、透過率が30%以下であり、最大透過率と最低透過率との差が20%以下である、請求項1に記載の光学フィルム。 請求項9 前記色素が、チオールニッケル錯体、ジイモニウム系化合物、ポリメチン系化合物、アントラキノン系化合物、フタロシアニン系化合物、ナフタロシアニン系化合物およびこれらの混合物からなる群より選択される、請求項1に記載の光学フィルム。 請求項10 前記共重合体樹脂が、全固形分100重量部に対して10〜90重量部で含まれる、請求項1に記載の光学フィルム。 請求項11 前記色素が、バインダー樹脂100重量部に対して0.01〜30重量部で含まれる、請求項1に記載の光学フィルム。 請求項12 アントラキノン系色素、ペリノン系色素、メチン系色素、モノアゾ系色素およびジスアゾ系色素からなる群より選択される少なくとも一種の色補正色素をさらに含む、請求項1に記載の光学フィルム。 請求項13 前記近赤外線吸収層が、色素、バインダー樹脂および溶剤を含むコーティング液を透明基板上にコーティングして形成される、請求項1に記載の光学フィルム。 請求項14 請求項1〜13のいずれか1項に記載の光学フィルムを含むディスプレイフィルタ。
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