![]() Rhoキナーゼインヒビターとしてのベンゾイミダゾールおよびアナログ
专利摘要:
Rhoキナーゼインヒビターとして有用な、式IAまたはIB:による化合物、およびその任意の互変異性体、塩、立体異性体、水和物、溶媒和物、プロドラッグ、薬学的組成物、処置方法、および合成方法が提供され、式IAおよびIBにおいて、A、B、D、E、R1、R2およびAr1は、本明細書中で定義されるとおりである。種々の実施形態において、本発明は、本発明の化合物および第二の医薬を含有する薬学的組み合わせを提供する。 公开号:JP2011507851A 申请号:JP2010539490 申请日:2008-12-18 公开日:2011-03-10 发明作者:ヤン イン,;マイケル;ピー. シモリンスキー,;トーマス シュローター,;ハンプトン セッションズ,;エン;チン チェン,;サルワット チョードリー,;トーマス バニスター,;ヤンボ フェン,;ボゼナ フラコヴィアク−ボイタゼック,;レイ ヤオ,;フィリップ ログラッソ,;ボー ワン, 申请人:ザ スクリプス リサーチ インスティチュート; IPC主号:C07D401-04
专利说明:
[0001] (関連出願の引用) 本願は、2007年12月19日に出願された米国特許出願番号61/008,493の優先権を主張する。この米国特許出願は、その全体が本明細書中に参考として援用される。] [0002] (背景) Rhoキナーゼ(Rho関連キナーゼとしてもまた公知)は、低分子量GTP結合タンパク質であるRhoの下流で機能するセリン/スレオニンキナーゼである。2つのRhoキナーゼアイソフォーム(ROCKIおよびROCK IIと呼ばれる)が同定されている。これらの酵素は、種々の生物学的事象(例えば、平滑筋収縮、アポトーシス、細胞成長、細胞移動、細胞増殖、細胞質分裂、細胞骨格制御、および炎症)に関与し、そして種々の疾患(心臓血管疾患、腫瘍浸潤、骨形成、軟骨細胞分化および神経性疼痛が挙げられる)の病理に関与すると考えられる。例えば、H.Satohら,Jpn.J.Pharmacol.,1999,79,補遺I,211、K.Kuwaharaら,FEBSLett.,1999,452,314−18;N.Sawadaら,Circulation,2000,101,2030−33;C.Kataokaら,Hypertension,2002,39(2),245−50;F.Imamuraら,Jpn.J.Cancer Res.,2000,91,811−16、K.Itohら,Nature Medicine,1999,5,221−5、M.Nakajimaら,Clin.Exp.Pharmacol.Physiol.,2003;30(7):457−63;W.Guoyanら,J.Biol.Chem.,2004,279(13),13205−14;S.Tatsumi,Neuroscience,2005,131(2)491−98を参照のこと。] [0003] 従って、Rhoキナーゼインヒビターは、高血圧症、アテローム性動脈硬化症、脳卒中、アンギナ、動脈閉塞症、末梢性動脈疾患、末梢循環障害、勃起不全、急性疼痛および慢性疼痛、痴呆、アルツハイマー病、パーキンソン病、ニューロン変性、喘息、筋萎縮性側索硬化症、脊髄損傷、慢性関節リウマチ、変形性関節症、骨粗鬆症、乾癬、多発性硬化症、糖尿病、泌尿器疾患(例えば、過活動膀胱(OAB)および良性前立腺肥大(BPH))、転移、癌、緑内障、高眼圧症、網膜症、自己免疫疾患およびウイルス感染などの疾患および状態の処置、ならびに心筋保護において有用性を有すると考えられる。] [0004] 種々の化合物が、Rhoキナーゼインヒビターとして文献に記載されている。例えば、WO98/06433;WO00/09162;WO00/78351;WO01/17562;WO02/076976;EP1256574;WO02/100833;WO03/082808;WO2004/009555;WO2004/024717;WO2004/041813;WO2004/108724;WO2005/003101;WO2005/035501;WO2005/035503;WO2005/035506;WO2005/037198;WO2005/058891;WO2005/074642;WO2005/074643;WO2005/080934;WO2005/082367;WO2005/082890;WO2005/097790;WO2005/100342;WO2005/103050;WO2005/105780;WO2005/108397;WO2006/044753;WO2006/051311;WO2006/057270;WO2006/058120;WO2006/065946;WO2006/099268;WO2006/072792;WO2007/026920;WO2008011560;A.Takamiら,Bioorg.Med.Chem.,2004,12,2115−37;M.Iwakuboら,Bioorg.Med.Chem.,2007,15,350−64;M.Iwakuboら,Bioorg.Med.Chem.,2007,15,1022−33を参照のこと。] 課題を解決するための手段 [0005] (要旨) 本発明は、効果的なRhoキナーゼインヒビターである特定の化合物および組成物、Rhoキナーゼの阻害が治療的に必要とされている疾患の処置におけるそれらの使用、ならびにそれらの調製方法に関する。] [0006] 種々の実施形態において、本発明は、式IAまたはIB:] [0007] の化合物、あるいはその任意の互変異性体、塩、立体異性体、水和物、溶媒和物、またはプロドラッグを提供し、式IAおよびIBにおいて: Aは、CR2またはNであり; Bは、CR2またはNであり; Dは、CR2またはNであり; Ar1は、必要に応じて置換された、5員もしくは6員の単環式複素環、または8員、9員、もしくは10員の縮合二環式複素環であり、これらの複素環の環原子は、炭素原子、および1個、2個、3個、または4個の窒素原子であり、ここでこれらの任意の置換基は、各存在において独立して、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル;(C2〜C6)アルキニル;ハロゲン;−C≡N;−NO2;−C(=O)R3;−C(=O)OR3;−C(=O)NR32;−OR3;−OC(=O)(C1〜C6)アルキル;−NR32、−NR3C(=O)R3;および(C1〜C3)ペルフルオロアルキルからなる群より選択され; Eは、 (a)] [0008] であって、 nは、0〜2であり; Gは、CH2、O、S、NR5、またはCHNHR5であり; Jは、CH、CH2、O、S、NR5、CNHR5、またはCHNHR5であり;そして 破線は、二重結合が存在するかまたは存在しないことを示し、ただし、JがO、S、NR5、またはCHNR5である場合、この二重結合は存在せず、そしてJがCHまたはCNHR5である場合、この二重結合は存在するもの; (b)] [0009] であって、QがNHまたはOであるもの; (c)] [0010] (d)] [0011] であって、 aが2でありbが0であるもの;または aが1でありbが1であるもの; (e)] [0012] であって、 Lは、NR5、またはCHNHR5であり; cは、0、1、または2であり; dは、1、2、3、4、または5であり; ただし、cとdとの合計が3、4、または5であるもの; (f)] [0013] であって、 Lは、NR5、またはCHNHR5であり; eは、0または1であり; fは、1または2であり; ただし、eとfとの合計が2または3であるもの;および (g)] [0014] であって、 mは、0〜2であり; Gは、CH2、O、S、NR5、またはCHNHR5であるもの; からなる群より選択され、ここで波線は、結合点を表し; R1は、水素、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、シクロアルキル、(C1〜C6)アルキレン−シクロアルキル、Ar2、−(C1〜C6)アルキレン−Ar2、−(C1〜C6)アルキレン−NR32、−(C1〜C6)アルキレン−OR3、ヘテロシクリル、または(C1〜C6)アルキレン−ヘテロシクリルであり; Ar2は、非置換アリール、非置換ヘテロアリール、Raから選択される1つ以上の置換基で置換されたアリール、またはRaから選択される1つ以上の置換基で置換されたヘテロアリールであり; Raは、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル;(C2〜C6)アルキニル;ハロゲン;−C≡N;−NO2;−C(=O)R3;−C(=O)OR3;−C(=O)NR32;−C(=NR3)NR32;−OR3;−OC(=O)(C1〜C6)アルキル;−OC(=O)O(C1〜C6)アルキル;−OC(=O)NR32;−NR32;−NR3C(=O)R3;−NR3C(=O)O(C1〜C6)アルキル;−NR3C(=O)NR32;−NR3SO2R3;−SR3;−S(O)R3;−SO2R3;−OSO2(C1〜C6)アルキル;−SO2NR32;フェニル;ピリジル;1H−ピラゾリル;3,5−ジメチル−1H−ピラゾリル;または(C1〜C3)ペルフルオロアルキルであり; 各R2は独立して、水素、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル;(C2〜C6)アルキニル;ハロゲン;−C≡N;−NO2;−C(=O)R3;−C(=O)OR3;−C(=O)NR32;−C(=NR3)NR32;−OR3;−OC(=O)(C1〜C6)アルキル;−OC(=O)O(C1〜C6)アルキル;−OC(=O)NR32;−NR32;−NR3C(=O)R3;−NR3C(=O)O(C1〜C6)アルキル;−NR3C(=O)NR32;−NR3SO2R3;−SR3;−S(O)R3;−SO2R3;−OSO2(C1〜C6)アルキル;−SO2NR32;または(C1〜C3)ペルフルオロアルキルであり; 各R3は独立して、水素、(C1〜C6)アルキル、OR3、(C1〜C6)アルキレン−OR3、N(R3)2、(C1〜C6)アルキレン−N(R3)2、(C1〜C6)アルキレン−C(=O)OR3、(C1〜C6)アルキレン−C(=O)N(R3)2、(C3〜C7)シクロアルキル、(C1〜C6)アルキレン−(C3〜C7)シクロアルキル、(C3〜C7)−ヘテロシクリル、(C1〜C6)アルキレン−(C3〜C7)−ヘテロシクリル、アリール、(C1〜C6)アルキレン−アリール、ヘテロアリール、または(C1〜C6)アルキレン−ヘテロアリールであり、ここで任意のアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、またはヘテロアリールは、0個〜3個のJで置換されており;ここで−NR32部分において窒素原子に結合している2つのR3基は、一緒になって、−(CH2)e−または−(CH2)fM(CH2)2−であり得;ここでeは、4、5、または6であり;各fは、2または3であり;そしてMは、O、S、NH、N(C1〜C6)アルキルまたはNC(=O)(C1〜C6)アルキルであり; 各R4は、水素、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル;(C2〜C6)アルキニル;ハロゲン;−C≡N;−NO2;−C(=O)R3;−C(=O)OR3;(C1〜C6)アルキレン−C(=O)OR3;−C(=O)NR32;(C1〜C6)アルキレン−C(=O)NR32;−C(=NR3)NR32;−OR3;(C1〜C6)アルキレン−OR3;−OC(=O)(C1〜C6)アルキル;−OC(=O)O(C1〜C6)アルキル;−OC(=O)NR32;−NR32;−NR3C(=O)R3;−NR3C(=O)O(C1〜C6)アルキル;−NR3C(=O)NR32;−NR3(C1〜C6)アルキレン−NR32;−NR3(C1〜C6)アルキレン−OR3;−NR3(C1〜C6)アルキレン−Ar2;−NR3SO2R3;−SR3;−S(O)R3;−SO2R3;−OSO2(C1〜C6)アルキル;−SO2NR32;(C1〜C3)ペルフルオロアルキル;−O(C1〜C3)ペルフルオロアルキル;ピラゾリル;トリアゾリル;およびテトラゾリルからなる群より独立して選択されるか;または2つのR4基が一緒になって、縮合したシクロアルキル環、ヘテロシクリル環、アリール環もしくはヘテロアリール環を形成し; R5は、水素、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルケニル、C(=O)(C1〜C6)アルキル、C(=O)O(C1〜C6)アルキル、Ar2、−(C1〜C6)アルキレン−Ar2、−(C1〜C6)C(=O)OR3、または−(C1〜C6)C(=O)N(R3)2であり; R6は、Ar2または−(C1〜C6)アルキレン−Ar2であり; R7は、水素または(C1〜C6)アルキルである。] [0015] 種々の実施形態において、本発明は、本発明の化合物の合成方法を提供する。] [0016] 種々の実施形態において、本発明は、本発明の化合物および適切な賦形剤を含有する薬学的組成物を提供する。] [0017] 種々の実施形態において、本発明は、本発明の化合物および第二の医薬を含有する薬学的組み合わせを提供する。] [0018] 種々の実施形態において、本発明は、患者における悪状態を処置する方法を提供し、この方法は、治療有効量の本発明の化合物、薬学的組成物、または薬学的組み合わせを、この患者に、有利な効果をこの患者に提供するために充分な投与頻度および持続時間で投与する工程を包含する。] [0019] 種々の実施形態において、本発明の方法は、有効な第二の医薬を、この患者に、有利な効果をこの患者に提供するために充分な投与頻度および持続時間で投与することをさらに包含し得る。この第二の医薬は、抗増殖剤、抗緑内障剤、抗高血圧症剤、抗アテローム性動脈硬化症剤、抗多発性硬化症剤、抗アンギナ剤、抗勃起不全剤、抗脳卒中剤、または抗喘息剤であり得る。] [0020] 種々の実施形態において、本発明は、患者における悪状態を処置する方法を提供し、この方法は、この患者に、本発明の薬学的組み合わせまたは本発明の組み合わせを含有する薬学的組成物を、治療有効量で、有利な効果をこの患者に提供するために充分な投与頻度および持続時間で投与する工程を包含する。] [0021] この悪状態は、心臓血管疾患、神経性疼痛、高血圧症、アテローム性動脈硬化症、アンギナ、脳卒中、動脈閉塞症、末梢性動脈疾患、末梢循環障害、勃起不全、急性疼痛または慢性疼痛、痴呆、アルツハイマー病、パーキンソン病、ニューロン変性、喘息、筋萎縮性側索硬化症、脊髄損傷、慢性関節リウマチ、変形性関節症、骨粗鬆症、乾癬、大脳血管痙攣、緑内障、多発性硬化症、肺高血圧症、急性呼吸促迫症候群、炎症、糖尿病、泌尿器疾患(例えば、過活動膀胱(OAB)および良性前立腺肥大(BPH))、転移、癌、緑内障、高眼圧症、網膜症、自己免疫疾患およびウイルス感染、または心筋病理、あるいはこれらの任意の組み合わせを含み得る。この悪状態は、その処置が、Rhoキナーゼへのリガンドの結合、もしくはRhoキナーゼの生物活性の阻害、またはこれらの両方が医学的に必要とされているものであり得る。] [0022] 種々の実施形態において、本発明は、悪状態の処置のための医薬の調製における、本発明の化合物、組成物、または組み合わせの使用を提供する。この悪状態は、Rhoキナーゼへのリガンドの結合、もしくはRhoキナーゼの生物活性の阻害、またはこれらの両方が医学的に必要とされているものであり得る。この悪状態は、心臓血管疾患、神経性疼痛、高血圧症、アテローム性動脈硬化症、アンギナ、脳卒中、動脈閉塞症、末梢性動脈疾患、末梢循環障害、勃起不全、急性疼痛または慢性疼痛、痴呆、アルツハイマー病、パーキンソン病、ニューロン変性、喘息、筋萎縮性側索硬化症、脊髄損傷、慢性関節リウマチ、変形性関節症、骨粗鬆症、乾癬、大脳血管痙攣、緑内障、多発性硬化症、肺高血圧症、急性呼吸促迫症候群、炎症、糖尿病、泌尿器疾患(例えば、過活動膀胱(OAB)および良性前立腺肥大(BPH))、転移、癌、緑内障、高眼圧症、網膜症、自己免疫疾患およびウイルス感染、または心筋病理、あるいはこれらの任意の組み合わせを含み得る。] [0023] 種々の実施形態において、本発明は、心臓血管疾患、神経性疼痛、高血圧症、アテローム性動脈硬化症、アンギナ、脳卒中、動脈閉塞症、末梢性動脈疾患、末梢循環障害、勃起不全、急性疼痛または慢性疼痛、痴呆、アルツハイマー病、パーキンソン病、ニューロン変性、喘息、筋萎縮性側索硬化症、脊髄損傷、慢性関節リウマチ、変形性関節症、骨粗鬆症、乾癬、大脳血管痙攣、緑内障、多発性硬化症、肺高血圧症、急性呼吸促迫症候群、炎症、糖尿病、泌尿器疾患(例えば、過活動膀胱(OAB)および良性前立腺肥大(BPH))、転移、癌、緑内障、高眼圧症、網膜症、自己免疫疾患およびウイルス感染、または心筋病理、あるいはこれらの任意の組み合わせの処置において使用するための、本発明の化合物を提供する。] [0024] 種々の実施形態において、本発明は、心臓血管疾患、神経性疼痛、高血圧症、アテローム性動脈硬化症、アンギナ、脳卒中、動脈閉塞症、末梢性動脈疾患、末梢循環障害、勃起不全、急性疼痛または慢性疼痛、痴呆、アルツハイマー病、パーキンソン病、ニューロン変性、喘息、筋萎縮性側索硬化症、脊髄損傷、慢性関節リウマチ、変形性関節症、骨粗鬆症、乾癬、大脳血管痙攣、緑内障、多発性硬化症、肺高血圧症、急性呼吸促迫症候群、炎症、糖尿病、泌尿器疾患(例えば、過活動膀胱(OAB)および良性前立腺肥大(BPH))、転移、癌、緑内障、高眼圧症、網膜症、自己免疫疾患およびウイルス感染、または心筋病理、あるいはこれらの任意の組み合わせの処置において、有効量の第二の生物活性薬剤と組み合わせて使用するための、本発明のいずれかの化合物を提供する。この第二の医薬は、抗増殖剤、抗緑内障剤、抗高血圧症剤、抗アテローム性動脈硬化症剤、抗多発性硬化症剤、抗アンギナ剤、抗勃起不全剤、抗脳卒中剤、または抗喘息剤であり得る。] [0025] (詳細な説明) (定義) 本明細書中および添付の特許請求の範囲において使用される場合、単数形「a」、「an」および「the」は、その文脈がそうではないことを明白に示さない限り、複数の対象物を含む。] [0026] 本明細書中で使用される場合、「個体」(処置の対象においてなど)は、哺乳動物と非哺乳動物との両方を意味する。哺乳動物としては、例えば、ヒト;非ヒト霊長類(例えば、類人猿およびサル);ウシ;ウマ;ヒツジ;ならびにヤギが挙げられる。非哺乳動物としては、例えば、魚類および鳥類が挙げられる。] [0027] 用語「Rhoキナーゼ媒介疾患」または「Rhoキナーゼ媒介障害」は、交換可能に使用され、そしてRhoキナーゼ(ROCK)がその疾患に関与する生化学的機構において役割を果たし、その結果、Rhoキナーゼを阻害することにより治療上有利な効果が達成され得る、疾患または状態をいうために使用される。] [0028] 表現「有効量」とは、Rhoキナーゼ媒介障害に罹患する個体に対する治療を記載するために使用される場合、その障害に関与するRhoキナーゼが活性である個体の組織におけるRhoキナーゼを阻害するかまたは他の様式で作用するために有効であり、このような阻害または他の作用が、有利な治療効果を生じるために充分な程度まで起こる、本発明の化合物の量をいう。] [0029] 「処置する」または「処置」とは、本明細書中の意味において、障害または疾患に関連する症状の軽減、あるいはこれらの症状のさらなる進行または悪化の阻害、あるいはその疾患または障害の予防(prevention)または予防(prophylaxis)をいう。同様に、本明細書中で使用される場合、本発明の化合物の「有効量」または「治療有効量」は、その障害または状態に関連する症状を、全体的にかまたは部分的に軽減するか、あるいはこれらの症状のさらなる進行または悪化を止めるかまたは遅くするか、あるいはその障害または状態を予防する(prevent)かまたは予防(prophylaxis)を提供する、化合物の量をいう。具体的には、「治療有効量」とは、必要な投薬量および期間において、所望の治療結果を達成するために有効な量をいう。治療有効量はまた、本発明の化合物のあらゆる毒性の影響または有害な影響に、治療上有利な効果が勝る量である。] [0030] 「化学的に可能な」とは、一般的に理解される有機構造の規則が破られない、結合配置または化合物を意味する。例えば、天然には存在しない五価炭素原子を特定の状況において含む、請求項の定義内である構造は、その請求項には含まれないと理解される。] [0031] ある置換基が、特定の正体の原子もしくは原子団、「または結合」であると特定される場合、その置換基が「結合」である場合、特定される置換基にすぐ隣接する基が化学的に可能な結合配置によって互いに直接接続されている配置をいう。] [0032] 特定の立体化学形態または異性体形態が具体的に示されない限り、構造の全てのキラル形態、ジアステレオマー形態、ラセミ形態が意図される。本発明において使用される化合物は、本明細書から明らかであるような任意の全ての不斉原子において、任意の富化度で、富化または分割された光学異性体を含み得る。ラセミ混合物とジアステレオマー混合物との両方、および個々の光学異性体が、それらのエナンチオマーの相手またはジアステレオマーの相手を実質的に含まないように単離または合成され得、これらは全て、本発明の範囲内である。] [0033] 用語「アミノ保護基」または「N−保護(された)」とは、本明細書中で使用される場合、合成手順中の望ましくない反応に対してアミノ基を保護することを意図され、そして後に除去されてそのアミンを回復し得る基をいう。一般的に使用されるアミノ保護基は、Protective Groups in Organic Synthesis,Greene,T.W.;Wuts,P.G.M.,John Wiley & Sons,New York,NY,(第3版,1999)に開示されている。アミノ保護基としては、アシル基(例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ピバロイル、t−ブチルアセチル、2−クロロアセチル、2−ブロモアセチル、トリフルオロアセチル、トリクロロアセチル、o−ニトロフェノキシアセチル、α−クロロブチリル、ベンゾイル、4−クロロベンゾイル、4−ブロモベンゾイル、4−ニトロベンゾイルなど);スルホニル基(例えば、ベンゼンスルホニル、p−トルエンスルホニルなど);アルコキシカルボニル基またはアリールオキシカルボニル基(これらは、保護されるアミンとウレタンを形成する)(例えば、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、p−クロロベンジルオキシカルボニル、p−メトキシベンジルオキシカルボニル、p−ニトロベンジルオキシカルボニル、2−ニトロベンジルオキシカルボニル、p−ブロモベンジルオキシカルボニル、3,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、3,5−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、2,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、2−ニトロ−4,5−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、3,4,5−トリメトキシベンジルオキシカルボニル、1−(p−ビフェニリル)−1−メチルエトキシカルボニル、α,α−ジメチル−3,5−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、ベンズヒドリルオキシカルボニル、t−ブチルオキシカルボニル(Boc)、ジイソプロピルメトキシカルボニル、イソプロピルオキシカルボニル、エトキシカルボニル、メトキシカルボニル、アリルオキシカルボニル(Alloc)、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、2−トリメチルシリルエチルオキシカルボニル(Teoc)、フェノキシカルボニル、4−ニトロフェノキシカルボニル、フルオレニル−9−メトキシカルボニル(Fmoc)、シクロペンチルオキシカルボニル、アダマンチルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル、フェニルチオカルボニルなど);アラルキル基(例えば、ベンジル、トリフェニルメチル、ベンジルオキシメチルなど);およびシリル基(例えば、トリメチルシリルなど)が挙げられる。アミン保護基としてはまた、環状アミノ保護基(例えば、フタロイルおよびジチオスクシンイミジル)が挙げられ、これらは、アミノ窒素を複素環内に組み込む。代表的に、アミノ保護基としては、ホルミル、アセチル、ベンゾイル、ピバロイル、t−ブチルアセチル、フェニルスルホニル、Alloc、Teoc、ベンジル、Fmoc、BocおよびCbzが挙げられる。手近な合成作業のために適切なアミノ保護基を選択および使用することは充分に、当業者の知識の範囲内である。] [0034] 用語「ヒドロキシル保護基」または「O−保護(された)」とは、本明細書中で使用される場合、合成手順中の望ましくない反応に対してOH基を保護することを意図され、そして後に除去されてそのアミンを回復し得る基をいう。一般的に使用されるヒドロキシル保護基は、Protective Groups in Organic Synthesis,Greene,T.W.;Wuts,P.G.M.,John Wiley & Sons,New York,NY,(第3版,1999)に開示されている。ヒドロキシル保護基としては、アシル基(例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ピバロイル、t−ブチルアセチル、2−クロロアセチル、2−ブロモアセチル、トリフルオロアセチル、トリクロロアセチル、o−ニトロフェノキシアセチル、α−クロロブチリル、ベンゾイル、4−クロロベンゾイル、4−ブロモベンゾイル、4−ニトロベンゾイルなど);スルホニル基(例えば、ベンゼンスルホニル、p−トルエンスルホニルなど);アシルオキシ基(これらは、保護されるアミンとウレタンを形成する)(例えば、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)、p−クロロベンジルオキシカルボニル、p−メトキシベンジルオキシカルボニル、p−ニトロベンジルオキシカルボニル、2−ニトロベンジルオキシカルボニル、p−ブロモベンジルオキシカルボニル、3,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、3,5−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、2,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、2−ニトロ−4,5−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、3,4,5−トリメトキシベンジルオキシカルボニル、1−(p−ビフェニリル)−1−メチルエトキシカルボニル、α,α−ジメチル−3,5−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、ベンズヒドリルオキシカルボニル、t−ブチルオキシカルボニル(Boc)、ジイソプロピルメトキシカルボニル、イソプロピルオキシカルボニル、エトキシカルボニル、メトキシカルボニル、アリルオキシカルボニル(Alloc)、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、2−トリメチルシリルエチルオキシカルボニル(Teoc)、フェノキシカルボニル、4−ニトロフェノキシカルボニル、フルオレニル−9−メトキシカルボニル(Fmoc)、シクロペンチルオキシカルボニル、アダマンチルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル、フェニルチオカルボニルなど);アラルキル基(例えば、ベンジル、トリフェニルメチル、ベンジルオキシメチルなど);およびシリル基(例えば、トリメチルシリルなど)が挙げられる。手近な合成作業のために適切なヒドロキシル保護基を選択および使用することは充分に、当業者の知識の範囲内である。] [0035] 一般に、「置換(された)」とは、有機基に含まれる、水素原子への1つ以上の結合が、非水素原子への1つ以上の結合で置き換えられている、本明細書中に定義されるような有機基をいう。非水素原子は、例えば、ハロゲン(すなわち、F、Cl、Br、およびI);ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、オキソ(カルボニル)基、カルボキシル基(カルボン酸、カルボン酸塩、およびカルボン酸エステルが挙げられる)などの基における酸素原子;チオール基、アルキルスルフィド基、アリールスルフィド基、スルホキシド基、スルホン基、スルホニル基、およびスルホンアミド基などの基における硫黄原子;アミン、ヒドロキシルアミン、ニトリル、ニトロ基、N−オキシド、ヒドラジド、アジド、およびエナミンなどの基における窒素原子;ならびに他の種々の基におけるヘテロ原子であるが、これらに限定されない。置換される炭素原子(または他の原子)に結合し得る置換基の非限定的な例としては、F、Cl、Br、I、OR’、OC(O)N(R’)2、CN、CF3、OCF3、R’、O、S、C(O)、S(O)、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ、N(R’)2、SR’、SOR’、SO2R’、SO2N(R’)2、SO3R’、C(O)R’、C(O)C(O)R’、C(O)CH2C(O)R’、C(S)R’、C(O)OR’、OC(O)R’、C(O)N(R’)2、OC(O)N(R’)2、C(S)N(R’)2、(CH2)0−2NHC(O)R’、N(R’)N(R’)C(O)R’、N(R’)N(R’)C(O)OR’、N(R’)N(R’)CON(R’)2、N(R’)SO2R’、N(R’)SO2N(R’)2、N(R’)C(O)OR’、N(R’)C(O)R’、N(R’)C(S)R’、N(R’)C(O)N(R’)2、N(R’)C(S)N(R’)2、N(COR’)COR’、N(OR’)R’、C(=NH)N(R’)2、C(O)N(OR’)R’、またはC(=NOR’)R’が挙げられ、ここでR’は、水素または炭素ベースの部分であり得、そしてこの炭素ベースの部分自体は、さらに置換され得る。置換基が一価(例えば、FまたはCl)である場合、この置換基は、この置換基が置換する原子に、単結合によって結合する。置換基が一価より大きい場合(例えば、二価であるO)、この置換基は、この置換基が置換する原子に、1つより多い結合によって結合し得る。すなわち、二価の置換基は、二重結合によって結合し得る。例えば、Oで置換されたCは、CとOとが二重結合しているカルボニル基C=O(これはまた、「CO」、「C(O)」、または「C(=O)」とも書かれ得る)を形成する。炭素原子が二重結合した酸素(=O)基で置換される場合、この酸素置換基は、「オキソ」基と呼ばれる。あるいは、O、S、C(O)、S(O)、またはS(O)2などの二価の置換基は、2つの単結合によって、2つの異なる炭素原子に接続され得る。例えば、二価の置換基であるOは、隣接する2つの炭素原子の各々に結合してエポキシド基を提供し得るか、またはこのOは、隣接するかもしくは隣接しない炭素原子間で架橋エーテル基(「オキシ」基と呼ばれる)を形成し得る(例えば、シクロヘキシル基の1,4−炭素を架橋して、[2.2.1]−オキサビシクロ形を形成する)。さらに、任意の置換基が、リンカー(例えば、(CH2)nまたは(CR’2)nであり、ここでnは、1、2、3、またはそれより大きく、そして各R’は独立して選択される)によって、炭素または他の原子に結合し得る。] [0036] 置換されたアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、およびシクロアルケニル基、ならびに他の置換された基はまた、水素原子への1つ以上の結合が、炭素原子またはヘテロ原子への1つ以上の結合(二重結合または三重結合を含む)で置き換えられている基を含む。これらのヘテロ原子は、例えば、カルボニル(オキソ)基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、イミド基、ウレタン基、および尿素基における酸素;ならびにイミン、ヒドロキシイミン、オキシム、ヒドラゾン、アミジン、グアニジン、およびニトリルにおける窒素であるが、これらに限定されない。] [0037] 置換された環基(例えば、置換されたシクロアルキル基、アリール基、ヘテロシクリル基およびヘテロアリール基)はまた、水素原子への結合が炭素原子への結合で置き換えられている環および縮合環系を含む。従って、置換されたシクロアルキル基、アリール基、ヘテロシクリル基およびヘテロアリール基はまた、本明細書中で定義されるようなアルキル基、アルケニル基、およびアルキニル基で置換され得る。] [0038] 「環系」とは、この用語が本明細書中で使用される場合、1つ、2つ、3つ、またはより多くの環を含む部分を意味し、これらの環は、非環基もしくは他の環系、またはこれらの両方で置換され得、これらの環は、完全に飽和であっても、部分的に不飽和であっても、完全に不飽和であっても、芳香族であってもよく、そしてこの環系が1つより多くの環を含む場合、これらの環は、縮合していても、架橋していても、スピロ環式であってもよい。「スピロ環式」とは、当該分野において周知であるように、2つの環が1つの四面体炭素原子で縮合している構造のクラスを意味する。] [0039] アルキル基は、1個〜約20個の炭素原子、そして代表的には、1個〜12個の炭素原子、ある実施形態においては、1個〜8個の炭素原子を有する、直鎖アルキル基および分枝鎖アルキル基およびシクロアルキル基を包含する。直鎖アルキル基の例としては、1個〜8個の炭素原子を有するもの(例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基およびn−オクチル基)が挙げられる。分枝鎖アルキル基の例としては、イソプロピル基、イソ−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ネオペンチル基、イソペンチル基、および2,2−ジメチルプロピル基が挙げられるが、これらに限定されない。代表的な置換アルキル基は、上に列挙された基(例えば、アミノ基、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、ニトロ基、チオ基、アルコキシ基、およびハロゲン基)のうちのいずれかで、1回以上置換され得る。] [0040] シクロアルキル基とは、環状のアルキル基(例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、およびシクロオクチル基であるが、これらに限定されない)である。いくつかの実施形態において、シクロアルキル基は、3個から約8個〜12個の環員を有し得、一方で他の実施形態において、環炭素原子の数は、3から5、6、または7の範囲である。シクロアルキル基は、多環式シクロアルキル基(例えば、ノルボルニル基、アダマンチル基、ボルニル基、カンフェニル基、イソカンフェニル基、およびカレニル基であるが、これらに限定されない)、ならびに縮合環(例えば、デカリニルであるが、これに限定されない)などをさらに包含する。シクロアルキル基はまた、上で定義されたような直鎖アルキル基または分枝鎖アルキル基で置換された環を含む。代表的な置換シクロアルキル基は、一置換であっても1回より多く置換されてもよく(例えば、2,2−、2,3−、2,4−、2,5−もしくは2,6−二置換シクロヘキシル基、または一置換、二置換もしくは三置換のノルボルニル基もしくはシクロヘプチル基であるが、これらに限定されない)、これらは例えば、アミノ基、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、ニトロ基、チオ基、アルコキシ基、およびハロゲン基で置換され得る。用語「シクロアルケニル」は、単独でかまたは組み合わせで、環状のアルケニル基を表す。] [0041] 用語「炭素環式」および「炭素環」は、環の原子が炭素である環構造を表す。いくつかの実施形態において、炭素環は、3個〜8個の環員を有し、一方で他の実施形態において、環炭素原子の数は、4、5、6、または7である。そうではないことが具体的に示されない限り、炭素環式環は、最大N−1個の置換基で置換され得、ここでNは、この炭素環式環のサイズであり、この置換基は、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アミノ基、アリール基、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、ヘテロアリール基、ヘテロシクリル基、ニトロ基、チオ基、アルコキシ基、およびハロゲン基、または上に列挙されたような他の基である。] [0042] (シクロアルキル)アルキル基(シクロアルキルアルキルともまた記載される)とは、アルキル基の水素または炭素結合が上で定義されたようなシクロアルキル基への結合で置き換えられている、上で定義されたようなアルキル基である。] [0043] アルケニル基は、少なくとも1つの二重結合が2つの炭素原子間に存在すること以外は上で定義されたような、直鎖および分枝鎖および環状のアルキル基を包含する。従って、アルケニル基は、2個〜約20個の炭素原子、そして代表的には、2個〜12個の炭素、またはいくつかの実施形態においては、2個〜8個の炭素原子を有する。例としては、とりわけ、ビニル、−CH=CH(CH3)、−CH=C(CH3)2、−C(CH3)=CH2、−C(CH3)=CH(CH3)、−C(CH2CH3)=CH2、シクロヘキセニル、シクロペンテニル、シクロヘキサジエニル、ブタジエニル、ペンタジエニル、およびヘキサジエニルが挙げられるが、これらに限定されない。] [0044] シクロアルケニル基は、2個の炭素間に少なくとも1つの二重結合を有するシクロアルキル基を包含する。従って、例えば、シクロアルケニル基としては、シクロヘキセニル基、シクロペンテニル基、およびシクロヘキサジエニル基が挙げられるが、これらに限定されない。シクロアルケニル基は、3個から約8個〜12個の環員を有し得、一方で他の実施形態において、環炭素原子の数は、3から5、6、または7の範囲である。シクロアルキル基は、少なくとも1つの二重結合を環内に含むことを条件として、多環式シクロアルキル基(例えば、ノルボルニル基、アダマンチル基、ボルニル基、カンフェニル基、イソカンフェニル基、およびカレニル基であるが、これらに限定されない)、ならびに縮合環(例えば、デカリニルであるが、これに限定されない)などをさらに包含する。シクロアルケニル基はまた、上で定義されたような直鎖または分枝鎖のアルキル基で置換された環を含む。] [0045] (シクロアルケニル)アルキル基とは、アルキル基の水素または炭素結合が、上で定義されたようなシクロアルケニル基への結合で置き換えられている、上で定義されたようなアルキル基である。] [0046] アルキニル基は、少なくとも1つの三重結合が2つの炭素原子間に存在すること以外は、直鎖および分枝鎖のアルキル基を包含する。従って、アルキニル基は、2個〜約20個の炭素原子、そして代表的には、2個〜12個の炭素、またはいくつかの実施形態においては、2個〜8個の炭素原子を有する。例としては、とりわけ、-C≡CH、−C≡C(CH3)、−C≡C(CH2CH3)、−CH2C≡CH、−CH2C≡C(CH3)、および−CH2C≡C(CH2CH3)が挙げられるが、これらに限定されない。] [0047] 用語「ヘテロアルキル」は、単独でかまたは別の用語との組み合わせで、他に記載されない限り、記載される数の炭素原子、ならびにO、N、およびSからなる群より選択される1つまたは2つのヘテロ原子からなる、安定な直鎖または分枝鎖のアルキル基を意味する。この窒素原子および硫黄原子は、必要に応じて酸化され得、そしてこの窒素へテロ原子は、必要に応じて第四級化され得る。このヘテロ原子は、ヘテロアルキル基の任意の位置(ヘテロアルキル基の残りの部分とこのヘテロアルキル基が結合するフラグメントとの間、およびヘテロアルキル基における最も遠い炭素原子への結合が挙げられる)に位置し得る。例としては、以下が挙げられる:−O−CH2−CH2−CH3、−CH2−CH2CH2−OH、−CH2−CH2−NH−CH3、−CH2−S−CH2−CH3、−CH2CH2−S(=O)−CH3、および−CH2CH2−O−CH2CH2−O−CH3。2個までのヘテロ原子が連続し得る(例えば、−CH2−NH−OCH3、または-CH2−CH2−S−S−CH3)。] [0048] 用語「ヘテロアルケニル」は、単独でかまたは別の用語との組み合わせで、他に記載されない限り、記載される数の炭素原子、ならびにO、N、およびSからなる群より選択される1つまたは2つのヘテロ原子からなる、安定な直鎖または分枝鎖のモノ不飽和またはジ不飽和の炭化水素基を意味する。この窒素原子および硫黄原子は、必要に応じて酸化され得、そしてこの窒素へテロ原子は、必要に応じて第四級化され得る。2個までのヘテロ原子が、連続して位置し得る。例としては、−CH=CH−O−CH3、−CH=CH−CH2−OH、−CH2−CH=N−OCH3、−CH=CH−N(CH3)−CH3、−CH2−CH=CH−CH2−SH、および−CH=CH−O−CH2CH2−O−CH3が挙げられる。] [0049] アリール基とは、ヘテロ原子を含まない環状芳香族炭化水素である。従って、アリール基としては、フェニル基、アズレニル基、ヘプタレニル基、ビフェニル基、インダセニル基、フルオレニル基、フェナントレニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、ナフタセニル基、クリセニル基、ビフェニレニル基、アントラセニル基、およびナフチル基が挙げられるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、アリール基は、その基の環部分に、約6個〜約14個の炭素を含む。アリール基は、非置換であっても、上で定義されたように置換されていてもよい。代表的な置換アリール基は、一置換であっても1回より多く置換されていてもよく(例えば、2−置換、3−置換、4−置換、5−置換、もしくは6−置換フェニル基または2−8置換ナフチル基であるが、これらに限定されない)、これらは、炭素基または非炭素基(例えば、上に列挙される基)で置換され得る。] [0050] アラルキル基とは、アルキル基の水素または炭素結合が、上で定義されたようなアリール基への結合で置き換えられている、上で定義されたようなアルキル基である。代表的なアラルキル基としては、ベンジル基およびフェニルエチル基、ならびに縮合(シクロアルキルアリール)アルキル基(例えば、4−エチル−インダニル)が挙げられる。アラルケニル基とは、アルキル基の水素または炭素結合が、上で定義されたようなアリール基への結合で置き換えられている、上で定義されたようなアルケニル基である。] [0051] ヘテロシクリル基は、3個以上の環員を含み、これらの環員のうちの1つ以上がヘテロ原子(例えば、N、O、およびSであるが、これらに限定されない)である、芳香族環化合物および非芳香族環化合物を包含する。いくつかの実施形態において、ヘテロシクリル基は、3個〜約20個の環員を含み、一方で、他のこのような基は、3個〜約15個の環員を有する。C2−ヘテロシクリルと指定されるヘテロシクリル基は、2つの炭素原子および3つのヘテロ原子を有する5員環、2つの炭素原子および4つのヘテロ原子を含む6員環などであり得る。同様に、C4−ヘテロシクリルは、1つのへテロ原子を有する5員環、2つのヘテロ原子を有する6員環などであり得る。炭素原子の数と、ヘテロ原子の数とを合わせた合計が、環原子の総数に等しい。ヘテロシクリル環はまた、1つ以上の二重結合を含み得る。ヘテロアリール環は、ヘテロシクリル環の1つの実施形態である。語句「ヘテロシクリル基」は、縮合した芳香族基と非芳香族基とを含むものが挙げられる、縮合環種を包含する。例えば、ジオキソラニル環とベンゾジオキソラニル環系(メチレンジオキシフェニル環系)との両方が、本明細書中での意味内でのヘテロシクリル基である。この語句はまた、ヘテロ原子を含む多環式環系(例えば、キヌクリジルであるが、これに限定されない)を包含する。ヘテロシクリル基は、非置換であり得るか、または上で議論されたように置換され得る。ヘテロシクリル基としては、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ピペラジニル基、モルホリニル基、ピロリル基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、ピリジニル基、チオフェニル基、ベンゾチオフェニル基、ベンゾフラニル基、ジヒドロベンゾフラニル基、インドリル基、ジヒドロインドリル基、アザインドリル基、インダゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、アザベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾチアジアゾリル基、イミダゾピリジニル基、イソオキサゾロピリジニル基、チアナフタレニル基、プリニル基、キサンチニル基、アデニニル基、グアニニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、テトラヒドロキノリニル基、キノキサリニル基、およびキナゾリニル基が挙げられるが、これらに限定されない。代表的な置換ヘテロシクリル基は、一置換であっても、1回より多く置換されていてもよく(例えば、ピペリジニル基またはキノリニル基であるが、これらに限定されない)、これらは、上に列挙されたような基で、2−置換、3−置換、4−置換、5−置換、もしくは6−置換、または二置換される。] [0052] ヘテロアリール基とは、5個以上の環員を含み、これらの環員のうちの1つ以上がヘテロ原子(例えば、N、O、およびSであるが、これらに限定されない)である、芳香族環化合物である。例えば、ヘテロアリール環は、5個から約8個〜12個の環員を有し得る。C2−ヘテロアリールと指定されるヘテロアリール基は、2つの炭素原子および3つのヘテロ原子を有する5員環、2つの炭素原子および4つのヘテロ原子を含む6員環などであり得る。同様に、C4−ヘテロアリールは、1つのへテロ原子を有する5員環、2つのヘテロ原子を有する6員環などであり得る。炭素原子の数とヘテロ原子の数とを合わせた合計が、環原子の総数に等しい。ヘテロアリール基としては、ピロリル基、ピラゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、チアゾリル基、ピリジニル基、チオフェニル基、ベンゾチオフェニル基、ベンゾフラニル基、インドリル基、アザインドリル基、インダゾリル基、ベンゾイミダゾリル基、アザベンゾイミダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾチアジアゾリル基、イミダゾピリジニル基、イソオキサゾロピリジニル基、チアナフタレニル基、プリニル基、キサンチニル基、アデニニル基、グアニニル基、キノリニル基、イソキノリニル基、テトラヒドロキノリニル基、キノキサリニル基、およびキナゾリニル基などの基が挙げられるが、これらに限定されない。ヘテロアリール基は、非置換であり得るか、または上で議論されたような基で置換され得る。代表的な置換ヘテロアリール基は、上に列挙された基のような基で1回以上置換され得る。] [0053] アリール基およびヘテロアリール基のさらなる例としては、フェニル、ビフェニル、インデニル、ナフチル(1−ナフチル、2−ナフチル)、N−ヒドロキシテトラゾリル、N−ヒドロキシトリアゾリル、N−ヒドロキシイミダゾリル、アントラセニル(1−アントラセニル、2−アントラセニル、3−アントラセニル)、チオフェニル(2−チエニル、3−チエニル)、フリル(2−フリル、3−フリル)、インドリル、オキサジアゾリル、イソオキサゾリル、キナゾリニル、フルオレニル、キサンテニル、イソインダニル、ベンズヒドリル、アクリジニル、チアゾリル、ピロリル(2−ピロリル)、ピラゾリル(3−ピラゾリル)、イミダゾリル(1−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、5−イミダゾリル)、トリアゾリル(1,2,3−トリアゾール−1−イル、1,2,3−トリアゾール−2−イル、1,2,3−トリアゾール−4−イル、1,2,4−トリアゾール−3−イル)、オキサゾリル(2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル)、チアゾリル(2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル)、ピリジル(2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル)、ピリミジニル(2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、6−ピリミジニル)、ピラジニル、ピリダジニル(3−ピリダジニル、4−ピリダジニル、5−ピリダジニル)、キノリル(2−キノリル、3−キノリル、4−キノリル、5−キノリル、6−キノリル、7−キノリル、8−キノリル)、イソキノリル(1−イソキノリル、3−イソキノリル、4−イソキノリル、5−イソキノリル、6−イソキノリル、7−イソキノリル、8−イソキノリル)、ベンゾ[b]フラニル(2−ベンゾ[b]フラニル、3−ベンゾ[b]フラニル、4−ベンゾ[b]フラニル、5−ベンゾ[b]フラニル、6−ベンゾ[b]フラニル、7−ベンゾ[b]フラニル)、2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]フラニル(2−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]フラニル)、3−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]フラニル)、4−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]フラニル)、5−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]フラニル)、6−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]フラニル)、7−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]フラニル)、ベンゾ[b]チオフェニル(2−ベンゾ[b]チオフェニル、3−ベンゾ[b]チオフェニル、4−ベンゾ[b]チオフェニル、5−ベンゾ[b]チオフェニル、6−ベンゾ[b]チオフェニル、7−ベンゾ[b]チオフェニル)、2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル、(2−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル)、3−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル)、4−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル)、5−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル)、6−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル)、7−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[b]チオフェニル)、インドリル(1−インドリル、2−インドリル、3−インドリル、4−インドリル、5−インドリル、6−インドリル、7−インドリル)、インダゾール(1−インダゾリル、3−インダゾリル、4−インダゾリル、5−インダゾリル、6−インダゾリル、7−インダゾリル)、ベンゾイミダゾリル(1−ベンゾイミダゾリル、2−ベンゾイミダゾリル、4−ベンゾイミダゾリル、5−ベンゾイミダゾリル、6−ベンゾイミダゾリル、7−ベンゾイミダゾリル、8−ベンゾイミダゾリル)、ベンゾオキサゾリル(1−ベンゾオキサゾリル、2−ベンゾオキサゾリル)、ベンゾチアゾリル(1−ベンゾチアゾリル、2−ベンゾチアゾリル、4−ベンゾチアゾリル、5−ベンゾチアゾリル、6−ベンゾチアゾリル、7−ベンゾチアゾリル)、カルバゾリル(1−カルバゾリル、2−カルバゾリル、3−カルバゾリル、4−カルバゾリル)、5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン(5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−1−イル、5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−2−イル、5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−3−イル、5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−4−イル、5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)、10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン(10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−1−イル、10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−2−イル、10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−3−イル、10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−4−イル、10,11−ジヒドロ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−イル)などが挙げられるが、これらに限定されない。] [0054] ヘテロシクリルアルキル基とは、上で定義されたようなアルキル基の水素または炭素結合が、上で定義されたようなヘテロシクリル基への結合で置き換えられている、上で定義されたようなアルキル基である。代表的なヘテロシクリルアルキル基としては、フラン−2−イルメチル、フラン−3−イルメチル、ピリジン−3−イルメチル、テトラヒドロフラン−2−イルエチル、およびインドール−2−イルプロピルが挙げられるが、これらに限定されない。] [0055] ヘテロアリールアルキル基とは、アルキル基の水素または炭素結合が、上で定義されたようなヘテロアリール基への結合で置き換えられている、上で定義されたようなアルキル基である。] [0056] 用語「アルコキシ」とは、上で定義されたようなアルキル基(シクロアルキル基を含む)に接続された酸素原子をいう。直鎖アルコキシ基の例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシなどが挙げられるが、これらに限定されない。分枝鎖アルコキシの例としては、イソプロポキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、イソペンチルオキシ、イソヘキシルオキシなどが挙げられるが、これらに限定されない。環状アルコキシの例としては、シクロプロピルオキシ、シクロブチルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシなどが挙げられるが、これらに限定されない。アルコキシ基は、酸素原子に結合した1個から約12個〜20個の炭素原子を含み得、そして二重結合または三重結合をさらに含み得、そしてまた、ヘテロ原子を含み得る。例えば、アリルオキシ基は、本明細書中の意味内で、アルコキシ基である。メトキシエトキシ基もまた、本明細書中の意味内で、アルコキシ基である。] [0057] 「ハロ」は、この用語が本明細書中で使用される場合、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードを包含する。「ハロアルキル」基は、モノハロアルキル基およびポリハロアルキル基を包含し、ここで全てのハロ原子は、同じであっても異なっていてもよい。ハロアルキルの例としては、トリフルオロメチル、1,1−ジクロロエチル、1,2−ジクロロエチル、1,3−ジブロモ−3,3−ジフルオロプロピルなどが挙げられる。] [0058] 用語「ハロ」または「ハロゲン」または「ハロゲン化物」は、単独でかまたは別の置換基の一部として、他に記載されない限り、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子を意味し、好ましくは、フッ素、塩素、または臭素である。] [0059] 用語「(Cx〜Cy)ペルフルオロアルキル」(ここでx<yである)は、全ての水素原子がフッ素原子で置き換えられている、最小でx個の炭素原子および最大でy個の炭素原子を有するアルキル基を意味する。好ましいものは、−(C1〜C6)ペルフルオロアルキルであり、より好ましいものは、−(C1〜C3)ペルフルオロアルキルであり、最も好ましいものは、-CF3である。] [0060] 用語「(Cx〜Cy)ペルフルオロアルキレン」(ここでx<yである)は、全ての水素原子がフッ素原子で置き換えられている、最小でx個の炭素原子および最大でy個の炭素原子を有するアルキル基を意味する。好ましいものは、−(C1〜C6)ペルフルオロアルキレンであり、より好ましいものは、−(C1〜C3)ペルフルオロアルキレンであり、最も好ましいものは、-CF2-である。] [0061] 用語「アリールオキシ」および「アリールアルコキシ」とは、それぞれ、酸素原子に結合したアリール基、およびアルキル部分において酸素に結合したアラルキル基をいう。例としては、フェノキシ、ナフチルオキシ、およびベンジルオキシが挙げられるが、これらに限定されない。] [0062] 「アシル」基とは、この用語が本明細書中で使用される場合、カルボニル部分を含む基であって、この基がカルボニル炭素原子を介して結合している基をいう。カルボニル炭素原子はまた、別の炭素原子に結合し、この別の炭素原子は、アルキル基、アリール基、アラルキル基、シクロアルキル基、シクロアルキルアルキル基、ヘテロシクリル基、ヘテロシクリルアルキル基、ヘテロアリール基、ヘテロアリールアルキル基などの一部であり得る。カルボニル炭素原子が水素に結合している特定の場合において、この基は「ホルミル」基であり、これは、本明細書中でこの用語が定義される場合のアシル基である。アシル基は、カルボニル基に結合した、0から約12個〜20個のさらなる炭素原子を含み得る。アシル基は、本明細書中の意味内で、二重結合または三重結合を含み得る。アシルオキシ基は、アシル基の1つの例である。アシル基はまた、本明細書の意味内で、ヘテロ原子を含み得る。ニコチノイル基(ピリジル−3−カルボニル)基は、本明細書中の意味内で、アシル基の1つの例である。他の例としては、アセチル基、ベンゾイル基、フェニルアセチル基、ピリジルアセチル基、シンナモイル基、およびアクリロイル基などが挙げられる。カルボニル炭素原子に結合する炭素原子を含む基がハロゲンを含む場合、この基は、「ハロアシル」基と呼ばれる。1つの例は、トリフルオロアセチル基である。] [0063] 用語「アミン」は、例えば式N(基)3を有する、第一級アミン、第二級アミン、および第三級アミンを包含し、この式において、各基は独立して、Hまたは非H(例えば、アルキル、アリールなど)であり得る。アミンとしては、R−NH2(例えば、アルキルアミン、アリールアミン、アルキルアリールアミン);R2NH(ここで各Rは独立して選択され、例えば、ジアルキルアミン、ジアリールアミン、アラルキルアミン、ヘテロシクリルアミンなど);およびR3N(ここで各Rは独立して選択され、例えば、トリアルキルアミン、ジアルキルアリールアミン、アルキルジアリールアミン、トリアリールアミンなど)が挙げられるが、これらに限定されない。用語「アミン」はまた、本明細書中で使用される場合、アンモニウムイオンを包含する。] [0064] 「アミノ」基とは、−NH2、−NHR、−NR2、−NR3+(ここで各Rは独立して選択される)の形態、および各々のプロトン化形態の置換基である。従って、アミノ基で置換された任意の化合物は、アミンと見られ得る。] [0065] 「アンモニウム」イオンは、非置換アンモニウムイオンNH4+を包含するが、他に特定されない限り、アミンの任意のプロトン化形態または第四級化形態もまた包含する。従って、トリメチルアンモニウム塩酸塩とテトラメチルアンモニウムクロリドとの両方は、本明細書中の意味内で、アンモニウムイオンであり、アミンである。] [0066] 用語「アミド(amide)」(または「アミド(amido)」)は、それぞれ、C−アミド基およびN−アミド基(すなわち、−C(O)NR2基および-NRC(O)R基)を包含する。従って、アミド(amide)基としては、カルバモイル基(−C(O)NH2)およびホルムアミド基(−NHC(O)H)が挙げられるが、これらに限定されない。「カルボキサミド(carboxamido)」基とは、式C(O)NR2の基であり、この式において、Rは、H、アルキル、アリールなどであり得る。] [0067] 用語「ウレタン」(または「カルバミル」)は、それぞれ、N−ウレタン基およびO−ウレタン基(すなわち、−NRC(O)OR基および-OC(O)NR2基)を包含する。] [0068] 用語「スルホンアミド(sulfonamide)」(または「スルホンアミド(sulfonamido)」)は、それぞれ、S−スルホンアミド基およびN−スルホンアミド基(すなわち、−SO2NR2基および-NRSO2R基)を包含する。従って、スルホンアミド(sulfonamide)基としては、スルファモイル基(−SO2NH2)が挙げられるが、これに限定されない。式-S(O)(NR)-により表される有機硫黄構造は、スルホキシミンと称されることが理解され、ここで酸素原子と窒素原子との両方が、硫黄原子に結合しており、この硫黄原子はまた、2つの炭素原子に結合している。] [0069] 用語「アミジン」または「アミジノ」は、式−C(NR)NR2の基を包含する。代表的に、アミジノ基は、-C(NH)NH2である。] [0070] 用語「グアニジン」または「グアニジノ」は、式−NRC(NR)NR2の基を包含する。代表的に、グアニジノ基は、-NHC(NH)NH2である。] [0071] 「塩」は、当該分野において周知であるように、対イオンと組み合わせられた、イオン形態の有機化合物(例えば、カルボン酸、スルホン酸、またはアミン)を包含する。例えば、酸は、その陰イオン形態において、陽イオン(例えば、金属陽イオン(例えば、ナトリウム、カリウムなど);アンモニウム塩(例えば、NH4+)または種々のアミンの陽イオン(テトラメチルアンモニウムなどのテトラアルキルアンモニウム塩が挙げられる)、あるいは他の陽イオン(例えば、トリメチルスルホニウム)など)と塩を形成し得る。「薬学的に受容可能な」塩または「薬理学的に受容可能な」塩とは、ヒトの消費について認可されており、一般に非毒性であるイオンから形成された塩(例えば、塩化物塩またはナトリウム塩)である。「双生イオン」とは、少なくとも2つのイオン化可能な基を有する1つの分子内で形成され得、一方のイオン化可能な基が陰イオンを形成し、他方のイオン化可能な基が陽イオンを形成し、これらのイオンが互いに釣り合うように働くような、内部塩である。例えば、アミノ酸(例えば、グリシン)は、双生イオンの形態で存在し得る。「双生イオン」は、本明細書中の意味内で、塩である。] [0072] 「水和物」とは、合成品中に水分子と一緒に存在する化合物である。この合成品は、化学量論量の水を含んでも(例えば、一水和物または二水和物)、無作為な量の水を含んでもよい。] [0073] 「溶媒和物」とは、水以外の溶媒が水を置き換えていること以外には類似である合成品である。例えば、メタノールまたはエタノールは、「アルコール和物」を形成し得、これらもまた、化学量論量であっても化学量論量でなくてもよい。] [0074] 「互変異性体」とは、分子構造における水素原子の位置のみが異なる、ある物質の2つの形態である。] [0075] 「プロドラッグ」とは、当該分野において周知であるように、患者に投与され得る物質であって、この物質がインビボで、この患者の身体内の生化学物質(例えば、酵素)の作用によって、活性な薬学的成分に変換する、物質である。プロドラッグの例としては、カルボン酸基のエステルが挙げられ、これは、ヒトおよび他の哺乳動物の血流中で見出されるような内因性エステラーゼによって、加水分解され得る。] [0076] さらに、本発明の特徴または局面がマーカッシュ群を用いて記載される場合、当業者は、本発明がまた、この記載によって、このマーカッシュ群の任意の個々のメンバーまたはメンバーの部分群を用いて記載されることを認識する。例えば、Xが臭素、塩素、およびヨウ素からなる群より選択されると記載される場合、Xが臭素である請求項、ならびにXが臭素および塩素である請求項が、完全に記載される。さらに、本発明の特徴または局面がマーカッシュ群を用いて記載される場合、当業者は、本発明がまた、この記載によって、このマーカッシュ群の任意の個々のメンバーまたはメンバーの部分群の任意の組み合わせを用いて記載されることを認識する。従って、例えば、Xが臭素、塩素、およびヨウ素からなる群より選択されると記載され、そしてYがメチル、エチル、およびプロピルからなる群より選択されると記載される場合、Xが臭素であり、そしてYがメチルである請求項が、完全に記載される。] [0077] 種々の実施形態において、化合物または化合物のセット(例えば、本発明の方法において使用されるもの)は、上に列挙された実施形態の組み合わせおよび/または部分組み合わせのいずれかのうちの任意の1つであり得る。] [0078] (説明) (本発明の化合物) 種々の実施形態において、本発明は、式IAまたはIB:] [0079] の化合物、あるいはその任意の互変異性体、塩、立体異性体、水和物、溶媒和物、またはプロドラッグを提供し、式IAおよびIBにおいて、 Aは、CR2またはNであり; Bは、CR2またはNであり; Dは、CR2またはNであり; Ar1は、必要に応じて置換された、5員もしくは6員の単環式複素環、または8員、9員、もしくは10員の縮合二環式複素環であり、これらの環原子は、炭素原子、および1個、2個、3個、または4個の窒素原子であり、ここでこれらの任意の置換基は、各存在において独立して、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル;(C2〜C6)アルキニル;ハロゲン;−C≡N;−NO2;−C(=O)R3;−C(=O)OR3;−C(=O)NR32;−OR3;−OC(=O)(C1〜C6)アルキル;−NR32、−NR3C(=O)R3;および(C1〜C3)ペルフルオロアルキルからなる群より選択され; Eは、 (a)] [0080] であって、 nは、0〜2であり; Gは、CH2、O、S、NR5、またはCHNHR5であり; Jは、CH、CH2、O、S、NR5、CNHR5、またはCHNHR5であり;そして 破線は、二重結合が存在するかまたは存在しないことを示し、ただし、JがO、S、NR5、またはCHNR5である場合、この二重結合は存在せず、そしてJがCHまたはCNHR5である場合、この二重結合は存在するもの; (b)] [0081] であって、QがNHまたはOであるもの; (c)] [0082] (d)] [0083] であって、 aが2でありbが0であるもの;または aが1でありbが1であるもの; (e)] [0084] であって、 Lは、NR5、またはCHNHR5であり; cは、0、1、または2であり; dは、1、2、3、4、または5であり; ただし、cとdとの合計が3、4、または5であるもの; (f)] [0085] であって、 Lは、NR5、またはCHNHR5であり; eは、0または1であり; fは、1または2であり; ただし、eとfとの合計が2または3であるもの;および (g)] [0086] であって、 mは、0〜2であり; Gは、CH2、O、S、NR5、またはCHNHR5であるもの; からなる群より選択され、ここで波線は、結合点を表し; R1は、水素、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、シクロアルキル、(C1〜C6)アルキレン−シクロアルキル、Ar2、−(C1〜C6)アルキレン−Ar2、−(C1〜C6)アルキレン−NR32、−(C1〜C6)アルキレン−OR3、ヘテロシクリル、または(C1〜C6)アルキレン−ヘテロシクリルであり; Ar2は、非置換アリール、非置換ヘテロアリール、Raから選択される1つ以上の置換基で置換されたアリール、またはRaから選択される1つ以上の置換基で置換されたヘテロアリールであり; Raは、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル;(C2〜C6)アルキニル;ハロゲン;−C≡N;−NO2;−C(=O)R3;−C(=O)OR3;−C(=O)NR32;−C(=NR3)NR32;−OR3;−OC(=O)(C1〜C6)アルキル;−OC(=O)O(C1〜C6)アルキル;−OC(=O)NR32;−NR32;−NR3C(=O)R3;−NR3C(=O)O(C1〜C6)アルキル;−NR3C(=O)NR32;−NR3SO2R3;−SR3;−S(O)R3;−SO2R3;−OSO2(C1〜C6)アルキル;−SO2NR32;フェニル;ピリジル;1H−ピラゾリル;3,5−ジメチル−1H−ピラゾリル;または(C1〜C3)ペルフルオロアルキルであり; 各R2は独立して、水素、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル;(C2〜C6)アルキニル;ハロゲン;−C≡N;−NO2;−C(=O)R3;−C(=O)OR3;−C(=O)NR32;−C(=NR3)NR32;−OR3;−OC(=O)(C1〜C6)アルキル;−OC(=O)O(C1〜C6)アルキル;−OC(=O)NR32;−NR32;−NR3C(=O)R3;−NR3C(=O)O(C1〜C6)アルキル;−NR3C(=O)NR32;−NR3SO2R3;−SR3;−S(O)R3;−SO2R3;−OSO2(C1〜C6)アルキル;−SO2NR32;または(C1〜C3)ペルフルオロアルキルであり; 各R3は独立して、水素、(C1〜C6)アルキル、OR3、(C1〜C6)アルキレン−OR3、N(R3)2、(C1〜C6)アルキレン−N(R3)2、(C1〜C6)アルキレン−C(=O)OR3、(C1〜C6)アルキレン−C(=O)N(R3)2、(C3〜C7)シクロアルキル、(C1〜C6)アルキレン−(C3〜C7)シクロアルキル、(C3〜C7)−ヘテロシクリル、(C1〜C6)アルキレン−(C3〜C7)−ヘテロシクリル、アリール、(C1〜C6)アルキレン−アリール、ヘテロアリール、または(C1〜C6)アルキレン−ヘテロアリールであり、ここで任意のアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、またはヘテロアリールは、0個〜3個のJで置換されており;ここで−NR32部分において窒素原子に結合している2つのR3基は、一緒になって、−(CH2)e−または−(CH2)fM(CH2)2−であり得;ここでeは、4、5、または6であり;各fは、2または3であり;そしてMは、O、S、NH、N(C1〜C6)アルキルまたはNC(=O)(C1〜C6)アルキルであり; 各R4は、水素、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル;(C2〜C6)アルキニル;ハロゲン;−C≡N;−NO2;−C(=O)R3;−C(=O)OR3;(C1〜C6)アルキレン−C(=O)OR3;−C(=O)NR32;(C1〜C6)アルキレン−C(=O)NR32;−C(=NR3)NR32;−OR3;(C1〜C6)アルキレン−OR3;−OC(=O)(C1〜C6)アルキル;−OC(=O)O(C1〜C6)アルキル;−OC(=O)NR32;−NR32;−NR3C(=O)R3;−NR3C(=O)O(C1〜C6)アルキル;−NR3C(=O)NR32;−NR3(C1〜C6)アルキレン−NR32;−NR3(C1〜C6)アルキレン−OR3;−NR3(C1〜C6)アルキレン−Ar2;−NR3SO2R3;−SR3;−S(O)R3;−SO2R3;−OSO2(C1〜C6)アルキル;−SO2NR32;(C1〜C3)ペルフルオロアルキル;−O(C1〜C3)ペルフルオロアルキル;ピラゾリル;トリアゾリル;およびテトラゾリルからなる群より独立して選択されるか;または2つのR4基が一緒になって、縮合したシクロアルキル環、ヘテロシクリル環、アリール環もしくはヘテロアリール環を形成し; R5は、水素、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルケニル、C(=O)(C1〜C6)アルキル、C(=O)O(C1〜C6)アルキル、Ar2、−(C1〜C6)アルキレン−Ar2、−(C1〜C6)C(=O)OR3、または−(C1〜C6)C(=O)N(R3)2であり; R6は、Ar2または−(C1〜C6)アルキレン−Ar2であり;R7は、水素または(C1〜C6)アルキルである。] [0087] 式IAの化合物と式IBの化合物とは、異性体である。R1がHである場合、式IAの化合物と式IBの化合物とは、互変異性体である。全てが、本発明の化合物に含まれる。] [0088] 例えば、AとBとの両方はCR2であり得、そしてDはNであり得る。または、AとBとのうちの一方がNであり得、AとBとのうちの一方がCR2であり得、そしてDはNであり得る。または、AがNであり得るか、もしくはBがNであり得る。種々の実施形態はまた、A、B、およびDの他の組み合わせを提供する。] [0089] 例えば、Ar1は、必要に応じて置換された、ピリジル、ピリミジニル、1H−ピラゾリル、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジニル、7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジニル、1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジニルおよび1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジニルからなる群より選択される、必要に応じて置換された複素環であり得る。] [0090] より具体的には、Ar1は、必要に応じて置換された、4−ピリジル、ピリミジン−4−イル、1H−ピラゾール−4−イル、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル、7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル、1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−4−イルおよび1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イルからなる群より選択される、必要に応じて置換された複素環であり得る。] [0091] より具体的には、Ar1は、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル;(C2〜C6)アルキニル;ハロゲン;−C≡N;−NO2;−C(=O)R3;−C(=O)OR3;−C(=O)NR32;−OR3;−OC(=O)(C1〜C6)アルキル;−NR32、−NR3C(=O)R3;または(C1〜C3)ペルフルオロアルキルで置換され得る。] [0092] より具体的には、R1は、水素または(C1〜C6)アルキルであり得る。] [0093] より具体的には、各R2は独立して、水素であり得る。] [0094] 例えば、Eは:] [0095] であり得、ここで nは、0〜2であり;Gは、CH2、O、S、NR5、またはCHNHR5であり;Jは、CH、CH2、O、S、NR5、CNHR5、またはCHNHR5であり;そして破線は、二重結合が存在するかまたは存在しないことを示し、ただし、JがO、S、NR5、またはCHNR5である場合、この二重結合は存在せず、そしてJがCHまたはCNHR5である場合、この二重結合は存在する。] [0096] より具体的には、GはOであり得る。GがOである場合、Jは、CH2、O、またはCHNHR5であり得、そしてこの二重結合は存在しない。例えば、JはOであり得、そしてこの二重結合は存在しない。] [0097] より具体的には、Gは、CH2またはCHNHR5であり得る。GがCHNHR5である場合、R5は水素であり得る。] [0098] あるいは、JはCHまたはCNHR5であり得、そしてこの二結合は存在する。JがCHまたはCNHR5であり、そしてこの二重結合が存在する場合、Gは、OまたはCH2であり得る。あるいは、GはNR5であり得、この場合、R5は、例えば、水素、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルケニル、または−(C1〜C6)アルキレン−Ar2であり得る。] [0099] 例えば、Eは:] [0100] であり得、ここでQは、NHまたはOであり;R5は、水素、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルケニル、C(=O)(C1〜C6)アルキル、C(=O)O(C1〜C6)アルキル、Ar2、−(C1〜C6)アルキレン−Ar2、−(C1〜C6)C(=O)OR3、または−(C1〜C6)C(=O)N(R3)2であり;R6は、Ar2または−(C1〜C6)アルキレン−Ar2であり;そしてR7は、水素または(C1〜C6)アルキルである。] [0101] より具体的には、R7は水素であり得る。より具体的には、Ar2は、非置換フェニルまたは置換フェニルであり得る。より具体的には、R6はCH2Ar2であり得、そしてAr2は、非置換フェニルまたは置換フェニルであり得る。] [0102] 例えば、Eは:] [0103] であり得る。] [0104] より具体的には、各R4は独立して、水素であり得る。] [0105] または例えば、Eは:] [0106] であり得る。] [0107] より具体的には、各R4は独立して、水素、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル;(C2〜C6)アルキニル;ハロゲン;−C≡N;−NO2;−C(=O)R3;−C(=O)OR3;(C1〜C6)アルキレン−C(=O)OR3;−C(=O)NR32;(C1〜C6)アルキレン−C(=O)NR32;−C(=NR3)NR32;−OR3;(C1〜C6)アルキレン−OR3;−OC(=O)(C1〜C6)アルキル;−OC(=O)O(C1〜C6)アルキル;−OC(=O)NR32;−NR32;−NR3C(=O)R3;−NR3C(=O)O(C1〜C6)アルキル;−NR3C(=O)NR32;−NR3(C1〜C6)アルキレン−NR32;−NR3(C1〜C6)アルキレン−OR3;−NR3(C1〜C6)アルキレン−Ar2;−NR3SO2R3;−SR3;−S(O)R3;−SO2R3;−OSO2(C1〜C6)アルキル;−SO2NR32;(C1〜C3)ペルフルオロアルキル;または−O(C1〜C3)ペルフルオロアルキルであり得る。] [0108] または例えば、Eは:] [0109] であり得る。] [0110] より具体的には、各R4は独立して、水素、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル;(C2〜C6)アルキニル;ハロゲン;−C≡N;−NO2;−C(=O)R3;−C(=O)OR3;(C1〜C6)アルキレン−C(=O)OR3;−C(=O)NR32;(C1〜C6)アルキレン−C(=O)NR32;−C(=NR3)NR32;−OR3;(C1〜C6)アルキレン−OR3;−OC(=O)(C1〜C6)アルキル;−OC(=O)O(C1〜C6)アルキル;−OC(=O)NR32;−NR32;−NR3C(=O)R3;−NR3C(=O)O(C1〜C6)アルキル;−NR3C(=O)NR32;−NR3(C1〜C6)アルキレン−NR32;−NR3(C1〜C6)アルキレン−OR3;−NR3(C1〜C6)アルキレン−Ar2;−NR3SO2R3;−SR3;−S(O)R3;−SO2R3;−OSO2(C1〜C6)アルキル;−SO2NR32;(C1〜C3)ペルフルオロアルキル;または−O(C1〜C3)ペルフルオロアルキルであり得る。] [0111] または例えば、Eは:] [0112] であり得、ここでLは、NR5、またはCHNHR5であり;そしてcは、0、1、または2であり;dは、1、2、3、4、または5であり;ただし、cとdとの合計は、3、4、または5である。より具体的には、Lは、NR5またはCHNHR5であり得る。例えば、R5は水素であり得る。] [0113] または例えば、Eは] [0114] であり得、ここでLは、NR5、またはCHNHR5であり;eは、0または1であり;そしてfは、1または2であり;ただし、eとfとの合計は、2または3である。] [0115] または例えば、Eは] [0116] であり得、ここでmは、0〜2であり;そしてGは、CH2、O、S、NR5、またはCHNHR5である。] [0117] 例えば、本発明の化合物は、式I−1:] [0118] の化合物、またはその塩を包含し得、式I−1において、Aは、CR2およびNからなる群より選択され;Yは、CH2、O、S、またはNR5であり;そしてnは、0〜2である。] [0119] 例えば、本発明の化合物は、式I−2:] [0120] の化合物、またはその塩を包含し得、式I−2において、Aは、CR2およびNからなる群より選択され;Zは、CH2、O、S、またはNR5であり;そしてnは、0〜2である。] [0121] 種々の実施形態において、本発明は、実施例1〜359のうちのいずれかの化合物、あるいはその任意の互変異性体、塩、立体異性体、水和物、溶媒和物、またはプロドラッグを提供する。] [0122] 本発明の化合物の他の特定の好ましい実施形態は、上に明白に記載された本発明の特定の好ましい実施形態と組み合わせられることが理解されるべきである。このような組み合わせにより規定される実施形態は、本発明の特定の実施形態であることが企図される。] [0123] 他の好ましい実施形態において、式IAまたはIBの化合物、あるいはこれらの実施形態のうちのいずれかは、単離された化合物である。他の好ましい実施形態において、式IAまたはIBの化合物、およびその化合物を含有する組成物(薬学的組成物が挙げられる)は、薬学的に受容可能でない汚染物質を実質的に含まない。薬学的に受容可能でない汚染物質とは、不充分より多い量で存在する場合、化合物を、治療的投与のための薬剤としての使用のために不適切にする化合物である。] [0124] (本発明の化合物を調製する方法) 異性体の式IAまたはIBによる化合物を調製するプロセス、このような化合物の調製において有用な中間体、およびこのような中間体を調製するプロセスが提供される。これらの化合物は、種々の合成経路により調製され得る。代表的な手順が、スキーム1〜12に示される。これらの化合物は、以下に示される合成における適切な出発物質、反応物質、および試薬の置換により合成され得ることが、容易に明らかになる。選択的な保護工程および脱保護工程、ならびにこれらの工程自体の順序は、その反応の性質に依存して、様々な順序で実施され得ることもまた明らかである。前駆体化合物、中間体、および試薬は、市販されているか、または市販の出発物質から調製され得る。以下のスキームは代表的なものであり、本発明の実施形態における化合物の範囲を限定することは、決して意図されない。] [0125] 以下の文章、式およびスキームにおいて、他に示されない限り、可変物は、式IAおよびIBについて上で定義されたとおりである。] [0126] 系列(Ia)の化合物の合成が、スキーム1に示されている。A、R2、R4およびAr1は、上で定義されたとおりであり;Xはハロゲンである。式(1)のジアミン化合物は、1,4−ベンゾジオキサン−2−カルボン酸(またはその置換誘導体)と、極性溶媒または非プロトン性溶媒中でのカップリング剤での酸部分の活性化により、縮合され得る。有用なカップリング剤としては、有機塩基(例えば、ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)またはトリエチルアミン)の存在下での、EDC、HOBt、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)などが挙げられる。式(2)の所望のブロモベンゾイミダゾール化合物への環化は、無水酢酸中または酢酸中で、例えば加熱下で実施され得るか、あるいは、カップリング工程においてと同じ反応媒体中で、加熱下で、p−トルエンスルホン酸(p−TsOH)を用いて実施され得る。この環化工程のために有用な加熱範囲は、約60℃〜約160℃である。次に、当該分野において周知である標準的な条件下で、パラジウム(0)触媒またはパラジウム(II)触媒を用いるSuzuki型カップリングを使用して、式(Ia)の化合物を得ることができる。このカップリングのために有用な塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウムなどが挙げられる。このカップリングのために有用な溶媒としては、p−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン(DME)などが挙げられ、これらの溶媒と水との混合物を含む。マイクロ波エネルギー(合成スキームにおいて使用される場合、「MW」)は、この反応の刺激因子または開始因子として有用に使用され得る。Suzuki型カップリングは、必要に応じて、密封管内で実施され得る。有機ホウ素中間体Ar1−B(V)2は、Vが(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルケニル、またはORaであり、ここでRaは、水素、(C1〜C6)アルキルであるか、あるいは必要に応じて、2つの酸素原子に結合する2つのRa基が一緒になって(C1〜C6)アルキレンであり得、従って環を形成する、化合物を包含し得る。あるいは、式(3)の有機ホウ素化合物は、式(2)のブロモ中間体化合物から公知の方法により調製され得る。最後に、式(3)の化合物を、Suzuki型カップリングを使用してハロゲン化アリールまたはハロゲン化ヘテロアリールと反応させて、式(Ia)の化合物を提供し得る。さらに、適切な場合、標準的な公知の手順を使用して、Ar1をカップリング前に保護し得、次いで脱保護し得る。例えば、Ar1は、t−BOCにより保護された1H−ピラゾール−4−イルであり得る。] [0127] 系列(Ib)の化合物の合成が、スキーム2に示されている。4−ブロモ−2−フルオロ−1−ニトロベンゼン(4)がエチルアミンと縮合して、5−ブロモ−N−エチル−2−ニトロアニリン(5)を与え、これが続いて、二塩化スズ(II)で還元されて、5−ブロモ−N1−エチルベンゼン−1,2−ジアミン(6)を与える。ジアミン(6)は、好ましいカップリング剤としてのHATUを用いての、アミン塩基(例えば、DIEA)の存在下での酸部分の活性化により、4−ベンゾジオキサン−2−カルボン酸と縮合して、例えば、式(7)の化合物を与え得る。(7)の、式(8)の所望のブロモベンゾイミダゾール化合物への環化は、酢酸中で実施され得る。次に、Suzuki型カップリングをスキーム1においてと同様に使用して、式(Ib)の化合物を得ることができる。あるいは、式(8)の化合物は、例えば、極性溶媒(例えば、ジオキサン)中のビス−ピナコラトボロン酸エステルおよびパラジウム触媒で処理されて、式(9)の有機ホウ素化合物を提供し得る。最後に、式(9)の化合物を、Suzuki型カップリングを使用してハロゲン化アリールまたはハロゲン化ヘテロアリールと反応させて、式(Ib)の化合物を提供し得る。] [0128] 系列(Ic)の化合物の合成が、スキーム3に示されている。1,3−ジブロモベンゼン(10)がニトロ化されて、2,4−ジブロモ−1−ニトロベンゼン(11)を与え、次いで、メチルアミンと縮合して、5−ブロモ−N−メチル−2−ニトロアニリン(12)を与え、これが続いて、二塩化スズ(II)で還元されて、5−ブロモ−N1−メチルベンゼン−1,2−ジアミン(13)を与える。ジアミン(13)は、スキーム2においてと同様に、4−ベンゾジオキサン−2−カルボン酸と縮合され、そして環化されて、式(14)の化合物を与え得る。最後に、Suzuki型カップリングをスキーム1およびスキーム2においてと同様に実施して、式(Ic)の化合物を与え得る。] [0129] 系列(Id)の化合物の合成が、スキーム4に示されている。式(16)のジアミン化合物が、必要に応じて、保護基を両方の窒素に導入する目的で、保護基試薬(例えば、(Boc)2O)で処理され得、続いて、上で議論されたような標準的な条件下でのSuzuki反応を行い、最後に、必要に応じて、公知の方法により脱保護されて、ジアミン(17)を与え得る。ビス−BOC保護の場合、脱保護は、ジクロロメタン中のトリフルオロ酢酸(TFA)を使用して実施され得る。あるいは、式(16)の化合物は、アミノ保護基なしで、Suzuki条件下で直接カップリングされ得る。並行した様式で、式(18)の置換カテコール(R4は上で定義されたとおりである)が、例えば、適切な塩基の存在下で、2,3−ジブロモプロピオン酸エチルでアルキル化されて、式(19)の化合物を与える。使用される式(18)の置換カテコールの置換パターンに依存して、式(19)の生成物化合物は、位置異性体の混合物からなり得る。ベンゾジオキサンカルボン酸エチル(19)の、標準的な条件下でのけん化は、式(20)の化合物(置換ベンゾジオキサンカルボン酸)を与える。けん化のために有用な塩基としては、水酸化リチウムおよび水酸化ナトリウムが挙げられるが、これらに限定されない。有用な溶媒としては、THF、p−ジオキサン、およびこのような極性溶媒と水との混合物が挙げられる。最後に、収束工程において、ジアミン(17)と置換ベンゾジオキサンカルボン酸(20)とが縮合し、そして前出のスキームにおいてと同様にさらに環化されて、式(Id)の化合物を与え得る。] [0130] 系列(Ie)の化合物の合成が、スキーム5に示されている。上記スキーム2においてと同様に、4−ブロモ−2−フルオロ−1−ニトロベンゼン(4)が置換アミンと縮合して、式(22)の化合物を与え、これが続いて、二塩化スズ(II)で還元されて、式(23)のジアミン化合物を与える。ジアミン(23)は、スキーム1〜3において議論されたように、アミン塩基(例えば、DIEA)の存在下で、好ましいカップリング剤としてのHATUを用いての酸部分の活性化により、4−ベンゾジオキサン−2−カルボン酸と縮合し得、続いて式(24)の所望のブロモベンゾイミダゾール化合物に環化する。次に、スキーム1〜3においてと同様にSuzuki型カップリングを使用して、式(Ie)の化合物を得ることができる。] [0131] 系列(If)の化合物の合成が、スキーム6に示されている。A、R2、R4およびAr1は、上で定義されたとおりである。式(1)の化合物は、クロマン−3−カルボン酸(またはその置換誘導体)と縮合し、そして前出のスキームに従って環化して、式(25)の化合物を与える。ブロモ中間体(25)は、前出のスキームにおいてと同様にカップリングして、式(If)の化合物を与え得る。あるいは、ブロモ中間体(25)は、スキーム2においてと同様に、ビス−ボロン酸エステルで処理されて、式(26)の化合物を与え得、これが前出のスキームにおいてと同様に、Suzuki型カップリングを使用してハロゲン化アリールまたはハロゲン化ヘテロアリールと反応して、式(If)の化合物を提供し得る。クロマン−2−カルボン酸(またはその置換誘導体)はまた、式(If)の化合物の位置異性体を提供するために使用され得る。] [0132] 系列(Ig)の化合物の合成が、スキーム7に示されている。スキーム4からのジアミン(17)またはその置換誘導体が、第三級アミン塩基の存在下で、極性溶媒または非プロトン性溶媒(例えば、DMF)中のHATUを用いての酸の活性化により、クロマン−3−カルボン酸(またはその置換誘導体)と縮合される。有用なアミン塩基としては、トリエチルアミンおよびDIEAが挙げられる。環化が、酢酸中で加熱しながら実施されて、式(Ig)の化合物を与え得る。] [0133] 系列(Ih)の化合物の合成が、スキーム8に示されている。スキーム1に従って調製された、式(27)のブロモ化合物またはその適切に置換された誘導体は、無機塩基の存在下、極性溶媒または非プロトン性溶媒中で、ハロゲン化アルキルで処理され得る。有用な塩基は、炭酸セシウムである。有用な溶媒は、DMFである。アルキル化は、およそ周囲温度(25℃)〜約125℃の範囲の温度で実施され得る。両方の可能なN−アルキル化位置異性体が形成され得るが、これらは標準的なクロマトグラフィー技術(例えば、フラッシュシリカゲルクロマトグラフィー)を使用して容易に分離されて、所望の式(28)の化合物を与え得る。前出のスキームにおいてと同様に実施されるSuzukiカップリングは、式(Ih)の化合物を与える。] [0134] 系列(Ii)の化合物の合成が、スキーム9に示されている。式(1)のジアミン化合物が、前出のスキームにおいて議論されたように、カップリング剤(好ましくは、HATU)でのカルボン酸部分の活性化により、保護されたアミノ酸またはアミノ酸誘導体と縮合され得る。式(29)の所望のブロモベンゾイミダゾール化合物への環化は、上で議論されたように、例えば、酢酸中で、加熱下で実施され得る。次に、Suzukiカップリングが上で議論されたように実施され、続いて適切な化学選択的試剤を使用する脱保護により、式(Ii)の化合物を与える。例えば、保護基がt−BOCである場合、脱保護は、ジクロロメタン中のTFA、または適切な溶媒中の鉱酸(例えば、HCl)を使用して、実施され得る。別の例として、保護基がアセチルである場合、脱保護は、メタノール中のHClを使用して実施され得る。多くの型の保護基、および多くの型の保護/脱保護プロトコルが利用可能であることが、当業者により理解される。適切な保護基の選択は、多数の要因(合成および単離の容易さ、他の主要な官能基の反応性、さらなる保護される官能基または保護可能な官能基、ならびに費用が挙げられるが、これらに限定されない)に依存する。] [0135] あるいは、式(1)のジアミン化合物は、前出のスキームにおいてと同様に、Suzuki型条件を使用してカップリングされて、式(30)の化合物を与え得る。上で議論されたように、ジアミン(30)と保護されたアミノ酸またはアミノ酸誘導体との縮合、続いて環化、そして最後に、適切であるような脱保護は、式(Ii)の化合物を与える。] [0136] 系列(Ij)の化合物の合成が、スキーム10に示されている。A、L、cおよびdは、上で定義されたとおりである。スキーム4からのジアミン(17)またはその置換誘導体が、式(31)の化合物またはその置換誘導体と、第三級アミン塩基の存在下で、極性溶媒または非プロトン性溶媒(例えば、DMF)中の1つ以上のカップリング剤での酸の活性化により、縮合される。有用なカップリング剤としては、EDC、HOBt、HATUなどが挙げられる。有用なアミン塩基としては、N−メチルモルホリン(NMM)、トリエチルアミンおよびDIEAが挙げられる。環化は、酢酸中で加熱しながら実施されて、式(Ij)の化合物を与え得る。必要に応じて、マイクロ波エネルギーが、加熱を提供するために使用され得る。L基のBOC保護の場合、脱保護は、ジクロロメタン中のトリフルオロ酢酸(TFA)を使用して実施され得る。式(Ij)の化合物についてのさらなる選択肢として、LがNHである場合、この窒素のアルキル化は、R5−X(Xはハロゲンである)を使用して、加熱下で、第三級アミン塩基(例えば、トリエチルアミン)の存在下で実施され得る。このアルキル化のために有用な溶媒は、アセトニトリルである。このアルキル化のために有用な温度は、70℃である。R5は、上で定義されたとおりである。] [0137] 系列(Ik)の化合物の位置特異的合成が、スキーム11に示されている。E、R1、R2およびAr1は、上で定義されたとおりである。式(31)の化合物のアミノ化は、上記スキーム2およびスキーム3に示されるように、極性非プロトン性溶媒(例えば、DMFまたはDMSO)中で、無機塩基の存在下で実施されて、式(32)の化合物を与え得、これが必要に応じて、標準的な条件下でSuzukiカップリングされて、式(36)の化合物を与え得る。ニトロ化合物(32または36)の還元は、二塩化スズ(II)を用いて、適切であるように加熱ありまたはなしで、適切な溶媒または溶媒混合物(例えば、エタノール、イソプロパノール、酢酸エチル、p−ジオキサン、およびこれらの混合物)中で実施され得、それぞれ式(33)または(37)の化合物を与える。ジアミン化合物(33)または(37)は、前出のスキームにおいて議論されたように、適切なカルボン酸と縮合され、そして環化されて、それぞれ式(34)または(Ik)の化合物を与え得る。あるいは、式(34)の化合物は、前出のスキームにおいて議論されたようにSuzukiカップリングされて、式(Ik)の化合物を与え得る。最後の改変物において、式(35)の有機ホウ素中間体化合物が、式(34)の化合物から調製され得、これは引き続いて、前出のスキームにおいて議論されたようにSuzukiカップリングされて、式(Ik)の化合物を与え得る。これらのSuzukiカップリングはまた、加圧チューブ内または高圧反応容器内で実施され得る。] [0138] 種々のカルボン酸が、前出のスキームに示されるように、適切な芳香族−1,2−ジアミン(例えば、化合物1)との縮合において使用され得、引き続いて環化され、続いてSuzuki型カップリングにより、本発明の縮合芳香族イミダゾール化合物を提供する。有用なカルボン酸としては、式(38)、(39)および(40)の化合物が挙げられるが、これらに限定されない。G、J、R4、R5、a、bおよびnは、上で定義されたとおりである。さらなるカルボン酸が、本発明の実施形態において使用され得る。] [0139] 上に記載された化合物において、芳香族環上のいくつかの官能基(特に、芳香族アミン窒素)は、さらに誘導体化可能である。本発明において有用な芳香族アミノ基の誘導体としては、例えば、アシル化して、カルボキサミド誘導体、カルバメート誘導体、および尿素誘導体を形成すること;スルホニル化して、スルホンアミド、スルホニル尿素、およびスルファモイルエステルを形成すること;イミンの形成のため、および還元的アミノ化によるアルキル化またはアリール化(もしくはヘテロアリール化)のための、イミンの形成;アルキル化して、モノアルキルアミノ誘導体またはジアルキルアミノ誘導体を形成すること;パラジウムで触媒されるクロスカップリングをして、芳香族ハロゲン化物または芳香族擬ハロゲン化物(aromatic pseudo halide)(例えば、芳香族トリフレート)とのカップリングにより、N−アリール誘導体(またはN−ヘテロアリール誘導体)を形成することが挙げられる。誘導体としてはまた、生物学的分子(例えば、抗体)との結合体が挙げられ得、所望の作用部位に方向付けられることが可能な高分子を与え、これによって、本発明の化合物から調製された薬物と、異常に増殖していない組織および細胞との相互作用に関連する副作用を軽減または排除する。] [0140] 上記反応は、他に記載されない限り、通常、約1気圧〜約3気圧の圧力で、好ましくは、周囲圧力(約1気圧)で実施される。] [0141] 本発明は、式IAまたはIBによる本発明の単離された化合物をさらに包含する。表現「単離された化合物」とは、単離された化合物が、その化合物の合成において使用された試薬および/または形成された副生成物から分離されている、本発明の化合物の調製物、または本発明の化合物の混合物をいう。「単離された」は、その調製物が技術的に純粋(均質)であることを意味しないが、この調製物は、治療的に使用され得る形態に配合するために充分に純粋である。好ましくは、「単離された化合物」とは、記載される化合物または本発明の化合物の混合物を、総重量の少なくとも10重量%の量で含有する、本発明の化合物の調製物、または本発明の化合物の混合物をいう。好ましくは、この調製物は、記載される化合物または化合物の混合物を、この調製物の総重量の少なくとも50重量%;より好ましくは、総重量の少なくとも80重量%;そして最も好ましくは、総重量の少なくとも90%、少なくとも95%、または少なくとも98重量%の量で含有する。] [0142] 本発明の化合物および中間体は、標準的な技術(例えば、濾過、液−液抽出、固相抽出、蒸留、再結晶またはクロマトグラフィー(フラッシュカラムクロマトグラフィーもしくはHPLCが挙げられる))によって、それらの反応混合物から単離され得、そして精製され得る。] [0143] 上に記載された合成方法は、収束的合成ストラテジーを反映する。従って、例えば、カルボン酸成分(例えば、化合物20)および芳香族ジアミン成分(例えば、化合物1または17)は、これらの2つの成分を縮合させて目標化合物を形成する前に、別々に合成および改良され得る(スキーム4を参照のこと)。同じアプローチが、上記スキームに記載されるようなSuzuki反応の芳香族カップリングパートナーについて使用され得る。これらの収束的合成スキームは、目標化合物の骨格の構築工程、および誘導体化可能な官能基の誘導体化の配置を可能にして、官能基の感受性に適応し、そして/または官能基もしくは元素が、目標化合物の骨格の構築前もしくは構築後のいずれかに、記載される縮合反応およびカップリング反応を介して導入されることを可能にする。] [0144] 本発明の化合物、上に記載されたプロセスにおいて使用される中間体、またはそのための前駆体における、特定の芳香族置換基は、芳香族置換反応を使用して置換基を導入するかもしくは置き換えること、または官能基変換を使用して既存の置換基を修飾すること、あるいはこれらの組み合わせによって、導入され得ることが、当業者により理解される。このような反応は、上に記載されたプロセスの前または直後のいずれかに行われ得、そして本発明のプロセス局面の一部として含まれる。このような手順のための試薬および反応条件は、当該分野において公知である。使用され得る手順の具体的な例としては、例えばニトロ化、ハロゲン化、またはアシル化による、芳香族環の求電子官能基化;例えば還元(例えば、金属/酸水素化または触媒的水素化)による、ニトロ基からアミノ基への変換;アミノ基またはヒドロキシル基のアシル化、アルキル化、またはスルホニル化;中間体ジアゾニウム塩への変換、引き続くジアゾニウム塩の求核置換またはフリーラジカル置換による、別の官能基でのアミノ基の置き換え;あるいは例えば求核置換反応または有機金属で触媒される置換反応による、別の基でのハロゲンの置き換えが挙げられるが、これらに限定されない。] [0145] さらに、上記プロセスにおいて、反応条件に感受性である特定の官能基は、保護基により保護され得る。保護基とは、保護されなければ特定の反応を実施するために必要とされる条件と非適合性である化学官能基の誘導体であり、この保護基は、その反応が実施された後に除去されて、元の官能基を再生し得、従って、この官能基は、「保護」されていたとみなされる。このような保護基が本発明の化合物の合成において有用である場合、本発明の化合物を合成するために使用される試薬のうちのいずれかの構造的成分である任意の化学官能基が、必要に応じて、化学保護基で保護され得る。当業者は、保護基がいつ必要とされるか、このような基をどのように選択するか、およびこれらの基を選択的に導入し、そして選択的に除去するために使用され得るプロセスを知っている。なぜなら、保護基を選択する方法および使用する方法は、化学文献に広範に提供されているからである。化学保護基を選択するため、組み込むためおよび除去するための技術は、例えば、Protective Groups in Organic Synthesis,第3版,Theodora W.Greene、Peter G.M.Wuts(John Wiley & Sons,Inc.,1999)に見出され得、その全開示は、本明細書中に参考として援用される。] [0146] 保護基の使用に加えて、感受性官能基は、合成前駆体として、中間体または最終生成物において望まれる官能基に導入され得る。これの一例は、芳香族ニトロ(−NO2)基である。この芳香族ニトロ基は、芳香族アミノ基の求核反応のいずれも起こさない。しかし、このニトロ基は、保護されたアミノ基の等価物として働き得る。なぜなら、このニトロ基は、他のほとんどの官能基よりもニトロ基に対して選択的である穏やかな条件下で、容易にアミノ基に還元されるからである。] [0147] 記載されるプロセスは、本発明の化合物が合成され得る排他的な手段ではないこと、および非常に広範な合成有機反応のレパートリーが、本発明の化合物を合成する際に潜在的に使用されるために利用可能であることが、当業者により理解される。当業者は、適切な合成経路をどのように選択し、実施するかを知っている。適切な合成方法は、文献の参照(Comprehensive Organic Synthesis,編者B.M.TrostおよびI.Fleming(Pergamon Press,1991)、Comprehensive Organic Functional Group Transformations,編者A.R.Katritzky,O.Meth−Cohn,およびC.W.Rees(Pergamon Press,1996)、Comprehensive Organic Functional Group Transformations II,編者A.R.KatritzkyおよびR.J.K.Taylor(編者)(Elsevier,第2版,2004),Comprehensive Heterocyclic Chemistry,編者A.R.KatritzkyおよびC.W.Rees(Pergamon Press,1984)、ならびにComprehensive Heterocyclic Chemistry II,編者A.R.Katritzky,C.W.Rees,およびE.F.V.Scriven(Pergamon Press,1996)などの参照源が挙げられる)により確認され得る。] [0148] (本発明の化合物を使用するRhoキナーゼ媒介障害の処置) 本発明の別の実施形態によれば、Rhoキナーゼ媒介障害を罹患する患者を処置する方法が提供され、この方法は、この患者に、有効量の少なくとも1つの本発明の化合物、あるいはその任意の互変異性体、塩、立体異性体、水和物、溶媒和物、またはプロドラッグを、単独でか、あるいは薬学的に受容可能なキャリアと組み合わせて投与する工程を包含する。] [0149] 本発明はまた、Rhoキナーゼ媒介障害の処置のための医薬の調製における、本発明の化合物、またはその互変異性体、塩、立体異性体、水和物、溶媒和物、もしくはプロドラッグの使用に関する。] [0150] 本発明の化合物、またはその互変異性体、塩、立体異性体、水和物、溶媒和物、もしくはプロドラッグは、任意のRhoキナーゼ(例えば、ROCKIおよび/またはROCK II)の活性を阻害し得るか、または他の様式で影響を与え得る。従って、本発明の化合物は、種々のRhoキナーゼ媒介疾患の処置および/または予防のために有用である。] [0151] 本発明の化合物を使用することにより処置および/または予防され得るRhoキナーゼ媒介疾患としては、高血圧症、肺高血圧症、アテローム性動脈硬化症、脳卒中、アンギナ、心不全、動脈閉塞症、末梢性動脈疾患、末梢循環障害、血管痙攣、勃起不全、急性疼痛および慢性疼痛、痴呆、アルツハイマー病、パーキンソン病、ニューロン変性、喘息、筋萎縮性側索硬化症、脊髄損傷、慢性関節リウマチ、変形性関節症、骨粗鬆症、乾癬、多発性硬化症、糖尿病、泌尿器疾患(例えば、過活動膀胱(OAB)および良性前立腺肥大(BPH))、転移、癌、緑内障、高眼圧症、網膜症、自己免疫疾患、ウイルス感染、ならびに心筋保護が挙げられるが、これらに限定されない。] [0152] 本発明のRhoキナーゼインヒビターはまた、疼痛の軽減および軟骨保護のために有効であり、従って、変形性関節症、慢性関節リウマチ、骨粗鬆症、および変形性関節症を処置するためにもまた有効である。] [0153] 本発明のこの局面の特定の好ましい実施形態は、処置方法において、単独でかまたは組成物の一部として使用される本発明の化合物が、本明細書中に提供されるような本発明の化合物および組成物の説明における、本発明の化合物の特定の実施形態または好ましい実施形態である、実施形態である。] [0154] 本発明による化合物は、本明細書中に同定されるようなRhoキナーゼ媒介障害に苦しむ個体(哺乳動物(動物およびヒトが挙げられる))に投与され得る。] [0155] (本発明による化合物の塩) 本発明の化合物は、塩の形態を取り得る。用語「塩」は、本発明の化合物である遊離酸または遊離塩基の付加塩を包含する。塩は、「薬学的に受容可能な塩」であり得る。用語「薬学的に受容可能な塩」とは、薬学的用途において有用性を与える範囲内の毒性プロフィールを有する塩をいう。薬学的に受容可能ではない塩は、それにもかかわらず、高い結晶性などの特性を有し得、これらは、本発明の実施において有用性を有する(例えば、本発明の化合物の合成のプロセス、精製または処方における有用性)。] [0156] 適切な薬学的に受容可能な酸付加塩は、無機酸または有機酸から調製され得る。無機酸の例としては、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硝酸、炭酸、硫酸、およびリン酸が挙げられる。適切な有機酸は、脂肪族、脂環式、芳香族、脂肪芳香族、複素環式の、カルボン酸およびスルホン酸のクラスの有機酸から選択され得、これらの例としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、グルコン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、グルクロン酸、マレイン酸、フマル酸、ピルビン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、安息香酸、アントラニル酸、4−ヒドロキシ安息香酸、フェニル酢酸、マンデル酸、エンボン酸(パモ酸)、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パントテン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、スルファニル酸、シクロヘキシルアミノスルホン酸、ステアリン酸、アルギン酸、β−ヒドロキシ酪酸、サリチル酸、粘液酸およびガラクツロン酸が挙げられる。薬学的に受容可能ではない酸付加塩の例としては、例えば、過塩素酸塩およびテトラフルオロホウ酸塩が挙げられる。] [0157] 本発明の化合物の、適切な薬学的に受容可能な塩基付加塩としては、例えば、金属塩(アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩および遷移金属塩(例えば、カルシウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩、ナトリウム塩および亜鉛塩)が挙げられる)が挙げられる。薬学的に受容可能な塩基付加塩はまた、塩基性アミン(例えば、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N−メチルグルカミン)およびプロカイン)から作製された有機塩を包含する。薬学的に受容可能でない塩基付加塩の例としては、リチウム塩およびシアン酸塩が挙げられる。薬学的に受容可能でない塩は、一般に、医薬として有用ではないが、このような塩は、例えば、式I(すなわち、IAまたはIB)の化合物の合成における中間体として、例えば、これらの再結晶による精製において、有用であり得る。これらの塩の全ては、従来の手段により、対応する式Iによる化合物から、例えば、適切な酸または塩基と式Iによる化合物とを反応させることによって、調製され得る。] [0158] (本発明の化合物における異性および互変異性) (A.互変異性) 本発明の範囲内で、式Iの化合物またはその塩は、互変異性の現象(これによって、2つの化合物は、2つの原子間で水素原子を交換すること(これらの2つの原子のうちのいずれかに、この水素原子が共有結合を形成する)により、容易な相互変換が可能である)を示し得ることが理解されるべきである。互変異性化合物は、互いに移動可能な平衡で存在するので、これらの化合物は、同じ化合物の異なる異性体形態であるとみなされ得る。本明細書中の式の記載は、可能な互変異性形態のうちの一方のみを表し得ることが理解されるべきである。しかし、本発明は、Rhoキナーゼ活性を阻害する任意の互変異性形態を包含し、そして式の記載において利用されるいずれの1つの互変異性形態のみにも限定されないこともまた、理解されるべきである。本明細書中の式の記載は、可能な互変異性形態のうちの1つのみを表し得、そして本明細書は、本明細書中で図により示すために好都合である正確ではない形態で記載される化合物の、全ての可能な互変異性形態を包含することが理解されるべきである。] [0159] 例として、R1が水素である本発明の化合物は、このR1水素が、上で示された一般式IAまたはIBにおいてにDより表される位置の窒素と交換している化合物の形態と、互変異性平衡で存在し得ることが特に理解されるべきである。従って、式IAの化合物と式IBの化合物とは、R1が水素である場合、互変異性体である。この平衡は、下に図式的に図示されている。両方の異性体(R1がHである場合には互変異性体)が本発明の化合物の範囲内であることが、特に理解されるべきである。R1が水素以外である場合、式IAの化合物は、式IBのそれぞれの化合物と異性体であり、そして全てが、本発明の化合物の範囲内である。] [0160] (B.光学異性) 本発明の化合物が1つ以上のキラル中心を含む場合、これらの化合物は、純粋なエナンチオマー形態もしくはジアステレオマー形態として、またはラセミ混合物として、存在し得、そしてそのように単離され得ることが、理解される。従って、本発明は、Rhoキナーゼ媒介疾患の処置において生物学的に活性である、本発明の化合物の任意の可能なエナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ体またはこれらの混合物を包含する。キラル中心の存在から生じる異性体は、重ね合わせられない1対の異性体を包含し、これらは、「エナンチオマー」と呼ばれる。純粋な化合物の単一のエナンチオマーは、光学活性である。すなわち、これらは、面偏光された光の面を回転させ得る。単一のエナンチオマーは、カーン−インゴールド−プレローグ系に従って指定される。一旦、4つの基の優先順位が決定されると、この分子は、最低順位の基が観察者から離れる方を向くように配向される。次いで、他の基の順位が下がる順序が時計回りに進行する場合、この分子は(R)と指定され、そして他の基の順位が下がる順序が反時計回りに進行する場合、この分子は(S)と指定される。スキーム14の例において、カーン−インゴールド−プレローグの順位は、A>B>C>Dである。最低順位の原子であるDが、観察者から離れて配向される。] [0161] 本発明は、ジアステレオマー、ならびにそれらのラセミ形態、および分割されたジアステレオマー的に純粋な形態およびエナンチオマー的に純粋な形態、ならびにこれらの塩を包含することを意図される。] [0162] ジアステレオマー対は、公知の分離技術(順相クロマトグラフィーおよび逆相クロマトグラフィー、ならびに結晶化が挙げられる)によって分割され得る。] [0163] 「単離された光学異性体」とは、同じ式の対応する光学異性体から実質的に精製されている化合物を意味する。好ましくは、単離された異性体は、重量基準で、少なくとも約80%、より好ましくは、少なくとも90%純粋であり、なおより好ましくは、少なくとも98%純粋であり、最も好ましくは、少なくとも約99%純粋である。] [0164] 単離された光学異性体は、ラセミ混合物から、周知のキラル分離技術により精製され得る。1つのこのような方法によれば、本発明の化合物のラセミ混合物、またはそのキラル中間体は、適切なキラルカラム(例えば、DAICEL(登録商標) CHIRALPAK(登録商標)ファミリーのカラムのシリーズのメンバー(Daicel Chemical Industries,Ltd.,Tokyo,Japan))を使用するHPLCによって、99重量%純粋な光学異性体に分離される。このカラムは、製造業者の指示に従って操作される。] [0165] (C.回転異性) アミド結合の連結の周りでの制限された回転(以下に図示されるような)の化学的特性(すなわち、C−N結合にいくらかの二重結合特徴を与える共鳴)に起因して、別々の回転異性体種を観察すること、およびいくらかの状況下では、このような種を単離することさえも、可能であることが理解される(スキーム15)。特定の構造要素(アミド窒素上の立体的な嵩高さまたは置換基が挙げられる)は、この化合物が単一の安定な回転異性体として単離され得、そして無期限に存在し得る程度まで、この回転異性体の安定性を増強し得ることが、さらに理解される。従って、本発明は、癌または他の増殖疾患状態の処置において生物学的に活性である、式Iの任意の可能な安定な回転異性体を包含する。] [0166] (D.位置異性) 本発明の好ましい化合物は、芳香族環上に置換基の特定の空間配置を有し、これは、その化合物のクラスにより示される構造活性の関係に関連する。しばしば、このような置換配置は、番号付けの系により示される。しかし、番号付けの系はしばしば、異なる環系の間で一致しない。六員の芳香族系において、空間配置は、以下に示されるように、1,4−置換については「パラ」、1,3−置換については「メタ」、および1,2−置換については「オルト」という、共通の命名法により特定される(スキーム16)。] [0167] 位置異性の別の例が、式Iの化合物に関連する。スキーム13において議論されたように、イミダゾールは、2つの異性体形態で存在し得る。イミダゾールのさらなる誘導体化は、位置異性体を生成し得る。スキーム8において議論されたように、アルキル化は、2つのN−アルキル化位置異性体を提供し得、これらは分離されて、式Iの化合物を提供し得る。] [0168] (薬学的組成物) 本発明の1つの実施形態の別の局面は、本発明の化合物の、単独でかまたは別の医薬と組み合わせての組成物を提供する。本明細書中に記載されるように、本発明の化合物は、立体異性体、互変異性体、溶媒和物、プロドラッグ、薬学的に受容可能な塩、およびこれらの混合物を包含する。本発明の化合物を含有する組成物は、従来の技術(例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,第19版,1995(本明細書中に参考として援用される)に記載されるもの)により調製され得る。これらの組成物は、従来の形態(例えば、カプセル、錠剤、エアロゾル、液剤、懸濁物または局所適用物)であり得る。] [0169] 代表的な組成物は、本発明の化合物および薬学的に受容可能な賦形剤(これは、キャリアまたは希釈剤であり得る)を含有する。例えば、活性化合物は、通常、キャリアと混合されるか、キャリアにより希釈されるか、アンプル、カプセル、サシェ、紙、または他の容器の形態であり得るキャリア内に封入される。活性化合物がキャリアと混合される場合、またはキャリアが希釈剤として働く場合、このキャリアは、固体、半固体、または液体材料であり得、これは、この活性化合物のためのビヒクル、賦形剤、または媒体として働く。活性化合物は、顆粒状の固体キャリアに吸着され得る(例えば、サシェ剤に含まれ得る)。適切なキャリアのいくつかの例は、水、塩溶液、アルコール、ポリエチレングリコール、ポリヒドロキシエトキシ化ヒマシ油、落花生油、オリーブ油、ゼラチン、ラクトース、白土、スクロース、デキストリン、炭酸マグネシウム、糖、シクロデキストリン、アミロース、ステアリン酸マグネシウム、滑石、ゼラチン、寒天、ペクチン、アカシアガム、ステアリン酸またはセルロースの低級アルキルエーテル、ケイ酸、脂肪酸、脂肪酸アミン、脂肪酸モノグリセリドおよび脂肪酸ジグリセリド、ペンタエリトリトール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン、ヒドロキシメチルセルロースおよびポリビニルピロリドンである。同様に、キャリアまたは希釈剤は、当該分野において公知である任意の徐放材料(例えば、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルであり、単独でかまたは蝋と混合される)を含有し得る。] [0170] これらの処方物は、活性化合物と有害に反応しない補助剤と混合され得る。このような添加剤としては、湿潤剤、乳化剤、懸濁化剤、浸透圧に影響を与えるための塩、緩衝剤および/または着色物質、防腐剤、甘味剤または矯味矯臭剤が挙げられ得る。これらの組成物はまた、所望であれば、滅菌され得る。] [0171] 投与経路は、本発明の活性化合物を適切または所望の作用部位に効果的に送る任意の経路であり得、例えば、経口、経鼻、肺、頬、皮下、皮内、経皮または非経口(例えば、直腸、デポー、皮下、静脈内、尿道内、筋肉内、鼻腔内、眼用溶液または軟膏)である。経口経路が好ましい。] [0172] 固体キャリアが経口投与のために使用される場合、その調製物は、錠剤化され得るか、粉末形態もしくはペレット形態で硬ゼラチンカプセルに入れられ得るか、またはトローチもしくはロゼンジの形態であり得る。液体キャリアが使用される場合、その調製物は、シロップ、エマルジョン、軟ゼラチンカプセルまたは滅菌注射液(例えば、水性もしくは非水性の液体懸濁物もしくは溶液)の形態であり得る。] [0173] 注射可能な投薬形態は、一般に、水性懸濁物または油性懸濁物を含み、これらは、適切な分散剤または湿潤剤、および懸濁化剤を使用して、調製され得る。注射可能な形態は、溶液相中であり得るか、または懸濁物の形態であり得、これらは、溶媒または希釈剤を用いて調製される。受容可能な溶媒またはビヒクルとしては、滅菌水、リンゲル液、または等張水性生理食塩水溶液が挙げられる。あるいは、滅菌油が、溶媒または懸濁化剤として使用され得る。好ましくは、油または脂肪酸は、不揮発性であり、天然油または合成油、脂肪酸、モノグリセリド、ジグリセリド、またはトリグリセリドが挙げられる。] [0174] 注射のためには、この処方物はまた、上に記載されたような適切な溶液での再構築のために適切な粉末であり得る。これらの例としては、凍結乾燥されたか、回転乾燥されたか、またはスプレー乾燥された、粉末、非晶質粉末、顆粒、沈殿物、または粒子が挙げられるが、これらに限定されない。注射のためには、これらの処方物は、必要に応じて、安定剤、pH調整剤、界面活性剤、バイオアベイラビリティ改変剤およびこれらの組み合わせを含有し得る。これらの化合物は、注射(例えば、ボーラス注射または連続注入)による非経口投与のために処方され得る。注射のための単位投薬形態は、アンプル内または多用量容器内にあり得る。] [0175] 本発明の処方物は、当該分野において周知である手順を使用することによって、患者への投与後に、活性成分の迅速放出、持続放出、または遅延放出を提供するように設計され得る。従って、これらの処方物はまた、制御放出または低速放出のために処方され得る。] [0176] 本発明により想定される組成物としては、例えば、ミセルまたはリポソーム、または他の何らかのカプセル化形態が挙げられ得るか、あるいは延長放出形態で投与されて延長した貯蔵効果および/または送達効果を提供し得る。従って、これらの処方物は、ペレットに圧縮されるかまたはシリンダーに圧縮され得、そして筋肉内に移植され得るか、またはデポー注射として皮下に移植され得る。このような移植物は、公知の不活性物質(例えば、シリコーンおよび生分解性ポリマー(例えば、ポリラクチド−ポリグリコリド))を使用し得る。他の生分解性ポリマーの例としては、ポリ(オルトエステル)およびポリ(酸無水物)が挙げられる。] [0177] 経鼻投与のためには、この調製物は、エアロゾル適用のための液体キャリア(好ましくは、水性キャリア)内に溶解または懸濁された、本発明の化合物を含有し得る。このキャリアは、可溶化剤(例えば、プロピレングリコール)、界面活性剤、吸収増強剤(例えば、レシチン(ホスファチジルコリン)またはシクロデキストリン)、あるいは防腐剤(例えば、パラベン)などの添加剤を含有し得る。] [0178] 非経口適用のためには、特に適切なものは、注射可能な溶液または懸濁物であり、好ましくは、ポリヒドロキシル化ヒマシ油に溶解した活性化合物を含む水溶液である。] [0179] 滑石および/または炭水化物のキャリアまたは結合剤などを有する錠剤、糖剤、またはカプセル剤は、経口適用のために特に適切である。錠剤、糖剤、またはカプセル剤のために好ましいキャリアとしては、ラクトース、コーンスターチ、および/またはポテトスターチが挙げられる。シロップまたはエリキシル剤は、甘くされたビヒクルが使用され得る場合、使用され得る。] [0180] 従来の錠剤化技術により調製され得る代表的な錠剤は、以下を含有し得る:] [0181] *フィルムコーティングのための可塑剤として使用されるアシル化モノグリセリド。] [0182] 経口投与のための代表的なカプセルは、本発明の化合物(250mg)、ラクトース(75mg)およびステアリン酸マグネシウム(15mg)を含有する。この混合物は、60メッシュのシーブに通され、そしてNo.1ゼラチンカプセルにパッケージされる。代表的な注射用調製物は、250mgの本発明の化合物をバイアルに無菌で入れ、無菌で凍結乾燥させ、そして密封することにより製造される。使用のために、このバイアルの内容物は、注射用調製物を生成するために、2mLの滅菌生理食塩水と混合される。] [0183] 本発明の化合物は、悪状態の処置、予防、排除、軽減、または改善を必要とする哺乳動物(特に、ヒト)に投与され得る。このような哺乳動物はまた、家畜動物(例えば、家庭用ペット、農場動物)と、非家畜動物(例えば、野生生物)との両方の動物を包含する。] [0184] 本発明の化合物は、広範な投薬量範囲にわたって有効である。例えば、成人の処置において、1日あたり約0.05mg〜約5000mg、好ましくは、約1mg〜約2000mg、そしてより好ましくは、約2mg〜約2000mgの投薬量が使用され得る。代表的な投薬量は、1日あたり約10mg〜約1000mgである。患者についての投薬計画を選択する際に、より高い投薬量で開始し、そしてその状態が制御下になったら、その投薬量を減少させることが、頻繁に必要であり得る。正確な投薬量は、その化合物の活性、投与様式、所望の治療、投与形態、処置されるべき被験体および処置されるべき被験体の体重、ならびに担当の医師または獣医の好みおよび経験に依存する。] [0185] 一般に、本発明の化合物は、約0.05mg〜約1000mgの活性成分を、薬学的に受容可能なキャリアと一緒に含有する単位投薬形態に、単位投薬量ずつ調合される。] [0186] 通常、経口投与、経鼻投与、肺投与または経皮投与のために適切な投薬形態は、薬学的に受容可能なキャリアまたは希釈剤と混合された、約125μg〜約1250mg、好ましくは、約250μg〜約500mg、そしてより好ましくは、約2.5mg〜約250mgの化合物を含有する。] [0187] 投薬形態は、毎日投与され得るか、または1日に1回より多く(例えば、1日に2回もしくは3回)投与され得る。あるいは、投薬形態は、処方する医師により賢明であることが見出される場合、毎日よりも低い頻度で(例えば、1日おき、または1週間ごとに)投与され得る。本発明の化合物は、薬学的に受容可能なキャリアと組み合わせて、薬学的組成物の形態で投与され得る。このような処方物中の活性成分は、0.1重量%〜99.99重量%を構成し得る。「薬学的に受容可能なキャリア」とは、その処方物の他の成分と適合性であり、そしてレシピエントに対して有害ではない、任意のキャリア、希釈剤または賦形剤を意味する。活性薬剤は、好ましくは、選択された投与経路および標準的な薬学的実務に基づいて選択された、薬学的に受容可能なキャリアと一緒に投与される。この活性薬剤は、薬学的調製の分野における標準的な実施に従って、投薬形態に処方され得る。Alphonso Gennaro編,Remington’s Pharmaceutical Sciences,第18版(1990),Mack Publishing Co.,Easton,PAを参照のこと。適切な投薬形態としては、例えば、錠剤、カプセル剤、液剤、非経口液剤、トローチ剤、坐剤、または懸濁剤が挙げられ得る。] [0188] 非経口投与のためには、活性薬剤は、適切なキャリアまたは希釈剤(例えば、水、油(特に、植物油)、エタノール、生理食塩水溶液、水性デキストロース(グルコース)および関連する糖溶液、グリセロール、またはグリコール(例えば、プロピレングリコールもしくはポリエチレングリコール)と混合され得る。非経口投与のための溶液は、好ましくは、活性薬剤の水溶性塩を含有する。安定剤、酸化防止剤および防腐剤もまた、添加され得る。適切な酸化防止剤としては、亜硫酸塩、アスコルビン酸、クエン酸およびその塩、ならびにEDTAナトリウムが挙げられる。適切な防腐剤としては、ベンザルコニウムクロリド、メチルパラベンまたはプロピルパラベン、およびクロロブタノール(chlorbutanol)が挙げられる。非経口投与のための組成物は、水性または非水性の溶液、分散物、懸濁物またはエマルジョンの形態を取り得る。] [0189] 経口投与のために、活性薬剤は、錠剤、カプセル剤、丸剤、散剤、顆粒剤または他の適切な経口投薬形態の調製のための1種以上の固体不活性成分と合わせられ得る。例えば、この活性薬剤は、充填剤、結合剤、加湿剤、崩壊剤、溶液遅延剤、吸収促進剤、湿潤剤、吸収剤または滑沢剤などの少なくとも1種の賦形剤と合わせられ得る。1つの錠剤の実施形態において、この活性薬剤は、カルボキシメチルセルロースカルシウム、ステアリン酸マグネシウム、マンニトールおよびデンプンと合わせられ得、次いで、従来の錠剤化方法によって、錠剤に形成され得る。] [0190] Rhoキナーゼ媒介障害の処置のための治療的利点を得るための、本発明の化合物の具体的な用量は、もちろん、個々の患者の特定の状況(その患者のサイズ、体重、年齢および性別が挙げられる)、細胞増殖障害の性質および段階、細胞増殖障害の攻撃性、ならびに化合物の投与経路によって、決定される。] [0191] 例えば、約0.05mg/kg/日〜約50mg/kg/日、より好ましくは、約0.1mg/kg/日〜約10mg/kg/日の毎日の投薬量が利用され得る(特に、ヒトの処置のために)。より高い用量またはより低い用量もまた、想定される。なぜなら、いくつかの場合において、これらの範囲外である投薬量を使用することが必要であり得るからである。毎日の投薬量は、分割され得る。例えば、1日あたりの毎日の投薬が、2等分〜4等分され得る。組成物は、好ましくは、単位投薬形態に処方され、各投薬量は、単位投薬量あたり、約1mg〜約500mg、より代表的には、約10mg〜約100mgの活性薬剤を含有する。用語「単位投薬形態」とは、ヒト被験体および他の哺乳動物のための単位投薬量として適切な、物理的に不連続な単位であって、各単位が、適切な薬学的賦形剤と一緒に、所望の治療効果を生じるように計算された所定量の活性物質を含有する、単位をいう。] [0192] 本発明の薬学的組成物はまた、例えば、所望の放出プロフィールを提供するための様々な割合のヒドロプロピルメチルセルロース、他のポリマーマトリックス、ゲル、透過性膜、浸透系、多層コーティング、微粒子、リポソームおよび/または微小球を使用して、含有される活性成分の低速放出または制御放出を提供するように処方され得る。] [0193] 一般に、制御放出調製物とは、一定の薬理活性を所望の期間にわたって維持するために必要とされる速度で活性成分を放出し得る薬学的組成物である。このような投薬形態は、所定の期間中、身体への薬物の供給を提供し、従って、治療範囲の薬物レベルを、従来の非制御処方物よりも長期間にわたって維持する。米国特許第5,674,533号は、モグィステン(moguisteine)(強力な末梢性の鎮咳剤)の投与のための、液体投薬形態の制御放出薬学的組成物を開示する。米国特許第5,059,595号は、器質性精神障害の治療のための、胃耐性錠剤の使用による活性薬剤の制御放出を記載する。米国特許第5,591,767号は、ケトロラク(強力な鎮痛作用を有する非ステロイド性抗炎症剤)の制御投与のための、液体レザバ経皮パッチを記載する。米国特許第5,120,548号は、膨潤可能なポリマーからなる制御放出薬物送達デバイスを開示する。米国特許第5,073,543号は、ガングリオシド−リポソームビヒクルにより捕捉された栄養因子を含有する、制御放出処方物を記載する。米国特許第5,639,476号は、疎水性アクリルポリマーの水性分散物から誘導されたコーティングを有する、安定な固体制御放出処方物を開示する。生分解性微粒子は、制御放出処方物における使用について公知である。米国特許第5,354,566号は、活性成分を含有する制御放出粉末を開示する。米国特許第5,733,566号は、駆虫性組成物を放出するポリマー微粒子の使用を記載する。活性成分の制御放出は、種々の誘発因子(例えば、pH、温度、酵素、水、または他の生理学的条件もしくは化合物)により刺激され得る。] [0194] 薬物放出の種々の機構が存在する。例えば、1つの実施形態において、制御放出成分は、患者への投与後に、膨潤して、活性成分を放出するために充分に大きい多孔性開口部を形成し得る。用語「制御放出成分」とは、本発明の文脈において、薬学的組成物中の活性成分の制御放出を容易にする化合物(例えば、ポリマー、ポリマーマトリックス、ゲル、透過性膜、リポソームおよび/または微小球)であると本明細書中で定義される。別の実施形態において、制御放出成分は、生分解性であり、身体内の水性環境、pH、温度、または酵素への曝露により誘発される。別の実施形態において、ゾル−ゲルが使用され得、この場合、活性成分は、室温で固体であるゾル−ゲルマトリックスに組み込まれる。このマトリックスは、このゾル−ゲルマトリックスのゲル形成を誘発するために充分に高い体温を有する患者(好ましくは、哺乳動物)に移植され、これによって、この活性成分をこの患者内に放出する。] [0195] 本発明の実施において有用な1つ以上の化合物は、処置中に、同じ経路もしくは異なる経路により同時に投与され得るか、または異なる時点で投与され得る。これらの化合物は、他の医薬の前に投与されても、他の医薬と一緒に投与されても、他の医薬の後に投与されてもよい。この処置は、必要な限り長期間にわたって、単一の中断されない期間、または不連続な期間のいずれかで、実施され得る。処置する医師は、患者の応答に基づいて、処置をどのように増加させるか、減少させるか、または中断するかを知る。処置スケジュールは、必要に応じて繰り返され得る。] [0196] (薬学的組み合わせ) 種々の実施形態において、治療有効用量の本発明の化合物および治療有効用量の第二の医薬を含有する薬学的組み合わせが提供される。より具体的には、この第二の医薬としては、抗増殖剤、抗緑内障剤、抗高血圧症剤、抗アテローム性動脈硬化症剤、抗多発性硬化症剤、抗アンギナ剤、抗勃起不全剤、抗脳卒中剤、または抗喘息剤が挙げられ得る。例えば、この抗増殖剤としては、アルキル化剤、代謝拮抗物質、ビンカアルカロイド、テルペノイド、トポイソメラーゼインヒビター、モノクローナル抗体、キナーゼインヒビター、カルボプラチン、シスプラチン、タキソール、ロイコボリン、5−フルオロウラシル、エロキサチン(eloxatin)、シクロホスファミド、クロラムブシル、アバスチン(avastin)、またはメシル酸イマチニブが挙げられ得る。例えば、この抗緑内障剤としては、βレセプター遮断薬、プロスタグランジン、α−アドレナリン作用性アゴニスト、副交感神経様作用薬(コリン作用アゴニスト)、またはカルボニックアンヒドラーゼインヒビターが挙げられ得る。例えば、この抗高血圧症剤としては、βレセプター遮断薬、カルシウムチャネル遮断薬、利尿薬、アンギオテンシン変換酵素(ACE)インヒビター、レニンインヒビター、またはアンギオテンシンレセプターアンタゴニストが挙げられ得る。例えば、この抗アテローム性動脈硬化症剤としては、3−HMG−coA−レダクターゼインヒビター、スタチン、アトルバスタチン、シンバスタチン、ナイアシン、またはビトリン(vytorin)などの組み合わせ薬物が挙げられ得る。例えば、この抗多発性硬化症剤としては、β−インターフェロン、タイサブリ(tysabri)、またはグラチリマーアセテート(glatirimar acetate)が挙げられ得る。例えば、この抗アンギナ剤としては、βレセプター遮断薬、カルシウムチャネル遮断薬、ニトログリセリン、イソソルビドモノニトレート、ニコランジル、またはラノラジン(ranolanzine)が挙げられ得る。例えば、この抗勃起不全剤としては、ホスホジエステラーゼ−5インヒビターが挙げられ得る。例えば、この抗脳卒中剤としては、組織プラスミノゲンアクチベーターが挙げられ得る。例えば、この抗喘息剤としては、気管支拡張薬、吸入用コルチコステロイド、ロイコトリエン遮断薬(leukotrine blocker)、クロモリン、ネドロクロミル(nedocromil)、またはテオフィリンが挙げられ得る。] [0197] 種々の実施形態において、本発明の薬学的組み合わせは、上に概説されたような適切な賦形剤をさらに含有して、両方の医薬を含有する薬学的組成物を提供し得る。] [0198] 種々の実施形態において、悪状態の処置の方法が提供され、この方法は、有効量の本発明の化合物を投与する工程、および有効量のさらなる医薬を同時投与する工程を包含する。この悪状態としては、心臓血管疾患、神経性疼痛、高血圧症、アテローム性動脈硬化症、アンギナ、脳卒中、動脈閉塞症、末梢性動脈疾患、末梢循環障害、勃起不全、急性疼痛および慢性疼痛、痴呆、アルツハイマー病、パーキンソン病、ニューロン変性、喘息、筋萎縮性側索硬化症、脊髄損傷、慢性関節リウマチ、変形性関節症、骨粗鬆症、乾癬、大脳血管痙攣、緑内障、多発性硬化症、肺高血圧症、急性呼吸促迫症候群、炎症、糖尿病、泌尿器疾患(例えば、過活動膀胱(OAB)および良性前立腺肥大(BPH))、転移、癌、緑内障、高眼圧症、網膜症、自己免疫疾患およびウイルス感染、または心筋病理、あるいはこれらの任意の組み合わせが挙げられ得る。] [0199] 種々の実施形態において、同時投与され得るさらなる医薬としては、抗増殖剤、抗緑内障剤、抗高血圧症剤、抗アテローム性動脈硬化症剤、抗多発性硬化症剤、抗アンギナ剤、抗勃起不全剤、抗脳卒中剤、または抗喘息剤が挙げられ得る。「同時投与(される)」とは、患者が、処置の経過中に、有効用量の本発明の化合物と、有効用量の第二の医薬とを、例えば、同時にか、連続的にか、断続的にか、または他の投薬計画で提供されることを意味する。本発明の化合物および第二の医薬は、別々の投薬形態で投与され得る。例えば、この抗増殖剤としては、アルキル化剤、代謝拮抗物質、ビンカアルカロイド、テルペノイド、トポイソメラーゼインヒビター、モノクローナル抗体、キナーゼインヒビター、カルボプラチン、シスプラチン、タキソール、ロイコボリン、5−フルオロウラシル、エロキサチン、シクロホスファミド、クロラムブシル、アバスチン、またはメシル酸イマチニブが挙げられ得る。例えば、この抗緑内障剤としては、βレセプター遮断薬、プロスタグランジン、α−アドレナリン作用性アゴニスト、副交感神経様作用薬(コリン作用アゴニスト)、またはカルボニックアンヒドラーゼインヒビターが挙げられ得る。例えば、この抗高血圧症剤としては、βレセプター遮断薬、カルシウムチャネル遮断薬、利尿薬、アンギオテンシン変換酵素(ACE)インヒビター、レニンインヒビター、またはアンギオテンシンレセプターアンタゴニストが挙げられ得る。例えば、この抗アテローム性動脈硬化症剤としては、3−HMG−coA−レダクターゼインヒビター、スタチン、アトルバスタチン、シンバスタチン、ナイアシン、またはビトリンなどの組み合わせ薬物が挙げられ得る。例えば、この抗多発性硬化症剤としては、β−インターフェロン、チサベライ(tysaberai)、またはグラチリマーアセテートが挙げられ得る。例えば、この抗アンギナ剤としては、βレセプター遮断薬、カルシウムチャネル遮断薬、ニトログリセリン、イソソルビドモノニトレート、ニコランジル、またはラノラジンが挙げられ得る。例えば、この抗勃起不全剤としては、ホスホジエステラーゼ−5インヒビターが挙げられ得る。例えば、この抗脳卒中剤としては、組織プラスミノゲンアクチベーターが挙げられ得る。例えば、この抗喘息剤としては、気管支拡張薬、吸入用コルチコステロイド、ロイコトリエン遮断薬、クロモリン、ネドロクロミル、またはテオフィリンが挙げられ得る。]
权利要求:
請求項1 式IAまたはIB:の化合物、あるいはその任意の互変異性体、塩、立体異性体、水和物、溶媒和物、またはプロドラッグであって、式IAおよびIBにおいて:Aは、CR2またはNであり;Bは、CR2またはNであり;Dは、CR2またはNであり;Ar1は、必要に応じて置換された、5員もしくは6員の単環式複素環、または8員、9員、もしくは10員の縮合二環式複素環であり、該複素環の環原子は、炭素原子、および1個、2個、3個、または4個の窒素原子であり、ここで任意の置換基は、各存在において独立して、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル;(C2〜C6)アルキニル;ハロゲン;−C≡N;−NO2;−C(=O)R3;−C(=O)OR3;−C(=O)NR32;−OR3;−OC(=O)(C1〜C6)アルキル;−NR32、−NR3C(=O)R3;および(C1〜C3)ペルフルオロアルキルからなる群より選択され;Eは、(a)であって、nは、0〜2であり;Gは、CH2、O、S、NR5、またはCHNHR5であり;Jは、CH、CH2、O、S、NR5、CNHR5、またはCHNHR5であり;そして破線は、二重結合が存在するかまたは存在しないことを示し、ただし、JがO、S、NR5、またはCHNR5である場合、該二重結合は存在せず、そしてJがCHまたはCNHR5である場合、該二重結合は存在するもの;(b)であって、QがNHまたはOであるもの;(c)(d)であって、aが2でありbが0であるもの;またはaが1でありbが1であるもの;(e)であって、Lは、NR5、またはCHNHR5であり;cは、0、1、または2であり;dは、1、2、3、4、または5であり;ただし、cとdとの合計が3、4、または5であるもの;(f)であって、Lは、NR5、またはCHNHR5であり;eは、0または1であり;fは、1または2であり;ただし、eとfとの合計が2または3であるもの;および(g)であって、mは、0〜2であり;Gは、CH2、O、S、NR5、またはCHNHR5であるもの;からなる群より選択され、ここで波線は、結合点を表し、R1は、水素、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル、シクロアルキル、(C1〜C6)アルキレン−シクロアルキル、Ar2、−(C1〜C6)アルキレン−Ar2、−(C1〜C6)アルキレン−NR32、−(C1〜C6)アルキレン−OR3、ヘテロシクリル、または(C1〜C6)アルキレン−ヘテロシクリルであり;Ar2は、非置換アリール、非置換ヘテロアリール、Raから選択される1つ以上の置換基で置換されたアリール、またはRaから選択される1つ以上の置換基で置換されたヘテロアリールであり;Raは、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル;(C2〜C6)アルキニル;ハロゲン;−C≡N;−NO2;−C(=O)R3;−C(=O)OR3;−C(=O)NR32;−C(=NR3)NR32;−OR3;−OC(=O)(C1〜C6)アルキル;−OC(=O)O(C1〜C6)アルキル;−OC(=O)NR32;−NR32;−NR3C(=O)R3;−NR3C(=O)O(C1〜C6)アルキル;−NR3C(=O)NR32;−NR3SO2R3;−SR3;−S(O)R3;−SO2R3;−OSO2(C1〜C6)アルキル;−SO2NR32;フェニル;ピリジル;1H−ピラゾリル;3,5−ジメチル−1H−ピラゾリル;または(C1〜C3)ペルフルオロアルキルであり;各R2は独立して、水素、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル;(C2〜C6)アルキニル;ハロゲン;−C≡N;−NO2;−C(=O)R3;−C(=O)OR3;−C(=O)NR32;−C(=NR3)NR32;−OR3;−OC(=O)(C1〜C6)アルキル;−OC(=O)O(C1〜C6)アルキル;−OC(=O)NR32;−NR32;−NR3C(=O)R3;−NR3C(=O)O(C1〜C6)アルキル;−NR3C(=O)NR32;−NR3SO2R3;−SR3;−S(O)R3;−SO2R3;−OSO2(C1〜C6)アルキル;−SO2NR32;または(C1〜C3)ペルフルオロアルキルであり;各R3は独立して、水素、(C1〜C6)アルキル、OR3、(C1〜C6)アルキレン−OR3、N(R3)2、(C1〜C6)アルキレン−N(R3)2、(C1〜C6)アルキレン−C(=O)OR3、(C1〜C6)アルキレン−C(=O)N(R3)2、(C3〜C7)シクロアルキル、(C1〜C6)アルキレン−(C3〜C7)シクロアルキル、(C3〜C7)−ヘテロシクリル、(C1〜C6)アルキレン−(C3〜C7)−ヘテロシクリル、アリール、(C1〜C6)アルキレン−アリール、ヘテロアリール、または(C1〜C6)アルキレン−ヘテロアリールであり、ここで任意のアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクリル、アリール、またはヘテロアリールは、0個〜3個のJで置換されており;ここで−NR32部分において窒素原子に結合している2つのR3基は、一緒になって、−(CH2)e−または−(CH2)fM(CH2)2−であり得;ここでeは、4、5、または6であり;各fは、2または3であり;そしてMは、O、S、NH、N(C1〜C6)アルキルまたはNC(=O)(C1〜C6)アルキルであり;各R4は、水素、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル;(C2〜C6)アルキニル;ハロゲン;−C≡N;−NO2;−C(=O)R3;−C(=O)OR3;(C1〜C6)アルキレン−C(=O)OR3;−C(=O)NR32;(C1〜C6)アルキレン−C(=O)NR32;−C(=NR3)NR32;−OR3;(C1〜C6)アルキレン−OR3;−OC(=O)(C1〜C6)アルキル;−OC(=O)O(C1〜C6)アルキル;−OC(=O)NR32;−NR32;−NR3C(=O)R3;−NR3C(=O)O(C1〜C6)アルキル;−NR3C(=O)NR32;−NR3(C1〜C6)アルキレン−NR32;−NR3(C1〜C6)アルキレン−OR3;−NR3(C1〜C6)アルキレン−Ar2;−NR3SO2R3;−SR3;−S(O)R3;−SO2R3;−OSO2(C1〜C6)アルキル;−SO2NR32;(C1〜C3)ペルフルオロアルキル;−O(C1〜C3)ペルフルオロアルキル;ピラゾリル;トリアゾリル;およびテトラゾリルからなる群より独立して選択されるか;または2つのR4基が一緒になって、縮合したシクロアルキル環、ヘテロシクリル環、アリール環もしくはヘテロアリール環を形成し;R5は、水素、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルケニル、C(=O)(C1〜C6)アルキル、C(=O)O(C1〜C6)アルキル、Ar2、−(C1〜C6)アルキレン−Ar2、−(C1〜C6)C(=O)OR3、または−(C1〜C6)C(=O)N(R3)2であり;R6は、Ar2または−(C1〜C6)アルキレン−Ar2であり;R7は、水素または(C1〜C6)アルキルである、化合物。 請求項2 AとBとの両方がCR2であり、そしてDがNである、請求項1に記載の化合物。 請求項3 AおよびBのうちの一方がNであり、AおよびBのうちの一方がCR2であり、そしてDがNである、請求項1に記載の化合物。 請求項4 AがNである、請求項1に記載の化合物。 請求項5 BがNである、請求項1に記載の化合物。 請求項6 Ar1が、必要に応じて置換されたピリジル、ピリミジニル、1H−ピラゾリル、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジニル、7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジニル、1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジニルおよび1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジニルからなる群より選択される、必要に応じて置換された複素環である、請求項1に記載の化合物。 請求項7 Ar1が、必要に応じて置換された4−ピリジル、ピリミジン−4−イル、1H−ピラゾール−4−イル、1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル、7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル、1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−4−イルおよび1H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4−イルからなる群より選択される、必要に応じて置換された複素環である、請求項1に記載の化合物。 請求項8 Ar1が、(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル;(C2〜C6)アルキニル;ハロゲン;−C≡N;−NO2;−C(=O)R3;−C(=O)OR3;−C(=O)NR32;−OR3;−OC(=O)(C1〜C6)アルキル;−NR32、−NR3C(=O)R3;または(C1〜C3)ペルフルオロアルキルで置換されている、請求項6に記載の化合物。 請求項9 R1が水素または(C1〜C6)アルキルである、請求項1に記載の化合物。 請求項10 各R2が水素である、請求項1に記載の化合物。 請求項11 Eが:である、請求項1に記載の化合物。 請求項12 GがOである、請求項11に記載の化合物。 請求項13 JがCH2、O、またはCHNHR5であり、そして前記二重結合が存在しない、請求項11に記載の化合物。 請求項14 JがOであり、そして前記二重結合が存在しない、請求項11に記載の化合物。 請求項15 Gが、CH2、O、またはCHNHR5である、請求項14に記載の化合物。 請求項16 R5が水素である、請求項1に記載の化合物。 請求項17 JがCHまたはCNHR5であり、そして前記二重結合が存在する、請求項11に記載の化合物。 請求項18 GがOまたはCH2である、請求項17に記載の化合物。 請求項19 GがNR5である、請求項11に記載の化合物。 請求項20 R5が、水素、(C1〜C6)アルキル、(C1〜C6)アルケニル、または−(C1〜C6)アルキレン−Ar2である、請求項19に記載の化合物。 請求項21 Eが:である、請求項1に記載の化合物。 請求項22 R7が水素である、請求項21に記載の化合物。 請求項23 Ar2が非置換フェニルまたは置換フェニルである、請求項22に記載の化合物。 請求項24 R6がCH2Ar2である、請求項21に記載の化合物。 請求項25 Ar2が非置換フェニルまたは置換フェニルである、請求項24に記載の化合物。 請求項26 Eが:である、請求項1に記載の化合物。 請求項27 各R4が水素である、請求項26に記載の化合物。 請求項28 Eが:である、請求項1に記載の化合物。 請求項29 各R4が独立して、水素、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル;(C2〜C6)アルキニル;ハロゲン;−C≡N;−NO2;−C(=O)R3;−C(=O)OR3;(C1〜C6)アルキレン−C(=O)OR3;−C(=O)NR32;(C1〜C6)アルキレン−C(=O)NR32;−C(=NR3)NR32;−OR3;(C1〜C6)アルキレン−OR3;−OC(=O)(C1〜C6)アルキル;−OC(=O)O(C1〜C6)アルキル;−OC(=O)NR32;−NR32;−NR3C(=O)R3;−NR3C(=O)O(C1〜C6)アルキル;−NR3C(=O)NR32;−NR3(C1〜C6)アルキレン−NR32;−NR3(C1〜C6)アルキレン−OR3;−NR3(C1〜C6)アルキレン−Ar2;−NR3SO2R3;−SR3;−S(O)R3;−SO2R3;−OSO2(C1〜C6)アルキル;−SO2NR32;(C1〜C3)ペルフルオロアルキル;または−O(C1〜C3)ペルフルオロアルキルである、請求項28に記載の化合物。 請求項30 Eが:である、請求項1に記載の化合物。 請求項31 各R4が独立して、水素、(C1〜C6)アルキル、ヒドロキシ(C1〜C6)アルキル、(C2〜C6)アルケニル;(C2〜C6)アルキニル;ハロゲン;−C≡N;−NO2;−C(=O)R3;−C(=O)OR3;(C1〜C6)アルキレン−C(=O)OR3;−C(=O)NR32;(C1〜C6)アルキレン−C(=O)NR32;−C(=NR3)NR32;−OR3;(C1〜C6)アルキレン−OR3;−OC(=O)(C1〜C6)アルキル;−OC(=O)O(C1〜C6)アルキル;−OC(=O)NR32;−NR32;−NR3C(=O)R3;−NR3C(=O)O(C1〜C6)アルキル;−NR3C(=O)NR32;−NR3(C1〜C6)アルキレン−NR32;−NR3(C1〜C6)アルキレン−OR3;−NR3(C1〜C6)アルキレン−Ar2;−NR3SO2R3;−SR3;−S(O)R3;−SO2R3;−OSO2(C1〜C6)アルキル;−SO2NR32;(C1〜C3)ペルフルオロアルキル;または−O(C1〜C3)ペルフルオロアルキルである、請求項30に記載の化合物。 請求項32 Eが:であり、ここでLは、NR5、またはCHNHR5であり;cは、0、1、または2であり;dは、1、2、3、4、または5であり;ただし、cとdとの合計は3、4、または5である、請求項1に記載の化合物。 請求項33 Lが、NR5およびCHNHR5からなる群より選択され、そしてR5が水素である、請求項32に記載の化合物。 請求項34 Eが:であり、ここでLは、NR5、またはCHNHR5であり;eは、0または1であり;fは、1または2であり;ただし、eとfとの合計は2または3である、請求項1に記載の化合物。 請求項35 Eが:であり、ここでmは、0〜2であり;そしてGは、CH2、O、S、NR5、またはCHNHR5である、請求項1に記載の化合物。 請求項36 式I−1:を有する請求項1の化合物、またはその塩であって、式I−1において:Aは、CR2およびNからなる群より選択され;Yは、CH2、O、S、またはNR5であり;そしてnは、0〜2である化合物。 請求項37 式I−2:を有する請求項1の化合物、またはその塩であって、式I−2において:Aは、CR2およびNからなる群より選択され;Zは、CH2、O、S、またはNR5であり;そしてnは、0〜2である、化合物。 請求項38 あるいはその任意の互変異性体、塩、立体異性体、水和物、溶媒和物、またはプロドラッグを含む、請求項1に記載の化合物。 請求項39 請求項1〜38のいずれか1項に記載の化合物および薬学的に受容可能な賦形剤を含有する、薬学的組成物。 請求項40 請求項1〜38のいずれか1項に記載の化合物および有効量の第二の医薬を含有する、薬学的組み合わせ。 請求項41 前記第二の医薬が、抗増殖剤、抗緑内障剤、抗高血圧症剤、抗アテローム性動脈硬化症剤、抗多発性硬化症剤、抗アンギナ剤、抗勃起不全剤、抗脳卒中剤、または抗喘息剤、またはその任意の組み合わせを含有する、請求項40に記載の組み合わせ。 請求項42 前記抗増殖剤が、アルキル化剤、代謝拮抗物質、ビンカアルカロイド、テルペノイド、トポイソメラーゼインヒビター、モノクローナル抗体、キナーゼインヒビター、カルボプラチン、シスプラチン、タキソール、ロイコボリン、5−フルオロウラシル、エロキサチン、シクロホスファミド、クロラムブシル、アバスチン、またはメシル酸イマチニブを含有する、請求項41に記載の組み合わせ。 請求項43 前記抗緑内障剤が、βレセプター遮断薬、プロスタグランジン、α−アドレナリン作用性アゴニスト、副交感神経様作用薬(コリン作用アゴニスト)、またはカルボニックアンヒドラーゼインヒビターを含有する、請求項41に記載の組み合わせ。 請求項44 前記抗高血圧症剤が、βレセプター遮断薬、カルシウムチャネル遮断薬、利尿薬、アンギオテンシン変換酵素(ACE)インヒビター、レニンインヒビター、またはアンギオテンシンレセプターアンタゴニストを含有する、請求項41に記載の組み合わせ。 請求項45 前記抗アテローム性動脈硬化症剤が、3−HMG−coA−レダクターゼインヒビター、スタチン、アトルバスタチン、シンバスタチン、ナイアシン、またはビトリンを含有する、請求項41に記載の組み合わせ。 請求項46 前記抗多発性硬化症剤が、β−インターフェロン、タイサブリ、またはグラチリマーアセテートを含有する、請求項41に記載の組み合わせ。 請求項47 前記抗アンギナ剤が、βレセプター遮断薬、カルシウムチャネル遮断薬、ニトログリセリン、イソソルビドモノニトレート、ニコランジル、またはラノラジンを含有する、請求項41に記載の組み合わせ。 請求項48 前記抗勃起不全剤が、ホスホジエステラーゼ−5インヒビターを含有する、請求項41に記載の組み合わせ。 請求項49 前記抗脳卒中剤が、組織プラスミノゲンアクチベーターを含有する、請求項41に記載の組み合わせ。 請求項50 前記抗喘息剤が、気管支拡張薬、吸入用コルチコステロイド、ロイコトリエン遮断薬、クロモリン、ネドロクロミル、またはテオフィリンを含有する、請求項41に記載の組み合わせ。 請求項51 請求項40に記載の組み合わせおよび適切な賦形剤を含有する、薬学的組成物。 請求項52 悪状態の処置を必要とする患者において悪状態を処置する方法であって、治療有効量の請求項1〜38のいずれか1項に記載の化合物を、有利な効果を該患者に提供するために充分な投与頻度および持続時間で該患者に投与する工程を包含する、方法。 請求項53 前記悪状態が、心臓血管疾患、神経性疼痛、高血圧症、アテローム性動脈硬化症、アンギナ、脳卒中、動脈閉塞症、末梢性動脈疾患、末梢循環障害、勃起不全、急性疼痛または慢性疼痛、痴呆、アルツハイマー病、パーキンソン病、ニューロン変性、喘息、筋萎縮性側索硬化症、脊髄損傷、慢性関節リウマチ、変形性関節症、骨粗鬆症、乾癬、大脳血管痙攣、緑内障、多発性硬化症、肺高血圧症、急性呼吸促迫症候群、炎症、糖尿病、過活動膀胱(OAB)および良性前立腺肥大(BPH)などの泌尿器疾患、転移、癌、緑内障、高眼圧症、網膜症、自己免疫疾患およびウイルス感染、または心筋病理、あるいはこれらの任意の組み合わせを含む、請求項52に記載の方法。 請求項54 Rhoキナーゼへのリガンドの結合、もしくはRhoキナーゼの生物活性の阻害、またはこれらの両方が、医学的に必要とされている、請求項52に記載の方法。 請求項55 患者における悪状態を処置する方法であって、該患者に、請求項40に記載の薬学的組み合わせを、治療有効量で、有利な効果を該患者に提供するために充分な投与頻度および持続時間で投与する工程を包含する、方法。 請求項56 前記悪状態が、心臓血管疾患、神経性疼痛、高血圧症、アテローム性動脈硬化症、アンギナ、脳卒中、動脈閉塞症、末梢性動脈疾患、末梢循環障害、勃起不全、急性疼痛または慢性疼痛、痴呆、アルツハイマー病、パーキンソン病、ニューロン変性、喘息、筋萎縮性側索硬化症、脊髄損傷、慢性関節リウマチ、変形性関節症、骨粗鬆症、乾癬、大脳血管痙攣、緑内障、多発性硬化症、肺高血圧症、急性呼吸促迫症候群、炎症、糖尿病、過活動膀胱(OAB)および良性前立腺肥大(BPH)などの泌尿器疾患、転移、癌、緑内障、高眼圧症、網膜症、自己免疫疾患およびウイルス感染、または心筋病理、あるいはこれらの任意の組み合わせを含む、請求項55に記載の方法。 請求項57 Rhoキナーゼへのリガンドの結合、もしくはRhoキナーゼの生物活性の阻害、またはこれらの両方が、医学的に必要とされている、請求項55に記載の方法。 請求項58 有効量のさらなる医薬の投与をさらに包含する、請求項52に記載の方法。 請求項59 前記さらなる医薬が、抗増殖剤、抗緑内障剤、抗高血圧症剤、抗アテローム性動脈硬化症剤、抗多発性硬化症剤、抗アンギナ剤、抗勃起不全剤、抗脳卒中剤、または抗喘息剤を含有する、請求項58に記載の方法。 請求項60 前記抗増殖剤が、アルキル化剤、代謝拮抗物質、ビンカアルカロイド、テルペノイド、トポイソメラーゼインヒビター、モノクローナル抗体、キナーゼインヒビター、カルボプラチン、シスプラチン、タキソール、ロイコボリン、5−フルオロウラシル、エロキサチン、シクロホスファミド、クロラムブシル、アバスチン、またはメシル酸イマチニブを含有する、請求項59に記載の方法。 請求項61 前記抗緑内障剤が、βレセプター遮断薬、プロスタグランジン、α−アドレナリン作用性アゴニスト、副交感神経様作用薬(コリン作用アゴニスト)、またはカルボニックアンヒドラーゼインヒビターを含有する、請求項59に記載の方法。 請求項62 前記抗高血圧症剤が、βレセプター遮断薬、カルシウムチャネル遮断薬、利尿薬、アンギオテンシン変換酵素(ACE)インヒビター、レニンインヒビター、またはアンギオテンシンレセプターアンタゴニストを含有する、請求項59に記載の方法。 請求項63 前記抗アテローム性動脈硬化症剤が、3−HMG−coA−レダクターゼインヒビター、スタチン、アトルバスタチン、シンバスタチン、ナイアシン、またはビトリンなどの組み合わせ薬物を含有する、請求項59に記載の方法。 請求項64 前記抗多発性硬化症剤が、β−インターフェロン、タイサブリ、またはグラチリマーアセテートを含有する、請求項59に記載の方法。 請求項65 前記抗アンギナ剤が、βレセプター遮断薬、カルシウムチャネル遮断薬、ニトログリセリン、イソソルビドモノニトレート、ニコランジル、またはラノラジンを含有する、請求項59に記載の方法。 請求項66 前記抗勃起不全剤がホスホジエステラーゼ−5インヒビターを含有する、請求項59に記載の方法。 請求項67 前記抗脳卒中剤が組織プラスミノゲンアクチベーターを含有する、請求項59に記載の方法。 請求項68 前記抗喘息剤が、気管支拡張薬、吸入用コルチコステロイド、ロイコトリエン遮断薬、クロモリン、ネドロクロミル、またはテオフィリンを含有する、請求項59に記載の方法。 請求項69 悪状態の処置のための医薬の調製における、請求項1〜38のいずれか1項に記載の化合物、または請求項40に記載の組み合わせの使用。 請求項70 Rhoキナーゼへのリガンドの結合、もしくはRhoキナーゼの生物活性の阻害、またはこれらの両方が、医学的に必要とされている、請求項69に記載の使用。 請求項71 前記悪状態が、心臓血管疾患、神経性疼痛、高血圧症、アテローム性動脈硬化症、アンギナ、脳卒中、動脈閉塞症、末梢性動脈疾患、末梢循環障害、勃起不全、急性疼痛または慢性疼痛、痴呆、アルツハイマー病、パーキンソン病、ニューロン変性、喘息、筋萎縮性側索硬化症、脊髄損傷、慢性関節リウマチ、変形性関節症、骨粗鬆症、乾癬、大脳血管痙攣、緑内障、多発性硬化症、肺高血圧症、急性呼吸促迫症候群、炎症、糖尿病、過活動膀胱(OAB)および良性前立腺肥大(BPH)などの泌尿器疾患、転移、癌、緑内障、高眼圧症、網膜症、自己免疫疾患およびウイルス感染、または心筋病理、あるいはこれらの任意の組み合わせを含む、請求項69に記載の使用。 請求項72 前記悪状態の処置のための医薬の調製のために、さらなる生物活性薬剤または複数のさらなる生物活性薬剤の使用をさらに包含する、請求項69に記載の使用。 請求項73 心臓血管疾患、神経性疼痛、高血圧症、アテローム性動脈硬化症、アンギナ、脳卒中、動脈閉塞症、末梢性動脈疾患、末梢循環障害、勃起不全、急性疼痛または慢性疼痛、痴呆、アルツハイマー病、パーキンソン病、ニューロン変性、喘息、筋萎縮性側索硬化症、脊髄損傷、慢性関節リウマチ、変形性関節症、骨粗鬆症、乾癬、大脳血管痙攣、緑内障、多発性硬化症、肺高血圧症、急性呼吸促迫症候群、炎症、糖尿病、過活動膀胱(OAB)および良性前立腺肥大(BPH)などの泌尿器疾患、転移、癌、緑内障、高眼圧症、網膜症、自己免疫疾患およびウイルス感染、または心筋病理、あるいはこれらの任意の組み合わせの処置における使用のための、請求項1〜38のいずれか1項に記載の化合物。 請求項74 心臓血管疾患、神経性疼痛、高血圧症、アテローム性動脈硬化症、アンギナ、脳卒中、動脈閉塞症、末梢性動脈疾患、末梢循環障害、勃起不全、急性疼痛または慢性疼痛、痴呆、アルツハイマー病、パーキンソン病、ニューロン変性、喘息、筋萎縮性側索硬化症、脊髄損傷、慢性関節リウマチ、変形性関節症、骨粗鬆症、乾癬、大脳血管痙攣、緑内障、多発性硬化症、肺高血圧症、急性呼吸促迫症候群、炎症、糖尿病、過活動膀胱(OAB)および良性前立腺肥大(BPH)などの泌尿器疾患、転移、癌、緑内障、高眼圧症、網膜症、自己免疫疾患およびウイルス感染、または心筋病理、あるいはこれらの任意の組み合わせの処置において、有効量の第二の生物活性薬剤と組み合わせて使用するための、請求項1〜38のいずれか1項に記載の化合物。
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同族专利:
公开号 | 公开日 US20110052562A1|2011-03-03| EP2234486A4|2011-09-14| EP2234486A1|2010-10-06| CA2709883A1|2009-06-25| EP2234487A4|2011-09-07| WO2009079011A1|2009-06-25| EP2234487A1|2010-10-06|
引用文献:
公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
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